JP4924600B2 - コンピュータ間のネットワーク通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、伝送路に接続された複数のプログラマブルコントローラ(以下PCという)等のコンピュータ間で互いに通信を行う通信装置に関するものである。
イーサネット(商標登録)は、同軸ケーブルをデータ伝送媒体に用い、CSMA/CD方式(衝突検出型搬送波多重LANのアクセス方式)のインタフェースによってコンピュータ同士の通信を可能にする。
この種の通信方式としては、例えば、特許文献1において開示されている。
近年、プラントにおける監視制御システムでは、ホストコンピュータとしてワークステーションやミニコンに代えてパソコンが採用され、それに伴い最も一般的なイーサネットがPC上位ネットワーク及びPC間ネットワークのデファクトスタンダードとして確立されたといってもよい。
これらパソコンやPCは、イーサネットを使った通信のためのインタフェースにTCP/IPプロトコルとUDP/IPプロトコルを実装する場合、信頼性を重視するときには論理回線を持ったTCP/IPが使用される。
また、論理回線の接続及び切断処理による時間的な性能低下を嫌う場合には、UDP/IPで実現することになる。
UDP/IPは、それ自体には再送処理機能は有してなく、送達確認も行わないプロトコルである。
なお、日本電機工業会(JEMA)で制定されたJEM1479「FL−net」などでは、UDP/IPを使用し、通信用ソフトウェアで送信権の管理(トークン管理)を行うことで通信ソフトウェアレベルで送信の衝突を防ぎ、信頼性を確保する手段を提供している。
PC間ネットワークでは、それ自体に再送機能や送達確認機能を持つTCP/IPよりも、むしろブロードキャスト通信(一斉同報通信)を可能とするUDP/IPを実装する傾向にある。一般的には、UDP/IPよりTCP/IPの方が信頼性は高いが、送信するデータを自動的に合体させたりする機能がPC間ネットワークには不向きといえる。
FL−netのFAリンクプロトコルも、UDP/IPのブロードキャスト通信を採用したプロトコルで、マスターレスのトークン(送信権)管理では電源オンによりそのノードのネットワークへの自動的な加入、及び電源オフによる自動的な離脱確認を可能とする。
FLーnetのメインとなる機能は、サイクリック伝送と呼ばれるもので、各PCがコモンメモリと呼ばれる領域を共有する概念であり、これはPC間ネットワークでは一般的な機能である。
特開2001ー245014 号公報(図1)
FLーnetのように、マスターレスのトークン管理によってサイクリック伝送のような機能を実装することは、規格化されていることからも判るように一般的な通信方式である。この通信方式は、PC本体の異常時におけるバックアップ機能を持たないシングル構成のPC間通信するときには問題は生じないが、PCを冗長化のために二重化構成(一方が動作系,他方が待機系)とすると問題点が発生する。
すなわち、二重化されたPCはその一方が動作系とし、他方が待機系としてネットワークに参加するため、トークン管理方式の制約上、動作系と待機系では別々のノード番号の認識を持たなければならない。
仮に、動作系と待機系とを同じノード番号にし、待機系のPCをネットワークに参加させない方式とした場合、待機系PCの通信機能の健全性を確認する手段がなくなってしまう。このため、別々のノード番号を持って両方がネットワークに加入する必要が生じる。
FL−netのサイクリック伝送のようなコモンメモリ方式では、各ノードが送信する領域は重複してはいけないのが一般的である。
ところで、PCが二重化された場合、送信するコモンメモリのデータ内容は動作系と待機系では全く同じである。にもかかわらず、送信領域の重複は認められないので、別々のコモンメモリ領域に同じデータを送信することになる。これはPC二重化を認識する他のノードが無駄な受信処理をしなければないことを意味する。具体的には、どちらのノードデータを採用するのかの判断も必要となる等の問題を有している。
なお、上記した特許文献のものには、このような二重化に係わる問題を解決するような技術思想は開示されてない。
本発明が目的とするところは、トークン管理方式のネットワークにおいて、ネットワークに参加する第3のノードが容易に動作系か待機系かの判断を可能とした通信装置を提供することにある。
