JP4922493B2 - 自動包装機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてパウチ等の個装体が一つ一つ切り離される前の状態の連続包装体を製造することを可能にした自動包装機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開平11−165704号公報に開示されているように、ロール状に巻き取られている長尺な包装材料(包材)を長手方向に沿って順次二つ折りしてゆくフォーミング部と、その折り目に略平行な端縁同士を接合して縦シール部を形成して筒状とする縦シール装置と、前記筒状とされた前記包装材料を封筒状にすべく前記包装材料の所定部位を一定間隔をあけて接合して横シール部を形成する横シール装置と、封筒状とされた前記包装材料内に充填材料を充填する充填手段とを備えた自動包装機械が知られている。
【0003】
この種の自動包装機械を用いると、図7に示したように、縦シール部101、横シール部102が形成され、図8に示したような一つの個装体103が連結された連続包装体104を得ることができる。
【0004】
そして、得られた連続包装体104は、図9に示したように、繰り出しローラ105とカッター106とを備えたカッター装置107によって順次繰り出されて個装体103として一つずつ分離されるようになっている。
【0005】
カッター106の駆動タイミングをとる方式としては、第一に、繰り出しローラ105よりも前段に設けられている厚み検知ローラ108からの出力信号に基づいて同期させるものがある。この場合の厚み検知ローラ108は、連続包装体104の横シール部102が個装体103の充実部109よりも薄いことを連続包装体104に接触しながら機械的に検知する周知のものである。
【0006】
第二の方式としては、繰り出しローラ105よりも前段に設けられたマーク検知光電管(図示を略す)からの出力信号に基づいて同期させるものがある。この場合のマーク検知光電管は、連続包装体104の縦シール部101に表れている(包装材料に予め印刷されている)マーク110を連続包装体104に非接触で光学的に検知する周知のものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の連続包装体104及びこの連続包装体を製造する自動包装機械では、充填材料の納まり具合によって厚みが均一でなくなって検知すべき厚みの範囲がばらついたり、包装材料に印刷されているマーク110そのものに欠陥(印刷ずれ、印刷かすれ等)があったときに、正しい切断タイミングをとることが不能となる場合があるという問題があった。
【0008】
また、繰り出しローラ105によって連続包装体104を順次繰り出すようにはなっているものの、連続包装体104には縦シール部101があるため、その存在によって繰り出しローラ105と連続包装体104との間で、上滑りが生じて確実な繰り出しができない場合があるという不具合もあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題を解決するために本発明に係る自動包装機機械は、ロール状に巻き取られている長尺の包装材料を長手方向に沿って順次二つ折りするフォーミング装置と、上記二つ折りされた包装材料の長手方向端縁同士を接合して縦シール部を形成し、筒状形状にする縦シール装置と、上記筒状包装材料を一定間隔毎に接合して横シール部を形成することによって、包装袋形状にすると共に、この包装袋内に充填材料が投入された後に再度横シール部を形成して、密封形状の連続包装体にする横シール装置と、上記包装袋内に充填材料を投入する供給装置と、上記連続包装体の横シール部を切断するカッター装置と、を備えた自動包装機械において、上記横シール装置によって接合された横シール部に対して孔を穿つ穿孔手段と、上記穿孔手段によって孔が穿かれた上記連続包装体を引き出すために、上記孔のピッチに対応して係合する複数のピンが設けられている一対の軸支された回動体と、を備えていることを特徴としている。
【0010】
上記請求項1に係る手段によれば、切断タイミングをとるために供されるマークが連続包装体自身に孔として形成されているので、充填材料の納まり具合によって、あるいは、包装材料に印刷されているマークに依存することなく、又たとえマークがなくても、正しい切断タイミングをとることが可能となる。このマークとしての孔は、光電検知手段で検知する場合、反射光に基づく方式よりもはるかに高感度で検出されるものとなる。
【0011】
