JP4472283B2 - リニアエンコーダ装置、リニアモータ及び単軸ロボット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアスケールとこれを読取る検出ヘッドを有するリニアエンコーダ装置と、このリニアエンコーダ装置を装備するリニアモータと、このリニアモータを用いた単軸ロボットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、リニアモータ等において移動の制御及びモータの駆動の制御のためにリニアエンコーダ装置により位置の検出を行うようにしたものは知られている。
【0003】
このようなリニアエンコーダにおいては、リニアスケール上の特定位置に原点が設定され、この原点位置が検出されることにより、位置制御にあたっての較正が行なわれるようになっている。
【0004】
リニアモータを用いた単軸ロボット等にリニアエンコーダ装置が装備される場合に、制御性をよくするため、通常、リニアスケールの両端からそれぞれ一定距離の位置に原点位置が設定される。この場合、上記原点位置とモータの磁極の基準位置とは必ずしも一致しないので、磁極位置に応じてモータのコイルへ供給する電流の位相を調整すべくコイルへの通電を制御するといったモータ駆動のための制御に必要な磁極の基準位置のデータが不足する。
【0005】
これに対する対策としては、通常の位置情報を与えるリニアスケール及び検出ヘッドに加え、磁極位置検出のためのスケール及び検出ヘッドをさらに設けるようにし(例えば特許文献1参照)、あるいは、原点位置と磁極の基準位置とのずれを予め調べておき、これをロボット制御用のコントローラに記憶させるようにするといった手法が考えられている。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−159810号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来考えられている手法のうち、前者による場合は、リニアエンコーダに磁極位置検出のためのスケール及び検出ヘッドを余分に付設する必要があるために、装置の複雑化、大型化及びコストアップを招く。また、後者による場合、各ロボット毎に個別に原点位置と磁極の基準位置とのずれを調べて、そのデータを当該ロボットに対するコントローラに記憶させておく必要があり、コントローラが交換された場合は上記データを書き換える必要がある等の不都合がある。
【0008】
なお、他の手法として、原点位置をモータの磁極の基準位置に合わせて設定することも考えられるが、ロボットのストロークによっては、原点位置から可動範囲終端までの長さが可動範囲の一端側と他端側とで磁極ピッチ分だけずれ、磁極ピッチが大きい場合にそれに伴って上記ずれが大きくなり、商品性を損ねる。なお、このように原点位置から可動範囲終端までの長さが可動範囲の一端側と他端側とで大きくずれる場合の対策として、可動範囲終端側に設けられるダンパーの厚みを調整することにより可動範囲終端位置を調整することが考えられるが、その調整作業が面倒であるとともに、磁極ピッチが大きい場合はダンパーの厚みの調整代が大きくなり、商品性の面からも好ましくない。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、簡単な構造によりながら、モータの磁極基準位置と原点位置とをそれぞれ設定することができ、かつ、磁極ピッチが大きい場合でも、原点位置から可動範囲終端までの長さが可動範囲の一端側と他端側とで大きくずれることがなく、商品性を向上することができるリニアエンコーダ装置、リニアモータ及び単軸ロボットを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のリニアエンコーダ装置は、一定ピッチで磁極が配列された固定子を有するリニアモータ本体に直線的に配置されて、磁気的又は光学的に読取可能な位置情報を記録したリニアスケールと、モータの駆動によりリニアモータ本体に対して移動する可動部に設けられて、上記リニアスケールを読取る検出ヘッドと、この検出ヘッドを上記リニアスケールに対して相対的に移動させつつ検出ヘッドからの信号を入力して演算処理する演算処理部を備えたリニアエンコーダ装置であって、上記可動部の可動範囲両端に夫々、衝撃吸収のためのダンパが設けられ、上記リニアスケールの両端の近傍の各1箇所であって、モータの特定磁極に対応する箇所に、基準磁極位置を示す情報を記録した指標部が設けられるとともに、上記演算処理部に、上記リニアスケール上の上記各指標部とスケール端部との間に原点位置を設定する原点位置設定手段が設けられ、この原点位置設定手段は、上記検出ヘッドをリニアスケールに対してその中央側から上記指標部を通過させてスケール端部側へ移動させつつ、上記指標部を検出してから、予め、磁極ピッチと比べて充分に小さく、かつ、可動部が可動範囲終端へ突き当ったときの上記ダンパの撓み量よりは大きくなるように設定された移動距離毎に仮想指標を設定し、そのうちの何れか1つの仮想指標の位置を原点位置として設定するように構成されているものである。
