JP4922895B2 - 樹脂プーリ及び媒体搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂プーリに関し、特に、紙幣等の媒体を装置内部間及び装置外に搬送する媒体搬送装置に搭載される樹脂プーリに関する。
媒体を繰出して搬送する媒体搬送装置においては、同一のシャフトに複数のプーリを嵌合させた回転部材が多用されている。よって、1つの装置に使用される回転部材、プーリの個数が増加し、それらの回転部材の生産においても正確でかつ手間がかからず生産できることが重要となってきている。上記のような同一のシャフトに複数のプーリを嵌合させた回転部材を生産するにあたって、例えば、シャフトにプーリを所定数挿入し、位置決めしてプーリに設けた貫通孔とシャフトに設けた小孔の位置を合せてピンをプーリの上から圧入機などで打ち込むことでプーリを固定していた。このような方法では、孔位置を合せる作業及びピンを垂直に圧入する技術、時間等を要し、打ち損じ無しに正確にピンを圧入する作業が非常に困難であった。上記の課題を解決する手段として、予めプーリ内部に設けた対抗した2つの溝の距離をピンの長さに合わせ、幅広の溝の軸方向の中心部付近に対抗した突起を設け、シャフトの小孔に打ち付けたピンを上記プーリの溝に合せて、嵌め込んで嵌合させるべく樹脂プーリの構成が提案されている(特許文献1参照)。
さらに、上記の改造案として、プーリ内部に設けた対抗した2つの溝の距離をピンの長さに合わせ、一つの溝の幅が他の溝の幅と同等かそれ以上の溝幅を有する溝に対して、溝幅を軸方向の中心部に向かって浅くなるように構成した樹脂プーリが提案されている(特許文献2参照)。
特開平10−318354号公報 特開2002−089665号公報
前記背景技術のように、シャフトにプーリを所定数嵌合させ、位置決めしてプーリに設けた貫通孔とシャフトに設けた小孔の位置を合せてプーリの上からピンを圧入機などで圧入する方法によれば、上述したように、打ち損じ無しに正確にピンを打ち込む作業が非常に困難であること、さらには、今日のように搬送すべき媒体量が多く、高速で正確に搬送させる能力を必要とする媒体搬送装置においては、従来の製造方法で作成した搬送部材を使用した場合、プーリの取り付け精度のばらつきに起因するプーリの回転ムラにより、媒体搬送装置における搬送の信頼性の低下や、搬送障害が生じる等の課題が発生することになる。
さらに、特許文献1、2で開示された樹脂プーリの構造では、確かに組立作業が容易になり、ピンの打ち損じも生じない構成のものであるが、突起を設ける溝幅が広いため、例えば、シャフトに設けるピン孔位置がずれていた場合や、上記溝がボス部の中心よりずれていた場合は、挿入したピンと突起との位置精度が悪くなり、プーリに生じるガタが大きくばらついたり、プーリの突起にかかる力が不安定になったりする等、部品精度のばらつきを吸収できない構造となるおそれがある。
さらに、製造工程においても、課題がある。一般に、樹脂からなるプーリは金型を作成し、成形加工して作成するが、このプーリ内部のボス構造のような内部に精度良く突起を設ける複雑な構造の金型を作成する場合、高度な技術や多くの費用を要することになる。また、成形品に関しても、溝の一部に突起を形成した場合、上述した部品のばらつきに起因して突起部に加わる力及びピンをプーリに嵌合させる時に生じる突起部への付加力によって、突起部が破損してしまうという問題が発生するおそれがある。
本発明の目的は、成形加工及び取付作業が容易で、かつ取付精度が高い樹脂プーリ及び該樹脂プーリを複数備える媒体搬送装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、ピンが取り付けられたシャフトに嵌合される樹脂プーリであって、前記シャフトが挿入されるボス部と、前記シャフトが前記ボス部に挿入される際に、前記ピンの一端が挿入される第1の溝であって、該第1の溝の一部に、前記第1の溝の溝幅が前記ピンの直径よりも狭くなるように幅規制部材を有する第1の溝と、前記第1の溝よりも溝幅が広く、前記ピンの他端が挿入される第2の溝を備える構成を採用した。
本発明によれば、取付作業が簡単で、かつ取付精度を高くすることができ、また取付時間の短縮を図ることができる。
以下、図1から図7を参照して、本発明の一実施形態を説明する。本実施形態では、銀行などの金融機関に採用される現金自動取引装置(以下、ATM(Automated Tellers Machine)という。)を例として説明する。
図1は、樹脂プーリ、シャフトに嵌め込むピン、上記樹脂プーリを嵌め込むシャフトの構成を示した概略図であり、図2は上記部材を合させる組立手順を示す嵌合構成図である。また、図3は樹脂プーリを側面及び正面に沿って裁断した断面図を示している。