本発明は、UDP/IP及びPC二重化トークン管理部を有するインタフェースと、ユーザメモリとそれを使用するアプリケーションプログラムを有するプロセッサを有するコンピュータを複数ネットワーク構成し、且つ、ネットワークに動作系と待機系の二重化構成されたコンピュータを含みシステムで各コンピュータ間を伝送路を介して送受信を行うものにおいて、
前記ネットワークにおける送受信をUDP/IPにおけるブロードキャスト方式とすると共に、
前記プロセッサに、
通信パラメータ設定ツールにより設定されたノード番号、コモンメモリ領域を格納する通信パラメータ領域部と、
設定スイッチによるイニシャルマスタ情報からイニシャルマスタが否か判断し、且つ、アプリケーションプログラム若しくはマスタ切換スイッチ信号に基づいて自ノードが動作系か待機系かを判断する二重化制御部と、
この二重化制御部の判断情報を格納し、前記二重化トークン管理部が参照するための二重化ステータス部を設け
前記二重化トークン管理部にはサイクリック伝送制御機能を持たせ、且つこの二重化トークン管理部は、
前記二重化ステータス部での格納情報が動作系ノード時には、自ノード番号が前記通信パラメータ領域に格納された設定ノード番号と同一かを判断し、
設定ノード番号に判別値が付加されていた場合には、自ノード番号を設定ノード番号に切換え、
二重化ステータス部での格納情報が待機系ノード時には、自ノード番号が通信パラメータ領域に格納された設定ノード番号と同一かを判断し、
設定ノード番号と同一時には、自ノード番号に判別値を付加する機能を有することを特徴としたものである。
以上のとおり、本発明によれば、二重化構成されたPCを同一ノードと認識して伝送するようにしたものであるから、通信性能,及び伝送効率が向上するものである。
本発明は、ユーザメモリとアプリケーションプログラムを有するプロセッサを有するネットワークの送受信をUDP/IPにおけるブロードキャスト方式とする。プロセッサには、通信パラメータ設定ツールにより設定されたノード番号、コモンメモリ領域を格納する通信パラメータ領域部と、設定スイッチによるイニシャルマスタ情報からイニシャルマスタが否か判断し、アプリケーションプログラム若しくはマスタ切換スイッチ信号に基づいて自ノードが動作系か待機系かを判断する二重化制御部を設ける。更に、プロセッサには、この二重化制御部の判断情報を格納し、二重化トークン管理部が参照するための二重化ステータス部を設けたものである。以下図に基づいて詳述する。
図1は、本発明の実施例を示す 図1は、本発明の第1の実施形態を示す構成図である。1A,1B〜1NはノードとなるPCで、各PCは伝送路(イーサネット)を介して接続されている。各PCは、PC1Aに代表して示すようにそれぞれ相互通信機能を得るためのインタフェース2とプロセッサ3を設けている。インタフェース2は、物理層21とデータリンク層22、IP部23、UDP部24及びPC二重化管理部25を有している。このインタフェース2は、物理層21以外はソフトウェアで構成される。
プロセッサ3は、データ送信部30、データ受信部31、ユーザ用メモリ32及びこれを利用するアプリケーションプログラム33を有している。
なお、図1のネットワーク構成例ではPC1Aが二重化構成で、接続ケーブル4を介して動作系1A1と待機系1A2とがそれぞれノードとして伝送路に接続されて二重化構成となっている。
UDP/IPを実装した通信では、ノードはIPアドレスで管理される。イーサネットレベルでの管理アドレスは物理アドレス(MACアドレス)であるが、これは全世界においてユニークな番号であり同一なものは存在しない。
また、IPアドレスとMACアドレスは1対1の関係にあり、例え閉じたネットワークであっても同一ネットワーク上には同じIPアドレスは存在してはならない。したがって、MACアドレスはIPアドレスとは別に送信先ノードアドレスに管理しなければならない。換言すれば、IPアドレスを認識する方法では不可能といえる。
そこで、本実施形態では図2で示すように、イーサネットレベルの宛て先MACアドレス及びIPレベルの宛て先IPアドレスにブロードキャストアドレスを採用し、このレベルの階層では相手ノードを個別認識しないようにしたものである。これらは、PC二重化トークン管理部25が、伝送フレーム上に相手ノード番号を付加することで実現する。
すなわち、例えば図2の領域01と02の各ヘッダにはブロードキャストアドレスによるMACアドレスとIPアドレスが採用され、領域03のUDPヘッダの次の領域04にPC二重化トークン管理部25が相手ノードを付加するヘッダ部を設ける。
