JP4925789B2 - 回転検出装置および回転検出装置付き軸受 - Google Patents

回転検出装置および回転検出装置付き軸受 Download PDF

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Description

この発明は、各種の機器における回転角度検出、例えば小型モータの回転制御のための回転角度検出等に用いられる回転検出装置、およびその回転検出装置を組み込んだ検出装置付き軸受に関する。
小型の機器に組み込み可能で、かつ高精度の回転角度検出が可能な回転検出装置として、磁気センサアレイを用いるものが提案されている(例えば特許文献1)。これは、図10のように、磁気センサ素子(MAGFET)を多数並べて構成した磁気センサアレイ45を、信号増幅回路、AD変換回路、デジタル信号処理回路などの回路46とともにセンサチップ42に集積し、このセンサチップ42を、回転側部材41に配置される磁石44に対向配置したものである。この場合、磁石44は回転中心O回りの円周方向異方性を有するものとされ、前記センサチップ42上では、仮想の矩形の4辺における各辺に沿って磁気センサアレイ45が配置される。
このように構成された回転検出装置43では、各辺の磁気センサアレイ45の出力を信号増幅回路、AD変換回路で読み出して前記磁石44の磁界分布を検出し、その検出結果に基づき磁石44の回転角度をデジタル信号処理回路により算出する。
特許文献1に開示の回転検出装置43と検出方法は異なるものの、ホール素子などの磁気センサ素子を複数使用し、それらの出力信号を演算することによって、回転体に固定された磁石の位置や動きを検出する回転検出装置(例えばAMS社のロータリエンコーダLSI)なども提案されている。
特開2003−37133号公報
これらの回転検出装置では、一定時間間隔でサンプリングされた角度値から角度の変化量を算出し、その算出値に基づいてAB相信号などの回転パルス出力を生成することができる。
しかし、検出される角度値にはノイズによるばらつきが含まれており、サンプリング毎に求めた角度変化量は、大きくばらつきやすい。さらに、低速回転時にはサンプリング毎の移動角度が小さくなり、検出分解能以下の回転角度変化量を基にパルスを出力しなければならず、パルスのばらつきが増大してしまう。
このような回転検出装置から出力されるパルス信号を利用して機器の制御を行う場合には、パルス幅や間隔に基づいて演算処理をすることが多く、上記したパルスのばらつきは好ましくない。
また、特許文献1に開示される回転検出装置のように、検出対象の磁界分布や磁界の方向を検出することによって回転体の絶対角度を算出する磁気アレイセンサなどの方式のセンサでは、磁気センサ素子および周辺アナログ回路のノイズによって磁界信号がばらつくことにより、検出角度分解能が制限される。このようなランダムノイズは測定を繰り返すことにより抑制することが可能で、例えばn回測定を繰り返して平均値を取った場合には、毎回の測定に含まれるノイズ量の1/√nになることが知られている。そこで、上記したような回転検出装置においても、検出結果を十分な回数で積算・平均処理すると、検出される角度分解能を十分高めることができる。
しかし、この処理を行うと、検出結果が得られるまでに時間がかかり検出遅延時間が長くなるため、回転体の動きをリアルタイムで検出することができなくなるという課題がある。
この発明の目的は、検出角度値に含まれるノイズ成分を低減して、分解能の向上と精度のよい安定した角度検出が可能な回転検出装置、およびこの回転検出装置を組み込んだ検出装置付き軸受を提供することである。
この発明の構成を実施形態に対応する図6と共に説明する。この回転検出装置は、回転体に設けられた磁石の磁界強度を計測する複数の磁気センサ素子、およびこれら磁気センサ素子の計測値から前記磁石の回転角度を演算する角度計算手段6を有する回転角度センサ7を備えた回転検出装置であって、一定期間における前記角度計算手段6の出力する回転角度のデータまたはこの回転角度のデータの処理結果を記憶しておく記憶手段11と、この記憶手段11の記憶内容を統計処理することにより回転状態を推定する回転状態推定手段12と、この回転状態推定手段12で推定された回転状態から以降の回転角度を予測する外挿処理手段14と、この外挿処理手段14で予測した回転角度に基づいて回転角度を算出し出力する出力手段9とを備えることを特徴とする。