まず、図1において、樹脂プーリ1の中心部が空洞となっており、この空洞部分をボス3と称する。ボス3の穴径は貫通させるシャフト7の軸径に略同一の構成となっており、シャフト7をボス3に貫通させた時にガタが生じないように調整されている。さらに、ボス3には、シャフト7に貫通させた樹脂プーリ1を固定させるためのピン6を通す第1の溝2及び第2の溝4が、ボス3の中心点を対称に双方に設けられている。第1の溝2及び第2の溝4の深さは、シャフト7に挿入されたピン6の長さに略同一に構成されており、また第1の溝及び第2の溝4の溝幅は、ピン6の直径と略同一に構成されている。ここで、ピン6の長さとは、シャフト7に挿入されたピン6の、シャフト7から上下に出ている部分それぞれの長さ(第1の溝及び第2の溝4に挿入される部分の長さ)である。また、シャフト7には、ピン6を挿入するピン孔8が複数設けられている。また、ピン孔8の孔径はピン6の直径に略同一となっており、ピン孔8にピン6を挿入した後はシャフト7にピン6が固定された状態に保たれる。
次に、図2を用いて、樹脂プーリ1、ピン6、シャフト7を嵌合させる手順を説明する。まず、図2(a)に示すように、ピン6をシャフト7に設けられたピン孔8に挿入機等で挿入しておく。次に図2(b)で示すように、ボス3に、ピン6が挿入されたシャフト7を嵌め込む。このとき、第1の溝2及び第2の溝4にピン6が嵌るように位置合わせして嵌め込む。図2(c)は、樹脂プーリ1のシャフト7への嵌め込みが完了した状態を示す図である。上記の手順により、シャフト7に挿入したピン6ごとに溝の位置合わせを行い、樹脂プーリ1をシャフト7に挿入していくことで樹脂プーリを嵌合させることが可能となる。
図3は、樹脂プーリ1の断面構造図を示す。図3(a)は、樹脂プーリ1の外観図であり、図3(b)は、図3(a)に示す樹脂プーリ1を、外側の円周を含む面(切断面A)で切断した断面図(断面図(A))であり、図3(c)は、図3(a)に示す樹脂プーリ1を、第1の溝2及び第2の溝4を通る直径を含む面(切断面B)で切断した断面図(断面図(B))を示す。
図3(b)に示すように、樹脂プーリ1のボス3には、中心に対称に第1の溝2及び第2の溝4が設けられており、第1の溝2の溝幅が第2の溝4の溝幅より狭くなっている。
図3(c)に示すように、溝幅の狭い第1の溝2の一部には、第1の溝2の溝幅が、溝に挿入されるピン6の直径よりやや狭くなるように溝幅規制部材31が設けられている。ここで、溝幅規制部材31が設けられている部分は、第1の溝2の溝幅がピン6の直径よりやや狭くなっているが、ピン6に力を加えて第1の溝2に挿入することにより、ピン6は、溝幅規制部材31が設けられている部分を通過することができるような構成であるものとする。
また、図3(c)に示すように、第2の溝4(第1の溝2よりも溝幅の広い溝)には壁30が設けられており、図3(c)の右側から左側全体に亘って第2の溝4は形成されていない構成である。一方、第1の溝2は、一部に溝幅規制部材31が設けられているが、図3(c)の右側から左側全体に亘って溝が形成されている構成である。
図3(c)のような構成において、シャフト7、ピン6と樹脂プーリ1を図2(b)→図2(c)に示すように嵌合させる場合、ピン6を第1の溝2及び第2の溝4に挿入する際に、第1の溝2に対しては、(溝幅規制部材31が設けられていることにより)ピン6の挿入にあたって負荷がかかった状態で挿入され、ピン6が樹脂プーリ1の軸方向の中心部近傍(溝幅規制部材31が設けられていない位置)に達した時に負荷がなくなる。また、第2の溝4に対しては、ピン6の先端が壁30に接することにより、シャフト7がこれ以上奥に挿入できない状態となる(後述する図4(a)の状態)。
また、樹脂プーリ1の外周側面には、ゴム等の弾性部材32を巻き、樹脂プーリ外周側面と当該外周側面と接する部材との間に摩擦力を生じさせることで、樹脂プーリ1のみが空回りをしない構成を採用する。本実施形態では、弾性部材32を設けた構造で説明を行なうが、弾性部材32が無い構造であっても差し支えない。
図4は、樹脂プーリ1の内部構造図である。図4(a)は樹脂プーリ1にピン6が嵌め込まれた状態のプーリ内部構造を示し、図4(b)は、樹脂プーリ1のボス3を前面(図4(a)の右側)から見た前面図であり、図4(c)は、第2の溝4を上から見た真上図(樹脂プーリ1を、図4(a)の上側に描かれた水平な一点鎖線で切断し、断面を上から見た図)であり、図4(d)は、第1の溝2を下から見た真下図(樹脂プーリ1を、図4(a)の下側に描かれた水平な一点鎖線で切断し、断面を下から見た図)である。
