JP4917403B2 - 光拡散性レンズシート - Google Patents

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本発明は、液晶表示装置の光拡散性レンズシートに関し、更に詳しくは、光の利用効率が高く、かつ線状光源を用いた直下型バックライトから均一で高品位な光を得ることができる光拡散性レンズシートに関する。
液晶表示装置のバックライトは導光板の端面に光源を配置したエッジライト型と、複数の光源を配置してその上に光拡散板を配備した直下型のバックライトとがある。近年、表示装置が大型化するのに伴って光の利用効率が高く均質な光が得られる面状の直下型バックライトが要求されている。
直下型バックライトの光源としては、主として、線状からなる陰極線管が多く用いられるが、線状光源を並列してバックライトとした場合は場所による明暗差が生じやすく、特に線状光源の真上と該光源同士の中間部との間で明暗差が生じやすい。そこで、これらの光源からの光を均質にするために、拡散機能のある板状の半透明板である光拡散板を通して面状光源とされるのが通例である。しかし、この光拡散板で光源の配置個所が視認できない程度に光を拡散均質化すると、光の利用効率が悪く、即ち光の透過量が少なくなって画面が暗くなり、一方、光の利用効率を良くしようとすると背後の光源が透けて見えてしまい、画面が見にくくなる。
そこで、光の利用効率を上げてなお且つ光源の配置個所が視認できないようにするために、表面に拡散面を形成した光拡散シートを半透明の光拡散板の上に設置して用いることも行われている。しかし、光の透過率を確保して且つ光源の配置個所を視認できないようにするために、半透明の光拡散板の半透明度を調節し、その上に設置する拡散シートを2枚、3枚と重ねて使用しなければならないため、部品数が増大し製造コストが増大するという問題がある。
一方、直下型のバックライトでは、表面にプリズム構造を設けたプリズムシートを光拡散板上に設置することにより、出射される光を光拡散板の法線方向へ集中する集光が行われている。しかし、光源の配置個所を視認できなくする効果については、これだけでは不十分である。その上、特に特定方向に光が出射されることによりギラツキが発生し易い。このギラツキは一般に出射光を集光しようとしてレンズ類を設置した場合に起こりやすいものである。従って、表面に拡散面を形成した拡散シートをプリズムシートの上又は下に、更に多くの場合、上下ともに設置しなければならない。
プリズムシートによる出射光の拡散性を高めるために、光拡散粒子を利用して裏面にコーティングしたもの(特許文献1参照)、プリズム形状部を設けた層と光拡散剤が混錬された層との多層フィルム(特許文献2参照)、更にプリズム機構の内部に光拡散粒子を含ませる方法(特許文献3参照)等が提案されている。しかし、これらはいずれも直下型の光源を見えなくする効果と、光の拡散及びプリズムの集光機能を両立できないという問題を含んでいる。即ち、光拡散粒子等が少ないと光源が画面から見えてしまい、多いと集光機能が低下する。
一方、直下型の光源の照明装置に於いて透明樹脂の凹凸機構により光の拡散性を得る試みがあり、光源と被照明物との間にプリズム板を設ける方法(特許文献4参照)や、傾斜面のある帯状物を多数設けた光拡散板(特許文献5参照)等、更に、線状光源との位置関係に関した特定の頂角を持つプリズム条列(特許文献6参照)の提案もある。しかしながら、この方法によっても明暗差の解消効果は十分でなく、さらに干渉縞が発生してしまう場合があり、結局均一な光を得ることができない。
特開平10−300908号公報 特開平8−313708号公報 特開平10−68804号公報 特開平5−333333号公報 特開平8−297202号公報 特開2006−195276号公報
本発明は、かかる実情に鑑み、上記従来の問題を解消し、光の利用効率が高く、表示面の法線方向に集光するとともにギラツキの発生を抑えて正面から画面が見やすくし、線状光源の使用に由来する明暗差を実質的になくして光源の配置個所を見え難くするとともに光学部材間で起こる干渉縞の発生も抑えて均質な面光源が得られ、更にバックライトの部品数も低減できる光拡散性レンズシートを得ることを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するためになされたもので、本発明の請求項1に係わる発明は、光の出射側である一方の面に透明な高分子材料からなる実質的に3角柱のプリズム部が、該3角柱の長軸が互いにほぼ平行になるように一定周期で多数配列され、
