JP4933361B2 - マッチドフィルタ - Google Patents
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Description
従来のマッチドフィルタについて図13を用いて説明する。図13は、従来のマッチドフィルタの一例の構成図である。
図13に示すように、従来のマッチドフィルタは、例えば512チップ長で8倍オーバーサンプルの場合、直交検波され8倍オーバーサンプリングされた受信信号のI成分(同相成分)とQ成分(直交成分)のそれぞれについて、512×8個のFF(Flip Flop)31と、FF31と同数の乗算器32と、積算部33とを備えたマッチドフィルタ回路部と、√(I2+Q2)演算部34とから構成されている。尚、ここではQ成分側のマッチドフィルタ回路の構成は図示を省略しているが、I成分側と同じ構成となっている。
乗算器32は、各FF31から出力されたサンプルに、設定された拡散コードを乗算して逆拡散を行う。拡散コードはチップ毎に対応している。
積算部33は、乗算器32からの出力を全て加算する。
√(I2+Q2)演算部34は、I成分の積算部33とQ成分の積算部から出力された値に基づいて√(I2+Q2)の演算を行って相関値データを算出する。
そこで、回路規模の縮小を図るマッチドフィルタ(第2の従来のマッチドフィルタ)がある。第2の従来のマッチドフィルタについて図14を用いて説明する。図14は、第2の従来のマッチドフィルタの構成を示す構成図である。
図14に示すように、第2の従来のマッチドフィルタは、I成分とQ成分のそれぞれについて、移動平均フィルタ(N=8)35と、8個毎512ブロックに分割されたFF31と、8個のFF31毎に設けられた乗算器32と、積算部33とが設けられ、更に√(I2+Q2)演算部34が設けられている。
乗算器32は、FF31の8個毎に出力される移動平均値にチップ毎に対応する拡散コードを乗算して逆拡散する。
FF31、積算部33及び√(I2+Q2)演算部34は、上述した従来のマッチドフィルタ(1)における構成と同様であるため説明は省略する。
尚、マッチドフィルタに関する先行技術としては、特開平09−080163号公報(特許文献1)、特開平09−116522号公報(特許文献2)、特開平11−196067号公報(特許文献3)、特開平11−225093号公報(特許文献4)がある。
しかし、特許文献1はデュアルポートRAMへの書き込みや読み出し方法を特定の方法として、逆拡散処理における回路規模を縮小するものではない。
また、特許文献3には、マッチドフィルタ回路において、サンプルホールド処理に複数のレジスタを使用し、遅延パス検出を行う構造が記載されている。
また、特許文献4には、マッチドフィルタ回路において、サンプルホールド処理に複数のレジスタを使用し、受信処理を行う構造が記載されている。
しかし、特許文献2〜4はいずれもデュアルポートRAMを用いた構成ではない。
また、本発明は、上記マッチドフィルタにおいて、デュアルポートRAMが、書き込み開始から第4089番目のサンプルが書き込まれた後で読み出しを開始することを特徴としている。
また、本発明は、上記マッチドフィルタにおいて、グループが、サンプル処理番号で128番毎にサンプルが32個抽出されて形成されるグループであることを特徴としている。
また、本発明によれば、上記マッチドフィルタにおいて、デュアルポートRAMが、書き込み開始から第4089番目のサンプルが書き込まれた後で読み出しを開始するマッチドフィルタとしているので、デュアルポートRAMに256kHzで次のサンプルが書き込まれるまでに、4MHzで16個のグループの読み出しを完了するため、4096番目のサンプルが書き込まれるまでに16×7個のグループの読み出しを完了し、4096番目のサンプルが書き込まれた後に、最後の16個のグループの読み出しを完了することができ、書き込みを中断することなく読み出しを並行して行って処理を一層迅速に行うことができると共に、中断による本来の受信データの相関値検出を取り逃すことなく、安定した受信処理ができる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明に係るマッチドフィルタは、サンプルホールド処理にデュアルポートRAMを用い、書き込まれたサンプルデータを、128個のグループに分割してグループ毎に一括して書き込み速度よりも高速の処理クロックで読み出し、各グループから抽出された32個のサンプルデータを32個のブロックに分けて、分散並列処理によってブロック毎に16サンプルずつ逆拡散・積算処理を行うものであり、乗算器及び加算器はブロックの数だけでよく、逆拡散処理用乗算器及び積算処理用加算器の数を1/16(=32/512)にすることができ、回路規模を大幅に小さくすることができるものである。
