JP4923363B2 - 釘打機におけるメインバルブ機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮空気によって打撃ピストン及び打撃シリンダにより構成される駆動機構を介して駆動されるドライバにより、射出口内に供給された釘を被打ち込み材に打ち出す釘打機に関するもので、特に上記ドライバを駆動するための打撃シリンダ内に圧縮空気を供給するメインバルブ機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の釘打機におけるシリンダ内への圧縮空気の給排を行うためのメインバルブ機構は、シリンダの上端に形成されたヘッドバルブ形式のものが一般に知られている。ヘッドバルブ形式のメインバルブ機構の構成は、シリンダの上方に配置された筒状のバルブシリンダを、グリップ部に配置したトリガバルブからの制御エアでシリンダ上端縁と接離作動させることにより、エアチャンバ内の圧縮空気を打撃シリンダ内に導入しまたは打撃シリンダ内から排気させることにより打撃シリンダ内に収容した打撃ピストンを駆動し又は復帰させるようにされている。
【0003】
上記ヘッドバルブ形式のメインバルブ機構は、打撃シリンダの上方にヘッドバルブを摺動可能に配置するため、釘打機の全高が大きくなり釘打機の上端に出っ張りが形成されてしまい釘打ち作業に障害がある。更に、グリップ部の基部に配置されている起動バルブからの制御エア用の空気通路を形成する必要があり機構が複雑となり、コストアップや重量アップとなっている。特に、使用する圧縮空気の圧力を高くして釘打機の小型・軽量化を目的とした釘打機の小型・軽量化を目的とした釘打機では、上記のヘッドバルブ形式は小型化・軽量化の障害となる。
【0004】
そこで、メインバルブをグリップ部内のトリガバルブの近傍に配置したメインバルブ機構が従来より採用されている。このようなメインバルブ機構の従来技術としては、トリガバルブとメインバルブとを釘打機の前後方向に並列に配置したものと、メインバルブをトリガバルブと同軸上方に配置したものが知られている。2つのバルブを横方向に並列に配置した構成では、横方向の幅寸法が大きくなり、互いのバルブ間を連通するための空気通路を形成する構造が複雑化してしまう。また、2つのバルブを上下方向に同軸上に配置した構成では、高さ方向の寸法が大きくなり、釘打機を起動させるためのトリガレバーが配置されているグリップ部内に収容することが困難となる。各バルブを小型化して収容したとしても、メインバルブのストロークを大きく設定できず、シリンダ内へ圧縮空気を導入するための空気通路の断面積が充分に確保できず、釘打機の出力低下となってしまう。
【0005】
また、従来のメインバルブ機構では、メインバルブを起動させるためのトリガバルブのトリガステムの上端に圧縮空気圧力が作用するように構成されているため、前述のように高圧の圧縮空気を使用する釘打機に採用した場合に、トリガステムの上端に高圧の圧縮空気が作用して動作荷重が大きくなり、トリガレバーを手動で操作して釘打機を起動させる操作荷重が大きくなり作業性を損ねるという問題がある。
【0006】
更に、ノーズ部の前方へ突出させて配置したコンタクト部材を備え、コンタクト部材とトリガレバーの操作順を一定にして釘打機を起動させるシーケンシャルトリガ機構を備えた釘打機では、トリガレバー上にバネ力を介して前記コンタクト部材によって回動されるシーケンシャルレバーが配置されており、このシーケンシャルレバーを介してトリガステムを操作するようにされており、トリガステムの作動荷重が大きくなるとシーケンシャルレバーがバネ力に抗して回転してしまい、釘打機が起動できなくなるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術における問題点を解消して、グリップ部の内部に圧縮空気の通路断面積を充分に確保できる状態で収容可能であり、管路構成が簡略化できて釘打機の小型化が可能となり、更に、高圧の圧縮空気で使用してもトリガステムに大きな作動荷重が発生せずにシーケンシャルトリガ機構を備えた釘打機への採用が可能なメインバルブ機構を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記従来技術における課題を解決するため請求項1の発明は、多数の釘が連結された連結釘を収容するマガジンと、該マガジン内の釘をノーズ部に形成された射出口内に順次供給する釘供給機構と、圧縮空気の動力によりドライバを駆動して該ドライバにより前記射出口内の釘を射出口から打ち出す打撃ピストン及び打撃シリンダとからなる駆動手段と、該駆動手段を収容するとともに圧縮空気を貯留するエアチャンバが形成された中空のグリップ部を一体に形成したボデーと、及び、前記エアチャンバ内の圧縮空気を打撃シリンダへ導入して前記駆動手段を起動させるための手動操作可能なトリガ機構を備えた釘打機において、前記ボデーの中空グリップ部内に下端にバルブチャンバを画成したバルブハウジングを形成し、該バルブハウジング内に、前記打撃シリンダ内とエアチャンバ間を開閉するメインバルブと、該メインバルブの内周側に配置され、中空内を介して前記バルブチャンバへの圧縮空気供給を行う中空のパイロットバルブと、前記パイロットバルブの中空内に摺動自在に収容され、前記バルブチャンバの圧縮空気大気に開放又は遮断するとともに、バルブチャンバへの圧縮空気の供給を遮断するトリガステムとを同心状に三重に収容配置し、更に、前記メインバルブとパイロットバルブの下端部をバルブチャンバ内に臨ませて配置させ、かつ、該メインバルブの下死点位置をバルブチャンバの底面と当接させることにより設定し、また、前記トリガステムの外周にはOリングが装着され、前記Oリングは前記トリガステムが操作されたときに前記パイロットバルブ内に進入してバルブチャンバ内への圧縮空気の供給を遮断するとともに、その後、圧縮空気が前記打撃シリンダに導入されると前記パイロットバルブが下方に移動することによって前記Oリングとの嵌合深さが大きくなることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、前記パイロットバルブの中空内を常時大気に連通させることにより、パイロットバルブ内に収容したトリガステムの上端面に圧縮空気圧が作用しないようにしたことを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば、メインバルブ、パイロットバルブ及びトリガステムとを同心状に三重に配置しているので、前後方向の寸法及び高さ方向の寸法が小さくできる。また、メインバルブとパイロットバルブを摺動Oリングを介して直接摺接させる構成としているので、メインバルブとパイロットバルブ間に固定のガイド筒部材が省略でき、メインバルブ、パイロットバルブ及びトリガステムを同心的に三重配置しても、最外周のメインバルブの外径を大きくすることく、釘打機のグリップ部内への配置が容易に行える。
【0011】
また、メインバルブの下死点位置をバルブハウジングの下端に形成したバルブチャンバステムの下底面に当接させることで設定しているので、メインバルブの作動ストロークを大きく設定でき、グリップ部内に配置しても充分に圧縮空気の流入面積が確保でき釘打機の出力を低下させることがなく小型化が可能となる。更に、パイロットバルブの作動によりバルブチャンバ内への圧縮空気の供給を遮断させるトリガステムのOリングとの嵌合状態を深くするようにしているので、トリガステムの操作が不完全な状態であってもメインバルブが作動位置に確実に作動し、操作直後にトリガステムが少し戻ってしまってもバルブチャンバ内への圧縮空気の供給遮断が維持され、メインバルブが作動位置に確実に保持される。
【0012】
また、パイロットバルブ又はメインバルブの中空内を常時大気に連通させ、トリガステム上端に圧縮空気圧が作用しないようにしているので、使用する圧縮空気圧力が大きくなった場合でもトリガステムの操作荷重が大きくなることが無く、トリガレバーの手動操作が軽く行え、高圧作動によっても作業性を損なうことがない。また、トリガレバー上にシーケンシャルレバーを形成したシーケンシャルトリガ機構であっても、シーケンシャルレバーがバネ付勢力に抗して回転してしまうことがさけられ、このようなシーケンシャルトリガ機構への採用も可能となり、確実に釘打機を起動させることが可能である。
