JP4930201B2 - 内燃機関の点火プラグ - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の燃焼室に配置される点火プラグに係り、特に、中心電極と接地電極とを対向配置する構成とした内燃機関の点火プラグに関する。
従来、例えば特許文献1(特開2002−313523号公報)に開示されているように、中心電極と接地電極とを備えた点火プラグが知られている。従来の点火プラグは、接地電極と対向する中心電極の先端面に凹溝を形成し、これらの電極間で火花放電が発生し易くなるように構成している。
即ち、中心電極の先端面に開口する凹溝の開口端部は、直角状に尖ったエッジ部となっている。このため、中心電極と接地電極との間に電圧を印加するときには、電界強度が強くなるエッジ部が起点となって放電が生じ易くなる。これにより、従来技術では、点火プラグの駆動に必要な電圧(要求電圧)を低下させるようにしている。
特開2002−313523号公報
従来技術では、中心電極の先端面に凹溝を形成し、点火プラグの要求電圧を低下させる構成としている。しかし、一般に、点火プラグを繰り返し使用していると、中心電極のエッジ部が徐々に磨耗して丸みを帯びた状態となり、これに伴ってプラグの要求電圧が上昇する。そして、中心電極の磨耗が進行してエッジ部が無くなったときには、例えば点火プラグの要求電圧が実用上の印加電圧を越えることにより、火花放電が発生しなくなる。
この場合、従来技術では、凹溝によってある程度のエッジ部を形成することはできても、エッジ部の量(長さ、個数等)は、中心電極の先端面の面積等に応じて限られたものとなる。このように、従来技術では、エッジ部の形成量に限界があるから、点火プラグの耐久性を十分に向上させるのが難しいという問題がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、中心電極のエッジ部を長期間にわたって保持することができ、耐久性を高めて寿命を延ばすことが可能な内燃機関の点火プラグを提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関の燃焼室に設けられる中心電極と、
前記中心電極と対向配置され、前記中心電極との間で火花放電を行う接地電極と、
前記中心電極に設けられ、当該中心電極が火花放電によって磨耗したときに、尖ったエッジ部となって出現する予備エッジ部と、
を備えたことを特徴とする。
第2の発明によると、前記中心電極は、複数の空孔を有する多孔質状の金属材料によって形成し、前記予備エッジ部は、前記中心電極が磨耗した部位に開口する前記各空孔の周壁部により構成している。
第3の発明によると、前記中心電極は、貫通孔を有する複数枚の金属板を積層して形成し、前記予備エッジ部は、前記中心電極が磨耗した部位に開口する前記各貫通孔の周壁部により構成している。
第4の発明によると、前記中心電極は、複数本の金属線材を束ねて一体化することにより形成し、前記予備エッジ部は、隣接した金属線材が磨耗することによって突出する前記各金属線材の先端部により構成している。
第5の発明によると、前記中心電極は、前記複数本の金属線材を外周側から取囲んで結束する筒状の結束部材を備えている。
第6の発明によると、前記中心電極と前記接地電極とは、それぞれ柱状に形成して軸方向で対向させる構成とし、前記中心電極の外径寸法は、前記接地電極の外径寸法よりも大きく形成している。
第7の発明は、内燃機関の燃焼室に設けられる中心電極と、
前記中心電極と対向配置され、前記中心電極との間で火花放電を行う接地電極と、
前記中心電極に設けられ、前記接地電極に近い位置から遠い位置にわたって並んだ複数のエッジ部と、
を備えたことを特徴とする。
第8の発明によると、前記中心電極は、複数枚の金属板を隣接する金属板同士の周縁部がずれた位置となるように積層して形成し、前記複数のエッジ部は、前記各金属板の周縁部によって構成している。
第9の発明は、内燃機関の燃焼室に設けられる柱状の中心電極と、
前記中心電極と対向配置され、前記中心電極との間で火花放電を行う接地電極と、
前記中心電極に設けられ、当該中心電極の外周側を周回しつつ長さ方向に延びる螺旋状のエッジ部と、
を備えたことを特徴とする。
