JP4913922B1 - 傘固定具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
首掛け帯具と、腰用ベルトと、傘の支柱留具と、傘の柄用袋体とからなる傘固定具であって、首掛け帯具は中央近辺が容易に湾曲する部材で構成され、一面に雄雌混合タイプの面ファスナが設けられた平たい帯状の部材とし、腰用ベルトはバックルが設けられた伸縮自在の帯状部材とし、傘の支柱留具は一面が雄タイプの面ファスナであって、他面が雌タイプの面ファスナである略矩形の平板部材とし、傘の柄用袋体は雄雌混合タイプの面ファスナに着脱可能な生地で構成される、傘の柄に適合する細い筒状部材とした。さらに平板状包括部材を設け、首掛け帯具の端部近傍、又は傘の柄と傘の柄用袋体と首掛け帯具の端部近傍を覆うことができる構成とした。
【選択図】図1
Description
このような問題を解決するために、従来から両手を使わなくとも傘を開いた状態で支持することができる器具が開発されている(例えば特許文献1)。
第一の問題点は、該文献に記載の器具では傘の固定は困難であるという点である。まず、面ファスナを取り付けた部品で傘の柄を挟むだけなので、傘の柄が固定されず、滑って上下に移動してしまう。次に、傘の軸を衿にクリップでとめるだけの構造なので、クリップから傘が外れたり、衿が傘に引っ張られることで拡がり、傘が左右に移動してしまう。そして支持具下部を折り曲げ傘の柄を覆ってはいるものの、傘の柄自体を強固に挟むものではないことから、傘の柄が固定されるわけではない。
第二の問題点は、傘の位置や向きの微調整が簡単にはできない点である。まず、傘の軸をクリップで衿にとめる構成なので、軸位置を変えたい場合にクリップを衿元から外し、再度クリップを付け直す必要がある。次に、傘の柄の直線部分しか面ファスナで腰のベルトに接着できないため、傘の柄の上下方向の調節幅が狭く限定されてしまう。
第三の問題点は、該文献に記載の器具は人の体型によっては使用できない点である。なぜなら、器具を首から回し、身体の正面においてファスナでとめる構成となっているため、太っている人だとファスナが閉まらない場合があり得るし、また細い人だと首周りが開きすぎてしまう場合が考えられるためである。
傘の柄用袋体は雄雌混合タイプの面ファスナに着脱可能な生地で構成される、傘の柄に適合する細い筒状部材であり、前記傘の支柱留具を傘の支柱に巻きつけ、前記首掛け帯具の雄雌混合タイプの面ファスナに着脱可能としたことを要旨とする。
該筒状包括部材は上下端部が開放された筒状の部材であり、内部表面に面ファスナを設けたことを要旨とする。
また、傘の支柱は、傘の支柱に巻きつけられた支柱留具によって首掛け帯具の上部に接着される。傘の柄と支柱がそれぞれ身体に装着した首掛け帯具に強固に接着されることで、傘が動かないように身体に強固に固定できる。
また、傘の高さを変更する場合は、傘の柄用袋体と前だれの端部近傍を収容した平板状・筒状包括部材の位置を上下に調節することで位置調節が可能である。
以上の通り、容易に傘の位置を調整又は変更することができる。
従って、使用者の体格により本発明に係る傘固定具の使用が制限されることはない。
長さは任意であるが、どのような体格の者でも使用可能とすることを考えると、首掛け帯具のうち首に掛ける中央部分は好ましくは約30cm〜40cm、特に好ましくは約35cm、面ファスナを設けた右前だれと左前だれはそれぞれ好ましくは約40cm〜60cm、特に好ましくは50cmとするとよい。
両前だれとその中間にある部材との境界を飾りテープ(12)で覆うと面ファスナが設けられている位置を把握するための目印になるし、外見上好ましくなる。
右前だれと左前だれの裏面は面ファスナ等は設けず、凹凸などがなく、繊維に付着しない素材(例えばテープ)などとすることが好ましい。なぜなら、繊維に付着するような素材を用いると、前だれの裏面が着衣に接触した際、着衣に付着してしまい、着衣の生地を傷めてしまうといったことを防止するためである。
これにより、首掛け帯具(3)を首にまわして掛けた後、左前だれ(9)に固着された留具(13)の面ファスナ雄面を右前だれ(8)表面の雄雌混合タイプの面ファスナに接着させることで、両者が所定幅以上開かないようにすることができる。
