JP4935921B2 - 血液成分分配容器 - Google Patents

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Description

本発明は、血液容器に関する。特に血清と血球部に分離し、血清部分のみを採取する血液成分分配容器に用いる血液容器に関する。
現在、再生医療分野においては、対象者から採取した幹細胞を体外で増殖又は分化させたうえで対象者に移植することで対象者の組織の再生を促進させるという研究が行なわれている。幹細胞は、種々の組織や器官に分化する多分化能を有し、再生医療のカギを握る細胞として注目されている。
幹細胞の体外培養増殖では、培地に対して血清を添加すれば効果的であることが知られているが、ヒトの治療を目的とする場合には、ヒト以外の動物を由来とする血清を用いることは安全上の問題から避けるべきことであり、ヒト由来、特に対象者から採取した血液より調製した血清を用いることが要求される。また、血液検査と比べると再生医療の分野における幹細胞の培養には、比較的より多くの血清が必要となる。
血液成分の中から所定成分を分離、採取する血液成分分離装置としては、例えば、遠心分離された血液バッグを保持して血液バッグ内の内容物を押し出し、血液バッグとチューブを介して連通する分離バッグ内に血漿を移動させる装置が開示されている(特許文献1参照)。また、内部の血液成分を遠心分離した後の白血球バッグを、固定板のハンガーに懸け、装置のハンドルを操作してフックから外し、押え板によって白血球バッグを固定板に押圧させて、上部の比重の小さい成分(血漿成分)を、連結チューブを介して血漿バッグに移行させる。そして、固定板と押え板との間が所定の間隔となったときに連結チューブを閉塞する装置が開示されている(特許文献2参照)。
特公昭55−17585号公報 特開2002−143295号公報
ここで、血液を遠心分離すると、血液を充填した血液バッグ内の下部に血球部が沈み、血液バッグ内の上部に血清が貯留される。これにより、血液バッグ内の内容物を押し出し、血液バッグの上部から血清のみを採取できる。すなわち、遠心分離後の血液バッグ内では、上部に血清のみを貯留させることで、分離の精度を向上できる。
しかしながら、前述した装置においては、血液を充填され遠心分離機に掛けられる血液バッグの血液を貯留する袋部分の形状は、略矩形である。このため、血液バッグ内の対流が血液バッグ内上部の角部分で滞り、遠心分離後は、血液バッグ内上部の角部分に凝血が残る場合があり、分離の精度の向上を妨げていた。
また、作業効率を向上させるためには、成分毎に分離された血液を貯留する血液貯留部としての血液バッグを押圧し、例えば、血清成分を血液バッグから押し出して、複数の成分収容部としての分離バッグに移動させることが考えられる。このとき、血液貯留部内の形状が略矩形であった場合、血液貯留部内上部の角部分で、血清成分の円滑な流れを妨げ、分離された各成分の界面を乱し、分離の精度の向上を妨げていた。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、容器内部に生ずる血液の流れを円滑にすることで、血液成分の分離精度を向上させることができる血液容器を提供することを目的とする。
ここで、「血清」とは、採取した血液を放置すると流動性が低下し、その後に赤い凝固塊(血餅)から分離される淡黄色の液体をいう。
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 血液が貯留される血液容器であって、血液が収容される血液収容部と、前記血液収容部に接続され、前記血液収容部に血液を流出入する血液流出入部とを備え、前記血液収容部は、前記血液流出入部を封止することで血液を封入する袋体であり、前記血液収容部の外形の少なくとも一部は、前記血液流出入部を略中心として、前記血液流出入部から流出される血液の流出方向に対して所定角度を成すテーパー辺が形成された血液容器。
