JP4920941B2 - リニアスケールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リニアスケールの製造方法に関するものである。
従来から、リニアモータ等において可動部の移動の制御およびモータの駆動の制御のためにリニアエンコーダ装置により可動部の位置の検出を行うようにしたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
このような従来のリニアモータでは、位置情報を示すリニアスケールをリニアモータ本体の長手方向(可動部の移動方向)に沿って延びるように配置するとともに、磁気センサでリニアスケールを読取ることにより、可動部の位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいてモータのフィードバック制御を行うのが一般的である。また、従来のリニアスケールでは、位置情報を表すため、その延びる方向に沿ってN極に着磁された領域(N極領域)とS極に着磁された領域(S極領域)とが一定の微小なピッチで交互に設けられている。このようなリニアスケールのN極領域およびS極領域は、未着磁の磁性材料を着磁ベッドに設置した後、磁性材料の上面をその延びる方向に沿って着磁ヘッドでなぞるように着磁することによって形成される。
また、従来、上記のようなリニアモータを用いて、可動部に取付けた作業部材を所定の方向に沿って移動させる単軸ロボットが知られている。このような単軸ロボットにおいて、作業部材の移動範囲を大きくしたい場合には、リニアモータにおいて可動部の移動範囲が大きくなるように構成する必要がある。この場合、リニアモータ本体の長さを大きくするとともに、リニアスケールの長さも大きくする必要がある。なお、このような長さの大きいリニアスケールを作製する方法としては、ロール状に巻かれた磁性材料を送り出しながら上記のようにその上面を着磁ヘッドでなぞってN極領域およびS極領域の着磁を行い、着磁後の磁性材料を再度ロール状に巻き取ることによって作製するという方法が考えられる。
特開平9−261943号公報
しかしながら、上記のような従来考えられているリニアスケールの作製方法では、N極領域およびS極領域の着磁を一定の微小なピッチで行うためには、磁性材料の送り位置精度の管理を精密に行う必要があるという不都合がある。このため、長さの大きいリニアスケールを作製する場合に、その製造プロセスが煩雑になるという問題点がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の1つの目的は、長さの大きいリニアスケールを作製する場合にも、その製造プロセスが煩雑になるのを抑制することが可能なリニアスケールの製造方法を提供することである。
発明のリニアスケールの製造方法は、所定の方向に延び、その延びる方向に沿って交互にN極に着磁された着磁領域とS極に着磁された着磁領域とが並ぶように設けられた2つの磁性材料を準備する工程と、2つの磁性材料のうち一方の磁性材料の所定の着磁領域の磁束分布を検出器で検出しながらその着磁領域の中で最も磁束密度が高い位置を見つけ、その見つけた最も磁束密度が高い位置またはその付近で当該一方の磁性材料を切断することにより第1スケール部を作製する工程と、2つの磁性材料のうち他方の磁性材料において前記一方の磁性材料の所定の着磁領域の磁極と同じ磁極を有する着磁領域の磁束分布を検出器で検出しながらその着磁領域の中で最も磁束密度が高い位置を見つけ、その見つけた最も磁束密度が高い位置またはその付近で当該他方の磁性材料を切断することにより第2スケール部を作製する工程と、第1スケール部を作製する工程において前記一方の磁性材料を切断することによって形成された第1スケール部の端部と、第2スケール部を作製する工程において前記他方の磁性材料を切断することによって形成された第2スケール部の端部とを接合してリニアスケールを作製する工程とを備えている。
