JP4914301B2 - 水貯留槽用の構造部材 - Google Patents

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Description

本発明は、水平方向に並置しつつ、上下方向に積層した状態にすることによって水貯留槽の貯留空間を確保する並置積層構造体を構築する水貯留槽用の構造部材に関する。
人口が集中している地域では、建造物、アスファルト舗装等によって地面が覆われることにより、雨水等の地下への浸透が阻害されている。このような状況下では、集中豪雨の発生等によって水害が発生し易いが、こうした水害を防止する対策の一つとして、水貯留槽の設置が有効である。水貯留槽は、その槽内に雨水等を流入させることで、地中に多量の雨水等を一時的に貯留したり、貯留した雨水等を土壌へ浸透させたりする設備である。そうした水貯留槽の貯留空間は、複数の構造部材によって確保されている(例えば特許文献1参照。)。特許文献1の構造部材は、正方形状の底壁及びその底壁の周縁に立設される4枚の側壁からなる上方に開口を有する箱状ユニットと、その開口を塞ぐ蓋とを備えている。そして、地面を採掘して形成した穴の底面に複数の構造部材を水平方向に並置しつつ、上下方向に積層した状態にすることによって並置積層構造体を構築して貯留空間を確保するように構成されている。
特開2004−263519
ところで、このような水貯留槽を長期間使用すると、雨水とともに並置積層構造体内に流入した土壌等の堆積物が並置積層構造体の最下段に位置する構造部材上に堆積する。そのため、並置積層構造体内の点検を定期的に行なう必要がある。特許文献1の構造部材では、箱状ユニットの側壁に作業員が通過可能な大きさの点検穴が設けられており、作業員がこの点検穴を通って並置積層構造体内に入り込むとともに構造部材間を移動して内部の点検を行うことができるように構成されている。
しかしながら、並置積層構造体の内部は、ほぼ密閉された地下空間であるため、十分に換気を行なうことが難しく、非常に劣悪な作業環境であるといえる。そのため、並置積層構造体の内部に作業員が入り込み、内部の点検等の長時間の作業を行なうことはできるだけ避けたいというのが作業現場における実情である。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、作業員が並置積層構造体内に入ることなく、その内部の点検を容易に行なうことのできる水貯留槽用の構造部材を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の水貯留槽用の構造部材は、合成樹脂により成形され、基台と、該基台の表面に立設された複数の脚部とを備え、複数個を並置しつつ積層した状態にすることによって水貯留槽の貯留空間を確保して並置積層構造体を構成する水貯留槽用の構造部材であって、前記基台の表面には、自走式走行車を走行させるための走行路が設けられており、該走行路は、前記脚部間を通り、少なくとも一組の対向する基台の側縁間を結ぶように形成されていることを特徴とする。
この水貯留槽用の構造部材によれば、合成樹脂製であることから軽量に製造することができ、また、その構造部材から構築された並置積層構造体の内部には、構造部材の並置方向に延びるとともに自走式走行車が走行可能な通路が形成される。これにより、カメラを備えた自走式走行車を用いることで、並置積層構造体内の点検を行なうことができる。そのため、本発明の構造部材から構築された並置積層構造体の場合、その内部の点検を行なうに際して、作業員は並置積層構造体の外部から自走式走行車を操作するのみでよく、並置積層構造体の内部に入り込む必要はない。よって、本発明の構造部材によれば、並置積層構造体の内部の点検を容易かつ短時間で行なうことができる。
請求項2に記載の水貯留槽用の構造部材は、請求項1に記載の発明において、前記走行路の中央部は、走行方向に対して連続した平面により形成されるとともに、該平面は、走行方向に向かって傾斜する坂面又は水平面であることを特徴とする。この発明によれば、走行路を走行する自走式走行車のがたつきや、自走式走行車から延びるコードの引っ掛かりが抑制されて、自走式走行車をよりスムーズに走行させることができる。
請求項3に記載の水貯留槽用の構造部材は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記走行路の側部は、該走行路の中央側から側縁側に向かって前記脚部の立設方向に傾斜する傾斜面を形成していることを特徴とする。
この発明によれば、走行路を走行する自走式走行車が左側又は右側に寄っていくと、自走式走行車の左側又は右側の車輪が傾斜面に乗り上げて車体全体が走行路の中央側へ向かって傾いた状態となる。このとき、自走式走行車には、自重により走行路の中央側へ戻ろうとする力が作用する。そのため、走行路を走行する自走式走行車の直進性を高めることができる。仮に、走行路の側部に傾斜面が存在しないと、自走式走行車の車輪の側面全体が脚部の側面に摺接することになるため、自走式走行車の走行障害の発生が問題になり得るが、この構成によれば、そうした問題は生じない。
請求項4に記載の水貯留槽用の構造部材は、請求項1〜請求項3に記載の発明において、前記基台は、前記走行路が位置する部位の裏面側に前記走行路に加わる荷重を支持するための補強リブを設けていることを特徴とする。この発明によれば、自走式走行車を走行させた際に生じ得る陥没、傾斜等による走行路の変形を抑制することができる。
請求項5に記載の水貯留槽用の構造部材は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記走行路上には、シート材が敷設されていることを特徴とする。この発明によれば、並置された構造部材間の凹みなど、走行路上に形成される凹凸と自走式走行車の車輪との間における引っ掛かりやがたつきの発生を抑制して、自走式走行車をよりスムーズに走行させることができる。
本発明の水貯留槽用の構造部材によれば、作業員が並置積層構造体内に入ることなく、その内部の点検を容易に行なうことができる。
以下、本発明を具体化した水貯留槽用の構造部材の一実施形態について図1〜5に基づいて詳細に説明する。本実施形態の構造部材11は、平面四角状の基台12と、その基台12の表面に立設された脚部13とが合成樹脂材により一体に成形されたものであり、複数個を水平方向に並置しつつ、上下方向に積層することで並置積層構造体10を構築する(図5参照。)。
図1(a)及び(b)に示すように、基台12は、同一形状をなす正方形状のブロック台20を縦2×横2に配置して形成されている。ブロック台20は、上面視四角枠状かつ断面略U字状の枠体21(図3参照。)と、枠体21内に縦横に延びるように設けられる縦リブ22及び横リブ23とを備えている。縦リブ22及び横リブ23は、枠体21内にそれぞれ2本ずつ設けられており、枠体21内を縦横に9つの領域に区画する。
枠体21内の区画された領域のうち四隅に位置する領域には、それぞれ脚部13が表面方向に立設されている。脚部13は、裏面側に開口する四角筒状をなすとともに、その基端から先端に向かって次第に縮径する四角錐台状に形成されている。とくに、脚部13の外面を平面状に形成することによって、構造部材11間のネスティングを可能としている。なお、この脚部13は、その基端において枠体21と一体に連続形成されるものである。また、脚部13の先端には凹凸状をなす嵌合部13aが形成されるとともに、この嵌合部13aは、構造部材11の表面側と別の構造部材11の表面側とを向かい合わせるようにして構造部材11を積層する際に、別の構造部材11に形成される嵌合部13aと嵌合される。こうした嵌合により、積み上げを終えた構造部材11がずれるという不具合が抑制される。なお、嵌合部13aの上面には表裏に開口する貫通孔15が複数貫設され、これら貫通孔15は水の流路及び空気抜きとして機能する。
枠体21内の区画された領域のうち、脚部13が立設される領域間に位置し、かつ縦リブ22と枠体21との間に位置する領域は、区画縦リブ24によって横方向に2分割されるとともに、その外側の領域は区画横リブ25によって縦方向にさらに2分割されている。区画横リブ25により区画された領域のうちの一方には、嵌合凸部26が裏面方向に突設されるとともに、他方の領域には、嵌合凹部27が裏面方向に凹設されている。この嵌合凸部26及び嵌合凹部27は、構造部材11の裏面側と別の構造部材11の裏面側とを向かい合わせるようにして構造部材11を積層する際に嵌合される。こうした嵌合により、積み上げを終えた構造部材11がずれるという不具合が抑制される。なお、嵌合凸部26及び嵌合凹部27には表裏に開口する貫通孔15が複数貫設されている。
図1(b)に示すように、区画縦リブ24によって区画される領域のうちの内側の領域には、ガイド部材14が表面方向に立設されている。このガイド部材14は裏面側に開口する四角筒状をなすとともに、その基端から先端に向かって次第に縮径する四角錐台状に形成されている。また、ガイド部材14は、その基端から先端までの長さが脚部13の長さと略同一となるように形成されている。なお、このガイド部材14は、脚部13間の間隙を通じる水の流れを方向付けるものである。
枠体21内の区画された領域のうち、縦リブ22間に位置し、縦方向に並ぶ3つの領域には、横リブ23と枠体21との間又は横リブ23間を連結する補強縦リブ28、及び縦リブ22間を連結する補強横リブ29がそれぞれ設けられている。なお、図1(b)に示すように、ブロック台20の表面側は、その全面に渡って被覆されているが、その被覆面は、枠体21、脚部13、ガイド部材14、及び枠体21内に設けられる各種リブと一体に成形されるものである。
図1(b)及び図2に示すように、被覆面の一部は、自走式走行車を走行させるための走行路30をなしている。この走行路30は脚部13間に位置し、縦方向(図2の上下方向)に延びるとともにブロック台20における一方の対向する側縁間を結ぶように形成されている。なお、自走式走行車としては、例えば、特開平5−164698号公報、特開平9−24824号公報に開示される自走式走行車が挙げられる。
図4に示すように、走行路30の側部31は、走行路30の中央側から側縁側に向かって脚部13の立設方向(図4の上方向)に傾斜する傾斜面をなしている。この側部31は、その上端において脚部13及びガイド部材14と一体に成形されている。また、図4に示すように、側部31の裏面側には縦リブ22が位置しており、この縦リブ22によって側部31の強度が確保されている。
図2及び図3に示すように、走行路30の中央部32は、走行路30の走行方向に対して並設された複数の連続平面により形成されている。具体的には、中央部32は、ブロック台20の側縁側に位置し、水平面をなす第一平面32aと、第一平面32aの走行方向における内側に位置し、ブロック台20の中心に向かって下方へ傾斜する坂面をなす第二平面32bと、第二平面32bの内側に位置し、水平面をなす第三平面32cとから形成されている。なお、本実施形態では、第一平面32a、第二平面32b及び第三平面32cが特許請求の範囲に規定する平面に相当する構成である。中央部32は、全体としてブロック台20の中心付近に窪みを有する起伏を形成しているが、これは構造部材11内の堆積物を一箇所に集まり易くするための構成である。また、図3及び図4に示すように、中央部32の裏面側には横リブ23、補強縦リブ28、及び補強横リブ29が位置しており、これら各リブによって中央部32の強度が確保されている。
図1(b)及び図2に示すように、走行路30には表裏に開口する円形の貫通孔15が複数貫設されているが、この貫通孔15の大きさは自走式走行車の車輪の大きさに対して十分に小さくなるように形成されている。また、図2及び図3に示すように、中央部32を形成する第三平面32cには、走行路30の走行方向に対して傾斜又は直交等の交差する方向に延びるスリット33が複数設けられている。このスリット33は、その幅が自走式走行車の車輪の幅に対して十分に小さくなるように形成されている。
図1(b)に示すように、ブロック台20を縦2×横2に配置して形成される本実施形態の構造部材11には、脚部13間に位置するとともに構造部材11における一方の対向する側縁間を結ぶように延びる走行路30が2本並列して形成される。
次に、本実施形態の構造部材11から構築した並置積層構造体10、及び水貯留槽40の一例について説明する。図5に示すように、水貯留槽40は、地面を掘削して形成した穴41の底面に砕石等を敷き詰めて形成された基礎42の上部にマンホール43及び並置積層構造体10が配置されてなる。そして、穴41内における残余の空間を砂や土で埋め立てた後、その地表面をアスファルト等で舗装することによって水貯留槽40が形成される。
水貯留槽40内に配置される並置積層構造体10は、基礎42の上面に構造部材11の裏面側を合わせるとともにその向きを揃えて並置した後に、構造部材11の表面同士と裏面同士とを合わせるようにして順次積層することで構築される。このとき、並置積層構造体10の内部には、各構造部材11に設けられた走行路30が連結して通路Tが形成される(図5参照。)。この通路Tは、並置積層構造体10の並置方向に延びる直線状の通路であり、構造部材11の配置状態に応じて並置積層構造体10内に複数本並列して形成される。
また、図5に示すように、並置積層構造体10は設置環境に応じて、保護シート、透水シート、遮水シート等から構成されるシート層44に全体を覆われた状態で配置される。なお、並置積層構造体10には、排水溝等の排水設備に接続され、内部に雨水を取り込むための流入路や、内部に貯留された雨水を外部に排出するための排水装置が接続されている(図示略)。このように形成された並置積層構造体10は、水貯留槽40の貯留空間を確保するとともに貯留空間上における地表面を支持する機能を果たす。
水貯留槽40内に配置されるマンホール43は、並置積層構造体10の内部に形成される通路Tの開口側に設けられ、円筒状の連結管45を介して並置積層構造体10と連結されている。連結管45は、並置積層構造体10の最下段に形成される通路Tの開口と対向するように配置されており、並置積層構造体10の内部を点検する際における自走式走行車の出入口として機能する。また、並置積層構造体10との接続部分において、連結管45は、その内周面と走行路30との間に形成される段差が小さくなるように、内周面の下端が走行路30よりも下方に位置するように配置されている。なお、この連結管45は、並置積層構造体10の最下段に形成される通路T毎にそれぞれ設けられるものである。
このようにして設置された水貯留槽40では、マンホール43内から連結管45を介して並置積層構造体10内にカメラを備えた自走式走行車を投入し、自走式走行車による内部の点検が行なわれる。このとき、作業者はマンホール43内にて自走式走行車を操作するのみであり、作業者が並置積層構造体10内に入ることなく、その内部の点検を行なうことができる。
次に本実施形態における作用効果について、以下に記載する。
(1)本実施形態の構造部材11は、基台12の表面に自走式走行車を走行させるための走行路30を設けており、この走行路30は脚部13間に位置し、基台12における一方の対向する側縁間を結ぶように形成されている。そのため、本実施形態の構造部材11から構築される並置積層構造体10内には、構造部材11の並置方向に延びるとともに自走式走行車が走行可能な通路Tが形成される。これにより、カメラを備えた自走式走行車によって並置積層構造体10内の点検を行なうことが可能となる。よって、並置積層構造体10内の点検を行なうに際して、作業者は並置積層構造体10の外部から自走式走行車を操作するのみでよく、並置積層構造体10の内部に入り込む必要はない。したがって、本実施形態の構造部材11によれば、並置積層構造体10の内部の点検を容易かつ短時間で行なうことが可能となる。
(2)本実施形態では、走行路30の中央部32は、第一平面32a、第二平面32b、及び第三平面32cとからなり、これら各平面が走行路30の走行方向に対して連続するように形成されている。これにより、中央部32に凹凸面が存在する構成と比較して、中央部32を走行する際の自走式走行車のがたつきや、自走式走行車から延びるコードの引っ掛かり等が抑制されて、自走式走行車をスムーズに走行させることができる。
(3)本実施形態では、走行路30の側部31は、走行路30の中央側から側縁側に向かって脚部13の立設方向に傾斜する傾斜面をなしている。これにより、図4に示すように、走行路30を走行する自走式走行車が何らかの原因により走行路30の側縁側、例えば左側に寄っていくと、自走式走行車の左側の車輪が傾斜面をなす側部31に乗り上げて車体全体が走行路30の中央側へ向かって傾いた状態となる(二点鎖線部分で示す状態)。このとき、自走式走行車には自重により走行路30の中央側方向への力が作用するため、自走式走行車は走行路30の中央部32上(実線部分で示す位置)に戻り易くなる。よって、本実施形態の構造部材11によれば、走行路30を走行する自走式走行車を走行方向に沿って直進させ易くなる。
(4)側部31が上記のような傾斜面をなしていない場合、自走式走行車が走行路30の側縁側に寄っていくと、自走式走行車の車輪の側面全体が脚部13の側面に摺接し、走行障害が発生する虞がある。本実施形態の構成では、自走式走行車が走行路30の側縁側に寄っていくと、自走式走行車の車輪が傾斜面に乗り上げて傾いた状態となり、脚部13の側面と自走式走行車の車輪の側面全体との間に隙間が形成される。そのため、自走式走行車の車輪の側面全体が脚部13の側面に摺接することはなく、上記のような走行障害が生じることはない。
(5)本実施形態では、走行路30において、側部31の裏面側には縦リブ22が位置するとともに、中央部32の裏面側には横リブ23、補強縦リブ28、及び補強横リブ29が位置するように構成されている。走行路30は、場合によっては10キログラムを超えるような自走式走行車が動き回る部分であるため、その重みにより陥没、傾斜等の変形が生じ易い部位である。とくに、合成樹脂により成形されている構造部材11は、金属製やコンクリート製のものと比較して上記のような変形が生じ易い。本実施形態では走行路30の裏面側に複数のリブを配置させて走行路30の強度を確保することで、自走式走行車を走行させた際に生じ得る走行路30の変形を抑制している。
(6)本実施形態では、走行路30の中央部32を構成する第三平面32cに、走行路30の走行方向に対して交差する方向に延びるスリット33を複数設けている。スリット33の形成は構造部材11を軽量化するための一手段であるとともに、構造部材11を上下に積層した際には、スリット33は構造部材11間における水の流路及び空気抜きとしても機能する。しかしながら、仮にスリット33を走行路30の走行方向と平行に設けると、スリット33内に自走式走行車の車輪の落ち込みが発生した際に、その車輪が空転する可能性が高く走行障害が発生し易い。本実施形態では、スリット33を走行方向に対して交差する方向に形成することで、構造部材11の軽量化を実現しつつも、上記のような走行障害の発生を抑制して自走式走行車の走行に与える影響を最小限に抑えている。
(7)並置積層構造体10に堆積した堆積物を清掃・除去するには、高圧水流を利用して走行路30の走行方向へ堆積物を洗い出す方法が有効である。このとき、基台12の表面にガイド部材14が走行路30に沿って立設されているため、走行路30の走行方向に直交する方向への水の流れが規制される。そのため、走行路30の走行方向へ堆積物が導かれ易くなり、並置積層構造体10から堆積物を効率的に洗い出すことが可能である。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 本実施形態の構造部材11は、その裏面同士と表面同士とを合わせるようにして積層する構成を採用したが、構造部材11の表面側と別の構造部材11の裏面側とを合わせるようにして積層する構成であってもよい。例えば、基台12の裏面に、脚部13に形成される嵌合部13aと嵌合可能な被嵌合部を設け、その被嵌合部と嵌合部13aとを嵌合させるようにして構造部材11を積層する構成としてもよい。
・ 本実施形態では、正方形状のブロック台20を縦2×横2となるように配置して基台12を形成していたが、ブロック台20の形状及びその配置構成はこれに限られるものではない。例えば、長方形状のブロック台20を採用してもよいし、六角形状のブロック台20を採用してもよい。また、ブロック台20を一列に配置してもよいし、縦2×横4となるように配置してもよいし、一つのブロック台20により基台12を形成していてもよい。更に、異なる形状のブロック台20を組み合わせて基台12を形成してもよい。
・ 本実施形態では、一つのブロック台20に対して4本の脚部13が立設されていたが、脚部13の数はこれに限られるものではなく、何本であってもよい。また、脚部13は、四角筒状をなすとともにその基端部から先端部に向かうにしたがって縮径する四角錐台状に形成されていたが、脚部13の形状はこれに限られるものではなく、円筒状であってもよいし、円錐台状であってもよい。また、ブロック台20の対向する側縁間にわたって脚部13を設けてもよい。更に、走行路30の側部31全体と連続して形成される一直線状の脚部13を走行路30の両側に設けてもよい。
・ 走行路30の側部31は、走行路30の中央側から側縁側に向かって脚部13の立設方向に傾斜するように形成されていたが、側部31の形状はこれに限られるものではない。例えば、走行路30の走行方向に対して直交する方向の断面形状が円弧をなすような湾曲面状に側部31を形成した場合にも、上記(2)の作用効果を得ることができる。また、側部31は水平面を形成していてもよい。
・ 走行路30の中央部32は、第一平面32a、第二平面32b、及び第三平面32cとからなり、5つの面が走行路30の走行方向に対して連続するように形成されていたが、中央部32の形状はこれに限られるものではない。例えば、中央部32を形成する平面の数は4面以下であってもよいし、6面以上であってもよい。また、中央部32は曲面により形成されていてもよいし、平面と曲面とが混在していてもよい。なお、自走式走行車の走行の妨げとならない範囲において、中央部32上にリブや突起等の段差が形成されていてもよい。
・ 中央部32はブロック台20の中心付近に窪みを有する起伏を形成していたが、中央部32がなす起伏形状はどのような形状であってもよい。例えば、走行方向に向かって下方に傾斜し続けるような形状であってもよい。また、中央部32全体を起伏のない水平面状に形成してもよいし、ブロック台20の対向する側縁間を結ぶ一直線状の平面として形成してもよい。
・ 本実施形態では、スリット33を第三平面32cに設けていたが、スリット33は、第三平面32cに限られることなく、走行路30のどの位置に設けてもよい。また、本実施形態では、スリット33は、走行路30の走行方向に対して交差する方向に延びるように形成されていたが、走行方向に対して平行に延びるように形成してもよい。なお、スリット33を設けなくてもよい。
・ 本実施形態では、走行路30に対して表裏に開口する円形の貫通孔15を貫設したが、この貫通孔15の形状はこれに限られるものではない。例えば、楕円状に形成してもよいし、多角形状に形成してもよい。また、貫通孔15は走行路30のどの位置にもうけられていてもよい。
・ 本実施形態では、走行路30の裏面側に位置するように、縦リブ22、横リブ23、補強縦リブ28、及び補強横リブ29が配置されていたが、各リブの配置構成はこれに限られるものではなく、どのように配置されていてもよい。例えば、走行路30の裏面側により多くのリブを密集させてもよいし、走行路30の位置とは無関係に各リブを配置してもよい。また、補強縦リブ28及び補強横リブ29のうちのいずれか一方のみを設ける構成としてもよい。
・ 図6に示すように、走行路30の上にシート材34を敷設してもよい。このシート材34は走行路30よりも幅広に形成されており、脚部13やガイド部材14の側面に沿った形状に屈曲されるようにして配置されている。このように構成した場合には、一の構造部材11におけるブロック台20間に形成される凹みがシート材34により被覆された状態となるため、この凹みと走式走行車の車輪との間に生じる引っ掛かりやがたつきが抑制される。また、脚部13及びガイド部材14に沿って屈曲するシート材34の両側部は、走行路30側において、脚部13間及び脚部13とガイド部材14との間に形成される隙間を被覆する。これにより、自走式走行車の車輪や角部が上記隙間に引っ掛かることに起因する走行障害の発生が抑制される。
なお、シート材34は、少なくとも走行路30の中央部32に敷設されていればよく、その幅や敷設状態はとくに限定されるものではない。中央部32のみにシート材34を敷設する場合においては、可撓性のない板状部材をシート材34として用いてもよい。
・ 構造部材11は、雨水を貯留して水害を防止する図5に示すような水貯留槽40に限らず、農業用水の水貯留槽、防火用水用の水貯留槽、噴水用の水を貯留する水貯留槽等に適用することもできる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について記載する。
・ 前記走行路には、該走行路の走行方向に対して交差する方向に延びるスリットが設けられていることを特徴とする水貯留槽用の構造部材。
(a)、(b)は、本実施形態の構造部材を示す斜視図。 本実施形態の構造部材における一ブロック台の上面図。 図2におけるA−A線断面図。 図2におけるB−B線断面図。 本実施形態の水貯留槽を示す概略図。 別例の構造部材を示す斜視図。
符号の説明
10…並置積層構造体、11…構造部材、12…基台、13…脚部、28…補強縦リブ、29…補強横リブ、30…走行路、31…側部、32…中央部、34…シート材、40…水貯留槽。

Claims (5)

  1. 合成樹脂により成形され、基台と、該基台の表面に立設された複数の脚部とを備え、複数個を並置しつつ積層した状態にすることによって水貯留槽の貯留空間を確保して並置積層構造体を構成する水貯留槽用の構造部材であって、
    前記基台の表面には、自走式走行車を走行させるための走行路が設けられており、該走行路は、前記脚部間を通り、少なくとも一組の対向する基台の側縁間を結ぶように形成されていることを特徴とする水貯留槽用の構造部材。
  2. 前記走行路の中央部は、走行方向に対して連続した平面により形成されるとともに、該平面は、走行方向に向かって傾斜する坂面又は水平面であることを特徴とする請求項1に記載の水貯留槽用の構造部材。
  3. 前記走行路の側部は、該走行路の中央側から側縁側に向かって前記脚部の立設方向に傾斜する傾斜面を形成していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水貯留槽用の構造部材。
  4. 前記基台は、前記走行路が位置する部位の裏面側に前記走行路に加わる荷重を支持するための補強リブを設けていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の水貯留槽用の構造部材。
  5. 前記走行路上には、シート材が敷設されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の水貯留槽用の構造部材。
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