JP4915707B2 - クランプ - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤーハーネスやチューブのような被支持体を支持して被固定部に固定すると共に、被支持体と被固定部とを電気的に接続するためのクランプに関する。
従来、車両に装着された電子部品のような各種機器のアース線を所定の被接続部に接続するには、例えば図8(a)(b)に示すように、電子部品から引き出されたアース線17の端部に、金属板からなるアース端子71を設け、金属からなる被接続部73に溶接されているナット75に対してアース端子71をボルト77により固定することで、アース線17を被接続部73に接続していた。
このように各種機器のアース線17をアース端子71を用いて被接続部73に接続する構造の場合、アース端子71をボルト77及びナット75を用いて装着できる十分なスペースが必要となる。そのため、アース線17を接続するためのアースポイントを自由に設けることができず、多数の電子部品を搭載している車両では、各電子部品からのアース線17を、所定のアースポイント61まで多数のクランプを用いて配線して接続しなければならなかった。
このような点について、ワイヤーハーネスなどの長尺部材を中間位置で固定するためのクランプ部材を用いて各種の導電性を有する被固定材部材に取り付けることで、長尺部材の種々の位置で被固定部材に電気的に接続することも行われていた。
例えば下記特許文献1には、燃料配管の帯電を防止するため、燃料配管と接続されたアース線を導電性の被固定部に接続するためのクリップ部材が記載されている。
このようなクリップ部材は、例えば図9(a)(b)に示すように、導電性を有する長尺部材の中間位置を支持する支持部79と、この支持部79と一体に設けられて被固定部に固定するための固定部81とを備えている。
固定部81は、被固定部に設けられた固定用貫通孔83に係止脚85を挿入し、係止脚85の傾斜部87に設けられた段部89を固定用貫通孔83に係止することで固定するようになっている。ここでは、スカート部91に設けられた導電性ピン93を被固定部材95に圧接することで長尺部材と被固定部とを電気的に接続している。
特開2001−270402号公報
しかしながら、アース線17をアース端子71を用いて接合する構造では、上述のようにアースポイントが制限されたり、アース線17を接続するためにボルト77やナット75を用いるため、重量が嵩み易いと共に、接続するために工具を用いなければならず、接続に手間を要していた。
一方、従来のクリップ部材のように、固定用貫通孔83に係止脚85を係止して係止脚85の弾性力で被固定部と接続する構造では、導電性ピン93を十分な圧力で被固定部材95に圧接させ難く、表面に絶縁性塗膜が設けられている場合には作業者が更に加圧しなければ安定して電気的に接続できないことがあった。しかも、例えば固定用貫通孔83の大きさにばらつきが存在したり被固定部の厚みが異なるなどにより、係止脚85が固定用貫通孔83に対して十分な係止力で係止できないような場合には、導電性ピン93の十分な接圧が得られず、被固定部材95に導電性ピン93を安定して接続できなかった。
そこで本発明では、被支持体と被固定部とを安定して電気的に接続できると共に、装着が容易なクランプを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明は、被支持体を支持するための支持部と、支持部に設けられて被固定部の固定用開口へ固定するための固定部とを備えたクランプであり、固定部は、支持部が設けられた基部と、基部から延びる脚部と、脚部から一方の側方に突出して設けられて、固定用開口周りの被固定部を両面側から弾性挟持する弾性挟持部と、脚部から他方の側方に突出して設けられ、固定用開口の縁部と弾性係止可能な弾性係止部とを備え、弾性挟持部が被支持体と電気的に接続可能に構成されている。
このようなクランプによれば、被固定部を両面側から弾性挟持する弾性挟持部により電気的に接続可能に構成されているので、被支持体と電気的に接続可能に構成された弾性挟持片と被固定部とを弾性挟持部の挟持力により接続することが可能であり、被支持体と被固定部とを安定して電気的に接続できる。しかも、固定用開口の縁部と弾性係止可能な弾性係止部が脚部から側方に突出して設けられているので、工具を用いることなく弾性係止片により容易に固定用開口にクランプを係止することができ、装着が容易である。
