JP4925730B2 - 電磁アクチュエータ及びカメラ用羽根駆動装置 - Google Patents
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Description
特に、近年カメラの更なる小型化が要請されており、このような電磁アクチュエータでは採用することが困難であった。
この構成によれば、前記第1及び第2磁極部は、ステータの両端部に備えられているので、更に電磁アクチュエータを小型化することができる。
このような構成によれば、2つの磁極部であっても、作動範囲の両端位置と途中位置の3箇所の位置でロータを停止させることができる。
この構成によれば、小型化された電磁アクチュエータにより、ロータの停止位置に応じて開口への光量を変化させることができるので、小型化されたカメラ用羽根駆動装置を提供できる。
羽根駆動装置は、第1シャッタ羽根60、第2シャッタ羽根65、絞り羽根70などから構成される。基板50は、後述するように撮影用のレンズ開口51を備えている。基板50の前面側には、第1シャッタ羽根60、第2シャッタ羽根65、絞り羽根70が基板面に沿うように配置されている。基板50の背面側には電磁アクチュエータ1が配置されている。
同様に、第2シャッタ羽根65は基板50に設けた突起66に嵌合する穴、及びロータ2から延びた出力ピン27に係合する穴を備えている。また、絞り羽根70は基板50に設けた突起71に係合する穴、及びロータ2から延びた出力ピン27に係合する穴を備えている。これら第1シャッタ羽根60、第2シャッタ羽根65及び絞り羽根70は、後述する出力ピン27の回動動作に伴って、それぞれが独自の軌跡を描いて揺動する。これらの羽根60、65、70に設けられた穴の位置や、これらの動作はこの後に示す図3から図5で説明する。
また電流制御回路25は、コイル4への通電により、第1磁極部11をS極に、第2磁極部12をN極に励磁させ、ロータ2のN極は、第1磁極部11と対向し、ロータ2のS極は、第1磁極11と第2磁極部12との中間に位置している。ロータ2とステータ3の磁極部の位置関係については後で詳細に説明する。
尚、このロータ2の位置が、ロータ2の作動範囲の両端位置の一方の位置に該当する。
なお、この図3では、第1シャッタ羽根60の突起61に係合する穴62、第2シャッタ羽根65の突起66に嵌合する穴67、及び絞り羽根70の突起71に係合する穴72が示されている。また、出力ピン27に係合する係合穴は、手前側にある絞り羽根70の係合穴73が確認できる。
また、ロータ2は、時計方向に回転して、ロータ2のS極は、第1磁極部11と対向し、ロータ2のN極は、第2磁極部12と対向する。
尚、このロータ2の位置が、ロータ2の作動範囲の途中位置に該当する。
この図4の場合は、ロータ2のN、S磁極それぞれが、ちょうど第1、第2磁極11、12に対向した位置でディテントトルクにより保持される。よって、図4で示した場合もこの状態でコイル4への通電が遮断されても、各シャッタ羽根60、65をこの閉状態にて保持できる。
このとき電磁アクチュエータ1は、コイル4への通電により、第1磁極部11にはS極が、第2磁極部12にはN極が発生する。
また、このとき電磁アクチュエータ1のロータ2は、時計方向に回転して、ロータ2のS極は、第2磁極部12と対向し、ロータ2のN極は、第1磁極部11と第2磁極部12との中間に位置している。
尚、このロータ2の位置が、ロータ2の作動範囲の両端位置の他方の位置に該当する。
また、図1に示すように、第1磁極部11と第2磁極部12とは、ステータ3の配置されている方向にロータ2の中心から所定の鈍角度θを有している。このため、ステータ3がロータ2の全周を囲う必要がなく、電磁アクチュエータ1の小型化を図ることができる。また、ステータ3の形状を簡易なものとすることができる。
また、図1に示すように、第1磁極部11と第2磁極部12とは、ステータ3の両端部に備えられているので、更に電磁アクチュエータ1を小型化することができる。
図6は、レンズ開口51を全開又は小絞りの状態から全閉の状態に移行する際のロータ2の回転する様子の説明図である。
まず、レンズ開口51を全開の状態から全閉の状態に移行するロータ2の回転について説明する。
このときのロータ2は、S極に励磁されている第1磁極部11がロータ2のN極の略中心と対向し、N極に励磁されている第2磁極部12は、第1磁極部11と対向するN磁極以外の隣接し合う2つの磁極(S極とN極)のそれぞれの中心線S1、N1に挟まれる位置で、ロータ2と対向する。詳細には、第1磁極部11は、N極の中心線から反時計方向に僅かにずれた位置でロータ2と対向する。
また、レンズ開口51が全開の状態の場合には、電流制御回路25は、第1磁極部11及び第2磁極部12の励磁状態をH励磁とする。
図6(B)に示すように、第1磁極部11は、ロータ2のS極と対向し、第2磁極部12は、ロータ2のN極と対向する。詳細には、第1磁極部11は、ロータ2のS極の中心から、時計方向に僅かにずれた位置で対向し、第2磁極部12は、ロータ2のN極の中心から、反時計方向に僅かにずれた位置で対向する。
