JP2858426B2 - 地震前兆の観測方法及び装置 - Google Patents

地震前兆の観測方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地下変動に伴
い、地中から放射される放射電波を検知し、発信源の地
球物理的位置を特定して、地震前兆現象観測・判定
るようにした地震前兆の観測方法及び装置に関する。
【従来の技術】従来、地震予知観測は、地震波(P波、
S波)を、地震計等で検出していた。しかしながら、地
震波を観測する方法は、波形が検出された時点では、既
に、地震が発生した後である。従って、地震前兆の観測
情報の利用者にとっては、前兆の観測情報を利用して地
震対策を実施する時間的余裕は、ほとんど無く、前兆の
観測と呼べる状態にはほど遠かった。ところで、地震発
生の十数日から数時間前に、震源域近傍で、電磁波が地
中及び空中に放射されることが、藤縄らにより、文献
「地震直前先行現象としての極低周波地中電界変動」
(地震、Vol.43、287〜290頁、1990
年)に紹介されている。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、都会で
は人工雑音が強く、前兆電磁波の弁別・検出が一般に困
難とされ、前兆の観測情報ユーザ/利用者に対策期間の
余裕を与えるような地震前兆の観測方法及び装置は、実
用になっていなかった。この発明はかかる問題点を解決
するためになされたもので、この発明の目的は、地震発
生の十数日から数時間前に、震源域近傍で、地下変動に
伴い地中から地中及び空中に放射されるパルス状の放射
電波を検知し、電波の発信源を地球物理的空間位置座標
で特定し、震源予想地域に警告する地震前兆の観測方法
及び装置を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】この発明は、地震前兆の
観測方法に関するものであり、この発明の上記目的は、
地下変動に伴って地中から放射される放射電波を、GP
S時刻で時刻補正しながら常時監視し、受信電波に対し
所定のレベル以上の波形変動があった場合地震前兆波形
の特徴抽出処理を行い、波形特徴データを自動抽出する
放射電波検出装置を互いに30km以上隔てた複数の場
所に分散配置する工程と、前記波形特徴データが自動抽
出された場合、少なくとも受信位置データ、波形特徴デ
ータ、GPS時刻補正データを含むセンサ情報を当該放
射電波検出装置から通信装置及び通信回線を介して地下
変動演算装置へ送信する工程と、少なくとも受信位置の
異なる4箇所の放射電波検出装置から送信されたセンサ
情報を前記地下変動演算装置により処理し、各受信位置
前記波形特徴データが到達した時刻をGPS時刻 で時
刻補正し、時刻補正後の衛星時刻に基づいて各受信位置
間の到達時間差を求め、電波発信源位置を演算する工程
とを具えることによって達成される。この発明は、地震
前兆の観測装置にも関し、この発明の上記目的は、互い
に30km以上隔てた複数の場所に分散配置され、地下
変動に伴って地中から放射される放射電波を、GPS時
刻で時刻補正しながら常時監視し、受信電波に対し所定
のレベル以上の波形変動があった場合地震前兆波形の特
徴抽出処理を行い、波形特徴データを自動抽出する放射
電波検出装置と、これらの放射電波検出装置と通信回線
を介して結合され、前記波形特徴データが自動抽出され
た場合、少なくとも受信位置データ、波形特徴データ、
GPS時刻補正データを含むセンサ情報を当該放射電波
検出装置から前記通信回線を介して入力し、少なくとも
受信位置の異なる4箇所の放射電波検出装置から送信
れたセンサ情報を処理し、各受信位置に前記波形特徴デ
ータが到達した時刻をGPS時刻で時刻補正し、時刻補
正後の衛星時刻に基づいて各受信位置間の到達時間差を
求め、電波発信源位置を演算する地下変動演算装置とを
具えることによっても達成される。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、この発明
の好適な実施例について詳細に説明する。図1は、この
発明の地震前兆の観測システムの地球的スケールでの空
間配置図の一例を示し、地下には、この発明の対象とな
る地中変動に基づくパルス状の放射電波発信源2x,2
b等が位置不定で散在している。一方、地上では、不定
期に発信される予兆電波を獲得し、演算し、予兆電波受
信時刻を位置情報と共に収集し、送信する放射電波検出
装置(以下、WSDと呼ぶ)100i(i=a〜f)等
が、所定の空間間隔を隔てて(この例では、各アンテナ
間の距離が比較的長く、30km以上、できれば、10
0km以上相互に離れているのが好ましい)分散配置さ
れている。そして、これらのWSD100iには、それ
ぞれ、GPS受信機が内蔵され、各WSD100iの地
球物理的位置が自動計測されると共に、高精度タイマに
より、GPS時刻に同期した衛星絶対時刻が、自動計測
されるようになっている。しかして、上記各WSD10
0iでは、地中、及び/又は、地上のアンテナを介し
て、地中放射電波が常時監視され、所定のレベル以上の
波形変動があった場合、波形特徴部が自動抽出されると
共に、受信GPS時刻が演算され、通信装置を介して、
これらのセンサ情報が地下変動演算装置(以下、EPP
と呼ぶ)200へ送信される。かくして、EPP200
では、分散配置されたWSD100iから送信されたセ
ンサ情報が所定の記憶装置に記憶されると共に、少なく
とも観測位置の異なる3箇所のセンサ情報から発信源を
演算し、発信源を表示装置に表示したり、該当地域に地
震予報を報知するようになっている。図2は、この発明
のWSD100a,〜、100fのハードウエア構成の
一例を示すブロック図である。同図において、各WSD
100iは、アンテナ受信波形のサンプリング処理を主
として行うセンサデータサンプリングエンジン(以下、
SSEと呼ぶ)20と、サンプリング波形データから特
徴部を抽出する特徴抽出エンジン(以下、FEEと呼
ぶ)44とで構成されている。更に詳しく、SSE20
の構成を説明すると、先ず、地中放射電波アンテナ(以
下、SSアンテナと呼ぶ)10は、通常の、地上に設け
たアンテナでもよく、また、地中に埋設したアンテナで
もよい。好ましくは、地中に埋設したアンテナ10の地
表面、又は、地上に設置したアンテナ10の上方に、約
5〜100cmの空間間隔で格子状の上空電波シールド
手段12を直径50〜300mの範囲で併設すると、地
中の電波のみが受信可能となり、SN比が向上する。
尚、SSアンテナ10に延長コイルを介挿すると、SS
