JP4915506B2 - 船外機のマウント構造 - Google Patents

船外機のマウント構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4915506B2
JP4915506B2 JP2006167409A JP2006167409A JP4915506B2 JP 4915506 B2 JP4915506 B2 JP 4915506B2 JP 2006167409 A JP2006167409 A JP 2006167409A JP 2006167409 A JP2006167409 A JP 2006167409A JP 4915506 B2 JP4915506 B2 JP 4915506B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outboard motor
mount
elastic body
metal member
mount member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006167409A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007331647A (ja
Inventor
雅司 高柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP2006167409A priority Critical patent/JP4915506B2/ja
Publication of JP2007331647A publication Critical patent/JP2007331647A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4915506B2 publication Critical patent/JP4915506B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Springs (AREA)

Description

本発明は、弾性体を含むマウント部材を介して船外機本体を船体側にマウントするための船外機のマウント構造に関するものである。
一般に船外機においては、エンジンを搭載する船外機本体は、弾性体を含むマウント部材を介して船体側にマウントされており、船外機本体に発生するエンジン振動がマウント部材の弾性体によって吸収されることによって船体側への振動伝播が抑制されるよう考慮されている。具体的には、船外機本体は、その上下の2点がアッパマウントとロアマウントによってハンドルブラケットとステアリングシャフトに支持されている。
ここで、従来のマウント構造の一例としてアッパマウントの構造を図16及び図17に基づいて説明する。尚、図16は従来のアッパマウント部の構成を示す破断平面図、図17は図16のB−B線断面図である。
図16及び図17において、106は船体本体側に設けられたエンジンホルダであって、このエンジンホルダ106は、左右一対のマウント部材123を介してハンドルブラケット119に取り付けられている。ここで、各マウント部材123は、内外二重筒構造を成す金属製の内筒126と外筒124との間の空間にゴム等の弾性体125を充填固着(加硫)して構成されている。
而して、上記マウント部材123は、図17に示すように、エンジンホルダ106の左右に形成された半円状の凹部106aに上方から嵌め込まれ、これらの上部に被せられた各マウントカバー130の左右をボルト131でエンジンホルダ106に締着することによってエンジンホルダ106に取り付けられる。そして、エンジンホルダ106に取り付けられた各マウント部材123の内筒126にボルト129を通し、該ボルト129をハンドルブラケット119に通してその端部に螺合するナット135を締め付けることによって、エンジンホルダ106、つまり船外機本体の上部がマウント部材123を介してハンドルブラケット119に取り付けられる。
従って、船外機本体の下部に設けられたプロペラの回転によって発生する推力はマウント部材123を介して船体側に伝達されるとともに、船外機本体に発生するエンジン振動はマウント部材123の弾性体125によって吸収されて船体側への振動伝播が抑制される。
ところで、マウント部材の推力の船体側への伝達とエンジン振動の吸収という2つの機能を両立させるためには、マウント部材(マウントラバー)の左右、上下及び前後のバネ定数を異ならせることが有効であり、これに関する提案も今までに種々なされている(特許文献1,2参照)。又、同様の目的を達成しつつ左右のマウント部材を一体化した提案もなされている(特許文献3参照)。
特公平7−061797号公報 特開平11−334691号公報 特許第3704535号公報
しかしながら、従来のマウント構造に用いられていたマウント部材は、内筒と外筒の間にゴム等の弾性体を充填して構成されていたため、そのバネ定数に方向性を持たせるには弾性体に型成形によって孔や凹部(肉抜き部)を形成する必要があり、型構造上、弾性体の形状に制約を受けるという問題があった。
