JPH10305806A - 筒状シート成形装置 - Google Patents

筒状シート成形装置

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JPH10305806A
JPH10305806A JP9126221A JP12622197A JPH10305806A JP H10305806 A JPH10305806 A JP H10305806A JP 9126221 A JP9126221 A JP 9126221A JP 12622197 A JP12622197 A JP 12622197A JP H10305806 A JPH10305806 A JP H10305806A
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sheet
guide
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forming apparatus
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Yasumi Watanabe
保美 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯状シートを湾曲状シートに成形した後に湾
曲状シートの両側端部を折り込むことで、帯状シートの
筒状シートへの成形をスムースにすると共に帯状シート
の幅サイズ変更に対応可能とする。 【解決手段】 帯状シートSを成形ガイド31によって
湾曲状シートRに形成する。帯状シートSの幅は、湾曲
状シートRの端縁Eが必ずしも重なり合わない幅であ
る。送りガイド37の筒状ガイド部73で案内された湾
曲状シートRは、開口ガイド部78で、一対のガイド板
38,39によって折り込まれる。折り込まれた側端部
44は、縦ヒートシール手段によってシールされ、湾曲
状シートRは筒状シートTに成形される。ガイド板3
8,39の設置位置を変更すれば、帯状シートSの幅に
応じた折径の異なる筒状シートTが成形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、連続的に袋や、
被包装物が充填された袋包装体を製作するため、帯状シ
ートを筒状シートに成形する筒状シート成形装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、包装機械の一つとして、袋を連続
的に製作する製袋機や、袋を製作しつつ被包装物を包装
した袋包装体を連続的に製作する製袋充填包装機に見ら
れるように、帯状シートから筒状シートを成形する筒状
シート成形装置が知られている。縦形製袋充填包装機で
は、投下筒体の内部を通して被包装物を投下し、送り手
段が投下筒体を送りガイドとして利用して投下筒体を取
り囲む状態で筒状シートを投下筒体の先端側に送り、横
封止手段が投下筒体を通じて充填された被包装物を内部
に収容した状態で筒状シートを長手方向に隔置した位置
で横方向に封止している。筒状シートは、横封止手段で
封止されることで袋底部が形成され、充填済みの筒状シ
ートを被包装物の上部で再度、横封止手段で封止するこ
とにより、袋包装体が完成すると共に、次の包装のため
の袋底部が形成される。これら一連の手順を続けること
により、袋の製造、被包装物の充填、及び袋の封止とを
連続して行なうことができる。
【0003】筒状シートの成形は、帯状フィルム等の帯
状シートを製筒ガイド(製筒フォーマ)で筒状に成形
し、帯状シートの重ね合わされた側端部を、内部にヒー
タを備えた縦ヒートシール手段によってヒートシールす
ることにより行なわれる。横封止手段としては、縦シー
ルと同様に、内部にヒータを備えた横ヒートシール手段
がある。各ヒートシール手段は、発生した熱によって包
装材(又は、包装材にラミネートされた溶着層)をヒー
トシールする。横ヒートシール手段は、カッタを組み込
んだ横シール・カッタとすることができる。横シール・
カッタを作動させることにより、横シールによって順次
完成する包装体をカッタによって筒状シートから切断し
て個々の包装体に切断することができる。別の横封止手
段としては、テープ又はワイヤ等の線状体による結束手
段が挙げられる。
【0004】上記従来の製袋充填包装機の一例を、斜視
図として示した図11に基づいて説明する。図11に示
す製袋充填包装機は、被包装物Mを投下するための投下
筒体1を縦に配置した縦型製袋充填包装機であり、被包
装物Mは、上方から、図示しない計量機で充填すべき量
を計量した後、投入用のホッパから投下筒体1の内部を
通じて投下されて筒状シートT内に充填される。帯状シ
ートSを筒状に成形するため、投下筒体1を送りガイド
として利用し、投下筒体1の上部にはその外周を取り巻
くように襟部を有する製筒ガイド2が設けられている。
帯状シートSは、後述する送り手段によって引き出され
て製筒ガイド2を通過するときに筒状に成形され、製筒
ガイド2と投下筒体1との間の予め設定された隙間から
投下筒体1の外周面上を投下筒体1に沿って下方へ送り
出される。
【0005】帯状シートSは、投下筒体1に沿って送ら
れるときに縦封止手段である縦ヒートシール手段3によ
って筒状シートTに成形される。縦ヒートシール手段3
は、投下筒体1の側方に投下筒体1に沿って平行に延び
るように設けられている。縦ヒートシール手段3は、内
部にヒータを備えると共に互いに接離可能な縦ヒートシ
ールバー3a,3bから構成されており、筒状に成形さ
れた帯状シートSの互いに重なる長手方向の側端部を挟
み付けたときに両側端部を熱溶着する。帯状シートS
は、縦シール部分24を有する筒状シートTとなって、
投下筒体1の先端から送り出される。
【0006】筒状シートTを充填位置へ供給する送り手
段5が、投下筒体1の側方において、投下筒体1の周方
向に縦ヒートシール手段3とは直角方向に隔置した位置
に設けられている。送り手段5は、図11では、一方の
みが描かれているが、投下筒体1の直径方向の反対位置
にも同様の送り手段5が設けられており、筒状シートT
を両側から投下筒体1に対して挟み付けている。各送り
手段5は、同期して駆動され、投下筒体1に沿って筒状
シートTの繰り出しと繰り戻しを行なう。
【0007】各送り手段5は、サーボモータ6と、サー
ボモータ6によって駆動される駆動側プーリ7と、駆動
側プーリ7と対に設けられた従動側プーリ8と、駆動側
プーリ7及び従動側プーリ8とに巻き掛けられたタイミ
ングベルト9とを有している。サーボモータ6として
は、任意のタイミングで作動可能であり、応答性が良好