このクランプでは、弾性挟持部と弾性係止部とが互いに反対方向に突出して形成されているのが好ましい。これにより、弾性係止部を固定用開口の縁部に弾性係止した際、脚部に受ける反力を弾性挟持部により受けることができるため、弾性係止部の係止力を維持し易く、一層安定して被支持体を被固定部に固定できる。
弾性係止部は、脚部から離間した折り返し形状の係止片と、係止片の先端側に形成されて固定用開口の縁部に係止可能な係止突起とを備えるのが好ましい。これにより、弾性係止部を固定用開口に係止させる際には、脚部から離間した折り返し形状の係止片を固定用開口に容易に挿入することができ、係止突起を固定用開口の縁部に係止した後には、係止突起の十分な係止力を維持することが可能である。
このクランプでは、係止片を覆い被固定部に当接可能なカバー部が基部から突設されているのがよい。これにより、係止突起を固定用開口の縁部に係止した後、カバー部により係止片が覆われるため、係止片が外部から押圧されて変形することを防止でき、弾性係止部の係止状態を安定して維持できる。しかも、係止部の係止後にはカバー部が被固定部に当接して弾性変形することで、弾性係止部を引き抜き方向に付勢でき、係止部の係止状態をより安定に維持することが可能である。
一方、弾性挟持部は、弾性金属材料の折曲成形体からなると共に弾性係止部は樹脂により成形されてなり、基部及び脚部は屈曲成形体と樹脂とが一体化されて形成されているのが好ましい。
ここでは、弾性挟持部は弾性金属材料の折曲成形体からなるので、被固定部に対する十分な挟持力を確保し易く、この屈曲成形体が基部及び脚部において弾性係止部を構成する樹脂と一体化されているので、クランプを固定用開口に固定した状態で弾性挟持部に応力が負荷されても、十分な強度を確保することができる。
このクランプでは、弾性挟持部の被固定部との当接部位に爪部が設けられているのが好ましい。このようにすれば、被固定部の表面に絶縁性塗料が被覆されていても、爪部により剥離することができ、弾性挟持片を直接被固定部に電気的に接続できる。
この弾性挟持部は、被固定部の一方の面に当接する第1挟持片と、被固定部の他方の面に当接する第2挟持片とを有し、第1及び第2挟持片は、脚部から離間する方向に延びる延長部と、延長部の先端部に被固定部側に環状に折り返された環状部とを有し、環状部に被固定部との当接部位が設けられているのが好ましい。
このような構成を有すれば、弾性挟持部を構成する弾性挟持部が、脚部から離間する方向に延びる延長部と、この延長部の先端部に被固定部側に環状に折り返された環状部とを有するため、環状部より脚部側では、延長部間に間隙を設けることができる。
そのため、第1挟持片と第2挟持片との間に固定用開口周囲の被固定部を挿入した際、傾斜状態であっても容易に挿入させることができ、挿入作業が容易である。
この弾性挟持部は複数の第1挟持片を備え、第2挟持片は複数の第1挟持片の間に配置されているのが好ましい。ここでは、第2挟持片が複数の第1挟持片の間に配置されているので、装着前には第1挟持片と第2挟持片とを正面視において互いに重なる位置関係に配置しておくことができる。そのため、第1挟持片及び第2挟持片による十分な弾性力を確保し易く、弾性挟持部によりより安定して被固定部を挟持することが可能である。
本発明のクランプによれば、固定部は支持部が設けられた基部と、基部から延びる脚部と、脚部から一方の側方に突出して設けられて、固定用開口周りの被固定部を両面側から弾性挟持する弾性挟持部と、脚部から他方の側方に突出して設けられ、固定用開口の縁部と弾性係止可能な弾性係止部とを備えていて、弾性挟持部が被支持体と電気的に接続可能に構成されているので、被支持体と被固定部とを安定して電気的に接続できると共に、装着が容易なクランプを提供することができる。
