JP4916960B2 - 油圧回路 - Google Patents

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Description

本願発明は、ポンプ容量を略ゼロ容量まで制御できる、可変容量型の油圧ポンプに対して、アンロード機能を備えたロードセンシング弁を用いてその吐出流量を制御でき、しかも前記油圧ポンプからの吐出油路にピーク圧が立つのを防止できる油圧回路に関するものである。
従来から、可変容量型の油圧ポンプにおけるポンプ容量を制御するロードセンシング弁の他に、アンロード機能を設けた油圧回路(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。また、ロードセンシング弁にアンロード機能を設けるとともに、ポンプ容量を略ゼロ容量まで制御できる可変容量型の油圧ポンプを用いた油圧回路(例えば、特許文献2参照。)も提案されている。
特許文献1に記載された油圧回路を本願発明の従来例1として、図4にはその回路構成を示している。
図4に示されている可変容量型の油圧ポンプ40を用いた油圧回路では、油圧ポンプ40に接続した吐出油路46におけるピーク圧の発生を防止するため、ピークカット弁44が用いられている。ピークカット弁44は、吐出油路46におけるポンプ圧と負荷圧との差圧によって作動する弁として構成されている。
また、油圧ポンプ40のポンプ容量を制御するうえで、負荷圧とポンプ圧との差圧の変化に対する応答性を改善するため、二つのロードセンシング弁42,43が用いられており、二つのロードセンシング弁42,43によって油圧ポンプ40のポンプ容量を制御している。二つのロードセンシング弁42,43は、負荷圧とポンプ圧との差圧の変化状態に応じて選択的に使用される構成となっている。
即ち、ロードセンシング弁42は、負荷への供給流量を変化させたときに、ハンチングによって振動が発生しないように、流量ゲインを下げた弁として構成されている。また、ロードセンシング弁43は、急激な流量変化に即応して油圧ポンプ40の吐出流量を短時間で制御するため、流量ゲインを大きくした弁として構成されている。
また、特許文献2に記載された油圧回路を本願発明の従来例2として、図5にはその回路構成を示している。
図5に示した油圧回路では、油圧回路の構造を簡素化するために、ポンプ容量を略ゼロ容量まで制御することのできる油圧ポンプ50が用いられている。そして、ロードセンシング弁52にはピークカット機能が設けられている。
即ち、ロードセンシング弁52にはアンロード位置(IV)が設けられている。ピーク圧が発生したときには、ロードセンシング弁52はアンロード位置(IV)に切換わることができ、油圧ポンプ50からの吐出流量をタンクに排出することができる。
特開昭58−222990号公報 特開2006−90419号公報
特許文献1に記載されている油圧回路では、ピーク圧の発生を防止するためにピークカット弁44が設けられており、また、油圧ポンプ40のポンプ容量を制御するために、二つのロードセンシング弁42,43が設けられている。このため、油圧回路としての構造が複雑になり、油圧回路を構成する部品点数が増大する。しかも、ピークカット弁44や二つのロードセンシング弁42,43を設けるための設置面積を広く必要とする。
特に最近の油圧回路では、油圧回路を構成するスペースを小さく構成し、しかも油圧回路内を流れる流量としては、油圧回路を大きなスペースで構成した場合と同じ流量を確保することができる、小さくて高効率な油圧回路が求められている。このため、切換弁等の弁体の構成や配管の管路径は小さく構成されるようになってきている。
この最近における油圧回路を小さく構成しようとしている状況下においては、特許文献1のように油圧回路としての構造を複雑にしたり、油圧回路を構成する部品点数を増大させたりすることは、逆行する回路構成となってしまう。