図4(a)に示すように、樹脂プーリ1にピン6が嵌め込まれた状態において、ピン6の一端は、溝幅の広い第2の溝4の終端に位置し、壁30に接する位置に配置されている。また、ピン6の他端は、溝幅の狭い第1の溝2の略中間地点(水平方向におけるほぼ中間地点)に位置し、溝幅制限部材31が無い位置に配置されている。この状態において、第1の溝2と第2の溝4の溝深さL1(図4(a)に示す)が、ピン6の全長に略同一となっているため、挿入されたピン6が樹脂プーリ1の内部で傾斜した状態になることが困難であることから、ピン6が第2の溝4の壁30に接する位置(図4(a)に示す状態)において、第1の溝2におけるピン6の位置も決まる。
さらに、第1の溝2において溝規制部材31が無くなる位置と、第2の溝4における壁30の第1の壁2に対応する位置との距離L2(図4(a)に示す)が、ピン6の直径と略同一に構成されていることから、第2の溝4で固定されたピン位置が、第1の溝2に設けた溝規制部材31が無くなる位置とほぼ同一の位置となっている。よって、ピン6が樹脂プーリ1に一旦挿入され、図4(a)に示す位置で固定されると、樹脂プーリ1の溝内部でピン6が傾くことも無く、かつ第1の溝2又は第2の溝4から外れることもない状態が実現できるので、樹脂プーリ1の位置合わせが容易になる。
また、本実施形態においては、幅の狭い第1の溝2に、幅を制限する溝幅制限部材31を設けていることから、シャフト7のピン孔8の位置ずれ、第1の溝2又は第2の溝4の中心ズレが生じた場合においても、それらのズレは小さくてすむため、部品精度のばらつきを吸収できる構成となっている。
本実施形態では、第1の溝2よりも第2の溝4の方が、約2割程度溝幅が広く構成されている。これにより、例えば、樹脂プーリ1を使用するにつれて生じる、嵌合されたピン6との摩擦や、ピン6への負荷によって、ボス3の軸方向の中心部近傍の磨耗、へたり、変形などにより、溝幅の狭い第1の溝2の溝幅が当初より広く開口してしまった場合に、溝幅の広い第2の溝4側で開口を抑制できるように構成されている。より具体的には、本実施形態の構成では、溝幅の狭い溝が開口し、約2割程度幅が広くなった時点で溝幅が両端で略同一となり、溝幅の規制が両端部で規制され、それ以上の開口を防止するように構成されている。実施例では、約2割程度の溝幅の構成において説明したが、溝幅の割合は特に重要な要素でなく、上記の効果を奏する構造であれば良い。
次に図5、図6を用いて、他の実施例について説明する。
図5(a)は、ピン6を嵌合させた樹脂プーリ1の内部構造を示した基本形である(図4(a)と同様)。この基本形は、溝幅が広い第2の溝4の後方に壁30を設け、溝幅が狭い第1の溝2の前方に溝幅を規制する幅規制部材31を設けた構成になっている(図5(a)〜(c)において、前方は図の右側、後方は図の左側である。)。一方、図5(b)に示す樹脂プーリ1の内部構成は、幅が広い第2の溝4の内部構成は図5(a)と同じであるが、幅が狭い第1の溝2は、溝の前方に溝幅を規制する幅規制部材31を設け、かつ、溝の後方に壁30を設けた構成になっている。さらに、図5(c)においては、幅が広い第2の溝4の内部構成は図5(a)と同じであるが、幅が狭い第1の溝2の内部構成は、前方及び後方に溝幅を規制する幅規制部材31を設け、軸方向の中心部近傍で幅規制部材31が無い構造になっている。
図5(a)においては、第1の溝2と、第2の溝4との溝深さをピン6の長さに略同一にすることで、挿入したピン6がシャフト7の垂直面に対して傾斜することを防止した構造となっているが、図5(b)においては、第1の溝2及び第2の溝に壁30を設けることで、また図5(c)においては、溝幅を規制する幅規制部材31を、第1の溝2の前方及び後方に設けることで、それぞれピン6がシャフト7の垂直面に対して傾斜することを防止する構造となっている。
これらの構造を図5(a)の構造と比較した場合、例えば、樹脂プーリ1をシャフト7に嵌合させ、媒体搬送部材として使用した場合、媒体を搬送する駆動力がピン6を経由してシャフト7及び樹脂プーリ1に加わることになる。また、搬送を停止したり、逆方向に駆動したりする制御においては、負荷が大きくピンの側面に加わることが想定できる。こうした制御を繰り返すことによって、ピン6の両端部が樹脂プーリ1の溝(第1の溝2及び第2のみぞ4)の底を削り、第1の溝2と、第2の溝4との溝深さが、ピン6の長さよりも大きくなることが考えられる。このような状態においては、図5(a)の構造であれば、ピン6がシャフト7の垂直面に対して傾斜する可能性が想定されるが、図5(b)、5(c)の構造では、第1の溝2の内部において、ピン6を前方後方両側から保持する構造であるので、上述したピン6の傾斜を防止することが可能である。
図5(d)〜(g)は、本実施例における、樹脂プーリ1の図4(d)に示す断面図(第1の溝2の様子を示す断面図)と同じ箇所の断面図を示す。