又、外筒の無い外筒レスマウント部材は、エンジンホルダ等に形成されたマウント取付凹部にその形状を適合させる必要があるため、弾性体の形状に自由度が少なく、バネ定数の最適化の障害となっている。
その他、弾性体の全外周面を外筒で覆う従来のマウント部材は、熱的な影響を受け易く、その耐久性が問題になることもある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、マウント部材の弾性体の形状の自由度を高めることによって、該弾性体のバネ定数の最適化を容易に実現することができるとともに、弾性体への熱的影響を軽減してマウント部材の耐久性向上を図ることができる船外機のマウント構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、介して船外機本体を船体側にマウントする船外機のマウント構造において、前記マウント部材の弾性体の上下面に前記金属部材を固着し、前記弾性体の左右両面の少なくとも一方を前記金属部材から露出させて自由端面とするとともに、前記円筒を前記弾性体の高さ方向中心から上下にオフセットした位置に配置したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記金属部材を前記弾性体の上面と下面にそれぞれ固着される2部材で構成し、両部材を同形状の金属板で構成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、船外機本体を左右一対の前記マウント部材を介して船体側にマウントするとともに、両マウント部材を一体化したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明において、前記金属部材を正面視略X字状に成形するとともに、その左右両端部に形成される空間に前記弾性体をそれぞれ配置したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記弾性体の幅寸法を前記円筒を境としてこれの上下で異ならせたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れかに記載の発明において、前記金属部材の幅方向中央部にボルト挿通孔を穿設するとともに、該ボルト挿通孔に挿通するボルトによって金属部材を船外機本体に取り付けたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、マウント部材の弾性体の上下面に金属部材を固着し、弾性体の左右両面の少なくとも一方を金属部材から露出させて自由端面としたため、弾性体の形状が型構造上の制約を受けることがなく、弾性体の形状の自由度が高められて該弾性体のバネ定数の最適化を容易に実現巣津古とができる。又、弾性体は金属部材から伝わる熱を上下面からのみ受けるとともに、その自由端面は放熱面として熱を周囲に発散するため、該弾性体の熱的影響が軽減されて加熱による温度上昇が抑えられ、マウント部材の耐久性向上が図られる。更に、マウント部材の内筒を弾性体の高さ方向中心から上下にオフセットした位置に配置したため、弾性体の上下方向のバネ定数の最適化を図ってマウント部材の性能向上を実現することができる。
請求項2記載の発明によれば、マウント部材の金属部材を弾性体の上面と下面にそれぞれ固着される2部材で構成し、両部材を同形状の金属板で構成したため、金属部材の成形コストが削減されてマウント部材のコストダウンが図られる。
請求項3記載の発明によれば、左右一対のマウント部材を一体化したため、部品点数が削減されてマウント部材のコストダウンが図られる。
請求項4記載の発明によれば、マウント部材の金属部材を正面視略X字状に成形し、その左右両端部に形成される空間に弾性体をそれぞれ配置する構成を採用したため、マウント部材をコンパクトに構成してその小型化を図ることができる。
請求項5記載の発明によれば、マウント部材の弾性体の幅寸法を内筒を境としてこれの上下で異ならせたため、弾性体の左右方向のバネ定数の最適化を図ってマウント部材の性能向上を実現することができる。
請求項6記載の発明によれば、マウント部材の金属部材の幅方向中央部にボルト挿通孔を穿設するとともに、該ボルト挿通孔に挿通するボルトによって金属部材を船外機本体に取り付ける構成を採用したため、マウント部材を取り付けるためのスペースを小さく抑えることができ、マウント構造のコンパクト化を図ることができる。
以下に本発明の参考例と実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
参考例1
先ず、図1に基づいて船外機の概略構成を説明する。
図1は本発明の参考例に係るマウント構造を備えた船外機1の側面図であり、図示の船外機1は、クランプブラケット2によって船体50のトランサム部50aに取り付けられており、船外機本体3は、チルト軸4を中心として上下方向に摺動可能に支持されている。
又、船外機本体3の最上部には駆動源としてのエンジン5が搭載されており、該エンジン5の下部には平板状のエンジンホルダ6を介してオイルパン7が固定され、該オイルパン7の下部にはドライブシャフトハウジング8とギヤケース9が順次連結されている。そして、ギヤケース9の下部には推進装置10が設けられている。