第1の発明によれば、点火プラグの作動時には、中心電極と接地電極との間で火花放電を行うことができる。そして、中心電極が放電によって磨耗した場合には、磨耗部位やその近傍に配置された予備エッジ部を新たなエッジ部として出現させることができる。このため、中心電極は、常にエッジ部が存在した状態で放電を円滑に行うことができる。従って、中心電極が磨耗するにつれて点火プラグの要求電圧が上昇するのを抑えることができ、要求電圧を長期間にわたって安定させることができる。これにより、点火プラグの耐久性を高め、その寿命を延ばすことができる。
第2の発明によれば、中心電極を多孔質材料によって形成することができ、その空孔の周壁部を予備エッジ部とすることができる。このため、中心電極が放電によって磨耗した場合には、電極の内部に存在する空孔の一部を磨耗部位で開口させることができ、開口した空孔の周壁部をエッジ部として機能させることができる。
従って、例えば機械的な加工処理等を行わなくても、多孔質材料の空孔を利用して多数の予備エッジ部を効率よく形成することができる。また、機械的な加工処理等と比べて多数の予備エッジ部を容易に確保することができるから、中心電極の寿命を十分に延ばすことができる。
第3の発明によれば、例えば複雑な内部構造をもつ中心電極であっても、金属板を積層することによって中心電極を効率よく形成することができる。そして、中心電極の内部には複数の貫通孔を容易に散在させることができ、これらの貫通孔の周壁部を予備エッジ部とすることができる。このため、中心電極が放電によって磨耗した場合には、貫通孔の一部を磨耗部位で開口させることができ、開口した貫通孔の周壁部をエッジ部として機能させることができる。
第4の発明によれば、複数本の金属線材を束ねることによって中心電極を形成することができ、各金属線材の先端部を予備エッジ部とすることができる。そして、ある金属線材の先端部が磨耗した場合には、これと隣接する他の金属線材の先端部を相対的に突出させることができ、この突出した先端部をエッジ部として機能させることができる。従って、中心電極の内部に特別な構造を設けなくても、複数の予備エッジ部を有する中心電極を容易に実現することができ、電極の構造を簡略化することができる。
第5の発明によれば、結束部材を用いることによって複数本の金属線材を容易にまとめることができ、中心電極を効率よく形成することができる。また、結束部材によって中心電極の強度や耐久性を高めることができる。
第6の発明によれば、例えば中心電極の内部に空孔、貫通孔等を配置したり、中心電極を複数本の線材によって形成した場合には、中心電極の実質的な体積が減少する分だけ耐摩耗性の低下が懸念される。この場合、中心電極の外径寸法を接地電極よりも大きくすることにより、中心電極の実質的な体積を増大させることができる。従って、電極の内部に隙間があるような構造でも、中心電極の耐磨耗性を十分に高めることができる。
第7の発明によれば、中心電極には、接地電極に近い位置から遠い位置にわたって複数のエッジ部を設けることができる。これにより、接地電極に最も近いエッジ部が放電によって磨耗した場合には、次に近いエッジ部を放電の起点として機能させることができる。このため、中心電極は、常にエッジ部が存在した状態で放電を円滑に行うことができる。従って、中心電極の内部に特別な構造を設けなくても、点火プラグの要求電圧を長期間にわたって安定させることができ、プラグの耐久性や寿命を向上させることができる。
第8の発明によれば、中心電極を形成するときには、複数枚の金属板を積層しつつ、個々の金属板の周縁部を隣接する金属板に対してずらすだけで、複数のエッジ部を効率よく形成することができる。
第9の発明によれば、中心電極の外周側には、螺旋状に延びるエッジ部を設けることができる。これにより、中心電極が先端側から磨耗するときには、磨耗の進行方向に対してエッジ部の伸長方向が斜めに傾斜した状態となる。この結果、磨耗部位と非磨耗部位との境界位置では、エッジ部が磨耗の進行方向に延びている場合と比較して、エッジ部の角を立ち易くすることができる。このため、中心電極は、先端側にエッジ部の角が存在した状態で放電を円滑に行うことができる。従って、中心電極の内部に特別な構造を設けなくても、点火プラグの要求電圧を長期間にわたって安定させることができ、プラグの耐久性や寿命を向上させることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1ないし図4を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1による点火プラグ10の構成を説明するための全体図である。図1に示す点火プラグ10は、内燃機関のシリンダヘッド(図示せず)に取付けられる金属製のハウジング12を備えている。
