JP4920128B2 - 排出用ガス配管の閉塞防止方法 - Google Patents

排出用ガス配管の閉塞防止方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接触気相酸化反応で得た反応ガスから(メタ)アクリル酸を捕集する工程を有する(メタ)アクリル酸の製造方法において、該捕集工程で発生する排ガスを廃棄し、または接触気相酸化反応の反応器に循環する際に、該排ガスを昇温しかつ加圧することを特徴とする排ガス配管の閉塞防止方法、および該排ガスを昇温および加圧して反応工程に循環使用する(メタ)アクリル酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクリル酸やメタクリル酸等の易重合性物質は、工業的な製造原料であり大規模なプラントで大量に生産される化学物質である。一般に、化合物は高純度の製品を得るために種々の捕集、精製工程を経ることが多く、各工程で排ガスが発生する。
【0003】
例えば、プロピレン、プロパン、イソブチレン、メタクロレイン等を酸化触媒の存在下に分子状酸素含有ガスにより接触気相酸化すると、目的物である(メタ)アクリル酸の他にアルデヒドなどの目的物より低沸点の物質、テレフタル酸、安息香酸等の目的物より高沸点のカルボン酸やタール状物質等の副生物が生成する。このため、得られた混合ガスを(メタ)アクリル酸捕集塔に導いて(メタ)アクリル酸捕集液と接触させて吸収捕集し、(メタ)アクリル酸とその他の副生物を含む溶液を得て、この溶液からその他の蒸留法により(メタ)アクリル酸を分離、精製して製品を得ている。特に、上記プロピレンなどの接触気相酸化反応においては、プロピレンなどに加えて酸素ガス、不活性ガス等を所定の組成に調整した原料ガスを反応器に供給して(メタ)アクリル酸を製造するため、(メタ)アクリル酸の捕集塔塔頂からガス成分が継続的に排出される。
【0004】
このような排ガスは燃焼工程を経て廃ガスとして処理できるが、例えば特開平9−157213号公報には、該アクリル酸捕集塔から排出されるガスを酸化反応工程へリサイクルする一応の利用方法が開示されている。
【0005】
このように、プロピレンなどを接触気相酸化して得られる(メタ)アクリル酸含有ガスを捕集塔に導いて液捕集することは(メタ)アクリル酸製造プロセスにおいて一般に行なわれている。そして、液捕集後、捕集塔頂部から得られる残ガスは、気相酸化反応器にリサイクルして希釈ガスとして再利用したり、あるいは廃ガスとして処理することが行なわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この様な排ガスには接触気相酸化反応によって副生されたテレフタル酸等の昇華性物質やホルムアルデヒド等の低沸点物質、原料ガスと共に反応器に供給された二酸化炭素や窒素ガス等の不活性ガス、分子状酸素および水などがあるため、該(メタ)アクリル酸捕集塔から排出されるガスを排ガス配管を介して接触酸化反応工程に循環させると、排ガスに含まれる低沸物のホルムアルデヒドなどが重縮合し、該ガス配管を閉塞させることがある。
【0007】
また、反応工程に含まれる水分や、(メタ)アクリル酸の捕集工程で使用する水分が該捕集工程で排ガスとして排出されるため、これが排ガス配管中に付着して圧縮機が摩食し、特に配管内に配置される送風機に付着すると送風機能の低下を招く等の障害が発生する。このため、定期的な内部点検や重縮合物の除去、腐蝕設備の取り替えなどが必要となり連続運転の支障となる。
【0008】
一方、接触気相酸化反応では、原料ガスが爆発燃焼性を有するため、爆発範囲外の組成を供給することが望ましく、該混合ガス中には不活性ガスが高濃度で含有されている。このため、接触気相酸化反応後のこれらガス成分を大気中に放出したのでは、不活性ガスが二酸化炭素の場合には、地球温暖化の観点から好ましくないのは当然であるが、経済的にも不利である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、(メタ)アクリル酸捕集塔から排出されるガス成分を詳細に検討した結果、該排ガスを昇温しかつ加圧することでガス配管内の閉塞を防止できることを見出し本発明を完成させた。即ち、上記課題は、以下の(1)〜(2)によって達成される。
【0010】
(1) 少なくとも(メタ)アクリル酸の接触気相酸化反応工程とその捕集工程とを含む(メタ)アクリル酸の製造方法において、
該捕集工程で排出したガスの一部または全量を排ガス配管を介して該反応工程に循環する際に、該排ガスを加熱して捕集工程の排ガス出口温度より5〜65℃昇温すること、あるいは、
該捕集工程で排出したガスの一部または全量を排ガス配管を介して廃棄する際に、該排ガスを加熱して捕集工程の排ガス出口温度より昇温することを特徴とする、排ガス配管の閉塞防止方法。
【0011】
(2) 少なくとも(メタ)アクリル酸の接触気相反応工程とその捕集工程とを含む(メタ)アクリル酸の製造方法において、該捕集工程の排ガス出口温度が30〜70℃の排ガスの一部または全量を排ガス配管を介して該反応工程に循環する際に、該排ガスを加熱して捕集工程の排ガス出口温度より5〜65℃昇温し、かつ圧縮することを特徴とする、(メタ)アクリル酸の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第一は、少なくとも(メタ)アクリル酸の接触気相酸化反応工程とその捕集工程とを含む(メタ)アクリル酸の製造方法において、該捕集工程で排出したガスの一部または全量を排ガス配管を介して該反応工程に循環しまたは廃棄する際に、該排ガスを捕集工程排ガス温度と同温度に維持するかそれより昇温することを特徴とする、排ガス配管の閉塞防止方法である。
【0013】
(メタ)アクリル酸は連続運転によって大量に製造されることが一般的であり、捕集工程で発生した排ガスを反応工程に循環させる配管も長くかつ曲部を有する。従って、易重合性物質による重合を防止するため、昇温によって易重合性物質のガス状態を維持して重合を防止すると共に、ガス成分を加圧することでガス成分の滞留を防止し、重合物の付着を防止し、含まれる水分などによる腐蝕、水分付着による送風機構の低下を防止することができる。以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明の(メタ)アクリル酸の反応工程とは、(メタ)アクリル酸を生成する工程であれば特に制限はないが、接触気相酸化反応であることが好ましい。捕集塔からの排ガスの再利用に際し、成分組成が不活性ガスと類似し、かつ該ガスの圧力や温度等の調整が容易だからである。