本発明によるリニアスケールの製造方法では、N極に着磁された着磁領域とS極に着磁された着磁領域とが交互に並ぶように設けられた第1スケール部および第2スケール部のそれぞれの端部を互いに接合することによって、直線的に接続された第1スケール部および第2スケール部からなる長さの大きいリニアスケールを形成することができる。この場合、ロール状に巻かれた磁性材料を送り出しながら着磁することにより長さの大きいリニアスケールを作製する場合と異なり、磁性材料の送り位置精度などを管理する必要がないので、長さの大きいリニアスケールを作製する場合にも、その製造プロセスが煩雑になるのを抑制することができる。しかも、前記両スケール部の、磁束密度が高い位置またはその付近において切断された端部同士を接合することによって、両スケール部の接合箇所における磁束分布の乱れを低減させることができるので、その接合箇所における磁束分布の乱れに起因する検出信号の乱れを低減させることができ、検出精度を良好に保つことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の参考例による単軸ロボットの構成を示した縦断平面図、図2は図1に示した参考例による単軸ロボットのII−II線に沿った断面図、図3は本発明の参考例によるリニアモータ機構部分の一部とリニアエンコーダおよび制御手段を模式的に示した図である。まず、図1〜図3を参照して、本発明の参考例による単軸ロボットRの構成について説明する。
軸ロボットRは、リニアエンコーダ装置を備えたリニアモータを用いて構成されている。また、単軸ロボットRは、図1および図2に示すように、固定子を有するロボット本体(リニアモータ本体)1と、固定子に対向する可動子を有することにより、ロボット本体1に対してA方向に直線的に移動可能なように構成された可動部2とを備えている。
上記ロボット本体1は、ベース部3と両側壁部分を構成する一対のカバー部材4とからなり、図1中のA方向に延びる横長枠状に形成されている。また、ロボット本体1内には、一定幅のガイドレール5がベース部3上に設けられるとともに、そのガイドレール5の上方にステータ部(固定子)6が直線的に配置されている。このステータ部6は、NおよびSの磁極が交互に逆向きに位置するように所定のピッチで軸方向(A方向)に配列された多数個の環状の永久磁石(図示省略)を有している。また、ステータ部6は、シャフト状に形成されるとともに、その両端部がロボット本体1に支持されている。
また、可動部2は、ステータ部6を挿通させる中空の可動ブロック8を有している。そして、可動ブロック8の下端には、上記ガイドレール5に係合する被ガイド部9が設けられることにより、可動ブロック8がガイドレール5に摺動自在に支持されている。また、可動ブロック8の中空部の内周には、電機子を構成するコイル(可動子)7が固定されている。これにより、可動部2がロボット本体1に組み付けられた状態で、ステータ部6の周囲にコイル7がステータ部6の延びる方向(A方向)に沿って配置されるように構成されている。
可動部2の上部には、作業部材支持用のテーブル10が設けられている。そして、このテーブル10に、用途に応じた各種の作業部材が取付けられるように構成されている。また、テーブル10は、可動ブロック8にボルト止め等により取付けられている。また、可動部2の可動範囲の両端に相当するロボット本体1の両端の内壁部には、衝撃吸収のためのダンパ30が設けられている。
さらに、単軸ロボットRには、リニアエンコーダが設けられている。このリニアエンコーダは、磁気的に読取り可能な位置情報を記録したリニアスケール11(図1参照)と、このリニアスケール11を読取る検出ヘッド12と、検出ヘッド12をリニアスケール11に対して相対的に移動させつつ検出ヘッド12からの信号を入力して演算処理する演算処理部(後述するコントローラ20)とを備えている。リニアスケール11は、位置情報を磁気的に記録した磁気スケールからなり、検出ヘッド12は、磁気記録情報の読取りが可能なMRセンサからなっている。そして、リニアスケール11は、ガイドレール5の一方の側方において、ベース部3の上面にベース部3の実質的に全長にわたって設けられている。また、検出ヘッド12は、可動ブロック8の一方の側部の下端に、リニアスケール11に対向するように配置されている。
また、リニアスケール11には、一定の微小ピッチ毎の位置を示すため、後述するように、N極に着磁された着磁領域(N極領域)とS極に着磁された着磁領域(S極領域)とが交互に設けられている。このようにリニアスケール11が形成されることにより、リニアスケール11上を検出ヘッド12が移動するにつれて、検出ヘッド12からリニアスケール11のN極領域およびS極領域に対応するA相およびB相の信号が出力されるように構成されている。また、検出ヘッド12の出力信号は、コントローラ20に入力される。そして、このコントローラ20により、単軸ロボットRのコイル7への供給電流が制御されることによって、リニアモータの駆動の制御及び可動部2の移動の制御が行われるように構成されている。また、コントローラ20は、検出ヘッド12をリニアスケール11に対して相対的に移動させつつ、検出ヘッド12から入力される信号を演算処理する演算処理部としての機能も有している。