この構成によると、回転体に設けられた磁石の磁界強度を複数の磁気センサ素子で計測し、前記磁気センサ素子の計測値から角度計算手段6で前記磁石の回転角度を演算し、一定期間における前記角度計算手段6の出力する回転角度のデータまたはこの回転角度のデータの処理結果を記憶手段11で記憶しておき、この記憶手段11の記憶内容を回転状態推定手段で直線や二次関数などで近似する統計処理を行って回転状態を推定する。このため、検出角度値に含まれるノイズ成分を低減した状態で、回転体の運動状態の予測を安定良く正確に行うことができる。また、前記回転状態推定手段12で推定された情報に基づいて、外挿処理手段14で角度算出処理による検出遅延時間を補正した現在角度の算出、および次のサンプリング時刻における予測到達角度の算出(すなわち外挿)を行うので、移動角度が小さい低速回転の場合であっても、高い精度で安定した回転角度を求めることができる。これにより、分解能の向上と精度のよい安定した角度検出が可能となる。
この発明において、回転状態推定手段12の行う統計処理が、平均化フィルタ処理、回帰直線を求める処理、および二次曲線近似を行う処理のいずれかであっても良い。
回転体の回転における回転速度の変動は、通常の運転状態では、慣性モーメントによってかなり抑制されており、短時間での回転速度の時間変化は直線または二次関数で十分に近似できる。この観点から、前記回転状態推定手段12の統計処理を、平均化フィルタ処理、回帰直線を求める処理、及び二次曲線近似を行う処理のいずれかとすれば、検出角度値に含まれるノイズ成分が低減され、精度の良い安定した検出角度を得ることができる。
記回転状態推定手段12による統計処理の処理対象期間が、この回転状態推定手段12に対する外部からの入力信号または通信手段を通じて変更可能なものである。
前記回転状態推定手段12における処理対象期間の長さは、角度検出の時間応答周波数帯域を決定することになる。そこで、処理対象期間を長くしていくと低周波のノイズ成分まで低減させることができるが、応答周波数が低くなって急激な回転速度変化に対する応答が悪くなる。前記処理対象期間を、外部からの入力信号や通信手段を通じて変更可能とすると、回転体の機械的特性を考慮して最適な処理対象期間を選定できる。
この発明において、前記記憶手段11、回転状態推定手段12、および出力手段9が、前記回転角度センサ7の角度計算手段6と同じ半導体チップ上に集積された回路であっても良い。この構成の場合、小型で高精度な回転検出装置を実現できる。
この発明において、前記回転角度センサが、磁気アレイセンサからなるものであっても良い。磁気アレイセンサを用いると、小型で高精度な回転検出が行える。
この発明の検出装置付き軸受は、この発明の上記いずれかの構成の回転検出装置を軸受に組み込んだものである。
この構成によると、小型で高分解能な検出装置付き軸受を実現でき、使用するときの組立調整が不要で、取付スペースの削減などの効果が得られる。
この発明の回転検出装置は、回転体に設けられた磁石の磁界強度を計測する複数の磁気センサ素子、およびこれら磁気センサ素子の計測値から前記磁石の回転角度を演算する角度計算手段を有する回転角度センサを備えた回転検出装置であって、一定期間における前記角度計算手段の出力する回転角度のデータまたはこの回転角度のデータの処理結果を記憶しておく記憶手段と、この記憶手段の記憶内容を統計処理することにより回転状態を推定する回転状態推定手段と、この回転状態推定手段で推定された回転状態から以降の回転角度を予測する外挿処理手段と、この外挿処理手段で予測した回転角度に基づいて回転角度を算出し出力する出力手段とを設け、前記回転状態推定手段による統計処理の処理対象期間が、この回転状態推定手段に対する外部からの入力信号または通信手段を通じて変更可能なものであるため、検出角度値に含まれるノイズ成分を低減して、分解能の向上と精度のよい安定した角度検出が可能である。
