JP4935980B2 - 顔料樹脂組成物、インクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物、カラーフィルタ、および液晶表示装置 - Google Patents
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一方、特許文献3、特許文献4、特許文献5には、インクジェットヘッドを用いてカラーフィルタの着色層を形成する工程を有する、インクジェット方式のカラーフィルタの製造方法、およびインクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物が提案されている。
そのため、分散安定性が良く、乾燥しにくいインクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物の開発が強く求められている。
(A)顔料、(B)ポリエチレンイミン系分散剤を含む分散剤、および(C)分子内にアセテート構造を2つ有する溶媒、(D)多官能性単量体および(E)バインダー樹脂を含有することを特徴とするインクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物によって達成される。
さらに、本発明は(A)、(B)および(C)成分からなる顔料分散組成物を提供し、この顔料分散組成物は上記インクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物の製造に好適に使用できる。
以下、特にことわらない限り、インクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物は、上記熱硬化性組成物および放射線硬化性組成物の両方を包含する意味で用いられる。
−(A)顔料−
本発明における顔料は、特に限定されるものではなく、有機顔料、無機顔料のいずれでもよい。このうち、カラーフィルタには高純度で高透過性の発色と耐熱性が求められることから、特に有機顔料が好ましい。
C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー211、C.I.ピグメントイエロー213、C.I.ピグメントイエロー214、C.I.ピグメントイエロー219;
C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ71;C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド243、C.I.ピグメントレッド254;C.I.ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、ピグメントバイオレット29;C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6;
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン136、C.I.ピグメントグリーン210;
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、亜鉛ブロモフタロシアニン(大日本インキ(株)製)。
本発明において、有機顔料は、再結晶法、再沈殿法、溶剤洗浄法、昇華法、真空加熱法あるいはこれらの組み合わせにより精製して使用することもできる。
また、上記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら〔赤色酸化鉄(III)〕、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボンブラックなどを挙げることができる。
これらの無機顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
さらに、本発明においては、場合により、上記顔料と共に、染料や天然色素を1種以上併用することもできる。
本発明において、顔料は、所望により、その粒子表面をポリマーで改質して使用することができる。顔料の粒子表面を改質するポリマーとしては、例えば特開平8−259876号公報に記載されたポリマーや、市販の各種の顔料分散用のポリマーまたはオリゴマーなどを挙げることができる。
本発明における分散剤は、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系や両性などの適宜の分散剤を使用することができるが、ポリエチレンイミン系分散剤またはウレタン結合を有する化合物(以下、「ウレタン系分散剤」という。)のうちのポリエチレンイミン系分散剤を含む。
このようなポリエチレンイミン系分散剤の具体例としては、商品名で、例えば、S24000、S56000(日本ルーブリゾール(株)製)を挙げることができる。
上記ウレタン結合は、一般に、式R−NH−COO−R'(ただし、RおよびR’は脂肪族、脂環族または芳香族の1価または多価の有機基であり、該多価の有機基はさらに別のウレタン結合を有する基あるいは他の基に結合している。)で表され、ウレタン系分散剤中の親油性基および/または親水性基に存在することができ、またウレタン系分散剤の主鎖および/または側鎖に存在することができ、さらにウレタン系分散剤中に1個以上存在することができる。ウレタン結合がウレタン系分散剤中に2個以上存在するとき、各ウレタン結合は同一でも異なってもよい。
このようなウレタン系分散剤としては、例えば、ジイソシアナートおよび/またはトリイソシアナートと片末端に水酸基を有するポリエステルおよび/または両末端に水酸基を有するポリエステルとの反応生成物を挙げることができる。
上記片末端に水酸基を有するポリエステルおよび両末端に水酸基を有するポリエステルとしては、例えば、片末端または両末端に水酸基を有するポリカプロラクトン、片末端または両末端に水酸基を有するポリバレロラクトン、片末端または両末端に水酸基を有するポリプロピオラクトンなどの片末端または両末端に水酸基を有するポリラクトン;片末端または両末端に水酸基を有するポリエチレンテレフタレート、片末端または両末端に水酸基を有するポリブチレンテレフタレートなどの片末端または両末端に水酸基を有する重縮合系ポリエステルなどを挙げることができる。
本発明におけるウレタン系分散剤としては、芳香族ジイソシアナートと片末端に水酸基を有するポリラクトンおよび/または両末端に水酸基を有するポリラクトンとの反応生成物が好ましく、特に、トルエンジイソシアナートと片末端に水酸基を有するポリカプロラクトンおよび/または両末端に水酸基を有するポリカプロラクトンとの反応生成物が好ましい。
このようなウレタン系分散剤の具体例としては、商品名で、例えば、Disperbyk161、Disperbyk170(ビックケミー(BYK)社製)、EFKA(エフカーケミカルズビーブイ(EFKA)社製)、ディスパロン(楠本化成(株)製)などのシリーズのものを挙げることができる。
本発明におけるウレタン系分散剤の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは5,000〜50,000、より好ましくは7,000〜20,000である。
また、(メタ)アクリル系モノマーの(共)重合体からなる(メタ)アクリル系分散剤も、分散剤として好ましい。
このような(メタ)アクリル系分散剤の具体例としては、商品名で、Dysperbyk2000 、Dysperbyk2001(以上、ビックケミー(BYK)社製)などを挙げることができる。
上記(メタ)アクリル系分散剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
