JP4930977B2 - 卵殻品質向上剤 - Google Patents

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Description

本発明は、卵殻の色素の褪色防止若しくは卵殻の色素向上又は卵殻強度を高める効果に関する卵殻品質向上剤に関する。
卵の品質や外観に対する消費者の関心は高く、鮮度や褐色卵を求める消費者ニーズに対応するために、高品質な卵や差別化した卵の生産が望まれている。差別化した卵としては、白色卵よりも褐色卵が多く使用されており、褐色卵の卵殻色は消費者に好かれる卵品質の1つとして重要なポイントになっている。卵殻は95%が炭酸カルシウムからなり、最も外側の層はクチクラという皮膜に被われている。卵殻は卵管子宮部で卵白とともに形成され、褐色卵は子宮粘膜から分泌されるプロトポルフィリンという色素を卵殻に含むため褐色を示している。この色素の分泌は遺伝的に決まっているので、白色卵を産む系統の鶏が褐色卵を産むことはない。卵殻の褪色は、一部分に限局したものから卵殻全体に広がるもの、淡褐色から白色、表面がつるつるのものからチョーク様物質が付着したもの、とその程度により見た目は様々である。卵殻色を褪色させる原因としては一般にストレスが考えられている。鶏をストレス状態にしたり、アドレナリン(ストレス時に生体から分泌されるホルモン)を注射すると卵の滞留時間が延長され、クチクラ層の外側にカルシウム皮膜が形成され、卵殻色が褪色することなどが知られている。また、鶏を驚かせるといったストレスを与えることで褪色卵が多くなるとの報告もある(非特許文献1)。また、卵殻強度(硬さ)の強い卵殻質を生産するための効果的な手段は知られていないが、補助的な手段としてはいくつか挙げられる。ひとつは、ビタミン剤や重炭酸ナトリウムは各種ストレスを軽減して生体内のバランスを保持し、卵殻厚を高める効果があると言われている。また、飼料給与の方法で、午前に低Ca濃度飼料、午後に高Ca濃度飼料を給与することで、血中のCa濃度を高め、卵殻強度を高めると期待されている。
5−アミノレブリン酸類は、光動力学的治療における光増感剤(特許文献1)、植物成長調節剤(特許文献2)、除草剤(特許文献3)、魚類病原性微生物、寄生虫の感染治療(特許文献4)、豚成育促進剤(特許文献5)等の有効成分として有用であることは知られており、また、特許文献6には、5−アミノレブリン酸が、各種疾病に対して自家免疫力を極大化し、産卵鶏の生産性を高めるとの報告がなされている。しかしながら、卵殻色素に関する記載や示唆は一切なされておらず、5−アミノレブリン酸類が、卵殻色素向上作用及び卵殻強度向上作用を示すことは知られていない。
一方、卵殻の褪色を防止する試みとしては、産卵後できるだけ早く集卵して室内の冷暗所で保管し、産卵後数日以内に出荷することが挙げられるが、色素を向上させる手段としては、全く知られていない。また、卵殻強度を高める効果としては、補助的な手段としては知られているが、直接効果があった報告例はない。
特表2004−505105号公報 特開平07−53487号公報 特開平05−117110号公報 特開2001−316255号公報 特開2003−40770号公報 韓国登録特許公報10−0459918 British poultry Sci. (1991) 32;117-129
従って、本発明の目的は、卵殻の品質を向上させることにあり、特には、卵殻の色素の褪色防止もしくは卵殻の色素を向上、又は卵殻強度を向上させる卵殻品質向上剤を提供することにある。
かかる状況のもと、本発明者は、5−アミノレブリン酸類を飼料として摂取することで、卵殻の色素の褪色防止、もしくは卵殻の色素向上、特に赤色度を向上させ、また卵殻強度を向上させる作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)
21NCH2COCH2CH2COR3 (1)
(式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を有効成分とする卵殻色素向上剤、又は卵殻強度向上剤を提供するものである。
また、本発明は、下記一般式(1)
21NCH2COCH2CH2COR3 (1)
(式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を投与することを特徴とする卵殻色素向上方法、又は卵殻強度向上方法を提供するものである。
本発明によれば、卵殻色素の赤色度が低下した場合、例えば高齢化に伴い、産卵する動物の赤色度が低下した卵殻色素機能を向上させることができ、また褪色防止などとしても機能することができる。また、本発明によれば、卵殻強度を向上させることができる。
本発明の卵殻品質向上剤又は卵殻強度向上剤の有効成分は、前記一般式(1)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩である。
一般式(1)中、R1及びR2で示されるアルキル基としては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、特に炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基等が挙げられる。