上記エンジン5とエンジンホルダ6及びオイルパン7は、エンジンカバー11によって覆われており、図示しないが、エンジン5にはクランクシャフトが上下方向に配されており、このクランクシャフトには、同じく上下方向に配されたドライブシャフト12の一端(上端)が直結されている。又、前記推進装置10には、前記ドライブシャフト12の回転方向を変換する前後進切換機構13と、該前後進切換機構13から後方(図1の右方)に向かって略水平に延びるプロペラシャフト14が内蔵されており、プロペラシャフト14の後端にはプロペラ15が取り付けられている。
而して、エンジンのクランクシャフトの回転は、ドライブシャフト12及び前後進切換機構13を経てプロペラシャフト14に伝達され、該プロペラシャフト14とこれの後端に取り付けられたプロペラ15が回転することによって推進装置10に所要の推力が発生するが、常時一定方向に回転するドライブシャフト12の回転が前後進切換機構13によって正逆に切り換えられることによって、プロペラシャフト14及びプロペラ15が正転又は逆転して船体50の前後進が選定される。
他方、前記クランプブラケット2には、スイベルブラケット16が前記チルト軸4によって上下回動可能に枢着されており、該スイベルブラケット16には上下方向に長いステアリングパイプ17が結着されている。そして、ステアリングパイプ17内には、中空状のステアリングシャフト18が回動可能に挿通支持されており、このステアリングシャフト18の上部にはハンドルブラケット19が取り付けられている。尚、ハンドルブラケット19にはハンドル20が取り付けられており、ステアリングシャフト18の内部には、前記前後進切換機構13を操作するための不図示のシフトロッドが挿通している。
而して、エンジン5等を搭載して成る船外機本体3の上部は、アッパマウント21によって前記ハンドルブラケット19にマウントされ、同船外機本体3の下部は、ロアマウント22によって前記ステアリングシャフト18の下端にマウントされている。従って、ハンドル20を左右に操舵操作すると、船外機本体3は、ステアリングシャフト18を中心として左右に回動して船体50が左右に転舵される。
ここで、上記アッパマウント21の構成の詳細を図2〜図7に基づいて説明する。尚、ロアマウント22の構成もアッパマウント21のそれと同様であるため、これについての図示及び説明は省略する。
図2はアッパマウント部の斜視図、図3は同アッパマウント部のカバーを外した状態を示す斜視図、図4は同アッパマウント部の平面図、図5は図4のA−A線断面図、図6はマウント部材の斜視図、図7は同マウント部材の正面図である。
図2〜図5において、6は船外機本体3側に設けられた前記エンジンホルダであって、該エンジンホルダ6の幅方向中央部には、図3及び図5に示すように、上面が開口する矩形ボックス状の凹部6aが形成されている。そして、図5に示すように、エンジンホルダ6の凹部6a内にはマウント部材23が取り付けられており、このマウント部材23を介してエンジンホルダ6が前記ハンドルブラケット19に取り付けられている。尚、図2〜図4に示すように、エンジンホルダ6には、前記ドライブシャフト18が挿通するための挿通孔6b、エンジン5の排気系から排出される排気ガスが通過するための排気孔6c、エンジン5の各摺動部を潤滑したオイルを前記オイルパン7へと落下させるためのオイル通路6d等が形成されている。
ここで、前記マウント部材23の構成の詳細を図6及び図7に基づいて説明する。
図6及び図7に示すマウント部材23は、正面視略X字上を成す金属部材24を備えており、この金属部材24は、ステンレス板を正面視略U字状(チャンネル状)に成形して成る上部材24と下部材24Bを上下を互いに逆にし、これらの幅方向中央部に形成された凸部24a,24b同士を重ねて溶接することによって得られる。
上記金属部材24の左右両端部には、上部材24Aと下部材24Bによって形成される空間が形成されており、これらの空間には、縦長の直方体ブロック状に成形されたゴムなどの弾性体25がそれぞれ配置されており、各弾性体25は、その上下面が金属部材24の上部材24Aと下部材24Bの左右両端の水平な平面部24c,24dに加硫によって固着されている。従って、各弾性体25の左右両側面は金属部材24から露出する(金属部材24によって覆われていない)自由端面を形成している。
そして、各弾性体25の略中心部には、アルミニウム合金製の内筒(スリーブ)26が船体前後方向(図7の紙面垂直方向)に挿通されて固着(加硫)されている。又、図6に示すように、金属部材24の上部材24Aと下部材24Bの幅方向中央部に形成された凸部24a,24b同士の溶着部にはボルト挿通孔24eが船体前後方向に2つ形成されている。
