JP4935599B2 - 表示装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、発光素子を有する表示装置製造方法に関し、特に有機EL(Electro Luminescence)素子を有する表示装置製造方法に関する。
有機EL表示装置の発光層を形成する方法として、基板上に配置された表示画素に各色の発光材料を含有する含有液を塗布する湿式法が知られている。湿式法は、隔壁により表示画素を仕切り、各表示画素を隔壁で囲むことにより、囲まれた領域に発光材料を含有する含有液を滴下して各種有機EL層を堆積させている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−75640号公報
しかし、このような構成では、滴下する発光材料を含有する含有液の液面の高さに対して十分な高さに隔壁を形成しないと、含有液が隔壁を越えて隣の表示画素にこぼれてしまい、表示画素ごとに形成される電荷輸送層の膜厚に不均一さが生じてしまう虞があった。特に発光材料を含有する含有液は基板上の滴下位置より高い所から落とされるため、隔壁で囲まれた領域から外にはじかれてしまいやすいといった問題を生じていた。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、電荷輸送層の膜厚が均一な表示装置製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る表示装置の製造方法は、
電極が設けられた基板の面上に形成された絶縁膜上に撥液層を形成する撥液層形成工程と、
前記撥液層上に形成されたレジストをマスクとして前記撥液層及び前記絶縁膜をエッチングして前記電極の少なくとも一部を露出するとともに前記絶縁膜の側壁を露出させる絶縁膜側壁形成工程と、
前記絶縁膜側壁形成工程後に、露出された前記電極及び前記絶縁膜の側壁に親液化処理を施す親液化処理工程と、
前記親液化処理工程後に、前記レジストを除去して、前記撥液層を露出させる撥液層露出工程と、
前記絶縁膜の側壁に囲まれた領域に電荷輸送層となる材料を含有する電荷輸送材料含有液を滴下する電荷輸送材料含有液滴下工程と、
を備える。
前記レジストは、ドライフィルムレジストである、ことも可能である。
前記皮膜は、少なくとも1つのフッ素を含む官能基を有する化合物を含む、ことも可能である。
前記親液化処理工程は、大気雰囲気中で酸素を処理ガスとする酸素プラズマ処理、又は、紫外線を照射する紫外線照射処理を施す、ことも可能である。
前記撥液層露出工程は、前記基板を有機アルカリ系の剥離剤に浸漬することにより、前記レジストを剥離する、ことも可能である。
本発明によれば、表示画素の電荷輸送層の膜厚を均一にすることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る表示装置の製造方法と該製造方法により製造される表示装置について図面を参照して説明する。
(表示装置)
まず、本実施の形態に係る表示装置の製造方法により製造される表示装置100について説明する。表示装置100の発光方式は、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称す。)層を備えたアクティブマトリクス駆動によるボトムエミッション型である。有機EL層は、発光素子として有機材料を塗布して形成される発光層やキャリアを輸送する性質を持った材料を塗布して形成される正孔輸送層・電子輸送層等から構成される。本実施の形態に係る表示装置100の有機EL層は、一例として正孔輸送層と発光層との二層構造からなる。
表示装置100は、図1に平面で及び図2に図1のA−A線断面で示すように、パネル基板110と、画素電極120と、層間絶縁膜130と、撥液層140と、電荷輸送層である正孔輸送層150と、電荷輸送層である発光層160と、対向電極170と、封止樹脂層180と、封止基板190と、を備える。なお、図1に示す平面図においては、各表示画素(色画素)上に設けられる封止樹脂層180等の表示を省略して、画素電極120と、各表示画素の形成領域を画定する層間絶縁膜130と、のみを示す。また、画素電極120と層間絶縁膜130との配置を明瞭にするために、便宜的にハッチングを施して示す。