ここで、ハウジング12は、軸方向の両側が開口した筒状体として形成され、その周側には、前記シリンダヘッドに螺着されるねじ部12aが設けられている。また、ハウジング12の先端側には、金属材料からなる略L字状の電極支持部12bが一体に形成されている。この電極支持部12bは、ハウジング12の先端側から軸方向に延びると共に、長さ方向の途中で径方向内向きに屈曲している。
また、図2を併用して、点火プラグ10の内部構造についても説明すると、ハウジング12の内周側には、略筒状の絶縁碍子14を介して電極支持体16が設けられている。電極支持体16は、導電性材料によって棒状に形成され、その基端側には、内燃機関側の点火制御回路(図示せず)等に接続される端子部16b(図1参照)が設けられている。また、電極支持体16の先端側には、略円錐状の台座部16aが設けられ、この台座部16aの先端面には、内燃機関の燃焼室内に配置される中心電極18が固着されている。
中心電極18は、例えばイリジウムを主成分とする合金等からなり、円柱状または角柱状に形成されている。そして、中心電極18は、電極支持体16の台座部16aから接地電極20に向けて軸方向に突出している。
一方、接地電極20は、中心電極18とほぼ同様の金属材料等からなり、円柱状または角柱状に形成されている。そして、接地電極20は、ハウジング12の電極支持部12bに固着され、中心電極18に向けて軸方向に突出している。この状態で、中心電極18と接地電極20とは、軸線O−Oを中心として互いに同軸に配置されている。そして、中心電極18の先端面18aと、接地電極20の先端面20aとは、軸方向の隙間寸法である放電ギャップGを挟んで互いに対向している。
[実施の形態1の特徴部分]
次に、図3を参照して、実施の形態1の特徴部分である中心電極18の構造について説明する。中心電極18は、多孔質構造をもつ柱状体として形成され、その内部には多数の空孔22が不規則な位置に存在している。これらの空孔22の一部は、中心電極18が磨耗していない初期状態のときに、先端面18aに開口している。そして、開口した空孔22の周壁部は、尖ったエッジ部24を形成している。
一方、先端面18aから離れた位置にある他の空孔22は、初期状態において中心電極18の内部に配置されている。これらの空孔22の周壁部26は、中心電極18の先端側が放電によって磨耗したときに、新たなエッジ部となって先端面18aに出現する予備エッジ部を構成している。言い換えれば、中心電極18の横断面(軸線O−Oと垂直な断面)の形状は、空孔22が存在することにより、磨耗の進行方向に対して不連続的に変化する構成となっている。そして、この不連続な部位が予備エッジ部となるものである。
ここで、中心電極18を多孔質構造に形成した場合には、電極の体積が減少することによる耐磨耗性の低下が懸念される。このため、本実施の形態では、中心電極18の外径寸法Dを十分に大きく形成し、中心電極18の実質的な体積を従来と同等に設定している。具体的に述べると、中心電極18の外径寸法Dは、下記数1の式に示すように、接地電極20の外径寸法dよりも大きな寸法値として設定されている。
(数1)
D>d
これにより、中心電極18を多孔質構造とした場合でも、高い耐磨耗性を実現することができる。なお、外径寸法Dを大きくした場合でも、中心電極18の実質的な体積は従来と同等であるから、放電時に形成される火炎核が中心電極18によって冷却される現象(冷却損失)も、従来と同程度に抑えることができる。
[実施の形態1の動作]
(初期状態での点火動作)
点火プラグ10の使用時には、中心電極18が電極支持体16等を介して前記点火制御回路に接続される。また、接地電極20は、ハウジング12を介して内燃機関のシリンダヘッドに接地される。この状態で、点火制御回路によって中心電極18と接地電極20との間に高電圧が印加されると、これらの電極18,20の間に火花放電が発生する。これにより、点火プラグ10は、内燃機関の燃焼室内で混合気に着火することができる。
ここで、中心電極18の先端面18aには、磨耗が生じていない初期状態でも、開口した複数の空孔22によって尖ったエッジ部24が形成されている。そして、中心電極18と接地電極20との間に高電圧が印加されたときには、これらのエッジ部24の位置で周囲と比べて電界強度が強くなる。このため、中心電極18は、接地電極20に対して電位的に最も近いエッジ部24が放電の起点となることにより、火花放電を円滑に開始することができる。
(中心電極18が磨耗した場合)