而して、以上のように構成されたマウント部材23は、図5に示すように、エンジンホルダ6の前記凹部6aに、内筒26が船体前後方向(図5の紙面垂直方向)に向くよう組み込まれる。このとき、エンジンホルダ6の凹部6aに突設されたボス部6eがマウント部材23の幅方向中央部に下方から当接する。そして、このマウント部材23の金属部材24の幅方向中央に形成された横断面逆台形状の凹部24fに金属製のブロック体27を嵌め込んだ後、該ブロック体27とマウント部材23の金属部材24に形成された各2つのボルト挿通孔24eにそれぞれボルト28を通し、これらのボルト28をエンジンホルダ6のボス部6eにネジ込むことによってマウント部材23がエンジンホルダ6に取り付けられる。
又、マウント部材23の左右の各弾性体25に挿通固着された内筒26にはボルト29(図5参照)が通され、これらのボルト29は、図1に示すハンドルブラケット19に貫設された不図示のボルト挿通孔にも通され、その端部に螺合する不図示のナットを締め付けることによって、マウント部材23がハンドルブラケット19に取り付けられる。この結果、エンジンホルダ6、つまり船外機本体3の上部は、マウント部材23を介してハンドルブラケット19にマウント(弾性支持)され、同様に船外機本体3の下部もステアリングシャフト18の下端にマウントされる。
そして、上述のようにマウント部材23がエンジンホルダ6とハンドルブラケット19に取り付けられると、該マウント部材23の上面には矩形板状のカバー30が被せられ、このカバー30は、図2、図4及び図5に示すように、その周囲の4箇所がボルト31によってエンジンホルダ6の凹部6aの上端周縁に取り付けられる。
ところで、図3に示すように、エンジンホルダ6の凹部6a内であって、ブロック体27の後方には、ブロック体27に当接してマウント部材23の弾性体25の船体後方への変形を規制するためのマウントストッパ32がその左右を固定されて配置されており、エンジン5が駆動されていない無負荷時には、ブロック体27とマウントストッパ32との間には前後方向に所定の隙間が形成されている。
而して、エンジン5によってプロペラ15が回転駆動されることによって推進装置10に推力が発生すると、アッパマウント21においては、この推力は、マウント部材23の左右の弾性体25の前後方向の剪断抵抗力によってハンドルブラケット19、スイベルブラケット16及びクランプブラケット2を経て船体50側に伝達され、これによって船体50が前進又は後進せしめられるとともに、船外機本体3に発生するエンジン振動はマウント部材23の左右の弾性体25の弾性変形によって効果的に吸収され、船体50側へのエンジン振動の伝播が抑制される。尚、大きな推力を受けてマウント部材23の弾性体25が船体後方に大きく変形しても、該マウント部材23に取り付けられたブロック体27がマウントストッパ32に当接して弾性体25の変形が所定値以内に規制されるため、大きな推力が船体50に確実に伝達される。
以上おいて、本参考例に係るマウント構造によれば、マウント部材23の左右の弾性体25の上下面に金属部材24を固着し、各弾性体25の左右両側面を金属部材24から露出させて自由端面としたため、弾性体25の形状が型構造上の制約を受けることがなく、弾性体25の形状の自由度が高められて該弾性体25のバネ定数の最適化を容易に実現することができる。
又、弾性体25は金属部材24から伝わる熱を上下面からのみ受けるとともに、自由端面を成す左右両側面は放熱面として熱を周囲に発散するため、該弾性体25の熱的影響が軽減されて加熱による温度上昇が抑えられ、弾性体25、延てはマウント部材23の耐久性向上が図られる。
更に、本参考例では、マウント部材23の金属部材24を弾性体25の上面と下面にそれぞれ固着される上部材24Aと下部材24Bで構成し、これらの上部材24Aと下部材24Bを同形状のステンレス板で構成したため、金属部材24の成形コストが削減されてマウント部材23のコストダウンが図られる。
又、本参考例では、従来は左右に個別に設けられていたマウント部材を単一のマウント部材23として一体化したため、部品点数が削減されて該マウント部材23のコストダウンが図られる。
そして、本参考例では、マウント部材23の金属部材24を正面視略X字状に成形し、その左右両端部に形成される空間に弾性体25をそれぞれ配置する構成を採用したため、マウント部材23をコンパクトに構成してその小型化を図ることができる。
更に、本参考例では、マウント部材23の金属部材24の幅方向中央部に2つのボルト挿通孔24eを穿設するとともに、各ボルト挿通孔24eに挿通するボルト28によってマウント部材23を船外機本体3側のエンジンホルダ6に取り付ける構成を採用したため、マウント部材23を取り付けるためのスペースを小さく抑えることができ、マウント構造のコンパクト化を図ることができる。
参考例2>
以下に本発明の参考例2を図8及び図9に基づいて説明する。
図8は本参考例に係るマウント部材の斜視図、図9は同マウント部材の組込状態を示す断面図であり、これらの図においては図5〜図7に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
参考例では、マウント部材23を左右別個に構成したものであって、中心部に内筒26が挿通固着された弾性体25の上下面に平板状の金属部材24を固着することによって各マウント部材23を構成している。尚、他方のマウント部材23も同様に構成されているため、これについての図示及び説明は省略する。