これらの構成により、パネル基板110の一面に、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなる色画素が形成される。色画素は、図1に示すように、図面縦方向に順次繰り返し複数配列されるとともに、図面横方向に同一色の色画素が複数配列される。ここでは、隣接するRGBの3色の色画素を一組として一の表示画素が構成される。各表示画素は、柵状又は格子状の平面パターンを有して連続的に配設された層間絶縁膜130により画定される。パネル基板110の端部上等には、図示しない複数のトランジスタから構成された画素駆動回路が形成されており、画素駆動回路は、層間絶縁膜130に覆われているとともに画素電極120に接続されている。各色画素は、画素駆動回路と共に、該画素駆動回路により制御される発光駆動電流が供給されることにより発光する有機EL素子を構成する。
次に、具体的な構成について図2を参照して説明する。パネル基板110はガラス等の絶縁性基板から構成される。パネル基板110の各画素形成領域上には、錫ドープ酸化インジウム(ITO;Indium Tin Oxide)、や亜鉛ドープ酸化インジウム(Indium Zinc Oxide)、タングステンドープ酸化インジウム(Indium Tungsten Oxide)、タングステン−亜鉛ドープ酸化インジウム(Indium Tungsten Zinc Oxide)等の透明導電材料からなる画素電極120が設けられる。また、画素電極120の周辺には、画素電極120に接続された画素駆動回路が設けられる。さらに、パネル基板110の画素形成領域間には、画素駆動回路及び画素電極120の周縁を覆うとともに、画素電極120の中央部を露出するように開口されている層間絶縁膜130が設けられる。層間絶縁膜130は、窒化珪素または酸化珪素等の硅素化合物等の絶縁材料から形成された50nm〜200nmの膜厚の絶縁膜であって、隣り合う画素電極120同士を電気的に絶縁する。層間絶縁膜130の上には撥液性を備える撥液層140が設けられる。なお層間絶縁膜130の開口された側壁には、撥液層140が被膜されていない。層間絶縁膜130により囲まれた開口内の画素電極120の上に正孔輸送層150、発光層160、対向電極170がこの順に積層される。さらに、対向電極170の上には、封止樹脂層180を介して封止基板190が接合される。
撥液層140は、層間絶縁膜130の上に形成され、撥液性を備える一般的なフッ素コーティング剤(例えば、化学式1に示すようなフッ化アルキル鎖をもつシラザンオリゴマ、フッ化アルキルシランカップリング剤、フッ化アルキルシラン化合物)を含有する。なお、化学式1に示されたシラザンオリゴマは、モノマーが二量体以上の構造であればかまわない。
Figure 0004935599
正孔輸送層150及び発光層160は、連続する液体を所定位置に流し込むノズルプリント法又は個々に分離した液滴を所定位置に滴下するインクジェット法により画素電極120上に有機EL材料(有機EL材料には、発光材料の他に、キャリアを輸送する性質を持っている材料(正孔注入材料、電子注入材料等)が含まれる。)を含有した含有液を塗布し、加熱乾燥することにより、形成される。正孔輸送材料は、例えば、化学式2に示すように、導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェンと、ポリスチレンスルホン酸を水系溶媒に分散させた水を主成分とするインク等から構成される。発光材料は、例えば、ポリフェニレンビニレン等の共役二重結合ポリマーから構成される。含有液は、例えば、水溶性又は親油性の溶剤(水、エタノール、エチレングリコール、トルエン、キシレン等)から構成される。また、発光層160には、発光光を着色する蛍光体や顔料が添加されている。
Figure 0004935599
対向電極170は、図2に示すように、パネル基板110に配列される各画素電極120に対向する単一の電極層として形成される。対向電極170は、1nm〜10nm厚のマグネシウム、カルシウム、バリウム、リチウム、インジウム等の仕事関数の低い薄膜と、100nm以上の厚さのアルミニウム、クロム、銀、パラジウム銀系の合金等からなる高仕事関数の薄膜との積層構造からなる光反射性の電極である。