また、配管の管路径を小さく構成すると配管抵抗が大きくなる。しかも、油圧回路全体において管路径を小さく構成したときには、この配管抵抗が無視できない状態となってしまい、応答遅れを生じさせてしまう原因となっている。
特許文献2に記載されている油圧回路では、全体的に油圧回路を小さく構成することができる。しかし、配管抵抗によって、油圧ポンプ40から吐出されたポンプ圧であっても、ポンプ圧を吐出油路54のどの位置から取り出すかによって異なったポンプ圧を検出してしまうことになる。
即ち、油圧ポンプ40から吐出された直後の位置におけるポンプ圧と、方向切換弁51の入口におけるポンプ圧とでは、配管抵抗の影響によってポンプ圧として差が生じてしまう。
このため、ロードセンシング弁52を制御するための基準となる差圧を予め設定しておいたとしても、実際に取り出して制御したい差圧と、基準となる差圧との間にずれが生じてしまうことになる。
即ち、方向切換弁51の入口におけるポンプ圧を用いた場合には、ピーク圧の発生を迅速に捉えることができ、ロードセンシング弁52を応答性良く制御することができる。しかし、油圧ポンプ40から吐出された直後の位置におけるポンプ圧を用いた場合には、ピーク圧の発生から時間的な遅れを生じてからポンプ圧の圧力が上昇することになり、ロードセンシング弁52の制御は遅れてしまうことになる。
このように、特許文献2に記載されている油圧回路では、油圧ポンプ40から吐出された直後の位置におけるポンプ圧を用いているので、ピーク圧の発生を抑えるためにポンプ容量を制御しようとしても、ポンプ容量を制御するロードセンシング弁52の作動に遅れが生じてしまい、吐出油路54にピーク圧が立ってしまうことになる。
本願発明では、ポンプ容量を略ゼロ容量まで制御できる可変容量型の油圧ポンプを用いることができ、管路径の小さな配管を用いても前記油圧ポンプのポンプ容量を制御するロードセンシング弁の応答性を高めることができ、しかもピーク圧の減圧効果を向上させることのできる油圧回路を提供することにある。
本願発明の課題は請求項1〜4に記載された各発明により達成することができる。
即ち、本願発明の油圧回路では、ポンプ容量を略ゼロ容量まで制御できる、可変容量型の油圧ポンプと、前記油圧ポンプのポンプ容量を制御するロードセンシング弁と、前記油圧ポンプからの吐出流量によって作動するアクチュエータと、を備え、
前記ロードセンシング弁が、前記油圧ポンプの吐出油路における複数の異なる位置からそれぞれ取り出した圧油を合流して得たポンプ圧の中間圧と、前記アクチュエータの負荷圧と、の差圧に応じて制御されてなることを最も主要な特徴となしている。
また、本願発明では、ロードセンシング弁にアンロード機能を持たせた構成を特定したことを主要な特徴となしている。
更に、本願発明では、ポンプ圧の中間圧を得るために、油圧ポンプの吐出油路から圧油を取り出す位置の一つを特定したことを主要な特徴となしている。
更にまた、方向切換弁の入力ポート近傍の位置から取り出した圧油を、ホースを介して、吐出油路における他の位置から取り出した圧油と合流させた構成を特定したことを主要な特徴となしている。
本願発明では、ポンプ圧の中間圧と負荷圧との差圧を用いてロードセンシング弁を制御している。しかも、吐出油路における複数の異なる位置からそれぞれ取り出した圧油を合流して、ポンプ圧の中間圧を得ている。このため、吐出油路にピーク圧が発生した場合であっても、ピーク圧が発生した場所の近傍におけるポンプ圧を用いて、ピーク圧の発生をいち早く捉えることができる。
したがって、ロードセンシング弁の制御を迅速に行わせることができるようになり、油圧ポンプのポンプ容量を、速やかにピーク圧の発生を抑えることのできるポンプ容量に制御できる。これによって、吐出油路におけるピーク圧を迅速に抑えることができる。
しかも、吐出油路の複数の異なる位置におけるポンプ圧が、それぞれ異なったポンプ圧状態となっていたとしても、ロードセンシング弁には、これらの異なったポンプ圧の中間圧を作用させることができる。