本発明の実施形態に係るクリップの斜視図である。 本発明の実施形態に係るクリップの正面図である。 本発明の実施形態に係るクリップの被支持体との当接部位を拡大して示す部分斜視図である。 (a)は本発明の実施形態に係るクリップの装着途中の状態を示す図、(b)は装着後の状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るクリップを厚肉の被固定部に装着した状態を示す図である。 従来のアース線の配線状態を説明する図である。 本発明の実施形態に係るクリップを用いたアース線の配線状態を説明する図である。 (a)は従来のアース端子を示す斜視図、(b)は接続状態を示す部分断面図である。 (a)は従来のクリップを示す斜視図、(b)は固定状態を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施形態を図1乃至図6を用いて説明する。
本実施形態のクランプ10は、例えば図1に示すように、車両に配設された各種の長尺の被支持体11を種々の被固定部13に固定して支持すると共に、被支持体11と被固定部13とを電気的に接続するものである。
ここで被支持体11としては、例えばワイヤーハーネス、アース線、燃料配管用チューブなどが挙げられる。これらは、車両に固定して配置されることが望ましく、また、アース接続されることが望ましい部材である。被支持体11は表面が絶縁性材料により被覆されていてもよく、その場合には内部の導電性を有する部位との接続部位を設け、その接続部位にクランプ10が電気的に接続されればよい。
被固定部13は車両に設けられた導電性を有する部材であれば何ら限定されない。クランプ10が固定される固定用開口15の周囲表面が略平坦に形成されているものが好適である。この被固定部13も表面が絶縁性材料により被覆されていてもよい。
ここでは被支持体11がワイヤーハーネスであり、クランプ10はその中間位置を支持して車両の最適な位置に固定すると共に、ワイヤーハーネスのアース線17を被固定部13に電気的に接続するものである。
このクランプ10は、図2に示すように、被支持体11を支持するための支持部19と、支持部19に設けられて被固定部13の固定用開口15へ固定するための固定部21とを備えている。
固定部21は、支持部19が設けられた基部23と、基部23から延びる脚部25と、脚部25から突出して設けられた弾性挟持部29及び弾性係止部31とを備えている。これらの弾性挟持部29と弾性係止部31は、それぞれ脚部の側方に互いに異なる方向となるように突出して設けられている。ここでは、弾性挟持部29と弾性係止部31が互いに反対方向、即ち、脚部25を介して略180°逆方向に突出して形成されている。
固定部21の弾性係止部31は、脚部25から折り返し形状に形成されて、折り返し部分から離れるほど脚部25から離間するように傾斜した係止片33と、この係止片33の先端側の外側に、複数の段形状に形成された係止突起35とを備える。係止片33及び係止突起35は弾性を有する樹脂により形成されており、係止突起35は被固定部13に予め形成された固定用開口15の縁部に係止片33の弾性力により係止可能となっている。
このクランプ10では、更に係止片33を外側から覆うようにカバー部37が基部23から一体に樹脂により突設されており、被固定部13に装着した際、カバー部37の先端が被固定部13に当接するように構成されている。
一方、固定部21の弾性挟持部29は、固定用開口15周囲の被固定部13を表裏両面側から弾性挟持可能に形成されており、被固定部13の一方の面に当接する第1挟持片41と、被固定部13の他方の面に当接する第2挟持片42とを有している。
弾性挟持部29は、例えばバネ鋼のような弾性金属材料を屈曲して形成された折曲成形体43からなる。この弾性挟持部29を構成する折曲成形体43は、例えば弾性を有する帯状体を中間位置で二つ折りに折り曲げた二つ折り部45と、二つ折り部45から延びた一対の帯状体を所定距離の部位で略直角に折り曲げた直角曲げ部47とを有し、直角曲げ部47より先端側の互いに異なる位置で折り曲げることで第1挟持片41と第2挟持片42とが形成されている。
第1及び第2挟持片41,42には、それぞれ脚部25から離間する方向に延びる延長部49と、延長部49の先端部に被固定部13側に環状に折り返された環状部51とを有しており、環状部51に被固定部13との当接部位53が設けられている。この弾性挟持部29では、互いに略平行に形成された複数の第1挟持片41を備えており、第2挟持片42は平面視において複数の第1挟持片41の間に重ならないように配置されている。さらに、図2に示すように第1挟持片41と第2挟持片42とは挟持前には正面視において互いに重なる位置関係に配置されていてもよい。