【0015】
具体的には、多管式反応器等の反応器に、プロピレン、プロパン、イソブチレン、メタクロレイン等を酸化触媒を存在させて、分子状酸素含有ガス、不活性ガスを所定量供給させて接触気相酸化反応を行う。例えば、プロピレンを使用するとアクロレインが生成され、これを更に接触気相酸化反応することでアクリル酸を得ることができるが、本発明の反応工程としては、これらを1つの反応器で行う一段法であるか、異なる反応器でそれぞれ行う2段法であるかは問わない。また、使用する原料ガス、酸化触媒、不活性ガス、酸素ガス、反応温度などの(メタ)アクリル酸の反応条件は、従来公知の(メタ)アクリル酸の反応工程の何れの条件をも適用することができる。
【0016】
例えば、原料ガスとしては、プロピレン、プロパン、イソブチレン、t−ブタノール、メチル−t−ブチルエーテルの何れかまたはこれらの2種以上を混合して用いることができる。これら原料成分は、反応器に供給する原料ガスの1〜15体積%である。また、該原料ガスには、酸化反応を行わせるため分子状酸素比を原料に対し1〜3、残りは二酸化炭素、水蒸気等の不活性ガスである。
【0017】
接触気相酸化反応を行う反応器は特に制限されないが、反応効率に優れる点で多管式反応器を好ましく使用することができる。
【0018】
例えば、本発明でプロピレン含有ガスを二段接触気相酸化反応してアクリル酸を製造するには、前段触媒としてプロピレンを含有する原料ガスを接触気相酸化反応してアクロレインを製造するに一般的に使用される酸化触媒を使用することができる。同様に、後段触媒についても特に制限はなく、二段階接触気相酸化法により前段によって得られる主としてアクロレインを含む反応ガスを気相酸化してアクリル酸を製造するに一般的に用いられている酸化触媒を用いることができる。
【0019】
前段触媒としては、一般式Moa−Bib−Fec−Ad−Be−Cf−Dg−Ox(Mo、Bi、Feはそれぞれモリブデン,ビスマスおよび鉄を表し、Aはニッケルおよびコバルトから選ばれる少なくも一種の元素を表し、Bはアルカリ金属およびタリウムから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Cはリン、ニオブ、マンガン、セリウム、テルル、タングステン、アンチモンおよび鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を表し、Dはケイ素、アルミニウム、ジルコニウムおよびチタニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、Oは酸素を表し、a、b、c、d、e、f、gおよびxは、それぞれMo、Bi、Fe、A、B、C、DおよびOの原子比を表し、a=12としたとき、b=0.1〜10、c=0.1〜10、d=2〜20、e=0.001〜5、f=0〜5、g=0〜30であり、xは各元素の酸化状態により定まる値である)で示されるものが例示できる。
【0020】
また、後段触媒としては、一般式Moa−Vb−Wc−Cud−Ae−Bf−Cg−Ox(Moはモリブデン、Vはバナジウム、Wはタングステン、Cuは銅、Aはアンチモン、ビスマス、スズ、ニオブ、コバルト、鉄、ニッケルおよびクロムから選ばれる少なくも一種の元素を表し、Bはアルカリ金属、アルカリ土類金属およびタリウムから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Cはケイ素、アルミニウム、ジルコニウムおよびセリウムから選ばれた少なくとも1種の元素を表し、Oは酸素を表し、a、b、c、d、e、f、gおよびxは、それぞれMo、V、W、Cu、A、B、CおよびOの原子比を表し、a=12としたとき、b=2〜14、c=0〜12、d=0.1〜5、e=0〜5、f=0〜5、g=0〜20であり、xは各元素の酸化状態により定まる値である)で示されるものが例示できる。
【0021】
例えば、本発明でイソブチレン、t−ブタノール、メチル−t−ブチルエーテルを二段接触気相酸化反応でメタクリル酸を得る場合に使用する触媒としては、例えば前段触媒としてイソブチレン等を含有する原料ガス気相酸化反応してメタクロレインを製造するに一般的に使用される酸化触媒を使用することができる。同様に、後段触媒についても特に制限はなく、二段階接触気相酸化法により前段によって得られる主としてメタクロレインを含む反応ガスを気相酸化してアクリル酸を製造するに一般的に用いられている酸化触媒を用いることができる。
【0022】
具体的には、前段触媒として、一般式Moa−Wb−Bic−Fed−Ae−Bf−Cg−Dh−Ox(Mo、W、Biはそれぞれモリブデン,タングステンおよびビスマスを表し、Feは鉄を表し、Aはニッケルおよびコバルトを表し、Bはアルカリ金属、アルカリ土類金属およびタリウムから選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Cはリン、テルル、アンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオブ、マンガンおよび亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を表し、Dはシリコン、アルミニウム、チタニウムおよびジルコニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を表し、Oは酸素を表す。また、a、b、c、d,e、f,g,hおよびxは、それぞれMo,W、Bi,Fe,A、B、C、DおよびOの原子数を表し、a=12としたとき、b=0〜10、c=0.1〜10、d=0.1〜20、e=2〜20、f=0〜10、g=0〜4、h=0〜30、およびxは各々の元素の酸化状態によって定まる数値をとる。)