図4は、点火プラグ10が放電を繰返すことにより、中心電極18の磨耗が進んだ状態を示している。このように、中心電極18の先端側で磨耗が進行すると、電極の先端面18aは丸みを帯びた形状となり、初期状態のときに存在していたエッジ部24は消失する。しかし、この場合には、中心電極18内に存在する空孔22の一部が電極の先端面18aに開口する。そして、この空孔22の周壁部26(予備エッジ部)は、空孔22の開口部位を取囲む位置で新たなエッジ部24′を形成する。
このように、中心電極18の内部に存在する多数の空孔22の周壁部26は、電極の磨耗が進行するにつれて、新たなエッジ部24′となって中心電極18の先端面18aに次々と出現する。従って、中心電極18の先端面18aには、火花放電の起点となるエッジ部24が常に存在した状態となっている。
[実施の形態1の効果]
上述したように、本実施の形態によれば、中心電極18を多孔質材料によって形成している。このため、中心電極18の内部に存在する空孔22の周壁部26を、予備エッジ部とすることができる。そして、中心電極18が放電によって磨耗した場合には、磨耗部位やその近傍に配置された空孔22を磨耗部位で開口させることができ、このような空孔22の周壁部26を、新たなエッジ部24′として次々に出現させることができる。
これにより、中心電極18は、常にエッジ部24′(またはエッジ部24)が存在した状態で放電を円滑に行うことができる。従って、中心電極18が磨耗するにつれて点火プラグ10の要求電圧が上昇するのを抑えることができ、要求電圧を長期間にわたって安定させることができる。この結果、点火プラグ10の耐久性を高め、その寿命を延ばすことができる。
また、中心電極18を多孔質材料によって形成したので、例えば機械的な加工処理等を行わなくても、内部の空孔22を利用して多数の周壁部26を効率よく形成することができる。また、機械的な加工処理等と比べて多数の周壁部26を容易に確保することができるから、中心電極18の寿命を十分に延ばすことができる。
実施の形態2.
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴部分]
図5は、本実施の形態による点火プラグ30の中心電極32を示している。この中心電極32は、複数枚の金属板34を軸線O−Oに沿って積層し、かつ接合することによって形成され、全体としては、例えば円柱状をなしている。
ここで、各金属板34には、図6に示すように、複数の貫通孔36がそれぞれ形成されている。このため、中心電極32の先端面32aには、最先端に位置する金属板34の貫通孔36が開口している。これらの貫通孔36の周壁部(開口端)は、初期状態において尖ったエッジ部38を形成している。
また、各金属板34の貫通孔36は、隣接する金属板34の貫通孔36に対してずれた位置となるように(完全に重なり合うことがないように)配置されている。この場合、中心電極32の形成時には、互いに貫通孔36の形成位置が異なる複数種類の金属板34を積層してもよい。また、同一種類の金属板34を積層しつつ、各金属板34を軸線O−Oを中心として適度に回転させることにより、隣接する金属板34に対して貫通孔36の位置をずらすようにしてもよい。
この結果、中心電極32の内部には、前記実施の形態1における空孔22の場合とほぼ同様に、各貫通孔36によって複数の小さな空間が形成されている。そして、これらの貫通孔36の周壁部40は、中心電極32の先端側が磨耗したときに、新たなエッジ部38′となって先端面32aに出現する予備エッジ部を構成している。
[実施の形態2の効果]
このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。即ち、中心電極32が放電によって磨耗した場合には、貫通孔36の一部を磨耗部位で開口させることができ、開口した貫通孔36の周壁部40をエッジ部38′として機能させることができる。
これに加えて、本実施の形態では、中心電極32を複数の金属板34によって形成している。このため、例えば複雑な内部構造をもつ中心電極32であっても、金属板34を積層することによって中心電極32を効率よく形成することができる。そして、中心電極32の内部には、予備エッジ部に対応する複数の貫通孔36を容易に散在させることができる。
次に、図7及び図8を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態3の特徴部分]
図7は、本実施の形態による点火プラグ50の中心電極52を示している。この中心電極52は、複数本の金属線材54を束ねて一体化することにより形成され、全体としては、例えば軸線O−Oを中心とする円柱状をなしている。