この発明の検出装置付き軸受は、この発明の回転検装置を軸受に組み込んだものであるため、小型で高分解能な検出装置付き軸受を実現でき、使用するときの組立調整が不要で、取付スペースの削減などの効果が得られる。
この発明の一実施形態を図1ないし図9と共に説明する。図1は、この実施形態の回転検出装置を組み込んだ軸受の断面図を示す。この検出装置付き軸受20は、内輪21と外輪22の転走面間に、保持器23に保持された転動体24を介在させた転がり軸受である。転動体24はボールからなり、この転がり軸受20は単列の深溝玉軸受とされている。内輪21には回転体である回転軸10が圧入状態に嵌合しており、外輪22は軸受使用機器のハウジング(図示せず)に設置されている。
転がり軸受20に組み込まれる回転検出装置1は、転がり軸受20の内輪21側に配置された磁石2と、外輪22側に配置された回転センサ3とを備える。具体的には、内輪21と共に回転する回転軸10に、一対の磁極N,Sが形成された永久磁石2が配置され、外輪22と固定関係にあるセンサ取付部材27に回転センサ3が配置される。
磁石2は、図2に示すように、その一対の磁極N,Sから発生する磁気が転がり軸受20の軸心Oの回りの方向性を有するものである。この磁石2は、転がり軸受20の軸心Oが磁石2の中心と一致するように、回転軸10の一端の中央に固定される。磁石2が回転軸10と一体に回転することによって、上記軸受軸心Oの回りをN磁極およびS磁極が旋回移動する。
回転センサ3は磁石2の磁気を感知して回転角度の情報を出力するセンサである。回転センサ3は、転がり軸受20の軸心Oの軸方向に向けて磁石2と対面するように、センサ取付部材27を介して外輪22側に取付けられる。具体的には、外輪22に前記センサ取付部材27が取付けられ、このセンサ取付部材27に回転センサ3が固定されている。センサ取付部材27は、外周部の先端円筒部27aを外輪22の内径面に嵌合させ、この先端円筒部27aの近傍に形成した鍔部27bを外輪22の幅面に係合させて軸方向に位置決めがなされている。また、センサ取付部材27には、回転センサ3の出力を取り出すための出力ケーブル29も取付けられている。
回転センサ3は、図3に平面図で示すように、1つの半導体チップ4上に大規模集積回路(LSI)を集積して構成される。その大規模集積回路は、磁気センサ5を構成する複数の磁気センサ素子5aと、その磁気センサ素子5aの出力から前記磁石2の磁界強度を計測し、その計測値に基づき回転体である回転軸10の回転角度を検出する角度計算手段6と、補正手段8と、出力手段9とからなる。なお、図3において、角度計算手段6、補正手段8、出力手段9については、概念的な構成をブロックで示しており、これらの各手段6〜9の形状,寸法を示すものではない。半導体チップ4上において、磁気センサ素子5aは、仮想の矩形上の4辺における各辺に沿って配置されて、4辺の磁気センサアレイ5A〜5Dとされる。この場合、前記矩形の中心O’は、転がり軸受20の軸心Oに一致する。4辺の磁気センサアレイ5A〜5Dは、同図の例ではセンサ素子5aが一列に並んだものとしているが、センサ素子5aが複列に平行に並んだものであっても良い。前記角度計算手段6、補正手段8、出力手段9などからなる演算回路部は、磁気センサアレイ5A〜5Dの矩形配置の内部に配置される。半導体チップ4は、その素子形成面が前記磁石2と対向するように前記センサ取付部材27に固定される。
このように、磁気センサ素子5aと演算回路部(角度計算手段6、補正手段8、出力手段9)とを同じ半導体チップ4上に集積して一体化すると、磁気センサ素子5aと演算回路部間の配線が不要となり、回転センサ3のコンパクト化が可能で、断線等に対する信頼性も向上し、回転検出装置1の組み立て作業も容易になる。特に、上記したように矩形に配置された磁気センサアレイ5A〜5Dの内部に演算回路部を配置すると、チップサイズをより小さくすることができる。
