JP4823021B2 - 回転検出装置および回転検出装置付き軸受 - Google Patents

回転検出装置および回転検出装置付き軸受 Download PDF

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Description

この発明は、各種の機器における回転角度検出、例えば小型モータの回転制御のための回転角度検出等に用いられる回転検出装置、およびその回転検出装置を組み込んだ検出装置付き軸受に関する。
小型の機器に組み込み可能で、かつ高精度の回転角度検出が可能な回転検出装置として、磁気センサアレイを用いるものが提案されている(例えば特許文献1)。これは、図9のように、磁気センサ素子(MAGFET)を多数並べて構成した磁気センサアレイ45を、信号増幅回路、AD変換回路、デジタル信号処理回路などの回路46とともにセンサチップ42に集積し、このセンサチップ42を、回転側部材41に配置される磁石44に対向配置したものである。この場合、磁石44は回転中心O回りの円周方向異方性を有するものとされ、前記センサチップ42上では、仮想の矩形の4辺における各辺に沿って磁気センサアレイ45が配置される。
このように構成された回転検出装置43では、各辺の磁気センサアレイ45の出力を信号増幅回路、AD変換回路で読み出して前記磁石44の磁界分布を検出し、その検出結果に基づき磁石44の回転角度をデジタル信号処理回路により算出する。
特許文献1に開示の回転検出装置43と検出方法は異なるものの、ホール素子などの磁気センサ素子を複数使用し、それらの出力信号を演算することによって、回転体に固定された磁石の位置や動きを検出する回転検出装置(例えばAMS社のロータリエンコーダLSI)なども提案されている。
特開2003−37133号公報
これらの回転検出装置では、一定時間間隔でサンプリングされた角度値から角度の変化量を算出し、その算出値に基づいてAB相信号などの回転パルス出力を生成することができる。
しかし、角度の変化量が小さい場合などにおいては、サンプリング間隔毎に出力されるパルス数が少なくなるので、例えば0.7パルスといった1パルスに満たない出力が必要になる場合などが生じる。この場合には、サンプリング期間毎にパルスを発生させると、各期間のつなぎ目でパルスが不連続に変化してしまい、安定したパルス出力が得られない。
このような回転検出装置から出力されるパルス信号を利用して機器の制御を行う場合には、パルス幅や間隔に基づいて演算処理をすることが多く、上記したような不安定なパルスは好ましくない。
この発明の目的は、分解能の向上と精度のよい安定した角度検出が可能な回転検出装置、およびこの回転検出装置を組み込んだ検出装置付き軸受を提供することである。
この発明の構成を実施形態に対応する図6と共に説明する。この回転検出装置は、回転体に設けられた磁石の磁界強度を計測する複数の磁気センサ素子、およびこれら磁気センサ素子の計測値から前記磁石の回転角度を演算する角度計算手段6を有する回転角度センサ10を備えた回転検出装置であって、一定期間における前記角度計算手段6の出力する回転角度のデータを統計処理することにより回転状態を推定する回転状態推定手段11と、この回転状態推定手段11で推定された回転状態から以降の回転角度を予測する回転角度予測処理手段12と、前記回転角度センサ10により検出される角度データの分解能よりも高い分解能を持ちカウント値がこの回転検出装置の出力角度データとされる現在位置カウンタ17と、この現在位置カウンタ17の動作速度を、前記回転角度予測処理手段12の予測値と現在のカウント値との差に応じて変化させるカウンタ動作速度変化手段8とを設けたものである。
この構成によると、一定期間における角度計算手段6の出力する回転角度のデータを回転状態推定手段11により統計処理することで回転状態を推定し、推定された回転状態から以降の回転角度を回転角度予測処理手段12で予測し、回転角度センサ10により検出される角度データよりも高い分解能で、現在位置カウンタ17が回転角度に対応した数値を連続的にカウントし、そのカウント値をこの回転検出装置の出力角度データとする。このため、サンプリング間隔以下の時間分解能で精度の良い角度データを安定良く得ることができる。
