JP4916318B2 - 線材剥離具 - Google Patents

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Description

この発明は、ジャンパー線などのように絶縁被覆された線材より、絶縁被覆を剥離するときに使用される線材剥離具に関する。詳しくは、線材の芯線から剥離された絶縁被覆をある程度まとめて剥離具内に収容できるようにして、剥離された絶縁被覆が床面などに散乱したりするのを防止した線材剥離具に関する。
例えば、通信線路の集線盤として、電話局や集合住宅さらにはオフィスビルなどに主配線盤が設置されるが、この主配線盤と、電話局や集合住宅における個宅に設置されたモジュラージャックなどのアウトレットとの間を中継する配線盤として中間配線盤が使用されている。
中間配線盤は、主配線盤側用として用意された複数の端子板を有する他、個宅側用としても同様な複数の端子板を有する。この端子板は、周知のように通常はラッピング端子板が使用される。ラッピング端子板は多数の端子ピンが少許の間隔を保持しながら、(n心×m段)に亘りマトリックス状に配列されたものである。そして、主集線盤側の端子板と個宅側の端子板のそれぞれに設けられた端子ピン同士が相互に接続される。
端子ピン同士を接続する線材としてはジャンパー線が使用される。ラッピング端子板であるので、端子ピンに対してジャンパー線をラッピングする。このとき、所定の巻数だけ端子ピンにジャンパー線が巻き付けられる。ラッピング回数は任意であるが、7〜8回程度が多い。
ジャンパー線は絶縁被覆で被覆されているので、ジャンパー線を使用する場合には、ラッピング回数を十分にカバーできる程度の長さ(4cm程度)に亘って、被覆された絶縁被覆を剥離して使用する必要がある。この絶縁被覆を剥離する治具として線材剥離具、いわゆるワイヤストリッパーやワイヤクリッパーなどが使用されている(例えば特許文献1あるいは特許文献2)。
特許文献1に開示された被覆線材用ストリッパーは、先端フック部の形状を改良することによって、1つのストリッパーで径長が異なる被覆線材でも確実に、絶縁被覆を剥離できるようにしたものである。
また特許文献2に開示されたハンドストリッパーは、レバーに連結された一対のアーム系を改良することで、絶縁被覆(絶縁層)を確実に剥離できるようにしたものである。
実公平6−40412号公報 実公平7−36418号公報
ところで、特許文献1に開示されたストリッパーも、特許文献2に開示されたストリッパーも、芯線から絶縁被覆を剥離した後の処理については全く工夫されていない。つまり、芯線から絶縁被覆を剥離すると、剥離した絶縁被覆(剥離被覆部)が床面に落下する。床面に落下するだけなら、接続作業が終了した段階で床面を清掃すればそれで済むことではあるが、剥離被覆部が端子ピンの間に落下したり、他の機材の中に落下したりすると、それを拾い上げるのに一苦労することはよく経験する。
特に、上述したラッピング端子板のように端子ピン数が非常に多い場合で、始めてのラッピングであったり、接続の変更を行う作業のようなときは、ラッピング回数も多くなることから、剥離被覆部を残らず拾い上げるのは元々困難である。
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、特に剥離被覆部を一時的に剥離具内に収容できるようにして、剥離被覆部の散乱を防止できるようにした線材剥離具を提案するものである。
上述の課題を解決するため、請求項1に記載したこの発明に係る線材剥離具は、底板と当該底板に回動自在に軸支された天板とを有し、かつ、上記底板に固定された固定刃と、上記天板に設けられた押圧刃とを有して、線材に設けられた絶縁被覆を剥離する絶縁被覆剥離手段と、
上記底板の固定刃から所定の距離を置いて当該底板に設けられて、上記絶縁被覆の剥離位置を規制する剥離位置規制手段と、
上記絶縁被覆剥離手段と剥離位置規制手段との間に設けられて、上記絶縁被覆剥離部によって剥離された絶縁被覆である剥離被覆部を収容する収容室から構成され、
上記収容室は、その長手方向の両端が開放された矩形状をなす透明なカバー体で構成され、
上記線材の端面を上記剥離位置規制手段に当接させた状態で、上記絶縁被覆剥離手段の底板に対して上記天板を閉じて上記底板の固定刃と上記天板の押圧刃とで上記線材より上記絶縁被覆を剥離したときの剥離被覆部が上記収容室に収容されるようにしたことを特徴とする。