図4および図5は、前記角度計算手段6による回転角度算出処理の説明図である。図5(A)〜(D)は、回転軸10が回転している時の磁気センサアレイ5A〜5Dによる出力波形図を示し、それらの横軸は各磁気センサアレイ5A〜5Dにおける磁気センサ素子5aを、縦軸は検出磁界の強度をそれぞれ示す。
いま、図4に示す位置X1とX2に磁気センサアレイ5A〜5Dの検出磁界のN磁極とS磁極の境界であるゼロクロス位置があるとする。この状態で、各磁気センサアレイ5A〜5Dの出力は、図5(A)〜(D)に示す信号波形となる。したがって、ゼロクロス位置X1,X2は、磁気センサアレイ5A,5Cの出力から直線近似することで算出できる。
角度計算は、次式(1)で行うことができる。
θ=tan-1(2L/b) ……(1)
ここでθは、磁石2の回転角度を絶対角度(アブソリュート値)で示した値である。2Lは、矩形に並べられる各磁気センサアレイ5A〜5Dより構成される四角形の1辺の長さである。bは、ゼロクロス位置X1,X2間の横方向長さである。
ゼロクロス位置X1,X2が磁気センサアレイ5B,5Dにある場合にも、それらの出力から得られるゼロクロス位置データにより、上記と同様にして回転角度θが算出される。
図6は、前記回転センサ3のより具体的な構成を示すブロック図である。同図では、磁気センサ5と角度計算手段6を加えたものを回転角度センサ7として示しており、回転角度センサ7は一定のサンプリング周期で現在時刻tn の角度θn を検出する。
次段の補正手段8は、回転角度センサ7で検出される角度θn に基づき、補正した現在角度および次のサンプリング時刻tn+1 における予測到達角度θn+1 を算出する手段である。この補正手段8は、履歴メモリ11、回転状態推定手段12、処理対象期間設定回路13、および外挿処理手段14からなる。
履歴メモリ11は、前記回転角度センサ7の角度計算手段6から出力される回転角度データθn 、またはこのデータを回転状態推定手段12で処理した結果を記憶しておく記憶手段である。
回転状態推定手段12は、前記履歴メモリ11の内容を統計処理することにより回転状態を推定する手段である。具体的には、この回転状態推定手段12は、履歴メモリ11に記憶された現在の検出角度θn に至るまでの所定の処理対象期間内の角度データを、平均化フィルタ、回帰直線、あるいは二次曲線近似で統計処理して、回転軸10の回転状態を予測する。
処理対象期間設定回路13は、前記回転状態推定手段12による統計処理の処理対象期間を設定する回路であり、フィルタ定数設定回路などからなる。この処理対象期間設定回路13には処理対象期間として所定の標準値が設定されている。この処理対象期間が変化すると、角度検出の応答時間が変化することになるので、使用状況に応じて設定期間を変えられるのが望ましい。したがって、外部からの設定信号の入力や、別途設けた通信手段を通じて処理対象期間の設定値を変更可能としても良い。
外挿処理手段14は、前記回転状態推定手段12で推定された回転状態から遅延時間補償を行うとともに、次回サンプリング時刻tn+1 における予測角度θn+1 を求める手段である。
図7は、前記補正手段8での角度予測処理の一例を示す。この場合、回転角度センサ7からはサンプリング間隔Tで角度データが得られており、同図ではノイズによって実際の回転角度位置からふらついている様子を示している。
処理対象期間をmTとした場合、時刻tn-m からtn までのデータに対して、回転状態推定手段12では回帰直線を求める処理が実行される。したがって、この場合、履歴メモリ11は、m個の角度データを記憶する容量が必要である。
外挿処理手段14では、回転状態推定手段12で求められた回帰直線を延長して、次のサンプリング時刻tn+1 における予測角度θn+1 を求める。この処理は、処理区間m内の平均回転速度を用いて外挿処理することに相当し、角度データのばらつきが約1/√mに低減されることになる。したがって、処理区間を広くするほど、ノイズの低減効果を大きくすることができる。