顔料分散液を調製する際の分散剤の使用量は、顔料100重量部に対して、好ましくは100重量部以下、より好ましくは0.5〜100重量部、さらに好ましくは1〜70重量部、特に好ましくは10〜50重量部である。
顔料分散液を調製する際の溶媒の使用量は、顔料100重量部に対して、好ましくは500〜1,000重量部、より好ましくは700〜900重量部である。
顔料分散液の調製に際してはビーズミル、ロールミル、ディゾルバーおよびロッドミルを用いて調製することができ、ビーズミルを用いて調製する際には、例えば、直径0.5〜10mm程度のガラスビーズやチタニアビーズなどを使用し、顔料、溶媒および分散剤からなる顔料混合液を、好ましくは冷却水などで冷却しながら混合・分散することにより実施することができる。
また、ロールミルを用いて調製する際には、例えば、3本ロールミルや2本ロールミルなどを使用し、顔料混合液を、好ましくは冷却水などで冷却しながら処理することにより実施することができる。
この場合、ロール間隔は10μm以下であることが好ましく、剪断力は、好ましくは108dyn/秒程度である。また、処理時間は、好ましくは2〜50時間、より好ましくは2〜25時間である。
本発明における分子内にアセテート構造を2つ有する溶媒としては、例えば、プロピレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテートが挙げられる。このうち1,3−ブチレングリコールジアセテートが分散安定性、乾燥性の点から特に好ましい。
また、本発明においては、他の溶剤を併用することもできる。
メタノール、エタノール、ベンジルアルコールの如きアルコール;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルの如き(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテートの如き(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフランの如き他のエーテル;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、ジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−2−オン)、4−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン−2−オンなどのケトン;
乳酸メチル、乳酸エチルの如き乳酸アルキルエステル;
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピオン酸n−ブチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ヒドロキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、2−オキソ酪酸酸エチルなどの如きエステル;
トルエン、キシレンの如き芳香族炭化水素;
N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドの如きアミド
などを挙げることができる。
上記溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
他の溶媒の使用割合は、(C)分子内にアセテート構造を2つ有する溶媒と他の溶剤との合計量に対して、好ましくは0〜60重量%、より好ましくは0〜40重量%である。他の溶媒の使用割合が60重量%を超えると、インクが乾燥し易くなるため乾燥物が発生し易くなり、また顔料分散系が破壊され易くなるため沈降物が発生し易くなる傾向がある。
溶媒の使用量は、得られる樹脂組成物のインク吐出性、保存安定性などの観点から、当該組成物の溶媒を除いた各成分の合計濃度が、好ましくは、5〜35重量%、さらに好ましくは15〜30重量%となる量が望ましい。
本発明における多官能性単量体は、2個以上の重合性不飽和結合を有する単量体である。
エチレングリコール、プロピレングリコールの如きアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールの如きポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート;
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールの如き3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートやそのジカルボン酸変性物;
ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂の如きオリゴ(メタ)アクリレート;
両末端ヒドロキシポリ−1,3−ブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトンの如き両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレートや、トリス〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕ホスフェート
などを挙げることができる。
上記多官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明におけるバインダー樹脂としては、(A)顔料に対してバインダーとして作用する限り、適宜の樹脂を使用することができる。
本発明における好ましいバインダー樹脂は、カルボキシル基を含有するポリマーであり、特に、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、単に「カルボキシル基含有不飽和単量体」という。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「他の不飽和単量体(e1)」という。)との共重合体(以下、「カルボキシル基含有共重合体(E1)」という。)である。
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸などの不飽和ジカルボン酸またはその無水物;3価以上の不飽和多価カルボン酸またはその無水物;
こはく酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、こはく酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)などの2価以上の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル;
ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレートなどの両末端にカルボキシル基とヒドロキシル基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
これらのカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−クロルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−ビニルベンジルメチルエーテル、m−ビニルベンジルメチルエーテル、p−ビニルベンジルメチルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどの芳香族ビニル化合物;