ネットワーク上の通信負荷を軽減するためには、二重化構成されたPC(ここではPC1A)がネットワークに参加する場合、第3のノード(PC1A以外のノード)に対して1Aは同一ノードとして認識させる必要がある。そのために、本発明では二重化構成されたPC1Aの動作系1A1と待機系1A2ともに図4で示すように同じノード番号である#3が付加される。 図5は一般的なトークン管理方式において、二重化構成のPC1Aがネットワークに参加する場合の動作態様を示したもので、PC1Aは動作系1A1と待機系1A2にそれぞれ異なるノード番号#3と#4が付加され、例えば、1B,1C,1Aの順に送信する場合には4ノード分の送信が必要であるが、図4で示した本発明では待機系1A2は受信処理は実行するがネットワーク上の送信には参加しないため3ノード分となり、1ノード分の通信が省略される。
図3は、この処理を実行するためのPC二重化トークン管理部25の処理フローである。
ステップS1で自ノード宛てトークンを受信すると、ステップ2において受信処理を実行するが、この受信処理は動作系も待機系も共に実行する。ステップS3では自ノードは動作系か否かが判断され、動作系の場合にはS4で次ノード宛てトークン送信処理を含む送信処理が実行される。S3において動作系でなかった場合にはそのまま終了する。
したがって、実施形態1によれば、通信ソフトウェアによるトークン管理を行う通信方式において、二重化されたPCを同一ノードと認識し、待機系ノードのネットワークへの参加を行わないようしたものであるから通信効率を高めることができる。
実施形態2
図6は本発明の第2の実施形態を示す構成図で、図1と同一部分若しくは相当する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、インタフェース2のプロセッサ3との結合部であるPC二重化トークン管理部25には、ソフトウェア構成されたサイクリック伝送制御機能が設けられる。
プロセッサ3における34は通信パラメータ領域部で、通信用パラメータ設定ツールによりノード番号やコモンメモリの領域等が設定される。35は二重化ステータス部、36はイニシャルマスタ情報部で、この情報部36はイニシャルマスタ設定スイッチ38によってイニシャル情報が設定される。
37はソフトウェア構成された二重化制御部で、イニシャルマスタ情報はこの二重化制御部37により管理され、その出力信号によってカレント・マスタがどちらか等の情報は二重化ステータス部35に反映される。また、マスタ切換スイッチ39による外部からの指令,及びアプリケーションプログラム部33からの指令に基づいて二重化制御部はマスタ切換を行う。
なお、PC二重化構成されてない1B〜1NのPCでは、この二重化制御部37はダミーとしてプロセッサに実装される。
5は通信パラメータ設定ツールである。
図17,18は一般的にトークン管理によるサイクリック伝送の説明図で、図17はトークン管理方式のネットワークに、動作系のPC1A1がノード#3、待機系のPC1A2がノード#4とし、また、PC1Bがノード#1、PC1Cがノード#2としてそれぞれ加入した場合のコモンメモリの割付け例を示したものである。
図18は、二重化されたPC1A1,PC1A2がネットワークに参加する場合の動作を示したものである。
動作系ノード#3のデータ128Wと待機系ノード#4のデータ128Wとは二重化されていることから全く同じ内容が格納されている。したがって、動作時におけるノード#1,ノード#2としては、実際には一方は必要のないデータであることから、両方を受信すること自体効率が悪くなる。そこで、ノード#3,ノード#4のどちらのデータを有効とするかの判断が必要となる。
本発明では、設定パラメータとして設定されたノード番号をマスタ用ノード番号とし、その番号に+1のような判別値を付加したものをスレーブ用ノード番号とし、アプリケーションプログラム33或いはマスタ切換スイッチ39によりマスタ切換が発生した際、ノード番号も切換えるようにしたものである。
このようなことは、ネットワークにおける送受信をすべてUDP/IPにおけるブロードキャストを用いることで可能となる。
ブロードキャスト通信では、イーサネットにおける物理アドレス(MACアドレス)とIP23が扱うIPアドレスとの一致認識の必要がない(MACアドレスとIPアドレスの一致を確認するプロトコルARPが動作しない)ことを利用し、且つ、IPアドレスとネットワークのノード番号を独立させることからノード番号の切換えが可能となる。