各画素形成領域において、画素電極120と正孔輸送層150と発光層160と対向電極170とが積層されている部分が各色画素を形成する。各色画素は、発光層160に含まれる蛍光剤等により定まる発光色により、RGBの何れかに分類される。なお、正孔輸送層150と発光層160の層厚は80nm〜170nmであるので、発光層160の上面は、層間絶縁膜130の上面より低い。
表示画素が配列されたパネル基板110は、封止樹脂層180を介して封止基板190が接合される。封止樹脂層180は、例えば、エポキシ系の紫外線硬化樹脂等から構成され、封止基板190は、例えば、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等から構成される。
(表示装置の製造方法)
次に、上述した表示装置100の製造方法について図3を参照して説明する。なお、以下の説明においては、表示装置100の表示部分、即ち、パネル基板110に表示画素が形成された領域の形成方法を主に説明する。正孔輸送層150及び発光層160に駆動電流を供給する駆動制御素子(薄膜トランジスタ)の製造方法は、従来と同様である。また、画素駆動回路を構成するトランジスタや配線層は、パネル基板110の一面に設定された画素ごとに形成される。
まず、絶縁性のパネル基板110が用意される。続いて、パネル基板110の一面に、例えば、スパッタリング又は蒸着法により、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)等を堆積することにより、透明導電層を形成する。次に、透明導電層を、エッチング処理(ウエットエッチング処理若しくはドライエッチング処理)等によりパターニングすることにより、図3(a)に示すように、マトリクス状に配置された画素形成領域ごとに、画素電極120を形成する。
次に、画素電極120が形成されたパネル基板110の上に絶縁性材料を塗布することにより、図3(b)に示すように、画素電極120を覆うように窒化珪素または酸化珪素等の層間絶縁膜130を形成する。層間絶縁膜130の上面と画素電極120の上面との間の距離は200nm〜400nmに設定されている。層間絶縁膜130は、各画素電極120を隔離する領域にも形成され、画素電極120の周縁部を覆うことにより、隣接する画素電極120同士の短絡を防止する。
次に、層間絶縁膜130が形成されたパネル基板110を減圧酸素プラズマ処理又はUVオゾン処理により清浄化する。パネル基板110を純水で洗浄した後、エアブロにて乾燥する。パネル基板110上の層間絶縁膜130を、フッ化アルキル鎖をもつシラザンオリゴマ(信越化学工業製:KP−801M)のm−キシレンヘキサフロライド3%溶液に浸す。パネル基板110を取りだし、10分〜30分間程度、適度な湿度の大気中に放置する。この間に、化学式3に示すように、シラザンオリゴマと層間絶縁膜130との加水分解・縮合反応が進行し、膜層が形成される。最後に、溶剤(m−キシレンヘキサフロライド)でパネル基板110をすすぐことにより、この段階で化学結合していない余分な分子を層間絶縁膜130から洗い流すことにより、図3(c)に示すように、層間絶縁膜130の上面にフッ素を含む官能基を備える撥液層140を形成する。撥液層140は撥液性を有するため、塗布される正孔輸送層材料となるポリエチレンジオキシチオフェン及びポリスチレンスルホン酸を含む電荷輸送材料含有液151や、発光層となるポリフェニレンビニレン系やポリフルオレン系等の共役二重結合ポリマーを含む発光材料を、水やキシレン等の有機溶媒に溶解した電荷輸送材料含有液161等の流動性を抑えることができる。なお、所定の溶液に浸したパネル基板110を大気中に放置する時間は10分以下とすることもできる。
Figure 0004935599