インデン、1−メチルインデンなどのインデン類;
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルアクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルアクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、メトキシジエチレングルコールアクリレート、メトキシジエチレングルコールメタクリレート、メトキシトリエチレングルコールアクリレート、メトキシトリエチレングルコールメタクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジシクロペンタジエニルアクリレート、ジシクロペンタジエニルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、グリセロールモノアクリレート、グリセロールモノメタクリレートなどの不飽和カルボン酸エステル;
2−アミノエチルアクリレート、2−アミノエチルメタクリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−アミノプロピルアクリレート、2−アミノプロピルメタクリレート、2−ジメチルアミノプロピルアクリレート、2−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、3−アミノプロピルアクリレート、3−アミノプロピルメタクリレート、3−ジメチルアミノプロピルアクリレート、3−ジメチルアミノプロピルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル;
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸グリシジルエステル;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテルなどの不飽和エーテル;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどのシアン化ビニル化合物;
アクリルアミド、メタクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、マレイミドなどの不飽和アミド類あるいは不飽和イミド;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどの脂肪族共役ジエン;
ポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ−n−ブチルアクリレート、ポリ−n−ブチルメタクリレート、ポリシロキサンなどの重合体分子鎖の末端にモノアクリロイル基あるいはモノメタクリロイル基を有するマクロモノマーなどを挙げることができる。
これらの他の不飽和単量体(e1)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
アクリル酸/ベンジルアクリレート共重合体、アクリル酸/スチレン/メチルアクリレート共重合体、アクリル酸/スチレン/ベンジルアクリレート共重合体、アクリル酸/メチルアクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、アクリル酸/メチルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、アクリル酸/ベンジルアクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、アクリル酸/ベンジルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、アクリル酸/2−ヒドロキシエチルアクリレート/ベンジルアクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、アクリル酸/2−ヒドロキシエチルアクリレート/ベンジルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
アクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、アクリル酸/スチレン/メチルメタクリレート共重合体、アクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート共重合体、アクリル酸/メチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、アクリル酸/メチルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、アクリル酸/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、アクリル酸/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体
などのアクリル酸共重合体;
メタクリル酸/ベンジルアクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/メチルアクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルアクリレート共重合体、メタクリル酸/メチルアクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/メチルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/ベンジルアクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/ベンジルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルアクリレート/ベンジルアクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルアクリレート/ベンジルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/メチルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/メチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/メチルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体などのメタクリル酸共重合体などを挙げることができる。
また、本発明における他の好ましいバインダー樹脂(E)は、N位−置換マレイミドと他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「他の不飽和単量体(e2)」という。)との共重合体(以下、「N位−置換マレイミド共重合体(E2)」という。)である。
N−フェニルマレイミド、N−o−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−m−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−o−メチルフェニルマレイミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−p−メチルフェニルマレイミド、N−o−メトキシフェニルマレイミド、N−m−メトキシフェニルマレイミド、N−p−メトキシフェニルマレイミド、N−p−クロロフェニルマレイミドなどのN位−アリール置換マレイミドおよびこれらの置換誘導体;