図4は、本発明の一実施形態によるリニアスケールの製造方法によって製造されるリニアスケールの部分的な平面図である。次に、図1、図3および図4を参照して、このリニアスケールの詳細な構成について説明する。
このリニアスケール11は、図1および図3に示すように、所定の長さを有する2つのスケール部11aがA方向に沿って直線的に並ぶように接続されることによって形成されている。また、各スケール部11aは、所定の幅を有するシート状の磁性材料によって形成されている。また、図4に示すように、各スケール部11aの幅方向(B方向)における中央部近傍から一方端にかけての領域には、N極に着磁されたN極領域11bとS極に着磁されたS極領域11cとが、スケール部11aの長さ方向(C方向)に沿って一定の微小ピッチで交互に設けられている。
また、2つのスケール部11aが互いに接続される領域では、一方のスケール部11a(第1スケール部)のS極領域11cが最も磁束密度の高い位置で切断されることにより形成された端部11dと、他方のスケール部11a(第2スケール部)のS極領域11cが最も磁束密度の高い位置で切断されることにより形成された端部11eとが接合されている。なお、2つのスケール部11aの端部11dおよび11eは、それぞれ、スケール部11aの延びる方向(C方向)に対して直交する方向に形成されている。
次に、図4を参照して、本実施形態によるリニアスケール11の製造プロセスについて説明する。
まず、所定の長さを有するとともに、幅方向の一方端側に長さ方向(C方向)に沿って一定の微小ピッチで交互にN極領域11bとS極領域11cとが設けられたシート状の磁性材料を2つ準備する。そして、本実施形態では、準備した磁性材料の長さ方向(C方向)の両端部側において、S極領域11cの最も磁束密度が高い位置でその磁性材料を切断する。その際、磁性材料をその延びる方向(C方向)に対して直交する方向に沿って切断する。なお、この磁性材料の切断は、検出器を用いて、切断するS極領域11cの磁束分布を検出しながら、磁束密度の最も高い位置を見つけて行う。このようにして、S極領域11cが最も磁束密度の高い位置で切断されることにより形成された端部11d(11e)を有する2つのスケール部11aを作製する。
その後、作製した2つのスケール部11aのそれぞれの端部11dおよび11eを互いに接合させる。この際、スケール部11aの端部11dおよび11eを裏面から接着テープで貼り合わせることによって、2つのスケール部11aを接合させる。上記のようにして、2つのスケール部11aが直線的に並ぶように接続された本実施形態による長さの大きいリニアスケール11が作製される。
本実施形態では、上記のように、N極領域11bとS極領域11cとが交互に並ぶように設けられた2つのスケール部11aの端部11dおよび11eを互いに接合して長さの大きいリニアスケール11を形成することによって、ロール状に巻かれた磁性材料を送り出しながら着磁することにより長さの大きいリニアスケールを作製する場合と異なり、磁性材料の送り位置精度などを管理する必要がないので、長さの大きいリニアスケールを作製する場合にも、その製造プロセスが煩雑になるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、S極領域11cが最も磁束密度が高い位置で切断されることにより形成される2つのスケール部11aの端部11dおよび11eを互いに接合することによって、S極領域11cの最も磁束密度の高い位置で切断することによって形成された端部11dおよび11eでは、元のS極領域11cと反対磁極のN極が発生するのが抑制されるので、2つのスケール部11aの端部11dおよび11eを同じS極の状態で互いに接合させることができる。これにより、2つのスケール部11a間の接合部における磁束分布の乱れを低減させることができるので、その接合部における磁束分布の乱れに起因する検出信号の乱れを低減させることができる。
また、リニアエンコーダにおいて、リニアスケール11をベース部3に直線的に配置するとともに、可動部2にリニアスケール11を読取る検出ヘッド12を設けることによって、上記の長さの大きいリニアスケール11を用いて、可動部12の移動位置の検出範囲の大きいリニアエンコーダを得ることができる。