ここで、各金属線材54の外周側には、金属材料によって円筒状に形成された結束部材56が設けられている。この結束部材56は、各金属線材54を全体的に取囲んで結束している。また、各金属線材54は、例えば初期状態において一定の長さに揃えて形成されている。このため、初期状態では、結束部材56の先端側外周が環状のエッジ部58を構成している。
また、各金属線材54の尖った先端部60は、中心電極52の先端面52aとなる同一平面上に揃えて配置されている。これらの先端部60は、図8に示す如く、中心電極52の先端側が磨耗したときに、新たなエッジ部58′となって先端面52aに出現する予備エッジ部を構成している。即ち、ある金属線材54の先端部60が磨耗した場合には、これと隣接する他の金属線材54の先端部60が相対的に突出した新規のエッジ部58′となるから、エッジ部58′を次々と出現させることができる。
[実施の形態3の効果]
このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。これに加えて、本実施の形態では、中心電極52を金属線材54によって形成したので、各金属線材54の先端部60を予備エッジ部とすることができる。従って、中心電極52の内部に特別な構造を設けなくても、複数の先端部60を有する中心電極52を容易に実現することができ、電極の構造を簡略化することができる。
また、各金属線材54の外周側に筒状の結束部材56を設けたので、この結束部材56によって複数本の金属線材54を容易にまとめることができ、中心電極52を効率よく形成することができる。また、結束部材56によって中心電極52の強度や耐久性を高めることができる。
次に、図9及び図10を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態4の特徴部分]
図9は、本実施の形態による点火プラグ70の中心電極72を示している。この中心電極72は、例えば円形状をなす複数枚の金属板74を軸線O−Oに沿って積層し、かつ接合することによって形成されている。
この場合、各金属板74は、その表面と側面(外周面)との間に位置して尖った環状の周縁部を備えている。そして、中心電極72の先端面72aを構成する金属板74の周縁部は、初期状態でのエッジ部76を形成している。また、各金属板74の周縁部は、図10に示す如く、隣接する金属板74の周縁部に対してずれた位置となるように(完全に重なり合うことがないように)配置されている。
この結果、中心電極72には、各金属板74の周縁部によって複数のエッジ部76が形成されている。これらのエッジ部76は、接地電極(図示せず)に近い位置から遠い位置にわたって、中心電極72の軸線O−O方向に並んで配置されている。
[実施の形態4の効果]
このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。即ち、接地電極に最も近いエッジ部76が放電によって磨耗した場合には、次に近いエッジ部76を放電の起点として機能させることができる。このため、中心電極72は、常にエッジ部76が存在した状態で放電を円滑に行うことができる。
これに加えて、本実施の形態では、中心電極72を複数枚の金属板74によって形成している。このため、中心電極72の形成時には、各金属板74を積層しつつ、個々の金属板74の周縁部を隣接する金属板74に対してずらすだけで、複数のエッジ部76を効率よく形成することができる。また、中心電極72の内部に特別な構造を設けなくてよいから、電極の構造を簡略化することができる。
次に、図11を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態5の特徴部分]
図11は、本実施の形態による点火プラグ80の中心電極82を示している。この中心電極82は、軸線O−Oを中心とする柱状体として形成され、接地電極(図示せず)に向けて突出している。また、中心電極82の先端面82aは、例えば5つの尖った角部82bを有する星形状に形成されている。
また、中心電極82の外周面には、径方向に突出する例えば5つのエッジ部84が設けられている。これらのエッジ部84は、先端面82aの各角部82bを起点として軸線O−O方向に延びつつ、中心電極82の外周側を螺旋状に周回している。
[実施の形態5の効果]