また、後段触媒は、モリブデンおよびリンを主成分として含有する1種または2種以上の酸化物触媒であれば、特に限定はされないが、たとえば、リンモリブデン酸系ヘテロポリ酸あるいはその金属塩が好ましく、一般式Moa−Pb−Ac−Bd−Ce−Df−Oxで表されるものが好ましい。(式中、Moはモリブデンを表し、Pはリンを表し、Aはヒ素、アンチモン、ゲルマニウム、ビスマス、ジルコニウムおよびセレンからなる群の中から選ばれた少なくとも1種の元素を表し、Bは銅、鉄、クロム、ニッケル、マンガン、コバルト、スズ、銀、亜鉛、パラジウム、ロジウムおよびテルルからなる群の中から選ばれた少なくとも1種の元素を表し、Cはバナジウム、タングステンおよびニオブからなる群の中から選ばれた少なくとも1種の元素を表し、Dはアルカリ金属、アルカリ土類金属およびタリウムからなる群の中から選ばれた少なくとも1種の元素を表し、Oは酸素を表す。また、a、b、c、d、e、fおよびxはそれぞれMo、P、A、B、C、DおよびOの原子比を表し、a=12と固定した時、b=0.5〜4、c=0〜5、d=0〜3、e=0〜4、f=0.01〜4およびxは各々の元素の酸化状態により定まる数値である。)
本発明に使用する触媒の焼成温度を除く調製方法、および混合成形するために用いる酸化モリブデン以外の原料については特に限定されるものではなく、一般に用いられている方法および原料を採用することができる。また、触媒の形状についても特に限定されず、球状、円柱状、円筒状などとすることができ、成形方法も担持成形、押し出し成形、打錠成形などを用いることができ、更に耐火用担体にこれらの触媒物質を担持させた形態のものも有用である。
【0023】
また、(メタ)アクリル酸の捕集工程とは、反応工程で得たガス中に含まれる(メタ)アクリル酸を捕集液で捕集する工程であり、反応ガスのガス成分組成、捕集液の組成、捕集温度等を含む捕集条件は、従来公知の(メタ)アクリル酸の捕集工程の何れの条件をも適用することができる。
【0024】
該捕集工程では、例えば図1による場合では、(メタ)アクリル酸含有ガスをライン4から捕集塔(2)内に導入し、一方、捕集塔の上部から(メタ)アクリル酸を吸収する捕集液(14)をライン11を介して塔内導入して前記ガスと向流接触させて(メタ)アクリル酸を吸収する作用を有する。ここで、捕集塔としては、棚段塔、充填塔、濡れ壁塔、スプレー塔などの公知の捕集塔を用いることができる。かかる捕集塔は、通常、棚段塔または充填塔が好ましく、塔内装物として充填物・棚段がある。充填塔の場合には、その内部には表面積が大きく、通気性のある充填物が規則的にまたは不規則的に詰め込まれていて、充填物が詰め込まれた充填層の表面では気液の接触が行われる。
【0025】
供給する溶剤には、水、有機酸含有水、高沸点の不活性疎水性有機液体(ジフェニルエーテル、ジフェニル等)など公知の溶剤を挙げることができ、これらを単独でもしくは混合して用いることができる。かかる溶剤には、(メタ)アクリル酸などの重合性物質の重合を防止するために、メトキノン、酢酸マンガン、ニトロソフェノール、クペロン、N−オキシル化合物、ジブチルチオカルバミン酸銅、フェノチアジン、またはハイドロキノンなどの公知の重合禁止剤を適宜加えることが好ましい。
【0026】
捕集塔の処理条件としては、圧力、温度、吸収液組成、吸収液量によって決定され、温度が低く、吸収液量が多いことが好ましい条件であるが、次工程によっても制約を受けるため、これらの要件を加味して適切な条件に設定される。また、捕集塔内液相中の(メタ)アクリル酸濃度によって重合のし易さが変化することが認められており、(メタ)アクリル酸濃度に基づいて充填物の種類を変更することが好ましい。すなわち、通常、捕集の定常状態において、塔内液相中の(メタ)アクリル酸濃度が3〜60質量%、好ましくは4〜40質量%、更に好ましくは5〜30質量%である場合に、棚段または充填層(13)に付着する溶液が、この液濃度より低い濃度の溶液のある内装物側を上流とし、この液濃度より高い濃度の溶液のある内装物側を下流として分けることが好ましい。そして、このように分けて充填物を充填した充填層または棚段を、通常、上流および下流にそれぞれ複数設置することにより、(メタ)アクリル酸の重合を抑制しながら、効率的に(メタ)アクリル酸を溶剤に吸収することが可能になる。
【0027】
次いで、本発明では、該捕集工程で発生した排ガスの一部または全量を、捕集工程と反応工程とに接続させた排ガス配管を介して循環させる。循環は捕集工程の排ガスを直接または有機物を燃焼させ、不活性ガスとしてからのいずれでもよい。このような排ガス配管材としては何ら制限はないが、アクリル酸含有液の供給配管と同じ鋼材、例えば、オーステナイト系鋼管、オーステナイト・フェライト系鋼管、フェライト系鋼管等または炭素鋼管で設置することができる。
【0028】
本発明は、少なくとも上記工程および配管を含むアクリル酸の製造方法における、排ガス配管の閉塞防止方法であるが、これをアクリル酸の接触気相酸化反応工程を経る場合を一例として、図1を用いて説明する。
【0029】
まず、ライン1を経てプロピレンなどの原料(6)を、ライン2を経て不活性ガス(7)を反応器(1)に供給する。反応器(1)には酸化触媒が充填され、アクロレインを含む混合ガスが生成する。該ガスをライン3を経て反応器(1’)に供給し、アクロレインからアクリル酸を生成させる。得られたガス成分には、目的物たるアクリル酸の他に、アルデヒドなどの(メタ)アクリル酸よりも低沸点の物質、テレフタル酸、安息香酸等の(メタ)アクリル酸より高沸点のカルボン酸やタール状物質等の比較的高沸点の副生物等が含まれる。従って、該アクリル酸含有ガスをアクリル酸捕集塔(2)に供給して、アクリル酸を捕集液に捕集する。なお、本願において、低沸点物質とは、(メタ)アクリル酸より沸点の低い物質をいい、高沸点物質とは、(メタ)アクリル酸より沸点の高い物質をいう。
【0030】