アンテナ10の長さを短縮することができ、長波長電波
を受信する場合に、経済的である。しかして、SSアン
テナ10の出力端は増幅器14により増幅され、ローパ
スフィルタ(LPF)16a,バンドパスフィルタ(B
PF)16b,・・・、16dに入力され、その出力
は、AD変換手段18a,18bにより所定のサンプリ
ング周期でそれぞれデジタル化されて、センサデータサ
ンプリングエンジン(SSE)20に入力されると共
に、ダブルバッファ構成のデュアルポートメモリ等で構
成されたメモリ42a,42bの所定の記憶場所に順次
切り換えて格納されるようになっている。尚、一例とし
て、図2では、フィルタの帯域が、LPF16aが、D
C〜20.0Hz,BPF16bが、100〜2000
Hz、BPF16cが0.001〜50kHz、BPF
16dが0.5〜5MHzに設定されている。更に上述
以外にも、上記放射電波は一般にパルス状の電波が放出
されると考えられるので、パルス放射電波の帯域は低周
波から高周波にまで及び、受信する放射電波の帯域は、
100〜5.0kHz、及び/又は、0.001〜9K
Hz、及び/又は、0.01〜50kHz、及び/又
は、0.1〜150kHz、及び/又は、0.2〜2M
Hz、及び/又は、0.1〜10MHz、及び/又は、
0.8〜8MHz、及び/又は、8〜80MHz、及び
/又は、240〜320MHz等種種の範囲に設定する
ことが可能である。また、上述のように低域周波数帯電
波データと、高周波帯域成分を含む電波データとをそれ
ぞれ分離して入力すると、地中放射電波の低域周波数帯
電波データには、一般に、予兆特有の波形特徴データが
多く含まれているので、波形変動を抽出しやすく、高周
波帯域成分を含む電波データは波形の立ち上がり、立ち
下がり等が急速に変化するので、電波の受信時刻を特定
するのに適している。更に、SSE20には、GPSア
ンテナ22を介してGPSレシーバ24が接続され、G
PSレシーバ24からGPS衛星を介してWSD100
iの地球物理的位置データPDや衛星時刻データTDが
入力されると共に、時刻同期パルスCPも自動抽出され
て入力されるようになっている。また、同期パルスCP
は、ゲート手段28にも入力され、SSE20から出力
されるゲート信号XGと共に温度補償付き発振器26に
より駆動されるカウンタ30のリセット信号RSTを生
成し、SSE20のサンプリング時刻を衛星時刻で補正
するようになっている。更にまた、カウンタ30に結合
されたゲート回路31によりAD変換開始指令STがA
D変換手段18a等に直接出力され、衛星時刻に同期し
たAD変換処理が行われる。また、電池、バッテリー等
で構成されるGPSレシーバ24の電源34は、SSE
20から出力されるパワー制御信号PGにより切換手段
32を介して、後述する所定の時間間隔、又は、FEE
44からの時刻補正データ送信要求により、断続制御さ
れ、省電力化を図っている。かくして、アンテナ10の
受信波形が所定の期間、メモリ42aに書き込まれる
と、FEE44が起動され、地下変動が発生したか、否
か、サンプリング波形データがチェクされる。しかし
て、波形データに地下変動を示す波形特徴部が検出され
た場合には、位置データ、波形特徴データ、及び、後述
するサンプリング時刻補正データがメモリ46に格納さ
れると共に、メモリ42d,通信装置48を介して通信
回線aに送出され、EPP200へ送信されるようにな
っている。図3は、EPP200のシステム構成の一例
を示すブロック図である。同図において、WSD100
a〜100f等が、所定の間隔(例えば、30km以
上、好ましくは、100km以上)だけ隔てて、それぞ
れ図1のように配置されると共に、各WSDとEPP2
00とは、通信回線aを介して相互に接続され、アンテ
ナ10にそれぞれ有意の変動を検出すると、順次、位置
データ、波形特徴データ、時刻補正データを送信するよ
うになっている。また、地中放電電波の複数の受信場所
間を接続する通信回線aは、銅ケーブル、光ファイバー
ケーブル等の有線通信回線、及び/又は、マイクロ波、
光等の無線通信回線、及び/又は、衛星通信回線を介し
て、データ伝送/送受信するようになっている。しかし
て、これらの送信データは、通信装置202を介して、
順次、メモリ204に格納されると共に、放射電波発信
源演算部210により順次読み出され、電波発信源の地
球物理的位置が特定される。更に、場合によっては、地
上発信か、地下発信かが、判定部212により判別さ
れ、地下発信の場合には、震源近傍域が決定部214に
より演算され、地震予報送出部216により、所定の地
形図、予告図等で表示手段220や印刷手段222に出
力されると共に、通信装置218及び通信回線bを介し
て、放送局230や一般家庭240a〜240zに地震
予報/津波予報として通報されるようになっている。
【0005】かかる構成において、その動作を次に説明
する。先ず、WSD100iの動作を説明すると、電源
投入後、WSDの初期化処理が実行され(図4のステッ
プS2)、図示しないプログラム及びシステムパラメー
タのダウンロードフラグがそれぞれチェクされ、これら
のデータがダウンロードされていない場合には、WSD
100iからEPP200へプログラム/パラメータ等
のダウンロード要求が通信回線aを介して出力される。
すると、EPP200からWSDの動作プログラム及び
動作条件パラメータがダウンロードされ、具体的には、
SSE20への動作プログラム/パラメータは通信装置
48、メモリ42cを介して、フラシュメモリ、バッテ
リーバックアップメモリ、DRAM等で構成されるメモ
リ38に記憶され、FEE44への動作プログラム/パ
ラメータは、通信装置48、メモリ42dを介して、フ
ラシュメモリ、バッテリーバックアップメモリ、DRA
M等で構成されるメモリ46に記憶されるようになって
いる。また、ダウンロードされる動作パラメータの一例
は、図6(A)に示すように、リアルタイムマルチタス
ク実行環境で実行されるSSE実行プログラム群及びF
EE実行プログラム群並びにこれらの実行プログラム群
の実行優先順位表等がある。また、SSE20の動作パ
ラメータとしては、GPSレシーバ24の動作条件を指
定するGPS動作パラメータや、フィルタ16a〜16
d等の動作パラメータ、AD変換ゲイン/増幅器14a
〜14d等の外部ゲイン、温度/湿度パラメータ、タイ
マ30の動作パラメータ、サンプリング周期を指定する
ゲート回路31用のサンプリングパラメータ等がある。
一方、FEE44の動作パラメータとしては、実行する
特徴抽出の種類や、ノイズレベルパラメータ、波形チェ