このように、本実施の形態によれば、中心電極82に螺旋状のエッジ部84を設けている。これにより、中心電極82が先端側から磨耗するときには、磨耗の進行方向に対してエッジ部84の伸長方向を斜めに傾斜した状態とすることができる。この結果、磨耗部位と非磨耗部位との境界位置では、エッジ部84が磨耗の進行方向に延びている場合と比較して、エッジ部84の角を立ち易くすることができる。
このため、中心電極82は、先端側にエッジ部84の角が存在した状態で放電を円滑に行うことができる。従って、中心電極82の内部に特別な構造を設けなくても、点火プラグ80の要求電圧を長期間にわたって安定させることができ、プラグの耐久性や寿命を向上させることができる。
なお、前記実施の形態1では、中心電極18の外径寸法Dを接地電極20の外径寸法dよりも大きくする構成とした。この場合、実施の形態2ないし5においても、中心電極32,52,72,82の外径寸法を、接地電極の外径寸法と比べて大きくする構成としてもよい。
また、前記実施の形態2では、各金属板34に円形状の貫通孔36を設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば多角形状等からなる円形以外の形状の貫通孔を設ける構成としてもよい。また、本発明は、必要に応じて一部の金属板だけに貫通孔を設ける構成としてもよく、例えば貫通孔をもつ金属板と貫通孔をもたない金属板とを交互に積層する構成としてもよい。
また、実施の形態2,4では、円形状の金属板34,74を積層する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば多角形状、楕円形状、星形状、十字形状、コ字状等の形状を含めて、円形以外の形状の金属板を積層する構成としてもよい。さらに、本発明は、形状の異なる複数種類の金属板を積層する構成としてもよい。
本発明の実施の形態1による内燃機関の点火プラグを示す全体図である。 点火プラグの先端側を中心電極の軸方向に沿って破断した状態で示す拡大断面図である。 中心電極を示す図2中の要部拡大断面図である。 中心電極が磨耗した状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の実施の形態2による内燃機関の点火プラグの中心電極を示す部分拡大斜視図である。 複数枚の金属板を積層して中心電極を形成する状態を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態3による内燃機関の点火プラグの中心電極を示す部分拡大斜視図である。 中心電極の先端側が磨耗したときに、この磨耗部位を軸方向に沿って破断した状態で示す拡大断面図である。 本発明の実施の形態4による内燃機関の点火プラグの中心電極を示す部分拡大斜視図である。 複数枚の金属板を積層して中心電極を形成する状態を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態5による内燃機関の点火プラグの中心電極を示す部分拡大斜視図である。
符号の説明
10,30,50,70,80 点火プラグ
12 ハウジング
12a ねじ部
12b 電極支持部
14 絶縁碍子
16 電極支持体
16a 台座部
16b 端子部
18,32,52,72,82 中心電極
18a,20a,32a,52a,72a,82a 先端面
20 接地電極
22 空孔
24,24′,38,38′,58,58′,76,84 エッジ部
26,40 周壁部(予備エッジ部)
34,74 金属板
36 貫通孔
54 金属線材
56 結束部材
60 先端部(予備エッジ部)
G 放電ギャップ
D 中心電極18の外径寸法
d 接地電極20の外径寸法

Claims (2)

  1. 内燃機関の燃焼室に設けられる中心電極と、
    前記中心電極と対向配置され、前記中心電極との間で火花放電を行う接地電極と、
    前記中心電極に設けられ、当該中心電極が火花放電によって磨耗したときに、尖ったエッジ部となって出現する予備エッジ部と、を備え、
    前記中心電極は、複数の空孔を有する多孔質状の金属材料によって形成し、前記予備エッジ部は、前記中心電極が磨耗した部位に開口する前記各空孔の周壁部であることを特徴とする内燃機関の点火プラグ。
  2. 前記中心電極と前記接地電極とは、それぞれ柱状に形成して軸方向で対向させる構成とし、前記中心電極の外径寸法は、前記接地電極の外径寸法よりも大きく形成してなる請求項1に記載の内燃機関の点火プラグ。
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