該捕集塔(2)で使用する捕集液としては、アクリル酸と酢酸とを含有する難水溶性の溶剤、アクリル酸と酢酸とを含有する水性溶液、難水溶性溶剤単独、または水単独を捕集液として使用してアクリル酸と向流に接触させて捕集する。アクリル酸は、使用する捕集液の組成によって捕集塔に設けた冷却器(11)を介して回収され、または塔底から高濃度にアクリル酸を含有するアクリル酸含有溶液としてライン8、10を経て精製工程(10)(図示しない)に供給される。本発明では、捕集液の種類を問わず、捕集塔(2)の塔頂部から排出するガスの温度を30〜70℃、より好ましくは40〜65℃、特には40〜60℃に調整することが好ましい。なお、該排ガス温度は、反応器(1)、(1’)に供給される原料ガスの濃度や、捕集塔へ供給する反応ガスの温度、捕集液の温度等によって変動する。従って、本発明においては、排ガス温度は、単位時間当たりの平均温度を意味するものとする。
【0031】
このような排ガス温度を得るには、捕集液の液温、単位時間当たりの循環量、捕集塔に接続する冷却器の冷却能力などによって変化するのであるが、従来公知の捕集塔の稼動条件の内、塔頂温度を上記範囲に設定することで、(メタ)アクリル酸ガスを捕集液中に十分に吸収できるばかりでなく、例えば低沸点物質であるホルムアルデヒドや昇華性物質であるテレフタル酸等を捕集液に捕集させることができ、排ガス中へのこれらの移行を抑制することができることが判明したからである。これによって、(メタ)アクリル酸、低沸点物質および昇華性物質を排ガスとして排出させる量を調整し、排ガス配管内での付着による閉塞を効果的に防止できると共に、(メタ)アクリル酸製造の捕集塔に後続する他の工程における閉塞を防止し、かつ該排ガスの有効な再利用を可能なものとすることができるのである。即ち、該温度が30℃を下回ると捕集塔内のガス成分を冷却するための過量の熱交換器用冷媒が必要となり、かつ捕集液における閉塞性物質の濃度が上昇するため、(メタ)アクリル酸の製造における後工程で閉塞の問題を生ずる。その一方、70℃を越えると、(メタ)アクリル酸の捕集液中への捕集率が低下するだけでなく、捕集塔から排ガスされるガス中の昇華性物質の濃度が増加するため、これを反応工程で循環使用することが困難となるのである。また、上記捕集塔の塔頂部温度で排ガスを排出させることで、塔底液をライン8および10を経て供給する(メタ)アクリル酸の製造の次の精製工程(10)での重合や閉塞を防止できると共に、排ガスを有効に再循環させることで不活性ガスの廃棄を減らし、環境保全に寄与すると共に経済性にも優れるのである。
【0032】
このような捕集塔(2)の塔頂の排ガス温度は、特に塔底液をライン8から得て冷却器(11)に移送して冷却し、次いでライン9を経て塔内に循環させるために付属させた該冷却器(11)の冷却力を変化させて調整することが好ましい。操作が簡便であるからである。その一方、捕集塔(2)に供給する反応性ガス量に対する捕集液量や捕集液温度を変化させると、塔底液内の(メタ)アクリル酸濃度が変動し、次工程での分離能が低下する場合がある。従って、このような冷却器(11)による冷却によって、捕集塔(2)塔頂の温度を調整するには、捕集塔に供給される接触気相酸化反応器から排出されるガス量に対して、通常2〜15リットル/m3の捕集液量、より好ましくは3〜12リットル/m3、特には5〜10リットル/m3であることが好ましい。尚、該捕集塔からの排ガスの組成は、テルフタル酸およびホルムアルデヒド0.001〜0.5体積%、水分3〜50体積%、その他有機物0.01〜0.2体積%(残りは不活性ガス)である。
【0033】
本発明では、該捕集塔(2)の塔頂から排出したガスをライン5および6で示す排ガス配管を介して反応工程へ循環させるが、循環は排ガスの全量である場合に限られずその一部であって、残りはライン5から分岐させたライン7を介して燃焼工程を経て廃棄ガス(9)として廃棄してもよい。しかしながら、このような廃棄処理用に接続させた排ガス用配管においても、排ガス配管内で昇温および圧縮することで、該配管内の閉塞を効率的に防止することができ、本発明の閉塞防止方法が適用できる。
【0034】
ここに反応工程に循環させ、または廃棄処分するための排ガス流路である排ガス配管では、捕集塔(2)から得た排ガス温度を同温度に維持するかそれより0〜50℃、より好ましくは5〜40℃、特には10〜30℃に昇温することが好ましい。排ガス中には、不活性ガスや反応工程で副生されたホルムアルデヒドなどの低沸物やテレフタル酸などの昇華性物質がガス状で含まれる。このような温度の確保によって、排ガス管内を流れるガス温度は、常に30〜120℃の範囲となり、排ガスのガス状態を維持してこれらの配管内壁への重縮合物の発生や昇華物の固化を効果的に防止し、これによって重縮合物や固化した昇華物の付着による閉塞を防止することができるのである。また、含まれる水分が凝縮して、配管内に設けられた送風機の翼に付着すると送風能力が低下し、または腐蝕の原因ともなるが、上記温度に昇温することで、これらを有効に防止することができる。ここで、上記温度上昇が0℃を下回ることは、該ガスが冷却されることを意味するものであり、温度低下による凝縮、付着が問題となるからである。その一方、50℃を越えても過度の熱源が必要となるばかりでなく送風機の大型化にもつながり不経済である。(メタ)アクリル酸の反応工程および捕集工程を経て得られた排ガスに含まれるガス組成の範囲においては、これら成分の特性と相まって上記範囲で含まれる成分のガス状態を維持できるのである。特に、テレフタル酸等は高沸点物質であるが昇華性の化合物でもあるため、上記温度範囲で十分にガス状態を維持することができる。なお、本願明細書では、上記のごとく排ガス温度を単位時間当たりの平均温度と定義したため、該排ガス配管内を流れる排ガス温度30〜120℃も、単位時間当たりの平均温度を意味するものとする。
【0035】
なお、昇温温度が0℃とは、排ガスが配管内で配管外部の冷気によって冷却されるために、たとえ昇温しても実際のガス温度が変化しない場合があるからである。また、排ガス温度が維持されて接触酸化反応器に循環できる場合には、排ガスが冷却されずに該排ガス用配管内で凝縮、付着、閉塞が生じない。従って、何らかの保温機構を有するために何等の昇温操作を行わなくても排ガス温度を同温度に維持できる場合は、本発明に含まれる。
【0036】