この発明では、絶縁被覆剥離手段として機能する固定刃から、剥離位置規制手段までの長さを常にほぼ一定にした状態で、線材としてのこの例ではジャンパー線の剥離長を固定する。そのため、ジャンパー線を剥離するときは、ジャンパー線の先端面が、剥離位置規制手段として機能する摺動駒の端面規制面に当接するまでジャンパー線を収納室を介して押し込む。
端面規制面にジャンパー線の先端面を当接させた状態で押圧刃と固定刃を使用して絶縁被覆を切断する。絶縁被覆のみ切断できるように、押圧刃と固定刃との対向間隙が予め調整されている。この調整は底板に設けられた折り曲げ片に、天板側に設けられた折り曲げ片が衝合したとき、押圧刃と固定刃との間に所定の隙間ができるようにすることで、芯線を傷つけることなく絶縁被覆のみを切断できる。所定の間隙は、絶縁被覆の2倍の厚みに相当する。絶縁被覆のみを切断することで、先端部側の絶縁被覆を芯線(導体)から剥離できる。
絶縁被覆を切断した状態でジャンパー線を剥離具から引き出すと、ジャンパー線の端面から切断点までの絶縁被覆(剥離被覆部)はそのまま収容室内に残る。したがって、剥離被覆部は床面などに落下することなく、剥離具内に留め置くことができる。収容室は数本から10本程度の剥離被覆部を収容できる容積が確保されている。
収容室を透明なカバー体で構成すれば、剥離被覆部が満杯であるかどうかを目視できる。満杯のときは摺動駒を底板のスリット状ガイド孔に沿って摺動させる。そうすると、カバー体の端面と摺動駒の端面規制面との間が開放される。カバー体の端面が開放されることで、線材剥離具を揺するだけで、カバー体の端面開口部より剥離被覆部をゴミ袋などに一気に排出(廃棄)することができる。
この発明では、線材剥離具自体の絶縁被覆剥離手段と剥離位置規制手段との間に、長手方向の両端が開放された矩形状をなす透明なカバー体で構成された収容部が設けられ、この収容部には、絶縁被覆剥離部によって剥離された絶縁被覆である剥離被覆部を収容するようにしたので、剥離被覆部を飛散させることなく線材の剥離作業を遂行できる。そのため、作業環境が改善される。
剥離位置規制手段をシフトさせるだけで剥離被覆部を捨てることができるので作業も簡単である。剥離位置規制手段を設けることで、絶縁被覆の剥離長をほぼ一定に揃えることができるので、ラッピング処理を行うジャンパー線などの剥離作業に適用して好適である。
続いて、この発明に係る線材剥離具の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1以下にこの発明に係る線材剥離具の実施の形態(実施例1)を示す。
この発明の線材剥離具10は、ジャンパー線などのように絶縁被覆された線材を、所定の長さに亘って剥離して芯線を露出させるために、作業現場で使用される治具である。
線材剥離具10は、ステープラーと同じように底板(ベース板)30と、この底板30の一端この例では左端側に設けられた支軸42を中心にして回動自在に軸支された天板(ドライバ板)40とを有する。
すなわち、この線材剥離具10は、線材(後述する)に設けられた絶縁被覆の剥離手段20と、絶縁被覆の剥離位置を規制する剥離位置規制手段50と、絶縁被覆剥離手段20と剥離位置規制手段50との間に設けられた剥離被覆部の収容室70から構成される。剥離被覆部とは、絶縁被膜を剥離したときの剥離部分を総称するもので、ゴミとして捨てられるものである。
線材の端面を剥離位置規制手段50に当接させた状態で、絶縁被覆剥離手段20を用いて絶縁被膜を切断して剥離したときの剥離被覆部を収容室内に残存させることで、剥離被覆部が床面などに飛散しないようにしたものである。以下にその構成について詳細に説明する。
絶縁被覆剥離手段20は、芯線に被覆された絶縁被覆を剥離して芯線を露出させるための被覆切断具として使用される。この例では、図1に示すように底板30側に固定された固定刃20Aと、天板40の内面側であって、固定刃20Aと対峙する位置に固定された押圧刃20Bとで構成される。固定刃20Aと押圧刃20Bとの協動で絶縁被膜が切断されて分離される。このとき、芯線までも切断しないように、図2のように押圧刃20Bは固定刃20Aに対して若干の間隙を保持して対向するようにそれぞれの寸法関係が選定されている。
この若干の間隙とは、芯線の直径よりも極く僅かに広い間隔であって、この間隔は後述する図8からも明らかなように、底板30の折り曲げ片32の端面32bと、天板40の折り曲げ片44の端面44bとが衝合したときに得られる隙間である。