この発明において、前記現在位置カウンタ17を、この現在位置カウンタ17よりも高速な原クロックを分周して生成した動作クロックで動作させる分周回路16を有し、前記カウンタ動作速度変化手段8が、前記回転角度予測処理手段12の予測値に応じて前記分周回路の分周比を変化させる分周比計算手段14であっても良い。この構成の場合、サンプリング期間内に角度の変化量に相当する必要なクロック数を現在位置カウンタ17でカウントできる。
この発明において、前記分周比計算手段14は、分周比を、現在位置カウンタのサンプリング期間をT、原クロック周波数をF0、角度の変化量をPnとしたとき、
Pn/(T・F0)
とするものであっても良い。
この発明において、前記現在位置カウンタ17の出力を、互いに90°位相の異なるA相およびB相の2つのパルス信号と、1回転に1度のインデックス信号とでなる回転パルス信号として出力する回転パルス生成手段18を設けても良い。この構成の場合、A相およびB相の2つのパルス信号により回転方向を知ることができ、AB相信号とインデックス信号との併用で絶対角度を知ることができる。
この発明において、前記回転パルス生成手段18で回転パルス信号を生成するときに使用する出力角度データのビットを選択することで、出力パルス分解能を設定するカウンタ使用ビット指定手段19を設けても良い。
この発明において、前記回転状態推定手段11、回転角度予測処理手段12、現在位置カウンタ17、およびカウンタ動作速度変化手段8が、前記回転角度センサ10の角度算出手段6と同じ半導体チップ上に集積された回路であっても良い。この構成の場合、小型で高精度な回転検出装置を実現できる。
この発明において、前記回転角度センサ10が、磁気アレイセンサからなるものであっても良い。磁気アレイセンサを用いると、小型で高精度な回転検出が行える。
この発明の検出装置付き軸受は、この発明の上記いずれかの構成の回転検出装置を軸受に組み込んだものである。
この構成によると、軸受使用機器の部品点数、組立工数の削減、およびコンパクト化が図れる。
この発明の回転検出装置は、回転体に設けられた磁石の磁界強度を計測する複数の磁気センサ素子、およびこれら磁気センサ素子の計測値から前記磁石の回転角度を演算する角度計算手段を有する回転角度センサを備えた回転検出装置であって、一定期間における前記角度計算手段の出力する回転角度のデータを統計処理することにより回転状態を推定する回転状態推定手段と、この回転状態推定手段で推定された回転状態から以降の回転角度を予測する回転角度予測処理手段と、前記回転角度センサにより検出される角度データの分解能よりも高い分解能を持ちカウント値がこの回転検出装置の出力角度データとされる現在位置カウンタと、この現在位置カウンタの動作速度を、前記回転角度予測処理手段の予測値と現在のカウント値との差に応じて変化させるカウンタ動作速度変化手段とを設けたため、分解能の向上と精度のよい安定した角度検出が可能となる。
この発明の検出装置付き軸受は、この発明の回転検出装置を軸受に組み込んだものであるため、軸受使用機器の部品点数、組立工数の削減、およびコンパクト化が図れる。
この発明の一実施形態を図1ないし図8と共に説明する。図1は、この実施形態の回転検出装置を組み込んだ軸受の断面図を示す。この検出装置付き軸受20は、内輪21と外輪22の転走面間に、保持器23に保持された転動体24を介在させた転がり軸受である。転動体24はボールからなり、この転がり軸受20は単列の深溝玉軸受とされている。内輪21には回転体である回転軸30が圧入状態に嵌合しており、外輪22は軸受使用機器のハウジング(図示せず)に設置されている。
転がり軸受20に組み込まれる回転検出装置1は、転がり軸受20の内輪21側に配置された磁石2と、外輪22側に配置された回転センサ3とを備える。具体的には、内輪21と共に回転する回転軸30に、一対の磁極N,Sが形成された永久磁石2が配置され、外輪22と固定関係にあるセンサ取付部材27に回転センサ3が配置される。
磁石2は、図2に示すように、その一対の磁極N,Sから発生する磁気が転がり軸受20の軸心Oの回りの方向性を有するものである。この磁石2は、転がり軸受20の軸心Oが磁石2の中心と一致するように、回転軸30の一端の中央に固定される。磁石2が回転軸30と一体に回転することによって、上記軸受軸心Oの回りをN磁極およびS磁極が旋回移動する。