光の入射側である他方の面には高低差が2μm〜6μmで周期が50μm〜200μmの凹凸条列構造が、プリズム部の長軸に対して5度〜30度の振り角度をつけて設けられていることを特徴とする光拡散性レンズシートを内容とする。
本発明の請求項2に係わる発明は、プリズム部の配列周期が10μmから500μmであることを特徴とする請求項1記載の光拡散性レンズシートを内容とする。
本発明の請求項3に係わる発明は、厚さが50μmから500μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の光拡散性レンズシートを内容とする。
本発明の請求項4に係わる発明は、並列配列した複数本の線状光源からなる直下型バックライトに用いられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光拡散性レンズシートを内容とする。
本発明の請求項5に係わる発明は、プリズム部の長軸の方向を直下型バックライトの線状光源の方向とほぼ一致せしめて使用されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光拡散性レンズシートを内容とする。
本発明の請求項6に係わる発明は、液晶テレビに使用する直下型バックライトに用いられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光拡散性レンズシートを内容とする。
本発明の光拡散性レンズシートは、光の出射側である一方の面に三角柱のプリズム部が配列されたレンズ面を有し、光の入射側である他方の面に特定の高低差と周期をもつ凹凸条列構造とされた拡散面を有する光拡散性レンズシートであるから、線状光源を用いた直下型のバックライトの光拡散板上にレンズ面を光の射出側になるようにして設けることにより、バックライトの法線方向の明るさが最高となり光の利用効率が高くなるとともに、光源の配置個所による明暗差が解消されギラツキも発生しない液晶表示装置用のバックライトを実現することができる。
更に、凹凸条列構造が、プリズム部の長軸に対して5度〜30度の振り角度をつけて設けられているため、干渉縞が発生せず均一な光を発する面光源を得ることができる。
なお、この光拡散性レンズシートは、並列配列した複数本の線状光源からなる直下型バックライトに用いた場合であっても好適な面光源を提供することができ、特に液晶テレビに使用する直下型バックライトのための光拡散性レンズシートとして好適である。
また、プリズム部の長軸方向を線状光源の方向とほぼ一致させるように配置すると、上下方向に発せられる光を制限しつつ、画面の正面及び左右方向には適量の光が発せられるため、本発明の光拡散性レンズシートを配置したバックライトは液晶テレビ用としてさらに好適である。
前記したように、直下型バックライトの光拡散板上にプリズムシートを設置すると光拡散板の法線方向へ出射光を集光する効果はあるが、光源の配置個所とその間隙に明暗差があるため均一な光を得ることができない。
そこで、プリズム構造のレンズ面の反対面において各種の光拡散の方法を検討したところ、特定の凹凸条列構造をレンズ面の反対側に設け、その条列の長軸方向を線状光源の長軸方向とほぼ一致させると前記の明暗差の解消に非常に効果があるが、同時に干渉縞が発生してしまい、結局均一な面光源を得ることができないことが判明した。
そこで、さらに鋭意研究を進めたところ、干渉縞が発生するのは、凹凸条列方向とプリズム部の長軸方向を一致させたのが原因であることを見出し、プリズム部の長軸方向と凹凸条列の長軸方向の間に5度〜30度の振り角度をつけることにより、干渉縞の発生を防ぐことができる上に法線方向の明るさも十分であり且つ光源の明暗差を解消することができ、均一な面光源が得られることを見出し本発明に到達した。
本発明の光拡散性レンズシートは、光の出射側である一方の面にプリズム部が設けられ(以下、レンズ面と記す)、光の入射側である他方の面に凹凸条列構造(以下、拡散面と記す)が設けられる。ここで、図1に示すとおり、拡散面4の凹凸条列構造4aの長軸方向L2はレンズ面2のプリズム部3の長軸方向L1に対し振り角度αを付けて設けられる。なお、図1において、プリズム部3は実線で示し、凹凸条列構造4aは破線で示している。
図1及び図2に示すとおり、レンズ面2には実質的に3角柱からなるプリズム形状部の単位からなるプリズム部3が互いにほぼ平行になるように一定周期C1で配列される。
このプリズム部3は、3角柱の断面の形状が集光能力を発揮し易い、頂角が60度より120度の形状を選ぶことができる。好ましくは70度より110度の範囲である。3角形の形状は特に限定されず、等辺、不等辺のいずれでもよいが、拡散シートの法線方向に集光性能を向上させる点で2等辺3角形が好ましく、従って、頂角に相対した底辺に隣接して隣の2等辺3角形を順次配置し、頂角の列が長軸となり互いにほぼ平行になるように配列した構造とするのが好ましい。この場合、集光能力が著しく減退しない限り、3角柱の頂角及び底角が曲率を持っても差し支えない。
プリズム部3を配列する周期C1については、10μmより500μmの範囲が出射光の均質性を高めるので好ましく、より好ましくは、30μmより200μmの範囲である。
図1及び図3に示すとおり、拡散面4には線状光源の配置個所による明暗差の解消と特定方向に光が射出して発するギラツキの解消のために凹凸条列構造4aが設けられる。凹凸条列構造4aの高低差Hは2μm〜6μmである。2μmより小さいと明暗差及びギラツキ解消の効果がなく、6μmより大きいとプリズムの集光能力が低下してしまう。
この凹凸条列構造の周期C2は50μm〜200μm、好ましくは50μm〜150μmである。50μmより小さな周期ではプリズムの集光能力が低下し、200μmより大きな周期の場合では明暗差やギラツキの問題を十分に解消することができない。
凹凸条列構造4aにおける凹条列5、凸条列6の断面形状は特に限定されないが、長方形状の四角形、斜面を持つ台形等が挙げられる。
また凹条列5と凸条列6の幅の比(W1/W2)も特に限定されず、上記した特定の周期ごとに細い凹条列、凸条列を設けた構造であっても採用できるが、好ましくは1:4〜4:1とし、更に好ましくは1:2〜2:1とし、最も好ましくは1:1付近とすると、明暗差の解消効果が著しく、ギラツキを抑える効果も著しい。
尚、凹凸条列構造4aを構成する凹条列,凸条列は直線状である必要はなく、曲線状や波線状であってもよいが、凹凸条列構造のそれぞれの部分において、プリズム部3の長軸に対して5度から30度の振れ角度とされている必要がある。
図1に示すとおり、凹凸条列構造4aはプリズム部3の長軸に対して5度〜30度の振り角度αをつけて設けられる。即ち、凹凸条列構造4aの方向に平行な線とプリズム部3の長軸方向に平行な線は5度から30度の角度で交わる。これにより、干渉縞の発生がなくなり、プリズム集光機能も増して法線方向の明るさも上昇する。ここで振り角度が5度未満であると干渉縞を起こしやすく、一方、30度より大きくなると明暗差を解消する効果が得られなくなり、ギラツキも発生してくる。
光拡散性レンズシートの材質は透明な高分子材料である限り特に限定されず、通常の光学用の透明樹脂から選ぶことができる。その具体例としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート、ポリイミド等を挙げることができる。更に熱可塑性樹脂以外に、アクリル系樹脂等の電離性放射線等により硬化する硬化性樹脂を用いることもできる。
光拡散性レンズシートのレンズ面にプリズム部を形成し、拡散面に凹凸条列構造を形成する方法は、熱可塑性樹脂を用いる方法と硬化性樹脂を用いる方法がある。熱可塑性樹脂の場合には通常の形成方法が可能で、所望の金型内へ射出成形するか、シート状材料を金型により圧縮成形する方法が可能である。
押出成形にあっては、シート状に押し出された材料を加熱下にエンボスするか、溶融押出時に金型ロールに押圧するか、特許第2925069号に記載されているように、前もって型付けされた離型性シートに挟圧して該型を転写して成形することができる。そして、同時成形する場合は、一方の片面は離型性シートにより、他方の片面は金型ロールによって成形することも出来る。
また、硬化性樹脂において、電離性放射線による場合は紫外線硬化樹脂を使用するのが通常である。一般的には透明な支持体上に硬化性樹脂を塗布後、型内で紫外線を照射して成形される。
なお、レンズ面のプリズム部及び拡散面の凹凸条列構造は別々に形成して、これを貼り合わせてもよく、一体で同時に形成してもよい。
以下、本発明の光拡散性レンズシートの使用方法について説明する。
通常、直下型バックライトは複数本の冷陰極線管からなる線状光源を並列に配列し、表示面側に2mm〜4mmの厚さの光拡散板を設置し、その反対側に光反射板を設置して形成されるが、本発明の光拡散性レンズシートはレンズ面を光の出射側にむけて前記光拡散板の上に設置される。
設置する方向はプリズム部の長軸方向が概ね横向きになっている限り特に限定されず、例えば、線状光源の長軸方向と拡散面の凹凸状列の長軸方向を一致させて設置してもよいし、プリズム部の長軸方向を線状光源の長軸と一致させて設置してもよいし、更にこの中間的な位置でも設置することが出来るが、プリズム部の長軸方向を線状光線の方向とほぼ一致させて設置するのが、出射光が光拡散性レンズシートの法線方向に集光し易い点で好ましい。
液晶テレビの場合には、表示面は横長手方が一般的である。そして、表示面の左右斜め方向からも観賞しやすいことが重要であり、上下方向からの観賞はあまり重要でない。従って、表示面の正面方向、左右方向及び左右斜め方向の明るさを確保するには、重要でない上下方向の光を正面方向に集光して出射を調節するのが好ましい。
ここで、プリズム部を長軸が互いにほぼ平行になるように配列したレンズシートは、長軸方向と、これに直交する垂直方向とで出射輝度が異なり、このプリズムシートにより垂直方向に拡散する光が正面方向に集光されることは知られている。
従って、液晶テレビのバックライトの線状光源が液晶画面の長手方向に設置されていれば、プリズム部の長軸方向及び凹凸状列構造の長軸方向もほぼ液晶画面の長手方向に向けて光拡散性レンズシートを設置するのが得策である。これにより、やや不必要な上下方向への出射は制限的となり正面方向の明るさと表示面の左右斜め方向の明るさを確保して、均質でマイルドな光源とすることができる。更に、必要とあれば、通常の光拡散シートを更に設置しても良い。この光拡散シートはプリズムシートと併用される場合、プリズムシートを中心として、下拡散用と上拡散用が市販されている。
本発明の光拡散性レンズシートの厚さは任意であるが、液晶テレビの組立て作業時の取扱い性の点からは、通常50μmより500μmが好ましく、連続生産上からは200μmより400μmが好ましい。
以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
(光拡散性レンズシートの製造)
ポリカーボネートの透明樹脂「パンライトL−1225Y」(帝人化成株式会社製)を溶融押出の樹脂温度295℃でダイスよりシート状に押し出し、押出されたシート状溶融樹脂を、プリズム部の形状が予め型付けされた離型性シートと、該プリズム部の長軸方向に対し20度の振り角度をつけて凹凸条列構造をその表面に設けた冷却ロールとの間に挟圧する、特許第2925069号に記載の方法でレンズシートを製造した。
上記離型性シートは、断面の3角形が頂角100度で底辺との角が40度の2等辺3角形である3角柱状を底辺が50μmの周期で隣接して長軸が互いに平行になるように配列したものを用いた。また、上記冷却ロールの凹凸条列構造は、平面視直線状の凹凸条列が60μmの周期で配列されており、凹凸の高低差が4μm、凹条列及び凸条列の幅はそれぞれ30μm、凸条列の断面形状は下底30μm、上底24μmの台形とした。
得られたシートの厚みは240μmであった。得られた光拡散性レンズシートの光学特性は、次に示す方法で測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
(光学特性の測定・判定方法)
光拡散性レンズシートの明暗差は、輝度計の受光面を小さくしてバックライトの各部の輝度を測定し、その差を計算することにより測定できる。しかし面光源の品位は肉眼による判定も欠かすことが出来ない。
更にバックライトの品位の特徴付けには特定の方向に強く出射するような光線の存在の有無があり、これはギラツキとして肉眼により判定できる。
従って、輝度計による測定と肉眼による判定とにより、光学特性を評価した。
バックライトの構成
線状の陰極線管16本を横方向に等間隔に列設した縦400mm×横705mmの32インチテレビ用のバックライトを電圧1.2V、電流10Aで点灯する。このバックライトキャビティ内の線状光源の下に光反射板を配置し、かつ上に厚さ2mmの光拡散板を設置し、光拡散板上に光拡散性レンズシートを設置した。光拡散性レンズシートはレンズ面を出射面側とし、プリズム部の長軸方向を陰極線管の長軸方向と一致させて設置した。
輝度の測定
光拡散性レンズシートを設置した面の上方500mmの距離に、輝度計ミノルタCA−1500(コニカ・ミノルタ株式会社製)により、測定面積4.8cm2 として、設置した光拡散性レンズシートの中心点の輝度を測定した。
バックライト出射光の外観品位の判定:
ギラツキ:
光源から反射、屈折等により直接各方向からの観賞者の目に入るギラツキ感を下記の基準により目視判定する。
○:ギラツキが見えず、穏やかな出射状況である。
○△:特定の一方向のみ僅かにぎらつきが見える。
△:僅かにギラツキが見えるが、液晶パネルを透過した後は見えなくなる。
×:ギラツキが見え、液晶パネルを透過した後も見える場合がある。
線状光源直上とその中間部との明暗差:
線状光源直上とその中間部との明暗差を下記の基準により目視判定する。
○:明暗差が認められない。
○△:○に近く、明暗差が極く僅かに認められる。
△:明暗差が僅かに認められる。
△×:×に近く、明暗差がかなりはっきり認められる。
×:明暗差がはっきり認められる。
線状光源直上とその中間部との明暗輝度差:
上記した輝度測定と同様の方法により輝度計トプコンBM−5A(株式会社トプコン社製)を測定面積0.2cm2 に絞り、バックライト上300mmまで接近して、2箇所の冷陰極管の直上とその中間点との輝度を測定し、その輝度差を算出して平均値を得た。
実施例2
冷却ロールの凹凸条列構造の高低差を2μmに変更した以外は実施例1と同様にして光拡散性レンズシートを作成し、その光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
実施例3
冷却ロールの凹凸条列構造の高低差を6μmに変更した以外は実施例1と同様にして光拡散性レンズシートを作成し、その光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
実施例4
冷却ロールの凹凸条列構造の高低差を4μmとし、凹条列及び凸条列の幅がそれぞれ100μm、凸条列の断面形状を上底90μm、下底100μmの台形で、周期200μmに変更して製造した以外は実施例1と同様にして光拡散性レンズシートを製造し、その光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
実施例5
冷却ロールの凹凸条列構造の振り角度をプリズム部の長軸方向に対して5度とした以外は実施例1と同様にして光拡散性レンズシートを製造し、その光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
実施例6
冷却ロールの凹凸条列構造の振り角度をプリズム部の長軸方向に対して10度とした以外は実施例1と同様にして光拡散性レンズシートを製造し、その光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
実施例7
冷却ロールの凹凸条列構造の振り角度をプリズム部の長軸方向に対して30度とした以外は実施例1と同様にして光拡散性レンズシートを製造し、その光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
比較例1
光拡散性レンズシートに代えて市販の光拡散シートBS300(恵和株式会社製)を2枚バックライト光拡散板の上に設置した以外は実施例1と同様にして光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
比較例2
光拡散性レンズシートに代えて市販の光拡散シートBS702(恵和株式会社製)を3枚重ねてバックライトの光拡散板上に設置した以外は実施例1と同様にして光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
比較例3
冷却ロールの凹凸状列構造の高低差を10μmに変更した以外は実施例1と同様にしてシートを製造し、得られたシートの光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
比較例4
冷却ロールの凹凸条列構造の周期を300μmに変更した以外は実施例1と同様にしてシートを製造し、得られたシートの光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
比較例5
冷却ロールの凹凸条列構造の振り角度をプリズム部の長軸方向に対し45度とした以外は実施例1と同様にしてシートを製造し、得られたシートの光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
比較例6
光拡散性レンズシートを使用しない他は実施例1と同様にして光学特性を測定・判定した。測定・判定結果を表1に示す。
Figure 0004917403
実施例及び比較例から明かなように、通常の厚さ2mmの光拡散板のみでは明暗の輝度差は大きく、肉眼で線状光源とその隙間の明暗差ははっきり認められ、中心輝度も低い(比較例6参照)。これに市販の拡散シートを2枚以上重ねると、肉眼では明暗差がほぼ認められなくなるが、明暗輝度差はなお大きい(比較例1,2参照)。また、この場合、部品数が増えて製造コストが上昇してしまう。
これに対して、レンズ面の反対側に凹凸条列構造を設けることによって、光源の明暗差はほとんど解消される。このことは明暗輝度差の測定結果からも明らかであり、一般に、この値が20cd/m2 以下になると実質的に明暗差は認められなくなる。
更に、高低差の変化の影響が大きく、高低差が小さいと明暗差やギラツキの外観品位の改善が認められない一方、高低差が大きすぎると輝度の低下が著しくなる(比較例3参照)。
次に、凹凸条列の周期は大きすぎると明瞭輝度差及びギラツキが大きくなり(比較例4参照)、200μm以下でなければ効果が少ない。凹凸条列の方向とプリズム部の方向が一致すると干渉縞が現れるのである程度振り角度を付ける必要があるが、振り角度が大きすぎるとギラツキが顕著になる(比較例5参照)事がわかる。
以上の結果、適切な凹凸条列構造をレンズ面の反対面に設けたことによって、光拡散性レンズシート一枚でも十分にバックライトの品位を改善することができ、輝度の低下もないことが判る。
叙上のとおり、本発明の光拡散性レンズシートは、プリズム部を有するレンズ面の反対側にプリズム部の長軸の方向に対して振り角度をつけて凹凸条列構造を設けることにより、線状の光源を持つ直下型のバックライトの光源直上と光源間の明暗やギラツキを解消して品位を大きく向上させ、正面の輝度を高くすることができ、更にバックライトの部品数も低減できるので、液晶表示装置用の光拡散シートとして有用である。
本発明の光拡散性レンズシートのプリズム面と凹凸条列構造面の関係を示す概略説明図である。 本発明の光拡散性レンズシートのプリズム面側のA−A線断面図である。 本発明の光拡散性レンズシートの凹凸条列構造面側のB−B線断面図である。
符号の説明
1 光拡散性レンズシート
2 レンズ面
3 プリズム部
4 拡散面
4a 凹凸条列構造
5 凹条列
6 凸条列
L1 プリズム部の長軸方向と平行な線
L2 凹凸条列の長軸方向と平行な線
C1 プリズム部の配列周期
C2 凹凸条列の周期
W1 凹条列の幅
W2 凸条列の幅
H 高低差
α 振り角度

Claims (6)

  1. 光の出射側である一方の面に透明な高分子材料からなる実質的に3角柱のプリズム部が、該3角柱の長軸が互いにほぼ平行になるように一定周期で多数配列され、
    光の入射側である他方の面には高低差が2μm〜6μmで周期が50μm〜200μmの凹凸条列構造が、プリズム部の長軸に対して5度〜30度の振り角度をつけて設けられていることを特徴とする光拡散性レンズシート。
  2. プリズム部の配列周期が10μmから500μmであることを特徴とする請求項1記載の光拡散性レンズシート。
  3. 厚さが50μmから500μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の光拡散性レンズシート。
  4. 並列配列した複数本の線状光源からなる直下型バックライトに用いられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光拡散性レンズシート。
  5. プリズム部の長軸の方向を直下型バックライトの線状光源の方向とほぼ一致せしめて使用されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光拡散性レンズシート。
  6. 液晶テレビに使用する直下型バックライトに用いられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光拡散性レンズシート。
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