底板30は、図1および図3に示すように帯状をなす金属板体(平板)であって、この例ではその左端側が支軸42となるように左端面側が丸め加工されて、その内側に回転軸43が挿通固定される。底板30の一端、この例では支軸42とは反対側の端面は、図1に示すように上方に折り曲げられて折り曲げ片32となされる。
折り曲げ片32の端面は凹部32aとなされている。この凹部32aは線材を挿通しやすくするため、図8に示すように線材の外径よりも若干大きめの円弧状をなす。
この折り曲げ片32の近傍内面側に固定刃20Aが植立固定される。この例ではさらに折り曲げ片32と固定刃20Aとの間に線材ガイド部36が垂設されている。線材を挿通するとき、折り曲げ片32と固定刃20Aとの間に、線材が入り込まないようにするためである(図10参照)。したがって、固定刃20Aを折り曲げ片32に近接させた状態で植立すれば、線材ガイド部36を省くこともできる。
天板40もその先端部側が折り曲げられて折り曲げ片44となされ、折り曲げ片44の端面に形成された凹部44aも図8に示すような円弧状をなす。
底板30のほぼ中央部近傍には剥離位置規制手段50が位置する。後述するように線材の先端をこの剥離位置規制手段50の規制面54aに当接させることで、固定刃20Aまでの距離が一定となるため、絶縁被覆の剥離量(剥離長)をほぼ同じくすることができる。つまり、絶縁被覆を剥離した後の芯線の露出長をほぼ一定にすることができる。
この剥離位置規制手段50と固定刃20Aとの間が剥離被覆部の収容室70となされる。収容室70は、剥離した後に残る絶縁被覆(剥離被覆部)をそのまま残存させるための空間である。
収容室70を構成するため、底板30の上面がカバー体72によって覆われる。この例では、図4に示すように長手方向の両端がそれぞれ開放された断面コ字状の躯体がカバー体72として使用される。カバー体72は、固定刃20Aと剥離位置規制手段50との間隔に相当する長さを有し、しかもその内部を透視できるようにするため透明なモールド体が使用される。
カバー体72の下端面側には複数、この例では4つの係合爪74が一体に形成され、対する底板30にはこれら係合爪74が係合できる係合孔76が穿設されている。これら係合爪74を使用してカバー体72を底板30に固定することで、図1および図6にそれぞれ示すようにその内部空間が収容室70として使用される。
カバー体72の左端側端面開口部72aは上述した剥離位置規制手段50によって閉塞される。
図1に示すようにこの剥離位置規制手段50は摺動駒52を有し、収容室70側の側面54aには、カバー体72の開放端面側を閉塞できる程度の長さと幅を有する立設片54が一体形成されている。したがってこの立設片54と一体化された側面54aが線材の挿入位置を規制する規制面として機能する。
摺動駒52は、底板30の長手方向に沿って穿設されたスリット状のガイド孔38内に装着された状態で摺動できるように構成される。そのため、摺動駒52の下面がガイド孔38に臨むガイド片56となされている。さらに、この摺動駒52にはガイド片56を挿通するようなネジ孔58が穿設される。ネジ孔58には締め付けネジ(固定ネジ)60が螺合される。
締め付けネジ60は、図7に示すようにガイド孔38のガイド幅よりも幅広の外径となされたものが使用され、この締め付けネジ60によって摺動駒52を底板30に固定できる。摺動駒52は常時カバー体72の端面開口部72a側が閉塞されるように付勢される。そのため、ガイド孔38側に設けられた係止爪39と、摺動駒52に設けられた係止爪59との間に弦巻バネなどの弾性体62が係止されている。締め付けネジ60を緩めて、図の例では左方向にスライドさせればカバー体72から摺動駒52を離間させることができるので、これによってカバー体72の端面開口部72a側を簡単に開放することができる。弾性体62は、これを省いてもよい。
なお、図示はしないが、上述した天板40は反時計方向に常時付勢されているものとする。そして、天板40の底板30に対する開口角度は所定の角度(例えば30°)となるように規制され、さらに図2のように不使用時は天板40を底板30にロックできるロック手段が備えられているものとする。
さて、図1のA−A線上の断面図であって、カバー体72を省略した状態を図5に示す。固定刃20Aは線材ガイド部36の半月状の孔36aよりも僅かに高い。これは絶縁被覆を切断したときの絶縁被覆の厚みを考慮したためである。