N−ベンジルマレイミド、N−フェネチルマレイミド、N−o−ヒドロキシベンジルマレイミド、N−m−ヒドロキシベンジルマレイミド、N−p−ヒドロキシベンジルマレイミド、N−o−メチルベンジルマレイミド、N−m−メチルベンジルマレイミド、N−p−メチルベンジルマレイミド、N−o−メトキシベンジルマレイミド、N−m−メトキシベンジルマレイミド、N−p−メトキシベンジルマレイミド、N−p−クロロベンジルマレイミドなどのN位−アラルキル置換マレイミドおよびこれらの置換誘導体
などを挙げることができる。
上記N位−置換マレイミドは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、他の不飽和単量体(e2)としては、N位−置換マレイミドと共重合し得る限り限定されるものではないが、上記カルボキシル基含有不飽和単量体の1種以上と上記他の不飽和単量体(e1)の1種以上とを含有する単量体混合物が好ましい。
N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/アリルアクリレート共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/アリルメタアクリレート共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/フェニルメタクリレート共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/フェニルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/フェニルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/フェニルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/フェニルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、N−フェニルマレイミド/メタクリル酸/スチレン/グリセロールメタクリレート/ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート共重合体
などを挙げることができる。
また、N位−置換マレイミド共重合体がN位−置換マレイミドとカルボキシル基含有不飽和単量体と他の不飽和単量体(e1)との共重合体である場合、カルボキシル基含有不飽和単量体の共重合割合は、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%であり、他の不飽和単量体(e1)の共重合割合は、好ましくは10〜90重量%、より好ましくは20〜80重量%である。
本発明におけるバインダー樹脂を構成する各樹脂成分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC;溶出溶媒テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子量」という。)は、好ましくは3,000〜300,000、特に好ましくは5,000〜100,000である。
本発明におけるバインダー樹脂の使用割合は、(A)顔料100重量部に対して、好ましくは0〜1,000重量部、より好ましくは20〜500重量部である。バインダー樹脂の使用割合が1,000重量部を超えると、相対的に顔料濃度が低下するため、薄膜として目的とする色濃度を達成することが困難となる場合がある。
本発明の(放射線硬化性)樹脂組成物には、(F)光重合開始剤を配合することができる。本発明における光重合開始剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線などの放射線の露光により、上記(D)多官能性単量体および場合により使用される単官能性単量体の重合を開始し得る活性種を発生することができる化合物である。
このような光重合開始剤としては、例えば、O−アシルオキシム系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物などを挙げることができる。
本発明において、光重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができるが、本発明における光重合開始剤としては、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物およびトリアジン系化合物の群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
前記O−アシルオキシム化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
これらのアセトフェノン系化合物のうち、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1などが特に好ましい。
上記アセトフェノン系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
上記ビイミダゾール系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明においては、光重合開始剤としてビイミダゾール系化合物を用いる場合、下記水素供与体を併用することは、感度をさらに改良することができるので好ましい。
ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。
本発明における水素供与体としては、下記で定義するメルカプタン系化合物、アミン系化合物などが好ましい。
また、上記アミン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したアミノ基を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個有する化合物(以下、「アミン系水素供与体」という。)からなる。
なお、これらの水素供与体は、メルカプト基とアミノ基とを同時に有することもできる。
以下、これらの水素供与体について、より具体的に説明する。
また、メルカプタン系水素供与体は、メルカプト基を2個以上有する場合、少なくとも1個の遊離メルカプト基が残存する限りでは、残りのメルカプト基の1個以上がアルキル、アラルキルまたはアリール基で置換されていてもよく、さらには少なくとも1個の遊離メルカプト基が残存する限りでは、2個の硫黄原子がアルキレン基などの2価の有機基を介在して結合した構造単位、あるいは2個の硫黄原子がジスルフィドの形で結合した構造単位を有することができる。
さらに、メルカプタン系水素供与体は、メルカプト基以外の箇所で、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、置換フェノキシカルボニル基、ニトリル基などによって置換されていてもよい。
これらのメルカプタン系水素供与体のうち、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾールなどが好ましく、2−メルカプトベンゾチアゾールが特に好ましい。
また、アミン系水素供与体は、アミノ基の1個以上がアルキル基または置換アルキル基で置換されてもよく、またアミノ基以外の箇所で、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、置換フェノキシカルボニル基、ニトリル基などによって置換されていてもよい。