このような昇温を得るために、本発明では図2に示すように、捕集塔(2)の塔頂部から、排ガス配管(15)を設けず、直接熱交換器(3)を接続し、その出口部に排ガス配管(15)を配置することが好ましい。このような熱交換器としては、いわゆるフィンチューブ式やプレート式を使用できる。これらは、単位体積当たりの伝熱面積が多管式熱交換器などと比較すると3倍になる程、熱交換率に優れるからである。また、迅速な加熱が可能である。その一方、配管をジャケットで被覆する方法では、伝熱面積を確保するために多大な配管長さ必要となり、また、単位体積当たりの伝熱面積が小さいために短時間に昇温することが困難で、その結果、配管に付着物が生成する場合がある。なお、このような昇温装置は排ガス温度を上昇させガス状態を維持するために設けるものであり、従って、図2に示すように捕集塔(2)の排ガス排出口に直接またはその近傍に設けることが好ましい。しかしながら、配管上の問題からこれが可能でない場合には、該排出口の最も近傍に設置しガス温度の上昇を確保する。なお、熱交換器は配管内のガス成分の気相状態を維持するために、1つに限られず該配管に複数設けてもよい。また、排ガスライン6,7に別個に設置することもできる。
【0037】
本発明では、排ガスは圧縮することが好ましい。圧縮によって排ガス配管内の排ガス線速を調整することで、排ガス配管内の凝縮物の付着などを防止できるからである。このような圧縮手段としては圧縮機や送風機の設定が好ましい。なお、本願明細書において、圧縮とは捕集塔(2)から排出された排ガス圧が更に高くなることを意味する。圧力は温度によっても異なるため、昇温によって圧力が上昇する場合には昇温と同時に排ガスが圧縮される。従って、人為的な圧縮操作を行わない場合にも排ガスが圧縮される場合がある。
【0038】
該排ガスの線速は、5〜40m/s、より好ましくは10〜30m/s、特には15〜25m/sであることが好ましい。5m/sを下回ると、ガス成分の滞留が生じる結果、配管内にガス成分自体、または発生した縮合物の付着が生じこれによって閉塞が起こる場合がある。これに対し40m/sを越えると、圧力損失が増大すると共に配管の曲部でこれらの付着が生じ、配管を腐蝕する原因ともなる。この様な線速は、排ガス配管に排ガスを圧縮するための送風機(4)等の圧縮機を接続させたり、または配管径の調整をすることで達成できる。このような線速とすることで、(メタ)アクリル酸の反応ガス中に含まれるミストによって、送風機の翼に水分が付着する結果生ずる、送付能力の低下やミスト付着による腐蝕を防止することができるのである。
【0039】
なお、該排ガスは、上記のごとく反応器(1)、(1’)に供給される原料ガスの流量や配管ライン4の温度、捕集塔(2)の圧力等によって変動するため線速が変化する。従って、本発明においては、排ガスの線速は、該排ガス用配管の特定位置における単位時間当たりの平均線速を意味するものとする。従って、該線速が5〜40m/sとは、該排ガス用配管全域における平均線速を意味するものではなく、排ガス用配管のいずれの箇所においても5〜40m/sを満たすものとする。
【0040】
本発明においては、排ガスの配管は、図1に示すライン6の不活性ガス供給ライン接続させる。該排ガスから反応器に至るラインの途中に流量調整機器(5)を設けることで、不活性ガスを多量に含有する排ガスを安定に供給して接触気相酸化反応で使用することができる。
【0041】
本発明では、捕集塔(2)の塔底から得たアクリル酸含有溶液をこれに連続する精製工程(図示しない)に供給し、アクリル酸を製造することができる。このような精製工程としては、従来公知の工程を含むことができる。
【0042】
以上、アクリル酸を例にして説明したが、反応器(1)や(1’)に供給する原料を変えてメタアクリル酸を製造することもできる。
【0043】
本発明では、該捕集工程で排出したガスを排ガス配管を介して循環使用しまたは廃棄する際に、該ガスに含まれるミストを分離除去することが好ましい。ミストが配管内に浮遊すると、排ガスをリサイクルする際、残ガスが通過する配管、機器などにはスケールが付着し、その程度がひどい時には、運転を中止し、人為的あるいは化学的に除去することは余儀なくされている場合がある。しかしながら、捕集塔からの排ガスに起因するスケールの付着は、ミストの除去によって効果的に防止することができる。このため、捕集塔からの排出ガスを、排出時の温度である捕集工程排ガス温度と同じ温度に調温することに加えて、該ガスの昇温の前および/または後にミストを分離・除去することにより、排ガス配管内の閉塞を効果的に防止することができる。なお、本発明において、「ミスト」とは、気体中に浮遊する液体および固体物質を総称するものとする。
【0044】
排ガス中のミストの分離除去は、ミストの分離除去に一般に用いられているミスト分離器を用いて行なうことができる。なかでも、重力分離式ミスト分離器、遠心分離器式ミスト分離器および衝突分離式ミスト分離器が好適に用いられる。
【0045】
分離除去するミストの大きさについては、できるだけ小さいミストまで分離除去するのが好ましいが、粒径が1000μm程度、好ましくは800μm程度までのミストを分離除去することで閉塞物の付着防止効果があり、特に粒径が100μm程度、あるいは40μm程度、あるいはさらに10μm程度までのミストを分離除去すれば閉塞物の付着を更に効果的に防止することができる。なお、粒径が10μm以下のミストまで分離除去しようとするとミスト分離器自体へこれらが付着する危険がある。なお、衝突分離式ミスト分離器の場合には、分離器自体の付着物詰まりを考慮して、できるだけ構造の簡単なものを選ぶのがよい。
【0046】
上記ミスト分離器の設置場所は特に制限はなく、捕集塔直後の配管、排ガスを希釈ガスとして気相酸化反応器にリサイクルする配管(例えば、この配管に設けられたブロワー、熱交換器などの前)、あるいは排ガスを廃ガスとして処理するための、例えば燃焼装置への配管などに設置することができる。また、1箇所に設置しても、あるいは複数箇所に設置してもよい。
【0047】