図8は天板40を底板30に当接したときの折り曲げ片32および44との関係を示すもので、この例では当接させたときに形成される透孔の径は、線材の径よりも大きくなっている。ほぼ同径でもよい。同径のときは線材を軽く押さえ込むことができるので、押圧刃20Bを線材に当てたときに生じやすい絶縁被覆の剥離位置のずれを防止できる。
図9は線材80の一例を示す。ジャンパー線のような線材80の場合には、図9Aのように芯線(導体)82が絶縁被覆84によって被覆されている。この絶縁被覆84を線材端面側から所定長Lの位置で切断して絶縁被覆84を剥離すると、芯線82が所定長Lに亘り露出した線材80が得られる(図9B)。剥離された絶縁被覆84が剥離被覆部86となる。露出した芯線82を用いて端子ピンにラッピングする。
続いて、この剥離処理例を図10以下に示す。まず、図10に示すように剥離位置規制手段50を収容室70側にセットする。そして、天板40を開けた状態で、線材ガイド部36の孔36aを介して収容室70側に線材80の端面側を、規制面54aに当接するまで押し込む。押し込んだ状態が図10である。その状態で、天板40を閉じれば、図11のように押圧刃20Bが絶縁被覆84に食い込む。このとき、図8に示すように折り曲げ片32の端面32bと、折り曲げ片44の端面44bとが衝合するので、天板40の閉じる位置が規制され、それ以上天板40を押し下げることができなくなるから、図12に示すように絶縁被覆84に食い込んだ固定刃20Aおよび押圧刃20Bのそれぞれは、その刃先が芯線82に至る直前で停止する。その状態を拡大して図示したのが図13である。
この切断処理で絶縁被覆84をほとんど切断できるから、絶縁被覆84を切断した後、図11のように天板40を押さえた状態で線材80を引き抜く。線材80を引き抜くと、図14に示すように切断された絶縁被覆を芯線82から剥離でき、切断された絶縁被覆つまり剥離被覆部86が収容室70内にそのまま残存する。したがって、剥離被覆部86が作業床面に落下したり、飛散したりすることがない。
この切断剥離処理を何回か繰り返すことで、図14のように収容室70には剥離被覆部86が溜まる。カバー体72は透明体であるので、収容室70が満杯となり、剥離被覆部86を収容できなくなったときは、図15のように剥離位置規制手段50の締め付けネジ60を緩めて、摺動駒52を矢印方向に所定位置まで摺動させる。この摺動駒52の摺動によってカバー体72の端面開口部72a側が完全に開放されるので、底板30を傾けたり、揺することで、収容室70内の剥離被覆部86を室外に排出できる。廃棄袋などを備えてあれば、剥離被覆部86を簡単に廃棄処理できる。
上述したように、絶縁被覆84の切断および剥離処理にあって、押圧刃20Bを線材80に押し込んでも、押圧刃20Bおよび固定刃20Aは何れも芯線82までには至らないので、芯線82を傷つけたりするおそれがない。線材80を規制面54aに当接させた状態で切断および剥離処理を行っているので、線材80の剥離長Lは常にほぼ一定となる。
上述したようにこの線材80を、中継配線盤に装備されたラッピング端子板のジャンパー線として使用する場合には、どのジャンパー線をとってもその剥離長Lは一定であるのが好ましい。ラッピング回数が予め定められているため、そのラッピング回数を満足するためには剥離長Lは定長であるのが好ましい。さらにラッピング端子板のように端子ピン数が多くしかも、端子ピン同士の間隔が詰まっているときには、剥離長Lにばらつきがあり、剥離長Lが規定よりも長かったりすると、他の端子ピンとショートしてしまうことも考えられるからである。
カバー体72は透明体であるので、収容室70内の収容状態を目視により容易に把握できる。剥離位置規制手段50として摺動駒52を用いると、摺動駒52をカバー体72の開放端面72aよりも離した位置で固定することで、異なる剥離長、例えば規定よりも長い剥離長を必要とする場合にも対処できる。摺動駒52を離した分だけ剥離長Lを長く設定できるからである。
図16は、この発明に係る線材剥離具10の他の実施の形態(実施例2)を示す。図16は剥離長が規定の長さLよりも短い場合にも対処できるようにしたものである。
そのため、剥離位置規制手段50として摺動駒52を用いるが、図16に示すように、摺動駒52および収容室70と対向する面54a側の立設片54のそれぞれは、カバー体72の開口部よりも小さくする。それと共に、ガイド孔38を収容室70の内部まで延長する。