で、且つ精度良く送り量を制御可能なパルスモータが採
用される。タイミングベルト9は、駆動側プーリ7及び
従動側プーリ8との滑りをなくすために内側に各プーリ
と噛み合う噛み合い歯を有するベルトであり、タイミン
グベルト9の外側は、筒状シートTを投下筒体1上に滑
らせて走行させるため、筒状シートTに対して大きな摩
擦力を生じる材料で形成されている。送り手段5は、筒
状シートTを間に挟み付けるように、全体が適宜の手段
で投下筒体1に向かって押し付けられている。
【0008】帯状シートSは、包装材ロール21から、
案内ローラ15,16,17の周りを誘導されて、ダン
サーローラ18から更に案内ローラ20を経て製筒ガイ
ド2に送られる。ダンサーローラ18は、両端を機枠
(図示せず)に形成されたガイド溝19に案内されて矢
印Vで示すように上下方向に移動可能であり、帯状シー
トSに生じる弛みを吸収すると共に、ダンサーローラ1
8に加わる重力によって帯状シートSに適度の張力を与
えている。送り手段5が作動すると、帯状シートSは包
装材ロール21から繰り出されて製筒ガイド2を通過さ
せるのに充分な力で引っ張っられる。なお、帯状シート
Sの供給途中にマーカの判別センサ等の各種センサを配
置して、帯状シートSの送り制御を行なうことが可能で
ある。
【0009】投下筒体1の先端に繰り出された筒状シー
トTは、通常、先行する包装サイクルにおいて横方向の
封止が施されているので、袋の底部となるべき部分が既
に形成されている。この状態で先行して形成された横ヒ
ートシール部分26との間に一つの包装体の長さ、即
ち、被包装物Mの充填量に応じて予め定められた送り量
だけ、送り手段5によって筒状シートTが順方向に送ら
れる。筒状シートTのこの送りに合わせて、投下筒体1
を通じて被包装物Mを充填すると、被包装物Mは底部が
形成されている筒状シートT内に堆積する。
【0010】投下筒体1の下方には、横封止手段として
の横ヒートシール手段10が設けられている。横ヒート
シール手段10は、対向して配置された一対の横ヒート
シールバー10a,10bから成る。横ヒートシールバ
ー10a,10bは、内部にヒータを備えており、且つ
互いに同期して接近又は離間するように往復動可能であ
る。横ヒートシールバー10a,10bが筒状シートT
を挟みつけると、筒状シートTは互いに溶着されて横ヒ
ートシール部分26が形成され、被包装物Mが内部に収
容された袋包装体25が形成される。横方向の封止とタ
ンミングを合わせて、筒状に曲げられた帯状シートSに
対して上記した縦ヒートシールが施され、次の包装サイ
クルの準備が行なわれる。横ヒートシール手段10に
は、カッター12が内蔵されており、横ヒートシールと
タイミングを合わせてカッター12によって袋包装体2
5が筒状シートTから切断される。
【0011】製筒ガイド2は、全体として襟の形状を有
する襟部13と、襟部13の内縁部から垂下する筒部1
4とを有している。製筒ガイド2の内部には、例えば、
シートの厚み、材質等の帯状シートの特性によって予め
定められている隙間を介して投下筒体1が嵌挿されてい
る。投下筒体1の外周面は、送りガイドのガイド面とし
て機能している。製筒ガイド2の襟部13に沿って導入
された帯状シートSは、襟部13の内縁部から上記予め
定められた隙間内に折り返されて、筒状に成形される。
この隙間は、襟の縁部から折り返される帯状シートSに
皺やキズを生じさせないために、厳密な寸法管理が行な
われている。なお、筒状シートTを間欠的に送る場合、
筒状シートTの送りが停止したときに、慣性によって帯
状シートSが若干余分に製筒ガイド2に送り込まれるの
で、製筒ガイド2の襟部13に帯状シートSの浮き上が
り28が発生する。
【0012】また、帯状シートの幅が異なっても、機構
の構造を交換することなく帯状シートから連続的に折径
(偏平に潰したときの幅)が異なる筒状シートに成形す
ることができる製筒装置が従来から望まれている。被包
装物を横方向に搬送し、その周囲に帯状シートを包み込
む横型包装機では、帯状シートの送りと被包装物の搬送
とが間欠的ではなく連続的に行なわれることと、本来送
りガイドを必要とすることなく帯状シートを被包装物の
周りに筒状に成形することが可能であることのために、
帯状シートの幅方向サイズに応じて、成形ガイドの形状
のみを調節することで、袋包装体の幅方向のサイズ変更
に対応することができる(一例として、特公平3−17
694号公報参照)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】かかる製袋機又は製袋
充填包装機においては、帯状シートを筒状に成形するの
と同時に、縦シールされるべき両側端部も重ね合わされ
る側端部の成形も行なわれる。重ね合わせが行なわれる
部位は帯状シートの曲げ成形が急激に行なわれ且つ帯状
シートの側端部であるので幅方向に余裕がない部位であ
る。したがって、製筒ガイドでの帯状シートの側端部を
重ね合わせる成形が不調になると、帯状シートの側端部
で皺やキズを生じるので、装置の運転を中止して帯状シ
ートを製筒ガイドへ再装填しなければならないという問
題点がある。
【0014】また、被包装物を縦方向に投下し、帯状シ
ートを筒状シートに成形する縦型の製袋機や製袋充填包
装機における筒状シート成形装置では、上記のとおり、
製筒ガイドと投下筒体との間に、厳密に間隔を制御され
た隙間を形成する必要があるため、製筒ガイドの形状を
変更すると、それに合わせて上記正確な隙間を形成する
ように投下筒体及び被包装物投下用のホッパ等のサイズ
も合わせて変更する必要がある。特に、筒状シートを間
欠的に送る機構では、上記のように、筒状シートの送り
が停止したときに慣性によって帯状シートが若干余分に
製筒ガイドに送り込まれるので、製筒ガイドの襟部で浮
き上がりを生じるのが避けられず、その後に筒状シート
の送りが再開されたときに帯状シートが引っ張られてシ
ートに皺やキズを生じやすいという問題点がある。
【0015】そのため、従来の筒状シート成形装置で
は、帯状シートの特性に応じて製筒ガイドに対して適正
な投下筒体を用意する必要があり、製筒ガイドと送りガ
イドとを適正に組み合わせたユニットを幾種類も用意し
ておき、帯状シートの特性、特に横幅を変更するときに
は、縦型製袋機や縦型製袋充填包装機の本体はそのまま
利用しても、帯状シートの特性に適合した適正なユニッ
トを製作又は選択し且つ交換しなければならなかった。
このように、従来では、ユーザーの需要に応じるべく、
製筒ガイドと送りガイドとから成る多数組のユニットを
製作して用意して置かねばならず、しかも実際に使用す
る帯状シートの材料の種類、厚み、横幅サイズ等の特性
