JP4921083B2 - レトロウィルス産生用無血清培地 - Google Patents

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Description

本発明は、遺伝子治療の研究または臨床における遺伝子治療に使用されるウイルス産生細胞、特に遺伝子組換えレトロウイルスベクターの産生、製造に必要なレトロウイルス産生細胞の培養に有用な新規な組織培養用無血清培地、およびその培地を使用したウイルス、特に遺伝子組換えレトロウイルスベクターの製造方法に関する。
先天性遺伝子疾患の治療のほか、癌や感染症の治療を目的としてウイルスベクターを用いた遺伝子治療が開発されていると共に、臨床的に多くの試験が実施されている。特に、レトロウイルスベクターやアデノウイルスベクターを利用した遺伝子治療について多くの試みがなされている。
目的遺伝子を組み込むために使用される遺伝子組換えレトロウイルスベクター作製のために使用されるDNAベクターの例としては、野生型モロニー白血病ウイルス(MoMLV)のゲノムからウイルス粒子構造タンパク質遺伝子(gag, pol, env)が除去されたLXSN(Genbank Accession M28248)やMFG等がある。これらの他にさらに改変したベクターがヒトを対象とした臨床試験に使用されている。
遺伝子組換えレトロウイルスベクターの製造は、目的遺伝子を挿入したDNAベクターのパッケージング細胞(Psi-Crip、GP+E86、GP+envAm12、PG13等)へのトランスフェクションにより誘導されたプロデューサー細胞を培養し、目的のウイルスベクターを含有する上清を採取することにより実施される。さらに、この上清を再度パッケージング細胞に感染させる等の方法で、感染細胞の中から安定した目的遺伝子発現用のレトロウイルスベクターを安定に産生する産生細胞クローンを選択することも行われる。このような工程で、マスターセルバンク(MCB)、そしてワーキングセルバンク(WCB)が調製され、遺伝子治療用の遺伝子組換えレトロウイルスベクターが安定して製造される。
レトロウイルス産生を安定して行わせるためには、レトロウイルス産生細胞の培養は極めて重要である。通常、レトロウイルス産生細胞は血清を含有する培地中で培養し、その培養物よりウイルス含有上清の採取が行われるが、馴化という工程で培地中の血清濃度を徐々に減らし、無血清で増殖可能な細胞を選択することにより無血清での培養に成功している例も報告されている。しかし、一般的に無血清培地でのレトロウイルス製造は非常に難しい(非特許文献1)。
モレキュラー・バイオテクノロジー(Mol. Biotechnol.)、第15巻、第249−257頁(2000)
動物血清は未知のウイルスを含有する可能性がある等、その使用には多くのリスクがあるため、レトロウイルス産生細胞の培養には無血清培地の使用が望ましい。このため、臨床的にヒトへ投与される組換えレトロウイルスベクターの製造においては、最後のウイルス産生の工程においてのみ、動物血清を含有しない無血清培地が使用されることが多い。さらに、血清のロットにより組換えレトロウイルスベクターの生産性は大きく変動するため、使用する血清のロットの選択は極めて重要である。一方、無血清培地を使用する場合にはそのような生産性の変動を抑えることが可能であり、その必要性は非常に高い。ウイルス産生用の無血清培地にはいくつかの市販品があるが、血清を添加した培地に替わりうるものはない。血清を含有しないレトロウイルスベクターを調製するため、血清添加培地で培養後、ウイルス採取の最終工程で、X−VIVO15(キャンブレックス社製)等の無血清培地に変更した培養を行った後にウイルス上清を回収する方法、馴化により無血清で培養可能な細胞を選択する方法、等の工夫が行われているが、十分な効果を上げるには至っていない。
本発明者らは鋭意研究の結果、血清アルブミンを含有させた無血清培地ではレトロウイルス産生細胞が良好な状態で成育しうることを明らかにした。さらに前記培地を使用することにより高力価のレトロウイルス上清を採取できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明を概説すれば、本発明は