回転センサ3は磁石2の磁気を感知して回転角度の情報を出力するセンサである。回転センサ3は、転がり軸受20の軸心Oの軸方向に向けて磁石2と対面するように、センサ取付部材27を介して外輪22側に取付けられる。具体的には、外輪22に前記センサ取付部材27が取付けられ、このセンサ取付部材27に回転センサ3が固定されている。センサ取付部材27は、外周部の先端円筒部27aを外輪22の内径面に嵌合させ、この先端円筒部27aの近傍に形成した鍔部27bを外輪22の幅面に係合させて軸方向に位置決めがなされている。また、センサ取付部材27には、回転センサ3の出力を取り出すための出力ケーブル29も取付けられている。
回転センサ3は、図3に平面図で示すように、1つの半導体チップ4上に大規模集積回路(LSI)を集積して構成される。その大規模集積回路は、磁気センサ5を構成する複数の磁気センサ素子5aと、その磁気センサ素子5aの出力から前記磁石2の磁界強度を計測し、その計測値に基づき回転体である回転軸30の回転角度を検出する角度計算手段6と、補正手段7と、カウンタ動作速度変化手段8と、出力手段9とからなる。なお、図3において、角度計算手段6、補正手段7、カウンタ動作速度変化手段8、出力手段9については、概念的な構成をブロックで示しており、これらの各手段6〜9の形状,寸法を示すものではない。半導体チップ4上において、磁気センサ素子5aは、仮想の矩形上の4辺における各辺に沿って配置されて、4辺の磁気センサアレイ5A〜5Dとされる。この場合、前記矩形の中心O’は、転がり軸受20の軸心Oに一致する。4辺の磁気センサアレイ5A〜5Dは、同図の例ではセンサ素子5aが一列に並んだものとしているが、センサ素子5aが複列に平行に並んだものであっても良い。前記角度計算手段6、補正手段7、カウンタ動作速度変化手段8、出力手段9などからなる演算回路部は、磁気センサアレイ5A〜5Dの矩形配置の内部に配置される。半導体チップ4は、その素子形成面が前記磁石2と対向するように前記センサ取付部材27に固定される。
このように、磁気センサ素子5aと演算回路部(角度計算手段6、補正手段7、カウンタ動作速度変化手段8、出力手段9)とを同じ半導体チップ4上に集積して一体化すると、磁気センサ素子5aと演算回路部間の配線が不要となり、回転センサ3のコンパクト化が可能で、断線等に対する信頼性も向上し、回転検出装置1の組み立て作業も容易になる。特に、上記したように矩形に配置された磁気センサアレイ5A〜5Dの内部に演算回路部を配置すると、チップサイズをより小さくすることができる。
図4および図5は、前記角度計算手段6による回転角度算出処理の説明図である。図5(A)〜(D)は、回転軸30が回転している時の磁気センサアレイ5A〜5Dによる出力波形図を示し、それらの横軸は各磁気センサアレイ5A〜5Dにおける磁気センサ素子5aを、縦軸は検出磁界の強度をそれぞれ示す。
いま、図4に示す位置X1とX2に磁気センサアレイ5A〜5Dの検出磁界のN磁極とS磁極の境界であるゼロクロス位置があるとする。この状態で、各磁気センサアレイ5A〜5Dの出力は、図5(A)〜(D)に示す信号波形となる。したがって、ゼロクロス位置X1,X2は、磁気センサアレイ5A,5Cの出力から直線近似することで算出できる。
角度計算は、次式(1)で行うことができる。
θ=tan-1(2L/b) ……(1)
ここでθは、磁石2の回転角度を絶対角度(アブソリュート値)で示した値である。2Lは、矩形に並べられる各磁気センサアレイ5A〜5Dより構成される四角形の1辺の長さである。bは、ゼロクロス位置X1,X2間の横方向長さである。
ゼロクロス位置X1,X2が磁気センサアレイ5B,5Dにある場合にも、それらの出力から得られるゼロクロス位置データにより、上記と同様にして回転角度θが算出される。
図6は、前記回転センサ3のより具体的な構成を示すブロック図である。同図では、磁気センサ5と角度計算手段6を加えたものを回転角度センサ10として示しており、回転角度センサ10は一定のサンプリング周期Tで現在時刻tn の角度θn を検出する。