に応じて重量のあるユニットを交換するという作業者に
とって負担となる煩雑な作業を行なわなければならなか
った。
【0016】ところで、帯状シートを筒状シートに成形
する縦型の製筒装置において、板ばねを襟に相当する形
状に湾曲変形して製筒ガイドとし、その湾曲度を変更す
ることにより、帯状の包装用フィルムのサイズ変更に対
応しようとしたフィルム成形装置が提案されている(特
公平3−17692号公報、特公平3−17693号公
報、特公平3−17695号公報、及び特公平3−17
696号公報参照)。しかしながら、かかる提案による
フィルム成形装置においては、製筒ガイドは、帯状シー
トの幅に応じて湾曲度が変更できても、依然として、送
りガイドである投下筒体との隙間の間隔を調節する必要
があり、そのような隙間の調節は煩雑であると共に、そ
のような投下筒体との隙間が十分調節されない場合に
は、上記したように帯状シートに皺やキズが生じる可能
性がある。
【0017】このように、縦型製袋機や縦型製袋充填包
装機に用いられるような帯状シートから筒状シートを成
形する筒状シート成形装置においては、帯状シートから
筒状シートへの成形に加えて、帯状シートの両側端部を
重ね合わせる成形をも一度に行なっているため、特に帯
状シートの両側端部の重ね合わせ成形の不調を防止する
方策が求められている。また、帯状シートの幅サイズの
特性の変更に対応するためには、従来、ユニットとして
製筒ガイドや送りガイドを選択して交換するか、調節手
段によって製筒ガイドや送りガイドの投下筒体を変更す
るという対策を採用しており、いずれの対策もそれぞれ
上記したような不具合がある。したがって、筒状シート
成形装置においては、多数のユニットを用意する必要が
なく且つ煩雑な調整も不要な解決策が求められている。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、上記
課題を解決することであり、帯状シートから筒状シート
へ一度に成形するのではなく、帯状シートを一旦湾曲状
シートに成形し、その後に湾曲状シートの両側端部を重
ね合わせるように成形して、それぞれの成形を段階を踏
んで順次、成形を行なわせることにより、帯状シートの
両側端部の重ね合わせ成形の不調を防止することができ
る筒状シート成形装置を提供することである。
【0019】また、帯状シートから筒状シートへの成形
を行なうに際して、送りガイドの全周に帯状シートを回
し付けて側端部を一気に重ね合わせるまで成形するよう
にする限りは、成形ガイドの形状を帯状シートのサイズ
変更に対応して変形させるのは困難であるが、帯状シー
トを一旦湾曲状シートに成形する機構と、その後に湾曲
状シートの両側端部を重ね合わせるように成形する機構
とを分離するのであれば、帯状シートから筒状シートを
形成するのを実質的に妨げることのない程度に送りガイ
ドの全周の一部を利用して帯状シートを湾曲状シートに
成形し、湾曲状シートに対して両側端部を重ね合わせる
ときにサイズ変更が可能であることを見い出して、製筒
ガイド、送りガイド、或いは被包装物を投下筒体に投入
するホッパ等のサイズや形状を変更することなく、帯状
シートの幅サイズの変更に対応してサイズの異なる袋等
の製作を可能にした筒状シート成形装置を提供すること
である。
【0020】この発明は、上記の目的を解決するため、
以下のように構成されている。即ち、この発明は、走行
する帯状シートを湾曲状シートに成形する成形ガイド、
前記湾曲状シートの走行を案内するため前記成形ガイド
との間に前記帯状シートの特性に応じて予め定められた
隙間を形成して配置された筒状ガイド部と前記筒状ガイ
ド部の前記湾曲状シートの走行方向下流側に位置し且つ
長手方向に筒体の一部を開放させた開口部を有する開口
ガイド部とを有する送りガイド、前記湾曲状シートを前
記送りガイドに沿って送る送り手段、前記湾曲状シート
の側端部に係合して前記側端部を重ね合わせるため前記
開口ガイド部に対応して配置された重ね合わせガイド、
及び前記湾曲状シートの重ね合わされた前記側端部をシ
ールして筒状シートを形成する長手方向シール手段から
成る筒状シート成形装置に関する。
【0021】この発明による筒状シート成形装置は、上
記のように構成されているので、次のように作動する。
即ち、帯状シートが送り手段によって成形ガイドに引き
込まれると、帯状シートは、湾曲状シートに成形され
る。湾曲状シートは、成形ガイドと帯状シートの特性に
応じて予め定められた隙間を形成して配置された筒状ガ
イド部との間を走行案内されて、筒状ガイド部の湾曲状
シートの走行方向下流側に長手方向に筒体の一部を開放
させた開口部を有する開口ガイド部に沿って更に案内さ
れる。開口ガイド部に対応して配置された重ね合わせガ
イドが湾曲状シートの各側端部に係合して両側端部を重
ね合わせる。湾曲状シートの重ね合わされた両側端部は
長手方向シール手段によってシールされて、最終的に筒
状シートが形成される。
【0022】また、この発明による筒状シート成形装置
において、成形ガイドは、帯状シートを折り返して湾曲
状シートに成形する内端縁を有する襟部と、内端縁から
湾曲状シートの走行方向に延びる筒部とを有している。
帯状シートは襟部の表面を走行して引き込まれ、襟部の
内端縁で折り返されて内端縁から筒部の内面に沿って走
行する。また、成形ガイドの襟部と筒部とには、帯状シ
ートが湾曲状シートに成形された状態で両側端部が重な
り合う場合に、重なり合った両側端部を通過可能とする
成形スリットが形成されている。即ち、成形ガイドとし
ての構造は、従来の製袋充填包装機等に用いられている
フォーマをそのまま使用可能である。帯状シートの幅が
充分広い場合には、成形ガイドで帯状シートは長手方向
シール直前の筒状シートに成形されるが、この場合に
は、重なり合った両側端部を成形ガイドの襟部と筒部と
に形成された成形スリットを通過させることができる。
【0023】また、この発明による筒状シート成形装置
において、重ね合わせガイドは、開口ガイド部の開口部
に対向して配置され、且つそれぞれが湾曲状シートの対
応する各側端部に係合する一対のガイド板で構成されて
いる。各ガイド板は、湾曲状シートの対応する各側端部
に係合して両側端部を互いに寄せ合わせるように案内し
て重ね合わせ部を成形する。更に、一対のガイド板の対
向する側端部間には湾曲状シートの走行方向に延びるガ
イドスリットが形成されている。重ね合わせ部は、一対
のガイド板の対向する側端部間に形成されたガイドスリ
ットによって案内されて走行する。長手方向シール手段
がガイドスリットから延出した湾曲状シートの重ね合わ
された両側端部をシールする。