また、図3に示すように、第1挟持片41及び第2挟持片42の一方又は双方には、環状部51の被固定部13との当接部位53に爪部55が設けられている。この爪部55は被固定部13との当接部位53に、導電性を有して突出して形成されているものであれば特に限定されるものではないが、この実施形態では、係止片33の先端からスリット57が設けられ、このスリット57部分が被固定部13側に突出すると共に、係止片33の被固定部13との当接部位53に複数本の切れ込みが設けられ、その間が立ち上げられて略三角形状の突起となっている。
弾性挟持部29は導電性を有しており、被支持体11と電気的に接続可能に構成されている。ここでは弾性挟持部29の基部23の表面に導電線固定部54が直接設けられており、導電線固定部54に被支持体11のアース線17が接続されることで、第1挟持片41及び第2挟持片42と電気的に接続されている。
弾性挟持部29の第1及び第2挟持片41,42による挟持力は使用する弾性金属材料の弾性力により得られ、この実施形態では、被固定部13に十分な接圧で当接して挟持することができる程度に十分に高い弾性を有する材料により形成されている。
本実施形態のクランプでは、折曲成形体43の基部23及び脚部25が弾性係止部31を構成する樹脂とインサート成形等により一体化されて形成されており、二つ折り部45から直角曲げ部47までの間が基部23に配置され、直角曲げ部47から各延長部49までの間が脚部25に配置されている。
このクランプ10の支持部19は、弾性係止部31を構成する樹脂により、基部23から突出して一体に形成された一対の支持片59,59からなる。一対の支持片59,59は、被支持体11の外形形状に対応した中空形状に形成されており、弾性変形可能となっている。一対の支持片59,59を互いに拡開させた状態で内側に被支持体11を配置した後で解除すれば、各支持片59,59の弾性力により被支持体11が内側に保持されるようになっている。
次に、このような構成を有するクランプ10の使用方法について説明する。
このクランプ10を使用するには、まず、図1に示すように、支持片59,59を弾性変形させて被支持体11を支持部19に支持させると共に、被支持体11のアース線17を導電線固定部54に固定する。
この状態で、図4(a)に示すように、弾性挟持部29の第1挟持片41を被固定部13の固定用開口15に挿入し、被固定部13の固定用開口15周囲を第1挟持片41と第2挟持片42との環状部51間に挟み込むようにクランプ10を側方に押圧する。これにより、第1挟持片41と第2挟持片42とが脚部25に対して弾性変形して拡開し、固定用開口15の周囲が第1係止片33と第2係止片33との間に進入する。
このとき、第1挟持片41と第2挟持片42の環状部51より脚部25側が正面視で互いに離間しているため、固定用開口15の周囲が斜めに配置されていても容易に進入させることができる。
第1挟持片41及び第2挟持片42を弾性変形させつつ、固定用開口15の周囲を内部に進入させると、各環状部51の当接部位53が被固定部13の表面を摺動する。そのため、当接部位53に設けられている爪部55が被固定部13の表面を摺動し、被固定部13の表面に形成されている絶縁性塗膜を爪部55の摺動により剥離することができる。これにより環状部51の当接部位53が被固定部13に直接接触する。
このようにして被固定部13の固定用開口15縁部を十分に第1挟持片41と第2挟持片42との間に進入させた後、図4(b)に示すように、弾性係止部31の係止片33を被固定部13の固定用開口15内に挿入する。すると、係止片33が弾性変形することで、係止突起35が固定用開口15の縁部に対向した状態で内側に挿入され、係止突起35が固定用開口15の縁部に係止される。
そして、カバー部37が被固定部13の表面に当接することで弾性係止部31の挿入を終了し、これによりクランプ10の装着を完了することができる。