ック期間指定パラメータ、テンプレートモデル波形デー
タ、抽出した波形特徴データを伝送する場合の抽出特徴
伝送フォーマットパラメータ等がある。かくして、プロ
グラム等のダウンロードが終了したり、既に実行プログ
ラム/パラメータがダウンロードされている場合には、
SSE20,FEE44はそれぞれ通常のシステム初期
化を実行する。その後、FEE44はメモリ42a/4
2bに受信波形がサンプリングされ書き込まれるまで、
ウエイト状態となる。一方、SSE20は、GPSタイ
マ初期化処理を実行し、図7のタイムチャートを参照し
て、この動作を説明すると、先ず、SSE20により制
御信号PGがアクティブとなり、スイッチ手段32によ
り電源34がGPSレシーバ24に印加されると共に、
ゲート信号XGがOFF状態に設定される(図7(A)
のtk1まで)。すると、GPSレシーバ24が動作を
開始し、衛星がキャッチされると、クロックパルスC
P,時刻データTDが順次出力されると共に、位置デー
タPDもSSE20に順次出力される。しかして、SS
E20では、パルスCP及び時刻データTDを受信する
と、パルスCPの受信間隔を図7(C)のGPS時刻デ
ータtj1,tj2,tj3の時間間隔と、タイマ30
のカウント値とそれぞれ比較してチェックし、例えば、
図7のtj2−tj3の期間が所定の時間間隔(例えば
1秒)で受信できていることが確認できると、この次の
パルスCPの到着時点tj4の前後の所定の期間(図7
の例では、期間tk1−tk2の間)だけ、ゲート信号
XGをON状態とし、カウンタ30のリセットをパルス
CPに同期させて実行する。かくして、カウンタ30と
衛星時刻との同期が確保できると共に、衛星時刻データ
tj4をメモリ42aの所定の場所に書き込む(ステッ
プS2)。続いて、SSE20はタイマ30がリセット
されていることが確認できなければ、上述のゲート信号
XGのON処理を繰り返し、タイマ30がリセットされ
ていることが確認できると、GPSレシーバ24の電源
断処理を行うと共に、次のGPS電源投入時刻(図7
(A)のtk2to3)を演算して所定のタイマへ設定
する(ステップS4).しかして、期間tk2to3が
経過すると、電源再投入タイマ割込が発生し、GPSレ
シーバ24が再起動される(ステップS6)。すると、
再びパルスCPが順次、時点tj5,tj6,tj7で
SSE20に入力されるので、これらの時間間隔が所定
の期間となっているか否かタイマ30のカウント値から
チェックし、例えば、時点tj7で所定の間隔であると
確認できると、次のパルスCPが到着する時点tj8の
前後の所定の期間(図7(A)の期間tk6−tk7)
だけゲート信号XGをON状態とし、カウンタ30のリ
セットをtj8のタイミングで行う(ステップS8,S
10)。また、時点tj7でのカウンタ30のカウント
値ctr30aを読出し、メモリ42aに書き込むと共
に、時点tj7で受信した衛星時刻データtj7もメモ
リ42aに書込み、時刻補正データとしてFEE44へ
伝送する。以後、ステプS4〜S10の処理が繰り返さ
れ、高精度時刻補正処理が行われる。尚、通常、GPS
レシーバ24の電源投入間隔は、10〜60分に設定さ
れているが、FEE44の特徴抽出処理により、波形特
徴データが検出されると、FEE44からSSE20に
時刻補正データ送信要求が出力され(ステップS1
5)、上述のステプS4〜S10の処理が繰り返される
ようになっている。また、上述の例では、GPSレシー
バ24を間欠的に動作させたが、電源に余裕がある場合
には、常時、GPSレシーバ24を作動させることが可
能である。更に、SSE20が充分高速であれば、図7
のリセットタイミングtj4,tj8等の直前までカウ
ンタ30の出力を読み出すことが可能となり、図7
(D)のカウント値ctr30a,ctr30b等は同
図の破線で示すように時点tj8,tj10の直前まで
延長することが可能である。
【0006】ところで、図7(A)の時点tk2に戻っ
て、時点tj4でカウンタ30がリセットされたことが
確認されると、SSE20は所定のサンプリング間隔
(例えば、100kHzの帯域であれば10μsec
毎:このサンプリング間隔で電波発信位置の計測精度が
決定され、10μsecでは3km,100μsecで
は30kmとなる)で、順次、メモリ42aへアンテナ
10の受信波形をAD変換して書き込む(ステップS1
2及び図5の期間ti1)。そして、所定の期間(例え
ば、上述の例で2msecの200サンプル)サンプリ
ングデータが蓄積されると、SSE20は次のサンプリ
ング期間サンプリングデータを順次メモリ42bへ切り
換えて書き込むと共に、FEE44に特徴抽出指令を出
力する(ステップS12及び期間ti2)。かくして、
FEE44が起動されると、FEE44は、メモリ42
aから図5の期間ti1で書き込まれた波形データを読
出し、メモリ46に書き込むと共に、波形特徴の自動抽
出処理を行う。この波形特徴抽出処理で演算する波形特
徴データは、所定の振幅幅以上の波形立ち上がり部、及
び/又は、波形立ち下がり部、及び/又は、極大位置、
及び/又は、極小位置、及び/又は、所定の振幅以上の
ゼロクロス部、及び/又は、極大部/極小部、及び/又
は、テンプレートモデル放射波形と一番一致する波形箇
所、及び/又は、他のアンテナの特徴波形データと一番
一致する波形箇所等を自動抽出するようになっている。
また、上述のテンプレート波形との一致箇所検出処理で
は、デジタル相関演算等により一致箇所を検出すること
が可能であり、DSP(Digital Signal
Processor)、MPU等により相関演算を実
行すると、基準テンプレートの変更処理等が容易とな
る。更に又、波形特徴データとしては、FEE44によ
り周波数解析して、後述する図25に示すような周波数
解析手段450c等により、DSP(Digital
Signal Processor)または高速MPU
(Micro Processor)により、DFT
(Discret Fourier Transfor
m)演算、または、FFT(Fast Fourier
Transform)演算を実行し、これらの複素周
波数出力から、例えば、3kHz以下の低周波数成分デ
ータを抽出し、この低周波数成分データの時系列変化か
ら波形特徴部を抽出することも可能である。かかる特徴
抽出処理により受信波形に特徴部が検出される(ステッ
プS14)と、FEE44により受信位置データ(x
a,ya,za),波形特徴データ(wa1,・・・,
wan)、時刻補正データ(ta1,...,tam)