【0024】また、この発明による筒状シート成形装置
において、長手方向シール手段は一対のヒートシールバ
ーで構成され、湾曲状シートは一対のヒートシールバー
が開いている状態で送り手段によって送られる。長手方
向シール手段は、通常の製袋充填包装機に用いられるよ
うな一対のヒートシールバーから成る縦シール手段を適
用することができる。縦シール手段として一対のヒート
シールバーを適用すると、湾曲状シートの送りは間欠送
りとなり、湾曲状シートは一対のヒートシールバーが開
いている状態で送り手段によって送られる。
【0025】また、この発明による筒状シート成形装置
において、送り手段は、送りガイドとの間に湾曲状シー
ト又は筒状シートを挟み付ける摩擦係合送り手段とされ
る。摩擦係合送り手段としては、表面に高い摩擦係数を
有する材料で覆われたベルトやローラを用いることがで
きる。このような摩擦係合送り手段と送りガイドとの間
に湾曲状シート又は筒状シートを挟み付けた状態で摩擦
係合送り手段を駆動することにより、帯状シートを成形
ガイドに引込んで湾曲状シートを送りガイドに沿って送
り、筒状シートを送りガイドから送り出すことができ
る。送りガイドが比較的大型のものである場合に、送り
手段は、送りガイドの径方向に対向した一対の位置に配
置することができる。また、送りガイドが比較的小型の
ものである場合には、送り手段は、開口ガイド部の開口
部と径方向に対向した単一の位置に配置される。
【0026】また、この発明による筒状シート成形装置
において、重ね合わせガイド及び長手方向シール手段
は、帯状シートの幅に応じて開口ガイド部の開口部に対
して接離する方向に設定位置変更可能に設けられてい
る。送りガイドの開口ガイド部は、筒体の一部を長手方
向に切り欠いたように形成されているので、送りガイド
は一側が切り欠いたように開口しており、重ね合わせガ
イド及び長手方向シール手段が、開口部に対して接離す
る方向に位置を変えてフレームに固定される。重ね合わ
せガイド及び長手方向シール手段を開口部に対して最も
接近させて設けた場合には、最も筒径の小さい筒状シー
トを成形することになる。また、重ね合わせガイドを成
形ガイドの位置、例えば成形スリットに対応した位置に
設けた場合には、最も筒径の大きい筒状シートを成形す
ることになる。
【0027】また、この発明による筒状シート成形装置
において、筒状ガイド部は、湾曲状シート走行方向に対
して、帯状シートの幅が狭いほど湾曲状シートの両側端
部のガイドが早期に終了するように傾斜したガイド終端
縁を有している。帯状シートの幅が広い場合には、帯状
シートの両側端部は略一回りした状態に成形されている
ので、両側端部が重ね合わせガイドによって互いに折り
込まれるためにガイドされる距離は少ない。これに対し
て、帯状シートの幅が狭いほど、湾曲状シートの各側端
部の走行方向を急に転換するとシートには皺や傷か生じ
易いので、湾曲状シートの各側端部を互いに相手の側端
部と重ね合わせるには各側端部をゆっくりと案内する必
要がある。筒状ガイド部のガイド終端縁を湾曲状シート
走行方向に対して傾斜しておくと、帯状シートの幅が狭
いほど、帯状シートの両側端部は、筒状ガイド部から早
期に離れ、重ね合わせガイドの折り込みに合わせてゆっ
くりと案内されて、皺や傷を生じることなく重ね合わさ
れる。
【0028】また、この発明による筒状シート成形装置
において、筒状ガイド部は、襟部の内端縁に対応して配
置され、且つ筒状ガイド部のガイド終端縁は成形ガイド
の筒部の内部に配置されている。湾曲状シートが送りガ
イドに沿って送られる場合には、走行安定上、形ガイド
と送りガイドの筒状ガイド部との間の予め定められた隙
間を通して案内されるのが好ましい。帯状シートを折り
返す成形ガイドの内端縁に対応して筒状ガイド部を配置
しているので、帯状シートが内端縁で折り返されて湾曲
状シートに成形された瞬間から、湾曲状シートは筒状ガ
イド部によって案内されることになる。また、ガイド終
端縁は成形ガイドの筒部の内部に配置しているので、筒
状ガイド部が湾曲状シートの送りの案内の機能を果して
いる間は、成形ガイドとの共働によって案内されること
になる。
【0029】更に、この発明による筒状シート成形装置
は、筒状シートに所定の間隔で横方向封止を施して袋を
形成する製袋機に適用可能である。筒状シート成形装置
によって成形された筒状シートを所定間隔毎に横方向封
止を施すことにより、袋が形成される。また、この発明
による筒状シート成形装置は、送りガイドを被包装物が
内部を通じて投下される投下筒体とし、筒状シートに所
定の間隔で横方向封止を施して袋を形成しつつ袋に前記
投下筒体を通じて投下された被包装物を充填して袋包装
体を製造する縦型製袋充填包装機に適用可能である。帯
状シートの幅サイズを変更すると、成形ガイド、送りガ
イド、或いは被包装物を投下させるホッパを交換するこ
となく、製作される袋の幅を変更することができる。ま
た、ホッパから投入される被包装物は投下筒体の上部で
ブリッジを生じることがあったが、送りガイドの投下入
口が広いため、そのようなブリッジは生じない。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、こ
の発明による筒状シート成形装置の実施例を説明する。
図1はこの発明による筒状シート成形装置の一実施例の
要部を示す斜視図であり、図2は図1に示す筒状シート
成形装置の上部拡大図である。なお、図1及び図2は、
主要な構成要素のみを示しており、各構成要素を装置の
フレームに支持させる部材等、この発明の課題と直接の
関係を有しない部材は省略されている。
【0031】図1に示されている筒状シート成形装置
は、縦型製袋充填包装機に適用された例を示している。
成形ガイド31は、従来の縦型製袋充填包装機に用いら
れる製筒ガイド2と同様の構造を有している。即ち、成
形ガイド31は、帯状シートSが走行する襟状面33を
有する襟部32と、襟部32の内端縁35から延びる筒
部34とを有している。なお、記号Eは、帯状シートS
の両側の端縁を示している。帯状シートSは、襟部32
の襟状面33上を走行して内端縁35に至り、内端縁3
5で折り返されて湾曲状シートRに形成される。帯状シ
ートSの幅が充分広い場合、即ち、帯状シートSの幅が
筒部34の内周長よりも長い広さを有している場合に
は、成形ガイド31による成形のみで筒状シートTに成
形し得ることになる。この場合にも対応可能とするた
め、筒部34の左右対称中心位置には、筒状に成形され
た帯状シートSの両側端部44の重ね合わせ部が通過す
る可能な成形スリット36が形成されている。筒状シー
トTは、端縁Eを成形スリット36を通って成形ガイド