【0011】
この発明によると、検出ヘッドが上記指標部を通るときに基準磁極位置が検出され、さらにこの基準磁極位置を利用して演算処理により仮想指標が設定されて、所定の仮想指標の位置が原点位置として設定されることにより、簡単な構造によりながら、磁極基準位置と原点位置の両方が調べられ、それに基づいて可動部の移動位置の制御とモータの駆動の制御とが適正に行われる。
【0012】
また、仮想指標の間隔を磁極ピッチと比べて充分に小さくすることができ、これにより、原点位置から可動範囲終端までの長さが可動範囲の一端側と他端側とで大きくずれることが避けられる。
【0013】
本発明のエンコーダ装置において、上記原点位置設定手段は、検出ヘッドが移動終端位置に達した後に移動方向を反転して移動する間に、その移動終端に最も近い仮想指標の位置を原点位置として検出するようになっていればよい。このようにすれば、原点位置から可動範囲終端までが適度の長さとなるように調整される。
【0014】
また、本発明のリニアモータは、上記リニアエンコーダ装置を装備したものであって、一定ピッチで磁極が配列された直線的な固定子を有するリニアモータ本体と、上記固定子に対向する可動子を有して、上記リニアモータ本体に対し移動可能とされた可動部とを備え、上記リニアモータ本体にリニアスケールが固定子と平行に設けられる一方、上記可動子に、上記リニアスケールと対向するように検出ヘッドが設けられているものである。
【0015】
このリニアモータによると、上記リニアエンコーダ装置を用いて可動部の移動位置の制御とリニアモータの駆動の制御とが適正に行われる。
【0016】
また、本発明の単軸ロボットは、上記リニアモータを備え、上記可動部に、作業部材が着脱可能に取付けられる作業部材支持用テーブルが設けられているものである。
【0017】
このようにすると、本発明のリニアエンコーダを装備したリニアモータが単軸ロボットに有効に適用される。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0019】
図1及び図2は本発明のリニアエンコーダ装置を備えたリニアモータの適用の一例として単軸ロボットを示している。これらの図において、単軸ロボットRは、リニアモータを用いて構成され、固定子を有するロボット本体(リニアモータ本体)1と、固定子に対向する可動子を有して、ロボット本体1に対して一定方向に直線的に移動可能となった可動部2とを備えている。
【0020】
上記ロボット本体1は、ベース部3と両側壁部分を構成する一対のカバー部材4とからなり、一軸方向に延びる横長枠状に形成されている。
【0021】
上記ロボット本体1内には、一定幅のガイドレール5がベース部3上に設けられるとともに、その上方にステータ部(固定子)6が配置されている。このステータ部6は、N,Sの磁極が交互に逆向きに位置するように軸方向に配列された多数個の環状の永久磁石(図示省略)を有し、シャフト状に形成され、その両端部がロボット本体1に支持されている。
【0022】
また、可動部2は、上記ステータ部6を挿通させる中空の可動ブロック8を有し、この可動ブロック8の下端に、上記ガイドレール5に係合する被ガイド部9が設けられることにより、上記可動ブロック8がガイドレール5に摺動自在に支持されている。
【0023】
上記可動ブロック8の中空部内周には、電機子を構成するコイル(可動子)7が固定されており、可動部2がロボット本体1に組み付けられた状態で、コイル7がステータ部6を囲繞するようになっている。
【0024】
可動部2の上部には作業部材支持用のテーブル10が設けられ、このテーブル10に、用途に応じた各種の作業部材が取付けられるようになっている。このテーブル10は、可動ブロック8にボルト止め等により取付けられている。
【0025】
また、上記可動部2の可動範囲両端に相当するロボット本体1両端の内壁部には、衝撃吸収のためのダンパ30が設けられている。