こうすることで、摺動駒52は収容室70の内部に入り込むことが可能になり、しかも入り込んだ位置で摺動駒52を固定できる。これによって剥離長Lxとして任意の剥離長となるようにセットした状態で、絶縁被覆84の切断および剥離処理が可能になる。つまり、規定の剥離長Lよりも長く設定できれば、短くも設定することができるので、上述したようにラッピング回数が変更されたようなときにも簡単に対処できる。
図17は、この発明に係る線材剥離具10の他の実施の形態(実施例3)を示す。図17の例は、底板30側の折り曲げ片32から固定刃20Aまでの側面領域をカバーすることで、線材80が規制面54a側に到達できるようにしたものである。
そのため、図17および図18に示すように底板30の折り曲げ片32近傍の側面が上面側に90°折り曲げて形成した側板90a、90bが設けられる。
これで固定刃20Aの両側面側が側板90a,90bによって塞がれるため、固定刃20Aの側面領域を有効にカバーすることができるから、線材80の先端が抜け出て収容室70内に到達しないようなことを未然に防止できる。
図19は、この発明に係る線材剥離具10の他の実施の形態(実施例4)を示す。図19の例は、収容室70の変形例であって、この例では図20に示すように底板30の左右側面のうち、収容室70から右端側をそれぞれ上方に折り曲げて左右側壁78a、78bとする。左右側壁78a、78bの高さはカバー体72の高さ程度とする。天井部は開放されている。
この左右側壁78a,78bで囲まれる空間のうち、剥離位置規制手段50から固定刃20Aまでの空間が収容室70として使用される。つまり、カバー体72を左右側壁78a、78bで代用したものである。また、この例では図19に示すように側壁78a,78bは何れも底板30の右端面まで延長され、その分折り曲げ片32の幅を狭くしている。こうすることで、側壁78a,78bを図17の側板90a,90bとしても機能させることができる。
なお、図19の例では収容室70の天井部が開放された状態となっているが、線材剥離具10自体を傾けたりしない限り、絶縁被覆84の切断および剥離処理時に剥離した剥離被覆部86が、絶縁被覆84の切断および剥離処理後に収容室70から床に落下したり、飛散したりすることはないので、収容室70として十分機能することは明らかである。
この場合、剥離位置規制手段50を設ける代わりに、収容室70の左端面側に位置する底板30を切り起こして左端開口部側を閉塞すれば、この切り起こし片を規制面54aとして機能させることができるので、剥離位置規制手段50を省くことができるなど、種々に変形・変更が可能である。
図21は、この発明に係る線材剥離具10の他の実施の形態(実施例5)を示す。図21は収容室70の容積を図1よりも大きくできる例である。
そのため、底板30の上面側のみならず、下面側にも収容室70を形成したものであって、カバー体72として上カバー体72Aと下カバー体72Bとで構成される。図23に示すように上カバー体72Aは、カバー体72と同じく左右両端が開放された断面コ字状の躯体で、透明体が使用される。上カバー体72Aの左右の下端面にはそれぞれ1個所づつ係合爪79aが一体形成されている。
同じく下カバー体72Bは、この例では左端部側のみが開放された断面コ字状の透明な躯体で、その大きさは上カバー体72Aとほぼ同じである。下カバー体72Bにもそれぞれの上端面に1個所づつ係合爪79bが一体形成されている。これらの係合爪79a、79bを利用して底板30に設けられた係合孔74(図22参照)に係合させることで、図21のように底板30の上面に上カバー体72Aが固定され、下面に下カバー体72Bが固定される。
さらに、図22に示すように底板30にあって収容室70内は空孔78が穿設されており、この空孔78によって上下の空間が連通されて一つの空室となる。その面積は図1のほぼ倍の広さとなる。
一方、下カバー体72Bの開放端面73側を覆うため、剥離位置規制手段50を構成する摺動駒52の右側面に設けられた立設片54は下方にも延長され、この上下に設けられたこの1つの立設片54によって、カバー体72の端面開口部72aおよび73のそれぞれを同時に閉塞できるように構成されている。
この構成によれば、収容室70が底板30の上面側のみならず、下面側にも形成できるので、収容面積はほぼ2倍となり、それだけ剥離被覆部86の収容本数を増やすことができる。したがって、剥離被覆部78の排出作業をそれだけ少なくできるから、絶縁被覆84の切断および剥離作業を効率よく行うことができる。