本発明の第二は、少なくとも(メタ)アクリル酸の接触気相反応工程とその捕集工程とを含む(メタ)アクリル酸の製造方法において、該捕集工程の排ガス出口温度が30〜70℃の排ガスの一部または全量を排ガス配管を介して該反応工程に循環する際に、該排ガスを捕集工程排ガス温度と同温度に維持するかそれより昇温し、かつ圧縮することを特徴とする(メタ)アクリル酸の製造方法である。上記の通り、該捕集工程の排ガス出口温度を30〜70℃にすると、排ガスに含まれるホルムアルデヒド等の低沸点物質やテレフタル酸等の昇華性物質の量を望ましい範囲に調整することができる。このため、該範囲に調温することで、これらの成分を反応工程で有効に直接再使用することができるのである。しかも、捕集塔からの(メタ)アクリル酸含有溶液中における低沸物や昇華性物質の量が多量であれば、これに連続する精製工程でこれらの物質による付着、重縮合による閉塞が生じるが、本発明はこれを防止して、(メタ)アクリル酸製造工程における閉塞を防止できるのである。
【0048】
本発明の第二においては、該配管の昇温温度は第一の発明で説明および定義したと同様に0〜50℃であり、より好ましい範囲やその理由は第一の発明と同旨である。また、該排ガスの線速も第一の発明で説明および定義したと同様の範囲が好ましく、その理由も同旨である。該排ガス配管で生じる閉塞や送風能力の低下は、捕集塔からの排ガスの再利用を妨げるが、閉塞を防止することでこれらの利用の効率化が図られる。
【0049】
また、本発明の第二の発明における「該排ガスを捕集工程排ガス温度と同温度に維持するかそれより昇温」する態様には、第一の発明、排ガス配管の閉塞防止方法のいずれの態様を含むことができる。
【0050】
【実施例】
以下、本発明の実施例により具体的に説明する。
【0051】
(実施例1)
図1に示すアクリル酸の装置を用い、アクリル酸の反応および吸収を行った。プロピレン7体積%、酸素12体積%、水7体積%、その他の不活性ガス74体積%からなる原料ガスを、毎時410Nm3で反応器(1)に供給した。
【0052】
反応器(1’)から得た反応ガスは、温度280℃であり、その組成はアクリル酸5.8体積%,水14.8体積%,不活性ガス76.3体積%、その他、酢酸、テレフタル酸、ホルムアルデヒド、マレイン酸等の合計3.1体積%であった。該アクリル酸含有ガスを捕集塔(2)へ温度150℃に冷却した後に供給した。捕集塔(2)は下部より内径400mmでカスケードミニリング2P(ドッドウェル社)の充填層長2000mm、内径250mmでカスケードミニリング2Pの充填層長2150mmを2節、内径250mmでスルザーBX(住友重機械工業社)の充填層長1580mmを2節からなる。ここに重合禁止剤としてハイドロキノン100ppmを含む水を捕集液として使用し、その温度を40℃として毎時50リットル/hで捕集塔(2)に供給しかつ塔底液を冷却器(11)を介して塔頂温度を60℃になるように冷却した後、捕集塔(2)に循環させた。
【0053】
塔頂圧力は10000Pa(ゲージ圧)で運転し、アクリル酸を捕集した。また塔頂より排出されるガスも、温度60℃であり、その組成は、アクリル酸0.04体積%、水17.9体積%、不活性ガス81.77体積%、その他低沸点物質の合計0.29体積%、昇華性物質の合計0.05体積ppmであった。
【0054】
次いで、得られた排ガスの一部を毎時146Nm3でフィンチューブ型熱交換器を使用し85℃まで昇温させ、ライン6を介して反応器(1)へ循環した。ライン6に設けた流量調整機器(5)を介して排ガスの反応器(1)への供給量を調整して使用した。該排ガス配管内のガス温度は、84.7℃であった。また、熱交換器を含めた線速の最小部は6m/s、最大部は38m/sであった。なお、実施例1における各温度および線速は、単位時間当たりの平均値である。
【0055】
1ケ月間連続稼働後、循環ガスラインの点検を実施した結果、付着物は見られなかった。また、1年後圧縮機を点検したが、腐蝕や閉塞は全く観察されなかった。
【0056】
捕集塔(2)で得た塔底液をライン8および10を経て図示しない精製塔に供給した。尚、塔底のアクリル酸の濃度は、62.4質量%であった。1年後に該精製塔内を点検したが、腐蝕や閉塞は全く観察されなかった。
【0057】
(比較例1)
排ガスを昇温しない以外は実施例1と同一条件で運転した。該排ガス配管内のガス温度は、59.8℃であった。
【0058】
1カ月間連続稼働後、循環ガスラインの点検を実施した結果、ライン内面の全域にわたり付着物がみられ、特に循環ガスの流量制御弁には多量のテレフタル酸およびホルムアルデヒドの縮重合物が付着していた。また、1年後圧縮機を点検したが、インペラ部にミストが原因と思われる摩耗がみられた。
【0059】
捕集塔(2)で得た塔底液をライン8および10を経て図示しない精製塔に供給した。尚、塔底のアクリル酸の濃度は62.4質量%であった。1年後に該精製塔塔内を点検したが、腐蝕や閉塞は全く観察されなかった。
【0060】
(実施例2)
図1に示すアクリル酸の装置を用い、実施例1と同様に操作して、捕集塔(2)から排ガスを得た。次いで、該排ガスの昇温温度を、110℃とした以外は実施例1と同様にして排ガスを反応器(1)に循環させた。該排ガス配管内のガス温度は、109.5℃であった。また、熱交換器を含めた線速は最小部で3m/s、最大部で41m/sであった。なお、実施例2における各温度および線速は、単位時間当たりの平均値である。
【0061】
1ケ月間連続稼働後、循環ガスラインの点検を実施した結果、線速が5m/s未満、および40m/sをこえる部分に若干の付着物が見られた。また、1年後圧縮機を点検したが、特に閉塞は腐蝕は検出されなかった。
【0062】
捕集塔(2)で得た塔底液をライン8および10を経て図示しない精製塔に供給した。尚、塔底液の組成は、実施例1と同じである。1年後に該精製塔塔内を点検したが、腐蝕や閉塞は全く観察されなかった。
【0063】
(実施例3)
図1に示すアクリル酸の装置を用い、アクリル酸の反応および吸収を行った。プロピレン7体積%、酸素13体積%、水7体積%、その他の不活性ガス73体積%からなる原料ガスを、毎時399Nm3で反応器(1)に供給した。
【0064】