本実施例に係る袋体では、挿入口端部に沿って紐を通して、この紐に留具(15)を設けることで挿入口を閉じた状態で固定できるようにしている。
留具は紐の2箇所を任意の場所で容易に留めることができるものならどのようなものでもよい。本実施例では巾着袋やバッグの紐を締める際に用いられるコードストッパー(ひも留め)を用いている。コードストッパーは、ボタンを押すとストッパーがスライドし、ボタンを離すとストッパーがスライドしなくなる。そのため、ストッパーをスライドさせて挿入口に通した紐を締めた状態で容易に留めることができる。
また、袋体全体を伸縮性のある素材(ゴム素材など)で構成してもよいし、袋体の挿入口周りにゴムなどの伸縮部材を設けて袋体全体が傘の柄に固定されるようにしてもよい。
ベルトは伸縮部材でできており、かつアジャスターによりベルトの長さも調節できる。そのため、どのようなウエストサイズの人にも絞めすぎたり緩すぎたりしないようにベルトを腰に巻くことができるようになっている。
このような形状とすることで、バックルの位置に面ファスナ部材を設けた際、バックルを覆わないため、バックルの操作が可能となる。
ただし面ファスナ部材は一面を面ファスナとできればこのような形状に限定されず、たとえば平たい筒状とし、筒内にベルトを通すこととしてもよい。
このようにすることで、傘の柄用袋体(14)や首掛け帯具(3)の両前だれ(8、9)の雄雌混合タイプの面ファスナが平板状包括部材の所定面と着脱可能となる。
まず、図3に示すように傘の柄用袋体(14)には予め傘の柄の部分(4)を挿入しておく。傘によって柄の部分は湾曲しているものもあれば直線状のものもあるが、上述のサイズの柄用袋体を用いると、多くの傘の柄に適合して用いることができる。
そして、傘の柄を挿入した後、柄が袋体から抜けないように、袋体の挿入口を締めて、口が開かないように固定する。
傘の柄が湾曲しているタイプのものであれば、傘の柄よりも支柱(2)のほうが細くなっており、その境界で段になっている。そのため、袋体の口は支柱側から柄の方へは移動しないことから袋体が抜けにくくなり好ましい。
そして留具(13)で右前だれと左前だれとを固定することで、両前だれが所定幅以上開かないようにする。
また、紐状部材を用いない場合は予め傘の支柱に傘の支柱留具を巻きつけて固定しておくだけでよい。
その後、傘の支柱(2)を巻き込んだ支柱留具(16)を首掛け帯具(3)の右前だれ(8)又は左前だれ(9)の面ファスナ(雄雌混合タイプ)に接着させる。
なお、支柱留具において雌面が内側(支柱が接する面)となるようにすると、雄面が前だれの面ファスナに接することとなり、より強く両者を接着できるため好ましい。
接着後、平板状包括部材の左右端部はそのままとしてもよいが、左右端部を身体側に折り畳むと左右端部が整い外観上好ましい。
以上の方法により、本実施例に係る傘固定具により、傘を身体に固定することができる。
そして傘の支柱留具を首掛け帯具(3)の右前だれ(8)と左前だれ(9)とに接着させる。ここまでは、上述の第1の使用方法と同じである。
そして、図6に示すように、右前だれ(8)と左前だれ(9)の先端(18、19)を上方に折り返し、傘の柄を覆う柄用袋体(14)に接着させる。これにより、傘の柄を首掛け帯具(3)の前だれ下部に確実に接着させることができ、傘の柄部分が容易に外れることがなくなる。
接着後、図7に示すように平板状包括部材の左右端部を身体側に折り畳み、傘の柄用袋体(14)に接着させる。これにより、傘の柄を挿入した傘の柄用袋体(14)及び傘の柄用袋体を接着させた首掛け帯具の両前だれ先端近傍を、平板状包括部材で覆うことができる。
以上の方法によっても、本実施例に係る傘固定具により、傘を身体に固定することができる。
例えば、傘の柄の角度を変更するだけであれば、首掛け帯具(3)に接着させた傘の支柱留具(16)を外し、所望の角度になるように首掛け帯具に接着しなおせばよい。
上述の通り、首掛け帯具(3)は右前だれ(8)と左前だれ(9)との間隔を任意に調整できるため、胸囲が大きい人も小さい人も利用できる。また、腰用ベルト(5)には伸縮部材を用いており、かつ長さを調整するアジャスターも備えているため、腰周りが大きい人も小さい人も自分のウエストサイズに合わせて腰用ベルトを装着することができる。