以上のようなクランプ10によれば、被固定部13を両面側から弾性挟持する弾性挟持部29により電気的に接続可能に構成されているので、被支持体11と電気的に接続可能に構成された弾性挟持部29と被固定部13とを弾性挟持部29の挟持力により接続することが可能であり、被支持体11と被固定部13とを安定して電気的に接続できる。
しかも、このように被固定部13の両面側から挟持する弾性挟持部29であれば、例えば図5に示すように、被固定部13の厚みが異なる場合であっても、同じクランプ10を用いて、全く同様にして弾性挟持部29と被固定部13とを安定に接続することが可能である。
一方、固定用開口15の縁部と弾性係止可能な弾性係止部31が脚部25から側方に突出して設けられているので、弾性係止片33により固定用開口15にクランプ10を係止することができる。そのため、弾性挟持部29と弾性係止部31とを何れも工具を用いたり、他の締結具をも用いることなく、挟持又は係止することができるため、クランプ10の被固定部13への装着が容易であると共に、クランプ10を固定するスペースを広く設ける必要がない。そのため、装着部位の自由度が大きくて車両の最適位置に固定することができ、例えばアース線17や被支持体11の長さを短くできる。
具体的に説明すれば、従来のようにアース端子を用いる場合には、十分なスペースが確保できて固定可能な所定のアースポイント61に接続する必要があったため、例えば図6に示すように、電子部品A〜Cの各アース線17を所定のアースポイント61までクランプ専用部材63を適宜使用して配線し、各アース線17のアース端子をそのアースポイント61に固定しなければならなかった。
ところが、本実施形態のクランプを用いれば、スペースを広く設けたり、ボルトやナット等の締結具や工具を用いる必要がないため、固定用開口15を設けられる部位であれば任意にアースポイントとして使用することができる。そのため、図7に示すように、電子部品A〜Cの近接位置にアースポイント61を設けてクランプ10により固定すればよく、従来のようなクランプ専用部材63を用いてアース線17を配線する必要はなく、各アース線17を非常に短くすることが可能である。
本実施形態のクランプ10では、弾性挟持部29と弾性係止部31とが互いに反対方向に突出して形成されているので、弾性係止部31を固定用開口15の縁部に弾性係止した際、脚部25に受ける反力を、例えば固定用開口15の他方の縁部が第1挟持片41に当接するなどにより、弾性挟持部29で受けることができる。そのため弾性係止部31の十分な係止力を維持し易く、一層安定して被支持体11を被固定部13に固定することができる。
このクランプ10では、弾性係止部31が折り返し形状の係止片33と係止突起35とを備えるので、弾性係止部31を固定用開口15に係止させる際には、脚部25から離間した折り返し形状の係止片33を固定用開口15に容易に挿入することができ、係止突起35を固定用開口15の縁部に係止した後には、係止突起35の十分な係止力を維持することが可能である。
さらに係止突起35を固定用開口15の縁部に係止した後、カバー部37により係止片33が覆われるので、係止片33が外部から押圧されて変形することを防止でき、弾性係止部31の係止状態を安定して維持することができる。
しかも、係止部の係止後にはカバー部37が被固定部13に当接して弾性変形することで、弾性係止部31を係止方向に付勢でき、係止部の係止状態をより安定に維持することが可能である。
一方、このクランプ10では、弾性挟持部29が弾性金属材料の折曲成形体43からなるので、被固定部13に対する十分な挟持力を確保し易く、この折曲成形体43が基部23及び脚部25において弾性係止部31を構成する樹脂と一体化されているので、クランプ10を固定用開口15に固定する際や固定状態で弾性挟持部29に曲げ方向の応力が負荷されても、十分な強度を確保することができる。
さらに、弾性挟持部29において被固定部13との当接部位53に爪部55が設けられているので、被固定部13の表面に絶縁性塗膜が被覆されていても、爪部55により剥離することができ、弾性挟持部29を直接被固定部13に電気的に確実に接続することができる。
この弾性挟持部29を構成する第1及び第2挟持片41,42が延長部49の先端部に被固定部13側に環状に折り返された環状部51を有するため、環状部51より脚部25側で、延長部49間に間隙が設けられている。