(1)の発明によれば、血液容器は、血液収容部に収容された血液を血液流出入部から流出入する。血液流出入部を封止することで血液を封入する袋体である血液収容部には、血液流出入部を略中心として、血液流出入部から流出される血液の流出方向に対して所定角度を成すテーパー辺を形成した。このテーパー辺により、遠心分離のときは、血液流出入部近傍での血液の流れがスムーズになり、血液の対流に滞りが生じないので、血液流出入部近傍に凝血が残るのを防止できる。また、例えば、遠心分離後に血液容器を押圧し、血清成分を血液流出入部から流出して、他の容器に移動させるときには、テーパー辺により、血液流出入部近傍での血液の流れを円滑にし、スムーズに血清成分を血液流出入部から流出するので、分離された各成分の界面を乱すことがない。したがって、容器内部に生ずる血液の流れを円滑にすることで、血液成分の分離精度を向上させることができる。
(2) (1)の血液容器であって、前記所定角度は、前記流出方向と前記テーパー辺とになされる鋭角の角度が略20度から略30度である血液容器。
(2)の発明によれば、血液流出入部から流出される血液の流出方向とテーパー辺とになされる鋭角の角度を略20度から略30度とすることで、テーパー辺の角度を大きくした場合に比べて容器内部の容積を大きく確保しつつ、容器内部に生ずる血液の流れを円滑にし、血液成分の分離精度を向上させることができる。
(3) (1)又は(2)の血液容器を用いた血液成分分配容器であって、血液が貯留される血液貯留部と、当該血液貯留部に連結され所定の血液成分を当該血液貯留部外に送り出す連結管と、当該連結管から分岐してなる分岐管と、当該分岐管に連結され、血液成分が収納される成分収容部と、前記分岐管に連結され、血液成分の流入及び流出が可能な調整用貯留部と、を備え、前記血液貯留部は、前記血液容器であり、前記連結管は、前記血液流出入部に連結された血液成分分配容器。
(3)の発明によれば、血液が貯留された血液貯留部を加圧することで、血液貯留部に貯留されていた所定の血液成分を、連結管に送り出す。この連結管に送り出された所定の血液成分は、分岐管に流入し、血液成分が収納される複数の成分収容部に流入される。また、調整用貯留部を備えることで、内部圧力差を利用して、成分収容部の上部に滞留したエアを調整用貯留部に移動できる。また、血液貯留部を、血液が収容される血液収容部と、血液収容部に血液を流出入する血液流出入部とを備える血液容器とし、この血液収容部に、血液流出入部を略中心として、血液流出入部から流出される血液の流出方向に対して所定角度を成すテーパー辺を形成した。これにより、血液貯留部からの血液の送り出しがスムーズになるので、血液貯留部内で分離された各成分の界面を乱すような対流を発生させることがないので、血液成分の高い分離精度を維持しつつ血液貯留部に収納された血液成分を成分収容部に収容することができる。
本発明によれば、血液容器は、血液収容部に収容された血液を血液流出入部から流出入する。血液流出入部を封止することで血液を封入する袋体である血液収容部には、血液流出入部を略中心として、血液流出入部から流出される血液の流出方向に対して所定角度を成すテーパー辺を形成した。このテーパー辺により、遠心分離のときは、血液流出入部近傍での血液の流れがスムーズになり、血液の対流に滞りが生じないので、血液流出入部近傍に凝血が残るのを防止できる。また、例えば、遠心分離後に血液容器を押圧し、血清成分を血液流出入部から流出して、他の容器に移動させるときには、テーパー辺により、血液流出入部近傍での血液の流れを円滑にし、スムーズに血清成分を血液流出入部から流出するので、分離された各成分の界面を乱すことがない。したがって、容器内部に生ずる血液の流れを円滑にすることで、血液成分の分離精度を向上させることができる。
本発明の実施形態の採血バッグの正面図である。 本発明の別実施形態の採血バッグの正面図である。 本発明の実施形態の血液成分分配容器の正面図である。 採血バッグに収容された血清成分を3つの分取バッグに送り出した状態の血液成分分配容器の正面図である。 3つの分取バッグに収容された血清成分の一部をエアとともに調整バッグに送り出した状態の血液成分分配容器の正面図である。 エアとともに血清成分を収容した3つの分取バッグからエアのみが抜かれた状態の血液成分分配容器の正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
図1は、本発明の実施形態の血液容器としての採血バッグ100の正面図である。
図1に示すように、採血バッグ100は、遠心分離される血液を収容する血液収容部としての本体部101と、この本体部101の上部に接続され、本体部101に血液を流出入する血液流出入部としての接続口102と、を備える。