[1]ウイルス産生細胞の培養に使用される無血清培地であって、血清アルブミンが添加されてなることを特徴とする培地、
[2]血清アルブミンがヒト血清アルブミンである[1]の培地、
[3]血清アルブミンを0.05〜1%(重量比)の濃度で含有する[1]または[2]の培地、
[4]インターロイキン−2を含有する[1]〜[3]の培地、
[5]インターロイキン−2が10〜1000JRU/mLの濃度で含有する[4]の培地、
[6]カルシウムを150〜700mg/Lの濃度で含む[1]〜[5]の培地、
[7]上皮細胞成長因子を含有する[1]〜[6]の培地、
[8]ウイルス産生細胞が遺伝子組換えレトロウイルスベクター産生細胞である[1]〜[7]の培地、
[9]目的物質の製造方法であって、所望の目的物質を産生する能力を有する細胞を[1]〜[8]の培地で培養する工程を含有することを特徴とする目的物質の製造方法、
[10][1]〜[8]の培地に目的物質産生細胞の保存物を接種して培養を開始することを特徴とする[9]の目的物質の製造方法、
[11]目的物質が遺伝子組換えレトロウイルスベクターである[9]又は[10]の製造方法、に関する
本発明の培地を使用することにより、血清を含有しない遺伝子組み換えレトロウイルスベクター、ならびに前記ベクターを含有する医療用組成物を容易に調製することが可能となる。前記組成物は遺伝子治療の分野で非常に有用である。
本発明の第1の態様は、ウイルス産生細胞の培養に適した無血清培地に関する。
本培地は、ウイルス産生細胞の培養に必要な成分を混合して作製された血清を含有しない基本培地に血清アルブミンが添加されてなるものである。
前記の基本培地の成分としては、アミノ酸、糖類、有機酸のようなエネルギー源、ビタミン類、pH調整のための緩衝成分、無機塩類等があげられる。また、フェノールレッドのようなpH指示薬を含有していてもよい。このような基本培地として血清を含有しない公知の培地、例えば、DMEM、IMDM、ハムF12培地等を使用してもよく、これらはインビトロジェン社、シグマ社等から市販品として入手することができる。Opti−ProSFM、VP−SFM、293SFMII(いずれもインビトロジェン社製)、HyQ SFM4MegaVir(ハイクローン社製)等の市販の無血清培地も使用することができる。
前記の血清を含有しない培地に、血清アルブミンを添加し、本発明の培地を作製することができる。特に本発明を限定するものではないが、本発明には、好ましくは血漿分画物であるヒト血清アルブミン、例えばヒトアルブミン製剤が使用される。前記血清アルブミンの添加濃度としては、最終0.05−1%、好ましくは0.1−0.3%である。市販のヒト血清アルブミン製剤には安定化剤として、N−アセチルトリプトファンナトリウム及びカプリル酸ナトリウムが添加されているものがあり、本発明を特に限定するものではないが、これらが無血清培地に含有されていてもよい。その含有量としては、N−アセチルトリプトファンナトリウムは10−200mg/L、好ましくは、40−50mg/Lであり、カプリル酸ナトリウムは10−100mg/L、好ましくは25−30mg/Lである。さらに、本発明の培地としてはインターロイキン2、好ましくは、遺伝子組換えヒトインターロイキン2が添加されていることが好ましい。インターロイキン2の添加濃度としては、最終10−1000JRU/mL、好ましくは50−500JRU/mLである。さらに、本発明の培地には、カルシウムを塩化カルシウム相当として150−700mg/L、好ましくは300−500mg/Lの濃度で含有させることができる。
本発明の培地にはトランスフェリン、インシュリン、上皮細胞成長因子等の精製タンパク質(天然型又は組換え型)、オレイン酸、プロゲステロン等を加えることにより細胞の生育性および/または産生されるウイルスの力価を向上させることもできる。上皮細胞成長因子の場合、2−30mg/L、特に好ましくは5−20mg/Lとなるように培地に添加される。
本発明の培地により培養されるウイルス産生細胞には特に限定はないが、好適にはレトロウイルスベクター産生細胞の培養に本発明の培地が使用される。