31の外部に突出した状態で成形ガイド31内を走行す
る。しかし、帯状シートSの幅が筒部34の内周長より
も短い広さであると、帯状シートSは湾曲シートRに成
形されるが、筒状までには成形されるに至らず、端縁E
は筒部34内を走行して成形スリット36を通ることは
ない。
【0032】成形ガイド31の筒部34内には、帯状シ
ートSの特性に応じて予め定められた隙間Gを隔てて送
りガイド37が嵌挿されている。この実施例では、筒状
シート成形装置は縦型製袋充填包装機に適用されている
ので、送りガイド37は、被包装物を筒内を通して投下
する投下筒体としての機能も果たしている。送りガイド
37は、襟部32の内端縁35から折り返された帯状シ
ートSを隙間Gに導入して湾曲状シートRに成形する働
きをする。
【0033】送りガイド37は、図6に展開図として示
した板金から切り抜いたものを図7に示すように円筒の
ように丸く加工したものである。図6は送りガイドの展
開図であり、図7は送りガイドの斜視図である。即ち、
送りガイド37の成形後の形状は、完全な円筒形ではな
く、図7にKで示す仮想上の筒体の一部を長手方向に切
り欠いたような形状をしている。図6に示す本体部分7
0は、加工後は、断面で見て半円筒以上の部分円筒とな
っている。図6に示した展開図において、本体部分70
の両側から延びたアーム部分71は、成形後は互いに端
縁72同士が溶接等の手段によって接続されている。ア
ーム部分71を含む周状の部分は、筒状ガイド部73を
形成している。送りガイド37の上端縁74は、円筒体
を横に切断した形状を有している。
【0034】筒状ガイド部73の下端縁75は、正面か
ら見て略V字状の形状を有しており、湾曲状シートRを
ガイドするガイド終端縁となっている。成形ガイド31
内に送りガイド37を組み付けた状態では、送りガイド
37の上端縁74は、成形ガイド31の襟部32の内端
縁35よりも上方に突出した状態となっており、また、
成形ガイド31の襟部32の内端縁35は、上端縁74
と下端縁75との間の筒状領域内に対応して位置してい
る。下端縁75のV字状の幅方向中心位置は、成形ガイ
ド31の成形スリット36(図1,図2参照)と整列し
ており、筒状ガイド部73の先端縁76を含んで、成形
ガイド31の筒部34の内部に囲まれた状態にある。送
りガイド37に形成された開口ガイド部78は、送りガ
イド37の母線と平行な方向に互いに平行な開口端縁7
7,77を形成し、開口端縁77,77間を開口部79
とするように、送りガイド37の下端80まで長手方向
に形成されている。
【0035】成形ガイド31の筒部34よりも下流であ
って、開口ガイド部78に対応する位置には、重ね合わ
せガイドとしての一対のガイド板38,39が設けられ
ている。一対のガイド板38,39は、開口端縁77,
77を結ぶ平面に平行な平面内に設置されている。ま
た、一対のガイド板38,39の対向する側端部40,
41の間に筒状シートTの両側端部が重なり合うように
ガイドスリット42を形成した状態で、機械のフレーム
に固定されている。一対のガイド板38,39が走行す
る湾曲状シートRに最初に当接することとなる角部(互
いに対向する側端部40,41の最上部に位置する角
部)には丸みQが付けられているので、一対のガイド板
38,39は湾曲状シートRにスムースに係合する。
【0036】更に、一対のガイド板38,39は、上記
のように互いのガイドスリット42を形成し且つ開口端
縁77,77を結ぶ平面に対し平行な関係を保ちなが
ら、開口ガイド部78の開口部79に対向して接離する
方向に設置位置が調節自在である。即ち、この送りガイ
ド37に対して使用可能な帯状シートSの幅が最も狭い
シートに対しては、成形可能な筒状シートTの筒径は最
も小さくなるので、一対のガイド板38,39は、開口
ガイド部78の開口部79に最も接近した位置で製袋充
填包装機のフレームに保持される。
【0037】また、この送りガイド37に対して使用可
能な帯状シートSの幅が最も広いシートに対しては、成
形可能な筒状シートTの筒径は送りガイド37の筒径と
同等であって且つ最も大きくなるので、一対のガイド板
38,39は、成形ガイド31の成形スリット36の出
口に対応した位置に取り付けられる。帯状シートSは、
成形ガイド31の成形スリット36から各側端部44が
重合した状態で、即ち、縦シール直前の筒状シートTに
なった状態で成形ガイド31から引き出されてくるの
で、ガイド板38,39がそのままその状態を引き継ぐ
ことになる。このように、一対のガイド板38,39
は、帯状シートSの幅に応じて送りガイド37の開口ガ
イド部78の開口端縁77,77に最も接近した位置
と、成形ガイド31の隙間36の出口に対応した位置と
の間の任意の位置に調節して製袋充填包装機のフレーム
に保持可能である。帯状シートSの幅が送りガイド37
の筒状ガイド部73の周長に満たない場合でも、帯状シ
ートSを湾曲状シートRに形成し、その後に湾曲状シー
トRの両側端部44を重ね合わせて筒状シートTに成形
することができる。幅サイズの異なる帯状シートの成形
ため、一対のガイド板38,39の位置調節とその作動
については、図8〜図10に基づいて後述する。
【0038】筒状シート成形装置を正面で見た状態で、
一対のガイド板38,39の直ぐ手前には、縦ヒートシ
ール手段43が設けられている。縦ヒートシール手段4
3の具体的な構造は、図11で示した縦ヒートシール手
段3の構造と同等であってよく、内部に発熱手段を有し
且つ作動機構によって互いに接離可能な一対の縦ヒート
シールバー43a,43bから構成されている。また、
縦ヒートシール手段43は、製袋充填包装機のフレーム
に可動に支持されており、縦ヒートシールをすべき作動
位置に設定可能であるとともに、シートの交換やメンテ
ナンス等のために、作動位置から非作動位置に移すこと
ができる。例えば、縦ヒートシール手段43は、送りガ
イド37から充分離れたフレームに送りガイド37の長
手方向に平行な軸(図示せず)の回りに回動可能とした
縦ヒートシール保持アーム4(図3参照)に保持されて
いる。少なくとも一方の縦ヒートシールバー43a,4
3bを可動(好ましくは、両方の縦ヒートシールバー4
3a,43bが共に同期して接離する)として湾曲状シ
ートRの重ね合わされた両側端部44を他方のヒートシ
ールバーとの間に挟み込んでヒートシールする。縦ヒー
トシール手段43の作動位置への設定は、一対のガイド
板38,39の設置位置に合わせて調節可能である。例
えば、縦ヒートシール手段43と一対のガイド板38,
39とを互いに連結し、縦ヒートシール手段43を一対