第1の溝2、基本形は図5(d)の形状(図4(d)と同様)であるが、図5(e)は、幅規制部材31を、幅方向の両側(図における左右両側)に対向するように設けるのではなく、幅方向の片側のみに設けた構成である。図5(f)は、溝の外側から内側(上述の表現でいうと、図5(a)における、樹脂プーリ1の前方から後方(右側から左側))に向かって、溝幅が次第に狭くなるように構成されている。図5(g)は、図5(d)と似ているが、溝の外側(図5(a)の前方(右側))を広くする構成である。
これらの構成は、図5(d)と比べて以下のような効果がある。例えば、図5(e)では、幅規制部材31を片側のみに設けることで、幅規制部材31の厚みが両側に分割した場合よりも幅規制力が約2倍になり、さらに強固なものとなる。また、ピン6が通る溝が片側に偏っていることから、樹脂プーリ1の軸方向の中心部に嵌合したピン6に対して、樹脂プーリ1の外側に外的負荷が加わっても、幅規制部材31の壁によって吸収するため、ピン6の抜け防止に絶大な効果がある。また、図5(f)、図5(g)では、ピン6を挿入する位置の溝幅が広くなっていることから、樹脂プーリ1にピン6を挿入する際、ピン6が、第1の溝2に設けた幅規制部材31に衝突することなく、ピン6をスムーズに挿入することが可能となる。さらに、図5(f)の構成のように、溝の外側から内側に向かって溝幅が次第に狭くなり、樹脂プーリ1の軸方向の中心部で最小の溝幅になっていることから、ピン6を溝に挿入する際に生じる抵抗力が上記最小の溝幅近傍のみ付加されることになるため、ピン6の挿入を容易に行なうことができる。また、溝幅規制部材31に対しても、ピン6の挿入中に絶えず負荷が加わること無く、ピン6が割れたり、削れたりすることを避けることができる。上述したような効果を各々の構成で達成できるものであるが、これらの構成を複合的に設けた構成であってもよく、このように複合した構成であれば、各々の構成の特徴を複合的に持つことが期待できる。
図6は、他の実施例における、樹脂プーリ1の中心部の内部構造を示す。図6(h)は、図5(a)と同様に、樹脂プーリ1にピン6が嵌め込まれた状態の樹脂プーリ1の内部構造を示している。図6(h)で示されたA部を拡大した内部構造図の様々な実施例を示した図が、以下の図6(i)〜6(l)である。これらの図6(i)〜6(l)では、溝の深さを規制する溝深さ規制部材60を設けた構造になっており、挿入されたピン6が、シャフト7の垂直面に対して傾斜したり、ピン6が溝から抜けたりするのを防止する。
詳細には、図6(i)は、樹脂プーリ1の第2の溝4に設けられた壁30からピン6の直径の距離を離した位置に、突起状の溝深さ規制部材60を設けた構造である。図(j)は、図6(i)と同様の位置に溝深さ規制部材60を設けているが、溝深さ規制部材60の形状が、図の右から左に下り傾斜した形状を有する溝深さ規制部材60を設けた構造である。図6(k)は、溝の外側先端部から中心部に向かって溝深さを次第に小さくした溝深さ規制部材60を設けた構造である。図6(l)は、図6(k)と構成が似ているが、溝の外側先端部に、溝深さ規制部材60を設けない構造である。
図6(i)、図6(j)は、溝深さ規制部材60を溝の一部に設けた構成であるので、ピン6を挿入する場合に、溝深さ規制部材60に接触する時点のみ樹脂プーリ1に負荷がかかるとともに、ピン6に挿入を妨げる抵抗力が付加されるので、樹脂プーリ1が割れたり、削れたりすることを防止したものであり、挿入を容易に行える効果を奏している。また、図6(k)、図6(l)は、樹脂プーリ1の第2の溝4にピン6を挿入する際、溝深さが徐々に深くなっていることから、ピン6の先端が溝の上端面に衝突することなく、スムーズに挿入することが可能となる。さらに、図6(k)の構成のように、外側から内側に向かって溝深さが次第に浅くなり、樹脂プーリ1の軸方向の中心部で最小の溝深さになっていることから、ピン6を溝に挿入する時に生じる抵抗力が、上記最小の溝深さ近傍のみ付加されることになるため、そこに到達するまでは、ピン6の挿入を容易に行なうことができる。また、上述したような効果を各々の構成で達成できるものであるが、これらの構成を複合的に設けた構成であってもよく、このように複合した構成であれば、各々の構成の特徴を複合的に持つことが期待できる。
なお、実施例2における、図5(a)及び図5(d)で設けた、溝幅を制限する溝幅制限部材31は、溝の幅方向を規制し、ピン6を樹脂プーリ1に嵌合させた後の抜け防止が目的とした構成であるが、本実施例では、溝の深さを規制し、同様に抜け防止の効果も有しているが、作用点が溝幅でなく、溝深さである点が異なり、さらにピン6のシャフト7の垂直面に対して傾斜防止の効果も奏するものである。従って、溝幅及び溝深さを制限した部材を複合的に有する構成であっても問題ない。