1及びR2で示されるアシル基としては、炭素数1〜24、好ましくは炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルカノイル基、アルケニルカルボニル基、アロイル基又はアリールオキシカルボニル基が好ましく、特に炭素数1〜6のアルカノイル基が好ましい。当該アシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、n−ペンタノイル基、n−ヘキサノイル基、n−ノナノイル基、ベンジルオキシカルボニル基等が挙げられる。
1及びR2で示されるアルコキシカルボニル基としては、総炭素数2〜13のアルコキシカルボニル基が好ましく、特に炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基が好ましい。当該アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基等が挙げられる。
1及びR2で示されるアリール基としては、炭素数6〜16のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
1及びR2で示されるアラルキル基としては、炭素数6〜16のアリール基と上記炭素数1〜6のアルキル基とからなる基が好ましく、例えば、ベンジル基等が挙げられる。
3で示される置換を有していてもよいアルキル基としては、例えば置換基を有していてもよい直鎖若しくは分岐鎖の、又は環状構造を有する炭素数1〜24のアルキル基等が挙げられる。このアルキル基が有してもよい置換基としては、例えばヒドロキシ基、アルコキシ基、フェニル基等が挙げられる。このような置換基を有していてもよいアルキル基の好ましい例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、エチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、n−オクチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−メチルヘプチル基、n−ノニル基、イソノニル基、1−メチルオクチル基、エチルヘプチル基、n−ドデシル基、1−メチルノニル基、n−ウンデシル基、1,1−ジメチルノニル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、ベンジル基、フォネチル基、3−フェニルプロピル基、ヒドロキシエチル基、エトキシエチル基等を挙げることができる。このうち炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。
3で示されるアシルオキシ基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルカノイルオキシ基が好ましく、特に炭素数1〜6のアルカノイルオキシ基が好ましい。当該アシルオキシ基としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
3で示されるアルコキシカルボニルオキシ基としては、総炭素数2〜13のアルコキシカルボニルオキシ基が好ましく、特に総炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基が好ましい。当該アルコキシカルボニルオキシ基としては、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
3で示されるアリールオキシ基としては、炭素数6〜16のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。アラルキルオキシ基としては、前記アラルキル基を有するものが好ましく、例えば、ベンジルオキシ基等が挙げられる。
一般式(1)中、R1及びR2としては水素原子が好ましい。R3としてはヒドロキシ基、アルコキシ基又はアラルキルオキシ基が好ましく、より好ましくはヒドロキシ基又は炭素数1〜12、特に炭素数1〜6のアルコキシ基、特にメトキシ基又はヘキシルオキシ基が好ましい。
5−アミノレブリン酸誘導体としては、5−アミノレブリン酸メチルエステル、5−アミノレブリン酸エチルエステル、5−アミノレブリン酸プロピルエステル、5−アミノレブリン酸ブチルエステル、5−アミノレブリン酸ペンチルエステル、5−アミノレブリン酸ヘキシルエステル等が挙げられ、特に5−アミノレブリン酸メチルエステル又は5−アミノレブリン酸ヘキシルエステルが好ましい。
5−アミノレブリン酸又はその誘導体の塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、メチルリン酸、エチルリン酸、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、トルエンスルホン酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、グリコール酸塩、メタンスルホン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩等の酸付加塩、及びナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。なお、これらの塩は使用時において水溶液又は粉体として用いられる。