上述の通り、本実施例に係る傘固定具では、傘の柄を腰用ベルトで動かないように固定することができる。さらに、傘の柄自体に面ファスナに接着する袋体(14)を装着するため、袋体を通して傘の柄が首掛け帯具(3)の面ファスナ又は平板状包括部材に確実に接着される。さらにその上から前だれ(8、9)を折り曲げて傘の柄に接着させ、平板状包括部材(38)で覆った上で腰用ベルト(5)で身体に固定する。
これにより、傘の柄の位置がずれることはなくなる。
また、傘の支柱は、傘の支柱に巻きついた支柱留具(16)によって首掛け帯具(3)の上部に接着される。
傘の柄と支柱がそれぞれ身体に装着した首掛け帯具(3)に強固に接着されることで、傘自体が動くことがなくなる。
筒状包括部材の筒の内側面(裏面)は面ファスナとする必要がある。とりわけ雄雌混合タイプの面ファスナとすることが好ましい。
また、筒状包括部材の上端のみ開放された態様としてもよいが、本実施例では上端と下端とを開放した態様としている。これにより傘の柄等を部材の内部に貫通させ、好みの高さで部材を保持することが可能となる。
そして傘の支柱留具と傘の柄用袋体とを首掛け帯具(3)の右前だれ(8)と左前だれ(9)とに接着させる。その後、両前だれの先端部分を上側に折り畳み、傘用袋体に接着させる。ここまでは実施例1に係る傘固定具の第2の使用方法と同様である。
また、筒状包括部材の内側面(裏面)は雄雌混合タイプの面ファスナになっているため、筒状包括部材の内側面と、傘の柄用袋体と首掛け帯具の前だれ部分が接着される。
以上により、身体に傘の固定が可能である。
また、傘の支柱留具を首掛け帯具の上方の任意の位置に接着させる。以上の動作により、傘を身体に固定することができる。
また、留具の羽根つまみ(34)をつまむことでストッパーが外れ、本体が留具から外れる。
これにより、蝶クラッチ本体と留具とで衣服及び上述の首掛け帯具(3)を挟んだ際に、小さいピンと凸部とが衣服及び首掛け帯具に刺さり、蝶クラッチ自体が回転しないように規制できる。
蝶クラッチ本体の差しピンを首掛け帯具と衣服に刺し、裏側から蝶クラッチ留具により固定する。
衣服はジャケット、チョッキ、セーターなど、どのようなものでも構わない。
そして、傘に取り付けた傘の支柱留具(16)と傘の柄用袋体(14)とを面ファスナ付衣服の面ファスナ部分(40)に接着させる。
最後に、傘の柄を挟むように腰用ベルト(5)を腰周りに装着すれば、傘が身体に固定される。
また、傘の柄用袋体の上側に、実施例1で説明した平板状包括部材(38)を接着させ、その上から腰用ベルトで身体に締着させてもよい。また、両面が面ファスナとなっている平板状包括部材を面ファスナ付衣服(39)と傘の柄用袋体との間に入れてもよい。
また、各部材の色は任意であるが、例えば首掛け帯具、腰用ベルト、傘の支柱留具、傘の柄用袋体及び筒状包括部材を黒色で統一すると特定の部材が目立つことがなくなり外観上好ましい。
2 傘の支柱
3 首掛け帯具
4 傘の柄
5 腰用ベルト
6 蝶クラッチ
7 衣服
8 右前だれ
9 左前だれ
10 前だれ部
11 ズボン
12 飾りテープ
13 留具
14 傘の柄用袋体
15 留具
16 傘の支柱留具
17 つなぎ金具付き鎖
18 右前だれ先端部分
19 左前だれ先端部分
20 紐状部材
21 ナスカン
22 孔
23 傘の支柱留具本体
24 雄面
25 雌面
26 ベルトアジャスター
27 バックル(サイドリリースタイプ)
28 ベルトとおし
29A 面ファスナ表面
29B 面ファスナ裏面
30 蝶クラッチ本体
31 蝶クラッチ留具
32 差しピン
33 回転規制用ピン
34 蝶クラッチ羽根つまみ
35 孔部
36 凸部
37 面ファスナ部材
38 平板状包括部材
38’ 筒状包括部材
39 面ファスナ付衣服
40 面ファスナ部分
41 衣服
Claims (9)
- 首掛け帯具と、腰用ベルトと、傘の支柱留具と、傘の柄用袋体とからなる傘固定具であって、
