JP4914976B2 - 硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、湿式亜鉛精錬において電解処理工程に供する硫酸亜鉛溶液から、タリウムを除去する方法に関する。
従来より、亜鉛精錬方法としては、亜鉛精鉱(亜鉛硫化物原料)、又は該亜鉛精鉱を焙焼して得られた亜鉛焼鉱を、硫酸浸出して硫酸亜鉛溶液を調製し、これを電解処理に供することにより電気亜鉛を得る湿式精錬方法が知られている。
前記硫酸亜鉛溶液中には、銅、コバルト、ニッケル、カドミウム、タリウム等の不純物が含まれており、これらの不純物は、純度の高い電気亜鉛を効率よく得るために、電解処理に供される前に除去する必要がある。
前記硫酸亜鉛溶液中からの不純物の除去方法としては、例えば、亜鉛末によるセメンテーションを行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
前記特許文献1に記載の方法では、不純物含有量の極めて少ない高純度な亜鉛を得るためには、前記硫酸亜鉛溶液の単位液量あたりの亜鉛末の使用量が多くなるため、結果的に製造コストが増加するという問題がある。
近年、環境負荷の高い物質の使用量低減の要求が高まっており、特に、電気亜鉛に含まれるタリウム等の有害物質の除去の向上が求められている。特に、タリウムは経口毒性の強い物質であり、タリウムを含む製品は、労働安全衛生法やEU有害物質規制の対象となっている。
しかしながら、亜鉛の湿式精錬において、従来の工程や設備の増強を行うことなく、かつ亜鉛末の使用量を増やすことなく、効率よく硫酸亜鉛溶液からのタリウムの除去率を向上させる方法は、未だ満足なものが提案されていないのが現状である。
特開昭60−59030号公報
本発明は従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、亜鉛の湿式精錬において、従来の工程や設備の増強を行うことなく、かつ亜鉛末の使用量を増やすことなく、効率よく硫酸亜鉛溶液からのタリウムの除去率を向上させる方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、亜鉛精鉱から電気亜鉛を製造する際、電解処理に供される硫酸亜鉛溶液を浄液する工程において、前記硫酸亜鉛溶液に対し、亜鉛末によるセメンテーションの際に、前記亜鉛末ととともに銅源を添加することにより、得られる電解元液中のタリウム含有量を著しく低減させることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 亜鉛製錬における電解液に用いる硫酸亜鉛溶液の処理方法において、
前記硫酸亜鉛溶液がタリウムが含まれる硫酸亜鉛溶液であって、該タリウムが含まれる硫酸亜鉛溶液に対し、亜鉛末と銅源とを添加することを特徴とする硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法である。
<2> 硫酸亜鉛溶液に、亜鉛末と銅源とを添加することにより生成する残渣が、銅を1質量%以上含有するように前記銅源を添加する前記<1>に記載の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法である。
<3> 硫酸亜鉛溶液に、亜鉛末と銅源とを添加することにより生成する残渣が、銅を1〜2.5質量%含有するように前記銅源を添加する前記<1>から<2>のいずれかに記載の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法である。
<4> 銅源として、硫酸銅を硫酸銅溶液として添加する前記<1>から<3>のいずれかに記載の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法である。
<5> 硫酸銅溶液が、銅濃度が10〜100g/Lの硫酸銅水溶液である前記<4>に記載の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法である。
<6> 硫酸銅溶液が、銅濃度が20〜60g/Lの硫酸銅水溶液である前記<4>から<5>のいずれかに記載の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法である。