本発明の第2の態様は、目的物質、例えばウイルスベクターの製造方法に関する。本発明の好適な態様では、遺伝子組換えウイルスベクターを産生させるためのウイルス産生細胞のMCBやWCBのような凍結保存物を適切な手段で解凍後、本発明の無血清培地に直接植えて培養を開始し、前記細胞を増殖させることができる。組換えウイルスベクターの大量調製のためには、本発明の無血清培地にウイルス産生細胞を適応させる工程を加えることが好ましい。前記の工程は、例えば10%血清を含む培地で培養されていた細胞を無血清培地に適応させるために、無血清培地に血清を5%となるように添加し培養を行う。2回から4回細胞の植え継ぎを行い馴化した後、今度は血清を2%に落とした無血清培地を用いて同様の馴化培養を行う。このように段階的に血清濃度を減らし、最終無血清培地に適応させていく。
本発明により製造されるウイルスベクターに特に限定はないが、特に好適にはレトロウイルスベクター、すなわち遺伝子組み換えレトロウイルスベクターが例示される。
本発明により製造されるレトロウイルスベクターには特に限定はない。通常、無制限な感染、遺伝子導入を防止された複製能欠損レトロウイルスベクターが本発明に使用される。公知の複製能欠損レトロウイルスベクターとしては、MFGベクターやα−SGCベクター(国際公開第92/07943号パンフレット)、pBabe[Nucleic Acids Research、第18巻、第3587〜3596頁(1990)]、pLXIN(クロンテック社製)、pDON−AI(タカラバイオ社製)等のレトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター[ヒト免疫不全ウイルス(HIV)由来ベクター、サル免疫不全ウイルス(SIV)由来ベクター等]あるいはこれらを改変したベクターが例示される。
前記のレトロウイルスベクターには任意の外来遺伝子、例えばポリペプチド(酵素、成長因子、サイトカイン、レセプター、構造タンパク質等)、アンチセンスRNA、リボザイム、デコイ、RNA干渉を起こすRNA等をコードする遺伝子を保持させることができる。前記の外来遺伝子の発現の制御のため、適当なプロモーター、エンハンサー、ターミネーターやその他の転写調節要素がベクターに挿入されていてもよい。
本発明では、前記のレトロウイルスベクターをコードするDNAをレトロウイルスパッケージング細胞株に導入して作製されたレトロウイルス産生細胞を本発明の培地中で培養し、レトロウイルスベクターの製造が実施される。
前記のパッケージング細胞株には特に限定はなく、公知のパッケージング細胞株、例えばPG13(ATCC CRL−10686)、PA317(ATCC CRL−9078)、GP+E−86やGP+envAm−12(米国特許第5,278,056号)、Psi−Crip[Proc. Natl. Acad. Sci. USA、第85巻、第6460〜6464頁(1988)]等を使用することができる。また、トランスフェクション効率の高い293細胞や293T細胞にレトロウイルス粒子産生に必要な遺伝子が搭載されたパッケージングプラスミド(レトロウイルスパッケージングキット:タカラバイオ社製、等)を導入してレトロウイルス産生細胞を作製することもできる。
レトロウイルス産生細胞の培養は、通常の培養条件で行うことができる。例えば湿度95%、CO濃度5%での培養が例示されるが、本発明はこのような条件に限定されるものではない。培養は、例えば30〜37℃で実施できるが、所望の細胞の増殖、レトロウイルスベクターの産生が達成できる範囲で前記の範囲以外の温度で実施してもよい。本発明では、こうして得られる培養液より上清を採取し、レトロウイルスの製造が実施される。レトロウイルスベクターは前記の上清のまま、フィルターろ過されたろ液、公知の方法により濃縮もしくは精製されたレトロウイルスベクターとして製造され、適切な方法、例えば凍結して使用するまで保存される。上記の、本発明の培地を用いたレトロウイルス産生細胞の培養により、従来より高タイターのレトロウイルスベクターを得ることができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 培地の調製
市販のGT−T503培地(タカラバイオ社製)1Lに、25%ヒト血清アルブミン(ブミネート25%;バクスター社製)を8mL(ヒト血清アルブミン2g、N−アセチルトリプトファンナトリウム42.92mg、カプリル酸ナトリウム26.6mgを含有)添加して、培地Aを作製した。さらに、培地Aにインターロイキン2(Proleukin;Chiron社製)を最終濃度175JRU/mLになるように添加して、培地Bを作製した。
実施例2
1.レトロウイルス プロデューサー細胞の培養
細胞内領域欠損ヒト低親和性神経成長因子受容体(ΔLNGFR)遺伝子発現マウスレトロウイルス産生細胞(GP+envAm−12をパッケージング細胞とした)のワーキングセルバンク(WCB)を37℃のウォーターバスにて融解した。細胞融解液を15mL遠心チューブに移し、さらに完全培地(10%ウシ胎児血清(ジェイアールエッチ(JRH)社製)を含むDMEM培地(キャンブレックス(Cambrex)社製))を10mL加え遠心処理(500×g、5分間、20℃)を行った。遠心後、上清を除去し完全培地(10%ウシ胎児血清を含むDMEM培地)に懸濁しセルカウントを行った。セルカウント後、15mL遠心チューブに1×10の細胞数となるように分注し再び遠心処理(500×g、5分間、20℃)を行った。遠心して上清を除去後、培地Aに懸濁し、細胞培養用のT25フラスコ(CELLBIND、コーニング社製)を用いてCOインキュベーター(37℃、湿度95%、CO濃度5%)にて培養を行った。このとき比較対照として完全培地を用いた培養を行った。細胞の継代に関しては、完全培地及び培地A共に継代間隔を3日とし、播種細胞密度は2×10/cmとした。この条件で3継代行った。
2.レトロウイルス上清液の回収
3回目の継代後3日間培養した細胞を、これまでと同様にレトロウイルス回収用に植え継ぎを行った。播種細胞密度は4×10/cmとし、培養0日目から培養1日目はCOインキュベーター(37℃、湿度95%、CO濃度5%)にて培養を行った。培養1日目に、完全培地及び培地Aを取り除き、新しい培地にそれぞれ交換した。液量はウイルス回収用に0.1mL/cmにあわせ、COインキュベーターの温度を33℃に下げて培養を行った。培養2日目に、各培養フラスコより上清液を回収し再び完全培地及び培地Aをそれぞれ補充し培養を行った。上記の回収を3日間連続で行った。回収した培養上清液(1日目、2日目、3日目)は、0.22μmのポアサイズのフィルター(ミリポア社製)でろ過し、レトロウイルス上清液として小分け分注後−80℃保存した。
3.レトロウイルス上清液の遺伝子導入評価
上記のように完全培地及び培地Aを用いて培養及び回収したレトロウイルス上清液について遺伝子導入効率の測定を行った。完全培地及び培地Aを用いて回収したレトロウイルス上清液それぞれについて原液、4倍及び8倍希釈液を調製し、さらにそれぞれ最終濃度4μg/mLとなるようにプロタミン(持田製薬社製)を添加した。このとき希釈にはそれぞれ完全培地及び培地Aを用いた。希釈液500μLにヒト白血病細胞CEM(0.5×10細胞)を加え懸濁し、24穴細胞培養用プレート(旭テクノグラス社製)に移した。その24穴細胞培養用プレートを遠心処理(32℃、1000×g、2時間)した。遠心後、各穴より上清を取り除きCEM用の培地(10%血清を含むRPMI1640培地「キャンブレックス社(Cambrex)」)をそれぞれ加えた。懸濁後、COインキュベーター(37℃、湿度95%、CO濃度5%)にて3日間培養を行った。
培養後、レトロウイルスによる遺伝子導入効率を調べるために、レトロウイルスベクターのマーカー遺伝子であるヒト低親和性神経成長因子受容体(ΔLNGFR)の発現を蛍光ラベルされたLNGFR認識抗体を用いて調べた。感染培養後の細胞0.5×10をエッペンチューブに移し、遠心処理(4℃、500×g、5分間)にて細胞を沈殿させた。上清を取り除いた後、沈殿した細胞に1次抗体としてΔLNGFRを認識するモノクローナル抗体(ケミコン社製)を0.5μg含む100μLのPBS溶液を添加して懸濁後、氷上にて20分間放置した。この時、非特異的結合(バックグラウンド)を調べるために、アイソタイプコントロールとしてマウスIgG(ベクトン・ディッキンソン(Becton−Dickinson)社製)を用いたサンプル調製も行った。放置後、予め冷やしておいたリン酸バッファー溶液(PBS:ギブコ社製)を900μL加え、遠心処理(4℃、500×g、5分間)にて細胞を沈殿させた。上清を取り除いた後、沈殿した細胞に、1次抗体を認識する2次抗体としてフィコエリトリン(PE:Phycoerythrin)標識された抗マウスIgG溶液(ダコ社製)を100μL添加して懸濁後、氷上にて20分間放置した。放置後、予め冷やしておいたリン酸バッファー液(PBS:ギブコ社製)を900μL加え、遠心処理(4℃、500×g、5分間)にて細胞を沈殿させた。上清を取り除いた後、沈殿した細胞に、3%ホルムアルデヒド液を添加し固定化処理した。固定化後、フローサイトメトリー解析(FCM)を行った。
フローサイトメトリー解析はFACSキャリバー(ベクトン・ディッキンソン社製)を用いて機器指示書に従い行った。ΔLNGFRの発現率の求め方は、PE検出パラメーターのヒストグラム(x軸:PEの蛍光強度、y軸:細胞数を示す)上で、アイソタイプコントロールによりΔLNGFR非発現細胞の蛍光強度領域を確認後、その領域を含まないΔLNGFR発現細胞の蛍光強度領域を定め、その割合(%)を測定した。測定後、導入効率(GT%:Gene Transduction efficiency)は、下記の数式により求めた。
GT% = 各サンプルの測定値 − アイソタイプコントロールの測定値(バックグラウンド)
遺伝子導入効率の測定結果を図1に示す。
図1に示されるように、培地Aを用いて培養及び回収したレトロウイルス上清液の導入効率は、すべての回収日において完全培地と同等以上の遺伝子導入効率を示した。すなわち、完全培地よりも高タイターのウイルスが得られることが分かった。これらの結果よりワーキングセルバンクから馴化を経ないで培養を行っても、十分に継代及びウイルス回収出来ることが示された。
実施例3
1.レトロウイルスベクターの調製
レトロウイルスベクタープラスミドpDOG−polIIは以下の手順で作製した。まずrsGFP発現ベクターpQBI25(Qbiogene Inc.社製)を制限酵素NheI及びNotIで切断し、775bpのGFP遺伝子断片を得た。次にpQBI polII(Qbiogene Inc.社製)を制限酵素NheI及びNotIで切断してrsGFP−NeoR融合遺伝子を除去し、先に得た775bpのrsGFP遺伝子断片を挿入しpolIIプロモーター制御下でrsGFP遺伝子が発現するベクターpQBI polII(neo−)を得た。pQBI polII(neo−)を制限酵素XhoIで消化し、polIIプロモーター制御下GFP発現ユニットを含むDNA断片を得、その末端をDNA blunting kit(タカラバイオ社製)を用いて平滑化した。レトロウイルスベクタープラスミドpDON−AI(タカラバイオ社製)を制限酵素XhoIとSphIで消化して得られたベクター断片4.58kbpの末端をDNA blunting kit(タカラバイオ社製)を用いて平滑化したのち、アルカリフォスファターゼ(タカラバイオ社製)を用いて脱リン酸化した。この平滑化したベクターに先の平滑化したpolIIプロモーター制御下rsGFP発現ユニットを含むDNA断片をDNA Ligation Kit(タカラバイオ社製)を用いて挿入し、rsGFP発現組換えレトロウイルスベクターpDOG−polIIを得た。
pDOG−polIIベクターとRetrovirus Packaging Kit Eco(タカラバイオ社製)を用いた一過性のウイルス産生を行い、エコトロピックDOG−polIIウイルスを獲得した。こうして得られたエコトロピックDOG−polIIウイルスを、GaLVレトロウイルスパッケージング細胞PG13(ATCC CRL−10686)にレトロネクチン(タカラバイオ社製)存在下に感染させ、遺伝子導入細胞PG13/DOG−polIIを獲得した。
2.レトロウイルベクター産生能の評価
PG13/DOG−polII細胞を培地A又は完全培地を用いて実施例2と同様の方法で培養し、レトロウイルス上清液を調製した。得られたレトロウイルス上清液を用いてヒト繊維芽肉種細胞HT1080に遺伝子導入を行った。
完全培地及び培地Aを用いて培養3日目に回収したレトロウイルス上清液について原液、4倍、20倍及び100倍希釈液を調製し、最終濃度4μg/mLとなるようにプロタミン(持田製薬社製)を添加した。このとき希釈にはそれぞれ完全培地及び培地Aを用いた。希釈液1mLを予め感染前日に撒いておいたヒト繊維芽肉種細胞HT1080(1×10細胞)に培養液を除いた後に加え、6時間、COインキュベーター(37℃、湿度95%、CO濃度5%)にて放置した。この時、陰性対照として培地のみを加えたサンプルを用意した。放置後、各穴よりウイルス上清液を取り除きHT1080細胞用の培地(10%血清を含むDMEM培地)をそれぞれ加え3日間培養を行った。
培養後、レトロウイルスの導入効率を調べるために、細胞内のrsGFPの発現をフローサイトメトリー(FCM)にて測定した。フローサイトメトリー解析はFACSキャリバーを用いて機器指示書に従って行った。rsGFPの発現率の求め方は、FITC検出パラメーターのヒストグラム(x軸:rsGFPの蛍光強度、y軸:細胞数を示す)上で、陰性対照によりrsGFP非発現細胞の蛍光強度領域を確認後、その領域を含まないrsGFP発現細胞の蛍光強度領域を定め、その割合(%)を測定した。測定後、導入効率は、下記の数式により求めた。
GT% = 各サンプルの測定値 − 陰性対照の測定値(バックグラウンド)
遺伝子導入効率の測定結果を図2に示す。
図2よりテナガザル(Gibbon ape)レトロウイルス産生細胞においても、培地Aを用いた培養物より回収したレトロウイルス上清液の導入効率は、完全培地と匹敵する導入効率を示した。このことよりワーキングセルバンクから馴化を経ないで直接無血清培地での培養を行っても、十分に継代及びウイルス回収出来ることが示された。
実施例4
実施例2と同様に、ΔLNGFR遺伝子発現マウスレトロウイルス産生細胞を用いてウイルス上清液の調製を行った。このとき、前記の培地A及び培地AにIL−2を600JRU/mL添加した培地Bを用いて行った。培養については継代数が5回である以外、実施例2−1と同様に行った。ウイルス回収では、播種細胞密度を6×10/cmとした以外は実施例2−2と同様に行った。遺伝子導入効率の評価では、CEM細胞に加えて、ヒト末梢血単核球(Human Peripheral Blood Mononuclear Cell:PBMC)についてもCEM細胞と同様に遺伝子導入を行い、FACS測定した。
細胞増殖倍率の結果を表1に示す。培地A及び培地B共にP0(継代数0、以下同様)及びP1では、徐々に馴化しているためか増殖率は3倍程度であるが、P3以降は5倍以上の増殖率を示した。培地間では、IL−2の添加された培地Bの方が培地Aの5228倍(P0からP5)に比べて7469倍(P0からP5)と増殖性が良かった。
Figure 0004921083
レトロウイルス上清液が原液のときの遺伝子導入効率の結果を図3及び4に示す。CEM細胞への遺伝子導入(図3)及びヒトPBMCへの遺伝子導入(図4)ともに、培地Aと培地Bでは同等の遺伝子導入効率を示した。
実施例5 市販無血清培地との比較
実施例2と同様に、ΔLNGFR遺伝子発現マウスレトロウイルス産生細胞を用いて本発明の培地Aと市販の各種無血清培地との比較を行った。培養については、下記に示す直接馴化、間接馴化の2通りで行った。
(1)直接馴化:ワーキングセルバンクを完全培地で2継代培養した後、直接、培地A及び市販の無血清培地にそれぞれ切り替えて培養を行った。継代は4回行った。
(2)間接馴化:ワーキングセルバンクを完全培地で2継代培養した後、ウシ胎児血清濃度を段階的(ウシ胎児血清濃度6.6%→3.3%→1.5%→0%)に下げて馴化培養を行った。
用いた培地4種類を以下に示す。
1 培地A
2 AIM−V(インビトロジェン社製:Invitrogen)
3 HyQ SFM4MegaVir(ハイクローン社製:Hyclone)
4 Opti−ProSFM(インビトロジェン社製:Invitrogen)
なお、培地3,4についてはグルタミンを推奨量添加して使用した。
ウイルス回収は実施例2−2と同様に行った。遺伝子導入はCEM細胞を用いて行った。遺伝子導入効率の評価は実施例2−3と同様に行った。
(1)直接馴化では、培地A及びOpti−ProSFMにおいてのみ4継代培養することができたが、特に4継代目では培地Aの方が細胞の増殖が優れていた。他の市販無血清培地では細胞を培養することが出来ず、AIM−V培地及びHyQ SFM4MegaVir培地は継代2回目にて終了した。
(2)間接馴化では、培地A及びOpti−ProSFMにおいて0%までウシ胎児血清濃度を落とすことができた。AIM−V培地では1.5%まで、HyQ SFM4MegaVir培地では、6.6%までにしかウシ胎児血清濃度を下げることができず、無血清での培養はできなかった。
次に、間接馴化でウイルス回収の出来た培地A及びOpti−ProSFMについて遺伝子導入効率の評価を行った。結果を表2に示す。培地AがOpti−ProSFMに比べて約2倍の高い遺伝子導入効率を与えた。
これらの結果より、本発明のA培地は、市販の無血清培地に比べて、レトロウイルス産生細胞の培養において優れており、レトロウイルス産生を明らかに効率よく行えることが確認された。
Figure 0004921083
実施例6 血清アルブミンの添加による細胞増殖の改善
実施例2と同様に、ΔLNGFR遺伝子発現マウスレトロウイルス産生細胞を用いて細胞培養を行った。培地Aにて細胞培養を開始した後、継代1回目より培地Aに加えて市販のGT−T503培地(タカラバイオ社製)を用いて細胞培養を開始した。さらにもう1代それぞれの培地で継代し細胞増殖率を比較した。
細胞増殖倍率の結果を表3に示す。GT−T503培地と比較して、ヒト血清アルブミンを添加した培地Aの細胞増殖倍率は2倍程度高かった。さらにGT−T503培地では、細胞の凝集及び浮遊細胞が数多くみられ状態として悪かった。
Figure 0004921083
実施例7 市販無血清培地での血清アルブミンの添加効果の評価
実施例2と同様に、ΔLNGFR遺伝子発現マウスレトロウイルス産生細胞を用いてウイルス上清液の調製を行った。本実施例では、市販無血清培地Opti−ProSFM(インビトロジェン社製:Invitrogen)及びOpti−ProSFMに最終濃度0.2%(重量比)となるように25%ヒト血清アルブミン(ブミネート25%(HSA);バクスター社製)を添加した培地を用いて行った。なお、Opti−ProSFMにはグルタミンを推奨量添加して使用した。
培養については継代数が5回である以外、実施例2−1と同様に行った。ウイルス回収操作は、実施例2−2と同様に行った。また、4日目の回収も実施例2−2と同様に行った。
遺伝子導入はCEM細胞を用いて行い、遺伝子導入効率の評価は、実施例2−3と同様に行った。
レトロウイルス上清液の希釈倍率が4倍のときの遺伝子導入効率の結果を図5に示す。
図5に示されるように、ヒト血清アルブミン(HSA)を添加することでウイルス力価が上がった。
実施例8 培地中のカルシウム濃度の検討
実施例2と同様に、ΔLNGFR遺伝子発現マウスレトロウイルス産生細胞を用いてウイルス上清液の調製を行った。本実施例では、前記の培地Aよりトランスフェリンを除いた培地I及び培地Iのカルシウム濃度、ここでは当初から含まれている塩化カルシウム濃度を165mg/Lから、日局塩化カルシウムを加えて330mg/Lに調整した培地II及び495mg/Lに調整した培地IIIを用いた。培養については継代数が5回である以外、実施例2−1と同様に行った。ウイルス回収操作は、実施例2−2と同様に行った。遺伝子導入はCEM細胞を用いて行い、遺伝子導入効率の評価は、実施例2−3と同様に行った。
ウイルス回収3日目の細胞の形態の写真を図6に示す。さらに遺伝子導入効率の測定結果を図7に示す。予備的な試験において、培地Iおよび培地Iのカルシウム濃度を塩化カルシウム相当として640mg/Lに調整した培地を用いて同等な遺伝子導入効率が示された。カルシウム濃度を当初から含まれている165mg/Lから330もしくは495mg/Lに上げることで、ΔLNGFR遺伝子発現マウスレトロウイルス産生細胞の凝集・遊離細胞数が軽減され(図6)、3日間連続でウイルス回収が可能となった。ウイルス力価も細胞の状態を反映して、培地Iはウイルス回収1日目、2日目、3日目と低下傾向にあったが、培地IIおよび培地IIIは増加傾向にあった(図7)。すなわち、カルシウム濃度を上げることによりレトロウイルス回収に必要な連続回収ができるようになった。また、ウイルス上清中の浮遊細胞が低減され、その後のフィルター処理において目詰まりが見られなくなり、処理が容易になった。
実施例9 上皮細胞成長因子の添加効果の評価
実施例2と同様に、ΔLNGFR遺伝子発現マウスレトロウイルス産生細胞を用いてウイルス上清液の調製を行った。本実施例では、前記の培地Aよりトランスフェリンを除いた培地I及び培地Iに上皮細胞成長因子(epidermal growth factor:和光純薬工業社製)を最終濃度10mg/Lとなるように添加した培地IVを用いた。培養については継代数が5回である以外、実施例2−1と同様に行った。ウイルス回収操作は、実施例2−2と同様に行った。遺伝子導入はCEM細胞を用いて行い、遺伝子導入効率の評価は、実施例2−3と同様に行った。
遺伝子導入効率の測定結果を図8に示す。
図8に示されるように、上皮細胞成長因子を添加することによってウイルス力価が上がった。
実施例10 カルシウム濃度の改変及び上皮細胞成長因子の添加による相乗効果の評価
実施例2と同様に、ΔLNGFR遺伝子発現マウスレトロウイルス産生細胞を用いてウイルス上清液の調製を行った。本実施例では、前記の培地A及び培地Aのカルシウム濃度、ここでは当初から含まれている塩化カルシウム濃度を165mg/L から、日局塩化カルシウムを加えて330mg/Lに調整し、さらに上皮細胞成長因子を最終濃度10mg/Lとなるように添加した培地Vを用いた。培養については継代数が5回である以外、実施例2−1と同様に行った。ウイルス回収操作は、実施例2−2と同様に行った。遺伝子導入はCEM細胞を用いて行い、遺伝子導入効率の評価は、実施例2−3と同様に行った。
遺伝子導入効率の測定結果を図9に示す。カルシウム濃度を当初から含まれている165mg/Lから330mg/Lに改変すること、及び上皮細胞成長因子を添加することによって、ウイルス力価は3倍程度上昇した。また、レトロウイルス回収に必要な連続回収ができるようになった。さらに、ウイルス上清中の浮遊細胞が低減され、その後のフィルター処理において目詰まりが見られなくなり容易になった。
00
本発明により、ウイルス産生細胞の培養に適した無血清培地が提供される。本発明の培地によれば、無血清条件でのウイルス産生細胞の培養を効率よく実施することができ、従来に比べ簡便な操作で血清を含有しないウイルスベクターを製造することができる。
完全培地または培地Aを使用して得られたレトロウイルスでの、CEM細胞への遺伝子導入効率を示す図である。 完全培地または培地Aを使用して得られたレトロウイルスでの、HT1080細胞への遺伝子導入効率を示す図である。 培地Aまたは培地Bを使用して得られたレトロウイルスでの、CEM細胞への遺伝子導入効率を示す図である。 培地Aまたは培地Bを使用して得られたレトロウイルスでの、ヒトPBMCへの遺伝子導入効率を示す図である。 Opti−ProSFMまたはOpti−ProSFM+HSA(最終濃度0.2%)を使用して得られたレトロウイルスでの、CEM細胞への遺伝子導入効率を示す図である。 ウイルス回収3日目の細胞の形態を示す図である。 培地I、培地IIまたは培地IIIを使用して得られたレトロウイルスでの、CEM細胞への遺伝子導入効率を示す図である。 培地Iまたは培地IVを使用して得られたレトロウイルスでの、CEM細胞への遺伝子導入効率を示す図である。 培地Aまたは培地Vを使用して得られたレトロウイルスでの、CEM細胞への遺伝子導入効率を示す図である。

Claims (8)

  1. ウイルス産生細胞の培養に使用される無血清培地であって、下記(a)及び(b)を含有することを特徴とする培地
    (a)0.05〜1%(重量比)の濃度のヒト血清アルブミン、及び
    (b)塩化カルシウム相当として150〜700mg/Lの濃度のカルシウム。
  2. 更に、インターロイキン−2を含有する請求項に記載の培地。
  3. インターロイキン−2を10〜1000JRU/mLの濃度で含有する請求項記載の培地。
  4. 上皮細胞成長因子を含有する請求項1〜いずれか1項に記載の培地。
  5. ウイルス産生細胞が遺伝子組換えレトロウイルスベクター産生細胞である請求項1〜いずれか1項に記載の培地。
  6. 目的物質の製造方法であって、所望の目的物質を産生する能力を有する細胞を請求項1〜いずれか1項に記載の培地で培養する工程を含有することを特徴とする目的物質の製造方法。
  7. 請求項1〜いずれか1項に記載の培地に目的物質産生細胞の保存物を接種して培養を開始することを特徴とする請求項記載の目的物質の製造方法。
  8. 目的物質が遺伝子組換えレトロウイルスベクターである請求項またはに記載の製造方法。
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