がメモリ46に書き込まれ、その後、メモリ42d,通
信装置48及び通信回線aを介してEPP200へ図6
(B)に示すようなフォーマットで送信される(ステッ
プS16)。この他、新規プログラムのダウンロード、
記憶データの送受信、自己診断プログラムの実行、パラ
メータの通信による設定等の処理があると、特徴抽出や
サンプリングを済ませた残りの時間帯にこれらの処理が
それぞれSSE20及びFEE44で実行される(ステ
ップS18,S20)。また、SSE20やFEE44
を構成するマイクロプロセッサやCPUの演算処理能力
が十分速ければ、SSE20やFEE44の処理を一台
のエンジンで実行することも可能である。但し、WSD
100iでは、GPSパルスCPの割込処理及びAD変
換手段18に対するサンプリング処理はシステム全体の
計測精度に大きく影響を及ぼすので,SSE20の割込
処理能力は高速な程好ましい。
【0007】次に、EPP200の動作を詳細に説明す
る。先ず、EPP200では、初期化処理として、ダウ
ンロード実行部201により各WSD100i(i=a
〜f)に実行プログラム及びパラメータをダウンロード
する(図8のステップS100)。その後、EPP20
0はウエイト状態となり、各WSD100iからセンサ
情報が送信されるのを待つ。しかして、未知の地下空間
2xで地下変動が発生すると、アンテナ10a〜10f
により地下変動に基づく放射電波がキャッチされ、FE
E44により波形特徴部が自動抽出され、センサ情報と
して位置データ(xi,yi,zi),波形特徴データ
(wi1,・・・,win)、時刻補正データ(ti
1,...,tim)(i=a〜f)がそれぞれ演算さ
れて送出され、通信回線a及び通信装置202を介して
メモリ204へ受信された順番に書き込まれる(ステッ
プS102)。かくしてセンサ情報が受信されると、例
えば、メモリ204には図9(A)〜(D)のような波
形データが記憶されると共に、放射電波発信源演算部2
10により発信源が演算される。この発信源演算では、
各アンテナへの放射電波の到達時間差から発信源位置を
演算するが、先ず、各受信波形の時刻補正処理を図9
(E)のタイムチャートを参照して説明すると、各WS
D100i(i=a〜f)からは、前回のカウンタ30
iのリセット時刻tj4iと、波形特徴検出時点のカウ
ンタ値c30iと、FEE44iの時刻補正要求に基づ
く衛星時刻tj7iと、この時点のカウンタのカウント
値ctr30iとがメモリ204に伝送され格納されて
いるので、波形特徴データの検出衛星時刻ti2は次式
により時刻補正処理される。
【数1】 ti2=tj4i+c30i*(tj7i−tj4i)/ctr30i (i=a〜f) 尚、時刻補正演算では、各波形特徴データ(wi1〜w
in)の間で、再度、相関演算を行ったり、モデルテン
プレート波形データと各波形特徴データとの間で相関演
算を行い、類似度の一番高い時点を放射電波受信時刻と
する時刻補正処理も可能である。かくして、各観測地点
での電波到達時間ti2(i=a〜f)が演算される
と、発信源2x(x,y,z)での電波発射時刻tと、
各観測地点(xi,yi,zi,ti2)(i=a〜
f)との間には、次式の関係が成立する。
【数2】 √((xi−x)**2+(yi−y)**2+(zi−z)**2)) = v * (ti2 − t) (i=a〜f) 但し、 v: 放射電波の地中伝搬速度 (x,y,z,t): 発信源位置及び電波発射時刻 (xi,yi,zi,ti2): 電波受信位置及び時刻 数2は、変数が4個あるので、4箇所の受信データがあ
ると、発信位置及び時刻を演算できる。また、2箇所の
観測地点への到達時刻の差(例えば、Δtab=ta2
−tb2=一定)が一定の軌跡は双曲線となるので、図
10に示すように、これらの交点を発信源演算部210
で演算しても良い。この場合には、少なくとも3地点の
観測データがあれば発信源は演算可能である(ステップ
S106)。かくして、電波発信源位置(x,y,z)
が演算できると、受信アンテナ10iの上方空間が全て
シールドされている場合には、直ちに、内陸部、沿岸
部、海洋部等の震源近傍域が決定部214により演算さ
れ(ステップS110),該当地域に地震予報送出部2
16及び通信装置218を介して地震/津波予報が出力
される(ステップS112)。また、地上電波も受信可
能なアンテナ10iの場合には、発信源位置(x,y,
z)より地上発信か地下発信かがz値に基づいて判定部
212により判定され(ステップS108),地下発信
の場合にのみ地震/津波予報が出力されるようになって
いる。かくして、地上ノイズと明確に区別して、数時間
乃至十数日前から震源域近傍地域が特定できるので、地
震の退避行動に対する準備期間が十分確保でき、非常に
有益な地震/津波前兆の観測情報を一般の人々に提供す
ることができる。
【0008】図2及び図3に対応させて示す図11は、
この発明の別の一実施例を示すものであり、各アンテナ
間の距離を数m乃至数kmと比較的短く設定してアンテ
ナ間の伝搬時間を計測し、電波発信源位置を演算するよ
うにしたものである。図2及び図3と同一の番号を付し
た装置はそれぞれ同一の機能を果たすと共に、アンテナ
10a〜10fの受信電波を、例えば1MHz前後の電
波を、BPF16a〜16fを介して相関器62a〜6
2fにそれぞれ入力し、テンプレートメモリ60の基準
波形とリアルタイム相関演算を行い、その出力をDA変
換手段64から出力される基準電圧Vrefと比較器6
6a〜66fにより比較して、各相関器の出力が所定の
レベル以上となった時点を順次計時カウンタ群67に入
力して最も速く電波の到達したアンテナから最も電波の
遅く到達したアンテナの経過時間が各アンテナに対応し
たカウンタにより計測され、SSE20gに時間差Δt
2a,〜,Δt2fとして読み込まれるようになってい
る。尚、カウンタ群67は図示しない発振器により1G
Hz以上の周波数のクロックをカウントすると、1ns
ecの精度で各アンテナ間の到達時間差を計測すること
ができる。かくして、各アンテナ間の電波到達時間差が
演算できると、上述の数2及び図10と同一の原理によ
りEPP200gにより電波発信源が演算され、地震予
報が出力される。図12は、かかるアンテナ10a〜1
0fの配置構成の一例を示すものであり、図12(A)
はその平面図を、図12(B)はその断面を示してお
り、アンテナ対10c−10d及び10e−10fは東
西、南北方向の電波伝搬時間差を計測し、アンテナ対1
0a−10bは上下方向の伝搬時間差を計測するように