<7> 銅源として、亜鉛精錬工程において生じる銅含有残渣を添加する前記<1>から<3>のいずれかに記載の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法である。
本発明によると、亜鉛の湿式精錬において、従来の工程や設備の増強を行うことなく、かつ亜鉛末の使用量を増やすことなく、効率よく硫酸亜鉛溶液からのタリウムの除去率を向上させる方法を提供することができる。
(硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法)
本発明の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法は、亜鉛製錬において電解液として用いる硫酸亜鉛溶液の処理方法であって、前記硫酸亜鉛溶液がタリウムが含まれる硫酸亜鉛溶液であって、該タリウムが含まれる硫酸亜鉛溶液に対し、亜鉛末と銅源とを添加する方法である。
一般的な亜鉛の湿式精錬の全体の工程の流れの一例を図1に示す。本発明の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法は、図1における浄液工程(3)において行われる処理であり、該浄液工程を図2に示す。
以下、図1及び図2に基づいて、本発明の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法を説明する。
<硫酸亜鉛溶液の調製>
前記硫酸亜鉛溶液は、亜鉛精錬の処理対象物である亜鉛精鉱(亜鉛硫化物原料)から調製される。
前記亜鉛精鉱は、焙焼工程(1)において焙焼され、酸化亜鉛を主成分とし、フェライト及び硫酸塩等を含む焼鉱(か焼物)となる。前記焼鉱を、浸出工程(2)において、電解尾液及び脱鉄后液に溶解、浸出することにより、前記硫酸亜鉛溶液が得られる。
前記電解尾液は、電解工程(4)において生じた戻り酸(硫酸溶液)であり、遊離硫酸濃度は、180〜220g/Lである。
前記脱鉄后液は、前記浄液工程(3)において生じた亜鉛残渣を、ヘマタイト工程(5)において鉄を除去して得られる遊離硫酸を含む硫酸亜鉛水溶液である。
前記硫酸亜鉛溶液の亜鉛濃度としては、140〜170g/Lが好ましい。
また、前記硫酸亜鉛溶液中のタリウム濃度としては、特に制限はないが、本発明のタリウム除去方法により効率よく除去できるという観点から、10mg/L以下であることが好ましく、1〜5mg/Lであることがより好ましい。
<硫酸亜鉛溶液の浄液>
前記硫酸亜鉛溶液は、前記浄液工程(3)において不純物が除去され、その後電解処理に供される電解元液となる。
前記浄液工程(3)は、図2に示すように、脱Cu工程(3−1)、脱Co・Ni工程(3−2)、及び脱Cd工程(3−3)の3工程を含み、本発明のタリウム除去方法は、前記脱Cd工程(3−3)において行われる。
−脱Cu工程−
前記脱Cu工程(3−1)は、前記硫酸亜鉛溶液中に含まれる銅を、亜鉛末を添加することにより置換除去する工程である。
前記亜鉛末としては、例えば、本発明の方法による前記浄液工程(3)を含む亜鉛精錬の結果得られた電気亜鉛から製造したものであってもよく、従来公知の方法により得た電気亜鉛から製造したものであってもよく、市販品であっても良い。
前記脱Cu工程(3−1)により、前記硫酸亜鉛溶液中に含まれる銅濃度を数百mg/Lまで除去することが好ましい。
−脱Co・Ni工程−
前記脱Co・Ni工程(3−2)は、前記硫酸亜鉛溶液中に含まれるコバルト及びニッケルを、亜ヒ酸及び前記脱Cu工程(3−1)で一部除去せずに残存させている銅を、亜鉛末により還元して生成した銅とヒ素の化合物の共存下で除去する工程である。
前記脱Co・Ni工程(3−2)により、前記硫酸亜鉛溶液中に含まれるコバルト及びニッケルを除去することが好ましい。
−脱Cd工程−
前記脱Cd工程(3−3)は、本発明のタリウム除去方法が行われる工程であり、前記硫酸亜鉛溶液中に含まれるカドミウムを、亜鉛末を添加することにより置換除去するとともに、銅源を添加することにより前記亜鉛末による置換反応を励起し、タリウムを置換除去する工程である。
前記カドミウム及びタリウムは、前記3段残渣として沈殿し、固液分離により前記硫酸亜鉛溶液から除去される。前記3段残渣は、カドミウム工場へ送られ、電気カドミニウムの原料となる。
該工程における前記亜鉛末の添加量としては、カドミウムに対する亜鉛のモル比が1.0〜3.0、好ましくは、1.3〜1.7となるようにすることが好ましい。亜鉛末の添加量はコスト上なるべく少なくすることが好ましく、かつ確実に反応させるために適切な量とすることが好ましい。
