JP4933773B2 - 高速発光ledの点灯回路およびそれを用いる距離画像センサ - Google Patents

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Description

本発明は、LEDを高周波大電流で駆動する点灯回路およびそれを用いる距離画像センサに関する。
前記距離画像センサとは、概略的には、物体に対して変調光を照射し、それをアレイ状の受光素子で受光し、信号処理することで、各アレイに対応した物体の各部位までの距離を求めることができるものである。種々提案されているが、たとえば本件出願人によって、特許文献1が提案されている。それによれば、図7で示すように、発光ダイオードから成る発光源2を制御回路部4が駆動し、強度変調した光を物体5に対して照射させ、物体5での反射光を受光光学系6を通して受光素子1で受光し、その結果を評価部3で解析することで前記物体5の各部位までの距離を求めている。
前記発光源2は、多数個の発光ダイオードを一平面上に配列して成り、前記制御回路部4は、たとえば20MHzの正弦波で発光源2から放射する光を強度変調させる。放射光の周波数を高くすることで、測定単位を小さくすることができ、たとえば10MHzで10cm程度、30MHzで数cm程度となる。前記受光素子1の出力から、空間情報としてどのような情報を抽出するかは評価部3の構成によって決定され、空間に照射されている強度変調された光の元の位相と受光素子1で受光した光との位相差を求め、この位相差からは、前述のように空間に存在する物体5までの距離を求めることができる。
前記受光素子1の機能は、半導体層から成る感光部1aが光の入射により電子を生成し、電荷集積部1cが前記感光部1aで生成された電子を集積する。そして、前記感光部1aと電荷集積部1cとの間に介在される感度制御部1bが前記制御回路部4からの制御出力に応答して、前記感光部1aの制御電極への制御電圧の印加パターンを変調光に適応して変化させることによって、前記のように距離を求めることができるようになる。前記電荷集積部1cで集積された電荷は、電荷取出部1dが取出し、前記評価部3に与える。
前記制御回路部4に内蔵され、このような用途に用いられるLEDの点灯回路は、前述のようにLEDを高速発光させる必要がある。しかしながら、10〜20MHzというLEDにとっては高周波で、しかも1[A]相当の大パワーを高速でON/OFFする技術はあまり提案されていない。
図8および図9にLED点灯回路の典型的な従来例を示す。図8の点灯回路では、マイクロコンピュータ出力レベルの入力信号を、インバータ11において電力増幅してLED10に与え、その電流は抵抗12で決定させている。前記インバータ11は、図10で示すように、電源ライン間にPMOSFET13とNMOSFET14とを直列に接続して成り、ゲートに前記入力信号が共通に与えられ、ドレインが出力端子となって前記LED10のアノードが接続される。そして、入力信号が、‘H’の場合にGND(=0V)レベルの‘L’を出力してLED10は消灯し、‘L’の場合にVDD電位の‘H’を出力し、LED10は発光する。この時、LED10に流れる電流は大まかに“(VDD−Vf(LEDの端子間電位差))÷RL(抵抗12の抵抗値)”によって算出することができる。VDD電位は、前述のようにLED10として直列に接続される素子数に応じて設定され、たとえばLEDを12個接続した場合、24V程度である。
一方、図9の点灯回路は、図8の点灯回路がNMOSとPMOSとによってLED10を駆動しているのに対し、NMOSFET15のみで駆動しているのが特徴である。NMOSFET15は、前記LED10および抵抗12と共に電源ライン間に直列に接続され、そのゲートには前記マイクロコンピュータ出力レベルの入力信号が与えられ、ドレイン電流をON/OFFすることでLED10を点滅させる。
これら図8の点灯回路と図9の点灯回路とは、LED10を発光させる時の動作はほぼ同じ原理であるが、OFFする時に、図8の点灯回路はLED10のアノード電位をNMOSFET14で強制的にGND電位に短絡させ、LED10に電流が流れないようにするのに対して、図9の点灯回路では、NMOSFET15をOFFして、LED電流の電流経路を強制的に遮断するという点が異なる。
これら図8の点灯回路および図9の点灯回路の動作波形を、図11および図12にそれぞれ示す。図8の点灯回路の場合、図11の動作波形において、LED10のアノード電位は、インバータ11によって、入力信号を反転した(VDD−GND)の振幅幅を持った電圧となる。この時のスイッチング速度は、インバータ11に用いているMOSFET13,14の寄生容量(入力容量)および入力抵抗のCRによる時定数と、どれ位の電位差を充電させるかとによって決定される。そのため、時定数が一定でも、アノード電位の変化する電位幅が大きければ、それだけスイッチングに時間を要してしまう。
これに対して、図9の点灯回路の場合、図12の動作波形において、入力信号を、’H’にすると、NMOSFET15がONして、そのドレイン電位はGND電位となってLED10に電流が流れ、’L’にした場合、NMOSFET15がOFFしてLED10に流れる電流が遮断され、前記ドレイン電位はLED10に電流が流れ出さないぎりぎりの電圧である閾値電圧Vdに過渡的に落ち着く。そのため、NMOSFET15のドレイン電位は、VDD−Vdまで上昇した後、LED10の寄生容量に充電された電荷が放電されてゆき、ゆっくりVDD電位まで上昇してゆく。
次に、図8の点灯回路と図9の点灯回路とのスイッチング時の立ち上がり:tr、立ち下がり:tf特性の比較を行う。図8の点灯回路の場合、インバータ11に用いているMOSFET13,14のサイズを大きくし、またそれらを制御ICに内蔵化して入力容量を小さくする等の方策を講じることで、高速化が可能である。また、図9の点灯回路の場合は、立ち上がり時間trは、NMOSFET15のサイズを大きくし、制御ICに内蔵化することによって、図8の点灯回路と同様に高速化が可能であるが、立ち下がり時間tfは、図8の点灯回路のような強制的にGND電位に短絡する手法に比べ、一般的に大きい(スイッチング動作が遅い)と考えられる。
したがって、高速なスイッチング動作を望むのであれば、図8の点灯回路の方が高速であると考えられるが、実機検証を行った結果、図9の点灯回路も高速動作に優れていることが判明した。その理由を以下に詳しく説明する。
先ず、前記距離画像センサに適応した仕様として、駆動周波数:10〜30[MHz]、tr,tf:数[nsec]以下、LED電流:1[A]程度、直列LED数:〜30個程度とすると、現在開発されている前記図8や図9で示すLED点灯回路において、これ程のLED数を、大電流で、かつ高速に駆動した例は見受けられない。周波数が高いと、たとえば図12に示す動作波形の振る舞いも若干変わってくる。
図13に、図9の点灯回路の高速動作時の波形を示す。周波数が高いと、NMOSFET15のOFF時に、ドレイン電位が、図12で示すようにVDDまで上昇する前に、次のスイッチング動作が始まってしまう。しかしながら、ドレイン電位がVDDまで上昇しなくても、LED10に流れる電流の波形には影響が出ない上、ドレイン電位がVDDまで上昇しないことで、NMOSFET15のスイッチング動作によって充電しなければならない電圧幅が小さくて済み、スイッチング動作をより高速化することが可能となる。
また、前記数[nsec]以下のtr,tfを得ようとした場合、一般に数百[MHz]以上の周波数帯域を扱わなければならないが、この領域の周波数帯域になると、LEDのリード配線や基板のパターン配線の寄生インダクタ成分が無視できなくなってくる。そこで、図13に示した動作波形に、さらにその寄生インダクタの影響を加味したものを図14に示す。
図14に示すように、寄生インダクタの影響によって、入力信号の立ち下がり時に、NMOSFET15のドレイン電位にリンギングが生じてしまう。リンギングによる電圧変動は、回路動作に影響を与えてしまう程大きい。たとえば、プリント基板のパターン配線等で通常生じてしまうような数十[nH]程度の寄生インダクタであっても、前記数[nsec]程度の立ち上がり時間trおよび立ち下がり時間tfを得ようとした場合、100[Ω]程度のインピーダンスを生じてしまう。LED10に流す電流を最大1[A]とすると、その100[Ω]のインピーダンスによって、立ち上がり・立ち下がり時に、100[V]という電子回路を破壊してしまうような大きな電圧を発生させてしまう恐れがある。
また、たとえ前記寄生インダクタが電子回路を破壊する程大きくないとしても、リンギングを生じさせるのは避けられず、電源電圧を変動させる等、雑音を生じさせ、回路特性を著しく劣化させてしまうと考えられる。前記基板のパターン配線を該寄生インダクタが最小になるように最適に設計したとしても、LEDのリード線もインダクタを有しており、したがってこの寄生インダクタを完全にゼロにすることは非常に困難であり、インダクタの影響を考慮した回路設計が必須である。
ところが、寄生インダクタの影響は、雑音を生じさせるという悪い点だけでなく、一方ではLED電流の立ち下がり時間tfを高速化するというメリットも生じさせる。それは、図14に示すように、NMOSFET15のドレイン電位にはリンギングが生じてしまうが、このリンギングは、プリント基板のパターン配線やLEDのリード線の寄生インダクタと該NMOSFET15の出力容量による共振現象によって生じるものであり、この共振を利用することで、LED電流の立ち下がり時間を高速にすることができる。したがって、本発明は、前記図8で示す点灯回路よりも構成が簡単な図9で示す点灯回路を前提構成として、高速動作させるものとする。
ここで、特許文献2や特許文献3にも、高速化の例が示されている。特許文献2の点灯回路は、図15で示すように、LED10のカソードとGNDとの間で駆動トランジスタ21をON/OFFさせ、アノードをコンデンサ22および抵抗23の直列回路と、抵抗24との並列回路で電源に接続し、前記コンデンサ22と抵抗23との接続点を、トランジスタ25によって、前記駆動トランジスタ21と逆相の信号でOFF/ONすることで、LED10の消灯時に、該LED10に蓄積された電荷を引き抜き、高速で消灯させている。
また、特許文献3の点灯回路は、図16で示すように、電流源26によってLED10に電流I2を与えるとともに、それらの接続点に、インバータ11の出力端を、ダイオード27,28を逆方向に配列して接続し、インバータ11の出力が、‘H’となったときにはダイオード27,28をOFFさせてLED10に前記電流I2が流れるようにし、‘L’となったときにはダイオード27,28をONさせて電流源26から該インバータ11に電流I1を取込んでLED10に前記電流I2が流れないようにすることで、点灯時と消灯時とのアノードの電位差を小さくして高速動作させている。
特開2004−309310号公報 特開平6−296042号公報 特開2000−232240号公報
しかしながら、上記特許文献2および特許文献3の従来技術は、上述の寄生インダクタの影響を考慮しておらず、特に特許文献2では構成が複雑であるという問題がある。
本発明の目的は、簡単な構成で、リンギングによる立ち下がり特性の高速化の効果を失わず、寄生インダクタによる電源電圧の変動を抑制し、安定した回路動作を実現することができる高速発光LEDの点灯回路およびそれを用いる距離画像センサを提供することである。
本発明の高速発光LEDの点灯回路は、電源ライン間に、LEDとスイッチング素子との直列回路が接続され、前記スイッチング素子の制御端子に駆動信号を印加することで前記LEDを高速点灯させるようにしたLEDの点灯回路であって、前記スイッチング素子と並列にツェナダイオードを接続し、そのツェナ電圧を、前記スイッチング素子のOFF時における端子間電圧に略等しく設定することを特徴とする。
上記の構成によれば、電源ライン間に、LEDと、トランジスタやFETなどで実現されるスイッチング素子との直列回路を接続し、前記スイッチング素子の制御端子に駆動信号を印加することで前記LEDを点灯させるようにした簡単な構成のLEDの点灯回路において、高速点灯させるにあたって、前記スイッチング素子と並列にツェナダイオードを接続し、そのツェナ電圧を、前記スイッチング素子のOFF時における端子間電圧に略等しく設定する。
したがって、LEDの端子やパターン配線等による寄生インダクタと前記スイッチング素子の出力容量となどによって、スイッチング素子の端子に発生するリンギングの内、スイッチング素子の端子間に高電圧が加わる側の成分は前記ツェナダイオードでバイパスされて除去され、前記スイッチング素子の端子間に低電圧が加わる側の成分は除去されないので、リンギングによる立ち下がり特性の高速化の効果を失わず、前記寄生インダクタによる電源電圧の変動を抑制し、安定した回路動作を実現することができる。
なお、前記スイッチング素子およびLEDと直列に、必要に応じて、電流を規定する抵抗を挿入してもよく、またハイ側の電源電位とロー側の電源電位とのいずれにスイッチング素子を配置するかは、スイッチング素子の極性や電源の極性などに応じて適宜選択されればよい。
また、本発明の高速発光LEDの点灯回路は、前記ツェナダイオードと直列に、電圧可変のバイアス電源を接続することを特徴とする。
上記の構成によれば、多段に直列接続されるLEDの閾値電圧にばらつきがあっても、前記のようにスイッチング素子と並列に設けられるツェナダイオードのツェナ電圧は一定のままで、前記ばらつきに対応して、バイアス電源の発生する電圧を変化すればよい。
したがって、LEDの閾値電圧のばらつきに対して、ツェナダイオードを共通化することができ、低コスト化を図ることができる。
さらにまた、本発明の高速発光LEDの点灯回路では、前記バイアス電源は、アナログ/デジタル変換器であることを特徴とする。
上記の構成によれば、LEDの閾値電圧のばらつきを補償するバイアス電源の発生する電圧を、容易に、所望とする電圧に設定することができ、調整が容易である。
また、本発明の高速発光LEDの点灯回路では、前記LEDは、多段直列に接続されることを特徴とする。
上記の構成によれば、LEDが多段直列に接続されると、その端子などによる前記寄生インダクタが大きくなり、リンギングが大きくなるので、本発明が特に好適である。
さらにまた、本発明の距離画像センサは、前記の高速発光LEDの点灯回路を用いることを特徴とする。
上記の構成によれば、距離画像センサには、LEDを高周波大電流で駆動することが要求されるので、本発明の点灯回路を用いることは、特に好適である。
本発明の高速発光LEDの点灯回路は、以上のように、電源ライン間に、LEDと、トランジスタやFETなどで実現されるスイッチング素子との直列回路を接続し、前記スイッチング素子の制御端子に駆動信号を印加することで前記LEDを点灯させるようにした簡単な構成のLEDの点灯回路において、高速点灯させるにあたって、前記スイッチング素子と並列にツェナダイオードを接続し、そのツェナ電圧を、前記スイッチング素子のOFF時における端子間電圧に略等しく設定する。
それゆえ、LEDの端子やパターン配線等による寄生インダクタと前記スイッチング素子の出力容量となどによって、スイッチング素子の端子に発生するリンギングの内、スイッチング素子の端子間に高電圧が加わる側の成分は前記ツェナダイオードでバイパスされて除去され、前記スイッチング素子の端子間に低電圧が加わる側の成分は除去されないので、リンギングによる立ち下がり特性の高速化の効果を失わず、前記寄生インダクタによる電源電圧の変動を抑制し、安定した回路動作を実現することができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の一形態に係る点灯回路31の電気回路図である。この点灯回路31は、前述の図7で示す距離画像センサに使用され、高速で発光するLEDD1〜Dnを駆動するものであり、多段に直列に接続されるLEDD1〜Dn(総称するときは、以下参照符号LEDで示す)が前記発光源2となり、この図1で残余の構成が前記制御回路部4となる。この点灯回路31は、前述の図9で示す点灯回路と同様に、単一のNMOSFET32によってLEDを駆動する簡単な構成の点灯回路である。
ハイ側の電源VDDからロー側の電源であるGNDまでの間には、前記多段のLEDと、電流設定抵抗33と、前記NMOSFET32とが直列に接続される。前記NMOSFET32のゲートには、パルスジェネレータ34からの矩形波パルスが抵抗35を介して与えられる。また、電源VDD−GND間には、電源安定化のために、セラミックコンデンサ36と電解コンデンサ37とが並列に介在されている。
たとえば、前記矩形波パルスの振幅は5[V]であり、周波数は10[MHz]であり、前記電源VDDは24[V]であり、LEDの段数nは12である。
注目すべきは、本実施の形態では、参照符号38で示すような等価回路で形成されるLEDおよび基板配線のインダクタLと、参照符号39で示すNMOSFET32の出力容量Cとによって発生するリンギング(f=1/(2π√LC))において、NMOSFET32のソース−ドレイン間に高電圧が加わる側の成分をバイパスするために、該NMOSFET32のソース−ドレイン間に並列にツェナダイオード40が接続されていることである。前記ツェナダイオード40のツェナ電圧Vzは、前記NMOSFET32のOFF時における端子間電圧に略等しく設定される。前記NMOSFET32のOFF時には、該NMOSFET32のドレイン電圧は、(VDD−n×(LEDの閾値電圧Vf))まで上昇する。したがって、たとえば前記閾値電圧Vfが1.2[V]、n=12で14.4[V]とすると、NMOSFET32のOFF時におけるドレイン電圧は、9.6[V]となるので、前記ツェナ電圧Vzが、より9.6[V]に近いツェナダイオードを選択する。
図2〜図4は、本件発明者による実験結果を示す波形図である。先ず、図2は、参照符号α1で示すパルスジェネレータ34からNMOSFET32のゲートへの入力信号に対して、前記電流設定抵抗33とNMOSFET32との接続点AおよびLEDと電流設定抵抗33との接続点Bの電位の変化を、それぞれ参照符号α2,α3で示すものである。したがって、それらの差が前記電流設定抵抗33の端子間に加わる電圧となる。そして、図2(a)が前記ツェナダイオード40を設けていない場合の波形であり、図2(b)が前記ツェナダイオード40を設けた場合の波形である。図2(a)と図2(b)とを比較して、NMOSFET32のON時には電流設定抵抗33に電流が流れ、OFF時にはNMOSFET32の両端子の電位はほぼ等しくなっている。そして、NMOSFET32のOFF時に発生するリンギングは、図2(a)で示すツェナダイオード40を設けていない場合、15V程度にもなり、電子回路を破壊してしまう可能性があるのに対して、図2(b)で示すようにツェナダイオード40を設けた場合には、特にNMOSFET32の端子間に高電圧が加わる側の成分がクランプされ、これによって電子回路の破壊を招くようなことのないレベルの電圧に抑制される。
また、図3は、参照符号α1で示すパルスジェネレータ34からNMOSFET32のゲートへの入力信号に対して、前記電流設定抵抗33とNMOSFET32との接続点Aの電位の変化を前記参照符号α2で示し、これに対応した電源VDDの電圧変化を参照符号α4で示すものである。ただし、接続点Aの電位の変化に対して、電源VDDの電圧変化は、スケールを2倍程度に拡大している。この図3も図2と同様に、図3(a)が前記ツェナダイオード40を設けていない場合の波形であり、図3(b)が前記ツェナダイオード40を設けた場合の波形である。図3(a)と図3(b)とを比較して、NMOSFET32のOFF時に発生するリンギングによって、前記セラミックコンデンサ36および電解コンデンサ37を接続しているのにも関わらず、前記電源VDDの電圧変化は、図3(a)で示すツェナダイオード40を設けていない場合は1.5V程度にもなり、集積回路内のトランジスタの閾値を超えて、論理回路を誤動作させてしまう可能性があるのに対して、図3(b)で示すようにツェナダイオード40を設けた場合には、0.3V程度にまで抑制(80[%]程度を抑制)されていることが理解される。これによって、前記集積回路の誤動作を招くようなことはない。
さらにまた、図4は、前記参照符号α1で示すパルスジェネレータ34からNMOSFET32のゲートへの入力信号に対して、LEDに流れる電流波形を、ツェナダイオード40を設けていない場合と、設けた場合とで、それぞれ参照符号α5,α6で示すものである。共に、リンギングの影響によって、立ち上がりに比べ、立ち下がり特性が高速である。そして、ツェナダイオード40を設けても、それら立ち上がりおよび立ち下がり特性は劣化していないことが理解される。
このように構成することで、LEDの端子やパターン配線等による寄生インダクタとNMOSFET32の出力容量39となどによって、該NMOSFET32の端子に発生するリンギングの内、該NMOSFET32の端子間に高電圧が加わる側の成分は前記ツェナダイオード40でバイパスされて除去され、前記NMOSFET32の端子間に低電圧が加わる側の成分は除去されないので、リンギングによる立ち下がり特性の高速化の効果を失わず、前記寄生インダクタによる電源電圧の変動を抑制し、安定した回路動作を実現することができる。
また、LEDが多段直列に接続されると、その端子などによる前記寄生インダクタが大きくなり、リンギングが大きくなるので、本実施の形態の点灯回路31を用いることは、特に好適である。さらにまた、前記距離画像センサには、LEDを高周波大電流で駆動することが要求されるので、本実施の形態の点灯回路31を用いることは、特に好適である。
なお、上述の例では、スイッチング素子にはNMOSFET32が用いられ、ロー側の電源電位(GND)に接続されているけれども、ハイ側の電源電位(VDD)とロー側の電源電位(GND)とのいずれにスイッチング素子を配置するかは、スイッチング素子の極性や電源の極性などに応じて、適宜選択されればよい。また、電流設定抵抗33とNMOSFET32とは、どちらがスイッチング素子側となってもよく、さらにスイッチング素子でLEDに規定される電流値に制限することができれば、必ずしも前記電流設定抵抗33を設けなくてもよい。
[実施の形態2]
図5は、本発明の実施の他の形態に係る点灯回路41の電気回路図である。この点灯回路41は、前述の図1で示す点灯回路31に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、この点灯回路41では、ツェナダイオード40aと直列に、電圧可変のバイアス電源42が接続されていることである。そして、このバイアス電源42は、アナログ/デジタル変換器から成る。距離画像センサの調整時に、LEDの閾値電圧Vfの和が測定され、その測定結果に応じて、ディップスイッチの設定などによって、前記アナログ/デジタル変換器に予め定めるマルチビットの制御信号が入力されるようになる。ツェナダイオード40aのツェナ電圧Vzは、リンギングによる電圧変動を充分クランプできる程度の大きさに選ばれる。
このように構成することで、多段に直列接続されるLEDの段数が異なる場合や、閾値電圧Vfにばらつきがある場合にも、前記のようにNMOSFET32と並列に設けられるツェナダイオード40aのツェナ電圧Vzは一定のままで、リンギングが最小になるようにバイアス電源42の発生する電圧を変化すれば対応することができ、LEDの段数の変化や閾値電圧Vfのばらつきに対して、ツェナダイオード40aを共通化することができ、低コスト化を図ることができる。また、バイアス電源42をアナログ/デジタル変換器で構成することで、上述のようにLEDの閾値電圧Vfのばらつきを補償するにあたって、該バイアス電源42の発生する電圧を、容易に、所望とする電圧に設定することができ、調整が容易である。
[実施の形態3]
図6は、本発明の実施のさらに他の形態に係る点灯回路51の電気回路図である。この点灯回路51も、前述の図1で示す点灯回路31に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、この点灯回路51では、照射強度をアップするために、1または多段のLEDが、複数列、相互に並列に設けられていることである。各列のLEDL1〜L3には、前記閾値電圧Vfのばらつきに対応して、それぞれ所望とする電流が流れるように、個別に電流設定抵抗R1〜R3が設けられている。
このように構成することで、前記距離画像センサとして、相互に同期して駆動しなければならないLEDを多数駆動することができる。
本発明の実施の一形態に係る点灯回路の電気回路図である。 本件発明者による実験結果を示す波形図であり、リンギングによる電流設定抵抗の両端の電位の変化を示す。 本件発明者による実験結果を示す波形図であり、前記リンギングによる電源電圧の変化を示す。 本件発明者による実験結果を示す波形図であり、前記リンギングによるLED電流の変化を示す。 本発明の実施の他の形態に係る点灯回路の電気回路図である。 本発明の実施のさらに他の形態に係る点灯回路の電気回路図である。 距離画像センサの一構成例を示すブロック図である。 LED点灯回路の典型的な従来技術のブロック図である。 LED点灯回路の他の従来技術の電気回路図である。 図8で示す点灯回路におけるインバータの一構成例を示す図である。 前記図8で示す点灯回路の動作波形図である。 前記図9で示す点灯回路の動作波形図である。 図9で示す点灯回路の高速動作時の動作波形図である。 図13に、寄生インダクタの影響を加味した動作波形図である。 LED点灯回路のさらに他の従来技術の電気回路図である。 LED点灯回路の他の従来技術のブロック図である。
符号の説明
1 受光素子
2 発光源
3 評価部
4 制御回路部
5 物体
6 受光光学系
7 距離画像センサ
31,41,51 点灯回路
32 NMOSFET
33,R1〜R3 電流設定抵抗
34 パルスジェネレータ
35 抵抗
36 セラミックコンデンサ
37 電解コンデンサ
38 LEDの等価回路
39 NMOSFETの出力容量
40,40a ツェナダイオード
42 バイアス電源
D1〜Dn,L1〜L3 LED

Claims (5)

  1. 電源ライン間に、LEDとスイッチング素子との直列回路が接続され、前記スイッチング素子の制御端子に駆動信号を印加することで前記LEDを高速点灯させるようにしたLEDの点灯回路であって、
    前記スイッチング素子と並列にツェナダイオードを接続し、そのツェナ電圧を、前記スイッチング素子のOFF時における端子間電圧に略等しく設定することを特徴とする高速発光LEDの点灯回路。
  2. 前記ツェナダイオードと直列に、電圧可変のバイアス電源を接続することを特徴とする請求項1記載の高速発光LEDの点灯回路。
  3. 前記バイアス電源は、アナログ/デジタル変換器であることを特徴とする請求項2記載の高速発光LEDの点灯回路。
  4. 前記LEDは、多段直列に接続されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高速発光LEDの点灯回路。
  5. 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の高速発光LEDの点灯回路を用いることを特徴とする距離画像センサ。
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