配置されている。また、各アンテナの上方空間にはシー
ルド手段12が設けられ、地中電波のみを受信するよう
になっている。かかる構成において、その動作を図14
のフローチャートを参照して説明すると、各アンテナ1
0iの受信電波はそれぞれ増幅器14i、フィルタ16
iを経て相関器62i(i=a〜f)に入力され、テン
プレートメモリ波形60との相関演算によりノイズ波形
と信号波形とが弁別され、所定のレベル以上の信号波形
が検出されると(ステップS200),最速のコンパレ
ータ出力によりカウンタ群67のクロック入力ゲートが
開かれ、各アンテナに対応した伝搬時間計時カウンタが
計測を開始する。しかして、他のアンテナのコンパレー
タ出力はかかるカウンタ群の入力オフ信号に使用され、
最も遅いアンテナに対応した比較器出力が出力される
と、各カウンタ出力がSSE20gに読み出され、アン
テナ間の電波到達時間差Δtab,Δtcd、Δtef
等が演算される(S202)。かくして、アンテナ間の
到達時間差が演算されると、図10に示すように時間差
一定の軌跡の交点から電波発信源位置が演算され(S2
04),地下発信か否かが判定されると共に(S20
6),内陸部、沿岸部、海洋部等の震源近傍域が決定さ
れ(S208),該当地域に地震/津波予報が出力され
る(S210)。以上のように、図11のような装置構
成によれば、一箇所で比較的近距離に配置された複数の
アンテナへの電波到達時間を計測することにより、電波
発信源位置を演算することができる。尚、かかる地下変
動演算装置EPP200ga、〜、200geを図13
に示すように複数箇所に設け、各EPPを通信回線で結
合することにより、電波発信源の位置演算精度を一段と
高めることもできる。
【0009】図2及び図11に対応させて示す図15
は、この発明のまた別の一実施例を示すものであり、各
アンテナへの電波の入射方向のみを検知して、電波発信
源位置を演算するようにしたものである。図2及び図1
1と同一の番号を付した装置はそれぞれ同一の機能を果
たすと共に、アンテナ10a、10bを回転手段70
h,72hに取り付け、それぞれの回転角ωh1,ωh
2がSSE20hに入力されるようになっている。更
に、各アンテナ10a、10bの出力は増幅器14a,
14b、BPF16a,16bをそれぞれ介して相関器
62a,62bに入力され、テンプレート波形60hと
リアルタイム相関演算が実行され、その出力がDA変換
手段64hから出力される基準電圧Vrefと共に比較
器66a,66bにそれぞれ入力され、所定のレベル以
上となった相関方向θhがSSE20hで検出できるよ
うになっている。かかる電波検出装置100h,100
i,100j等を図13に示すように数km乃至数10
0kmの所定の間隔を隔てて2箇所以上に設置し、各ア
ンテナ設置位置は図示しないGPSレシーバ等で予め位
置計測しておくようにする。尚、図17(A),(B)
は、回転手段70h,72hとアンテナ10a,10b
との配置関係を更に詳しく示したもので、回転手段70
hは、水平方向に360°回転し、アンテナ10aは、
水平方向の電波進入角θh1を検出するようになってい
る。また、回転手段72bは、回転手段70hの回転軸
に直結されたアーム71に固定され、アンテナ10bを
上下方向に走査して電波進入角θh2を検出するように
なっている。尚、アンテナ10a,10bは、指向性ア
ンテナが好ましく、ループコイルアンテナ、八木アンテ
ナ等が好適である。かかる構成において、その動作を図
19のフローチャートを参照して説明すると、回転手段
70h,72hによりアンテナ10a,10bの受信方
向が順次変更されて走査され、各受信方向の電波がテン
プレート波形60hと比較されて地下変動に基づく地中
放電が引き起こされたか否かがチェックされる。しかし
て、相関器の出力が所定のレベル以上に変化すると、地
中放電が受信されたと判定され、その時のアンテナ10
a,10bの受信方向θh1,θh2が回転データωh
1,ωh2によりそれぞれ演算され、SSE20hに記
憶されると共に、通信回線aを介してEPP200hに
伝送され、記憶手段204に格納される(S300)。
尚、回転手段70hに同期させて入力したアンテナ受信
波を所定の回転数(数回乃至数十回)だけそれぞれ図示
しない加算手段により加算してテンプレート波形と相関
演算を実行すると、アンテナ受信波のSN比を向上で
き、より確実に地中放電波形を検出することができる。
かくして、受信地100h,100iでの水平方向の受
信角をそれぞれθh1,θi1とすると、図16(A)
に示すように直線pa,pbの交点として地中電波発信
源位置(x,y)が演算できる。
【数3】 直線pa: y−ya = tan(θh1)*(x−xa) 直線pb: y−yb = tan(θi1)*(x−xb) 但し、(xa,ya,za): 受信地100hの位置座標 (θh1): 受信地100hでの電波受信方向 (xb,yb,zb): 受信地100iの位置座標 (θi1): 受信地100iでの電波受信方向 また、地中電波発信源の深さzは、次式により演算でき
る。
【数4】 直線pc: z−za = tan(θh2)*(x−xa) 直線pd: z−zb = tan(θi2)*(x−xb) 但し、(xa,ya,za): 受信地100hの位置座標 (θh2): 受信地100hでの電波受信方向 (xb,yb,zb): 受信地100iの位置座標 (θi2): 受信地100iでの電波受信方向 すなわち、数3によれば、受信方向のみを検出する方法
では、最小限2箇所で地中放電電波を受信すると、電波
発信源の位置座標を演算できることが分かる。かくし
て、電波発信源が演算できると、内陸部、沿岸部、海洋
部等の地域毎にそれぞれ震源近傍域が決定され(S30
4),地震/津波予報が該当地域に出力される(S30
6)。図18はこの発明の方向検出アンテナのまた別の
一実施例を示すものであり、各アンテナは回転させず、
固定したままで、それぞれ隣接するアンテナ間の電圧比
より放電発信源の方向を演算する装置である。図18に
おいて、各アンテナ10a1,〜,10d1及び10a
2,〜,10d2はそれぞれ、ループコイルアンテナ、
八木アンテナ等の同一の単一指向特性を有し、その指向
特性をA(θ)とすると、各アンテナ10iの受信電圧
viは次式で示される。
【数5】 v10a1 ≒ 0 v10b1 = A(π/2+θh1)*Bsin(ωt) v10c1 = A( θh1)*Bsin(ωt) v10d1 ≒ 0 よって、 V(θh1)=v10b1/v10c1=A(π/2+θh1)/A(θ h1) すなわち、アンテナ対10a−10b、10b−10