ポンプ圧の中間圧を用いることによって、吐出油路における配管抵抗の影響を小さく構成しておくことができるようになる。しかも、ロードセンシング弁に対する操作が、過度のポンプ圧の変動をそのまま拾った状態で行われてしまうのを防止できる。このため、ロードセンシング弁に対する操作性を損なわずに、油圧ポンプのポンプ容量を制御することができる。
本願発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本願発明の油圧回路の構成としては、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、多様な変更が可能である。
図1は、本願発明の実施形態に係わる油圧回路図である。図1では、アクチュエータとしてピストンシリンダを用いた例を例示している。
図1の二点鎖線で囲んだ部分が、油圧ポンプ装置8を構成しており、油圧ポンプ装置8における油圧ポンプ1は、略ゼロ容量まで制御することができる可変容量型の油圧ポンプとして構成されている。以下では、油圧ポンプ1としては、斜板式の油圧ポンプを例に挙げて説明を行うことにする。ポンプ容量を略ゼロ容量まで制御することができる油圧ポンプであれば、斜軸式等の他の形式による油圧ポンプを用いることができる。
油圧ポンプ装置8の吐出ポート8aと方向切換弁5の入力ポート5aとは、吐出油路10bを介して接続されており、方向切換弁5の出力ポートは、操作油路11を介してアクチュエータ6に接続している。
即ち、油圧ポンプ1からの吐出流量は、吐出油路10を通って方向切換弁5に供給される。方向切換弁5で流量制御された圧油は、操作油路11を介してアクチュエータ6の作動油として供給される。アクチュエータ6から排出される戻り圧油は、図示せぬ油路を介して方向切換弁5に導入され、排出流量の制御が行われた後にタンク7等に排出される。
吐出油路10は、油圧ポンプ1内における吐出油路10aと、方向切換弁5の入力ポート5aから流量を制御する方向切換弁5のスプールまでの吐出油路10cと、吐出ポート8aと入力ポート5aとを接続する吐出油路10bとから構成されている。吐出油路10bは、後述するように内径の大きなホースによって構成されている。
二点鎖線で囲んだ油圧ポンプ装置8内には、油圧ポンプ1のポンプ容量を制御するロードセンシング弁2、及び油圧ポンプ1のポンプ容量を調整する斜板1aの斜板角度を移動させるピストン3が配設されている。また、油圧ポンプ装置8内における吐出油路10aには、油路12、パイロット油路13が接続しており、油路12はロードセンシング弁2のポート23Dに接続している。パイロット油路13は、合流圧油路20に接続している。
方向切換弁5内における吐出油路10cには、パイロット油路15が接続している。パイロット油路15は、方向切換弁5内におけるパイロット油路15aと、方向切換弁5のパイロット出力ポート5bと油圧ポンプ装置8のパイロット入力ポート8cとを接続するパイロット油路15bと、から構成されている。パイロット油路15bは、後述するように内径の大きなホースによって構成されている。
パイロット入力ポート8cは、合流圧油路20に接続しており、また、合流圧油路20には、パイロット油路13が接続している。即ち、合流圧油路20には、パイロット油路15によって取り出した圧油と、パイロット油路13によって取り出した圧油と、を合流した圧油が供給されている。
合流した圧油によって、パイロット油路15を介して取り出されたポンプ圧とパイロット油路13を介して取り出されたポンプ圧との中間圧が、合流圧油路20におけるポンプ圧となっている。
そして、合流圧油路20から分岐した第一合流圧油路20aを介して、前記中間圧は、ロードセンシング弁2の一端面側に導かれている。
ロードセンシング弁2は、4ポート3位置の切換弁として構成されている。ロードセンシング弁2の一端面側には、第一合流圧油路20aを介してポンプ圧の中間圧が作用しており、他端面側には操作油路11から取り出したアクチュエータ6の負荷圧とバネ2aのバネ力との合力が作用している。