図8は、前記補正手段8での角度予測処理の別の例を示す。回転状態推定手段12では、回転角度センサ7から得られる処理対象期間mT内の角度データ(時刻tn-m からtn までの角度データ)の平均値θn (バー)を求める。この処理をサンプリング毎に実行し、その処理結果を履歴メモリ11に記憶していくと、同図に○で示すように平均値のデータ列ができる。これは移動平均フィルタに相当する処理である。
外挿処理手段14では、得られたデータから、時刻tn-w の平均角度データθn-w (バー)と、時刻tn の平均角度データθn (バー)とを用いて、その2点を結んだ直線を求めることで、時刻tn+1 における角度θn+1 を予測する。この場合の直線の傾きは検出された回転速度Δθ/wTを示すが、それぞれが平均処理されているため、ノイズが低減されている。また、時間間隔wTを大きくすることが可能なため、角度データのばらつきをさらに小さくすることが可能になる。
出力手段9は、前記外挿処理手段14で予測した回転角度θn+1 に基づいて回転角度を算出し出力する手段である。この出力手段9は、出力パルス数計算回路15、クロック生成回路16、現在位置カウンタ17、および回転パルス生成回路18からなる。
出力パルス数計算手段15は、現在位置カウンタ17で計数される現在角度θn に対応する計数値Cn と外挿処理手段14から出力される予測角度θn+1 との差P(=θn+1 −Cn )を算出する回路である。
クロック生成回路16は、前記出力パルス数計算手段15が算出する出力パルス数Pに応じて現在位置カウンタ17を動作させるクロックを生成する回路である。
現在位置カウンタ17は、クロック生成回路16の生成するクロックに応じてPだけ動作して、カウント値を更新するカウンタである。現在の出力角度データは、現在位置カウンタ17のカウント値Cn となっているので、前記出力パルス数計算手段15で予測角度θn+1 との差Pを算出すると、次のサンプリング期間Tの予想変化角度が求められる。
なお、上記したように、補正手段8での計算処理は回転角度センサ7の検出分解能よりも高い精度で実行され、統計処理によるノイズ低減効果が得られるので、それに伴って現在位置カウンタ17も同じ精度で動作するように設計される。
回転パルス生成回路18は、現在位置カウンタ17のカウント値の変化に基づき、ABZ相信号として回転パルス信号を生成する回路である。現在位置カウンタ17は入力されるクロックによって±1ずつ変化するので、その値からABZ相信号のような位相差パルス信号を生成することができる。
例えば、現在位置カウンタ17のカウント値の下位2ビットをC0,C1として、図9に示す論理回路によって、AB相の信号を生成することができる。
回転体の回転における回転速度の変動は、通常の運転状態では、慣性モーメントによってかなり抑制されており、短時間での回転速度の時間変化は直線または二次関数で十分に近似できる。
この観点から、この実施形態の回転検出装置1では、回転体である回転軸10に設けられた磁石2の磁界強度を計測する磁気センサ5と、この磁気センサ5の測定値から前記磁石2の回転角度を演算する角度計算手段6を有する回転角度センサ7を備え、一定期間における前記角度計算手段6の出力する回転角度のデータまたはこの回転角度のデータの処理結果を履歴メモリ11で記憶しておき、この履歴メモリ11の記憶内容を直線や二次関数などで近似する統計処理を回転状態推定手段12で行って回転状態を推定するようにしているので、検出角度値に含まれるノイズ成分を低減した状態で、回転軸10の運動状態の予測をかなり正確に行うことができる。また、前記回転状態推定手段12で推定された情報に基づいて、外挿処理手段12で角度算出処理による検出遅延時間を補正した現在角度の算出、および次のサンプリング時刻における予測到達角度の算出(外挿)を行うので、高い精度で角度を求めることができる。