【0026】
さらに上記単軸ロボットRにはリニアエンコーダが設けられている。このリニアエンコーダは、磁気的又は光学的に読取り可能な位置情報を記録したリニアスケール11と、このリニアスケール11を読取る検出ヘッド12と、検出ヘッド12をリニアスケール11に対して相対的に移動させつつ検出ヘッド12からの信号を入力して演算処理する演算処理部(後記コントローラ20)とを備えている。
【0027】
当実施形態において上記リニアスケール11は、位置情報を磁気的に記録した磁気スケールからなり、また検出ヘッド12は磁気記録情報の読取りが可能なMRセンサからなっている。
【0028】
そして、上記リニアスケール11が、ガイドレール5の一側方においてベース部3の上面に、ベース部3の略全長にわたって設けられ、一方、検出ヘッド12が、可動ブロック8の一側部下端に、上記リニアスケール11に対向するように配置されている。
【0029】
図3は上記単軸ロボットRのリニアモータ機構部分の一部とリニアエンコーダ及び制御手段を模式的に示している。この図において、リニアスケール11は、一定微小ピッチ毎の位置を示す情報(出力信号相ではA相、B相)15が記録されるとともに、基準点情報(出力信号相ではZ相)13が両端近傍の2箇所に記録されている。これらの基準点情報(Z相)13は、基準磁極位置を示す情報を記録する指標部に相当するものであり、ステータ部6の特定磁極に対応する箇所に設けられている。
【0030】
このようにリニアスケール11が形成されることにより、リニアスケール11上を検出ヘッド12が移動するにつれ、A相、B相15の信号が出力されるとともに、リニアスケール11の両端近傍の4箇所ではZ相13の信号が出力される。検出ヘッド12の出力信号はコントローラ20に入力され、このコントローラ20により、単軸ロボットRのコイル7への供給電流が制御されることにより、リニアモータの駆動の制御及び可動部2の移動の制御が行われる。
【0031】
上記コントローラ20は、検出ヘッド12をリニアスケール11に対して相対的に移動させつつ検出ヘッド12からの信号を入力して演算処理する演算処理部としての機能も有している。そして、このコントローラ20に、原点位置を設定する原点位置設定手段21が機能的に含まれている。この原点位置設定手段21は、上記検出ヘッド12をリニアスケール11に対してその中央側から上記Z相13を通過させてスケール端部側へ移動させつつ、上記Z相13を検出してから所定移動距離a毎に仮想Z相(仮想指標)14を設定し(図4参照)、そのうちの特定の仮想Z相14の位置を原点位置として設定するように構成されている。上記距離aは、予め、磁極ピッチbと比べて充分に小さく、かつ、可動部2が可動範囲終端へ突き当ったときのダンパ30の撓み量よりは大きくなるように設定されている。
【0032】
上記コントローラ20による基準磁極位置の判別および原点位置設定のための処理の具体例を、図5のフローチャートによって説明する。
【0033】
このフローチャートの処理がスタートすると、先ずステップS1でZ相検出処理が行われる。この処理は、検出ヘッド12をリニアスケール11の中央側から一端側へ移動させる(可動部2を可動範囲の一端側に移動させる)ようにリニアモータを駆動しつつ、Z相13の信号の有無を調べるものである。そして、この処理によりZ相13が検出されたか否かを判定する(ステップS2)。
【0034】
Z相13が検出されたときは、その位置が基準磁極位置であると判別されて、磁極位置のデータがクリアされる(ステップS3)。続いて、仮想Z相設定処理(ステップS4)が行われ、さらに突き当て検出処理(ステップS5)が行なわれる。上記仮想Z相設定処理は、上記検出ヘッド12を引き続き移動させつつ、上記基準磁極位置からの移動距離をA相、B相15の信号によって調べ、所定移動距離a毎にその位置を仮想Z相14として記憶するものである。また、上記突き当て検出処理は、検出ヘッド12の移動範囲終端への到達(可動部2の可動範囲終端への突き当り)を調べるものである。そして、上記突き当て検出処理に基づいて突き当たりを検出したか否かが判定され(ステップS6)、その判定がNOの間はステップS4,S5が繰返されることにより、上記基準磁極位置から上記移動範囲終端までの区域に一定間隔(上記所定距離)aおきに1乃至複数の仮想Z相14が設定される。
【0035】