c,10c−10d,10d−10aの出力比をそれぞ
れ演算することにより、受信波の入射方向θh1を演算
することができる。かかる構成のアンテナでは、回転手
段70h,72h等は不要となる。また、図2及び図3
に示すアンテナ間の到達時間差を計測し、電波発信源位
置を演算する装置と図15に示す電波受信方向のみから
電波発信源の位置座標を演算する装置とを組み合わせて
使用し、電波発信源の位置の演算精度を高めることは、
当業者にとって明かである。
【0010】図11及び図15に対応させて示す図22
は、この発明の更にまた別の一実施例を示すものであ
り、各アンテナ対10c−10d,10e−10f等の
間を伝搬する電波の位相差を演算することにより電波の
入射方向を検出して、電波発信源位置を演算するように
したものである。図11及び図15と同一の番号を付し
た装置はそれぞれ同一の機能を果たすと共に、アンテナ
10a〜10fを図12と同様に配置し、各アンテナ1
0a〜10fの増幅器14a〜14fの出力v14a〜
v14fをそれぞれ位相差演算器400a〜400cに
入力し、アンテナ対10c−10d,10e−10f等
の位相差Δφcd,Δφef等を演算するようになって
いる。かかる位相差演算回路400a,〜,400cの
ハードウエア構成の一例を図23に基づいて説明する
と、アンテナ10c,10dの出力は増幅器14c,1
4dを介してそれぞれフィルタ402a,402bに入
力され、その出力は局部発振器404の出力と共にミキ
サ406a,406bによりそれぞれ混合され、その混
合出力は更にフィルタ408a,408bにより帯域制
限されて所定の周波数成分が増幅器410a,410b
により所定のレベルに増幅された後、バッファアンプ4
12a〜412dによりバッファされ、アンプ412b
及び412cの出力は乗算器416bで乗算され、フィ
ルタ418b,バッファ412fを介して、位相差φの
余弦成分としてSSE20へ入力されるようになってい
る。また、アンプ412aの出力は90°位相シフトさ
れたアンプ412dの出力と共に乗算器416aにより
乗算され、フィルタ418a、バッファ412eを介し
て位相差φの正弦成分としてSSE20へ入力されるよ
うになっている。かかる構成において、その動作原理を
図20を用いて説明すると、発信源2xからの電波が
(π/2+θkcd)の角度でアンテナ10c及び10
dに入射し、アンテナ10c−10d間の距離をdc
d、電波の波長をλ、アンテナ10c−10d間の位相
差をφcdとすると、次式が成り立つ(図24のステッ
プS400)。
【数6】 2π・dcd・sin(θkcd) = λ・φcd また、アンテナ10e−10f間の位相差をφefとす
ると、電波進入角θkefと位相差φefとの間には同
様にして次式が成立する。
【数7】 2π・def・cos(θkef) = λ・φef 従って、例えば、位相差演算回路400bにより,si
n(φcd),cos(φcd)が演算できると、次式
により電波の入射方向θkcdが演算できる(S40
2)。
【数8】 θkcd = arcsin((λ/(2π・dcd))・arctan(s in(φcd)/cos(φcd))) かくして、アンテナ10c,10d間の位相差から水平
方向の受信角θkcdが演算され,同様にしてこの他に
設置された図21のアンテナ10g−10h間の受信角
θkghが演算できると上述の式数3と同様にして方向
直線の交点から地中電波発信源位置(x,y)が演算で
きる(S404)。尚、図12(B)に示すように鉛直
方向にアンテナ10a−10bを設置すれば、俯角θk
abも同様に演算でき、1又は2箇所の観測地点の受信
方向データから電波発信源位置の3次元座標が演算でき
る(S410)。かかる構成の地下変動演算装置では、
回転手段70h,72h等は不要となる。尚、1MHz
前後の放射電波から位相差を演算する場合、波長λは約
50mとなるので、λ/4=12.5m前後アンテナ間
隔を隔てて各アンテナを配置すると良い。また、図2及
び図3に示すアンテナ間の到達時間差を計測し、電波発
信源位置を演算する装置と、図22に示すアンテナ間の
位相差を計測し、電波発信源位置を演算する装置とを組
み合わせて使用し、電波発信源の位置の演算精度を高め
ることは、当業者にとって明かである。
【0011】次に、図21に示すアンテナ構成の装置
は、この発明の更に別の一実施例を示すものであり、比
較的短距離(数m〜数10m)のアンテナ対群と、比較
的長距離(数100m〜数10km)のアンテナ対群と
の間を伝搬する電波の位相差を演算することにより、位
相差2πの不確定性を解消し、演算精度の一段と高い位
置計測を実行するようにしたものである。図21のアン
テナ構成では、アンテナ対が10a−10b、〜、10
i−10jとなるので図23に示すような位相差演算回
路400が5〜6個必要となり、それぞれの位相差演算
回路出力から数6、数7等の式により発信源位置が演算
されると共に、方向精度はλ/(アンテナ間距離)とな
る。従って、これらの演算結果を組み合わせると、一箇
所に設置した5対または6対のアンテナ群出力から高精
度の発信源位置演算が実行できる(S410)。更に、
かかるアンテナ構成では、アンテナ間距離が通常10m
以上の距離となるので、複数のアンテナ間を、同軸ケー
ブル、ツイストペア線、電光変換手段−光電変換手段を
含む光ファイバーケーブル等の有線通信回線、及び/又
は、マイクロ波、光等の無線通信回線、及び/又は、衛
星通信回線を介して、データ伝送/送受信するとよい。
特に、光通信手段を利用すると外来ノイズの混入を防止
するのに効果的である。
【0012】図23に対応させて示す図25はこの発明
の位相差演算回路400i,〜,400kのまた別のハ
ードウエア構成の一例を示すブロック図であり、アンテ
ナ10c,10dの出力は増幅器14c,14dを介し
てそれぞれA/D変換手段18c,18dに入力され、
その出力はそれぞれ周波数解析手段450c,450d
内の図示しない記憶手段に格納されるようになってい
る。しかして、周波数解析手段450c,450dでは
それそれ、DSP(Digital Signal P
rocessor)または高速MPU(Micro P
rocessor)により、DFT(Discret
Fourier Transform)演算、または、
FFT(Fast Fourier Transfor
m)演算が実行され、これらの複素周波数出力が位相演
算手段452c,452dによりそれぞれ位相データφ
に変換され、これらの位相データが減算器454に入力