反応器(1’)から得た反応ガスは、温度280℃であり、その組成はアクリル酸6.0体積%,水15.4体積%,不活性ガス75.5体積%、その他テレフタル酸、ホルムアルデヒド、マレイン酸の合計3.1体積%であった。該アクリル酸含有ガスを捕集塔(2)へ温度150℃で供給した。捕集塔(2)は下部より内径400mmでカスケードミニリング2P(ドッドウェル社)の充填層長2000mm、内径250mmでカスケードミニリング2Pの充填層長2150mmを2節、内径250mmでスルザーBX(住友重機械工業社)の充填層長1580mmを2節からなる。ここに重合禁止剤としてハイドロキノン100ppmを含む水を捕集液として使用し、その温度を40℃として毎時25リットル/hで捕集塔(2)に供給し、かつ塔底液を冷却器(11)を介して塔頂温度が43℃となるように冷却した後、捕集塔(2)に循環させた。
【0065】
塔頂圧力は10000Pa(ゲージ圧)で運転し、アクリル酸を捕集した。また塔頂より排出されるガスは、温度43℃であり、その組成は、アクリル酸0.001体積%、水7.8体積%、不活性ガス91.90体積%、その他低沸点物質の合計0.3体積%、昇華性物質の合計0.03体積ppmであった。
【0066】
次いで、得られた排ガスの一部を毎時118Nm3でフィンチューブ型熱交換器を使用し90℃まで昇温させ、ライン6を介して反応器(1)へ循環した。ライン6に設けた流量調整機器(5)を介して排ガスの反応器(1)への供給量を調整して使用した。該排ガス配管内のガス温度は、89.7℃であった。また、熱交換器を含めた線速は、最小部5m/s、最大部32m/sであった。なお、実施例3における各温度および線速は、単位時間当たりの平均値である。
【0067】
1ケ月間連続稼働後、循環ガスラインの点検を実施した結果、付着物は見られなかった。また、1年後圧縮機を点検したが、腐蝕や閉塞は全く観察されなかった。
【0068】
捕集塔(2)で得た塔底液をライン8および10を経て図示しない精製塔に供給した。尚、塔底のアクリル酸の濃度は、57.6質量%であった。1年後に該精製塔塔内を点検したが、腐蝕や閉塞は全く観察されなかった。
【0069】
(実施例4)
図1に示すアクリル酸の装置を用い、アクリル酸の反応および吸収を行った。プロピレン7体積%、酸素12体積%、水6体積%、その他の不活性ガス75体積%からなる原料ガスを、毎時399Nm3で反応器(1)に供給した。
【0070】
反応器(1’)から得た反応ガスは、温度280℃であり、その組成はアクリル酸6.0体積%,水13.9体積%,不活性ガス77.0体積%、その他テレフタル酸、ホルムアルデヒド、マレイン酸の合計3.1体積%であった。該アクリル酸含有ガスを捕集塔(2)へ温度150℃で供給した。捕集塔(2)は下部より内径400mmでカスケードミニリング2P(ドッドウェル社)の充填層長2000mm、内径250mmでカスケードミニリング2Pの充填層長2150mmを2節、内径250mmでスルザーBX(住友重機械工業社)の充填層長1580mmを2節からなる。ここに重合禁止剤としてハイドロキノン100ppmを含む水を捕集液として使用し、その温度を40℃として毎時25リットル/hで捕集塔(2)に供給し、かつ塔底液を冷却器(11)を介して塔頂温度が25℃となるように冷却した後、捕集塔(2)に循環させた。
【0071】
塔頂圧力は10000Pa(ゲージ圧)で運転し、アクリル酸を捕集した。また塔頂より排出されるガスは、温度25℃であり、その組成は、アクリル酸は検出されず、水2.8体積%、不活性ガス97.00体積%、その他低沸点物質の合計0.2体積%、昇華性物質の合計0.01体積ppmであった。
【0072】
次いで、得られた排ガスの一部を毎時118Nm3でフィンチューブ型熱交換器を使用し90℃まで昇温させ、ライン6を介して反応器(1)へ循環した。ライン6に設けた流量調整機器(5)を介して排ガスの反応器(1)への供給量を調整して使用した。該排ガス配管内のガス温度は、89.7℃であった。また、線速の最小部は5m/s、最大部は32m/sであった。なお、実施例4における各温度および線速は、単位時間当たりの平均値である。
【0073】
1ケ月間連続稼働後、循環ガスラインの点検を実施した結果、付着物は見られなかった。また、1年後圧縮機を点検したが、とくに閉塞や腐蝕は全く観察されなかった。
【0074】
捕集塔(2)で得た塔底液をライン8および10を経て図示しない精製塔に供給した。尚、塔底のアクリル酸の濃度は、54.0質量%であった。1年後に該精製塔塔内を点検したところ、塔頂と凝縮器との接続ラインや凝縮器と真空発生装置との接続ラインにおいて重合物付着が観察された。
【0075】
(実施例5)
図1に示すアクリル酸の装置を用い、アクリル酸の反応および吸収を行った。プロピレン7体積%、酸素12体積%、水8体積%、その他の不活性ガス73体積%からなる原料ガスを、毎時410Nm3で反応器(1)に供給した。
【0076】
反応器(1’)から得た反応ガスは、温度280℃であり、その組成はアクリル酸5.8体積%,水15.6体積%,不活性ガス75.5体積%、その他テレフタル酸、ホルムアルデヒド、マレイン酸の合計3.1体積%であった。該アクリル酸含有ガスを捕集塔(2)へ温度180℃で供給した。捕集塔(2)は下部より内径400mmでカスケードミニリング2P(ドッドウェル社)の充填層長2000mm、内径250mmでカスケードミニリング2Pの充填層長2150mmを2節、内径250mmでスルザーBX(住友重機械工業社)の充填層長1580mmを2節からなる。ここに重合禁止剤としてハイドロキノン100ppmを含む水を捕集液として使用し、その温度を60℃として毎時90リットル/hで捕集塔(2)に供給し、かつ塔底液を冷却器(11)を介して塔頂温度が70℃となるように冷却した後、捕集塔(2)に循環させた。
【0077】
塔頂圧力は10000Pa(ゲージ圧)で運転し、アクリル酸を捕集した。また塔頂より排出されるガスは、温度70℃であり、その組成は、アクリル酸0.02体積%、水28.3体積%、不活性ガス71.48体積%、その他低沸点物質の合計0.02体積%、昇華性物質の合計0.04体積ppmであった。
【0078】
次いで、得られた排ガスの全量を燃焼後、不活性ガスとし、その一部を毎時140Nm3でフィンチューブ型熱交換器を使用し80℃まで昇温させ、ライン6を介して反応器(1)へ循環した。ライン6に設けた流量調整機器(5)を介して排ガスの反応器(1)への供給量を調整して使用した。該排ガス配管内のガス温度は、79.9℃であった。また、線速は、最小部18m/s、最大部20m/sであった。なお、実施例5における各温度および線速は、単位時間当たりの平均値である。