本体部101は、接続口102を封止することで血液を封入する袋体である。また、本体部101の上部は、接続口102を略中心として、接続口102から流出される血液の流出方向に対して所定角度を成すテーパー辺103が形成されている。
テーパー辺103は、接続口102から流出される血液の流出方向とによりなされる鋭角の角度が30度になるように形成されている。
接続口102には、後述する連結チューブ400(図3)の一端部が気密接続されている。
図2は、本発明の実施形態の変形例である血液容器としての採血バッグ100aの正面図である。
図2に示すように、採血バッグ100aは、遠心分離される血液を収容する血液収容部としての本体部101aと、この本体部101aの上部に接続され、本体部101aに血液を流出入する血液流出入部としての接続口102aと、を備える。
本体部101aは、接続口102aを封止することで血液を封入する袋体である。また、本体部101aの上部は、接続口102aを略中心として、接続口102aから流出される血液の流出方向に対して所定角度を成すテーパー辺103aが形成されている。
テーパー辺103aは、接続口102aから流出される血液の流出方向と略平行である本体部101aの辺の長さが、本体部101aの底部から接続口102aまでの長さの略3分の1となる位置まで形成されている。
なお、採血バッグ100、100aは、軟質ポリ塩化ビニルなどにより形成され、これらの内部は前もって滅菌処理が施されている。
図3は、本発明の実施形態の血液成分分配容器1の正面図である。
図3に示すように、血液成分分配容器1は、血液が貯留されている血液貯留部としての採血バッグ100、採血バッグ100から採取された血清を貯留する成分収容部としての複数の分取バッグ200、血清の一部を一時的に貯留する調整バッグ300、採血バッグ100と分取バッグ200と調整バッグ300とを連結する連結チューブ400〜405、及び採血バッグ100からの流路を分岐させる分岐管450〜452とによって構成されている。
採血バッグ100の本体部101の上部に接続された接続口102には連結チューブ400の一端部が気密接続されている。連結チューブ400の他端部には分岐管450が連結されており、分岐管450の一方の分岐路には連結チューブ401を介して分岐管451が連結されており、分岐管451の各分岐路には連結チューブ402、403を介して分取バッグ200が気密接続されている。また、分岐管450の他方の分岐路には連結チューブ404を介して分岐管452が連結されており、分岐管452の一方の分岐路には連結チューブ405を介して調整バッグ300が気密接続されている。また、分岐管452の他方の分岐路には連結チューブ406を介して分取バッグ200が気密接続されている。
また、分取バッグ200及び調整バッグ300の本体部201、301は、袋体によって構成されており、各々が軟質ポリ塩化ビニルなどからなる。これらも前もって滅菌処理が施されている。また、分取バッグ200の上部に設けられた接続口205の両側に、フック等を遊嵌させることができる孔部210が形成されている。また、調整バッグ300における連結チューブ405の接続口305に対して、上下方向反対側の部位に、調整バッグ300をスタンドの懸架ハンガー等に遊嵌させて吊り下げるための孔部310が形成されている。
また、連結チューブ401〜406は分離された血液成分を導出するための導出路の役割を担っている。これらの連結チューブ401〜406については、柔軟性を有した樹脂材料、例えば、軟質ポリ塩化ビニルなどの公知材料から構成されている。
また、血液成分分配容器1において、連結チューブ401〜406の所要の箇所、すなわち連結チューブ400、402、403、405、406をクランプ500〜504で挟むことで血液及び抽出された血清を導出する際に、その流路を切り替えることができる構成となっている。本実施形態においては連結チューブ400にクランプ500、連結チューブ405にクランプ501、連結チューブ402、403、406にクランプ502、503、504が設けられている。
次に、図4から図6を用いて、血液成分分配容器1を用いた血清成分の採取作業について説明する。