本発明の実施の形態に係るマッチドフィルタの概略構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るマッチドフィルタ(本マッチドフィルタ)の概略構成を示す概略構成ブロック図である。ここでは、512チップ長で8倍オーバーサンプルの場合を例として説明する。
図1に示すように、本マッチドフィルタは、メモリ部1,2と、bit分割部3a,3bと、逆拡散・積算処理部4,5と、絶対値算出回路6-0〜6-31と、まるめ部7と、積算部8とから構成されている。
メモリ部1は、デュアルポートRAMで構成され、オーバーサンプリングされた受信信号のI成分のサンプルデータを512チップ(1ビット)分保持可能なものである。同様に、メモリ部2は、オーバーサンプリングされた受信信号のQ成分のサンプルデータを1ビット分保持するデュアルポートRAMである。メモリ部1,2の具体的な構成については後で説明する。
尚、本マッチドフィルタでは、bit分割部3以降の構成を「相関演算部」と称するものとする。
上記構成の本マッチドフィルタにおける動作について簡単に説明する。
オーバーサンプリングされたI成分(又はQ成分)データは、256kHzのクロックでメモリ部1(メモリ部2)に蓄積され、4MHzのクロックでグループ毎に読み出されて、bit分割部3a(bit分割部3b)でサンプルデータに分割されて、ブロック毎に対応する逆拡散積算処理回路40-0〜40-31(逆拡散積算処理回路50-0〜50-31)に順次入力される。
次に、メモリ部1,2の構成について図2を用いて説明する。図2は、メモリ部1,2の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、メモリ部1は、移動平均フィルタ(N=8)11と、デュアルポートRAM(Dual-Port-RAM)12と、下位248bit切り出し部13と、bit結合部14とを備え、メモリ部2は、移動平均フィルタ(N=8)21と、デュアルポートRAM22と、下位248bit切り出し部23と、bit結合部24とを備えている。
移動平均フィルタ(N=8)21は、Q成分について移動平均フィルタ(N=8)11と同様の処理を行って移動平均値のサンプルを出力する。
メモリ部1と2は、処理するデータがI成分入力データかQ成分入力データかが異なるのみで動作は同じであるため、ここではメモリ部1の動作について図2を用いて簡単に説明し、メモリ部2については説明を省略する。
書き込み時において、I成分入力データは、移動平均フィルタ(N=8)11で移動平均(サンプル)が生成され、bit結合部14に入力される。一方、デュアルポートRAM12の出力ポートAからは、256kHzで、指定された書き込みアドレスに保持されているサンプルの下位248bitが切り出されてbit結合部14に入力される。bit結合部14では、下位248bit切り出し部13からの248bitと、新たに入力された8bitのサンプルと結合されて、256bitデータとしてデュアルポートRAM12の書き込みアドレスに256kHzで書き込まれる。
本マッチドフィルタでは、256kHzで512チップのサンプルがデュアルポートRAM12,22に全て書き込まれてから、4MHzでの読み出し動作に移行し、読み出しが全て完了してから次の書き込みが行われるようになっている。
次に、デュアルポートRAM12及び22への書き込み処理について図3〜図5を用いて説明する。
図3は、デュアルポートRAMへの書き込み処理を開始して3クロック経過したときの模式説明図である。