而して、マウント部材23は、図9に示すように、船外機本体側の例えばエンジンホルダ6の凹部6aに組み込まれ、エンジンホルダ6に複数のボルト33によって取り付けられるカバー34によった固定される。そして、マウント部材23は、内筒26に挿通するボルト29によって例えばハンドルブラケット等の不図示の部材に取り付けられる。
参考例に係るマウント構造に用いられるマウント部材23も、前記参考例1と同様に、弾性体25の上下面に金属部材24を固着し、弾性体25の左右両側面を金属部材24から露出させて(金属部材24で覆わないで)自由端面としたため、前記参考例1と同様の効果が得られる。
参考例3>
以下に本発明の参考例3を図10及び図11に基づいて説明する。
図10は本参考例に係るマウント部材の斜視図、図11は同マウント部材の組込状態を示す断面図であり、これらの図においても図5〜図7に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
参考例では、マウント部材23の金属部材24をアルミダイカストの一体成形品としたものであって、図10に示すように、該金属部材24の上部材24Aと下部材24Bは、幅方向中央に設けられた連結部24Cによって一体に連結されている。そして、この金属部材24の幅方向中央にはボルト挿通孔24eが上下方向に貫設されており、上部材24Aの左右両端にはボルト挿通孔24gが穿設されている。又、連結部24Cの後部には、ストッパマウント32(図3参照)との当接部(不図示)が一体に形成されている。その他の構成は前記参考例1のそれと同様であって、金属部材24の左右両端の上部材24Aと下部材24Bとの間には弾性体25がそれぞれ配置されており、各弾性体25の上下面は金属部材24の上部材24Aと下部材24Bに固着され、その左右両側面は自由端面を形成している。
上述の構成を有するマウント部材23は、図11に示すように、船外機本体側の例えばエンジンホルダ6の凹部6aに組み込まれ、金属部材24のボルト挿通孔24eに挿通するボルト28をエンジンホルダ6に突設されたボス部6eにネジ込むとともに、左右のボルト挿通孔24gに挿通するボルト33をエンジンホルダ6にネジ込むことによってエンジンホルダ6に取り付けられる。又、マウント部材23は、内筒26に挿通するボルト29によって例えばハンドルブラケット等の不図示の部材に取り付けられる。
而して、本参考例においても、前記参考例1と同様に、弾性体25の上下面に金属部材24を固着し、各弾性体25の左右両側面を金属部材24から露出させて自由端面としたため、前記実施の形態1と同様の効果が得られる。
<実施の形態
以下に本発明の実施の形態を図12及び図13に基づいて説明する。
図12は本実施の形態に係るマウント部材の斜視図、図13は同マウント部材の正面図であり、これらの図においても図5〜図7に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
本実施の形態に係るマウント部材23は、参考例1に係るマウント部材23と同様にチャンネル状の上部材24Aと下部材24Bによって正面視X字状に形成された金属部材24の左右に形成された空間に弾性体25をそれぞれ配置し、各弾性体25の上下面を上部材24Aと下部材24Bの左右両端の水平な平面部24c,24dに加硫によって固着することによって構成されている。
而して、本実施の形態では、図13に示すように、マウント部材23の各弾性体25において、内筒26を弾性体25の高さ方向中心から下方にオフセットした位置に配置するとともに、弾性体25の幅寸法を内筒26を境としてこれの上下で異ならせたことを特徴とする。具体的には、内筒26を弾性体25の高さ方向中心から下方に図示のεだけオフセットした位置に配置するとともに、弾性体25の内筒26を境としてこれの下側の幅寸法b1を上側の幅寸法b2よりも小さく設定したことを特徴とする(b1<b2)。
従って、本実施の形態では、各弾性体25の上下及び左右方向のバネ定数の最適化を図ってマウント部材23の性能向上を実現することができる他、前記参考例1と同様の効果が得られる。
参考例4
以下に本発明の参考例4を図14及び図15に基づいて説明する。
図14は本参考例に係るマウント部材の斜視図、図15は同マウント部材の組込状態を示す断面図であり、これらの図においても図5〜図7に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
参考例では、マウント部材23の金属部材24を上側の平板状の上部材24Aと幅方向中央部に凸部24bが形成されたチャンネル状の下部材24Bとで構成し、これらの上部材24Aと下部材24Bの左右両端間に弾性体25をそれぞれ配置したことを特徴としている。他の構成は前記参考例1〜3及び実施の形態1と同様であり、各弾性体25の上下面は金属部材24の上部材24Aと下部材24Bに固着され、その左右両側面は自由端面を形成している。
そして、金属部材24の上部材24Aの幅方向には大径の円孔24hが、左右両端部には小径のボルト挿通孔24gがそれぞれ形成されており、下部材24Bの凸部24bにはボルト挿通孔24eが形成されている。