図7は、トークン管理方式のネットワークに本発明を適用した場合のコモンメモリ割付け例を示したもので、図17で示した従来の待機系ノード#4のコモンメモリ送信領域は存在しない。
また、図8は二重化されたPCノードがネットワークに参加する場合を示したものである。
図7,8図で明らかなように、動作系ノード#3のデータは128Wと従来のものと変わらないにも拘わらず、待機系ノードのデータは無しとなっている。
したがって、ノード#1とノード#2は、ノード#3のデータを二重化されたPC1Aのデータとして扱うことができる。また、ノード#4のコモンメモリを送信しないことにより、送信効率が良くなる。
すなわち、通信パラメータ設定ツール5にて、ノード番号及びコモンメモリ領域等を設定して通信パラメータ領域34に格納し、その設定をPC二重化トークン管理部25にて読み込む。この管理部25が読み込んだノード番号を動作系(マスタと呼ぶ)ノード番号とし、そのノード番号+1を待機系(スレーブと呼ぶ)ノード番号と認識する。
図9は、PC二重化トークン管理部25における設定ノード番号認識処理フローを示したものである。ステップS11でノード番号を読み込み、S12ではその設定ノード番号をマスタノードとして認識する。S13では、設定されたノード番号に例えば+1等の判別値が付加されたものをスレーブノード番号として認識する。すなわち、設定ツール5によって設定されたノード番号が100とすると、マスタノードが100となり、スレーブノード番号は101となる。
図10はPC二重化トークン管理部25におけるコモンメモリ領域設定認識処理フローを示したものである。PC二重化トークン管理部25は、ステップ21でコモンメモリ領域設定の読み込みを実行し、S22では読み込んだデータをマスタ用の設定と認定し、S23ではスレーブ用は0として認識する。
例えば、設定ツール5によって設定されたコモンメモリの設定領域が、ワードアドレスが100H、ワードサイズ128とすると、マスタノード用は、ワードアドレス 100H番地,ワードサイズ128となるのに対し、スレーブノード用は、ワードアドレス000H番地,ワードサイズ0として認識する。
イニシャルマスタ設定スイッチ38は、プロセッサ3に実装されるH/Wスイッチであるが、このスイッチにより二重化されたPCのイニシャルマスタ側をイニシャルマスタとし、イニシャルスレーブ側をイニシャルスレーブ設定する。
二重化制御部37は、この設定情報を読み込みPC二重化トークン管理部25に反映できるよう二重化ステータス部35に格納する。
図11は二重化制御部37におけるイニシャルマスタ設定スイッチ認識処理フローを示したもので、ステップS31で設定スイッチ=イニシャルマスタか否かを判断し、イニシャルマスタであった場合にはイニシャルマスタであることを二重化ステータス部35に格納する。ステップ31の判断で、イニシャルマスタでなかったときにはS33においてイニシャルスレーブであることを二重化ステータス部35に格納する。
マスタ/スレーブの切換指令は、マスタ切換スイッチ39,若しくはアプリケーションプログラム33より発せられる。この切換指令が発せられた場合、二重化接続ケーブル4を介して二重化制御情報の取り合い可能に構成されている二重化制御部37は切換え動作を実行する。
図12はその二重化制御部37のマスタ/スレーブの切換処理フローを示したものである。ステップS41で二重化制御部37は自ノードはマスタであるか否かを判断し、マスタの場合にはS42においてアプリケーションプログラム33若しくはマスタ切換スイッチ39からスレーブへの切換があったか否かが判断される。スレーブ切換指令があった場合にはS43でスレーブ切換を実行し、その結果を二重化ステータス36に反映さぜる。S42でスレーブ切換指令が無かった場合にはそのまま終了する。
ステップ41において、自ノードはマスタではないと判断されたときには、S44でアプリケーションプログラム33若しくはマスタ切換スイッチ39よりのマスタ切換指令の有無を判断する。マスタ切換指令があった場合にはS45でマスタへの切換を実行し、その結果を二重化ステータス部35に反映させる。S44においてマスタ切換指令がなかった場合にはそのまま終了する。
上述のように、二重化制御部37は、自分がPC二重化構成であるという情報に加え、現状がマスタであるかスレーブであるかの情報をPC二重化トークン管理部25の読み出すことのできる二重化ステータス部35に反映させることを可能としている。