のガイド板38,39と一定の位置関係を保ちながら送
りガイド37の開口部79に対して接離する方向に位置
が調節可能である。勿論、縦ヒートシール手段43を一
対のガイド板38,39に対して微調節可能に連結して
もよい。帯状シートの交換やメンテナンス等のために、
縦ヒートシール手段43と一対のガイド板38,39と
は取外し可能に連結させることができる。
【0039】湾曲状シートR及び筒状シートTを送りガ
イドに沿って走行させる個々の送り手段50は、図11
に示す従来の送り装置5と同じように配置された同じ構
造を有するものでよい。即ち、送りガイド37の外側に
おいて、送りガイド37とタイミングベルト52との間
に湾曲状シートRを挟むように、送り手段50を配置す
る。送り手段50のタイミングベルト52の駆動は、サ
ーボモータによって一方のタイミングプーリ51を駆動
して行なう。縦ヒートシールバー43a,43bのよう
な縦ヒートシール手段43を用いる場合には、ヒートシ
ール実行中は、サーボモータの駆動を停止し、縦ヒート
シール手段43が開いている状態でサーボモータの駆動
を行なう。送りガイド37側には、タイミングベルト5
2に対応して、摩擦による走行抵抗軽減のため、空転可
能なローラ53(図8,図9参照)が配置される。送り
手段50は、タイミングベルト52に限らず、送りガイ
ド37の間に湾曲状シートRを挟むローラで構成しても
よい。また、袋の成形を合わせて行なう場合には、横シ
ールを施すためボックスモーション等の動きによってシ
ートを引き出す横シール手段に送り手段としての働きを
させてもよい。
【0040】図2を参照して、帯状シートSが湾曲シー
トRを経て筒状シートTに成形される一例を説明する。
帯状シートSの端縁Eに着目すると、端縁Eは、成形ガ
イド31の襟部32の襟状面33を走行して内端縁35
上のA点で折り返されて、成形ガイド31の筒部34と
送りガイド37の筒状ガイド部73との間の隙間G内に
案内されて入り込む。このとき、帯状シートSは、湾曲
状シートRに成形される。端縁Eの走行方向は、送りガ
イド37の母線方向と平行な方向となる。湾曲状シート
Rは上記隙間G内を案内されて走行する。シートの流れ
の下流でガイド板38,39が折り込んでいるので、端
縁Eは、筒状ガイド部73の下端縁75においてB点で
折り返される。
【0041】湾曲状シートRの送りについて見ると、ガ
イド板38,39で折り込まれる湾曲状シートRの側端
部44の境界に相当する部分は、筒状ガイド部73の下
端縁75においてC点に対応している。送りガイド37
は筒状体であるので、B点及びC点で折り返された湾曲
状シートRの側端部44は、筒状ガイド部73の内側に
入り込む。ガイド板38,39が、端縁Eよりも僅かに
内側の側端部44に係合して折り込んでいるため、端縁
Eは、ガイド板38,39間のガイドスリット42から
外側に延出する。縦ヒートシール手段43のヒートシー
ルバー43a,43bがシール代となる互いに重なり合
った両側端部44をヒートシールする。帯状シートSの
幅が狭いほど一対のガイド板38,39で折り込まれる
湾曲状シートRの折込み量が増加することになるが、上
記のとおりガイド終端縁は傾斜しているので、例えばB
点及びC点で示すように、折込み開始点はガイド終端縁
である傾斜した下端縁75を逆上った位置に移動する。
したがって、折込み完了までに長手方向に走行する距離
との比率である折込み率は大きくならず、ガイド板3
8,39によって、湾曲状シートRを折り込んでも湾曲
状シートRに皺や傷を生じることがない。
【0042】図3〜図5には、この発明による筒状シー
ト成形装置が適用される製袋充填包装機の正面図、側面
図及び平面図が示されている。図3〜図5に示されてい
る帯状シートSは、示されている筒状シート成形装置に
対して最小幅を有する帯状シートである。図1及び図2
に示された構成要素に該当する構成要素には同じ符号を
付し、その再度の説明を省略する。製袋充填包装機のフ
レーム(図示せず)には成形ガイド31の両側にボルト
等から成る支柱60が垂下するように取り付けられ、支
柱60の型端から横方向に延びるアーム61に成形ガイ
ド31の筒部34が適宜の固定手段で取付けられてい
る。成形ガイド31の内部に嵌挿される送りガイド37
は、その上部において図示しない固定手段によりフレー
ムに固定されている。各アーム61からは、支持板62
が下方に延びており、支持板62と一体に取付けられた
支持ブロック63に、一対のガイド板38,39が進退
自在に固定されている。即ち、ガイド板38,39に後
方に延びるように固定された調節杆64が支持ブロック
63に対して、前後位置である開口部79に接離する方
向に設定位置を可変に固定されている。固定ねじ65を
緩めることによって、調節杆64が支持ブロック63に
対して前後に位置変更可能である。位置を調節させた状
態で固定ねじ65を締め付けることにより、ガイド板3
8,39をフレームに固定することができる。
【0043】送りガイド37の径が比較的大きい場合に
は、図8及び図9に示すように、送りガイド37の開口
ガイド部78を、180°以上の範囲にわたってガイド
面が存在するように形成するのが好ましい。この場合に
は、送り手段50を、開口ガイド部78を直径方向に対
向する2箇所において配置させると、筒状シートT(図
8ではT1,図9ではT2)の送りを充分安定して行な
うことができる。送りガイド37の径が比較的小さい場
合には、図10に示すように、一つの送り手段150に
よって筒状シートT3を安定して送ることができるの
で、送りガイド137の開口ガイド部178の背部分、
即ち、湾曲状シートの幅方向中央位置に対応した位置に
単一の送り手段150を配置する。
【0044】幅サイズの異なる帯状シートの成形ため、
一対のガイド板38,39の位置調節とその作動につい
て、図8〜図10に基づいて説明する。図8及び図9
は、比較的径が大きい送りガイドを用いた筒状シート成
形装置において、適用可能な帯状シートのうち最も幅が
狭い帯状シートと最も幅が広い帯状シートの成形状態を
示す断面図、そして図10は比較的径が小さい送りガイ
ドを用いた筒状シート成形装置において、幅が広い帯状
シートと幅が狭い帯状シートとの成形状態を示す断面図
である。図8、図9に示すように、帯状シートSの幅サ
イズが本来比較的広い場合には、径が比較的大きい送り
ガイド37を採用する。帯状シートSの幅が本来比較的
広いものの中で、最も幅サイズが狭い場合には、図8に
示すように、一対のガイド板38,39を開口ガイド部
78の開口端縁77,77に最も接近した位置に設定す
る。湾曲状シートRは、筒状ガイド部73から開口ガイ