次段の補正手段7は、回転角度センサ10で検出される角度θn に基づき、補正した現在角度および次のサンプリング時刻tn+1 における予測到達角度θn+1 を算出する手段である。この補正手段7は、回転状態推定手段11と回転角度予測処理手段12とを有する。
回転状態推定手段11は、一定期間における前記角度計算手段6の出力する回転角度のデータを統計処理することにより回転状態を推定する手段である。具体的には、この回転状態推定手段11は、図示しない履歴メモリに記憶された現在の検出角度θn に至るまでの所定の処理対象期間内の角度データを、平均化フィルタ、回帰直線、あるいは二次曲線近似で統計処理して、回転軸30の回転状態を推定する。
回転角度予測処理手段12は、前記回転状態推定手段11で推定された回転状態から前記角度計算手段6での計算遅延時間の補償を行うとともに、次回サンプリング時刻tn+1 における予測角度θn+1 を求める手段である。
前記補正手段7での具体的な角度予測処理の一例を以下に説明する。この場合、回転角度センサ10からはサンプリング間隔Tで角度データが得られている。回転状態推定手段11での処理対象期間をmTとした場合、時刻tn-m からtn までのデータに対して、回転状態推定手段11では回帰直線を求める処理が実行される。ただし、時刻tn は検出角度θn に対応するサンプリング時刻、時刻tn-m は時刻tn より期間mT前のサンプリング時刻である。
回転角度予測処理手段12では、回転状態推定手段11で求められた回帰直線を延長して、次のサンプリング時刻tn+1 における予測角度θn+1 を求める。この処理は、処理対象期間mT内の平均回転速度を用いて外挿処理することに相当し、角度データのばらつきが約1/√mに低減されることになる。すなわち、この処理は、検出された角度θn よりも高い精度で実行される。したがって、例えば検出角度θn のデータ精度が10ビットであった場合、予測角度θn+1 は16ビットで扱われる。
カウンタ動作速度変化手段8は、前記出力手段9の構成要素である後述する現在位置カウンタ17の動作速度を、前記回転角度予測処理手段12で求められる予測角度θn+1 と現在位置カウンタ17の現在のカウント値Cn との差に応じて変化させる手段である。このカウンタ動作速度変化手段8は、出力パルス数計算手段13、分周比計算手段14、発振器15、および分周回路16からなる。
出力パルス数計算手段13は、現在位置カウンタ17で計数される現在角度θn に対応する計数値Cn と回転角度予測処理手段12から出力される予測角度θn+1 との差P(=θn+1 −Cn )を、次のサンプリングまでの期間Tに必要な角度変化量に相当する出力パルス数として算出する回路である。
分周回路16は、発振器15から出力される現在位置カウンタ17の動作クロックよりも高速な原クロック(周波数F0)を分周して生成した動作ロック(周波数f)で現在位置カウンタ17を動作させる回路である。
分周比計算手段14は、前記出力パルス数計算手段13が算出する出力パルス数Pに応じて、前記分周回路16の分周比を変化させる手段である。現在位置カウンタ17のサンプリング間隔をT、発振器15から出力される原クロックの周波数をF0、出力パルス数計算手段13で算出する角度の変化量(出力パルス数)をPnであるとすると、分周比計算手段14は、分周回路16の分周比Wを、
W=Pn/(T・F0) ……(2)
として算出する。
出力手段9は、前記回転角度予測処理手段12で予測した回転角度θn+1 に基づいて回転角度を算出し出力する手段である。この出力手段9は、現在位置カウンタ17、回転パルス生成回路18、およびカウンタ使用ビット指定手段19からなる。
現在位置カウンタ17は、発振器15の原ロック(周波数F0)を分周回路16で分周(分周比W)して得られる動作クロック(周波数f=F0・W=P/T)に応じて出力パルス数Pだけ動作して、カウント値を更新するカウンタである。これにより、現在位置カウンタ17は、サンプリング期間T内に角度の変化量に相当する必要なクロック数Pをカウントできる。現在の出力角度データは、現在位置カウンタ17のカウント値Cn となっているので、前記出力パルス数計算手段13で予測角度θn+1 との差Pを算出すると、次のサンプリング期間Tの予想変化角度が求められる。現在位置カウンタ17も、前記補正手段7での演算精度に合わせて高い精度に設定される。例えば検出角度θn のデータ精度が10ビットであった場合、補正手段7の演算精度と同じ16ビットで扱われる。