インタフェース2のPC二重化トークン管理部25は、プロセッサ3の二重化ステータス部35を読み込むことができ、イニシャルマスタ/スレーブ設定及び現状マスタかスレーブかの情報を常時認識できる機能を有している。そして、自ノード番号の認識を、その情報にしたがって自由に切換えができる構成となっている。すなわち、自ノードが現状マスタならば自ノード番号を設定ノード番号とし、自ノードが現状スレーブならば自ノード番号を設定ノード番号+1とする。
図13は、そのPC二重化トークン管理部25の自ノード番号切換処理フローを示したものである。ステップS51で、二重化ステータス部35に格納されている情報はマスタノードであるか否かを判断し、マスタノードの場合には、S52において自ノード番号は設定ノード番号+1か否かが判断される。yesの場合にはS53で自ノード番号を設定ノード番号に切換え、noの場合にはそのまま終了する。S51において、情報がマスタノードでなかった場合にはS54で自ノード番号は設定ノード番号であるか否かが判断される。設定ノード番号のときには、S55で自ノード番号を設定ノード番号+1に切換え、設定ノード番号でなかったときにはそのまま終了する。
図14は本発明の伝送フレーム構成図である。10はインタフェース2が送信する伝送フレーム、11はイーサネットヘッタで、宛先MACアドレスはブロードキャストアドレス(ALL1)である。12はIPヘッダで、宛先IPアドレスはブロードキャストアドレス(ネットワークアドレス+ホストアドレス部ALL1)となっており、また、IPアドレスはマスタとスレーブでユニークな値となっている。
13はUDPヘッダで送信先ポート番号や宛先ポート番号を含む。14はPC二重化トークン管理部ヘッタで、この二重化トークン管理部が付加するヘッダには、(1)次にトークンを渡す相手ノード番号、(2)自ノード番号、(3)二重化ステータスの各情報を含む。基本的にノード番号は、1を始まりとし、0は使用しないことを利用して、次にトークンを渡す相手ノード番号が0の場合、そのフレームはトークンではなく、コモンメモリデータのフレームとする。
15はコモンメモリ・データである。
図14のような伝送フレーム構成において、IP部23が扱うIPヘッダにおける宛先IPアドレスはブロードキャストアドレス(ネットワークアドレス+ホストアドレス部ALL1)とする。従ってデータリンク層22が扱う宛先MACアドレスもブロードキャストアドレス(ネットワークアドレス+ホストアドレス部ALL1)とし、IPヘッダ12における自ノードIPアドレスと、前述した自ノード番号は、1対1の関係ではなく、お互いの階層で独立した認識となっている。
換言すれば、異なる自ノードIPアドレスを持つイニシャルマスタノードとイニシャルスレーブノードにおいて、イニシャルマスタノード及びイニシャルスレーブノードの自ノードIPアドレスは固定であるが、自ノード番号は、自ノードがマスタのときには設定ノード番号となり、スレーブのときには設定ノード番号+1となるので、同じIPアドレスに2つのノード番号が対応する。
図15は二重化トークン管理部の自ノード宛トークン受信処理フローを示したもので、受信フレームのPC二重化トークン管理部ヘッダの”次にトークンを渡す相手ノード”=自ノードの番号の場合である。
インタフェース2のPC二重化トークン管理部25は、UDP部24より通知された受信データを確認し、それが自ノード宛てのトークンの場合に図15の処理を実行する。受信フレームのPC二重化トークン制御部ヘッダに含まれる”次にトークンを渡す相手ノード番号”が自ノード番号であれば自ノード宛トークンである。
図15において、ステップS61で二重化ステータス35を参照して自ノードがPC二重化構成であるかをチェックする。チェック結果、自ノードは二重化構成でなかった場合、すなわち、PCシングル構成の場合にはS62においてコモンメモリ領域設定に従ったコモンメモリデータ送信処理を行い、その後S63で
次のノードに対してトークン送信処理を行う。
S61で、PC二重化構成の場合には、さらに二重化ステータス35を参照し、自ノードはマスタノードであるか否かをチェックする。マスタノードの場合は、S62でコモンメモリデータ送信処理を行った後に、S63でトークン送信処理を行う。
S64でのチェック結果、スレーブノードであった場合には、S63で次のノードに対してトークン送信処理を行う。
図16はPC二重化トークン管理部のコモンメモリデータ受信処理フローを示したもので、受信フレームのPC二重化トークン管理部ヘッダの”次にトークンを渡す相手ノード番号”=0の場合である。