そのため、第1挟持片41と第2挟持片42との間に固定用開口15周囲の被固定部13を挿入した際、傾斜状態であっても容易に挿入させることができて、装着作業が容易である。
しかも、第2挟持片42が複数の第1挟持片41の間に配置されているので、挟持前には第1挟持片41と第2挟持片42とを正面視において互いに重なる位置関係に配置しておくことができる。そのため、第1挟持片41及び第2挟持片42による十分な弾性力を確保し易く、弾性挟持部29の十分な挟持力により被固定部13を挟持することが可能である。
上記実施の形態は本発明の範囲内で適宜変更可能である。
例えば上記では、支持部19に被支持体11を支持し、被支持体11のアース線17を折曲成形体43の導電線固定部54に固定して使用する場合の構成について説明したが、導電体により支持部19を形成して、支持部19を折曲成形体に直接接続していてもよい。そのような構造とすれば、被支持体11を支持部19により支持するだけで、被支持体11と弾性挟持部29とを接続することができ、例えば燃料チューブなどの帯電を防止するために使用することが可能である。
さらに、被支持体11を支持部19に支持することなく、各種の電子部品から延びるアース線などを導電線固定部54に接続して、適宜な位置にクランプ10を固定することにより使用することも可能である。
一方、被支持体11を支持部19に支持して固定する従来のクランプ部材と同様に使用することも可能である。
上記実施形態では、クランプを車両の被固定部13に固定した例について説明したが、他の用途であっても同様に適用可能である。
10 クランプ
11 被支持体
13 被固定部
15 固定用開口
17 アース線
19 支持部
21 固定部
23 基部
25 脚部
29 弾性挟持部
31 弾性係止部
33 係止片
35 係止突起
37 カバー部
41 第1挟持片
42 第2挟持片
43 折曲成形体
45 二つ折り部
47 直角曲げ部
49 延長部
51 環状部
53 当接部位
54 導電線固定部
55 爪部
57 スリット
61 アースポイント
63 クランプ専用部材

Claims (8)

  1. 被支持体を支持するための支持部と、該支持部に設けられて被固定部の固定用開口へ固定するための固定部とを備えたクランプであり、
    上記固定部は、上記支持部が設けられた基部と、該基部から延びる脚部と、該脚部から一方の側方に突出して設けられて、上記固定用開口周りの上記被固定部を両面側から弾性挟持する弾性挟持部と、上記脚部から他方の側方に突出して設けられ、上記固定用開口の縁部と弾性係止可能な弾性係止部とを備え、上記弾性挟持部が上記被支持体と電気的に接続可能に構成された、クランプ。
  2. 前記弾性挟持部と前記弾性係止部とが互いに反対方向に突出して形成されている、請求項1に記載のクランプ。
  3. 前記弾性係止部は、前記脚部から離間した折り返し形状の係止片と、該係止片の先端側に形成されて前記固定用開口の縁部に係止可能な係止突起とを備える、請求項1又は2に記載のクランプ。
  4. 前記係止片を覆い前記被固定部に当接可能なカバー部が、前記基部から突設されている、請求項3に記載のクランプ。
  5. 前記弾性挟持部は弾性金属材料の折曲成形体からなると共に前記弾性係止部は樹脂により成形されてなり、前記基部及び前記脚部は上記折曲成形体と上記樹脂とが一体化されて形成されている、請求項1乃至4の何れかに記載のクランプ。
  6. 前記弾性挟持部の前記被固定部との当接部位に、爪部が設けられている、請求項1乃至5の何れかに記載のクランプ。
  7. 前記弾性挟持部は、前記被固定部の一方の面に当接する第1挟持片と、上記被固定部の他方の面に当接する第2挟持片とを有し、
    上記第1及び第2挟持片は、前記脚部から離間する方向に延びる延長部と、該延長部の先端部に上記被固定部側に環状に折り返された環状部とを有し、該環状部に上記被固定部との当接部位が設けられている、請求項1乃至6の何れかに記載のクランプ。
  8. 前記弾性挟持部は、複数の前記第1挟持片を備え、前記第2挟持片は、該複数の第1挟持片の間に配置されている、請求項7に記載のクランプ。
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