首掛け帯具は中央近辺が容易に湾曲する部材で構成され、一面に雄雌混合タイプの面ファスナが設けられた平たい帯状の部材であり、
腰用ベルトはバックルが設けられた伸縮自在の帯状部材であり、
傘の支柱留具は一面が雄タイプの面ファスナであって、他面が雌タイプの面ファスナである略矩形の平板部材であり、
傘の柄用袋体は雄雌混合タイプの面ファスナに着脱可能な生地で構成される、傘の柄に適合する細い筒状部材であり、
前記傘の支柱留具を傘の支柱に巻きつけ、前記首掛け帯具の雄雌混合タイプの面ファスナに着脱可能としたことを特徴とする傘固定具。 - 前記首掛け帯具において、さらに首掛け帯具を身体に装着した際に首掛け帯具の右前だれと左前だれが所定幅以上開かないようにする留具を設けており、
該留具は略矩形状の面ファスナであって、所定の端部が右前だれ又は左前だれと固着されており、他方の前だれの雄雌混合タイプの面ファスナに着脱可能としたことを特徴とする請求項1に記載の傘固定具。 - 前記腰用ベルトにおいて、さらにベルトを挿通可能とした略矩形状の面ファスナ部材を設けており、該面ファスナ部材は前記首掛け帯具の雄雌混合タイプの面ファスナ及び前記傘の柄用袋体に着脱可能としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の傘固定具。
- 前記傘固定具において、さらに首掛け帯具の端部近傍を覆うための平板状包括部材を設け、
該平板状包括部材は可撓性を有する平たい略矩形状部材であって、両面又は片面に面ファスナを設けたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の傘固定具。 - 前記傘固定具において、さらに傘の柄と傘の柄用袋体と首掛け帯具の端部近傍を内部に収容するための筒状包括部材を設け、
該筒状包括部材は上下端部が開放された筒状の部材であり、内部表面に面ファスナを設けたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の傘固定具。 - 前記傘固定具において、さらに蝶クラッチを設け、前記首掛け帯具と衣服とを蝶クラッチによって固定可能としたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の傘固定具。
- 前記蝶クラッチは差しピンを有する蝶クラッチ本体と、差しピンを嵌合させるための孔部を有する蝶クラッチ留具とからなり、蝶クラッチ本体には差しピンの他に1本以上の小さいピンを有し、かつ蝶クラッチ留具の蝶クラッチ本体と接する面には複数の凸部を有し、
蝶クラッチで前記首掛け帯具と衣服とを固定した際に、蝶クラッチが回転しないようにしたことを特徴とする請求項6に記載の傘固定具。 - 面ファスナ付衣服と、腰用ベルトと、傘の支柱留具と、傘の柄用袋体とからなる傘固定具であって、
面ファスナ付衣服は衣服の前側の表面に正面視で略V字型に帯状の面ファスナが設けられており、
腰用ベルトはバックルが設けられた伸縮自在の帯状部材であり、
傘の支柱留具は一面が雄タイプの面ファスナであって、他面が雌タイプの面ファスナである略矩形の平板部材であり、
傘の柄用袋体は面ファスナに着脱可能な生地で構成される、傘の柄に適合する細い筒状部材であり、
前記傘の支柱留具を傘の支柱に巻きつけ、前記面ファスナ付衣服の面ファスナに着脱可能とし、
前記傘の柄用袋体に傘の柄を挿入し、傘の柄用袋体が前記面ファスナ付衣服の面ファスナに着脱可能としたことを特徴とする傘固定具。 - 請求項1から請求項7の何れかに記載の傘固定具を用いた傘の固定方法であって、
前記傘の柄用袋体を傘の柄に取り付けるステップと、
前記傘の支柱留具を傘の支柱に巻きつけるステップと、
前記首掛け帯具を身体に装着し、傘の柄に取り付けられた傘の柄用袋体を首掛け帯具に接着させるステップと、
前記首掛け帯具の前だれ端部を傘の柄用袋体に接着させるステップと、
傘の支柱に巻きつけられた傘の支柱留具を首掛け帯具に接着させるステップと、
前記腰用ベルトにより傘の柄、傘の柄用袋体及び首掛け帯具の前だれを身体に締着させるステップとからなる傘の固定方法。
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