以上説明したように、この発明の思想を逸脱することなく、種々の変形・変更が可能である。例えば、上例の他に、図21の構成では、収容室70として上下のカバー体72A,72Bで構成したが、下カバー体72Bのみで構成してもよい。この場合、剥離した剥離被覆部86が外部に落下しないように、図9の側壁78a,78bを底板30に一体形成しておけばよい。
このような構成とすると、収容容積は少なくなるが、剥離した剥離被覆部86が下カバー体72B側に落下した状態で収容されるので、この剥離被覆部86が次の剥離作業の妨げとなるおそれがなくなり、それだけ剥離作業の効率を改善できる。図1以下の構成にもこの変形例を適用できることは容易に理解できる。
この発明は、ラッピング端子板のように接続すべきピン数が多い端子板などに使用されるジャンパー線の絶縁被覆を切断し、剥離するときの治具などとして使用して好適である。
この発明に係る線材剥離具の実施の形態を示す要部の横断面図である。 天板を降ろした状態の図1と同じ横断面図である。 底板の平面図である。 収容室としてカバー体の一例を示す斜視図である。 図1におけるカバー体を省略した状態でのA−A断面図である。 図1における固定刃等を省略した状態でのA−A断面図である。 図1における弾性体を省いた状態でのB−B断面図である。 図1の右側面図である。 線材であるジャンパー線の斜視図である。 ジャンパー線を挿入した状態での図1と同様な断面図である。 ジャンパー線を挿入した状態での図2と同様な断面図である。 図11の要部の拡大断面図である。 絶縁被覆の切断状態を説明するためのジャンパー線の断面図である。 収容室の収容状態を示す要部断面図である。 剥離被覆部の排出例を示す断面図である。 この発明に係る線材剥離具の他の実施の形態を示す要部の断面図である。 この発明に係る線材剥離具の他の実施の形態を示す要部の断面図である。 図17に使用される底板の平面図である。 この発明に係る線材剥離具の他の実施の形態を示す要部の断面図 図19のC−C断面図である。 この発明に係る線材剥離具の他の実施の形態を示す要部の断面図である。 図21の線材剥離具に使用される底板の平面図である。 図21の線材剥離具に使用されるカバー体の一例を示す斜視図である。
符号の説明
10・・・線材剥離具
20・・・剥離手段
20A・・・固定刃
20B・・・押圧刃
30・・・底板
32,44・・・折り曲げ片
36・・・線材ガイド部
38・・・スリット状のガイド孔
40・・・天板
50・・・剥離位置規制手段
52・・・摺動駒
54・・・立設片
54a・・・規制面
60・・・締め付けネジ
70・・・収容室
72・・・カバー体
80・・・線材(ジャンパー線)
82・・・芯線
84・・・絶縁被覆
86・・・剥離被覆部

Claims (3)

  1. 底板と当該底板に回動自在に軸支された天板とを有し、かつ、上記底板に固定された固定刃と、上記天板に設けられた押圧刃とを有して、線材に設けられた絶縁被覆を剥離する絶縁被覆剥離手段と、
    上記底板の固定刃から所定の距離を置いて当該底板に設けられて、上記絶縁被覆の剥離位置を規制する剥離位置規制手段と、
    上記絶縁被覆剥離手段と剥離位置規制手段との間に設けられて、上記絶縁被覆剥離部によって剥離された絶縁被覆である剥離被覆部を収容する収容室から構成され、
    上記収容室は、その長手方向の両端が開放された矩形状をなす透明なカバー体で構成され、
    上記線材の端面を上記剥離位置規制手段に当接させた状態で、上記絶縁被覆剥離手段の底板に対して上記天板を閉じて上記底板の固定刃と上記天板の押圧刃とで上記線材より上記絶縁被覆を剥離したときの上記剥離被覆部が上記収容室に収容されるようになされた
    ことを特徴とする線材剥離具。
  2. 上記剥離位置規制手段は、摺動駒を有し、
    上記絶縁被覆剥離手段と対峙する上記摺動駒の一面が、上記線材の端面規制面として利用されると共に、
    上記剥離位置規制手段によって、上記絶縁被覆の剥離位置を任意に設定できる
    ことを特徴とする請求項1記載の線材剥離具。
  3. 上記収容室を構成するカバー体は、上記底板の上面側に着脱自在に配された上カバー体と、
    上記底板の下面側に着脱自在に配された下カバー体とで構成された
    ことを特徴とする請求項1記載の線材剥離具。
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