PC二重化トークン管理部25は、UDP24より通知された受信データ確認し、これがコモンメモリデータの場合、図16に示す処理を行う。受信フレームのPC二重化トークン制御部ヘッタに含まれる”次にトークンを渡す相手ノード番号”が0であればコモンメモリデータである。
図16において、ステップS71で、まず受信したコモンメモリデータをアプリケーションプログラム33に渡すべく展開処理を行い、その後S72で送信元ノードはPC二重化構成であるか否かの確認を行う。この確認は、受信フレームのPC二重化トークン制御部ヘッタの二重化ステータスを参照し、送信元ノードがPC二重化構成ではなかった場合には、S73において送信元ノードはPCシングル構成と認識する。
S72で、送信元がPC二重化構成であった場合、S74でさらに二重化ステータスを参照して送信元ノードはイニシャルマスタであるか否かのチェックを行い、イニシャルマスタであった場合にはS75で送信元ノードはイニシャルマスタと認識する。
また、S74での判断結果、イニシャルマスタでなかった場合には、S76において送信元ノードはイニシャルスレーブと認識する。
なお、このようなPC二重化における認識動作は、ノード番号による機器個別の認識ができないことから必要となる。
上記した第2の実施形態によれば、ネットワーク上に参加する第3のPCは二重化されたPCのマスタ及びスレーブ両方のネットワーク加入を認識し、且つ、サイクリック伝送でのコモンメモリデータは、マスタのみが送信する領域のみで受信するため、伝送効率が良くなるものである。
本発明の実施形態を示すシステム構成図。 本発明の伝送フレームの構成図。 本発明のPC二重化トークン管理部の処理フロー。 本発明の伝送動作説明図。 従来の伝送動作説明図。 本発明の実施形態を示すシステム構成図。 本発明のコモンメモリ割付け図。 本発明の伝送動作説明図。 本発明の設定ノード番号認識処理フロー。 本発明のコモンメモリ領域設定認識フロー。 本発明のイニシャルマスタ設定認識フロー。 本発明のマスタ/スレーブ切換処理フロー。 本発明の自ノード番号切換処理フロー。 本発明の伝送フレーム構成図。 自ノード宛てトークン受信処理フロー。 本発明のコモンメモリデータ受信処理フロー。 本発明のコモンメモリ割付け図。 従来の伝送動作説明図。
符号の説明
1(1A,1B…1N)…コンピュータ
2…インタフェース
3…プロセッサ
4…二重化接続ケーブル
5…通信パラメータ設定ツール
25…PC二重化トークン管理部
33…アプリケーションプログラム
34…通信パラメータ領域部
35…二重化ステータス部
36…イニシャルマスタ情報
37…二重化制御部

Claims (1)

  1. UDP/IP及びPC二重化トークン管理部を有するインタフェースと、ユーザメモリとそれを使用するアプリケーションプログラムを有するプロセッサを有するコンピュータを複数ネットワーク構成し、且つ、ネットワークに動作系と待機系の二重化構成されたコンピュータを含みシステムで各コンピュータ間を伝送路を介して送受信を行うものにおいて、
    前記ネットワークにおける送受信をUDP/IPにおけるブロードキャスト方式とすると共に、
    前記プロセッサに、
    通信パラメータ設定ツールにより設定されたノード番号、コモンメモリ領域を格納する通信パラメータ領域部と、
    設定スイッチによるイニシャルマスタ情報からイニシャルマスタが否か判断し、且つ、アプリケーションプログラム若しくはマスタ切換スイッチ信号に基づいて自ノードが動作系か待機系かを判断する二重化制御部と、
    この二重化制御部の判断情報を格納し、前記二重化トークン管理部が参照するための二重化ステータス部を設け
    前記二重化トークン管理部にはサイクリック伝送制御機能を持たせ、且つこの二重化トークン管理部は、
    前記二重化ステータス部での格納情報が動作系ノード時には、自ノード番号が前記通信パラメータ領域に格納された設定ノード番号と同一かを判断し、
    設定ノード番号に判別値が付加されていた場合には、自ノード番号を設定ノード番号に切換え、
    二重化ステータス部での格納情報が待機系ノード時には、自ノード番号が通信パラメータ領域に格納された設定ノード番号と同一かを判断し、
    設定ノード番号と同一時には、自ノード番号に判別値を付加する機能を有することを特徴としたコンピュータ間のネットワーク通信装置。
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