上述の構成を有するマウント部材23は、図15に示すように、船外機本体側の例えばエンジンホルダ6の凹部6aに組み込まれ、金属部材24の上部材24Aの円孔24hを通過して下部材24Bのボルト挿通孔24eに挿通するボルト28をエンジンホルダ6に突設されたボス部6eにネジ込むとともに、上部材24Aの左右のボルト挿通孔24gに挿通するボルト33をエンジンホルダ6にネジ込むことによってエンジンホルダ6に取り付けられる。又、マウント部材23は、内筒26に挿通するボルト29によって例えばハンドルブラケット等の不図示の部材に取り付けられる。
而して、本参考例においても、前記参考例1と同様に、マウント部材23の弾性体25の上下面に金属部材24を固着し、弾性体25の左右両側面を金属部材24から露出させて自由端面としたため、前記参考例1と同様の効果が得られる。
本発明の参考例1に係るマウント構造を備えた船外機の側面図である。 本発明の参考例1に係るマウント構造を備えた船外機のアッパマウント部の斜視図である。 本発明の参考例1に係るマウント構造を備えた船外機のアッパマウント部のカバーを取り外した状態を示す斜視図である。 本発明の参考例1に係るマウント構造を備えた船外機のアッパマウント部の平面図である。 図4のA−A線断面図である。 本発明の参考例1に係るマウント部材の斜視図である。 本発明の参考例1に係るマウント部材の正面図である。 本発明の参考例2に係るマウント部材の斜視図である。 本発明の参考例2に係るマウント部材の組込状態を示す断面図である。 本発明の参考例3に係るマウント部材の斜視図である。 本発明の参考例3に係るマウント部材の組込状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るマウント部材の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るマウント部材の正面図である。 本発明の参考例4に係るマウント部材の斜視図である。 本発明の参考例4に係るマウント部材の組込状態を示す断面図である。 従来のアッパマウント部の構成を示す破断平面図である。 図16のB−B線断面図である。
符号の説明
1 船外機
2 クランプブラケット
3 船外機本体
4 チルト軸
5 エンジン
6 エンジンホルダ
6a エンジンホルダの凹部
6b エンジンホルダの挿通孔
6c エンジンホルダの排気孔
6d エンジンホルダのオイル通路
6e エンジンホルダのボス部
7 オイルパン
8 ドライブシャフトハウジング
9 ギヤケース
10 推進装置
11 エンジンカバー
12 ドライブシャフト
13 前後進切換機構
14 プロペラシャフト
15 プロペラ
16 スイベルブラケット
17 ステアリングパイプ
18 ステアリングシャフト
19 ハンドルブラケット
20 ハンドル
21 アッパマウント
22 ロアマウント
23 マウント部材
24 金属部材
24A 上部材
24B 下部材
24C 上部材と下部材の連結部
24a,24b 上部材と下部材の凸部
24c,24d 上部材と下部材の平面部
24e ボルト挿通孔
24f 金属部材の凹部
24g ボルト挿通孔
24h 円孔
25 弾性体
26 内筒
27 ブロック体
28,29 ボルト
30 カバー
31 ボルト
32 マウントストッパ
33 ボルト
34 カバー

Claims (6)

  1. 金属製の円筒が挿通固着された弾性体の外面に金属部材を固着して成るマウント部材を介して船外機本体を船体側にマウントする船外機のマウント構造において、
    前記マウント部材の弾性体の上下面に前記金属部材を固着し、前記弾性体の左右両面の少なくとも一方を前記金属部材から露出させて自由端面とするとともに、前記円筒を前記弾性体の高さ方向中心から上下にオフセットした位置に配置したことを特徴とする船外機のマウント構造。
  2. 前記金属部材を前記弾性体の上面と下面にそれぞれ固着される2部材で構成し、両部材を同形状の金属板で構成したことを特徴とする請求項1記載の船外機のマウント構造。
  3. 船外機本体を左右一対の前記マウント部材を介して船体側にマウントするとともに、両マウント部材を一体化したことを特徴とする請求項1又は2記載の船外機のマウント構造。
  4. 前記金属部材を正面視略X字状に成形するとともに、その左右両端部に形成される空間に前記弾性体をそれぞれ配置したことを特徴とする請求項2又は3記載の船外機のマウント構造。
  5. 前記弾性体の幅寸法を前記円筒を境としてこれの上下で異ならせたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の船外機のマウント構造。
  6. 前記金属部材の幅方向中央部にボルト挿通孔を穿設するとともに、該ボルト挿通孔に挿通するボルトによって金属部材を船外機本体に取り付けることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の船外機のマウント構造。