ド部78に移行するときに、開口ガイド部78の湾曲表
面を案内される部分はその湾曲表面に沿った形状の湾曲
部分45を有し、開口端縁77,77からはみ出す部分
は、一対のガイド板38,39によって開口端縁77,
77を結ぶ平面に接近した状態に折り込まれた折込み部
分46,46となる。折込み部分46,46の先端の各
側端部44は縦ヒートシール手段43によってヒートシ
ールされて縦シール部分48となり、湾曲状シートは筒
状シートT1に成形される。
【0045】一方、帯状シートSの幅が適用可能なもの
の内最も幅サイズが広い場合には、図9に示すように、
一対のガイド板38,39を開口ガイド部78の開口端
縁77,77から最も離れた位置に設定される。即ち、
一対のガイド板38,39は、筒状ガイド部73の外側
直近であって、成形ガイド31の成形スリット36の出
口に対応した位置に設定される。湾曲状シートRは、筒
状ガイド部73から開口ガイド部78に移行するとき
に、開口ガイド部78のガイド表面を案内される部分は
そのガイド表面に沿った形状の部分45を有する。開口
端縁77,77からはみ出す部分についても、筒状ガイ
ド部73に案内される形状を略保ったままの湾曲保形部
分47となる。湾曲保形部分47の側端部44は、一対
のガイド板38,39によって案内されて縦ヒートシー
ル手段43によってヒートシールされて縦シール部分4
8となり、湾曲状シートは筒状シートT2に成形され
る。
【0046】一対のガイド板38,39及び縦ヒートシ
ール手段43は、図8と図9に示す二つの両限界位置の
間の任意の位置に調節して製袋充填包装機のフレームに
取付け可能である。縦ヒートシール手段43によって縦
シールが施された筒状シートT1,T2は、その筒状態
を保ったまま、送り手段50によって送られる。一対の
ガイド板38,39によって折り込まれて次の縦ヒート
シールをすべき湾曲状シートRの断面形状は、一対のガ
イド板38,39がどの位置に設定されていても前回と
同じようにして湾曲状シートを引き出して筒状シートに
成形することができる。図8に示した筒状シートT1を
偏平に潰したときの幅(折径)に対して、図9に示した
筒状シートT2の折径は、約12%減少している。な
お、帯状シートSから製作される袋の最大折径200m
mに対する送りガイド37を用意した場合、一対のガイ
ド板38,39を開口ガイド部78の開口部79に最も
接近させるときには最小折径を180mmの袋を製作可
能であり、両者の間の任意の折径の袋を製作することが
できる。
【0047】帯状シートSの幅サイズが狭い場合には、
図10に示すように、送りガイド37の径自体を比較的
小さくする。送りガイド37の径を図8及び図9に示し
た形よりも小さくすると、一対のガイド板38,39の
設定位置変更によって得られる帯状シートSの幅の実寸
法としての調節範囲が狭くなる。帯状シートSの幅が狭
いと、帯状シートSの送りが湾曲状シートRの幅方向中
央位置に対応した位置にのみ設けた送り手段150で済
むことに着目して、開口ガイド部178のガイド面を縮
小できる。こうすることで、帯状シートSの幅が狭い場
合にも、図10において実線と破線で示した場合にみら
れるように、成形される筒状シートT3の折径(最小の
折径)と筒状シートT4の折径(最大の折径)との間の
実寸法としての調節範囲を広く取ることができる。各構
成要素には図8及び図9に示した対応する構成要素に1
00番を加えた符号を付してあり、それらの奏する機能
は同等であるので、再度の説明を省略する。なお、図1
0に破線で示した状態に対応する筒状シートT4を偏平
に潰したときの幅(折径)に対して、図10に実線で示
した状態に対応する筒状シートT3の折径は、約55%
減少している。
【0048】この実施例は、筒状シート成形装置を縦型
製袋充填包装機に適用した例であるので、送りガイド3
7は投下筒として利用されている。送りガイド37の内
部を通じて投下される被包装物Mは、作成される袋の容
量に応じた量が投下される。従来、被包装物Mを投下し
た場合、投下筒体の比較的上部で被包装物Mがブリッジ
等の詰まりを生じ易いという問題点があったが、この筒
状シート成形装置が適用される製袋充填包装機では、送
りガイド37は、使用可能な幅を有するどのような帯状
シートSに対しても最大の断面広さを有しているので、
被包装物Mが送りガイド37の上部内でブリッジ等の詰
まりを生じることはない。
【0049】
【発明の効果】この発明は、上記のように構成されてい
るので、次のような効果を奏する。即ち、この発明によ
る筒状シート成形装置は、成形ガイドによって帯状シー
トを湾曲状シートに成形し、送りガイドを湾曲状シート
の走行を案内するため成形ガイドとの間に帯状シートの
特性に応じて予め定められた隙間を形成して配置された
筒状ガイド部と筒状ガイド部の湾曲状シートの走行方向
下流側に位置し且つ長手方向に沿って筒体の一部を開口
させた開口部を有する開口ガイド部とから構成し、重ね
合わせガイドによって重ね合わされた湾曲状シートの両
側端部を長手方向シール手段によってシールして筒状シ
ートを形成するように構成したので、帯状シートの筒状
シートへの成形は、通常は一度に行なわれず、成形ガイ
ドによって一旦湾曲状シートに成形され、その後に送り
ガイドの働きによって湾曲状シートの両側端部を重ね合
わせて筒状シートに成形されるため、帯状シートの両側
端部の重ね合わせ成形が不調になることがなく、筒状シ
ートの成形をスムースに行なうことができる。
【0050】また、帯状シートから筒状シートへの成形
を施す送りガイドにおいて、送りガイドの全周を利用す
る限りは帯状シートのサイズ変更に対応するのは困難で
あるが、帯状シートを一旦湾曲状シートに成形する機構
と、その後に湾曲状シートの両側端部を重ね合わせるよ
うに成形する機構とを分離しているので、送りガイドに
開口ガイド部を設けて、湾曲状シートの両側端部を重ね
合わせるガイド板の設置位置を変更可能とし、ガイド板
の設置位置を変更するだけで、成形ガイドの形状を変更
することなく、帯状シートの幅変更に対応することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による筒状シート成形装置の一実施例
の要部を示す斜視図である。
【図2】図1に示された筒状シート成形装置の要部を拡
大して示す斜視図である。
【図3】この発明による筒状シート成形装置の一実施例
の正面図である。
【図4】図3に示した筒状シート成形装置の一実施例の
側面図である。
【図5】図3に示された筒状シート成形装置の一実施例
の平面図である。
【図6】図1に示した筒状シート成形装置において用い
られる送りガイドの展開図である。