なお、隣り合うサンプリング期間での角度変化量の差はそれほど大きな値となることはないので、それに対応した分周比Wの変化は小さい。したがって、前記分周回路16の出力パルス周期が急激に変化することはなく、現在位置カウンタ17の動作速度の変化は小さいものとなる。また、複数のサンプリング期間をまたぐようなカウンタ動作も安定して行われるようになる。
回転パルス生成回路18は、現在位置カウンタ17のカウント値の変化に基づき、ABZ相信号として回転パルス信号を生成する回路である。ABZ相信号のうちのA相およびB相の2つのパルス信号は互いに90°位相の異なる信号であり、これにより回転方向を知ることができる。ABZ相信号のうちのZ相信号は、回転体(回転軸30)の1回転に1回の頻度で出力されるインデック信号であり、AB相信号との併用で絶対角度を知ることができる。
カウンタ使用ビット指定手段19は、回転パルス生成回路18で前記回転パルス信号を生成するときに使用する出力角度データ(現在位置カウンタ17のカウント値Cn )の
ビットを選択することで、回転パルス生成回路18の出力パルス分解能を設定する手段である。
図8には、前記回転センサ3による動作タイミングチャートを示す。
図8(a)のように、サンプリング間隔T毎に出力パルス数計算手段13では出力パルス数P(=θn+1 −Cn )が計算され、その値に基づき図8(b)のように分周回路16からT’(=T/P)の周期でカウンタ動作クロックが生成される。現在位置カウンタ17の値は図8(c)のように常に1ずつしか変化しないので、回転パルス生成回路18によるパルス信号の生成では、必要な精度に応じてカウンタ使用ビット指定手段19によりカウンタデータの2ビットを選択し、その信号状態から図8(d),(e)のように通常のエンコーダで用いられるA相およびB相の2相パルス信号が生成される。図8(d),(e)では、現在位置カウンタ17のカウント値の最下位の2ビットを使用した例を示す。この場合、選択する2つのビット位置を変えると、出力されるAB相信号のパルス数が変わるので、検出角度の出力分解能を変化させることができる。例えば、現在位置カウンタ17での1回転の角度カウント値が16ビットデータで構成されている場合、最下位4ビットを除いた下位ビットの2つをビットC5,C4として、図7に示す論理回路によって、AB相の信号を生成することができる。この場合には、AB各相1024パルス/1回転のパルス出力となり、4逓倍すると4096/1回転の角度分解能の信号が出力されることになる。選択するビットをC7,C6とすると出力分解能は4分の1になり、AB各相256パルス/1回転の出力パルス数となる。
カウンタ使用ビット指定手段19による、このような2ビットの選択を外部から実行できるようにすれば、使用目的や接続機器に合わせて出力パルス数を変更することが可能になる。例えば、カウンタ使用ビット指定手段19に選択用の信号入力を用意しておき、その信号の論理状態によって選択しても良いし、不揮発性メモリに選択条件を記憶して読み出すようにしても良い。
このように、上記構成の回転検出装置1によると、一定期間における角度計算手段6の出力する回転角度のデータを回転状態推定手段11により統計処理することで回転状態を推定し、推定された回転状態から以降の回転角度を回転角度予測処理手段12で予測し、回転角度センサ10により検出される角度データよりも高い分解能で、現在位置カウンタ17が回転角度に対応した数値を連続的にカウントするので、サンプリング間隔以下の時間分解能で精度の高い角度データを安定良く得ることができる。
また、この実施形態では、回転パルス生成手段18により、現在位置カウンタ17の出力を、ABZ相のパルス信号として出力するようにしているので、現在位置カウンタ17が連続的に安定した動作をすることによって、出力パルス信号の幅・周期などのばらつきが小さくなり、安定した回転信号を得ることができる。
また、回転状態推定手段11および回転角度予測処理手段12の各処理における計算が高い分解能で実行されるため、10回のサンプリング期間に角度データが1だけ変化するような状態にも対応でき、安定した回転信号を得ることができる。