次に、撥液層140上にドライフィルムを貼り付け、露光現像を行なうことにより、図3(d)に示すように、所定形状に形成されたレジスト(マスク)141を形成する。レジスト141は、例えば、アクリル樹脂等から構成される。パネル基板110上の画素電極120が設けられた以外の領域、つまり、画素電極120の周縁領域に残ったレジスト141をマスクとして、後述するエッチング処理によって画素電極120の中央部が露出する。本工程で液状のレジストを使用すると、撥液性を有する撥液層140の表面は液状のレジストをはじくため、レジストパターンの不良が発生する可能性がある。このため、ドライフィルムを用いることにより、パターンの不良無くレジスト141を形成することができる。
次に、画素電極120を露出させるために、レジスト141をマスクとして層間絶縁膜130及び撥液層140をエッチング処理する。層間絶縁膜130にSiNやSiOを用いる場合には、フッ化炭素ガスによるドライエッチング処理又はフッ化水素酸系のエッチャントによるウエットエッチング処理により、図1及び図3(e)に示すように、画素電極120上に層間絶縁膜130で囲まれた開口部を設け、マトリクス状の層間絶縁膜130を形成する。このときエッチングにより露出された層間絶縁膜130の側面には撥液層140が形成されていない。
エッチング処理により画素電極120が露出した後、酸素プラズマ処理又はUVオゾン処理等により、開口部である画素電極120の表面及び層間絶縁膜130の側面を親液化する処理を行なう。親液化処理することにより、後述する所定の含有液を塗布する工程において、含有液が均一に広がり、発光層160等の膜厚が均一になる。なお、親液化処理によりレジスト141が完全に除去されないよう処理する。このように親液化処理中にレジスト141が撥液層140を覆っているので、撥液層140は親液化処理によって撥液性を著しく損なうといったことは生じない。
次に、露出した画素電極120の表面を親液化処理した後、例えば、有機アルカリ系の剥離液を用いてレジスト141を剥離する。パネル基板110を剥離液に浸漬し、レジスト141を除去し、図3(f)に示すように、層間絶縁膜130の上面にある撥液層140を露出させる。一般のフッ素コーティングはアルカリ系の溶剤に侵されることは少ない。このため、有機アルカリ系の剥離液を用いることにより、撥液層140が備えるフッ素を含む官能基は変化することがないため、撥液層140は撥液性を維持できる。
次に、レジスト141を除去した後、図3(g)に示すように、正孔輸送層材料となるポリエチレンジオキシチオフェン及びポリスチレンスルホン酸を含む電荷輸送材料含有液151をインクジェット等の印刷方法で画素電極120上の層間絶縁膜130の側面に囲まれた領域に塗布する。このとき、電荷輸送材料の溶媒に対する溶解度が低いため、電荷輸送材料含有液151の容積は正孔輸送層150の容積より数十倍〜百倍程度になるので、画素電極120の露出幅を50μmと設定すると、電荷輸送材料含有液151の頭頂部は、層間絶縁膜130の上面より16μm〜23μm程度上方に位置している。画素電極120の表面及び層間絶縁膜130の側面は親液性を有するため、塗布された電荷輸送材料含有液151は、画素電極120上に均一に広がり、層間絶縁膜130の側面に接触した電荷輸送材料含有液151は、毛細管現象により吸上げられる。このため、電荷輸送材料含有液151が乾燥して正孔輸送層150が堆積する過程において、電荷輸送材料含有液151が層間絶縁膜130の側面に付着し続けようとするので電荷輸送材料含有液151が画素電極120の中央に凝集することはない。従って、層間絶縁膜130の開口部側面に電荷輸送材料含有液151が引っ張られる形で乾燥が進み、正孔輸送層150の膜厚は均一になる。また、撥液層140が形成されている層間絶縁膜130の上面は撥液性を有する。従って、電荷輸送材料含有液151が撥液層140に付着した場合であっても、電荷輸送材料含有液151の流動性が抑えられ、隣接する画素電極120への電荷輸送材料含有液151の溢れを防止することができる。電荷輸送材料含有液151の塗布後、100℃以上の温度にて加熱乾燥等することにより、図3(h)に示すように、膜厚が比較的均一な正孔輸送層150が形成される。