尚、詳しくは後述するがロータ2は、図6(B)の状態から図6(C)の状態に一度の励磁切り替えで移行することはできない。従って、以下には、図6(C)の状態から図6(B)の状態に移行するロータ2の回転について説明する。
また、ロータ2は、第1磁極部11及び第2磁極部12からの磁力により、ロータ2を時計回りに回転させようとするが、規制部材29により回転が規制されている。
図7は、レンズ開口51を全閉の状態から全開の状態に移行する際のロータ2の回転する様子の説明図である。図7(A)は、レンズ開口51が全閉の状態のロータ2を示している。図7(B)は、レンズ開口51が全開の状態のロータ2を示している。
図7に示すように、電流制御回路25は、第1磁極部11及び第2磁極部12の励磁状態をL励磁からH励磁に切り替えることにより、第1磁極部11はS極へ、第2磁極部12はN極へ切り替わる。ここで、S極へ切り替わった第1磁極部11と、第1磁極部11より反時計方向に僅かにずれた位置にあるロータ2のS極とが、また、N極へ切り替わった第2磁極部12と、第2磁極部12より時計方向に僅かにずれた位置にあるロータ2のN極とが反発し合う状態となる。しかし、第1磁極部11とロータ2とのエアギャップA1は、第2磁極部12とロータ2とのエアギャップA2より小さく設定されているため、第1磁極部11のS極とロータ2のS極との反発力の方が大きくなる。その結果、ロータ2は反時計方向に約60°回転して、規制部材29によりそれ以上の回転が規制される。
図8は、全閉の状態又は全開の状態から、小絞りの状態に移行する際のロータ2の回転の様子の説明図である。
図8(A)及び図8(C)は、レンズ開口51が全閉の状態のロータ2を示している。図8(B)は、レンズ開口51が全開の状態のロータ2を示している。図8(D)は、レンズ開口51が小絞りの状態のロータ2を示している。
このように、ロータ2に磁力を与える磁極部が、第1磁極部11及び第2磁極部12の、2つの磁極部のみから構成されるものであっても、作動範囲の両端位置と途中位置の3箇所の位置でロータを停止させることができる。
2 ロータ
3 ステータ
4 第1のコイル
11 第1磁極
12 第2磁極
25 電流制御回路
27 出力ピン
60 第1シャッタ羽根
65 第2シャッタ羽根
70 絞り羽根
73 係合穴
Claims (5)
- 励磁用のコイルと、
外周面を周方向に分割し、N極及びS極が交互に4極に着磁されたロータと、
前記コイルが巻回され、前記コイルへの通電により前記ロータを所定の作動範囲の両端位置及び途中位置にて停止させるべく前記ロータに磁力を与える磁極部を有するステータと、を備え、
前記磁極部は、前記ロータの中心から前記ステータが配置されている方向に所定の鈍角度を有して配置された第1及び第2磁極部からなり、
前記第1磁極部と前記ロータとのエアギャップは、前記第2磁極部と前記ロータとのエアギャップより小さく設定されており、
前記第1及び第2磁極部は、前記ロータの外周面に対向し、
前記ステータは、前記第1及び第2磁極部以外の磁極部は備えておらず、
前記ロータは、規制部材によって前記作動範囲の前記両端位置で停止する、ことを特徴とする電磁アクチュエータ。 - 前記第1及び第2磁極部は、前記ステータの両端部に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。 - 前記所定の鈍角度は、120°±10°である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁アクチュエータ。 - 前記磁極部に前記ロータを前記途中位置及び前記両端位置の一方の位置に停止させるための磁極をそれぞれ生じさせる第1及び第2通電状態とに前記コイルへの通電方向を切り替える電流制御回路を備え、
前記電流制御回路は、前記ロータを前記第2通電状態により前記一方の位置に保持し、さらに前記第1通電状態により前記ロータを前記途中位置へ回動させ、前記ロータが、前記途中位置を越えて前記他方の位置方向へオーバーランし、前記他方の位置方向に移動している時に、前記コイルを前記第1通電状態から前記第2通電状態に切り替える、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電磁アクチュエータ。 - 撮影用の開口と、
請求項1乃至4の何れかに記載の電磁アクチュエータと、
前記電磁アクチュエータに接続され外部に駆動力を出力するべく前記電磁アクチュエータのロータの回転軸から偏倚して形成された出力ピンと、
前記出力ピンに連動して前記開口への光量を規制する羽根部材と、を備え、
前記ロータは、その停止位置に応じて前記羽根部材による前記開口への光量を変化させる、
ことを特徴とするカメラ用羽根駆動装置。
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