デュアルポートRAM12,22のサイズは、Width (図では縦方向)256bit、Depth (図では横方向)128bitであり、8bitのサンプルが32×128=4096個格納でき、512チップ×8倍オーバーサンプリング分のサンプル(512×8=4096)を格納可能なものである。そして、横方向(Depth方向)に0〜127の書き込みアドレスが規定されている。
書き込み処理が開始されると、最初の1クロックで、書き込みアドレス0が指定され、出力ポートAから出力されたアドレス0の下位248bitがアドレス0の上位248bitに書き込まれ、それと共に最初の処理サンプルである処理サンプル番号「0」がアドレス0の下位8bit(最下段左端)に書き込まれる。ここで、出力ポートAからの出力下位248bitはまだデータが入っていないため、アドレス0の上位248bitには「×」が書き込まれるだけである。
以下同様にして256kHzのクロックで1サンプルずつ書き込まれていく。
図4は、デュアルポートRAMへの書き込み処理を開始して130クロック経過したときの模式説明図である。
上記のように1クロックで1サンプルずつ書き込んでいくと、128クロックで全アドレスの下位8bitが全て埋まり、最下段左端から順に処理サンプル番号「0」「1」「2」…「127」の128個のサンプルが格納された状態となる。
図5は、デュアルポートRAMへの書き込み処理を開始して4096クロック経過したときの模式説明図である。
図5に示すように、4096クロック経過すると、処理サンプル番号「0」が左上に、「4095」が右下に格納され、デュアルポートRAMが全て埋まった状態となる。この時、デュアルポートRAMにはLモード(512チップ)1ビット分のサンプルが格納されている。
この状態になると、書き込み処理は一旦終了して、読み出し処理に移行する。
デュアルポートRAMからの読み出し処理について説明する前に、読み出しアドレスについて図6を用いて説明する。図6は、出力Bポートからの読み出しアドレスを示す模式説明図である。
デュアルポートRAMの出力Bポートからは、RAMに書き込まれたサンプルが、アドレス生成回路17から指定されたアドレスに基づいて読み出される。図6に示すように、Depth方向に0〜127の読み出しアドレスが規定されており、読み出しに用いられる。アドレスの付し方は、書き込みアドレスと同一である。各アドレスには256bitのサンプル、つまり32個のサンプルが格納されている。
デュアルポートRAMからの読み出し処理について図7を用いて説明する。図7は、デュアルポートRAM12,22からの読み出し処理を示す模式説明図である。
上述したように、本マッチドフィルタにおいては、読み出しはデュアルポートRAM12に512チップ分の4096個のサンプルが格納された状態で開始される。読み出しが完了するまでは、書き込みは一時停止している。図7に示すように、読み出しクロックは4MHzであり、指定された読み出しアドレス(図では「Port-B読み出しアドレス」)に従って32サンプルずつ読み出していく。
以下同様にして、16クロック目では、読み出しアドレス「120」が指定され、サンプル「120」「248」「376」「504」…「4088」の32個のサンプルが読み出される。
そして、1つのクロックで読み出されたグループ中の32個のサンプルは、bit分割部3に入力されてbit分割される。bit分割処理については後述する。
そして、読み出しアドレス指定手段では、256kHzのクロックに従ってまずパターン(0)で読み出しアドレスを指定し、4MHzの16クロックでパターン(0)での読み出しが終わると、次の256kHzのクロックでパターン(1)を指定し、以下順次パターンを変えてパターン(7)まで指定するようになっている。
尚、読み出しアドレスのパターンの選択順は上記に限るものではないが、デュアルポートRAM12とデュアルポートRAM22とは常に同一の読み出しパターンで読み出され、同一の処理サンプル番号が同時に処理されるものである。
デュアルポートRAM12,22からの読み出し処理により、4MHzの1クロックで1つのアドレスが指定されて読み出された32個のサンプルは、図1に示したbit分割部3(3a又は3b)に入力され、8bitずつのサンプルに分割されて、一斉に32個の逆拡散積算処理回路40-0〜40-31(又は50-0〜50-31)に入力される。