ステップS6で突き当たりを検出したことが判定されると、検出ヘッド12の移動方向が反転され(ステップS7)、リニアスケール11の中央側へ向けて検出ヘッド12が移動するようにリニアモータが制御される。このように検出ヘッド12の移動が行われつつ、所定の仮想Z相14の位置まで移動したか否かが判定される(ステップS8)。所定の仮想Z相14とは、前述のステップS4の処理によって上記基準磁極位置から上記移動範囲終端までの区域に複数の仮想Z相14が設定されている場合、移動終端側から数えて所定数個目、例えば1個目の仮想Z相14(移動終端に最も近い仮想Z相14)である。
【0036】
所定の仮想Z相14の位置まで移動したことが判定されると、その位置が原点位置とされ、位置がクリアされる(ステップS9)。
【0037】
このような図5に示す処理は、リニアスケール11の一端側と他端側とにおいてそれぞれ行なわれる。
【0038】
以上のような当実施形態によると、単軸ロボットRの作業開始時や所定期間おき等の適当な時期に、図5のフローチャートに示すような処理が行われることにより、Z相13の検出によって磁極基準位置が調べられるとともに、この磁極基準位置を利用してコントローラ20内の原点位置検出手段21の演算処理で一定間隔aおきの仮想Z相14が原点位置とされ、磁極基準位置および原点位置の較正が適正に行なわれる。
【0039】
そして、上記原点位置及び磁極基準位置が調べられた後は、原点位置からの移動につれて検出ヘッド12から出力されるA,B相の信号がカウントされることにより位置が検出され、可動部材2の移動位置の制御が行われるともに、磁極基準位置からの移動量によってステータ部6の磁極位置が調べられ、磁極位置に応じてコイル7へ供給する電流の位相を制御するといったリニアモータ駆動のための制御が適正に行われる。
【0040】
上記のように、1組のリニアスケール11及び検出ヘッド12によって原点位置及び磁極基準位置を調べることができるため、従来のように原点位置と磁極基準位置とを別個の検出手段で検出する場合と比べ、リニアエンコーダ装置の構造が簡単になり、コストを低減し得る。
【0041】
さらに、原点位置と磁極基準位置とのずれを予めコントローラ20に記憶させておく必要がなく、コントローラ20の互換性を損ねることがない。
【0042】
また、上記仮想Z相14の間隔aは、磁極ピッチbと比べて充分に小さく、かつ、可動部2が可動範囲終端へ突き当ったときのダンパ30の撓み量よりは大きくなるように予め設定されているため、上記のような効果を有効に発揮し得るともに、ダンパ30の調整代を少なくしつつ、原点位置から可動範囲終端までの長さを可動範囲の一端側と他端側とで略同一にすることができる。
【0043】
すなわち、上記可動部2の可動範囲終端位置は上記ダンパ30の撓み加減によってずれる可能性があるので、このような可動範囲終端位置のずれによって仮想Z相14の設定や検出が不正確になることを避けるため、上記間隔aがダンパ30の撓み量より大きくされている。また、初期調整の段階で、所定の仮想Z相14の位置である原点位置から可動範囲終端位置間での距離が可動範囲の一端側と他端側とで略同一となるように上記ダンパ30の厚みの調整によって可動範囲終端位置が調整され、例えば、可動範囲終端にもっとも近い仮想Z相14が原点位置とされる場合、可動範囲両端側とも上記原点位置から可動範囲終端間での距離が上記間隔aの略1/2となるように上記ダンパ30の厚みが調整されるが、上記間隔aができるだけ小さくされることで上記ダンパ30の厚みの調整代が小さくなる。
【0044】
従って、初期調整の段階での上記ダンパ30の厚み調整による可動範囲終端位置の調整作業が簡単になるとともに、商品性が向上される。
【0045】
なお、本発明の具体的構造は上記実施形態に限定されず、以下に述べるように種々変更可能である。
【0046】
上記実施形態では磁気的なスケール11と検出ヘッド12とでリニアエンコーダを構成しているが、光学的なものであってもよく、例えば多数のスリットを有するテープによりリニアスケールを形成するとともに、光学的に上記スリットを検出するセンサにより検出ヘッドを形成するようにしてもよい。
【0047】
また、上記実施形態の単軸ロボットRに用いられているリニアモータは、固定子が永久磁石、可動子がコイルで構成されているが、逆に固定子がコイル、可動子が永久磁石で構成されたリニアモータを用いてもよい。
【0048】