次に、図3(i)に示すように、正孔輸送層150を形成した後、赤・緑・青色を発光する発光層となるポリフェニレンビニレン系やポリフルオレン系等の共役二重結合ポリマーを含む発光材料を、水やキシレン等の有機溶媒に溶解した電荷輸送材料含有液161を、インクジェット等の印刷方法を用いて、正孔輸送層150上にそれぞれ成膜する。このとき、電荷輸送材料含有液161の頭頂部は、層間絶縁膜130の上面より16μm〜23μm程度上方に位置している。画素電極120の間に形成された層間絶縁膜130の上面には、撥液層140が形成されているため撥液性を有するため、各画素電極120に塗布された発光材料が、隣接する画素電極120に混入することによる混色が防止され、赤・緑・青色の塗り分けが可能となる。発光材料を成膜した後、窒素雰囲気中での加熱乾燥又は真空中での乾燥を行ない、残留溶媒を除去することにより、図3(j)に示すように、発光層160が形成される。ここで、層間絶縁膜130の側面は親液性を有するため、電荷輸送材料含有液161は、層間絶縁膜130の側面に引っ張られながら乾燥するので、発光層160も正孔輸送層150と同様に、平坦に形成される。なお、発光材料は酸素や水蒸気等に接触すると特性が変化することがあるため、塗布は窒素ガス雰囲気中で行うことが望ましい。
その後、対向電極170は、画素電極120に対向する領域のみならず、層間絶縁膜130や撥液層140の上まで延在する単一の導電層として形成される。対向電極170は、1nm〜10nm厚のマグネシウム、カルシウム、バリウム、リチウム、インジウム等の仕事関数の低い薄膜と、100nm以上の厚さのアルミニウム、クロム、銀、パラジウム銀系の合金等からなる高仕事関数の薄膜との積層構造を有する。対向電極170は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法等を用いて形成される。
最後に、対向電極170の上に封止樹脂層180を設け、さらに封止樹脂層180の上に封止基板190を形成する。封止基板190の一面側に紫外線照射により硬化する封止樹脂を塗布する。そして、封止基板190の封止樹脂が塗布された面と対向電極170が配置された面とを貼り合わせ、紫外線を照射して封止樹脂を硬化させる。これにより封止樹脂は封止樹脂層160となり、図2に示す表示装置100が形成される。
以上説明したように、本実施形態に係る表示装置の製造方法によれば、画素電極120の露出面及び層間絶縁膜130の側面を親液化処理し、さらに、撥液性を有する撥液層140を層間絶縁膜130の上面に選択的に形成することにより、正孔輸送層150及び発光層160のような有機EL層の膜厚が均一に形成される。また、所定の含有液が混色することを防ぐことができる。したがって、本実施形態に係る表示装置100は、発光層160等の厚みの均一性が高く、発光ムラが少なく発色に優れる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
表示装置100は、図4に示すように、層間絶縁膜130の上に隔壁200を設けることもできる。絶縁性を備える隔壁200を形成することにより、画素駆動回路からの漏れ電流が減少し、発光駆動の信頼性を向上させる。隔壁200を形成する手法は、インクジェット印刷、ノズルプリント印刷、ディスペンサ印刷、フレキソ印刷等いずれを用いてもよい。隔壁200を形成する工程は、正孔輸送層150及び発光層160を形成する工程の前後いずれでも可能である。層間絶縁膜130の上に撥液性を備える撥液層140が形成され、さらに、画素電極120の表面は親液性を備えるため、隔壁200の高さを低く形成することができる。
撥液層140は、一般的なフッ素コーティング剤だけでなく、少なくとも1つのフッ素を含む官能基を有する化合物から形成することができる。また、撥液性及び塗布可能性を備えれば、撥液層140を形成するためにいかなる材料も用いることができる。
正孔輸送層150及び発光層160を形成する含有液の塗布方法は、ノズルプリント印刷に限定されず、インクジェット印刷、スクリーン印刷、ディスペンサ印刷、フレキソ印刷等いずれの手法を用いてもよい。
レジスト141は、ドライレジストに限定されず、撥液性の少ない液状のレジストを用いて形成することもできる。