【図7】図1に示した筒状シート成形装置において用い
られる送りガイドの斜視図である。
【図8】比較的径が大きい送りガイドを用いた筒状シー
ト成形装置において、比較的幅が狭い帯状シートの成形
状態を示す断面図である。
【図9】比較的径が大きい送りガイドを用いた筒状シー
ト成形装置において、比較的幅が広い帯状シートの成形
状態を示す断面図である。
【図10】比較的径が小さい送りガイドを用いた筒状シ
ート成形装置において、幅が広い帯状シートと幅が狭い
帯状シートとの成形状態を示す断面図である。
【図11】従来の製袋充填包装機を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 横ヒートシール手段 31 成形ガイド 32 襟部 34 筒部 35 内端縁 36 成形スリット 37 送りガイド 38 ガイド板(重ね合わせガイド) 39 ガイド板(重ね合わせガイド) 40 ガイド側端部 41 ガイド側端部 42 ガイドスリット 43 縦ヒートシール手段 43a,43b 縦ヒートシールバー 44 側端部 50,150 送り手段 73 筒状ガイド部 75 下端縁(ガイド終端縁) 78 開口ガイド部 79 開口部 G 隙間 K 筒体 M 被包装物 S 帯状シート R 湾曲状シート T 筒状シート

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する帯状シートを湾曲状シートに成
    形する成形ガイド、前記湾曲状シートの走行を案内する
    ため前記成形ガイドとの間に前記帯状シートの特性に応
    じて予め定められた隙間を形成して配置された筒状ガイ
    ド部と前記筒状ガイド部の前記湾曲状シートの走行方向
    下流側に位置し且つ長手方向に筒体の一部を開放させた
    開口部を有する開口ガイド部とを有する送りガイド、前
    記湾曲状シートを前記送りガイドに沿って送る送り手
    段、前記湾曲状シートの側端部に係合して前記側端部を
    重ね合わせるため前記開口ガイド部に対応して配置され
    た重ね合わせガイド、及び前記湾曲状シートの重ね合わ
    された前記側端部をシールして筒状シートを形成する長
    手方向シール手段から成る筒状シート成形装置。
  2. 【請求項2】 前記成形ガイドは、前記帯状シートを折
    り返して前記湾曲状シートに成形する内端縁を有する襟
    部と、前記内端縁から前記湾曲状シートの走行方向に延
    びる筒部とを有していることから成る請求項1に記載の
    筒状シート成形装置。
  3. 【請求項3】 前記成形ガイドの前記襟部と前記筒部と
    には、前記帯状シートが前記湾曲状シートに成形された
    状態で前記両側端部が重なり合う場合に、重なり合った
    前記側端部を通過可能とする成形スリットが形成されて
    いることから成る請求項2に記載の筒状シート成形装
    置。
  4. 【請求項4】 前記重ね合わせガイドは、前記開口ガイ
    ド部の前記開口部に対向して配置され、且つそれぞれが
    前記湾曲状シートの対応する各前記側端部に係合する一
    対のガイド板で構成されていることから成る請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の筒状シート成形装置。
  5. 【請求項5】 前記一対のガイド板の対向するガイド側
    端部間には前記湾曲状シートの走行方向に延びるガイド
    スリットが形成され、前記長手方向シール手段が前記ガ
    イドスリットから延出した前記湾曲状シートの重ね合わ
    された前記両側端部をシールすることから成る請求項4
    に記載の筒状シート成形装置。
  6. 【請求項6】 前記長手方向シール手段は一対のヒート
    シールバーで構成され、前記湾曲状シートは前記一対の
    ヒートシールバーが開いている状態で前記送り手段によ
    って送られることから成る請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の筒状シート成形装置。
  7. 【請求項7】 前記送り手段は、前記送りガイドとの間
    に前記湾曲状シート又は前記筒状シートを挟み付ける摩
    擦係合送り手段であることから成る請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の筒状シート成形装置。
  8. 【請求項8】 前記送り手段は、前記送りガイドの径方
    向に対向した一対の位置に配置されていることから成る
    請求項7に記載の筒状シート成形装置。
  9. 【請求項9】 前記送り手段は、前記送りガイドの前記
    開口部と径方向に対向した単一の位置に配置されている
    ことから成る請求項7に記載の筒状シート成形装置。
  10. 【請求項10】 前記重ね合わせガイド及び前記長手方
    向シール手段は、前記帯状シートの幅に応じて前記開口
    ガイド部の前記開口部に対して接離する方向に設定位置
    変更可能に設けられていることから成る請求項1〜9の
    いずれか1項に記載の筒状シート成形装置。
  11. 【請求項11】 前記筒状ガイド部は、湾曲状シート走
    行方向に対して、前記帯状シートの幅が狭いほど前記湾
    曲状シートの前記両側端部のガイドが早期に終了するよ
    うに傾斜したガイド終端縁を有していることから成る請
    求項10に記載の筒状シート成形装置。
  12. 【請求項12】 前記筒状ガイド部は、前記襟部の前記
    内端縁に対応して配置され、且つ前記筒状ガイド部の前
    記ガイド終端縁は前記成形ガイドの前記筒部の内部に配
    置されていることから成る請求項11に記載の筒状シー
    ト成形装置。
  13. 【請求項13】 前記筒状シートに所定の間隔で横方向
    封止を施して袋を形成する製袋機に適用可能であること
    から成る請求項1〜12のいずれか1項に記載の筒状シ
    ート成形装置。
  14. 【請求項14】 前記送りガイドを被包装物が内部を通
    じて投下される投下筒体とし、前記筒状シートに所定の
    間隔で横方向封止を施して袋を形成しつつ前記袋に前記
    投下筒体を通じて投下された前記被包装物を充填して袋
    包装体を製造する縦型製袋充填包装機に適用可能である
    ことから成る請求項1〜12のいずれか1項に記載の筒
    状シート成形装置。
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