図7は、上記実施例1〜3に共通の構成であり、ピン6を嵌合した樹脂プーリ1をシャフト7に複数個設けた回転部材の構成を示した構成図である。図7(a)に示すように、シャフト7には4個のピン孔8が空いており、各ピン孔8にピン6が挿入されている。図7(b)は各ピン6に樹脂プーリ1を挿入し、嵌合させた内部構成図である。組み立て(挿入)の順番としては、樹脂プーリ1に対して、ボス3の右側からシャフト7を挿入するため、シャフト7の一番右側のピン6を挿入し、ピン6に対して、樹脂プーリ1をシャフト7の左先端(図7の左側)から挿入して嵌合する。引き続いて、シャフト7の右側2番目にピン6を挿入し、同様に樹脂プーリ1をシャフト左先端から挿入して嵌合する。上記動作を4回繰り返してシャフト7の右側から順番に樹脂プーリ1を嵌合させていく手順で完成させる。図7(c)が、完成させた回転部材の上面図である。
本実施形態では、外側の樹脂プーリ70が内側の樹脂プーリ71より幅が太いものを使用し、内側の樹脂プーリ71のローラ外周面には、ゴム等の弾性部材32を巻く構成にしている。本実施例では、当該回転部材を複数設け、環状の平ベルト(図示せず)を各々の外側のプーリ70に架けることで、回転部材の両端に平ベルトを、回転部材の中央に弾性部材をそれぞれ設けた構成にすることで、平ベルト及び弾性部材上を紙幣が搬送されるように構成されている。
従って、シャフト7を、外側に設けた平ベルトで回転駆動力を得て回転させ、内側のプーリ71設けた弾性部材32との摩擦力によって、紙幣を回転方向に搬送させることが可能となる。外側に設けた平ベルトは、搬送される紙幣が斜行するのを防止する効果もあり、確実に紙幣を搬送できる。よって、これらの回転部材を、媒体搬送装置の搬送路に複数設けることで、高速の搬送が可能となる。例えば、ATM内部の紙幣処理装置の様に、高速にかつ正確に紙幣を搬送し、急停止や搬送した紙幣等を鑑別したりする等、複雑な搬送制御を要求する場合においては、高速で等間隔で紙幣を搬送する必要があり、また搬送される紙幣を鑑別する場合には、搬送された紙幣が斜行すると正確に鑑別できないなどの厳しい搬送条件が必要とされる。本実施形態のように、回転部材を用いることで、搬送した紙幣を正確にかつ敏速に鑑別できる媒体処理装置を実現することが可能となる。
背景技術に示すように、樹脂プーリ1をシャフト7に嵌めこんでピン6を打ち込む方法においては、ピン6を圧入する際の力の加わり方で微妙にピン6と樹脂プーリ7の成す角度が垂直から外れる可能性がある。それらの樹脂プーリ1を複数連結させた場合においては、上記回転ムラのため、搬送速度が速く駆動する搬送装置で使用すると、正確に媒体の搬送する事が出来ずにスキューを生じたり、場合によっては、搬送障害を引起こしたりする原因となる。搬送する媒体が紙幣である紙幣処理装置においては、高速で搬送する媒体のイメージ、寸法、厚みなど様々な媒体の情報を取得して媒体の識別を行なう識別部を備えており、上記回転ムラが致命的な原因になる可能性がある。
これに対して本実施形態に示す媒体搬送装置においては、規格化された同一の構造を持つ樹脂プーリ1に強い力を負荷することなくピン6を嵌め込む構造になっているため、嵌め込まれた樹脂プーリ1とピン6及びシャフト7とを規格通りに組み立てることが可能である。
また、背景技術に示す方法では、ピン6をプーリに圧入する構造では、回転を止めたり、開始したりする際にピン6の側面部分に常に負荷が加わるため、ピン6と樹脂プーリ1との隙間において、使用が進む毎にひずみが生じることになる。そのひずみがそのまま回転ムラを生じる原因となる。また、特許文献1,2で開示された構成のように対抗する突起部を設けた構造において、上記ピンの側面に加わる負荷は常にそのまま突起部に伝わることになり、突起部の構造如何によっては破損することも想定される。
これに対して本実施形態の構成では、予めボス部3の軸方向の中心部にピン6の形状に合せた空洞部にピン6を嵌め込む構造を設けているので、ピン6と樹脂プーリ1が密接したものでなく、予め隙間が備えられている。さらに、溝規制部材を樹脂プーリ1先端から軸方向の中心部まで備えた構造であるため、ピン6の側面に上記負荷が加えられたとしても、それを吸収する構造となっており、破損することが考えられない。上述のようにして組み込まれた回転部材を用いることで、回転ムラさらに、媒体の搬送障害あるいは、部品の異常による機械的要因で、搬送部材に何らかの搬送を妨げる力が搬送部に加えられ、樹脂プーリ1に外的負荷が伝わった場合においても、ピン6がボス3軸方向の中心部から外れる事が無い構成になっている。
本実施形態の特徴は、内側空洞部を有するボス部と、該ボス部の円周上の対称となる位置に各々設けた第1及び第2の溝と、を設け、前記ボス部の空洞部にシャフトを取り付ける際に、前記シャフトに直交したピンに前記第1及び第2の溝を嵌め込んで前記シャフトに嵌合させて使用する樹脂プーリにおいて、前記第1の溝幅が前記第2の溝幅より狭くかつ前記第1の溝幅が樹脂プーリの軸方向の中心部で前記ピンの直径と略同一になっているように樹脂プーリを構成したことにある。