画素電極120の上に形成される有機EL層は、正孔輸送層150、発光層160及び電子輸送層の三層構造であっても良いし、また発光層160及び電子輸送層からなる二層構造であっても良いし、発光層160からなる一層構造であっても良い。電荷輸送層である正孔輸送層150及び電子輸送層と発光層160との組合せは任意に設定できる。また、これらの層構造において他の電荷輸送層の電荷輸送を制限する中間層が介在した積層構造であっても良いし、その他の積層構造であっても良い。
レジスト141を剥離する剥離剤については、撥液層140の撥液性を損なわないのであれば、有機アルカリ系の剥離液に限定されず、水系剥離液、無機系剥離液等いずれの剥離剤を用いてもよい。また、酸素プラズマ処理により、レジスト141を灰化して除去することも可能である。
親液化処理工程においては、酸素プラズマ処理等に限定されず、レーザー光照射処理等いずれの処理を用いてもよい。
上記表示装置100はボトムエミッション型であったが、トップエミッション型であってもよい。この場合、画素電極120は、銀(Ag)やアルミニウム(Al)等の金属材料、あるいは、それらのいずれかを含む合金材料からなる光反射特性を有する反射層と、反射層上に形成され且つ錫ドープ酸化インジウム、亜鉛ドープ酸化インジウム、タングステンドープ酸化インジウム、又はタングステン−亜鉛ドープ酸化インジウム等の透明導電層との積層構造のような光反射性電極となる。また、対向電極170は、マグネシウムやバリウムといった低仕事関数からなる1nm程度の極薄い膜厚の光透過性のある電子注入金属層と、電子注入金属層上に形成され、錫ドープ酸化インジウム、亜鉛ドープ酸化インジウム、タングステンドープ酸化インジウム、又はタングステン−亜鉛ドープ酸化インジウム等の透明導電層との積層構造のような光透過性電極となる。
本発明の実施形態に係る表示装置の画素配列状態の一例を示す概略平面図である。 図1のA−A線での断面図である。 表示装置の製造工程を示す断面図である。 表示装置の変形例を示す図である。
符号の説明
100…表示装置、110…パネル基板、120…画素電極、130…層間絶縁膜、140…撥液層、141…レジスト、150…正孔輸送層、151…電荷輸送材料含有液、160…発光層、161…電荷輸送材料含有液、170…対向電極、180…封止樹脂層、190…封止基板、200…隔壁

Claims (5)

  1. 電極が設けられた基板の面上に形成された絶縁膜上に撥液層を形成する撥液層形成工程と、
    前記撥液層上に形成されたレジストをマスクとして前記撥液層及び前記絶縁膜をエッチングして前記電極の少なくとも一部を露出するとともに前記絶縁膜の側壁を露出させる絶縁膜側壁形成工程と、
    前記絶縁膜側壁形成工程後に、露出された前記電極及び前記絶縁膜の側壁に親液化処理を施す親液化処理工程と、
    前記親液化処理工程後に、前記レジストを除去して、前記撥液層を露出させる撥液層露出工程と、
    前記絶縁膜の側壁に囲まれた領域に電荷輸送層となる材料を含有する電荷輸送材料含有液を滴下する電荷輸送材料含有液滴下工程と、
    を備えることを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 前記レジストは、ドライフィルムレジストであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記撥液層は、少なくとも1つのフッ素を含む官能基を有する化合物を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記親液化処理工程は、大気雰囲気中で酸素を処理ガスとする酸素プラズマ処理、又は、紫外線を照射する紫外線照射処理を施すことを特徴とする請求項に記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記撥液層露出工程は、前記基板を有機アルカリ系の剥離剤に浸漬することにより、前記レジストを剥離することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の表示装置の製造方法。
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