また、図1の検出装置付き軸受20では、上記回転検出装置1を転がり軸受20に組み込んでいるので、小型で高分解能な検出装置付き軸受を実現でき、使用するときの組立調整が不要で、取付スペースの削減などの効果が得られる。
この発明の一実施形態にかかる回転検出装置を組み込んだ検出装置付き軸受の断面図である。 同軸受における回転検出装置付設置部を示す拡大側面図である。 同軸受における回転センサの一例を構成する半導体チップの平面図である。 同回転センサの角度計算手段による角度算出処理の説明図である。 同回転センサにおける磁気センサアレイの出力を示す波形図である。 同回転センサの概略構成を示すブロック図である。 同回転センサにおける出力手段から出力されるAB相信号の論理説明図である。 同回転センサの動作タイミングチャートである。 従来例の斜視図である。
符号の説明
1…回転検出装置
2…磁石
3…回転センサ
4…半導体チップ
5…磁気センサ
5a…磁気センサ素子
5A〜5D…磁気センサアレイ
6…角度計算手段
8…カウンタ動作速度変化手段
10…回転角度センサ
11…回転状態推定手段
12…回転角度予測処理手段
14…分周比計算手段
16…分周回路
17…現在位置カウンタ
18…回転パルス生成回路
19…カウンタ使用ビット指定手段

Claims (8)

  1. 回転体に設けられた磁石の磁界強度を計測する複数の磁気センサ素子、およびこれら磁気センサ素子の計測値から前記磁石の回転角度を演算する角度計算手段を有する回転角度センサを備えた回転検出装置であって、
    一定期間における前記角度計算手段の出力する回転角度のデータを統計処理することにより回転状態を推定する回転状態推定手段と、この回転状態推定手段で推定された回転状態から以降の回転角度を予測する回転角度予測処理手段と、前記回転角度センサにより検出される角度データの分解能よりも高い分解能を持ちカウント値がこの回転検出装置の出力角度データとされる現在位置カウンタと、この現在位置カウンタの動作速度を、前記回転角度予測処理手段の予測値と現在のカウント値との差に応じて変化させるカウンタ動作速度変化手段とを備えた回転検出装置。
  2. 請求項1において、前記現在位置カウンタを、この現在位置カウンタよりも高速な原クロックを分周して生成した動作クロックで動作させる分周回路を有し、前記カウンタ動作速度変化手段が、前記回転角度予測処理手段の予測値に応じて前記分周回路の分周比を変化させる分周比計算手段である回転検出装置。
  3. 請求項2において、前記分周比計算手段は、分周比を、現在位置カウンタのサンプリング期間をT、原クロック周波数をF0、角度の変化量をPnとしたとき、
    Pn/(T・F0)
    とするものである回転検出装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記現在位置カウンタの出力を、互いに90°位相の異なるA相およびB相の2つのパルス信号と、1回転に1度のインデックス信号とでなる回転パルス信号として出力する回転パルス生成手段を設けた回転検出装置。
  5. 請求項4において、前記回転パルス生成手段で回転パルス信号を生成するときに使用する出力角度データのビットを選択することで、出力パルス分解能を設定するカウンタ使用ビット指定手段を設けた回転検出装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記回転状態推定手段、回転角度予測処理手段、現在位置カウンタ、およびカウンタ動作速度変化手段が、前記回転角度センサの角度算出手段と同じ半導体チップ上に集積された回路である回転検出装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記回転角度センサが、磁気アレイセンサからなる回転検出装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の回転検出装置を軸受に組み込んだ回転検出装置付き軸受。
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