図4は、採血バッグ100に収容された血清成分を3つの分取バッグ200に送り出した状態の血液成分分配容器1の正面図である。
まず、採取した血液を貯留した採血バッグ100を遠心分離器(図示せず)にかけて、血液を成分毎に分離する。このとき、採血バッグ100内の成分層において血清成分が最上層を形成する。次に、採血バッグ100、分取バッグ200、および調整バッグ300を、これらのバッグの鉛直方向の位置関係が採血バッグ100、分取バッグ200、調整バッグ300の順に低くなるように設置する。また、クランプ500及びクランプ501は予め閉じておき、クランプ502、503、504は開放状態とする。
次に、採血バッグ100を加圧する。次に、手動にてクランプ500を開放して、連結チューブ400の流路を開放する。この時、加圧によって採血バッグ100内の血清成分が押し出され、図4中の矢印によって示すように、連結チューブ400〜404、406を介して3つの分取バッグ200に血清成分が移動する。これにより、3つの分取バッグ200に血清成分が貯留される。ここで、クランプ500の開放時に、図4中の矢印によって示すように、連結チューブ400〜404、406内に残留していたエアは、血清成分とともに3つの分取バッグ200に押し出され、分取バッグ200の上部に蓄積される。そして、3つの分取バッグ200内に所定量の血清成分が貯留された時点で、クランプ500を閉じて、連結チューブ400の流路を閉鎖する。
図5は、3つの分取バッグ200に収容された血清成分の一部をエアとともに調整バッグ300に送り出した状態の血液成分分配容器1の正面図である。
次に、調整バッグ300を分取バッグ200の下方に位置付けてから、手動にてクランプ501を開放して、連結チューブ406の流路を開放する。この時、3つの分取バッグ200を加圧する。これにより、図5中の矢印によって示すように、3つの分取バッグ200の上部に貯留されたエアとともに血清成分の一部が連結チューブ401〜406を通って調整バッグ300に移動する。そして、3つの分取バッグ200内からエアが調整バッグ300に全て移動し、連結チューブ401〜406内が血清成分で満たされた時点で、クランプ501を閉じて、連結チューブ406の流路を閉鎖する。
図6は、エアとともに血清成分を収容した3つの分取バッグ200からエアのみが抜かれた状態の血液成分分配容器1の正面図である。
次に、調整バッグ300の底部を、血液成分分配容器1中最も高い位置に設置する。この時、調整バッグ300の接続口305は下方を向くため、調整バッグ300内においては、接続口305付近は血清成分によって満たされ、その上部にエアが貯留された状態となる。このような状態で、クランプ501を開いて、連結チューブ406の流路を開放することにより、図6中の矢印によって示すように、調整バッグ300と分取バッグ200との落差による圧力によって、調整バッグ300内の血清成分が3つの分取バッグ200に移動する。そして、調整バッグ300内に血清成分がなくなった後に、クランプ502〜504を閉鎖することによって、採血バッグ100から血清成分を採取して、3つの分取バッグ200に小分けする作業が完了する。なお、採血バッグ100や、分取バッグ200に加圧する際に加圧装置を用いることができる。また、調整バッグ300から血清成分が3つの分取バッグ200に移動しにくい場合には、調整バッグ300に手で圧力を加えて血清成分を押し出したり、加圧装置を用いて3つの分取バッグ200に加える圧力を低減させても良い。
分離採取作業が終了した以降は、連結チューブ402、403、406を溶断するとともに流路を塞いだのちに、個々の分取バッグ200を血液成分分配容器1から切り離す、といった作業を行う。
このように構成された本実施形態によれば、次のような作用効果を奏する。
本実施形態によれば、採血バッグ100の本体部101に収容される血液は、接続口102から流出入される。接続口102を封止することで血液を封入する袋体である本体部101には、接続口102を略中心として、接続口102から流出される血液の流出方向に対して所定角度を成すテーパー辺103を形成した。このテーパー辺103により、接続口102近傍での血液の流れがスムーズになり、血液の対流に滞りが生じないので、遠心分離のときは、接続口102近傍に凝血が残るのを防止できる。また、例えば、遠心分離後に採血バッグ100を押圧し、血清成分を接続口102から流出して、他の容器に移動させるときには、テーパー辺103により、接続口102近傍での血液の流れを円滑にし、スムーズに血清成分を接続口102から流出するので、分離された各成分の界面を乱すことがない。したがって、採血バッグ100内部に生ずる血液の流れを円滑にすることで、血液成分の分離精度を向上させることができる。
また本実施形態によれば、接続口102から流出される血液の流出方向とテーパー辺103とになされる鋭角の角度を30度とすることで、テーパー辺103の角度を大きくした場合に比べて採血バッグ100内部の容積を大きく確保しつつ、採血バッグ100内部に生ずる血液の流れを円滑にし、血液成分の分離精度を向上させることができる。
さらに本実施形態によれば、血液が貯留された採血バッグ100を加圧することで、採血バッグ100に貯留されていた所定の血液成分を、連結チューブ400〜406に送り出す。この連結チューブ400〜406に送り出された所定の血液成分は、複数の分岐管450〜452に分かれ、複数の血液成分が収納される複数の分取バッグ200に流入される。また、調整バッグ300を備えることで、内部圧力差を利用して、複数の分取バッグ200の上部に滞留したエアを調整バッグ300に移動できる。また、採血バッグ100は、血液が収容される本体部101と、本体部101に血液を流出入する接続口102とを備える。この本体部101に、接続口102を略中心として、接続口102から流出される血液の流出方向に対して所定角度を成すテーパー辺103を形成した。これにより、採血バッグ100からの血液の送り出しがスムーズになるので、採血バッグ100内で分離された各成分の界面を乱すような対流を発生させることがないので、血液成分の高い分離精度を維持しつつ採血バッグ100に収納された血液成分を複数の分取バッグ200に分けることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したものに限るものではない。例えば、上述した実施形態においては、採血バッグ100のテーパー辺103の角度は、任意の角度とすることができる。また、血液成分分配容器1では、血清成分を採取したが、血液成分における他の成分を抽出しても良い。
1 血液成分分離装置
100、100a 採血バッグ
101、101a、201、301 本体部
102、102a、205、305 接続口
103、103a テーパー辺
200 分取バッグ
210、310 孔部
300 調整バッグ
400、401、402、403、404、405、406 連結チューブ
450、451、452 分岐管
500、501、502、503、504 クランプ

Claims (2)

  1. 血液が貯留される血液貯留部と、前記血液貯留部に連結され所定の血液成分を該血液貯留部の外部に送り出す連結管と、前記連結管から分岐してなる分岐管と、前記分岐管に連結され、前記血液貯留部から送り出された前記所定の血液成分が収容される成分収容部と、前記分岐管に連結され、前記所定の血液成分の流入及び流出が可能な調整用貯留部と、を備え、
    前記血液貯留部は、袋体により構成され血液が収容される血液収容部と、前記血液収容部の上部に設けられ、該血液収容部に血液を流入する血液流入部、及び該血液収容部から血液を流出する血液流出部を有する血液流出入部と、を備え、
    前記血液収容部の上部は、所定間隔をあけて配置される一対のテーパー辺と、前記一対のテーパー辺の上端部同士をつなぐように配置され前記血液流出部から流出される血液の流出方向に垂直な水平辺と、を有して構成され、
    前記一対のテーパー辺は、前記血液流出部から流出される血液の流出方向に垂直な方向との間に所定の角度をなして形成され、
    前記血液流入部及び前記血液流出部は、前記水平辺に設けられると共に、
    前記血液流入部は、前記一対のテーパー片のうちの一方のテーパー片の上端部に連続して設けられ、
    前記血液流出部は、前記一対のテーパー片のうちの他方のテーパー片の上端部に連続して形成される血液成分分配容器。
  2. 前記所定角度は、略20度から略30度である請求項1に記載の血液成分分配容器。
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