JP4814568B2 - 免疫機能向上剤 - Google Patents

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Description

本発明は、感染症や加齢などに対する抵抗力を高める免疫機能向上剤に関する。
免疫機能は、体内に自己の生存にとって不利益な病原体のようなものが侵入したり、がんのようなものが発生した場合に、これを選択的に排除しようとする、生命維持のために動物が備える基本的機能である。免疫機能は、胸腺を中心として、脾臓、リンパ節、骨髄などにある、多種多様なリンパ球、マクロファージ、白血球などが互いに協同、調節しあいながら成り立っている。
免疫機能を向上させる薬剤は、がんの予防治療薬、各種自己免疫疾患治療薬等の他、各種感染症などに対する抵抗力を高めるための医薬や食品として有用である。数多くのアミノ酸のうち、グルタミンやアルギニンには、免疫機能向上作用があるといわれている(特許文献1)。
特開2002−3372号公報
しかしながら、グルタミンは溶解度が低く不安定で、体内でグルタミン酸とアンモニアに分解するという問題があり、またアルギニンは、肌荒れ、皮膚が厚くなる、関節の肥大、骨の奇形という副作用があることが知られており、その摂取については注意が必要とされている。
従って、本発明の目的は、長期間摂取できる免疫機能向上剤を提供することにある。
そこで本発明者は、種々のアミノ酸の薬理作用を検討してきたところ、5−アミノレブリン酸に代表される、δ−アミノ酸類が免疫機能を担う組織として重要な胸腺重量を増加、胸腺細胞、又細胞障害性T細胞を増殖させ、優れた免疫機能向上作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、δ−アミノ酸、その誘導体又はその塩を有効成分とする免疫機能向上剤を提供するものである。
本発明によれば、免疫機能が低下した動物、例えば高齢化に伴ない、免疫機能が低下した人を含む動物の免疫機能を向上させることができ、感染症などに対する抵抗力を高めることができる。
本発明の免疫機能向上剤の有効成分は、δ−アミノ酸、その誘導体又はその塩である。
当該δ−アミノ酸類としては、次式(1)
(式中、R1は水素原子又はアシル基を示し、R2は水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)
で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はその塩(以下、「5−アミノレブリン酸類」と称する。)が挙げられる。
当該5−アミノレブリン酸類は、光動力学的治療における光増感剤(特表2004−505105号)、植物成長調節剤(特開平07−53487号)、除草剤(特開平05−117110号)、魚類病原性微生物、寄生虫の感染治療(特開2001−316255号)、豚成育促進剤(特開2003−40770号)等として有用であることは知られているが、免疫機能に対する作用については全く知られていない。
式(1)中、R1で示されるアシル基としては、例えば炭素数1〜24のアルカノイル基、芳香族アシル基、ベンジルオキシカルボニル基等が挙げられる。好ましいアシル基の具体例としては、例えばアセチル基、n−プロパノイル基、n−ブタノイル基、n−ペンタノイル基、n−ヘキサノイル基、n−ノナノイル基、ベンジルオキシカルボニル基等が挙げられる。このうち、炭素数1〜6のアルカノイル基がより好ましい。
また、R2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、例えば、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アミノ、アリール、オキソ、フロロ、クロロ及びニトロから選ばれる基が置換していてもよい炭化水素基を示す。ここで、炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基が好ましい。ここで、アルキル基としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜40、更に1〜18、特に1〜7のアルキル基が好ましい。アルケニル基としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルケニル基が挙げられ、炭素数2〜40、更に2〜18のアルケニル基が好ましい。アラルキル基としては炭素数6〜20のアリール基と炭素数1〜6のアルキル基から構成されるものが挙げられる。また、アリール基としては炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。
アルコキシ基としては炭素数1〜18のアルコキシ基、特に炭素数1〜7のアルコキシ基が好ましい。アシルオキシ基としては、炭素数1〜18のアルカノイルオキシ基、特に炭素数2〜8のアルカノイルオキシ基が好ましい。アルコキシカルボニルオキシ基としては、C1-18アルコキシ−カルボニルオキシ基、特にC1-7アルコキシ−カルボニルオキシ基が好ましい。