樹脂プーリを上述のような構成としたので、樹脂プーリに嵌合すべきシャフトにピンを嵌め込み、上記プーリのボス部にまずシャフトを差込み、上記プーリの第1および第2の溝の中にシャフトに取り付けたピンを横から挿入し、プーリ中央部まで嵌め込むことで取り付けが完了する。ピン6を樹脂プーリ1のボス3の溝に嵌め込む作業で、第1の溝は溝幅がピンの直径より狭くなっていることから、ピンを嵌め込むときに抵抗力が加わるので、ピン及び樹脂プーリのこちら側を中心に力を加えることで容易に嵌め込むことが可能である。例えば、プーリのシャフトへの嵌合作業を作業機等を機械を使用して自動作業化する場合、本発明の構成では、力の作用点を前記第1の溝周辺設けることで嵌め込み作業が実現出来る。さらに、嵌め込みに失敗した場合においても、溝先端部から樹脂プーリの軸方向の中心部まで溝幅の制限による抵抗力が付加されているので、必ずしも中心部付近でピンが止まる嵌め込み障害が発生する訳ではない。

特許文献1、2で開示された樹脂プーリの構造では、プーリの軸方向の中心部付近に対抗する突起を設けているため、溝先端部から中央部までは何の抵抗もなく、上記突起部で抵抗力が付加されるため、この時点で嵌め込み障害を生じる可能性がある。この場合において、プーリが中心部に入っておらず、突起直前で停止していても、嵌め込みに失敗しているかどうかを目視で判断することが困難な状態となっている。
また、特許文献1、2で開示された樹脂プーリの構造のように、対抗する突起部により、一度中心部に嵌ったピンが外れないように工夫されているが、樹脂成分で構成された樹脂プーリであるため、前記突起部の構造如何によっては、プーリの回転動作及び磨耗などが原因で突起部に亀裂が入ったり、破損したりする事も考えられる。さらに、特許文献1、2で開示された樹脂プーリの構造では、幅広の溝に上記突起を設けているため、例えば、シャフトに設けるピン孔位置がずれていた場合や、上記溝がボス部の中心よりずれていた場合では、挿入したピンと突起との位置精度が悪くなり、プーリに生じるガタが大きくばらついたり、プーリの突起にかかる力が不安定に架かってしまったりする等、部品精度のばらつきを吸収できない構造となっている。
一方、本実施形態は、幅の狭い溝に幅を制限する機構を設けていることから、上記のようにシャフトのピン穴位置のずれ、上記溝の中心ズレが生じた場合においても、それらのズレは小さくてすむため、部品精度のばらつきを吸収できるものである。
また、樹脂プーリに障害が発生すると、ピンが外れる障害だけでなく、ピンが外れていない場合においても、樹脂プーリの軸方向の中心部でシャフトが回転維持することが出来なくなり、樹脂プーリの回転不良が発生するため、例えば媒体の搬送手段として上記樹脂プーリを使用していた場合等では重大な搬送障害を引起こす事になる。
一方、本発明の樹脂プーリの構成では、材質が樹脂であることを考慮し、樹脂プーリの先端部から、樹脂プーリの軸方向の中心部まで幅規制部材を設けているため、ピンと接する溝部に多少の磨耗、損傷が発生した場合においても、ピン自体が外れる事がなく、さらにピンが樹脂プーリの軸方向の中心部から大きく外れた状態にもなることがない。よって、上記の様に溝部に多少の磨耗、損傷が発生したとしても搬送障害などを誘発する原因と成りえない等の効果が期待できる。
上述したように、本実施形態によれば、成形加工及び取付作業が簡単で、取付精度が高く、さらに取付時間短縮を実現でき、高品質を保持しつつ、製造者及び利用者にとって、使い勝手の良い樹脂プーリ及び媒体搬送装置を提供することができる。
また、本実施形態では、ATM内部の紙幣を外部へ、又はその逆に紙幣を搬送する紙幣搬送装置に用いられる様な樹脂プーリ及び紙幣等の媒体を搬送する媒体搬送装置を一実施例として説明を行なったが、例えば、紙幣だけでなく、紙葉類やシート状の媒体、通帳などの冊子状の媒体、貨幣やコイン状の媒体さらには、カード状の媒体等を搬送する媒体搬送装置に用いられる樹脂プーリ及び媒体搬送装置等にでも適用が可能ある。また、媒体搬送装置を内蔵する機械としては、本実施例で説明したATMに限らず、複写機、印刷機等、媒体を搬送する媒体搬送装置さらには、ベルトを使って部品等を搬送するベルトコンベア等、媒体を搬送する媒体搬送装置全般に適用が可能である。
なお、本実施形態における他の構成例は、以下の通りである。
(1)内側空洞部を有するボス部と、該ボス部の円周上の対称となる位置に第1及び第2の溝を設け、前記ボス部の空洞部にシャフトを取り付ける際に、前記シャフトに直交したピンに前記第1及び第2の溝を嵌め込んで前記シャフトに嵌合させて使用する樹脂プーリにおいて、前記第1の溝幅が前記第2の溝幅より狭くかつ前記第1の溝幅が上記ピンの直径より狭く樹脂プーリの軸方向の中心部で前記ピンの直径が略同一になっている。