また、上記請求項1に係る手段によれば、切断タイミングをとるために供されるマークとしての孔を連続包装体に形成する穿孔手段が自動包装機械に設けられているので、充填材料の納まり具合によって、あるいは、包装材料に印刷されているマークに依存することなく、正しい切断タイミングをとることが可能となる。
【0012】
また、上記請求項1に係る手段によれば、自動包装機械に設けられた回動体には、連続包装体の孔のピッチに対応して係合する複数のピンが設けられているので、連続包装体を一対の繰り出しローラの間に挟むのではなく、連続包装体の孔にピンを強制的に係合させることで、確実な繰り出しが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る自動包装機械の形態を図面と共に説明すると、図1と図2は本発明を実施した多連式の自動包装機械を示す正面図と側面図である。これ等の図面において夫々符号1で全体的に示した自動包装機は、同時に複数本のスティック状の個装体31(図4参照)が連結された連続包装体32(図3参照)を連続的にシール成形できるように構成されている。
【0014】
即ち、上記の図1と図2に於いて、1Fは本体フレーム、2は充填材料を収容したホッパー、2Aはホッパー2から供給される充填材料を下側に多連に並設された各シュータ3…に振り分けて供給する定量供給装置、4…はその各上端口4A…をこれ等各シュータ3…の下側に多連に配設したフオーマーパイプ、5…は各フオーマーパイプ4…毎に設けたフオーマー、6はこれ等のフオーマー5を並べて載置するホルダー、7は縦シール装置で、8はその下側に設けた横シール装置、9はカッター装置、10は排出装置、11は操作パネルボックスであって、上記のフオーマーパイプ4とフオーマー5によってフオーミング装置が構成されている。
【0015】
更に図2に於いて、FHは幅の広い包装フイルム(包材)を巻いたロール、FはそのロールFHから引出された幅の広いフイルム、FXはこの幅の広いフイルムFを上記フオーマーパイプ4…等の連数に合せて幅の狭い複数条の包装フイルムF′…にスリットするスリッター装置、FAはこれ等各包装フイルムF′…のガイドローラであって、上記横シール装置8の上下運動に従って順次下方に引き出される各包装フイルムF′…は、各フオーマー5…によって各フオーマーパイプ4…の周囲を包むように断面略円形状又はU字状にフオーミングされる仕組になっている。
【0016】
次いで、上記図示した構成によれば、上記縦シール装置7の縦ヒートシーラー7Aを各フオーマーパイプ4に押接することによって、各包装フイルムF′の開放縁同士を各フオーマーパイプ4との間で縦シールして、各包装フイルムF′を断面略円筒状にシール成形し、更に、この包装フイルムF′を下側の横シール装置8で横シールした後、上記フオーマーパイプ4を通して各包装フイルムF′の内部に充填材料を充填し、然る後、横シール装置8をシール状態(挟持状態)のまま1パック分下方に作動させてフイルムFの引出しを行うと共に、この横シール装置8をシールを解いた状態にして上方に復動させて再度横シールを行うことによって、スティック状のパックを多連式にシール成形できるものであって、上記の動作を連続して繰返し行い、且つ、各横シールの中央部をカッター装置9で上下に両断することにより、1度に多数本のスティック状パックを連続的にシール成形できるように構成されている。
【0017】
図1、図2において、カッター装置9の上部には、横シール装置8によって接合された連続包装体32の横シール部33に、孔34を穿つ穿孔手段としてのパンチ装置35が設けられている。
【0018】
パンチ装置35は、図5に示すように、雌ブロック36と雄ブロック37とから構成されている。雄ブロック37には、雌ブロック36に形成されている貫通孔38に貫通されて連続包装体32に孔34を形成するための突設ピン39が設けられている。突設ピン39の直径方向の断面形状は、図3中(A)に示すような楕円形状とされている。
【0019】
そして、雄ブロック37が図示省略の駆動手段としての例えばエアーシリンダーによって、後述する孔検知手段としての光電管からの出力信号に同期されて連続包装体32に向けて打撃駆動して連続包装体32に孔34を穿つようになっている。
【0020】
カッター装置9は、図6に示すように、カッター41と、連続包装体32に形成された孔34を検知する光電管42と、孔34を穿たれた連続包装体32を引き出すための一対の軸支された回動体43,44とから構成されている。
【0021】
回動体43,44は、連続包装体32の隣り合う各孔34のピッチ(間隔)に対応して係合する4本のピン45…が設けられている。これらの回動体43,44は少なくとも一方がモーター等の回転駆動手段によって図6中矢印方向へ回動するもので、摩擦力に依らずに強制的に連続包装体32を繰り出すものである。