つまり、図7に示した処理サンプル番号「0」が逆拡散積算処理回路40-0に出力され、それと同時に処理サンプル番号「128」が逆拡散積算処理回路40-1に出力され、以下同様にして順次逆拡散積算処理回路40に出力され、サンプル「3968」が同時に逆拡散積算処理回路40-31に出力される。
同様に、逆拡散積算処理回路40-1には、サンプル「128」、「136」、「144」、「152」、…「248」が入力され、逆拡散積算処理回路40-31には、サンプル「3968」、「3976」、「3984」、…「4088」が入力されるようになっている。
次に、逆拡散積算処理について図1を用いて簡単に説明する。逆拡散積算処理回路40と逆拡散積算処理回路50とは、処理する信号がI成分の信号とQ成分の信号で異なるだけで、構成及び動作は同じであるため、ここでは逆拡散積算処理回路40についてのみ説明する。
逆拡散積算処理回路40-n(n=0〜31)では、4MHzでbit分割部3aから入力されるサンプルについて、同じく4MHzで逆拡散用符号分割出力処理部(図示せず)から入力される逆拡散用の拡散コード(拡散符号、Code(n))に基づいて逆拡散処理を行い、16個分のサンプルの逆拡散結果を積算して、ブロック毎の積算値を出力する。
そして、256kHzの2クロック目で、読み出しパターン(1)で読み出されたサンプルの内、横並びの16サンプルが処理されて逆拡散積算結果が出力される。
そして、256kHzの8クロック目で読み出しパターン(7)で読み出されたサンプルの内、横並びの16サンプルが処理されて逆拡散積算結果が出力される。
ここで、逆拡散積算処理回路40,50に与えられる拡散コードについて図8を用いて説明する。図8は、逆拡散用符号分割出力処理部から出力される拡散コードのパターン(種類)を示す説明図である。
各逆拡散積算処理回路40及び50には、逆拡散するサンプルのチップに応じて規定されている拡散コードが与えられて逆拡散処理が行われる。そこで、逆拡散用符号分割出力処理部では、デュアルポートRAM12,22に保持されているサンプルの配列に応じた16通りの拡散コードのパターンを記憶しており、4MHzのクロックで、各逆拡散積算処理回路40及び50に拡散コードを順次変えながら出力する。
具体的には、1回目は、読み出しアドレスのパターン(0)で読み出されるサンプルについて逆拡散を行い、2回目には、読み出しアドレスのパターン(1)の逆拡散を行い、以下同様にして、8回目に読み出しアドレスのパターン(7)の逆拡散が完了するものである。
本発明の実施の形態に係るマッチドフィルタによれば、512チップ8倍オーバーサンプルの場合、サンプルホールド回路として、128×256bitのサイズのメモリを備えたデュアルポートRAM12,22を用いて、書き込み時には1ビット分のサンプルを256kHz×4096クロックで記憶し、4096サンプルを全て記憶すると読み出しに移行して、4MHzのクロックで、サンプル番号の128番毎に32個のサンプルを1つのグループとしてまとめて順次読み出して、bit分割部3a及び3bが各グループから1サンプルずつを抽出して、4MHzで32個の逆拡散積算処理回路40,50に出力し、逆拡散積算処理回路40,50が、与えられた拡散コードを用いてサンプル毎に逆拡散してブロック毎の逆拡散結果を積算し、16サンプルで1ブロックとして256kHz毎に16サンプル分の積算値を出力し、絶対値算出回路6がI信号、Q信号の積算値に基づいて32個のブロック毎の絶対値を算出し、積算部8が、ブロック毎の絶対値を積算して相関値データを出力するマッチドフィルタとしているので、ブロック毎に逆拡散及び積算を行うことにより、乗算器及び加算器を1/16の数にすることができ、回路規模を縮小することができる効果がある。
次に、本発明の別の実施の形態に係るマッチドフィルタについて説明する。
上述したマッチドフィルタでは、4096個の全てのサンプルが書き込まれてから読み出しを開始し、読み出しが全て完了してから次の書き込みを行うようになっていたが、別の実施の形態に係るマッチドフィルタでは、全ての書き込みが完了する前に読み出しを開始し、書き込みと読み出しを並行して行うものである。