ここで、回転状態推定手段12における処理対象期間の長さは、角度検出の時間応答周波数帯域を決定することになる。そこで、処理対象期間を長くしていくと低周波のノイズ成分まで低減させることができるが、応答周波数が低くなって急激な回転速度変化に対する応答が悪くなる。この実施形態では、前記処理対象期間を処理対象期間設定回路13で標準値に設定するほか、外部からの入力信号や通信手段を通じて変更可能としているので、回転体(こでは回転軸10)の機械的特性を考慮して最適な処理対象期間を選定することができる。
なお、上記の計算では、平均化処理の効果によって角度検出データの分解能よりもはるかに高い精度の結果が得られるので、角度検出データ長よりも4〜8ビット多い計算精度で処理が実行される。
サンプリング毎に求めた回転速度値(角度変化量)がばらつくことによる角度予測のばらつきは、上記の処理によって大幅に低減される。したがって、この処理を実施して得られる出力角度データは、遅延時間が補償されノイズの影響も抑えられて安定したものとなる。移動角度が小さい低速回転の場合であっても、十分高い計算精度で回転状態の検出と予測が実行されるため、安定した回転角度情報を出力することができる。
また、図1の検出装置付き軸受20では、上記回転検出装置1を転がり軸受20に組み込んでいるので、小型で高分解能な検出装置付き軸受を実現でき、使用するときの組立調整が不要で、取付スペースの削減などの効果が得られる。
この発明の一実施形態にかかる回転検出装置を組み込んだ検出装置付き軸受の断面図である。 同軸受における回転検出装置付設置部を示す拡大側面図である。 同軸受における回転センサの一例を構成する半導体チップの平面図である。 同回転センサの角度算出手段による角度算出処理の説明図である。 同回転センサにおける磁気センサアレイの出力を示す波形図である。 同回転センサの概略構成を示すブロック図である。 同回転センサにおける補正手段の処理動作の一例を示す説明図である。 同回転センサにおける補正手段の処理動作の他の例を示す説明図である。 同回転センサにおける出力手段から出力されるAB相信号の論理説明図である。 従来例の斜視図である。
符号の説明
1…回転検出装置
2…磁石
3…回転センサ
4…半導体チップ
5…磁気センサ
5a…磁気センサ素子
5A〜5D…磁気センサアレイ
6…角度計算手段
7…回転角度センサ
9…出力手段
11…履歴メモリ
12…回転状態推定手段
13…処理対象期間設定回路
14…外挿処理手段

Claims (5)

  1. 回転体に設けられた磁石の磁界強度を計測する複数の磁気センサ素子、およびこれら磁気センサ素子の計測値から前記磁石の回転角度を演算する角度計算手段を有する回転角度センサを備えた回転検出装置であって、
    一定期間における前記角度計算手段の出力する回転角度のデータまたはこの回転角度のデータの処理結果を記憶しておく記憶手段と、この記憶手段の記憶内容を統計処理することにより回転状態を推定する回転状態推定手段と、この回転状態推定手段で推定された回転状態から以降の回転角度を予測する外挿処理手段と、この外挿処理手段で予測した回転角度に基づいて回転角度を算出し出力する出力手段とを備え、前記回転状態推定手段による統計処理の処理対象期間が、この回転状態推定手段に対する外部からの入力信号または通信手段を通じて変更可能なものであることを特徴とする回転検出装置。
  2. 請求項1において、前記回転状態推定手段の行う統計処理が、平均化フィルタ処理、回帰直線を求める処理、および二次曲線近似を行う処理のいずれかである回転検出装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記記憶手段、回転状態推定手段、および出力手段が、前記回転角度センサの角度計算手段と同じ半導体チップ上に集積された回路である回転検出装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、前記回転角度センサが、磁気アレイセンサからなる回転検出装置。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の回転検出装置を軸受に組み込んだ回転検出装置付き軸受。
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