炭素数1〜18の好ましいアルキル基としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、エチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、n−オクチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−メチルヘプチル基、n−ノニル基、イソノニル基、1−メチルオクチル基、エチルヘプチル基、n−デシル基、1−メチルノニル基、n−ウンデシル基、1,1−ジメチルノニル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基等が挙げられる。
炭素数1〜7のより好ましいアルキル基としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、エチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基が挙げられる。
ヒドロキシが置換した炭素数1〜18のアルキル基としては、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、5−ヒドロキシペンチル、6−ヒドロキシヘキシル等が挙げられる。
アルコキシが置換した炭素数1〜18のアルキル基としては、C1-7アルコキシ−C1-18アルキル基、例えば2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−メトキシブチル、4−エトキシブチル、2−(2−メトキシエチル)エチル等が挙げられる。
アシルオキシ基が置換したアルキル基としては、C2-7アルカノイルオキシ−C1-18アルキル基が挙げられる。アルコキシカルボニルオキシ基が置換したアルキル基としては、C1-18アルコキシ−カルボニルオキシ−C1-18アルキル基が挙げられる。アミノ基が置換したアルキル基としては、アミノ−C1-18アルキル基が挙げられる。
炭素数2〜18のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、1,1−ジメチルアリル基、3−メチル−2−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基、4−ペンテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、4−メチルシクロヘキセニル基、4−エチルシクロヘキセニル基、2−シクロペンテニルエチル基、シクロヘキセニルメチル基、シクロヘプテニルメチル基、2−シクロブテニルエチル基、2−シクロオクテニルエチル基、3−(4−メチルシクロヘキセニル)プロピル基、4−シクロプロペニルブチル基、5−(4−エチルシクロヘキセニル)ペンチル基、オレイル基、バクセニル基、リノレイル基、リノレニル基、trans−9−オクタデセニル基、9E,12E−オクタデカジエニル基、9E,12E,15E−オクタデカトリエニル基等が挙げられる。
炭素数7〜26のアラルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基と炭素数6〜20のアリール基とから構成されるものが好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。炭素数7〜26のアラルキル基のうち、ベンジル基、フェネチル基、9−フルオレニルメチル基が好ましく、ベンジル基、フルオレニルメチル基が特に好ましい。当該アラルキル基のアリール基は、上記記載の炭素数1〜6のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、カルボキシ基等の置換基1〜3個によって置換されていてもよい。
炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、カルボキシ基等の置換基1〜3個によって置換されていてもよい。尚、上記R1は、アミノ基の置換基、R2はカルボン酸基の置換基を示しているが、例示したこれらの置換基は5−アミノレブリン酸類のみならず、δ−アミノ酸類の置換基でもある。
δ−アミノ酸又はその誘導体の塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、メチルリン酸塩、エチルリン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、トルエンスルホン酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、グリコール酸塩、メタンスルホン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩等の酸付加塩、及びナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。なお、これらの塩は使用時において水溶液又は粉体として用いられる。
以上のδ−アミノ酸、その誘導体又はそれらの塩は、水和物又は溶媒和物を形成していてもよく、またいずれかを単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
δ−アミノ酸、その誘導体又はそれらの塩(以下、「δ−アミノ酸類」と称する。)は、化学合成、微生物による生産、酵素による生産のいずれの方法によっても製造することができる。また前記δ−アミノ酸類のうち、5−アミノレブリン酸類は、特開昭48−92328号公報、特開昭62−111954号公報、特開平2−76841号公報、特開平6−172281号公報、特開平7−188133号公報、特開平11−42083号公報等に記載の方法に準じて製造することができる。上記のようにして製造されたδ−アミノ酸類、それらの精製前の化学反応溶液や発酵液は、有害な物質を含まない限り、分離精製することなくそのまま用いることができる。また市販品なども使用することができる。
上記δ−アミノ酸類は、後記実施例に示すように、老齢化して免疫機能が低下したマウスの胸腺重量を増加させ、低下した免疫機能を向上させる作用をする。従って、上記δ−アミノ酸類は人を含む動物の免疫機能向上剤として有用であり、特に加齢により免疫機能が低下した人を含む動物の免疫機能向上剤として有用である。
上記のように本発明は、免疫機能向上剤に関するが、狭義には、胸腺細胞増殖剤であり、後記実施例で示すように、マウスに経口投与することで、マウスの胸腺細胞の増殖を可能にした。又、さらに狭義には、細胞障害性T細胞増殖剤であり、後記実施例で示すように、マウスに経口投与することで、マウスの細胞障害性T細胞の増殖を可能にした。このような生体内でのδ−アミノレブリン酸の働きは、全く予想されておらず、超高齢社会を迎える中、有用な発明である。
また、本発明の免疫機能向上剤は、ミネラルを含有させるか、同時に摂取することにより、さらにその効果を向上させることができる。ミネラルとしては、鉄、亜鉛、銅、リン、カルシウム、マグネシウム、カリウム、セレン、クロム、マンガン、ヨウ素、ホウ素、ケイ素、バナジウム、モリブデン、コバルトなどが挙げられるが、特に好ましくは鉄、銅である。これらのミネラル分は単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。ミネラルの化学的性状としては生物に害を与えるものでなければどんなものを用いてもよい。
本発明の免疫機能向上剤には、必要に応じて栄養剤等を加えることができる。栄養剤としては、例えば、必須アミノ酸類、非必須アミノ酸類、ビタミン類、タウリン、コエンザイムQ10、αリポ酸などの体内因子、ハーブ類、プロテイン、種々の酵素、カテキン、ケルセチンなどのフラボノイド類、ポリフェノール類などの抗酸化剤などが挙げられる。
本発明の免疫機能向上剤は、δ−アミノ酸類の粉末、δ−アミノ酸類を水に溶かした水溶液、上記方法で製造したδ−アミノ酸類を含む発酵液を、賦形剤等の担体に吸着させて使用することもできる。担体の種類としては、一般的なものでよく、結晶性セルロース、ゼラチン、でんぷん、デキストリン、油かす、パン酵母、ビール酵母、酒酵母、ワイン酵母、脱脂粉乳、乳糖、動物性及び植物性油脂、無水リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
本発明の免疫機能向上剤の剤型としては、注射剤、錠剤、カプセル剤、細粒剤、シロップ剤、坐薬等が挙げられる。これらは溶剤、分散媒、増量剤、賦形剤等を適宜用い、常法に従って製造することができる。また、食品の形態として摂取してもよい。
本発明の免疫機能向上剤を水溶液として調製する場合には、δ−アミノ酸類が5−アミノレブリン酸類の場合、有効成分である5−アミノレブリン酸の分解を防ぐため、水溶液がアルカリ性とならないように留意する必要がある。アルカリ性となってしまう場合は、酸素を除去することによって有効成分の分解を防ぐことができる。
本発明の免疫機能向上剤は、本剤を摂取してその免疫機能を向上させることができればよく、本剤の使用方法に制限はないが、好ましい態様について以下に示す。
本剤を用いた免疫機能向上剤の対象となる動物は特に限定されないが、哺乳類、爬虫類、鳥類、両性類、魚類などの脊椎動物が好ましい。これらの例としては、人、牛、豚、羊、やぎ、マウス、ラット、ウサギ、犬、猫、鶏、鶉、ニジマス、コイ、ウナギ、イワナなどの淡水魚、ギンザケ、ブリ、マダイ、サバ、マグロなどの海水魚、及び熱帯魚や爬虫類などの観賞生物などが挙げられる。
本剤の免疫機能向上剤の使用は動物の成育のどの時点でも可能であるが、好ましくは胸腺組織の重量の増加が停止した以降が好ましい。免疫機能向上剤の使用は、人であれば15歳以降が好ましく、30歳以降が特に好ましい。
本発明の免疫機能向上剤の摂取方法としては特に限定されないが、経口摂取、注射による摂取、経管による摂取又は経腸による摂取が挙げられ、なかでも経口摂取が好ましい。
本剤は、1度の摂取でも十分な効果を示すが、さらに効果を強めるために複数回摂取することもできる。摂取する剤あたりの効果は複数回摂取の方が効果的であり、毎日少量ずつ摂取するのが効率的な使用方法である。
本剤の対象動物1kgあたり1回の摂取量は、0.001mg〜1000mgが好ましく、さらには0.001mg〜100mg、特に0.001mg〜50mgが好ましい。本剤の摂取量は、摂取回数が少ないほど多くの量が必要である。適切な範囲を超えた摂取は不経済であるばかりか日光傷害を起こす可能性があるため望ましくない。
またミネラル類を併用する場合は同時に使用してもよいし別々に使用してもよい。使用するミネラルの種類、その使用方法及びその使用量は通常市販されているミネラル類と同じで差し支えない。その使用量は、例えば鉄の場合には成人男性で1日あたり1〜45mgであればよく、5〜20mgが好ましい。銅の場合には0.5〜10mgであればよく、1〜5mgが好ましい。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに何ら限定されない。
実施例1
一週間予備飼育したマウス(35〜45週齢、BALB/cAJcl)にマウス体重1kgあたり5−アミノレブリン酸塩酸塩10mgを一日一回、7日間連続して摂取させた。5−アミノレブリン酸塩酸塩は蒸留水で0.5g/mLの濃度に調整し、マウスに経口投与した。試験後、マウスを解剖しその胸腺の重さを測定した。試験は1区あたりマウス5匹で実施し、値は平均値を示した。5−アミノレブリン酸を処理した区においては、雄、雌いずれの場合も免疫機能に大きく関与する胸腺が増量しており、特に雄のマウスにおいて顕著にその効果が現れていることを確認した。
実施例2
一週間予備飼育したマウス(35〜45週齢、BALB/cAJc1)にマウス体重1kgあたり5−アミノレブリン酸塩酸塩10mgを一日一回、7日間連続して摂取させた。5−アミノレブリン酸塩酸塩は蒸留水で0.5g/mLの濃度に調整し、マウスに経口投与した。試験後、マウスを解剖しその胸腺の重さ及びその細胞数を測定した。また、得られた細胞を用いてサブセット検査を実施した。試験は1区あたりマウス5匹で実施し、値は平均値を示した。5−アミノレブリン酸を処理した区においては、雄、雌いずれの場合も免疫機能に大きく関与する胸腺が増量し(図1)、かつ細胞数も増加していた(表2)。さらに、サブセット検査から、CD4−CD8+の細胞が5−アミノレブリン酸を処理した区で増加しており、将来分化後、細胞障害性T細胞が増加することが確認され、免疫機能向上性が示された(表3)。
5−アミノレブリン酸非投与群・投与群の胸腺写真を示す図である。

Claims (12)

  1. 次式(1)
    (式中、R 1 は水素原子を示し、R 2 は水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示す)
    で表される化合物又はその塩を有効成分とする胸腺細胞増殖剤。
  2. 5−アミノレブリン酸又はその塩を有効成分とする請求項1記載の胸腺細胞増殖剤。
  3. さらにミネラルを含むものである請求項1又は2記載の胸腺細胞増殖剤
  4. ミネラルが、鉄又は銅である請求項3記載の胸腺細胞増殖剤。
  5. 経口、注射、経管又は経腸摂取用剤である請求項1〜4のいずれか1項記載の胸腺細胞増殖剤
  6. 次式(1)
    (式中、R 1 は水素原子を示し、R 2 は水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示す)
    で表される化合物又はその塩を、1日に体重1kgあたり0.001〜1000mg摂取するものである請求項1〜5のいずれか1項記載の胸腺細胞増殖剤。
  7. 次式(1)
    (式中、R 1 は水素原子を示し、R 2 は水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示す)
    で表される化合物又はその塩を有効成分とする細胞障害性T細胞増殖剤。
  8. 5−アミノレブリン酸又はその塩を有効成分とする請求項7記載の細胞障害性T細胞増殖剤。
  9. さらにミネラルを含むものである請求項7又は8記載の細胞障害性T細胞増殖剤
  10. ミネラルが、鉄又は銅である請求項9記載の細胞障害性T細胞増殖剤。
  11. 経口、注射、経管又は経腸摂取用剤である請求項7〜10のいずれか1項記載の細胞障害性T細胞増殖剤
  12. 次式(1)
    (式中、R 1 は水素原子を示し、R 2 は水素原子又は炭素数1〜7のアルキル基を示す)
    で表される化合物又はその塩を、1日に体重1kgあたり0.001〜1000mg摂取するものである請求項7〜11のいずれか1項記載の細胞障害性T細胞増殖剤。
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