【0079】
1ケ月間連続稼働後、循環ガスラインの点検を実施した結果、付着物は見られなかった。また、1年後圧縮機を点検したが、とくに閉塞や腐蝕は全く観察されなかった。
【0080】
捕集塔(2)で得た塔底液をライン8および10を経て図示しない精製塔に供給した。尚、塔底のアクリル酸の濃度は、64.0質量%であった。1年後に該精製塔塔内を点検したが、腐蝕や閉塞は全く観察されなかった。
【0081】
(実施例6)
図1に示すアクリル酸の装置を用い、昇温前に捕集限界ミスト粒径が800μmである重力分離式ミスト分離器を用いて排ガス中のミストを分離した以外は実施例2と同様に操作して、排ガスを反応器(1)に循環させた。
【0082】
1ケ月間連続稼働後、循環ガスラインの点検を実施した結果、ほとんど付着物は見られなかった。また、1年後圧縮機を点検したが、特に閉塞や腐蝕は検出されなかった。
【0083】
捕集塔(2)で得た塔底液をライン8および10を経て図示しない精製塔に供給した。尚、塔底液の組成は、実施例1と同じである。1年後に該精製塔塔内を点検したが、腐蝕や閉塞は全く観察されなかった。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、(メタ)アクリル酸捕集工程で排出したガスの温度を所定範囲に設定することで、該ガスに含まれる水分、低沸点物質や昇華性物質などの量を望ましい範囲に調整でき、これによって該配管におけるこれらの物質によって引き起こされる閉塞を防止することができる。特に該配管内を昇温することで低沸物や昇華性物質のガス状態を維持できる。しかも、所定の線速を確保することで、曲部を有する配管中でも水分、低沸物質、昇華性物質の付着を防止し、有効に閉塞を防止することができる。
【0085】
また、本発明によれば、(メタ)アクリル酸捕集工程で排出したガスの温度を所定範囲に設定することで、該捕集塔の(メタ)アクリル酸含有溶液中に含まれる低沸物や昇華性物質の含有量を望ましい範囲に調整でき、該(メタ)アクリル酸含有溶液の以降の精製段階におけるこれらの物質による閉塞を防止することができる。しかも該排ガス中に含まれる低沸物や昇華性物質などの量も望ましい範囲に調整できるために、これを有効に反応工程で再使用することができる。
【0086】
また、捕集塔から反応工程とを接続する排ガス用の配管内のガス温度の昇温は、フィンチューブ式熱交換器やプレート式熱交換器を使用すると、特に短時間で目的温度に昇温できるために、特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様である、捕集塔と反応工程に至る排ガス配管に熱交換器を備える(メタ)アクリル酸の製造工程を示す図である。
【図2】 捕集塔への熱交換器の配置の態様を示す図である。
【符号の説明】
(1)、(1’)・・・反応器
(2)・・・捕集塔
(3)・・・熱交換器
(4)・・・送風機
(5)・・・流量制御弁
(6)・・・原料
(7)・・・不活性ガス
(9)・・・廃棄ガス
(10)・・・精製工程
(11)・・・冷却器
(12)・・・液分散器
(13)・・・充填層
(14)・・・捕集液
(15)・・・排ガス配管
1・・・原料ガスライン
2・・・不活性ガスライン
3、4・・・反応ガスライン
5、6、7・・・排ガスライン
8、9、10・・・塔底液ライン
11・・・捕集液ライン

Claims (10)

  1. 少なくとも(メタ)アクリル酸の接触気相酸化反応工程とその捕集工程とを含む(メタ)アクリル酸の製造方法において、
    該捕集工程で排出したガスの一部または全量を排ガス配管を介して該反応工程に循環する際に、該排ガスを加熱して捕集工程の排ガス出口温度より5〜65℃昇温することを特徴とする、排ガス配管の閉塞防止方法。
  2. 少なくとも(メタ)アクリル酸の接触気相酸化反応工程とその捕集工程とを含む(メタ)アクリル酸の製造方法において、
    該捕集工程で排出したガスの一部または全量を排ガス配管を介して廃棄する際に、該排ガスを加熱して捕集工程の排ガス出口温度より昇温することを特徴とする、排ガス配管の閉塞防止方法。
  3. 更に、該排ガスが圧縮されることを特徴とする、請求項1または2に記載の排ガス配管の閉塞防止方法。
  4. 該捕集工程の排ガス出口温度が30〜70℃であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス配管の閉塞防止方法。
  5. 該排ガスの線速が5〜40m/sであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の、排ガス配管の閉塞防止方法。
  6. 該昇温が、熱交換器を用いて該排ガスを昇温することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス配管の閉塞防止方法。
  7. 該昇温を実施する前および/または後に、ミストを分離除去することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の排ガス配管の閉塞防止方法。
  8. 該捕集工程の排ガス出口温度が、冷却器の冷却力を変化させて調製されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の排ガス配管の閉塞防止方法。
  9. 少なくとも(メタ)アクリル酸の接触気相反応工程とその捕集工程とを含む(メタ)アクリル酸の製造方法において、該捕集工程の排ガス出口温度が30〜70℃の排ガスの一部または全量を排ガス配管を介して該反応工程に循環する際に、該排ガスを加熱して捕集工程の排ガス出口温度より5〜65℃昇温し、かつ圧縮することを特徴とする、(メタ)アクリル酸の製造方法。
  10. 該昇温を実施する前および/後に、ミストを分離除去することを特徴とする請求項記載の(メタ)アクリル酸の製造方法。
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