(2)上記(1)において、第1の溝2の底部から第2の溝4の底部までの距離が一定でかつピン6の長さと略同一であるように樹脂プーリ1を構成することで、ボス3の中心部にピン6が接合されると、ピン6が溝内部でボス3の回転の垂直方向に対して、傾きが生じることができない構成になっている。さらに、上述したように、幅規制部材31がなくなる位置の溝の先端部がピン6との接触等で磨耗、損傷が生じた場合においても、樹脂プーリ1の回転動作が損なうことがないように構成されている。つまり、樹脂プーリ1をピン6に嵌め込んだ場合に、ピン6の先端部が樹脂プーリ1の溝の高さに略同一になるように構成した形態を示している。よって、ピン6を溝に嵌め込んだ場合、ピン6の先端部と溝との隙間がほとんど無い状態になっている。この構成により、上記した効果を奏する。
(3)上記(1)または(2)において、少なくとも第1の溝2の底部から第2の溝4の底部までの距離が、ボス3の軸方向の中心に向かって狭くなっている構成とすることで、溝が狭い溝でピン幅を規制し、さらに溝のピンの高さを制限する構造が実現できる。このように、溝の幅だけでなく、溝の高さを制限することで、ピンの幅と高さで、ピン6が樹脂プーリ1の中心部から外れないように規制する構造となるため、ピン幅、高さによって、樹脂プーリ1内部の磨耗、損傷または部品精度のばらつきを吸収でき、ピン6がボス3の中心部から外れることがなく、より強固な嵌合が実現できる。
(4)上記(3)において、少なくとも第1或いは第2の溝の底部に、樹脂プーリ1の軸方向の中心部手前で突起を設けた構成とすることで、溝が狭い溝でピン幅を規制し、さらに溝のピン6の高さを上記突起で制限する構造である。同様に、上記のように、溝の幅だけでなく、ピン幅と高さの両方で、ピン6が樹脂プーリ1の中心部から外れないように規制する構造となるため、ピン幅、高さによって、樹脂プーリ1内部の磨耗、損傷または部品精度のばらつきを吸収でき、ピン6がボス3の中心部から外れることがなく、より強固な嵌合が実現できる。
さらに、上記(3)または(4)に示す、溝幅の狭い第1の溝で溝幅を規制し、かつ溝幅の広い第2の溝で溝深さを規制する構成においては、ピン幅、高さの両方で、ピン6が樹脂プーリ1の軸方向の中心部から外れないように規制するだけでなく、ピン6の片側だけでなく、ピン6の両端部をピン幅、高さで樹脂プーリ1の中心部から外れないように規制する構造となるため、さらに、樹脂プーリ1内部の磨耗、損傷及びが部品精度のばらつきを吸収でき、ピン6がボス部3中心部から外れることがなく、より強固な嵌合が実現できる。
(5)上記(1)〜(4)において、本実施形態では、第1及び第2の溝の少なくとも一つの溝の幅がボス3の軸方向の中心部に向かって狭くなっているように樹脂プーリ1を構成することで、樹脂プーリ1をピン6に嵌め込み易くするために溝の先端部が多少広く溝幅を設けても、ボス3の中心部で十分に溝幅を狭めることで、ピン6を中心部に固定することが可能となる。さらに、次第に溝幅が狭くなることで、溝幅の制限による抵抗力が常にピン6に加わるのを避けることが出来る。樹脂プーリ1の中心部において、溝幅規制部材がなくなる位置で溝幅の制限による最大の抵抗力が加わるのみで、その他の箇所は抵抗力が低いため、容易に樹脂プーリ1へピン6を嵌め込むことが出来る。また、徐々にピン6の溝幅が狭まるため、最初に溝にピン6を嵌め込みさえすれば樹脂プーリ1の中心部に向かって力を加えるだけでスムーズに上記中心部に移動することが可能となる。
(6)上記(1)〜(5)において、前記第1及び第2の溝の少なくとも一つの溝の幅が溝先端部でやや広げるように樹脂プーリを構成している。樹脂プーリ1をピン6に嵌め込む場合においては、第1の溝幅がピン幅の直径よりやや狭くなっていると、ピン6に精度良く樹脂プーリ1を嵌め込むことが困難であるが、溝の先端部をやや広げることにより、ピン6を上記溝に通し易く工夫したものである。
(7)上記(1)〜(6)において、第1の溝2をボス3の軸方向の中心部を対称に片側に設け、第1及び第2の溝の少なくとも一つの溝が、ボス3の軸方向の中心部に対して反対側に溝を持たないように樹脂プーリを構成することで、ピン6がボス3の中心部に嵌った状態で、第1あるいは第2の溝において、ボス3の軸方向の中心部に対して反対側の少なくとも一つが溝を持たない壁となる構造のため、反対側にピン6が移動することがなく、上記中心部に略固定される状態になる。この場合、第1および第2の双方の溝に上記壁30を設けることが一番望ましいが、例えば、第1の溝に溝幅規制の構造があることで、第2の溝にボス部3の軸方向の中心部に対して反対側に壁30を設ける構造とすれば、ピン6の上下で各反対側に規制を設けることが出来るため、ピン6が固定されるという効果を十分に持たせることが出来る。また、第1の溝に溝幅規制の構造とその反対側に壁30を設ける構造であっても、第1、第2の溝の高さがピン6の長さに略同一としているので、第2の溝に規制、壁30が無い構成であっても、上記ピン6がボス部3の中心部から外れることは考えられない構成となっている。金型を作成する際に最も作成し易い形状でボス3の内部構造を作成するようにすればよい。