以上の5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩(以下、「5−アミノレブリン酸類」と称することもある。)は、水和物又は溶媒和物を形成していてもよく、またいずれかを単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる5−アミノレブリン酸類は、化学合成、微生物による生産、酵素による生産のいずれの方法によっても製造することができ、具体的には、特開昭48−92328号公報、特開昭62−111954号公報、特開平2−76841号公報、特開平6−172281号公報、特開平7−188133号公報、特開平11−42083号公報等に記載の方法に準じて製造することができる。上記のようにして製造された5−アミノレブリン酸類、それらの精製前の化学反応溶液や発酵液は、有害な物質を含まない限り、分離精製することなくそのまま用いることができる。また市販品なども使用することができる。
前記5−アミノレブリン酸類は、後記実施例に示すように、若齢鶏、老鶏を用いた場合にも卵殻品質を向上させる作用をする。従って、前記5−アミノレブリン酸類は産卵する鳥類の卵殻色素向上剤又は卵殻強度向上剤の有効成分として有用であり、特に年代(日齢)を問わず卵殻品質向上能の有するものである。
上記のように本発明は、卵殻色素向上剤又は卵殻強度向上剤に関するものであり、後記実施例で示すように、鶏等の産卵する鳥類に経口投与することで、卵殻色素の向上と卵殻強度の向上を可能にし、卵の品質価値向上させる点で、有用な発明である。また、必須成分である5−アミノレブリン酸類に加え、木酢を1羽当たり1日に0.1〜10ml、好ましくは、0.2〜5ml、特に好ましくは、0.5〜2ml投与することにより、より高い卵殻色素向上及び卵殻強度向上効果が発現する。木酢と5−アミノレブリン酸類との1日あたりの投与量比は、0.5ml:1mg〜1ml:5mgであるのが好ましい。
なお、卵殻色素向上と卵殻褪色防止とは異なる概念であるが、卵殻の色素面での品質の向上ということでは結果的に同一であり、ここでは、卵殻色素向上の概念は、卵殻褪色防止の概念を含むものとする。
本発明の卵殻色素向上剤又は卵殻強度向上剤(以下、本剤と称することもある)には、必要に応じて栄養剤等を加えることができる。栄養剤としては、例えば、必須アミノ酸類、非必須アミノ酸類、ビタミン類、ハーブ、プロテイン、種々の酵素、カテキン、ケルセチンなどのフラボノイド類、ポリフェノール類などが挙げられる。
本剤は、5−アミノレブリン酸類の粉末、5−アミノレブリン酸類を水に溶かした水溶液、上記方法で製造した5−アミノレブリン酸類を含む発酵液を、賦形剤等の担体に吸着させたものとして使用することもできる。担体の種類としては、一般的なものでよく、結晶性セルロース、ゼラチン、でんぷん、デキストリン、油かす、パン酵母、ビール酵母、酒酵母、ワイン酵母、脱脂粉乳、乳糖、動物性及び植物性油脂、無水リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
本剤の剤型としては、注射剤、錠剤、カプセル剤、細粒剤、シロップ剤、坐薬等が挙げられる。これらは溶剤、分散媒、増量剤、賦形剤等を適宜用い、常法に従って製造することができるが、飼料の形態として摂取することが好ましい。
本剤を水溶液として調製する場合には、有効成分である5−アミノレブリン酸類の分解を防ぐため、水溶液がアルカリ性とならないのが好ましい。アルカリ性とする場合は、酸素を除去することによって有効成分である5−アミノレブリン酸類の分解を防ぐことができる。
本剤は、前記5−アミノレブリン酸類を摂取してその卵殻色素を向上させること、又は卵殻強度を向上させることができればよく、本剤の使用方法に制限はないが、好ましい態様について以下に示す。
本剤の対象となる動物は特に限定されないが、産卵する鳥類が挙げられ、なかでも鶏が好ましく、褐色卵鶏が特に好ましい。これらの例としては、品種ではロードアイランドレッド種、コマーシャル鶏では、ボリスブラウン、イサブラウン、シェーバーブラウン、ブラウンニック、デカルブ・ブラウン、もみじなどが挙げられる。また、淡褐色卵鶏の品種では、名古屋種、横斑プリマスロスロック種、白色プリマスロック種、しゃも種、コマーシャル鶏としては、ハイラインソニア、コーラル、ティントなどが挙げられる。
本剤の使用は、動物の成育のどの時点でも可能であるが、鶏であれば65週齢以前、好ましくは20から62週齢、さらには28から56週齢で、効果的に発現する。
本剤の摂取方法としては、特に限定されないが、経口摂取、注射による摂取又は経腸による摂取が挙げられ、なかでも経口摂取が好ましい。
本剤は、1度の摂取でも十分な効果を示すが、さらに効果を強めるために複数回摂取することもできる。摂取する5−アミノレブリン酸類あたりの効果は複数回摂取の方が効果的であり、毎日少量ずつ摂取するのが効率的な使用方法である。
本剤の対象動物1kgあたり1日の摂取量は、5−アミノレブリン酸類として、0.001mg〜1000mgが好ましく、さらには0.001mg〜100mg、特に0.001mg〜50mgが好ましい。本剤の摂取量は、摂取回数が少ないほど多くの量が必要である。適切な範囲を超えた摂取は不経済であるばかりか日光傷害を起こす可能性があるため望ましくない。
本剤の飼料への添加量は、5−アミノレブリン酸類濃度が0.01〜1000ppmであるのが好ましく、さらには0.1〜500ppm、特に0.1〜200ppm、とりわけ5〜20ppmであるのが好ましい。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに何ら限定されない。