このようなアミン系水素供与体の具体例としては、4、4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4、4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノベンゾニトリルなどを挙げることができる。
これらのアミン系水素供与体のうち、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどが好ましく、特に4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
なお、アミン系水素供与体は、ビイミダゾール系化合物以外の光重合開始剤の場合においても、増感剤としての作用を有するものである。
メルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との組み合わせにおけるメルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との重量比は、好ましくは1:1〜1:4、より好ましくは1:1〜1:3である。
これらのトリアジン系化合物のうち、特に2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンが好ましい。
上記トリアジン系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明におけるカラーフィルタ用感放射線性組成物は、必要に応じて種々の添加剤成分を含有することもできる。
銅フタロシアニン誘導体の如き青色顔料誘導体や黄色顔料誘導体などの分散助剤;
ガラス、アルミナなどの充填剤;
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリ(フロロアルキルアクリレート)などの高分子化合物;
ノニオン系、カチオン系、アニオン系などの界面活性剤;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル・メチル・ジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル・メチル・ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピル・メチル・ジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの密着促進剤;
2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノールなどの酸化防止剤;
2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類などの紫外線吸収剤;
ポリアクリル酸ナトリウムなどの凝集防止剤;
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなどの熱ラジカル発生剤
メタノール、エタノール、i−プロパノール、n−ブタノール、グリセリン等のインクジェット吐出性能安定化剤;
以下商品名で、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、新秋田化成(株)製)、メガファックF171、同F172、同F173、同F178K、F470(R08)、F474、F475、R30,F482、F483(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子(株)製)、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学(株)製)、DC−57(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)等の界面活性剤
等を挙げることができる。
上記熱酸発生剤は、加熱により酸を発生する成分であり、その例としては、スルホニウム塩、ベンゾチアゾリウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩などのオニウム塩を挙げることができ、特に、スルホニウム塩およびベンゾチアゾリウム塩が好ましい。
上記スルホニウム塩としては、下記式(1)で表される化合物(以下、「スルホニウム塩(1)」という。)が好ましい。
4−アセトフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−ベンジルオキシカルボニルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ベンゾイルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ベンゾイルオキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、3−クロロ−4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアルキルスルホニウム塩;
4−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2−メチル−4−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネートなどのモノベンジルスルホニウム塩;
4−ヒドロキシフェニルジベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシフェニルジベンジルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルジベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルジベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルジベンジルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルジベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジベンジルスルホニウム塩;
4−ヒドロキシフェニル・4−メトキシベンジル・メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−ヒドロキシフェニル・4−クロロベンジル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシフェニル・4−ニトロベンジル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシフェニル・4−クロロベンジル・メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、3−メチル−4−ヒドロキシフェニル・4−ニトロベンジル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシフェニル・3,5−ジクロロベンジル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル・2−クロロベンジル・メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシフェニル・ベンジル・4−メトキシベンジルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートなどの置換ベンジルスルホニウム塩などを挙げることができる。