ロードセンシング弁2に作用するアクチュエータ6の負荷圧としては、方向切換弁5として示した可変絞り5cと操作油路11との間からパイロット油路14を介して取り出すことができる。
また、バネ2aのバネ力は、吐出油路10におけるポンプ圧とパイロット管路14における負荷圧(ロードセンシング圧。以下、ロードセンシング圧をLS圧と略記する。)との差圧(ロードセンシング差圧。以下、ロードセンシング差圧をLS差圧と略記する。)が予め設定したLS差圧となるように設定されている。本願発明では、ロードセンシング弁2に作用するポンプ圧として、パイロット油路13とパイロット油路15とで取り出したそれぞれのポンプ圧の中間圧を用いている。
ポートとしては、ピストン3に圧油を作用させる油圧室4に接続しているポート23Aと、油路12からの圧油が供給されるポート23Dと、第二合流圧油路20bからの圧油が供給されるポート23B及びドレイン油路21に接続したポート23Cとを備えている。
ロードセンシング弁2は3位置に切換えることができ、第1位置(I)は、油路12を油圧室4に連通させるとともに、第二合流圧油路20bとドレイン油路21との連通を遮断する位置である。ロードセンシング弁2が第1位置(I)に切換わることによって、油圧ポンプ1のポンプ容量を略ゼロ容量にすることができる。
第2位置(II)は、油圧室4とタンク7とを連通させるとともに、第二合流圧油路20b及び油路12を遮断する位置である。ロードセンシング弁2が第2位置(II)に切換わることによって、油圧ポンプ1のポンプ容量を最大ポンプ容量にすることができる。
また、第3位置(III)はアンロード位置であって、油路12を油圧室4に連通させるとともに、第二合流圧油路20bとドレイン油路21とを連通させて合流圧油路20をタンク7に接続する位置である。この第3位置(III)では、油圧ポンプ1のポンプ容量を略ゼロ容量にしておくことができる。
油圧ポンプ1の斜板1aは、ピストン3の摺動によって、最大斜板角から略ゼロ斜板角までの間でその斜板角が制御される。斜板1aの斜板角が制御されることによって、ポンプ容量としては、最大ポンプ容量から略ゼロ容量までの間で変化することになる。そして、ピストン3の一端面側に作用しているバネ3aのバネ力によって、斜板1aは最大斜板角となるように付勢されている。
ピストン3の他端面側には圧油室4が設けられている。圧油室4に油路12を介して油圧ポンプ1のポンプ圧油が供給されることによって、ピストン3をバネ3aの付勢力に抗して斜板1aの斜板角が略ゼロ斜板角となるように摺動させることができる。また、圧油室4の圧油をタンク7に排出することによって、斜板1aを最大斜板角側にすることができる。
圧油室4に供給される圧油の流量は、方向切換弁5に作用している第1合流圧油路20aにおけるポンプ圧の中間圧と、パイロット油路14におけるLS圧及びバネ2aの付勢力との合力と、の差圧によって制御されることになる。即ち、油圧ポンプ1のポンプ容量は、第1合流圧油路20aにおけるポンプ圧の中間圧と、パイロット油路14におけるLS圧とのLS差圧に応じて、制御されることになる。
図示例では、方向切換弁5として可変絞り5cを有した構成を示している。方向切換弁5の可変絞り5cとしては、外部操作によりその開口面積が変化して、可変絞り5cを通過する圧油の流量を制御することができる。
尚、方向切換弁5として可変絞り5cでもって代表して図示している。これは本願発明の構成を説明する上において方向切換弁5の操作のなかでも、吐出油路10から操作油路11に流出する圧油の流量制御を簡略して示しているためである。このため、方向切換弁5としての詳細な構成については省略している。しかし、方向切換弁5の構成としては、従来から公知の構成を採用しておくことができるものである。
吐出油路10におけるポンプ圧は、吐出油路10のそれぞれ異なった位置に接続した油路12、パイロット油路13及びパイロット油路15によって取り出されている。油路12で取り出されたポンプ圧は、ピストン3を制御して油圧ポンプ1の斜板1aの角度を制御する圧力として使用される。
パイロット油路13及びパイロット油路15によって取り出されたそれぞれの圧油は、合流圧油路20において合流することになる。そして、合流した圧油によって、パイロット油路15を介して取り出されたポンプ圧とパイロット油路13を介して取り出されたポンプ圧との中間圧が、合流圧油路20におけるポンプ圧となっている。
合流圧油路20におけるポンプ圧の中間圧は、合流圧油路20から分岐した第一合流圧油路20aを介して、ロードセンシング弁2の一端面側に導かれている。
また、吐出管路10、パイロット油路13及びパイロット油路15にそれぞれ絞り25,27,26が形成されている。絞り25は、油圧ポンプ1と方向切換弁5との間での配管抵抗を示している。また、絞り26は、方向切換弁5とロードセンシング弁2との間での配管抵抗を示している。絞り27は、油圧ポンプ1のパイロット油路13における配管抵抗を示しており、ホースを用いている吐出管路10、パイロット油路15における配管抵抗に比べて小さいものとなっている。
パイロット油路15bは、内径が大きなホースによって構成されている。パイロット油路15bは、方向切換弁5内のパイロット油路15aと油圧ポンプ装置8のパイロット入力ポート8cとを接続している。この構成により、方向制御弁5側における吐出油路10cでのポンプ圧の圧力変動を、パイロット油路15によっていち早く検出することができる。
しかも、内径が大きなホースによって、パイロット油路15bにおける配管抵抗を小さく抑えておくことができるので、パイロット油路15bで検出したポンプ圧の圧力変動を、逸早くロードセンシング弁2の操作に利用することができる。
このように、パイロット油路15によって、方向制御弁5が遮断状態に切換えられたときに発生する吐出油路10でのピーク圧を、直接、パイロット油路15で取り出して、ロードセンシング弁2に導くことができる。特に、油圧ポンプ装置8と方向制御弁5とが離れて配設されていたとしても、内径が大きなホースによって構成されているパイロット油路15bによって、油圧ポンプ装置8と方向制御弁5とを接続するパイロット油路15bにおける配管抵抗を小さく抑えておくことができる。これによって、ピーク圧の発生をいち早くロードセンシング弁2に伝えることができる。
従って、パイロット油路15で検出したピーク圧が減少するように、油圧ポンプ1のポンプ容量を素早く制御することができ、吐出油路10におけるピーク圧を迅速に抑えることができる。
しかも、合流圧油路20における圧力としては、パイロット油路13におけるポンプ圧とパイロット油路15におけるポンプ圧との中間圧を用いることができる。このため、ロードセンシング弁2に作用させるポンプ圧としては、吐出油路10の配管抵抗による絞り25の影響を小さくしたものを用いることができる。また、ロードセンシング弁2に対する操作が、過度のポンプ圧の変動をそのまま拾った状態で行われてしまうのを防止できる。
このように、油圧ポンプ1のポンプ容量を制御するロードセンシング弁2に対する操作性を損なうことがない。
図示例の場合には、ロードセンシング弁2に作用させる合流圧油路20のポンプ圧として、吐出油路10の二箇所の位置におけるポンプ圧の中間圧を用いている。しかしながら、吐出油路10の複数の位置におけるポンプ圧を用いて、これら複数の位置におけるポンプ圧の中間圧を、合流圧油路20のポンプ圧として用いることもできる。
次に、図2、図3を用いて、本願発明の油圧回路における作動状況について説明する。図2は、ロードセンシング弁2の特性を示した図であり、横軸はロードセンシング弁2に作用するポンプ圧Pとパイロット油路14で検出したLS圧によるLS差圧を表し、縦軸はポンプ容量を表している。
図2に示すように、実際に取り出して制御しているLS差圧が、予め設定した差圧の値となるまでの間は、ロードセンシング弁2は、ポンプ容量が一定となるように油圧ポンプ1を制御する。予め設定した差圧の値よりも実際に取り出して制御しているLS差圧が大きくなったとき、例えば、吐出油路10にピーク圧が生じたときなどにおいては、ロードセンシング弁2は、LS差圧の増大に伴って、ポンプ容量を減少させるように油圧ポンプ1を制御する。
例えば、吐出油路10に発生したピーク圧は、パイロット油路15によってポンプ圧Pの上昇として捉えることができ、LS差圧の値が大きくなる。これによって、ロードセンシング弁2は、ピーク圧の発生を抑えるべくポンプ容量を減少させるように油圧ポンプ1を制御することができる。
本願発明に係わる油圧回路と比較するため、従来の油圧回路の構成として図5で示した油圧回路を用いて説明する。図5に示すロードセンシング弁52として、図2で示す特性を有したものを用いると、従来の油圧回路では図3(a)〜図3(d)の実線で示す作動状態を奏することになる。
また、本願発明に係わる油圧回路では、図3(c)及び図3(d)における時刻t2以降の時間範囲内では、実線で示す状態から外れて点線で示す作動状態を奏することになるが、他の時間範囲内では、従来の油圧回路と同様に実線で示す作動状態を奏することになる。
図1における油圧回路と図5で示した油圧回路との対応関係としては、次のようになる。即ち、図1における油圧ポンプ1に相当するものが、図5では油圧ポンプ50となっている。そして、吐出油路10に相当するものが、図5では吐出油路54となっている。また、図1における操作油路11は、図5では油路60に相当しており、図1の油路12及びパイロット油路13は、図5においてそれぞれ油路56、パイロット油路57に相当している。
LS圧を検出するパイロット油路においては、図1のパイロット油路14は、図5のパイロット油路58に相当している。図1のロードセンシング弁2は、図5ではロードセンシング弁52に相当し、図1のピストン3及び圧油室4は、図5ではシリンダ53に相当している。
図1と図5との相違点は、方向切換弁5におけるポンプ圧を検出するパイロット油路15が、図1の油圧回路では構成されているが、図5の油圧回路では構成されていない点である。そして、図1では、パイロット油路15とパイロット油路13とが、合流圧油路20で合流してロードセンシング弁2に導かれるとともに、ロードセンシング弁2が第3位置(III)に切換わった時に、合流圧油路20がタンク7に接続する回路構成となっている。
そして、本願発明に係わる図1の回路構成では、ロードセンシング弁2に作用するポンプ圧Pとしては、パイロット油路13におけるポンプ圧とパイロット油路15におけるポンプ圧との中間圧が用いられている。これに対して、従来の油圧回路を示す図5では、ロードセンシング弁52に作用するポンプ圧Pとしては、パイロット油路57におけるポンプ圧が用いられている。
図3(a)〜図3(d)の横軸は、それぞれに共通した時間軸として表している。図3(a)の縦軸は、方向切換弁5,51に対する操作レバーの入力状態を表しており、図3(b)の縦軸は、ロードセンシング弁2,52に作用するポンプ圧Pとパイロット油路14,58で検出しているLS圧によるLS差圧を表している。図3(c)の縦軸は、油圧ポンプ1,50のポンプ容量を表しており、図3(d)の縦軸は、ロードセンシング弁2,52に作用するポンプ圧Pを表している。
図3(a)で示すように、時刻t0において操作レバーが操作されて方向切換弁における開口面積を閉塞状態から広げて行くと、図1のパイロット油路14における圧力が上昇していく。図3(b)で示すようにロードセンシング弁2に作用するポンプ圧Pとパイロット油路14で検出しているLS圧によるLS差圧は減少していくことになる。
尚、操作レバーの操作量が小さいときは、図1で示す可変絞り5cの開口は閉じる側にあり、操作量が大きいときには、前記可変絞り5cの開口面積は大きくなる側にある。操作レバーの操作量を大きくするのに従って、可変絞り5cの開口面積は大きくなり、アクチュエータ6に供給する圧油の流量を増大させることができる。
これに伴って、ロードセンシング弁2は第2位置(II)側に切換わり、圧油室4に導入されていた圧油はタンク7に排出されていく。圧油室4の圧力が低下することでピストン3は図1の左方向に移動し、油圧ポンプ1の斜板1aは最大斜板角側に回動していくことになり、ポンプ容量は増大していく。
即ち、図3(c)、(d)の時刻t0から時刻t1の実線で示すように、油圧ポンプ1の斜板角が増大してポンプ容量を増大させることになり、ポンプ圧が上昇していくことになる。
同様に、図5では、方向切換弁51が操作されると、ロードセンシング弁52に作用するLS差圧は減少して、油圧ポンプ50の斜板角が増大してポンプ容量を増大させ、油圧ポンプ50からのポンプ圧が上昇していくことになる。この状態は、図3の時刻t0から時刻t1における状態を示しているのと同じ実線を示すことになる。
油圧ポンプ1のポンプ容量及びポンプ圧が最大となっている時刻t2において、操作レバーが操作されて方向切換弁5が遮断位置に切換えられると、吐出油路10の方向切換弁5側においてポンプ圧が上昇する。このポンプ圧の上昇は、方向切換弁5側から油圧ポンプ1側に伝わっていくことになる。ポンプ圧の上昇によって、図3(b)で示すようにロードセンシング弁2に作用するポンプ圧Pとパイロット油路14で検出しているLS圧によるLS差圧は増大していくことになる。
このとき、図5に示す従来の油圧回路では、吐出油路54の方向切換弁51側で発生したポンプ圧の上昇は、時間的な遅れをもって吐出油路54の油圧ポンプ50側にまで伝わり、パイロット油路57で検出することができる。そのため、図3(d)の実線で示すようなピーク圧が、図5の吐出油路54に発生してしまうことになる。しかも、図3(c)の実線で示すように油圧ポンプ50のポンプ容量を減少させるタイミングが遅れてしまうことになる。
これに対して、パイロット油路13で検出したポンプ圧とパイロット油路15で検出したポンプ圧との中間圧Pを用いて、ロードセンシング弁2を操作している本願発明に係わる油圧回路では、図1に示す吐出油路10におけるポンプ圧の上昇を、パイロット油路15によっていち早く検出することができる。即ち、パイロット油路15で検出している圧力上昇したポンプ圧とパイロット油路13で検出しているまだ圧力上昇の影響を受けていないポンプ圧との中間圧を、ロードセンシング弁2に作用させることができる。
これにより、油圧ポンプ1のポンプ容量を図3(c)の点線で示すように、素早く減少させていくことができる。従って、油圧ポンプ1のポンプ容量を減少させるタイミングを略時刻t2から開始させることができる。しかも、油圧ポンプ1のポンプ容量を減少させることによって、吐出油路10におけるポンプ圧を下げることができるので、図3(d)の点線で示すように、方向切換弁5が遮断位置に切換えられたことに伴って発生したピーク圧を低く抑えておくことができる。
このため、油圧ポンプ1のポンプ容量が略ゼロ容量となるまでの時間を短縮し、操作レバーの操作に略連動している状態で油圧ポンプ1のポンプ容量を制御していくことができる。これによって、油圧ポンプ1から吐出される吐出流量を少なくすることができ、無駄な圧油を油圧ポンプ1から吐出させなくてすむ。
これに対して、図5に示す従来の油圧回路では、方向切換弁51が遮断位置に切換えられたことに伴って発生したポンプ圧の上昇が時間的な遅れをもって検出されるので、ピーク圧の発生を抑えることができず、図3(d)の実線で示すように大きなピーク圧が発生してしまうことになる。
このため、油圧ポンプ50のポンプ容量が略ゼロ容量となるまでの時間を短縮することができなくなり、油圧ポンプ50から吐出される吐出流量が増大してしまい、無駄な圧油を油圧ポンプ50から吐出させてしまうことになる。
特に、配管の管路径は小さく構成される油圧回路においては、配管抵抗の影響によって従来の油圧回路では、方向切換弁51が遮断位置に切換えられたことに伴って発生したポンプ圧の圧力上昇を、パイロット油路57で検出するまでに時間が長くかかることになる。このため、ピーク圧の発生を抑えるためにポンプ容量を減少させることが更に遅れてしまうことになる。