前記銅源の添加量としては、前記硫酸亜鉛溶液中のタリウムの含有量に応じ、適宜選択することができるが、該添加量は、生成する前記3段残渣の銅含有量に応じて制御することが連続的な液処理の場合には好ましい。連続的な液処理においては、液の組成を瞬時に把握するのは困難だからである。
具体的には、前記3段残渣の銅含有量が0.1質量%以上となるまで前記銅源を添加することが好ましく、1〜5質量%、好ましくは1〜2.5質量%となるまで添加することがより好ましい。前記硫酸銅の添加量が多すぎると、電気亜鉛中に不純物として銅が混入するおそれがあるためである。残渣として前記硫酸亜鉛溶液中の銅がすべて沈殿するように添加量を制御することが好ましい。
前記3段残渣の銅含有量が0.1質量%以上であれば、前記硫酸亜鉛溶液中のタリウム含有量を0.5mg/L以下とすることが可能となり、さらに前記3段残渣の銅含有量が1質量%以上であれば、前記硫酸亜鉛溶液中のタリウム含有量を0.1mg/L以下とすることが可能となる。なお、0.1質量%程度では、その精度で管理運営することが困難であれば、実質的に0.5質量%以上において工程管理する。
前記3段残渣中の銅含有量の測定方法としては、例えば、ICP(高周波プラズマ発光分析装置)等が挙げられる。
前記硫酸亜鉛溶液に添加される前記銅源は、硫酸銅が好ましく、前記硫酸銅の態様としては、特に制限はなく、固体であってもよく、溶液であってもよいが、操作性及び添加量の制御の容易さの観点から、溶液であることが好ましい。前記固体としては、例えば、水和物の付加したものが好ましく、前記溶液としては、水溶液、廃硫酸溶液、電解尾液等が好ましいが、pHの変動が無いことから、水溶液がより好ましい。
また、前記銅源として、亜鉛製錬工程で発生する銅含有残渣を用いもよい。前記銅含有残渣とは、銅を含有するもので、酸や還元浸出を行う工程において発生する残物である。例えば、ヘマタイト工程で発生する残渣である。
前記硫酸銅の水溶液としては、銅濃度が10〜100g/Lであることが好ましく、20〜60g/Lであることがより好ましい。
また、前記溶液としては、銅イオンを含む酸性溶液を用いることもでき、前記酸性溶液は、硫酸基を有する酸を含むことが好ましい。
以下、本発明の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法である脱Cd工程の一例について、図3を参照しながら説明する。
前記脱Co・Ni工程を経た硫酸亜鉛溶液(図3中、実線で示す)は、リアクター給液槽4を経て、3槽直列に連結されてなるリアクター(1、2、及び3)へ給液される。前記硫酸亜鉛溶液は、前記リアクター1の下部へ給液され、該リアクター1の上部からオーバーフローして、次のリアクター2の下部へ給液され、該リアクター2の上部からオーバーフローして、次のリアクター3の下部へ給液される。
前記硫酸亜鉛溶液の亜鉛濃度は140〜160g/L、pHは4.0〜4.5、温度は60〜70℃、カドミウム濃度は500〜700mg/L、タリウム濃度は1〜5mg/Lである。
前記亜鉛末は、前記リアクター3の下部から前記硫酸亜鉛溶液に添加する。
前記硫酸銅は、前記リアクター1中に生成する前記3段残渣の銅含有量が1質量%となるように制御しながら、銅濃度20〜60g/Lの硫酸銅水溶液として、前記リアクター給液槽4へ添加する。
前記亜鉛末が添加された前記硫酸亜鉛溶液(図3中、破線で示す)は、前記リアクター3の上部からオーバーフローし、固液分離装置5により前記3段残渣と、電解元液とに分離される。
前記電解元液は、次の電解工程が行われる電解槽(図示せず)へ送液される。
<残渣の脱鉄処理>
前記浸出工程(2)において分離された残渣は、ヘマタイト工程(5)において脱鉄処理を行うことにより鉄が除去され、該脱鉄処理により生成した脱鉄后液(遊離硫酸を含む硫酸亜鉛溶液)は、前記浸出処理(2)において電解尾液とともに前記焼鉱に添加される。
前記ヘマタイト工程(5)は、例えば、SO還元、電位調整、中和処理、高温高圧酸化等の処理を行い、鉛、金、銀、アルミ、銅、砒素、鉄、及びその他金属を分離回収する。
<電気亜鉛の調製>
前記浄液工程(3)において不純物が除去された前記硫酸亜鉛溶液は、電解工程(4)において電解処理に供される。