上記熱酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
−CH2OR4
(式中、R4はアルキル基であり、好ましくは炭素原子数が1〜6、より好ましくは1〜4のアルキル基を示す。)
で表される1価の有機基(以下、「メチロール(エーテル)基」という。)を、一分子中に好ましくは2個以上有する化合物であり、さらに好ましくは該1価の有機基が窒素原子に結合した化合物、すなわちN−メチロール基および/またはN−アルコキシメチル基を有する化合物からなる。酸架橋剤が一分子中にメチロール(エーテル)基を2個以上有するとき、各メチロール(エーテル)基は相互に同一でも異なってもよい。
酸架橋剤は、(B)バインダー樹脂がカルボキシル基を有する場合、酸架橋剤中のメチロール(エーテル)基が、熱酸発生剤から発生した酸の存在下で、(B)バインダー樹脂中のカルボキシル基と反応して、架橋構造を形成する成分である。
下記式(2)で表されるN,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(アルコキシメチル)メラミンなどのアルコキシメチル化メラミン、
下記式(3)で示されるN,N,N’,N’−テトラ(アルコキシメチル)グリコールウリルなどのアルコキシメチル化グリコールウリル、
などを挙げることができる。
これらの酸架橋剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
上記酸架橋剤のうち、アルコキシメチル化メラミン類およびアルコキシメチル化グリコールウリル類が好ましく、特にアルコキシメチル化メラミン類が好ましい。また、架橋性、耐熱性および耐溶剤性のバランスに優れ、低誘電率の硬化物が得られる点から、アルコキシメチル化メラミン類(α)とアルコキシメチル化グリコールウリル類(β)とを、重量比〔(α)/(β)〕として、好ましくは5/95〜95/5、さらに好ましくは10/90〜90/10の割合で混合した酸架橋剤も特に好ましく使用することができる。
本発明のインクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物の調製法としては、特に限定されるものではないが、予め(A)顔料、(B)分散剤、(C)アセテート構造を2つ有する溶媒を含む媒体中に分散させる工程を経て調製することが好ましい。
以下では、予め(A)顔料を上記媒体中に分散させる工程を「予備分散工程」といい、予め(A)顔料を上記媒体中に分散させた分散液を「予備分散液」という。
このようにして得られる予備分散液中の(A)顔料の平均粒径は、好ましくは50〜400nm、より好ましくは50〜150nmである。
予備分散工程に続いて、予備分散液と、(D)多官能性単量体および(E)バインダー樹脂と、場合により(F)光重合開始剤、および溶媒をさらに加えてこれらと共に、常法により混合することにより、本発明のインクジェット方式カラーフィルタ用組成物を得ることができる。
次に、上記インクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物を用いる、本発明におけるインクジェット方式によるカラーフィルタの製造方法(以下、単に「カラーフィルタの製造方法」という。)について説明する。
図2は、本発明におけるカラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタを有する液晶表示装置を説明するための要部縦断面図である。
図2に示すように、カラーフィルタ1は、基板101、隔壁102、各色の画素パターン20(例えば赤)、21(例えば緑)および22(例えば青)、並びに画素パターンを覆う保護層103を基本的に積層して構成されており、これらの構成部品は、隔壁102を除き光透過性を有しているが、隔壁102は、光透過性でも遮光性でもよい。
基板101の材料としては、カラーフィルタの製造工程における加熱条件に対する耐熱性を有し、一定以上の機械的強度を備えたものであれば、適宜の光透過性の材料を採用することができる。その例としては、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ノルボルネン系開環重合体やその水素添加物などを挙げることができる。また、これらの材料からなる基板には、所望により、シランカップリング剤などによる薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着などの適宜の前処理を施しておくこともできる。
また、これらの材料は、基板207にも使用することができるが、場合により、両基板で材質を変えてもよい。
隔壁102の形成に使用される樹脂組成物としては、例えば、(i)バインダー樹脂、多官能性単量体、光重合開始剤などを含有する、放射線の照射により硬化する感放射線性樹脂組成物や、(ii)バインダー樹脂、放射線の照射により酸を発生する化合物、放射線の照射により発生した酸の作用により架橋しうる架橋性化合物などを含有する、放射線の照射により硬化する感放射線性樹脂組成物などを使用することができる。これらの隔壁形成用感放射線性樹脂組成物は、通常、その使用に際して溶媒を混合して液状組成物として調製されるが、この溶媒は、高沸点溶媒でも低沸点溶媒でもよい。
さらに、共通電極202は、光透過性と導電性を備えた材料、例えばITO(インジウム錫酸化物)を用い、常法により加工して形成することができる。
配向膜203および205は、例えば、適当な液晶配向剤から形成した膜に対してラビング処理などを施して形成することができ、液晶分子を一定方向に配向させる作用を有するものである。
画素電極206は、カラーフィルタ1の各画素パターンに対応して配置され、駆動手段(図4参照)の出力端子が接続されている。画素電極206も、光透過性と導電性を備えた材料からなり、その材料としては、共通電極202と同様のものを使用することができるが、場合により共通電極202とは材質を変えてもよい。上記駆動手段としては、例えば、TFT(薄膜トランジスター)、TFD(薄膜ダイオード)などを使用することができる。
基板101と207の外側には、偏光板201および208が貼り付けられている。これらの偏光板は、液晶表示装置6の背後から照射されるバックライト光のうち、特定の偏光状態の光のみを透過するものである。この2個の偏光板は、それらを透過後の光の偏光方向が、例えば、液晶層204に電圧を印加しないときに液晶分子が光に与える偏光回転角だけ“ずれる”ように配置されている。
次に、図1および図2を参照して、カラーフィルタの製造工程について説明する。
図1は、カラーフィルタ1の製造工程を説明するための要部縦断面図であり、図3のA−A矢視図に対応する切断面を示している。図3は、カラーフィルタ1の平面図である。
まず、隔壁形成用感放射線性樹脂組成物を溶液として基板101に塗布したのち、プレベーク(PB)を行い溶剤を蒸発させて、塗膜を形成する。この場合のPBの条件は、例えば、加熱温度が50〜150℃程度、加熱時間が30〜600秒程度である。
その後、図1(c)に示すように、各貯留層をなす樹脂組成物に対し熱処理を行って溶媒を蒸発させることにより、樹脂組成物を乾燥して、所定の厚みの画素パターン20、21、22、・・・を形成する。なお、このような処理により各貯留層の体積が減少する。
この場合の熱処理は、例えばヒータを用いて行われ、全体を所定の温度(例えば、50℃程度)に加熱して行われる。
画素パターン20、21、22、・・・の形成に際しては、例えば、赤色、緑色または青色の樹脂組成物を順次用いることにより、赤色、緑色、青色の三原色の画素アレイを基板101上に配置することができる。
さらに、保護層103上に、光透過性と導電性を備えた材料(例えば、ITOなど)を用い、例えば、スパッタリング法、蒸着法などの方法により、共通電極202を形成する。共通電極202にパターンを形成する場合には、画素電極206などの他の構成部品のパターン形状に対応させて、共通電極202をエッチングする。
以上の各工程を経ることにより、カラーフィルタ1を製造することができる。
隔壁形成用感放射線性樹脂組成物を基板101に塗布する際には、回転塗布、流延塗布、ロール塗布などの適宜の塗布法を採用することができる。塗布厚さは、PB後の膜厚として、通常、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜3.0μmである。
隔壁102および画素パターン20、21、22、・・・を形成する際に使用される放射線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線などを使用することができるが、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
上記アルカリ現像液には、例えば、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤などを適量添加することもできる。なお、アルカリ現像液による現像後は、通常、水洗する。
このカラーフィルタ製造装置は、インクジェットヘッド10を制御する制御装置2、モータ3および4、位置センサ5などから構成されている。
インクジェットヘッド10は、供給されたカラーフィルタ用樹脂組成物をそのノズルから吐出するものであり、その形態は特に限定されるものではなく、公知のインクジェット方式でよいが、本発明においては、カラーフィルタ用樹脂組成物を使用するため、その材質を損なわないように、該樹脂組成物に熱を作用させないピエゾジェット式のものが好ましい。
ピエゾジェット式のインクジェットヘッド10には、カラーフィルタ用樹脂組成物を吐出させるための圧電体素子40がN個(Nは任意の数)設けられている。また、圧電体素子40は、個々に駆動および非駆動が制御可能なように構成されている。
インクジェットヘッド10は、主として、圧力室基板11、振動板12およびノズルプレート13から構成されており、振動板12は圧力室基板11の一方の面に設けられ、ノズルプレート13は圧力室基板11の他方の面に設けられる。
圧力室基板11には、例えばシリコン基板をエッチングすることにより、圧力室14、側壁15、リザーバ16、供給口17などが形成されており、振動板12の変形によって圧力室14に体積変化が生じるように、振動板12に設けた各圧電体素子40と各圧力室14とが位置合わせされている。
ノズルプレート13には、カラーフィルタ用樹脂組成物を吐出するためのノズル19が設けられており、各ノズル19が各圧力室16に対応するようにされている。
インクジェットヘッド10は、カラーフィルタ用樹脂組成物の種類だけ設けられており、実際には、例えば、赤色用、緑色用および青色用の各インクジェットヘッド10が使用される。ただし、ここでは理解を容易とするために、インクジェットヘッド10を一つだけ示してある。
さらに、図6は、インクジェットヘッド10における各ノズル19の配置と、カラーフィルタ1の元となる隔壁102が形成された基板101におけるフィルタエレメントの平面図を例示している。
N個のノズル番号をhn(nは1からNまでの数)として、図に示すように、各ノズル19の位置Nn(xn,yn)が、相対座標x2軸とy2軸とで特定されるようになっている。
各ノズル19のピッチは、x1軸方向のピッチの整数倍に設定されている。例えば、インクジェットヘッド10にノズル19を60個配列し、一つのフィルタエレメントにカラーフィルタ用樹脂組成物を3滴吐出させる場合、インクジェットヘッド10を駆動周波数14.4kHzで動作させると、約90万画素の10型VGA仕様のカラーフィルタには、90万画素×3滴/(14400回/秒×60個)=約3秒で、樹脂組成物の貯留ができることになる。ただし、インクジェットヘッド10の移動時間を考慮する必要があるため、実際には1分以内ですべてのフィルタエレメントに樹脂組成物を貯留させることができる。
前述したカラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタは、加法混色タイプおよび減法混色タイプとして、例えば、カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子、カラーセンサーなどに極めて有用である。
本発明のカラーフィルタは、本発明のインクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物を用いて、インクジェット方式により形成された画素パターンを有することを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタは、透過型あるいは反射型のカラー液晶表示装置のほか、カラー撮像管素子、カラーセンサーなどに極めて有用である。
本発明の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタを具備するものである。
以上のとおり、本発明の顔料分散組成物、インクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物は、分散安定性が良く、乾燥しにくく、なおかつインク吐出性にも優れている。
(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド254/C.I.ピグメントレッド177/C.I.ピグメントレッド139=50/35/15(重量比)混合物15重量部、(B)分散剤としてDisperbyk−2001(固形分濃度45.0重量%)8.7重量部(固形分換算4.0重量部)、(E)バインダー樹脂としてベンジルメタクリレート/スチレン/N−フェニルマレイミド/グリセロールメタクリレート/メタクリル酸/ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート共重合体溶液(共重合重量比=25/11.25/18.75/5/10/30、Mw(ポリスチレン換算重量平均分子量)=10,000、Mn(ポリスチレン換算数平均分子量)=6,000、重合溶剤プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、固形分濃度33.0重量%:以下共重合体溶液1とする)12.1重量部および(C)として1,3−ブチレングリコールジアセテート30.0重量部と、その他の溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18.2重量部、2−エトキシプロパノール16.0重量部をビーズミルにより処理して、予備分散液(R1)を調製した。
(A)顔料としてC.I.ピグメントグリーン36/C.I.ピグメントイエロー150=50/50(重量比)混合物15重量部、(B)分散剤としてDisperbyk−2001(固形分濃度45.0重量%)8.7重量部(固形分換算4.0重量部)、共重合体溶液1:12.1重量部および(C)として1,3−ブチレングリコールジアセテート46.0重量部と、その他の溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18.2重量部をビーズミルにより処理して、予備分散液(G1)を調製した。
(A)顔料としてC.I.ピグメントグリーン36/C.I.ピグメントイエロー150=50/50(重量比)混合物15重量部、(B)分散剤としてS56000(固形分濃度100重量%)4.5重量部、共重合体溶液1:12.1重量部および(C)として1,3−ブチレングリコールジアセテート46.0重量部と、その他の溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート22.4重量部をビーズミルにより処理して、予備分散液(G2)を調製した。
(A)顔料としてC.I.ピグメントブルー15:6/C.I.ピグメントバイオレット23=90/10(重量比)混合物15重量部、(B)分散剤としてDisperbyk−2000(固形分濃度47.0重量%)8.5重量部(固形分換算4.0重量部)、共重合体溶液1:12.1重量部および(C)として1,3−ブチレングリコールジアセテート30.0重量部と、その他の溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18.4重量部、2−エトキシプロパノール16.0重量部をビーズミルにより処理して、予備分散液(B1)を調製した。
1,3−ブチレングリコールジアセテート30.0重量部に代えて、ブチルカルビトールアセテート30重量部を用いた以外は予備分散液調製例1と同様にして予備分散液(r1)を調製した。
1,3−ブチレングリコールジアセテート30.0重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18.2重量部に代えて、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート48.2重量部、2−エトキシプロパノール16.0重量部を用いた以外は予備分散液調製例1と同様にして予備分散液(r2)を調製した。
1,3−ブチレングリコールジアセテート46.0重量部に代えて、ブチルカルビトールアセテート46.0重量部を用いた以外は予備分散液調製例3と同様にして予備分散液(g1)を調製した。
1,3−ブチレングリコールジアセテート46.0重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18.2重量部に代えて、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート64.2重量部を用いた以外は予備分散液調製例2と同様にして予備分散液(g2)を調製した。
1,3−ブチレングリコールジアセテート30.0重量部に代えて、ブチルカルビトールアセテート30重量部を用いた以外は予備分散液調製例3と同様にして予備分散液(b1)を調製した。
1,3−ブチレングリコールジアセテート30.0重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18.4重量部に代えて、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート48.4重量部、2−エトキシプロパノール16.0重量部を用いた以外は予備分散液調製例1と同様にして予備分散液(b2)を調製した。
予備分散液(R1)426重量部、(E)バインダー樹脂としてベンジルメタクリレート/スチレン/N−フェニルマレイミド/グリセロールメタクリレート/メタクリル酸/ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート共重合体溶液(共重合重量比=25/11.25/18.75/5/10/30、Mw=10,000、Mn=6,000、重合溶剤1,3−ブチレングリコールジアセテート、固形分濃度33.2重量%:以下共重合体溶液2とする)117重量部、(D)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート56重量部、および(C)として1,3−ブチレングリコールジアセテート394重量部、添加剤成分としてグリセリン4重量部、メガファックF475(大日本インキ化学工業(株)製)0.4重量部を混合して、樹脂組成物を調製した。
次いで、下記の要領で各種評価を行った。結果を表2に示す。
E型粘度計を用いて25℃における初期粘度を測定した。予備分散液の初期粘度は30mPa.s以下、樹脂組成物の初期粘度は15mPa・s以下がインクジェット装置による吐出安定性の面で好ましい。
粘弾性測定装置を用いて測定した。その際、歪み速度10s−1のときの複素粘度を1としたとき、歪み速度500s−1のときの複素粘度の値の変化率が20%以下であることがインクジェット装置による吐出安定性の面で好ましい。
各予備分散液および樹脂組成物50gを遮光ガラス容器に入れ、密閉状態で40℃にて1週間静置したのち、E型粘度計を用いて25℃における静置後粘度を測定した。このとき、静置後粘度の初期粘度に対する変化率を算出し、変化率が5%以下であることが分散安定性及び保存安定性の面で好ましい。
各樹脂組成物50gを遮光ガラス容器に入れ、密閉状態で23℃にて3ヶ月間静置したのち、容器内の沈降物の発生具合を目視で評価した。発生してないものを「○」、発生しているものを「×」とした。
インクジェット吐出装置を用いて、各樹脂組成物を吐出したときの液滴の着弾性、連続吐出性および間欠吐出性を評価した。着弾性、連続吐出性および間欠吐出性すべての評価で問題ないものを「○」、どれかの評価で問題あるものを「×」とした。
各樹脂組成物について、膜厚2.0μmになるようにガラス基板上に成膜後、(1)感光性があるものは80℃で10分間プレベーク後、UV照射量200mJ/cm2で露光後、220℃で30分間ベークし、また、(2)感光性がないものは80℃で10分間プレベーク後、220℃で30分間ベークし、次いで、それぞれ、コントラスト測定装置でコントラストを評価した。
表1に示すように各成分を各成分量用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を調製し、次いで実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1および表2に示す。
なお、実施例2〜8および10〜13は参考例である。
Claims (6)
- (A)顔料、(B)ポリエチレンイミン系分散剤を含む分散剤、(C)分子内にアセテート構造を2つ有する溶媒、(D)多官能性単量体、および(E)バインダー樹脂を含有することを特徴とするインクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物。
- 前記(C)分子内にアセテート構造を2つ有する溶媒の使用割合が全溶媒中60〜100重量%である請求項1に記載のインクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物。
- (F)光重合開始剤をさらに含有しそして感放射線性である請求項1または2に記載のインクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット方式カラーフィルタ用樹脂組成物を用いて、インクジェット方式により形成された画素パターンを有することを特徴とするカラーフィルタ。
- 請求項4に記載のカラーフィルタを具備する液晶表示装置。
- (A)顔料、(B)ポリエチレンイミン系分散剤を含む分散剤、および(C)分子内にアセテート構造を2つ有する溶媒を含有することを特徴とする顔料分散組成物。
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