しかるに、本願発明では、方向切換弁5の直前におけるポンプ圧の変化をパイロット油路15によって検出しているので、時間遅れを解消することができる。しかも、パイロット油路15bは内径の大きなホースで構成しているので、パイロット油路15における配管抵抗の影響を小さなものにしておくことができる。
吐出油路10bも内径の大きなホースで構成しておくことによって、油圧ポンプ装置8と方向切換弁5との配置距離が長く構成されていたとしても、内径の大きなホースで構成した吐出油路10b及びパイロット油路15bで油圧ポンプ装置8と方向切換弁5との間を接続することができる。これにより、配管抵抗の影響を小さく構成しておくことができる。
このように、本願発明では、吐出油路10の一部領域においてピーク圧が発生したとしても、発生したピーク圧を素早く検出して、ピーク圧が減少するように油圧ポンプ1のポンプ容量を迅速に制御することができる。しかも、合流圧油路20における圧力としては、パイロット油路13で検出したポンプ圧とパイロット油路15で検出したポンプ圧との中間圧を用いることができる。これによって、ロードセンシング弁2に対する操作が、過度のポンプ圧の変動をそのまま拾った状態で行われてしまうのを防止しておくことができる。
このように、ロードセンシング弁2に作用させるポンプ圧Pとしては、吐出油路10の配管抵抗による絞り25の影響を小さくしたポンプ圧を利用することができる。従って、油圧ポンプ1のポンプ容量を制御するロードセンシング弁2に対する操作性を損なうことがない。
本願発明は、略ゼロ斜板角まで制御できる、可変容量型の油圧ポンプを用いてロードセンシング制御等を行うことのできる油圧回路に対して、本願発明の技術思想を適用することができる。
油圧回路図である。(実施例) ロードセンシング弁の特性図である。(実施例) ロードセンシング弁用の操作レバーの作動に対応した、ロードセンシング弁に作用する差圧の変化、ポンプ容量の変化及びポンプ圧の変化を示した図である。(実施例及び比較例) 油圧回路図である。(従来例) 油圧回路図である。(従来例)
符号の説明
1・・・油圧ポンプ、2・・・ロードセンシング弁、3・・・ピストン、 4・・・圧油室、5・・・方向切換弁、8・・・油圧ポンプ装置、10・・・吐出油路、12・・・油路、13・・・パイロット油路、14・・・パイロット油路、15・・・パイロット油路、20・・・合流圧油路、40・・・油圧ポンプ、41・・・流量制御弁、42,43・・・ロードセンシング弁、44・・・ピークカット弁、50・・・油圧ポンプ、51・・・方向切換弁、52・・・ロードセンシング弁。

Claims (4)

  1. ポンプ容量を略ゼロ容量まで制御できる、可変容量型の油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプのポンプ容量を制御するロードセンシング弁と、
    前記油圧ポンプからの吐出流量によって作動するアクチュエータと、
    を備え、
    前記ロードセンシング弁が、前記油圧ポンプの吐出油路における複数の異なる位置からそれぞれ取り出した圧油を合流して得たポンプ圧の中間圧と、前記アクチュエータの負荷圧と、の差圧に応じて制御されてなることを特徴とする油圧回路。
  2. 前記ロードセンシング弁の切換位置が、前記ポンプ容量を制御する位置とアンロード位置とを有し、
    前記アンロード位置が、前記ポンプ容量を略ゼロ容量とする位置であり、前記中間圧の圧油をタンクにドレインする位置であることを特徴とする請求項1記載の油圧回路。
  3. 前記複数の異なる位置には、前記吐出油路に接続した方向切換弁の入力ポート近傍における位置が含まれてなることを特徴とする請求項1又は2記載の油圧回路。
  4. 前記入力ポート近傍の位置から取り出した圧油は、ホースを介して、前記吐出油路における他の位置から取り出した圧油と合流してなることを特徴とする請求項3に記載の油圧回路。
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