実施例1
若齢鶏(種類:ボリスブラウン、30週齢、平均体重2020g)雌120羽を以下の実験に用いた。試験区は、5−アミノレブリン酸塩酸塩無添加の対照飼料(試験用標準飼料、日和産業(株)製;原料として、とうもろこし、マイロ、大豆油かす、なたね油かす、コーングルテンミール、魚紛、炭酸カルシウム、パプリカ抽出物、ビタミン、ミネラル及びアミノ酸を含有する。成分を表1に示す)を供給する対照区と5−アミノレブリン酸塩酸塩(以下、ALAと称することもある)を10ppm、50ppm、200ppm添加したほかは同組成の飼料を供給するALA-10ppm添加区、ALA-50ppm添加区、ALA-200ppm添加区3区の計4区を設定し、各試験区は30羽とした。試験期間は添加飼料給与開始から4週間とし、飼料給与開始から1、3、5、7、10、14、22、28日後の卵を採取し卵殻色を測定した。また同時に産卵成績も検査した。
その結果、対照区に比較してALA-10ppm添加区、ALA-50ppm添加区は、測定日の殆どにおいて赤色度が向上していた(図1参照;図1中、ALA200はALA-200ppm添加区を、ALA50はALA-50ppm添加区を、ALA10はALA-10ppm添加区を、Cont.は対照区を示す。以下同じ)。また、給与期間中の産卵成績(表2)を比較しても対照区と差はなく、産卵性は保たれたまま、赤色度が向上しており、褐色卵として卵殻品質向上が確認された。
実施例2
実施例1と同種の雌鶏(54週齢、平均体重2245g)を以下の実験に用いた。試験区は、5−アミノレブリン酸塩酸塩無添加の対照飼料(実施例1の対照区で用いた飼料と同じ)を供給する対照区と5−アミノレブリン酸塩酸塩を50ppm+木酢、50ppm、200ppm添加した他は同組成からなる飼料を供給するALA-50ppm+木酢添加区、ALA-50ppm添加区、ALA-200ppm添加区3区の計4区を設定し、各試験区は30羽とした。試験期間は添加飼料給与開始から6週間とし、飼料給与開始から3、5、7、10、21、28、35、40日後の卵を採取し卵殻色を測定した。なお、33日目に給与を止めており、35日後、40日後の結果は、給与中止後、2日後、及び7日後の測定結果である。また同時に卵質も検査した。
なお、ここで給与した木酢液は、純粋木酢液(協同組合「チャコール・コア・軽米」)であり、木酢液を水道水で希釈し、1羽あたり、1日に木酢液として1ml給与するように、供試飼料に混合した。
その結果、対照区に比較して、ALA-50ppm+木酢添加区、ALA-50ppm添加区、ALA-200ppm添加区の全ての添加区で、測定日の殆どにおいて赤色度が向上していた(図2参照;図2中、ALA200はALA-200ppm添加区を、ALA50はALA-50ppm添加区を、ALA50+木酢はALA-50ppm+木酢添加区を、Cont.は対照区を示す)。また、老齢の卵質検査結果(表3)を対照区と比較すると、ALA-50ppm+木酢添加区、ALA-50ppm添加区で卵殻強度も向上していた。これらの結果より卵殻品質向上が確認され、実施例1のような若齢鶏だけでなく、老鶏の場合においても、赤色度向上、卵殻強度向上が確認され日齢を問わず効果が得られることが明らかとなり、老鶏の場合において、特にALA給与の効果が大きいことがわかった。また、ALA及び木酢を供与することで、ALAのみの場合と比較して、さらに、卵殻赤色度の向上、及び強度向上が促進され、卵殻の品質が向上することがわかった。
若齢鶏の卵殻色素(赤色度)の測定結果を示す図である。 老鶏の卵殻色素(赤色度)の測定結果を示す図である。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)
    21NCH2COCH2CH2COR3 (1)
    (式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を有効成分とする褐色卵鶏用卵殻色素向上剤。
  2. 経口用、注射用又は経腸摂取用剤である請求項1記載の褐色卵鶏用卵殻色素向上剤。
  3. 一般式(1)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を、1日に体重1kgあたり0.001〜1000mg摂取するためのものである請求項1又は2記載の褐色卵鶏用卵殻色素向上剤。
  4. さらに木酢を含有するものである請求項1〜3のいずれか1項記載の褐色卵鶏用卵殻色素向上剤。
  5. 65週齢以前の褐色卵鶏に用いられるものである請求項1〜4のいずれか1項記載の褐色卵鶏用卵殻色素向上剤。
  6. 下記一般式(1)
    21NCH2COCH2CH2COR3 (1)
    (式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を褐色卵鶏に投与することを特徴とする褐色卵鶏の卵殻色素向上方法。
  7. 式(1)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を1日に褐色卵鶏の体重1kgあたり0.001〜1000mgの摂取量となるよう投与し、かつ木酢を褐色卵鶏1羽当たり1日に0.1〜10ml投与することを特徴とする請求項6記載の褐色卵鶏の卵殻色素向上方法。
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