されて直接位相差Δφcdが演算されるようになってい
る。かかるデジタル信号処理手段によれば、周波数ミキ
サや位相シフタ、アナログ乗算器等が不要となり、安定
した位相データ処理が実行できる。尚、A/D変換手段
18c,18dのサンプリングクロックは同期している
ことが好ましい。また、図2及び図3に示すアンテナ間
の到達時間差を計測し、電波発信源位置を演算する装置
と図15に示す電波受信方向のみから電波発信源の位置
座標を演算する装置と、図22に示すアンテナ間の位相
差を計測し、電波発信源位置を演算する装置とを組み合
わせて使用し、電波発信源の位置の演算精度を高めるこ
とは、当業者にとって明かである。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の地震
兆の観測方法及び装置によれば、地上ノイズと明確に区
別して、数時間乃至十数日前から震源域近傍地域が特定
できるので、地震/津波の退避行動に対する準備期間が
十分確保でき、非常に有益な地震/津波前兆の観測情報
を一般の人々に提供することができる。また、受信方向
検出方法では、最小限1又は2箇所の計測データがあれ
ば、地下変動進行地域を特定でき、アンテナ間到達時間
差演算方法では、最小限3箇所の計測データがあれば、
地下変動進行地域を特定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の長間隔アンテナ配置システムの一構
成例を示す図である。
【図2】この発明の電波検出装置の構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図3】この発明の地下変動演算装置の構成の一例を示
すブロック図である。
【図4】この発明の電波検出装置の動作を説明するため
のフローチャートの一例である。
【図5】この発明の電波検出装置の動作を説明するため
のタイムチャートの一例である。
【図6】この発明の電波検出装置の通信パラメータの一
例である。
【図7】この発明のGPS同期タイマの動作を説明する
ためのタイムチャートの一例である。
【図8】この発明の地下変動演算装置の動作を説明する
ためのフローチャートの一例である。
【図9】この発明の電波受信時刻補正処理を説明するた
めのタイムチャートの一例である。
【図10】2つのアンテナへの電波到達時間差から発信
源を演算する原理を示す図である。
【図11】この発明の短間隔アンテナ配置システムの一
構成例を示す図である。
【図12】アンテナ10a−10fの配置例を示す平面
図及び断面図である。
【図13】地下変動演算装置を複数箇所配置したシステ
ム構成の一例である。
【図14】短間隔アンテナ配置システムの動作を説明す
るためのフローチャートの一例である。
【図15】電波受信方向のみから震源近傍を演算するシ
ステムの一構成例を示す図である。
【図16】電波発信源を電波受信方向のみから演算する
原理を説明する図である。
【図17】アンテナを回転手段により回転させ電波受信
方向を検出する装置の一例である。
【図18】指向性アンテナ群により固定配置状態で電波
受信方向を検出する装置の一例である。
【図19】電波受信方向のみから震源近傍を演算する動
作のフローチャートの一例である。
【図20】電波の受信方向とアンテナ間の位相差との関
係を示す図である。
【図21】短間隔アンテナ群と長間隔アンテナ群とを組
み合わせて配置したシステムの一構成例を示す図であ
る。
【図22】アンテナ間の位相差より電波受信方向及び/
又は発信源を演算するシステム構成の一例である。
【図23】位相差演算回路の一構成例を示すブロック図
である。
【図24】アンテナ間の位相差がら電波受信方向及び/
又は発信源を演算するシステムの動作フローチャートの
一例である。
【図25】デジタル位相差演算回路の一構成例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
2x 地下電波発信源 10a,10b,・・・,10i,10j 受信アンテ
ナ 12 シールド手段 14a,14b,・・・,14f 増幅器 16a,146,・・・,16f フィルタ 18a,18b、18c,18d AD変換手段 20,20a,20g,20h データサンプリングエ
ンジン 22 GPSアンテナ 24 GPSレシーバ 26 発振器 28,31 ゲート手段 30,67 カウンタ 32 電源切換手段 34 電源 38,42a,〜,42d,46,204 記憶手段 40,220 表示手段 44 特徴抽出エンジン 48,202,218 通信装置 60h テンプレートメモリ 62a,62b 相関器 64h DA変換手段 66a,66b 比較器 70h,72h 回転手段 100,100a,・・・,100f 電波検出装置
(WSD) 200,200a,・・・,200h 地下変動演算装
置(EPP) 201 ダウンロード実行部 210 電波発信源演算部 212 地上発信/地下発信判定部 214 震源近傍域決定部 216 地震予報送出部 222 印刷手段 230 放送局 240a〜240z 地震予報ユーザ 400a〜400k 位相差演算回路 402a,402b,408a,408b,418a,
418b フィルタ 404 発振器 406a,406b ミキサ 410a,410b,412a,〜,412f アンプ 414 位相シフタ 416a,416b 乗算器 450c,450d 周波数解析手段 452c,452d 位相演算手段 454 減算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 稔 東京都府中市武蔵野台1丁目18番の18 白山工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−103596(JP,A) 特開 平4−82404(JP,A) 特公 平5−36000(JP,B2) 特公 昭52−42595(JP,B2) 特公 昭53−15383(JP,B2) 無線工学ハンドブック編纂委員会編, 「無線工学ハンドブック」,新版,オー ム社,1964年5月25日,P.28−16〜28 −17 高橋 耕三,「中国の地震前兆電波観 測の現状と我が国での観測法の提案」, 通信総合研究所季報,1988,第34巻,第 173号,p.245−249 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01V 1/00 H01Q 21/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下変動に伴って地中から放射される放