また、本発明のリニアエンコーダは、単軸ロボットR以外にも各種用途に用いられるリニアモータに装備することができる。さらに、リニアモータに限らず、回転型のモータでボールねじ等を介して可動部を直線的に移動させるような駆動装置にも適用可能であり、この場合、可動部の移動範囲にわたって固定側にリニアスケールを設け、可動部に検出ヘッドを設けるとともに、モータの基準磁極位置に対応するリニアスケール上の位置を予め調べておいて、その位置を示す情報をリニアスケールに記録させておけばよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、上記リニアスケールの両端の近傍の各1箇所であって、モータの特定磁極に対応する箇所に、基準磁極位置を示す情報を記録した指標部が設けられるとともに、演算処理部に設けられた原点位置設定手段により、上記指標部を検出してから所定移動距離毎に仮想指標を設定し、そのうちの何れか1つの仮想指標の位置を原点位置として設定するように構成されているため、上記指標部と上記原点位置とに基づいてモータの駆動の制御と可動部の移動位置の制御とを適正に行うことができる。
【0050】
しかも、1組のリニアスケール及び検出ヘッドにより基準磁極位置を検出できるとともに演算処理により原点位置を求めることができ、従来のように原点位置と磁極基準位置とを別個の検出手段で検出する場合と比べ、リニアエンコーダ装置の構造を簡単にし、コストを低減することができる。また、原点位置から可動範囲終端位置まで距離を可動範囲の一端側と他端側とで略同じにすることができ、商品性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される単軸ロボットの一例を示す縦断平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】リニアモータ機構部分の一部とリニアエンコーダ及び制御手段を模式的に示す図である。
【図4】Z相およ仮想Z相を示す説明図である。
【図5】原点位置及び基準磁極位置を調べる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
R 単軸ロボット
1 ロボット本体
2 可動部
6 ステータ部
7 コイル
11 リニアスケール
12 検出ヘッド
13 Z相(基準点情報)
14 仮想Z相
20 コントローラ
21 原点位置検出手段
Claims (4)
- 一定ピッチで磁極が配列された固定子を有するリニアモータ本体に直線的に配置されて、磁気的又は光学的に読取可能な位置情報を記録したリニアスケールと、モータの駆動によりリニアモータ本体に対して移動する可動部に設けられて、上記リニアスケールを読取る検出ヘッドと、この検出ヘッドを上記リニアスケールに対して相対的に移動させつつ検出ヘッドからの信号を入力して演算処理する演算処理部を備えたリニアエンコーダ装置であって、
上記可動部の可動範囲両端に夫々、衝撃吸収のためのダンパが設けられ、
上記リニアスケールの両端の近傍の各1箇所であって、モータの特定磁極に対応する箇所に、基準磁極位置を示す情報を記録した指標部が設けられるとともに、
上記演算処理部に、上記リニアスケール上の上記各指標部とスケール端部との間に原点位置を設定する原点位置設定手段が設けられ、
この原点位置設定手段は、上記検出ヘッドをリニアスケールに対してその中央側から上記指標部を通過させてスケール端部側へ移動させつつ、上記指標部を検出してから、予め、磁極ピッチと比べて充分に小さく、かつ、可動部が可動範囲終端へ突き当ったときの上記ダンパの撓み量よりは大きくなるように設定された移動距離毎に仮想指標を設定し、そのうちの何れか1つの仮想指標の位置を原点位置として設定するように構成されていることを特徴とするリニアエンコーダ装置。 - 上記原点位置設定手段は、検出ヘッドが移動終端位置に達した後に移動方向を反転して移動する間に、その移動終端に最も近い仮想指標の位置を原点位置として検出することを特徴とする請求項1記載のリニアエンコーダ装置。
- 請求項1又は2に記載のリニアエンコーダ装置を装備したリニアモータであって、
一定ピッチで磁極が配列された直線的な固定子を有するリニアモータ本体と、上記固定子に対向する可動子を有して、上記リニアモータ本体に対し移動可能とされた可動部とを備え、
上記リニアモータ本体にリニアスケールが固定子と平行に設けられる一方、上記可動子に、上記リニアスケールと対向するように検出ヘッドが設けられていることを特徴するリニアモータ。 - 請求項3記載のリニアモータを備え、上記可動部に、作業部材が着脱可能に取付けられる作業部材支持用テーブルが設けられている単軸ロボット。
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