JP2006167409A 2006-06-16 2006-06-16 船外機のマウント構造 Expired - Fee Related JP4915506B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006167409A JP4915506B2 (ja) 2006-06-16 2006-06-16 船外機のマウント構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006167409A JP4915506B2 (ja) 2006-06-16 2006-06-16 船外機のマウント構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007331647A JP2007331647A (ja) 2007-12-27
JP4915506B2 true JP4915506B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=38931523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006167409A Expired - Fee Related JP4915506B2 (ja) 2006-06-16 2006-06-16 船外機のマウント構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4915506B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0761797B2 (ja) * 1988-11-07 1995-07-05 本田技研工業株式会社 船外機の連結構造
JP2716804B2 (ja) * 1989-06-26 1998-02-18 本田技研工業株式会社 船外機
JP3192121B2 (ja) * 1990-04-25 2001-07-23 本田技研工業株式会社 船外機の弾性マウントを介した連結構造
JPH0776297A (ja) * 1993-09-07 1995-03-20 Sanshin Ind Co Ltd 船外機用マウントラバー
JP3704535B2 (ja) * 1996-04-30 2005-10-12 ヤマハマリン株式会社 船外機のマウント構造
JPH11334691A (ja) * 1998-05-27 1999-12-07 Suzuki Motor Corp 船外機の防振マウント装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007331647A (ja) 2007-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9139275B2 (en) Suspension device for outboard motor and vessel propulsion apparatus
WO2019224961A1 (ja) 鞍乗型車両
JP4915506B2 (ja) 船外機のマウント構造
EP3403916B1 (en) Outboard motor
JP5859353B2 (ja) 懸架装置
US8074764B2 (en) Straddle type vehicle with electric power steering apparatus
US9731587B2 (en) Vehicle including vibration reducer
US11104408B2 (en) Steering device for outboard motor
JP2009144666A (ja) 自動二輪車の排気装置
JP5617413B2 (ja) 船外機のマウント冷却構造
JP2010137736A (ja) サスペンションメンバ構造
JP2002371841A (ja) 車両用エンジン排気装置
JP2000095193A (ja) 船外機
JP2710346B2 (ja) 船外機
JP2004249792A (ja) 船外機の操舵装置
JP2014122000A (ja) ブラケット
JP2003170882A (ja) 自動二輪車のフレーム構造
US11767094B2 (en) Outboard motor
JP2008051159A (ja) ユニバーサルジョイント
EP2930100B1 (en) Outboard motor mount device
JP4197369B2 (ja) 船外機
JPH06312682A (ja) 電動スクータのフレーム構造
JP5844668B2 (ja) 懸架装置
JP2024054728A (ja) 船舶推進器
JP2004108472A (ja) ケーブル式操作装置の連結部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120110

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4915506

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees