JP4914664B2 - 乳化型毛髪化粧料 - Google Patents

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本発明は、まとまりがよく、べたつきがなく、安定性が高く、伸びがよい洗い流さないタイプの乳化型毛髪化粧料に関する。
現在、スタイリング剤は、良好なまとまりを付与すべく、高融点のワックス、高級アルコール、界面活性剤等を含有させたヘアクリームタイプの商品が流行している。しかしながら、このような乳化系では、乳化粒子同士の相互作用による構造粘性のため、毛髪塗布時に全体に伸ばし難いといった問題があった。
一方、塗布時の伸ばしやすさを向上させるために、化粧料の粘度を下げると、乳化系の安定性を維持しにくくなる。
ジペンタエリトリット脂肪酸エステルなど、多価アルコール縮合物の脂肪酸エステルは、毛髪のまとまりと伸びを良くする効果と乳化安定性に優れた油剤であるが、粘着性が強く、塗布時にべたつくという問題があった。
また、本出願人は、(a)アクリル酸アミド/2−アクリル酸アミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩共重合体、(b)非イオン界面活性剤、(c)有機カルボン酸及び(d)油剤を含有する乳化型毛髪化粧料を提案した(特許文献1参照)。この化粧料は、乳化安定性に優れ、塗布時の伸びが良い。しかしながら、塗布時にべたつくという問題があった。
特開2004-67651号公報
したがって、本発明は、べたつきがなく、安定性が高く、毛髪への塗布時に伸びが良く、毛髪に良好なまとまりを付与できる洗い流さないタイプの乳化型毛髪化粧料を提供することを目的とする。
かかる状況のもと、本発明者は、水溶性増粘剤としてアルキル酸・メタクリル酸長鎖アルキル共重合体を用い、これに高級アルコール、非イオン界面活性剤、多価アルコール縮合物の脂肪酸エステルを併用することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)アクリル酸・メタクリル酸長鎖アルキル共重合体又はその塩、
(B)高級アルコール、
(C)非イオン界面活性剤、
(D)多価アルコール縮合物の脂肪酸エステル
を含有する洗い流さないタイプの乳化型毛髪化粧料を提供するものである。
本発明の洗い流さないタイプの乳化型毛髪化粧料は、べたつきがなく、安定性が高く、毛髪への塗布時に伸びが良く、毛髪に良好なまとまりを付与できるものである。
本発明に用いられる成分(A)は、アクリル酸・メタクリル酸長鎖アルキル共重合体又はその塩である。本発明でアクリル酸・メタクリル酸長鎖アルキル共重合体とは、ショ糖のアリルエーテル又はペンタエリトリトールのアリルエーテルで架橋した、(メタ)アクリル酸長鎖アルキルと、アクリル酸、メタクリル酸、又はこれらの単純エステルの1又はそれ以上のモノマーとの共重合体のことをいう。また長鎖アルキル基の炭素数が10〜30であるのが好ましい。アクリル酸・メタクリル酸長鎖アルキル共重合体は化粧料の分野においては、乳化作用を有する増粘剤として広く使用されており、数種のグレードのものが既に市販されている。この様な市販品としては、例えば、ペムレンTR-1、ペムレンTR-2、カーボポール1382、カーボポールETD2020(いずれもノベオン社)等が好ましく例示でき、特に、カーボポールETD2020が好ましい。
塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類;リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。
これらアクリル酸・メタクリル酸長鎖アルキル共重合体又はその塩は単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
成分(A)の含有量は、チキソトロピー性を有する点、経時の粘度変化の少なさ及び経時の乳化安定性を付与する点から、遊離のアクリル酸・メタクリル酸長鎖アルキル共重合体に換算して、乳化型毛髪化粧料全量に対して、0.1〜0.45質量%、特に0.2〜0.3質量%であるのが好ましい。
本発明に用いられる成分(B)は高級アルコールである。高級アルコールとは、炭素数10〜28、好ましくは14〜22、より好ましくは16〜18の直鎖又は分岐の一価アルコールであり、不飽和高級アルコールであっても、飽和高級アルコールであってもよい。具体的にはラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、2-オクチルドデカノールなどを例示することができる。これらのうち、セタノール、ベヘニルアルコールが好適に用いられ、セタノールが更に好適に用いられる。一般に水溶性増粘ポリマーを用いた系に、セタノールと界面活性剤で油剤を乳化分散させると、経時で粘度上昇が起こり、使用感が損なわれるが、本発明によれば、水溶性増粘ポリマーとして成分(A)を使用することにより高い経時安定性を示す。
これら高級アルコールは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
成分(B)の含有量は、チキソトロピー性を有する点、塗布時の伸びの良さ、及び塗布後の毛髪の良好なまとまり性を付与する点から、乳化型毛髪化粧料全量に対して、0.1〜3質量%であるのが好ましく、0.5〜2質量%であるのがより好ましい。
本発明に用いられる成分(C)は非イオン界面活性剤である。非イオン界面活性剤としては、高級脂肪酸グリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイドが挙げられる。これらのうち、高級脂肪酸グリセリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが特に好ましい。
これらの非イオン界面活性剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
成分(C)の含有量は、チキソトロピー性を有する点、高い経時安定性を付与する点から、本発明の乳化型毛髪化粧料全量に対し、0.1〜3質量%、特に0.5〜1.5質量%であるのが好ましい。
本発明に用いられる成分(D)は、多価アルコール縮合物の脂肪酸エステルである。多価アルコール縮合物の脂肪酸エステルとしては、構成脂肪酸として少なくとも1種のヒドロキシ酸を含むことが好ましい。このようなエステル化合物は、多価アルコール縮合物に対し、脂肪酸を反応させることにより製造することができる。
反応に用いられる多価アルコール縮合物の好ましい具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、エリトリトール、ペンタエリトリトール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリトリトール、グルコース、ショ糖、フルクトース、マルトース、マルチトール、キシリトール、イノシトール等を多価アルコールとする縮合物、又はそれらのアルキレンオキシド付加物で少なくとも1分子中に水酸基を2個以上有するものが挙げられる。この中でも縮合前での炭素数が5以上のものが好ましく、特にジペンタエリスリトールが好ましい。
また、これらの多価アルコール縮合物に反応させる脂肪酸としては、直鎖又は分岐鎖の脂肪酸、飽和又は不飽和の脂肪酸、脂環族カルボン酸が挙げられる。ヒドロキシ酸としては、これら脂肪酸の任意の位置に水酸基が置換したものが挙げられる。これらヒドロキシ酸及び脂肪酸の炭素数は、8〜22、特に12〜18であるのが好ましい。
直鎖脂肪酸としては、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等が挙げられ、分岐鎖脂肪酸としては、2-エチルヘキサン酸、3,5,5-トリメチルヘキサン酸、テトラメチルノナン酸、イソパルミチン酸(2-ヘキシルデカン酸)、2-ヘプチルウンデカン酸、シトロネル酸、イソステアリン酸等が挙げられ、脂環族カルボン酸としては、樹脂酸(例えば、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、パラストリン酸、ピマル酸、イソピマル酸等)が挙げられる。
ヒドロキシ酸としては、これらの脂肪酸の任意の位置が水酸基で置換したものが挙げられるが、なかでもヒドロキシ脂肪酸が好ましく、特に好ましいものとして、1-ヒドロキシラウリン酸、6-ヒドロキシステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸が挙げられる。
これら脂肪酸のうち、6-ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸が好ましい。これら脂肪酸は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができるが、特にヒドロキシステアリン酸の比率が50質量%以上であると、毛髪に対する吸着性が向上し、好ましい。
多価アルコール縮合物と脂肪酸との反応は、公知のエステル化反応によって行うことができる。多価アルコール縮合物の遊離水酸基を全てエステル化する必要はないが、コンディショニング効果の点から、多価アルコール縮合物が有する遊離水酸基の50%以上がエステル化されているのが好ましい。
成分(D)の好ましい具体例としては、ジペンタエリスリット脂肪酸エステルが挙げられ、さらに具体的には(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル〔コスモール168AR、日清オイリオグループ社〕、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル〔コスモール168M、日清オイリオグループ社〕、(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル〔コスモール168EV、日清オイリオグループ社〕が挙げられる。これらは、毛髪のまとまりを良好にするものであるが、粘着度が高い。本発明の乳化型毛髪化粧料は、このような粘着度の高い油剤を用いた系にあって、塗布時のべたつきの抑制を実現するものである。
これら多価アルコール縮合物の脂肪酸エステルは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
成分(D)の含有量は、チキソトロピー性を有する点、塗布時のべたつきの抑制、毛髪への良好な伸び、及び塗布後の毛髪のまとまり性の点から、乳化状毛髪化粧料全量に対して、0.1〜5質量%、特に0.5〜3質量%であるのが好ましい。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、成分(E)として成分(A)以外の水溶性増粘剤を含有してもよい。成分(A)以外の水溶性増粘剤を併せて用いることにより、経時で安定であってべたつかずにより高粘度(例えば、100000〜150000 mPa・s)のものも調製できる。
用いられる水溶性増粘剤としては、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート(四級塩化)共重合体、ビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体等のポリビニルピロリドン系高分子化合物;メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体等の酸性ビニルエーテル系高分子化合物;酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体等の酸性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物;アクリル酸ヒドロキシエチル/アクロイルジメチルタウリン酸、アクリル酸アルキル/アクロイルジメチルタウリン酸、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体等の成分(A)以外の酸性アクリル系高分子化合物;N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン/メタクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体等の両性アクリル系高分子化合物;アクリルアミド・アクリルエステル系四元共重合体等の塩基性アクリル系高分子化合物;カチオン性セルロース誘導体等のセルロース誘導体;ヒドロキシプロピルキトサン、カルボキシメチルキチン、カルボキシメチルキトサン等のキチン・キトサン誘導体などが挙げられる。
これら成分(A)以外の水溶性増粘剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。その含有量は、乳化型毛髪化粧料全量に対して0.05〜1.5質量%、特に0.2〜1.0質量%であるのが好ましい。また、成分(A)を含めた水溶性増粘剤の含有量は、0.1〜2.0質量%、特に0.2〜1.5質量%であるのが好ましい。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、成分(B)及び(D)以外の油剤を含有してもよい。このような油剤としては、スクワレン、スクワラン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、流動パラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素類;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボガド油、オゾーブ油等のグリセリド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2−エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等の成分(D)以外のエステル類;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリル酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸類;その他イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル等が挙げられる。これらの中で、スクワレン、スクワラン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー等の分岐炭化水素類が特に好ましい。
これら成分(B)及び(D)以外の油剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。その含有量は、乳化型毛髪化粧料全量に対して0.1〜5質量%、特に0.5〜3質量%であるのが好ましい。
成分(B)及び成分(D)を含めた油剤の含有量は、チキソトロピー性を有する点、伸ばしやすさ、べたつきにくさ、まとまりやすさの点から、乳化型毛髪化粧料全量に対して、0.1〜8質量%、特に1〜5質量%であるのが好ましい。
本発明の毛髪化粧料には、シリコーン類を含有してもよい。これを含有した場合、より高いコンディショニング効果が得られる。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。なかでも、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーンが好ましい。ジメチルポリシロキサンは、毛髪に良好な潤滑性を付与することができ、ポリエーテル変性シリコーンは、毛髪に滑らかさを付与することができ、アミノ変性シリコーンは、毛髪にしっとり感を付与することができる。
ジメチルポリシロキサンとしては、求める感触に応じて5mm2/s程度の粘度のものから、エマルションとして供給される場合が多い1000万mm2/s程度の粘度のものまで使用できるが、5000〜1000万mm2/s、特に5万〜600万mm2/sのものが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンは、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体の総称であり、種々のHLBを有するものが知られているが、市販品としては、信越化学工業社のシリコーンKF351A、同KF353A、同KF6008、同KF6016、同KF6011、同KF6012、東レ・ダウコーニング社のSH3771C、同3773C、同3775C等が挙げられる。環状シリコーンとしては、信越化学工業社のシリコーンKF994、同KF995、同KF9973、東レ・ダウコーニング社のSH224、同SH344、同SH245、同DC345、同DC246等が挙げられる。アルキル変性シリコーンとしては、信越化学工業社のシリコーンKF-412、同KF-413、同KF-414、東レ・ダウコーニング社のSF8416、同SH203、同SH230、同BY16-846、同BY16-835等が挙げられる。
これらシリコーン類は、求める性能に応じて、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
シリコーン類を含有する場合、その含有量は、乳化型毛髪化粧料全量に対して0.01〜20質量%、更には0.1〜10質量%、特に0.5〜8質量%であるのが好ましい。
本発明の乳化型毛髪化粧料には、上記成分のほか、通常の毛髪化粧料に用いられる成分を目的に応じて配合できる。このような成分としては、例えば、抗フケ剤、ビタミン剤、殺菌剤、抗炎症剤、キレート剤、保湿剤(パンテノール等)、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等の多価アルコール、pH調整剤、染料、顔料等の着色剤、植物エキス、パール化剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤などが挙げられる。
本発明の乳化型毛髪化粧料の好ましい粘度は、10000〜150000mPa・s、特に30000〜100000mPa・sである。ここで粘度は、B型粘度計TVB-10形(東機産業社)で、30℃、5rpm、ローター32(T-B)、60秒間回転後の条件により測定される。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、チキソトロピー性を有するものが好ましい。チキソトロピー性を有するとは、高いシェアレートにおける粘度が、低いシェアレートにおける粘度の5倍以上、好ましくは6倍のものをいう。ここで、高いシェアレートにおける粘度は前述と同一の粘度測定方法で測定するものとする。また、低いシェアレートにおける粘度は回転数が0.5rpmで、他は前述の回転数5rpmの粘度測定条件と同一の条件で測定するものとする。本発明の乳化型毛髪化粧料のうち、乳化型毛髪化粧料全量に対して、成分(A)の含有量を、0.1〜0.45質量%、特に0.2〜0.3質量%とし、成分(B)の含有量を、0.1〜3質量%、特に0.5〜2質量%とし、成分(C)の含有量を、0.1〜3質量%、特に0.5〜1.5質量%とし、成分(D)の含有量を、0.1〜5質量%、特に0.5〜3質量%とし、成分(B)及び成分(D)を含めた油剤の含有量を、0.1〜8質量%、特に1〜5質量%とすることにより、べたつかず、まとまりがよく、伸びがよく、安定性が高い上にチキソトロピー性を有するものとすることができる。
また、かようなチキソトロピー性を有したうえで、粘度が10000〜150000mPa・s、特に30000〜100000mPa・sであれば、従来にない「ぷるぷる感」のあるユニークな乳化型毛髪化粧料となる。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、水で20質量倍希釈したときの25℃におけるpHが、6〜8、特に6〜7であるのが好ましい。pHの調整には、有機酸;無機酸;水酸化ナトリウム等の塩基性化合物が使用される。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、洗い流さないタイプのものであり、ヘアスタイリング剤、ヘアコンディショニング剤等として用いるのが好ましい。
実施例1〜2及び比較例1
表1に示す組成からなるヘアクリームを常法に従い調製した。得られたヘアクリームの「チキソトロピー性」、「粘度」、「経時の粘度変化」、「経時の乳化安定性」、「塗布時の毛髪への伸び」、「塗布時のべたつき」及び「塗布後の毛髪のまとまり」を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
なお、実施例2は参考例であって、特許請求の範囲に包含されるものではない。
・チキソトロピー性
調製直後の各ヘアクリームについて、B型粘度計TVB-10形(東機産業社)で、30℃、5rpm又は0.5rpm、ローター32(T-B)、60秒回転後の測定条件で測定した。回転数0.5rpmにおける粘度に対する、回転数5rpmにおける粘度の倍率を求め、以下の基準で判定した。表1には、判定結果のほか、求められた倍率も示す。
チキソトロピー性有り 回転数5rpmにおける粘度が、回転数0.5rpmにおける粘度の5倍以上
チキソトロピー性無し 回転数5rpmにおける粘度が、回転数0.5rpmにおける粘度の5倍未満
・粘度
調製直後の粘度を、B型粘度計TVB-10形(東機産業社)で、30℃、5rpm、ローター32(T-B)、60秒間回転後の測定条件で測定した。
・経時の粘度変化
調製後50℃で30日間保存したのちの各ヘアクリームの粘度を、同様の条件で測定した。測定結果をもとに以下の基準で判定した。
粘度の経時変化有り 調製直後の粘度の2倍以上
粘度の経時変化無し 調製直後の粘度の2倍未満
・経時の乳化安定性
調製後50℃で30日間保存した後、各ヘアクリームを目視にて観察した。観察結果をもとに以下の基準で判定した。
○ 相分離が無い
× 相分離が有る
・塗布時の毛髪への伸び、べたつき、塗布後の毛髪のまとまり
30cm・20gの毛束に、各ヘアクリーム2gずつを十分手で塗布した。それぞれの特性を、1〜5点の5段階で評価した。評価は、10人の専門パネラーにより行った。表1には、得られた点数の平均値の他、この平均値から以下の基準で判定した結果を併せて示す。
◎(4点以上) 非常に良い
○(3点以上4点未満) 良い
△(2点以上3点未満) あまり良くない
×(2点未満) 良くない
表1に示すように、本発明の乳化型毛髪化粧料は、べたつきがなく、安定性が高く、毛髪への塗布時に伸びが良く、毛髪に良好なまとまりを付与できるものであった。

Claims (2)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)(D)及び(E)
    (A)アクリル酸・メタクリル酸長鎖アルキル共重合体又はその塩、
    (B)高級アルコール、
    (C)非イオン界面活性剤、
    (D)ジペンタエリトリット脂肪酸エステル
    (E)アクリル酸ヒドロキシエチル/アクロイルジメチルタウリン酸共重合体及び/又はアクリル酸アルキル/アクロイルジメチルタウリン酸共重合体
    を含有する洗い流さないタイプの乳化型毛髪化粧料。
  2. 成分(C)が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選ばれるものである請求項1記載の乳化型毛髪化粧料。
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