    射電波を、GPS時刻で時刻補正しながら常時監視し、
    受信電波に対し所定のレベル以上の波形変動があった場
    合地震前兆波形の特徴抽出処理を行い、波形特徴データ
    を自動抽出する放射電波検出装置を互いに30km以上
    隔てた複数の場所に分散配置する工程と、前記波形特徴
    データが自動抽出された場合、少なくとも受信位置デー
    タ、波形特徴データ、GPS時刻補正データを含むセン
    サ情報を当該放射電波検出装置から通信装置及び通信回
    線を介して地下変動演算装置へ送信する工程と、少なく
    とも受信位置の異なる4箇所の放射電波検出装置から送
    信されたセンサ情報を前記地下変動演算装置により処理
    し、各受信位置に前記波形特徴データが到達した時刻を
    GPS時刻で時刻補正し、時刻補正後の衛星時刻に基づ
    いて各受信位置間の到達時間差を求め、電波発信源位置
    を演算する工程とを含むことを特徴とする地震前兆の観
    方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の放射電波検出装置では、それ
    ぞれ10μsec以内乃至100μsec以内の精度で
    GPS時刻の時刻補正を行うようにした請求項1に記載
    の地震前兆の観測方法。
  3. 【請求項3】 前記複数の放射電波検出装置の特徴抽出
    処理では、受信電波から所定の振幅幅以上の波形立ち上
    がり部、及び/又は、波形立ち上がり部、及び/又は、
    極大位置、及び/又は極小位置、及び/又はゼロクロス
    部を求めて波形特徴データの自動抽出を行なうようにし
    請求項1又は2に記載の地震前兆の観測方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の放射電波検出装置の特徴抽出
    処理では、テンプレートモデル放射波形との相関演算に
    より波形特徴データの自動抽出を行なうようにした請求
    項1又は2に記載の地震前兆の観測方法。
  5. 【請求項5】 前記地下変動演算装置から通信回線を介
    して前記テンプレートモデル放射波形を前記複数の放射
    電波検出装置にダウンロードするようにした請求項4に
    記載の地震前兆の観測方法。
  6. 【請求項6】 前記放射電波検出装置では、ダブルバッ
    ファ構成のデュアルポートメモリにより受信波形のサン
    プリングと波形の特徴抽出処理とを、両方とも中断する
    ことなく連続して実行できるようにした請求項3乃至5
    に記載の地震前兆の観測方法。
  7. 【請求項7】 前記放射電波検出装置では、低域周波数
    帯電波データと高周波帯域成分を含む電波データとをそ
    れぞれ分離して入力し、前記低域周波数帯電波データを
    利用して波形特徴データを抽出すると共に、前記高周波
    帯域成分を含む電波データを利用して電波到達時間を演
    算するようにした請求項1乃至6に記載の地震前兆の観
    方法。
  8. 【請求項8】 前記放射電波検出装置に、前記低域周波
    数帯電波データ及び高周波帯域成分を演算し入力するた
    め、周波数解析手段を設けるようにした請求項7に記載
    の地震前兆の観測方法。
  9. 【請求項9】 前記周波数解析手段は、ディスクリート
    フーリエ変換又は高速フーリエ変換により周波数解析を
    実行するようになっている請求項8に記載の地震前兆の
    観測方法。
  10. 【請求項10】 前記地下変動演算装置では、通信回線
    より入力した受信地点の異なる2箇所のセンサ情報間で
    波形特徴データの一致箇所を再演算すると共に、その受
    信時刻データを一致箇所の変動に応じて再計算する受信
    時刻データ補正工程を更に設けるようにした請求項1乃
    至9のいずれか1項に記載の地震前兆の観測方法。
  11. 【請求項11】 前記地下変動演算装置及びこれに結合
    された4箇所以上の放射電波検出装置による地震前兆の
    観測網を複数個設置して、電波発信源位置の計測精度を
    高めるようにした請求項1乃至10に記載の地震前兆の
    観測方法。
  12. 【請求項12】互いに30km以上隔てた複数の場所に
    分散配置され、地下変動に伴って地中から放射される放
    射電波を、GPS時刻で時刻補正しながら常時監視し、
    受信電波に対し所定のレベル以上の波形変動があった場
    合地震前兆波形の特徴抽出処理を行い、波形特徴データ
    を自動抽出する放射電波検出装置と、これらの放射電波
    検出装置と通信回線を介して結合され、前記波形特徴デ
    ータが自動抽出された場合、少なくとも受信位置デー
    タ、波形特徴データ、GPS時刻補正データを含むセン
    サ情報を当該放射電波検出装置から前記通信回線を介し
    て入力し、少なくとも受信位置の異なる4箇所の放射電
    波検出装置から送信されたセンサ情報を処理し、各受信
    位置に前記波形特徴データが到達した時刻をGPS時刻
    で時刻補正し、時刻補正後の衛星時刻に基づいて各受信
    位置間の到達時間差を求め、電波発信源位置を演算する
    地下変動演算装置とを具えたことを特徴とする地震前兆
    の観測装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の放射電波検出装置では、そ
    れぞれ10μsec以内乃至100μsec以内の精度
    でGPS時刻の時刻補正を行うようにした請求項12に
    記載の地震前兆の観測装置。
  14. 【請求項14】 前記複数の放射電波検出装置の特徴抽
    出処理では、受信電波から所定の振幅幅以上の波形立ち
    上がり部、及び/又は、波形立ち上がり部、及び/又
    は、極大位置、及び/又は極小位置、及び/又はゼロク
    ロス部を求めて波形特徴データの自動抽出を行なうよう
    にした請求項12又は13に記載の地震前兆の観測
    置。
  15. 【請求項15】 前記複数の放射電波検出装置の特徴抽
    出処理では、テンプレートモデル放射波形との相関演算
    により波形特徴データの自動抽出を行なうようにした
    求項12又は13に記載の地震前兆の観測装置。
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