前記電解処理としては、特に制限はなく、公知の亜鉛電解処理方法から適宜選択することができ、例えば、硫酸電解液にて電解採取する方法が挙げられる。
前記電解工程(4)により、前記硫酸亜鉛溶液を浄液して得た前記電解元液中の亜鉛が電気亜鉛として回収され、電解尾液は、前記浸出工程(2)において、前記脱鉄后液とともに前記焼鉱に添加される。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
参考例1)
図1に示す工程に基づき、亜鉛精鉱を焙焼し、得られた焼鉱に電解尾液及び脱鉄后液を添加し、硫酸亜鉛溶液を調製した。
前記硫酸亜鉛溶液に対し、図2に示す洗浄工程に基づき、脱Cu工程として亜鉛末を添加して銅を除去し、脱Co・Ni工程として、亜鉛末及び亜ヒ酸を添加してコバルト及びニッケルを除去した。
前記脱Co・Ni工程を経た前記硫酸亜鉛溶液中の亜鉛濃度は150g/L、pHは4.3、温度は64〜67℃、カドミウム濃度は600mg/L、タリウム濃度は0.6mg/L、銅濃度は0.1mg/L以下、砒素濃度は0.16mg/Lであった。
前記脱Co・Ni工程を経た前記硫酸亜鉛溶液に対し、亜鉛末を電位が−600mV以下になるように反応中に随時添加し、さらに硫酸銅水溶液(濃度1g/L、10g/L、80g/L、及び80g/L)を11.8L/hr、11.8L/hr、14.8L/h、29.5L/hの速度で添加して脱Cd工程を行い、それぞれの条件において生成した残渣中の銅含有量と、前記硫酸亜鉛溶液中のタリウム濃度とを測定した。結果を図4に示す。なお、銅含有量は残渣を乾燥後測定したドライ質量濃度である。結果を表1に示す。
Figure 0004914976
滞留時間:52s(QT処理量:350m/hr)
図4から、前記Cd工程により生成した前記3段残渣中の銅含有量が、0.1質量%以上となったとき、前記硫酸亜鉛溶液中のタリウム含有量が0.5mg/L未満まで低減していることが明らかとなった。1.0質量%以上となったとき、前記硫酸亜鉛溶液中のタリウム含有量が0.1mg/L未満まで低減していることが明らかとなった。このことから、前記脱Cd工程において、前記3段残渣中の銅含有量が、1.0質量%以上となるように硫酸銅を添加することにより、亜鉛末の添加量を増やすことなく、前記硫酸亜鉛溶液からタリウムを極めて効率よくかつ十分に除去できることがわかった。
(実施例2)
参考例1において、前記銅源として硫酸銅の代わりに亜鉛製錬工程で発生する銅含有残渣を、銅濃度が同量となるように調整して添加した。この結果、前記硫酸亜鉛溶液中のタリウム含有量が0.1mg/L未満まで低減していることが明らかとなった。
本発明の硫酸亜鉛水溶液からのタリウム除去方法は、従来の工程や設備の増強を行うことなく、かつ亜鉛末の使用量を増やすことなく、効率よく硫酸亜鉛溶液からのタリウムの除去率を向上させることができるため、製造コストを抑えつつ、高品質の電気亜鉛を製造可能な亜鉛の湿式精錬の浄液工程として好適である。
図1は、湿式亜鉛精錬の全体の流れを示す工程図である。 図2は、本発明の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法を示す工程図である。 図3は、本発明の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法における脱Cd工程の一例を示す概略説明図である。 図4は、実施例1における残渣中のCu品位と硫酸亜鉛溶液中のタリウム濃度との関係を示したグラフである。
符号の説明
1 リアクター1槽目
2 リアクター2槽目
3 リアクター3槽目
4 リアクター給液槽
5 ろ過装置
6 洗浄リアクター

Claims (2)

  1. 亜鉛製錬における電解液に用いる硫酸亜鉛溶液の処理方法において、
    前記硫酸亜鉛溶液がタリウムが含まれる硫酸亜鉛溶液であって、該タリウムが含まれる硫酸亜鉛溶液に対し、亜鉛末と銅源とを添加し、
    前記銅源として、亜鉛精錬工程で生じる銅含有残渣を添加することを特徴とする硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法。
  2. 硫酸亜鉛溶液に、亜鉛末と銅源とを添加することにより生成する残渣が、銅を1質量%以上含有するように前記銅源を添加する請求項1に記載の硫酸亜鉛溶液からのタリウム除去方法。
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