また、リニアモータにおいて、所定のピッチでN極およびS極が配列された直線的なステータ部6を有するリニアモータ本体1を設けるとともに、可動部2がステータ部6に対向するコイル7を有するとともに、リニアモータ本体1に対して移動可能なように構成し、さらに、リニアモータ本体1にリニアスケール11をステータ部6と平行に設ける一方、可動部2の可動ブロック8にリニアスケール11と対向するように検出ヘッド12を設けることによって、可動部2の移動距離が大きい場合にも、上記のリニアエンコーダを用いて、容易に、可動部2の移動位置の制御とリニアモータの駆動の制御とを行うことができる。
(実施例)
次に、実施例として、上記2つのスケール部11a間の接合部における磁束分布の乱れを低減させる効果について確認した実験の結果について説明する。
上記したように、リニアスケール11を読取ることにより位置検出を行う際には、リニアスケール11のN極領域11bおよびS極領域11c上を検出ヘッド12(MRセンサ)を移動させながら各領域における磁気レベルを検知する。この際、検出ヘッド12では、図5に示すようなsin波およびcos波からなる信号を検出する。なお、安定した位置検出を行うためには、検出ヘッド12により検出される信号レベル、すなわち、図5のsin波およびcos波の波形が安定していることが重要である。そして、このsin波およびcos波の両波形の安定度を視覚的に同時に捕らえるために、図6に示すようなsin波およびcos波の値をX−Y平面上にプロットすることによって作成されるリサージュ円が用いられる。なお、検出信号のsin波およびcos波をX−Y平面上にプロットした形状が、図6に示すリサージュ円のような真円に近いほど検出信号レベルの安定度が高いことを示している。
そして、上記実施形態と同様にS極領域11cを最も磁束密度が高い位置で切断することにより形成した2つのスケール部11aの端部11dおよび11eを互いに接合することによって、実施例によるリニアスケール11を作製した。そして、その実施例によるリニアスケール11について、上記のようにMRセンサで信号を検出するとともに、その信号のsin波およびcos波をX−Y平面上にプロットした。図7には、その結果が示されている。また、図8に示すように、N極領域11bの端部で切断することにより形成した一方のスケール部21aの端部21dと、S極領域11cの端部で切断することにより形成した他方のスケール部21aの端部21eとを互いに接合することによって、比較例1としてのリニアスケール21を作製した。そして、上記実施例と同様に信号の検出およびX−Y平面上へのプロットを行った。図9には、その結果が示されている。
図7から、実施例のリニアスケール11について検出した信号をX−Y平面上にプロットした形状は、一定の直径を有する真円の形状にほぼ揃っていることが判る。したがって、この結果から、実施例によるリニアスケール11では、2つのスケール部11a間の接合部での検出信号の乱れはほとんど生じず、その検出信号レベルの安定度が高いことが判る。すなわち、2つのスケール部11aを接合してリニアスケール11を作製する場合にも、実施例(図4参照)のように着磁領域(S極領域11c)の最も磁束密度が高い位置で切断することによって形成した2つのスケール部11aの端部11dおよび11eを互いに接合する場合には、その接合部における磁束分布(磁気レベル)の乱れをほぼ抑制することが可能であることが判明した。
一方、図9から、比較例1のリニアスケール21について検出した信号をX−Y平面上にプロットした形状では、外側の真円の内側にその形状が大きく乱れた部分が見られる。この真円から乱れた部分は、2つのスケール部21a間の接合部近傍での検出信号に対応しており、比較例1によるリニアスケール21では、2つのスケール部21a間の接合部で検出信号に大きな乱れが生じることが判る。すなわち、比較例1(図8参照)のように、N極領域11bの端部で切断することにより形成した一方のスケール部21aの端部21dと、S極領域11cの端部で切断することにより形成した他方のスケール部21aの端部21eとを接合することによってリニアスケール21を作製する場合には、2つのスケール部21a間の接合部における磁束分布(磁気レベル)が大きく乱れることが判った。
上記の実施例および比較例1による実験結果は、以下のような理由によると考えられる。すなわち、N極領域11bまたはS極領域11cの端部では中央部に比べて磁束密度が低くなっている。これに起因して、比較例1のようにN極領域11bまたはS極領域11cの端部で切断することにより各スケール部21aの端部21dおよび21eを形成した場合には、その端部21dおよび21eに元のN極またはS極と反対の弱い磁極が発生すると考えられる。そして、このように生じた弱い反対磁極によって、各スケール部21aの端部21dおよび21eを互いに接合した接合部で磁束分布の乱れが生じると考えられる。これに対して、S極領域11cの最も磁束密度が高い位置で切断することにより形成した実施例によるスケール部11aの端部11dおよび11eでは、磁束密度が高いことに起因して比較例1のような弱い反対磁極は発生しないと考えられる。これにより、実施例では、2つのスケール部11a間の接合部において、磁束分布の乱れがほぼ抑制されたと考えられる。
また、別の比較例2として、図10に示すように、2つのスケール部31aをその延びる方向(C方向)に対して斜め方向に切断することにより端部31dおよび31eを形成するとともに、その端部31dおよび31eを互いに接合することによってリニアスケール31を作製した。この比較例2によるリニアスケール31の2つのスケール部31a間の接合部では、端部31dおよび31eの斜め形状に沿って、対応する各スケール部31aの複数のN極領域11bおよびS極領域11cが互いに接合される。そして、上記実施例および比較例1と同様にして、比較例2によるリニアスケール31について信号の検出およびX−Y平面へのプロットを行った。その結果が図11に示されている。
図11から、比較例2によるリニアスケール31についての検出信号をX−Y平面上にプロットした形状では、外側の真円形状の内側にそれよりも直径の小さい複数の円形状が見られる。この直径の小さい複数の円形状部分は、上記のように斜め方向に沿って接合された端部31dおよび31e間の接合部近傍における検出信号に対応しており、比較例2によるリニアスケールでは、この接合部近傍で検出信号に乱れが生じることが判る。ただし、比較例2によるX−Y平面のプロット形状の乱れは、図9に示した比較例1によるプロット形状の乱れに比べて小さいので、比較例2のように各スケール部31aの延びる方向に対して斜め方向に切断することにより形成した端部31dおよび31eを互いに接合する場合には、比較例1のようにN極領域11bの端部で切断することにより形成した一方のスケール部21aの端部21dと、S極領域11cの端部で切断することにより形成した他方のスケール部21aの端部21eとを接合する場合に比べて、接合部における検出信号および磁束分布の乱れを低減することが可能であることが判明した。
なお、本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更例を含む。
たとえば、上記実施形態では、S極領域を最も磁束密度の高い位置で切断することにより形成した各スケール部の端部を互いに接合することによってリニアスケールを作製したが、本発明はこれに限らず、N極領域を最も磁束密度の高い位置で切断することにより形成した各スケール部の端部を互いに接合することによってリニアスケールを作製してもよい。また、S極またはN極領域の最も磁束密度の高い位置に限らず、最も磁束密度の高い位置の付近の位置でS極またはN極領域を切断することによって各スケール部の同極の端部を形成するとともに、それらの同極の端部を互いに接合してリニアスケールを作製してもよい。
また、上記実施形態では、2つのスケール部を接合することによってリニアスケールを作製したが、本発明はこれに限らず、3つ以上のスケール部の各端部を長さ方向の2箇所以上の接続箇所において互いに接合することによって、より長さの大きいリニアスケールを作製してもよい。
また、上記単軸ロボットRに用いられているリニアモータは、固定子が永久磁石、可動子がコイルで構成されているが、逆に固定子がコイル、可動子が永久磁石で構成されたリニアモータを用いてもよい。このように構成すれば、可動部2(可動子)が発熱しないため、作業部材支持用のテーブル10およびこのテーブル10に取付けられる作業部材の温度の上昇を抑制することができる。また、可動部2(可動子)へ通電する必要がないので、可動部2の移動範囲を考慮した長さの大きい通電用ケーブルを配設する必要もない。また、上記の構成では、固定子側に並べた複数のコイルにおいて電流を流す対象コイルを変化させることにより可動部2(可動子)を移動(駆動)させるが、可動部2の移動に従い通電が停止されたコイルは冷却されることになる。すなわち、固定子側のコイルの冷却性を良好にすることができる。
また、リニアエンコーダは、単軸ロボットR以外にも各種用途に用いられるリニアモータに装備することができる。さらに、リニアモータに限らず、回転型のモータでボールねじ等を介して可動部を直線的に移動させるような駆動装置(単軸ロボット)にも適用可能である。すなわち、直線的に延びるガイドレールが設けられる単軸ロボット本体に、ガイドレールに沿って直線的に移動する可動部を設けるとともに、その可動部のナット部分に螺合するようにボールねじ軸を設ける。また、単軸ロボット本体にボールねじ軸を回転させる回転型のモータを固定する。そして、直線的に延びるリニアスケールを単軸ロボット本体にガイドレールと平行に配置するとともに、上記可動部にリニアスケールを読取る検出ヘッドと、作業部材が着脱可能に取付けられる作業部材支持用テーブルを設ける。このように構成することによって、上記した回転型のモータでボールねじを介して可動部を直線的に移動させるような単軸ロボットを構成することができる。
リニアモータを用いた単軸ロボットでは、リニアモータ部からの漏れ磁束の影響を受けないよう、検出ヘッド12に配置するMRセンサなど(検出ヘッド)の読取り精度を上げるような構成(例えば、検出ヘッドから磁気スケール(リニアスケール)までの距離を小さくするとともに、その距離を検出ヘッドが移動する際にもより一定に保つような構成)が必要となる。しかしながら、上記のようにボールねじ軸とナットとを利用して回転型のモータで可動部を移動させる単軸ロボットでは、上記のリニアモータを用いた単軸ロボットのようにコストを掛けて検出ヘッドの読取り精度を上げるような構成を用いなくても、位置精度を確保することができる。
本発明の参考例による単軸ロボットの構成を示した縦断断面図である。 図1に示した参考例による単軸ロボットのII−II線に沿った断面図である。 本発明の参考例によるリニアモータ機構部分の一部とリニアエンコーダおよび制御手段を模式的に示した図である。 本発明の一実施形態によるリニアスケールの製造方法によって製造されるリニアスケールの部分的な平面図である。 リニアスケールを読取る検出ヘッド(MRセンサ)によって検出される信号の波形を示した図である。 検出信号のsin波およびcos波の値をX−Y平面状にプロットすることにより作成されるリサージュ円を示した図である。 本発明の実施例(実施形態)によるリニアスケールの検出信号のsin波およびcos波の値をX−Y平面状にプロットした図である。 本発明の実施例に対する比較例1のリニアスケールの部分的な平面図である。 図8に示した比較例1によるリニアスケールの検出信号のsin波およびcos波の値をX−Y平面状にプロットした図である。 本発明の実施例に対する比較例2のリニアスケールの部分的な平面図である。 図10に示した比較例2によるリニアスケールの検出信号のsin波およびcos波の値をX−Y平面状にプロットした図である。
R 単軸ロボット
1 ロボット本体(リニアモータ本体)
2 可動部
3 ベース
6 ステータ
7 コイ
10 テーブル
11 リニアスケール
11a スケール部(第1スケール部、第2スケール部)
11b N極領域(着磁領域)
11c S極領域(着磁領域)
11d、11e 端部
12 検出ヘッド
20 コントローラ

Claims (1)

  1. 所定の方向に延び、その延びる方向に沿って交互にN極に着磁された着磁領域とS極に着磁された着磁領域とが並ぶように設けられた2つの磁性材料を準備する工程と、
    前記2つの磁性材料のうち一方の磁性材料の所定の着磁領域の磁束分布を検出器で検出しながらその着磁領域の中で最も磁束密度が高い位置を見つけ、その見つけた最も磁束密度が高い位置またはその付近で当該一方の磁性材料を切断することにより第1スケール部を作製する工程と、
    前記2つの磁性材料のうち他方の磁性材料において前記一方の磁性材料の前記所定の着磁領域の磁極と同じ磁極を有する着磁領域の磁束分布を検出器で検出しながらその着磁領域の中で最も磁束密度が高い位置を見つけ、その見つけた最も磁束密度が高い位置またはその付近で当該他方の磁性材料を切断することにより第2スケール部を作製する工程と、
    前記第1スケール部を作製する工程において前記一方の磁性材料を切断することによって形成された第1スケール部の端部と、前記第2スケール部を作製する工程において前記他方の磁性材料を切断することによって形成された第2スケール部の端部とを接合してリニアスケールを作製する工程とを備えた、リニアスケールの製造方法。
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