(8)上記(7)において、前記第1の溝の最深部と、片側に溝を持たない前記第1或いは前記第2の溝の最終部との軸方向の水平距離が前記ピンの直径に略同一である構成とすることで、嵌め込まれたピン6が樹脂プーリ1の軸方向の中心部でボス部3の回転の垂直方向に対して、傾きが生じることなく同方向に一定に回転することになるため、各ピン6が安定してシャフト7に対して垂直に樹脂プーリ1を回転出来る。
(9)上記(1)〜(8)記載の前記樹脂プーリを複数備え、前記各プーリの内側ボス部に共通のシャフトを取り付けた回転部材を複数連結して構成した搬送部上に媒体を通過させることで、前記媒体の搬送を行なうように媒体搬送装置を構成することで、シャフト7に取り付けた各樹脂プーリ1はシャフト軸を中心として、回転ムラ等を生じる事が無く、スムーズに回転することが可能である。例えば、上記構成から成る回転部材にベルトやギヤなどを利用して複数連結すれば、紙幣などの媒体を搬送させる搬送部として利用出来る。
樹脂プーリ、シャフト、ピンの外観図 シャフト、ピン、樹脂プーリの嵌合構成図 樹脂プーリの構成図 樹脂プーリ内部構成図 他の実施形態(樹脂プーリ内部構成図) 他の実施形態2(樹脂プーリ内部構成図) 回転部材の構成図
符号の説明
1…樹脂プーリ、2…溝幅の狭い溝、3…ボス部(空洞部)、4…溝幅の広い溝、5…リブ部、6…ピン、7…シャフト、8…ピン挿入孔、30…壁、31…溝幅規制部材、32…弾性部材、60…溝深さ規制部材、70…外側の樹脂プーリ、71…内側の樹脂プーリ

Claims (9)

  1. ピンが取り付けられたシャフトに貫通させ嵌合される樹脂プーリにおいて、
    前記シャフトが挿入されるボス部と、
    前記シャフトが前記ボス部に挿入される際に、前記ピンの一端が挿入される第1の溝であって、該第1の溝の先端部から該樹脂プーリの軸方向に中心部にかけて、前記第1の溝の溝幅が前記ピンの直径よりも狭くなるように幅規制部材を有する第1の溝と、
    前記第1の溝よりも溝幅が広く、前記ピンの他端が挿入される第2の溝を備えることを特徴とする樹脂プーリ。
  2. 請求項1記載の樹脂プーリであって、
    前記第1の溝の底部から前記第2の溝の底部までの鉛直距離が一定であり、かつ前記ピンの長さとほぼ同じであることを特徴とする樹脂プーリ。
  3. 請求項1記載の樹脂プーリであって、
    前記第1の溝の底部から前記第2の溝の底部までの鉛直距離が、前記ボス部に挿入されるシャフトの軸方向における前記樹脂プーリの一方の端部から内側に向かって短くなっていることを特徴とする樹脂プーリ。
  4. 請求項1記載の樹脂プーリにおいて、
    前記第2の溝の底部に突起を設けることを特徴とする樹脂プーリ。
  5. 請求項1から4いずれかの項に記載の樹脂プーリであって、
    前記第1の溝の溝幅が、前記幅規制部材によって、前記第1の溝の端部から内側に向かって狭くなっていることを特徴とする樹脂プーリ。
  6. 請求項1から4いずれかの項に記載の樹脂プーリであって、
    前記第1の溝の溝幅が、前記幅規制部材によって、前記第1の溝の端部から内側に向かって広くなっていることを特徴とする樹脂プーリ。
  7. 請求項1から6いずれかの項に記載の樹脂プーリであって、
    前記第1の溝または第2の溝の少なくとも一方は、前記ボス部に挿入されるシャフトの軸方向における前記樹脂プーリの一方の端部から他方の端部に亘る途中まで形成されており、該途中まで形成された溝の終端部に壁を有することを特徴とする樹脂プーリ。
  8. 請求項7記載の樹脂プーリであって、
    前記ボス部に挿入されるシャフトの軸方向における、前記壁の位置と、前記幅規制部材の終端部位置との間の距離が、前記ピンの直径と同じであることを特徴とする樹脂プーリ。
  9. 請求項1から8いずれかの項に記載の樹脂プーリを複数備え、
    該複数の樹脂プーリの各ボス部に共通のシャフトを挿入し、
    該シャフトを回転させることで前記複数の樹脂プーリによって媒体を搬送することを特徴とする媒体搬送装置。
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