尚、別のマッチドフィルタの構成は、上述したマッチドフィルタの構成とほぼ同じであり、デュアルポートRAMからの読み出し処理及び逆拡散処理が一部異なっている。
図9は、本発明の別の実施の形態に係るマッチドフィルタ(別のマッチドフィルタ)の書き込みを示す模式説明図である。
図9に示すように、別のマッチドフィルタでは、図3〜5を用いて説明したのと同様に、256kHzのクロックで1サンプルの書き込みが行われていく。そして、256kHzの4089クロック目で、アドレス120のLSBにサンプル「4088」(4089番目のサンプル)が書き込まれところで、4MHzでの読み出しを開始する。図9では、書き込み処理の256kHzの4089クロック目が終わったところを示している。読み出し処理については後で詳細に説明する。
次に、4097クロック目以降の書き込み動作について、図10を用いて説明する。図10は、別のマッチドフィルタにおけるデュアルポートRAMへの書き込み処理を開始してから4100クロック経過したときの模式説明図である。
図10に示すように、256kHzの4097クロック目では、書き込みアドレス0が指定され、出力ポートAから出力されたアドレス0の下位248bitがアドレス0の上位に書き込まれ、それと共に、処理サンプル番号「4096」がアドレス0の下位8bitに書き込まれる。別のマッチドフィルタでは、後述するように処理サンプル番号「4096」が書き込まれる前に処理サンプル番号「0」の読み出しは終了しており、これにより、最初のサンプルである処理サンプル番号「0」のマッチドフィルタにおける処理が終了する。
以下同様にして256kHzのクロックで1サンプルずつ書き込まれていく。
ここで、別のマッチドフィルタの特徴である読み出しアドレスパターンについて図11を用いて説明する。図11は、別のマッチドフィルタの読み出しアドレスパターンを示す説明図である。
図11に示すように、別のマッチドフィルタの読み出しアドレスパターンは、128パターンである。128パターンの内の最初の8パターンは、図7に示した読み出しアドレスパターン(0)〜パターン(7)と同じであり、以降は、図7に示した読み出しアドレスパターン(0)〜パターン(7)のパターン内でのアドレスの配列を1つずつシフトした構成となっている。
別のマッチドフィルタの読み出し処理について図9及び図12を用いて説明する。図912、別のマッチドフィルタの読み出し処理を示す模式説明図である。
図12に示すように、別のマッチドフィルタのデュアルポートRAM12,22は、256kHzの4089クロック目(図9の状態)で読み出しを開始し、4MHzの1クロック目で、読み出しアドレスパターン(0)によって、まず、読み出しアドレス「0」が指定され、サンプル「0」「128」「256」…「3968」が一斉に読み出される。
以下同様にして、4MHzの16クロック目で、読み出しアドレスパターン(0)のアドレス「120」が指定され、サンプル「120」「248」「376」…「4088」が読み出される。
ここで読み出しアドレスパターン(0)による読み出しは一通り完了する。
具体的には、まず、読み出しアドレス「1」が指定されて、サンプル「1」「129」「257」…「3969」が読み出される。
具体的には、4MHzの1クロック目で、読み出しアドレスパターン(8)のアドレス「8」が指定され、サンプル「8」「136」「264」…「3976」が読み出される。
以下同様にして、4MHzのクロック毎に読み出しアドレスパターン(8)のアドレス配列に従って順次アドレスが指定されて読み出しが行われ、16クロック目でアドレス「0」が指定される。
このように、最も新しく書き込まれるデータを含むアドレスを、16クロックの最後に指定する配列の読み出しアドレスパターンを用いることにより、処理に時間的な余裕ができるものである。
別のマッチドフィルタにおいても、逆拡散用符号分割出力処理部は、図8に示した16通りの拡散コードのパターンを、4MHzのクロックで逆拡散積算処理回路40,50に出力する。
本発明の別の実施の形態に係るマッチドフィルタによれば、回路規模を縮小できると共に、デュアルポートRAM12,22の処理において、256kHzの4089クロック目〜4096クロック目の間から読み出し処理を開始し、書き込み処理と読み出し処理とを並行して行うことにより、書き込み処理を中断することなく連続して行うことができ、中断による本来の受信データの相関値検出を取り逃がすことなく、安定した受信処理ができる効果がある。
Claims (10)
- 入力されたサンプルに基づいて相関値データを出力するマッチドフィルタであって、
入力信号の同相成分と直交成分のそれぞれについて、
切り出し部と結合部とを有し、書き込み時には、前記切り出し部が、指定されたアドレスの下位ビットに記憶されたサンプルを複数切り出して、前記結合部が、入力されたサンプルと前記切り出されたサンプルとを結合して、前記アドレスに書き込み、読み出し時には、記憶されたサンプルを特定数のグループに分割して、前記グループ毎に一括して書き込み速度よりも高速で順次読み出すデュアルポートメモリと、
前記グループ毎に一括して読み出されたデータをサンプル毎に分割して、一斉に出力するビット分割部と、
複数の前記グループから分割されたサンプルをブロックとして連続して入力し、各サンプルを逆拡散して、前記逆拡散結果を積算してブロック毎の積算値を出力する複数の逆拡散積算処理回路とを備え、
前記同相成分の複数の逆拡散積算処理回路の出力と、前記直交成分の複数の逆拡散積算処理回路の出力からブロック毎の絶対値を算出する複数の絶対値算出回路と、
前記複数の絶対値算出回路の出力を積算して相関値データを出力する積算部とを備えたことを特徴とするマッチドフィルタ。 - 512チップ8倍オーバーサンプリングのサンプルに基づいて相関値データを出力するマッチドフィルタであって、
入力信号の同相成分と直交成分のそれぞれについて、
4096個のサンプルを記憶可能であり、切り出し部と結合部とを有し、書き込み時には、前記切り出し部が、指定されたアドレスの下位ビットに記憶された31サンプルを切り出して、前記結合部が、前記31サンプルと入力された1サンプルとを結合して、前記1サンプルを前記指定されたアドレスの最下位ビットに、前記31サンプルを前記アドレスの上位ビットに書き込み、読み出し時には、記憶されたサンプルを、32のサンプルから成る128のグループに分割して、前記グループ毎に一括して書き込み速度よりも高速で順次読み出すデュアルポートRAMと、
前記グループ毎に一括して読み出されたデータをサンプル毎に分割して、32のサンプルを一斉に出力するビット分割部と、
前記128個のグループの内の16個の前記グループから順次入力された16個のサンプルを1ブロックとして、各サンプルをそれぞれ対応する拡散コードで順次逆拡散して、前記逆拡散結果を積算して、ブロック毎の積算値を出力する32個の逆拡散積算処理回路とを備え、
前記同相成分の32個の逆拡散積算処理回路の出力と、前記直交成分の32個の逆拡散積算処理回路の出力から、ブロック毎の絶対値を算出する32個の絶対値算出回路と、
前記32個の絶対値算出回路の出力を積算して相関値データを出力する積算部とを備えたことを特徴とするマッチドフィルタ。 - グループが、サンプル処理番号で128番毎にサンプルが32個抽出されて形成されるグループであることを特徴とする請求項2記載のマッチドフィルタ。
- デュアルポートRAMへの書き込みは、256kHzのクロックで行い、読み出しは4MHzのクロックで行うことを特徴とする請求項2又は3記載のマッチドフィルタ。
- 1ビット512チップ分の4096個のサンプルが全てデュアルポートRAMに書き込まれた後で、読み出しを開始することを特徴とする請求項4記載のマッチドフィルタ。
- デュアルポートRAMが、書き込み開始から第4089番目のサンプルが書き込まれた後で読み出しを開始することを特徴とする請求項4記載のマッチドフィルタ。
- 512チップ8倍オーバーサンプリングのサンプルに基づいて相関値データを出力するマッチドフィルタであって、
入力信号の同相成分と直交成分のそれぞれについて、
読み出し時には、書き込まれたサンプルを、32のサンプルから成る128のグループに分割して、前記グループ毎に一括して書き込み速度よりも高速で順次読み出すデュアルポートRAMと、
前記グループ毎に一括して読み出されたデータをサンプル毎に分割して、32のサンプルを一斉に出力するビット分割部と、
前記128個のグループの内の16個の前記グループから順次入力された16個のサンプルを1ブロックとして、各サンプルをそれぞれ対応する拡散コードで順次逆拡散して、前記逆拡散結果を積算して、ブロック毎の積算値を出力する32個の逆拡散積算処理回路とを備え、
前記同相成分の32個の逆拡散積算処理回路の出力と、前記直交成分の32個の逆拡散積算処理回路の出力から、ブロック毎の絶対値を算出する32個の絶対値算出回路と、
前記32個の絶対値算出回路の出力を積算して相関値データを出力する積算部とを備え、
前記デュアルポートRAMへの書き込みは、256kHzのクロックで行い、読み出しは4MHzのクロックで行い、
1ビット512チップ分の4096個のサンプルが全て前記デュアルポートRAMに書き込まれた後で、読み出しを開始し、
読み出すグループを特定する読み出しアドレスを前記デュアルポートRAMに出力するアドレス生成回路を備え、
前記アドレス生成回路は、0から127のアドレスを8アドレス毎に抽出した16個のアドレスから成る8個の読み出しアドレスパターンを記憶しており、
256kHzのクロックで8個の読み出しアドレスパターンを順次切り替えて選択すると共に、4MHzのクロックで前記選択された読み出しアドレスパターンに含まれる16個のアドレスを先頭から順次出力することを特徴とするマッチドフィルタ。 - 512チップ8倍オーバーサンプリングのサンプルに基づいて相関値データを出力するマッチドフィルタであって、
入力信号の同相成分と直交成分のそれぞれについて、
読み出し時には、書き込まれたサンプルを、32のサンプルから成る128のグループに分割して、前記グループ毎に一括して書き込み速度よりも高速で順次読み出すデュアルポートRAMと、
前記グループ毎に一括して読み出されたデータをサンプル毎に分割して、32のサンプルを一斉に出力するビット分割部と、
前記128個のグループの内の16個の前記グループから順次入力された16個のサンプルを1ブロックとして、各サンプルをそれぞれ対応する拡散コードで順次逆拡散して、前記逆拡散結果を積算して、ブロック毎の積算値を出力する32個の逆拡散積算処理回路とを備え、
前記同相成分の32個の逆拡散積算処理回路の出力と、前記直交成分の32個の逆拡散積算処理回路の出力から、ブロック毎の絶対値を算出する32個の絶対値算出回路と、
前記32個の絶対値算出回路の出力を積算して相関値データを出力する積算部とを備え、
前記デュアルポートRAMへの書き込みは、256kHzのクロックで行い、読み出しは4MHzのクロックで行い、
デュアルポートRAMが、書き込み開始から第4089番目のサンプルが書き込まれた後で読み出しを開始し、
読み出すグループを特定する読み出しアドレスをデュアルポートRAMに出力するアドレス生成回路を備え、
前記アドレス生成回路は、0から127のアドレスを8アドレス毎に抽出した16個のアドレスから成る8個の読み出しアドレスパターンに基づいて、前記各読み出しアドレスパターン毎に、前記パターンを構成する16個のアドレスの配置を順次シフトさせて生成した16通りの読み出しアドレスパターンを備えることにより、計128個の読み出しアドレスパターンを記憶しており、
256kHzのクロックで前記128個の読み出しアドレスパターンを順次切り替えて選択すると共に、4MHzのクロックで前記選択された読み出しアドレスパターンに含まれる16個のアドレスを前記配列順に先頭から順次出力することを特徴とするマッチドフィルタ。 - 各々の逆拡散積算回路に拡散コードを出力する逆拡散用符号出力処理部を備え、
前記逆拡散用符号出力処理部は、各逆拡散積算回路毎に16種類の拡散コードの配列順を規定する分割符号パターンを記憶しており、4MHzのクロックで、前記分割符号パターンの16種類の拡散コードを配列順に順次選択して対応する逆拡散積算回路に出力することを特徴とする請求項7又は8記載のマッチドフィルタ。 - グループが、サンプル処理番号で128番毎にサンプルが32個抽出されて形成されるグループであることを特徴とする請求項7又は8記載のマッチドフィルタ。
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