【0022】
本発明に係る自動包装機械は以上述べた如き構成であるから、図1乃至図3に示す本発明によれば、充填材料Cの納まり具合によって、あるいは、包装材料に印刷されているマークに依存することなく、正しい切断タイミングをとることが可能となる。
【0023】
また、図6に示す一対の回動体43,44によれば、連続包装体32を一対の繰り出しローラの間に挟むのではなく、連続包装体32の孔34にピン45…を強制的に係合させることで、確実な繰り出しが可能となる。
【0024】
そして、図6に示す光電管42(孔検知手段)によれば、充填材料Cの納まり具合によって、あるいは、包装材料F′に印刷されているマークに依存することなく、正しい切断タイミングをとって個装体31…を一つずつ確実に分離することが可能となる。
【0025】
さらに、図1に示すカッター装置9によれば、充填材料の納まり具合によって、あるいは、包装材料に印刷されているマークに依存することなく、正しい切断タイミングをとって個装体31…を一つずつ、しかも同時に多連式で確実に分離することが可能となる。
【0026】
なお、穿孔手段を構成するパンチ装置35から排出されるパンチくずを集める集塵装置の設置、多連状態で繰り出される連続包装体32の横ぶれを防止するガイド(例えば、フランジを有するプーリー等)の設置、上記のパンチ装置35を上下微動可能に支持し、光電管42からの出力信号に基づいて上記パンチ装置の上下方向の位置を微調整する構成、突設ピン39の直径方向の断面形状、包装材料の材質は適宜の選択事項である。特に、本発明は脱酸素剤を包装する包装材料等の硬質のシート材には一層好適である。また、本実施の形態では、多連式の自動包装機械について説明したが、単一の(一本の)連続包装体を製造する自動包装機械についても本発明を適用できることは勿論である。
【0027】
【発明の効果】
以上述べた次第で、本発明に係る自動包装機械によれば、切断タイミングをとるために供されるマークとしての孔を、連続包装体に形成する穿孔手段が自動包装機械に設けられているので、充填材料の納まり具合によって、あるいは、包装材料に印刷されているマークに依存することなく、正しい切断タイミングをとることが可能となり、洵に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動包装機械を示す正面図である。
【図2】その側面図である。
【図3】本発明に係る連続包装体を示す、(A)平面図、(B)その平面図のB−B断面図である。
【図4】本発明に係る個装体を示す平面図である。
【図5】本発明に係るパンチ装置を示す概略断面図である。
【図6】本発明に係るカッター装置を示す概略構成図である。
【図7】従来の連続包装体を示す、(A)平面図、(B)その側面図である。
【図8】従来の個装体を示す平面図である。
【図9】従来の自動包装機械におけるカッター装置の概略構成図である。
【符号の説明】
F’ 包装材料(包装フィルム)
FX スリッター装置(スリット部)
C 充填材料
2 ホッパー(充填手段の一部)
2A 定量供給装置(充填手段の一部)
4 フォーマーパイプ(フォーミング部の一部)
5 フォーマー(フォーミング部の一部)
6 ホルダー(フォーミング部の一部)
7 縦シール装置
8 横シール装置
9 カッター装置
31 個装体
32 連続包装体
33 横シール部
34 孔
35 パンチ装置(穿孔手段)
42 光電管(孔検知手段)
43,44 一対の回動体
101 縦シール部
Claims (1)
- ロール状に巻き取られている長尺の包装材料を長手方向に沿って順次二つ折りするフォーミング装置と、
上記二つ折りされた包装材料の長手方向端縁同士を接合して縦シール部を形成し、筒状形状にする縦シール装置と、
上記筒状包装材料を一定間隔毎に接合して横シール部を形成することによって、包装袋形状にすると共に、この包装袋内に充填材料が投入された後に再度横シール部を形成して、密封形状の連続包装体にする横シール装置と、
上記包装袋内に充填材料を投入する供給装置と、
上記連続包装体の横シール部を切断するカッター装置と、
を備えた自動包装機械において、
上記横シール装置によって接合された横シール部に対して孔を穿つ穿孔手段と、
上記穿孔手段によって孔が穿かれた上記連続包装体を引き出すために、上記孔のピッチに対応して係合する複数のピンが設けられている一対の軸支された回動体と、を備えていることを特徴とする自動包装機械。
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