【0013】
【発明の実施の態様】
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明の実施態様を説明する。図1は本発明の第1の実施例にかかるメインバルブ機構を備えた釘打機10であり、グリップ部11が一体に形成された中空状のハウジング12内に打撃シリンダ13が配置されており、該打撃シリンダ13内には釘を打撃するためのドライバ14を下面に結合した打撃ピストン15が摺動自在に収容されており駆動機構を構成している。ハウジング12の下方には釘射出口を形成しているノーズ部16が取り付けられており、前記ドライバ14がノーズ部16に形成されている釘射出口内に摺働可能に案内されている。前記ノーズ部16の後方には互いに連結された多数の釘を収容するマガジン17の前端が接合され、マガジン17の後端部は前記グリップ部11の後端部に支持されている。マガジン17内に配置されたプッシャ18がマガジン17に装填された釘の最後尾の釘をバネ力により押圧して前記ノーズ部16の釘射出口へ供給する。
【0014】
前記打撃シリンダ13の上部はハウジング12の一部を形成しているシリンダキャップ19で覆われ、該シリンダキャップ19の内側に配置されたゴム製のピストンストップ20が前記打撃ピストン15を上死点位置で受け止めるようされている。ハウジング12の内周面と打撃シリンダ13の外周面との間には、打撃ピストン15を駆動するために打撃シリンダ13内に導入される圧縮空気の流路が形成され、該流路がエア通路21を介して後述のメインバルブ機構30に連通されている。また前記エア通路21は前記メインバルブ機構30を介してグリップ部内に配置されている排気路22にも接続される。前記グリップ部11の内部は中空に形成されグリップ部11の後端に取り付けられたプラグ23を介して圧縮空気源から供給される圧縮空気を貯留するエアチャンバ24として形成されている。
【0015】
グリップ部11の下方には釘打機を起動操作するためのトリガ機構25が配置されており、該トリガ機構25は、作業者が手動操作するトリガレバー26と釘打機10を被打込材に押し当てたときに操作されるコンタクト部材27及びトリガレバー26上に回転可能に支持されているシーケンシャルレバー28により構成されている。釘打機10のノーズ部16の先端方向へ突出して配置されたコンタクト部材27が操作されることにより、コンタクト部材27の上端に形成されているコンタクトアーム29がシーケンシャルレバー28を回転させ、引き続いてトリガレバー26が操作されることによりシーケンシャルレバー28がトリガバルブを起動操作するようにされている。
【0016】
図2に詳細に示すようにメインバルブ機構30は、グリップ部11内のエアチャンバ24と打撃シリンダに連通したエア通路21間に形成されたバルブハウジング31内に収容されたメインバルブ32、パイロットバルブ33及びトリガステム34によって構成されている。バルブハウジング31は上部に小径部が形成され下部には大径部が形成されており、両径部の肩部に給気弁座31aが形成され、下部大径部には排気弁座31bが形成されており、給気弁座31aの上方はエアチャンバ24に連通され、給気弁座31aと排気弁座31bの間は前記エア通路22に接続され、更に、排気弁座31bの下側は前記排気路22に接続されている。
【0017】
上記バルブハウジング31内に摺動可能に収容されている中空に形成されたメインバルブ32には、前記給気弁座31aに接離してエアチャンバ24と打撃シリンダ13に続いているエア通路21間を開閉する第一Oリング32aと、前記排気弁座31bと接離して打撃シリンダ13内と排気路22と間を開閉する第二Oリング32bが装着されている。メインバルブ32の下部には拡径部32cが形成されこの拡径部32cがバルブハウジング31の下部大径部31bの周面に摺動リングを介して摺接することにより案内されている。メインバルブ32の下端はバルブハウジング31の下部に装着したバルブキャップ36によって画成されているバルブチャンバ37内に臨まされている。
【0018】
メインバルブ32の内側には中空に形成されたパイロットバルブ33が摺動自在に収容されており、該パイロットバルブ33の下端部に装着されている摺動リングが前記メインバルブ32の下部に形成されている拡径部32cの内周面に収容されて案内されている。パイロットバルブ33の下端面は上記メインバルブ32と同様にバルブチャンバ37内に臨まされている。
【0019】
前記バルブキャップ36の底部中心部に上方に向けて延びた筒状部36aが形成されており、該筒状部36aの底部には前記バルブチャンバ37内を大気に連通させる開口36bが形成されている。前記トリガステム34には前記筒状部37a内に配置されてバルブチャンバ37内と前記開口36bとを連通・遮断する第一Oリング34aと前記パイロットバルブ33の中空内に進入することにより前記バルブチャンバ37内への圧縮空気の流入を遮断する第二Oリング34b、及び常時パイロットバルブ33の中空内に配置されている第三Oリング34cが装着されており、トリガステム34の下端は前記開口36bから下方に突出配置され前述のトリガ機構によって操作可能にされている。前記パイロットバルブ33の上端には穴33aが形成されておりバルブハウジング31上端に形成された穴を介してパイロットバルブ33の上部中空内は常時大気に接続されている。
【0020】
エアチャンバ24内の圧縮空気はパイロットバルブ33の外周面とメインバルブ32の内周面の間に形成される隙間を介してパイロットバルブ33の外周面に常時供給されており、パイロットバルブ33の下部に形成されている開口33bを経由してパイロットバルブ33内の前記第三Oリング34cの下方に導入されている。パイロットバルブ33の開口33bを経由して導入された圧縮空気は前記バルブチャンバ37内に導入されて、パイロットバルブ33とメインバルブ32の下端面に作用し両バルブを上方へ移動させている。バルブチャンバ37内の圧縮空気が排気されたときには、パイロットバルブ33は下端部外周に形成された大径部33cの上面に作用する圧縮空気により下方に移動され、メインバルブ32も下部拡径部32cの上面に作用する圧縮空気によって下方へ移動させられる。メインバルブ32が下方に移動することによって第一Oリング32aが給気弁座31aから離れて、エアチャンバ24内の圧縮空気がエア通路21を経由して打撃シリンダ13へ供給される。このときメインバルブ32の第二Oリング32bはエア通路21と排気通路22間を遮断する。
【0021】
トリガステム34上端にはパイロットバルブ33内に配置されている圧縮バネ38が作用してトリガステム34を常時下方向へ向けて付勢させている。また、メインバルブ32下端にはバルブチャンバ37内に配置された圧縮バネ39が作用されておりメインバルブ32を常時上方にすなわちエアチャンバ24と打撃シリンダ13内とを遮断する位置へ付勢させている。
【0022】
上記実施例のメインバルブ機構30の作動状態を図3に基づいて説明する。図3(a)は非操作状態であり、圧縮空気がバルブチャンバ37内に導入されており、この圧縮空気圧を下端受けているパイロットバルブ33とメインバルブ32は上方位置に配置されている。これによってメインバルブ32の第一Oリング32aが給気弁座31aに着座してエアチャンバ24とエア通路21を遮断しており、またエア通路21は第二Oリング32bが排気弁座31bと離反していることから打撃シリンダ内は大気と連通されている。
【0023】
図3(b)に示すように、釘打機を起動するためトリガステム34が操作されると、トリガステム34の第二Oリング34bがパイロットバルブ33内に進入してバルブチャンバ37内へ供給されている圧縮空気を遮断し、第一Oリング34aが筒状部36aから抜け出てバルブチャンバ37内の圧縮空気を開口部36bから排出する。これにより、図3(c)に示すように、メインバルブ32とパイロットバルブ33を上方へ押圧していたエア圧が無くなるので両バルブは上方から作用する圧縮空気の作用で下方に移動する。メインバルブ32が下方向へ移動することによりメインバルブ32の第一Oリング32aが給気弁座31aから離れてエアチャンバ24とエア通路21を連通させ、圧縮空気が打撃シリンダに導入されて打撃ピストンが駆動される。パイロットバルブ33が下方に移動することによって、トリガステム34の第二Oリング34bとの嵌合深さが大きくなり、トリガステム34が少し戻されてもバルブチャンバ37内への圧縮空気の導入がされず、従ってメインバルブ32の動作が安定して確実な釘打ち動作を行わせることができる。
【0024】
釘の打ち込みが終了してトリガ機構25が開放されると、図3(d)に示すように、トリガステム34が上端に作用している圧縮バネ38の力により下方に移動し、第一Oリング34aが筒状部36a内に嵌合して開口36bを閉鎖する。そしてトリガステム34が下死点近くまで移動したときに第二Oリング34bがパイロットバルブ33から離脱して、バルブチャンバ37内へ圧縮空気を導入する。バルブチャンバ37内に導入された圧縮空気の圧力が高まりパイロットバルブ33とメインバルブ32の下端に作用する押圧力が大きくなったとき両バルブが上方へ移動して図3(a)の初期状態に復帰する。これにより打撃シリンダはエアチャンバ24と遮断されて排気路22と連通され、打撃ピストンを駆動した圧縮空気がエア通路21を経由して排気路22から排出され、打撃ピストンが上死点位置へ復帰されて打撃行程が終了する。
【0025】
図4は上記実施例の改良技術に係る実施例であり、前述の実施例ではパイロットバルブ33が摺動自在に配置されていたが、本実施例のパイロットバルブ33’は上端がグリップ部11に形成された凹部11a内に収容され下端面がバルブキャップ36の筒状部36aの上端面に当接されて摺動しない状態に配置されている点で異なっている。前述の実施例では、トリガステム34の操作によりバルブチャンバ37への圧縮空気の遮断とバルブチャンバ37内の圧縮空気の大気への開放が同時に行われる可能性があり、この場合にトリガステム34を少し引いてすぐに戻してしまった場合に、メインバルブ32が誤動作してしまうことがある。図4に示す実施例では、パイロットバルブ33’を下方位置に固定して配置することにより、バルブチャンバ37への圧縮空気の遮断を確実に行うようにしてメインバルブの誤動作の発生を防止するものである。
【0026】
以下図に基づいて上記実施例の作動状態を説明する。図4(a)は非操作状態であり、圧縮空気がパイロットバルブ33’の下端を経由してバルブチャンバ37内に導入されており、この圧縮空気圧がメインバルブ32を上方位置に配置してエアチャンバ24とエア通路21を遮断しており、またエア通路21が排気路22と接続されて打撃シリンダを大気と連通させている。
【0027】
図4(b)に示すように、釘打機を起動するためトリガステム34が操作されると、トリガステム34の第二Oリング34bがパイロットバルブ33’内に進入してバルブチャンバ37内へ供給されている圧縮空気を遮断し、その後第一Oリング34aが筒状部36aから抜け出てバルブチャンバ37内の圧縮空気を開口部36bから排出する。この際、パイロットバルブ33’が下方位置に固定して配置されているので、第二Oリング34bによる圧縮空気の遮断が確実に行われてから第一Oリング34aによる圧縮空気の排出が行われる。これにより図4(c)に示すように、メインバルブ32を上方へ押圧していたエア圧が無くなるのでメインバルブ32は上方から作用する圧縮空気の作用で下方に移動する。メインバルブ32が下方向へ移動することにより圧縮空気が打撃シリンダに導入されて打撃ピストンが駆動される。
【0028】
釘の打ち込みが終了してトリガ機構が開放されると、図4(d)に示すように、トリガステム34が上端に作用している圧縮バネ38の力により下方に移動し、第一Oリング34aが筒状部36a内に嵌合して開口36bを閉鎖する。そしてトリガステム34が下死点近くまで移動したときに第二Oリング34bがパイロットバルブ33’から離脱して、バルブチャンバ37内へ圧縮空気を導入する。バルブチャンバ37内に導入された圧縮空気の圧力が高まりメインバルブ32の下端に作用する押圧力が大きくなったときメインバルブ32が上方へ移動して図4(a)の初期状態に復帰する。これにより打撃シリンダはエアチャンバ24と遮断されて排気路22と連通され、打撃ピストンを駆動した圧縮空気がエア通路21を経由して排気路22から排出され、打撃ピストンが上死点位置へ復帰されて打撃行程が終了する。
【0029】
次に、本発明の更に別の実施例を図5により説明する。この実施例のメインバルブ機構40では、前述の実施例におけるメインバルブ32とパイロットバルブ33とが一体のメインバルブ41で構成されている点が相違しており、上部の小径部と下部の大径部で構成されたメインバルブ41はバルブハウジング31内に摺動自在に収容されており、大径部の上端に保持された第一Oリング41aがバルブハウジング31に形成された給気弁座31aに接離してエアチャンバ24とエア通路21間を開閉する。メインバルブ41の下端はバルブチャンバ37内に臨んでおり該バルブチャンバ37内の圧縮空気圧により上方へ移動される。
【0030】
メインバルブ41の中心部は中空に形成されており、この中空内にトリガステム34の上端に装着されている第三Oリング34cが配置されている。メインバルブ41の大径部上端面から前記第三Oリング34cの下方の中空内を連通するエア通路41cが形成されており、エアチャンバ24内の圧縮空気が該エア通路41cを経由してバルブチャンバ37内へ供給されている。トリガステム34の第二Oリング34bがメインバルブ41の中空内に嵌合されることによって前記圧縮空気の供給が遮断される。メインバルブ41の小径部上端には開口41dが形成されておりバルブハウジング31上端に形成された開口を介してメインバルブ41の中空内を常時大気に連通させている。
【0031】
上記実施例の作動状態を図5に従って説明する。図6(a)の非作動状態では、トリガステム34の第一Oリング34aがバルブチャンバ37を閉鎖しており、バルブチャンバ37内は圧縮空気がエア通路41cを介して供給されるている。メインバルブ41はバルブチャンバ37内の圧縮空気圧力を下端に受けて上方に移動してエア通路21とエアチャンバ24間を遮断し、エア通路21を排気路22へ接続している。
【0032】
図6(b)に示すように、釘打機を起動するためトリガステム34が操作されると、トリガステム34の第二Oリング34bがメインバルブ41の中空内に進入してエア通路41cを介してバルブチャンバ37内へ供給されている圧縮空気を遮断し、同時に第一Oリング34aが筒状部36aから抜け出てバルブチャンバ37内の圧縮空気を開口36bから排出する。これにより、図6(c)に示すように、メインバルブ41は上方から作用する圧縮空気の作用で下方に移動する。メインバルブ41が下方向へ移動することによりメインバルブ41の第一Oリング41aが給気弁座31aから離れてエアチャンバ24とエア通路21を連通させ、圧縮空気が打撃シリンダに導入されて打撃ピストンが駆動される。メインバルブ41が下方に移動することによって、トリガステム34の第二Oリング34bとメインバルブ41の中空部との嵌合深さが大きくなり、トリガステム34が少し戻されてもバルブチャンバ37内への圧縮空気の導入がされず、従ってメインバルブ41の動作が安定して確実な釘打ち動作を行わせることができる。
【0033】
釘の打ち込みが終了してトリガ機構25が開放されると、図6(d)に示すように、トリガステム34が上端に作用している圧縮バネ38の力により下方に移動し、第一Oリング34aが筒状部36a内に嵌合して開口36bを閉鎖する。そしてトリガステム34が下死点近くまで移動したときに第二Oリング34bがメインバルブ41の中空部下端から離脱して、エア通路41cを介してバルブチャンバ37内へ圧縮空気が導入される。バルブチャンバ37内に導入された圧縮空気の圧力が高まりメインバルブ41下端に作用する圧縮空気による押圧力が大きくなったときメインバルブ41が上方へ移動して図6(a)の初期状態に復帰する。これにより打撃シリンダはエアチャンバ24と遮断されて排気路22と連通され、打撃ピストンを駆動した圧縮空気がエア通路21を経由して排気路22から排出され、打撃ピストンが上死点位置へ復帰されて打撃行程が終了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のメインバルブ機構を実施した釘打機の縦断側面図
【図2】 図1と同じ実施例のメインバルブ機構の一部を拡大した断面図
【図3】 図1の実施例の作動状態を示すもので、(a)は初期状態、(b)はトリガステムを操作した直後の状態、(c)は釘打機が起動された状態、(d)はトリガステムを開放した直後の各状態を示す
【図4】 図1の改良技術の実施例を示す作動図であり、(a)は初期状態、(b)はトリガステムを操作した直後の状態、(c)は釘打機が起動された状態、(d)はトリガステムを開放した直後の各状態を示す
【図5】 本発明の別の実施例を示す釘打機の部分断面図
【図6】 図1の実施例の作動状態を示すもので、(a)は初期状態、(b)はトリガステムを操作した直後の状態、(c)は釘打機が起動された状態、(d)はトリガステムを開放した直後の各状態を示す
【符号の説明】
10 釘打機
11 グリップ部
21 エア通路
22 排気路
23 プラグ
24 エアチャンバ
25 トリガ機構
26 トリガレバー
27 コンタクト部材
28 シーケンシャルレバー
29 コンタクトアーム
30 メインバルブ機構
31 バルブハウジング
31a 給気弁座
31b 排気弁座
32 メインバルブ
32a 第一Oリング
32b 第二Oリング
32c 拡径部
33 パイロットバルブ
33a 穴
33b 開口
33c 大径部
34 トリガステム
34a 第一Oリング
34b 第二Oリング
34c 第一Oリング
36 バルブキャップ
36a 筒状部
36b 開口
37 バルブチャンバ
38 圧縮バネ
39 圧縮バネ
40 メインバルブ機構
41 メインバルブ

Claims (2)

  1. 多数の釘が連結された連結釘を収容するマガジンと、該マガジン内の釘をノーズ部に形成された射出口内に順次供給する釘供給機構と、圧縮空気の動力によりドライバを駆動して該ドライバにより前記射出口内の釘を射出口から打ち出す打撃ピストン及び打撃シリンダとからなる駆動手段と、該駆動手段を収容するとともに圧縮空気を貯留するエアチャンバが形成された中空のグリップ部を一体に形成したボデーと、及び、前記エアチャンバ内の圧縮空気を打撃シリンダへ導入して前記駆動手段を起動させるための手動操作可能なトリガ機構を備えた釘打機において、前記ボデーの中空グリップ部内に下端にバルブチャンバを画成したバルブハウジングを形成し、該バルブハウジング内に、前記打撃シリンダ内とエアチャンバ間を開閉するメインバルブと、該メインバルブの内周側に配置され、中空内を介して前記バルブチャンバへの圧縮空気供給を行う中空のパイロットバルブと、前記パイロットバルブの中空内に摺動自在に収容され、前記バルブチャンバの圧縮空気大気に開放又は遮断するとともに、バルブチャンバへの圧縮空気の供給を遮断するトリガステムとを同心状に三重に収容配置し、更に、前記メインバルブとパイロットバルブの下端部をバルブチャンバ内に臨ませて配置させ、かつ、該メインバルブの下死点位置をバルブチャンバの底面と当接させることにより設定し、また、前記トリガステムの外周にはOリングが装着され、前記Oリングは前記トリガステムが操作されたときに前記パイロットバルブ内に進入してバルブチャンバ内への圧縮空気の供給を遮断するとともに、その後、圧縮空気が前記打撃シリンダに導入されると前記パイロットバルブが下方に移動することによって前記Oリングとの嵌合深さが大きくなることを特徴とする釘打機におけるメインバルブ機構。
  2. 前記パイロットバルブの中空内を常時大気に連通させることにより、パイロットバルブ内に収容したトリガステムの上端面に圧縮空気圧が作用しないようにしたことを特徴とする請求項1に記載の釘打機におけるメインバルブ機構。
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