JP4913755B2 - 試料溶解および反応表面のコーティング - Google Patents

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Description

本発明は、核酸分析を容易にする共重合体に関する。
核酸分子を固体表面に固定化することにより、特にハイスループットフォーマットにおいて、核酸の調製および分析が容易になる。核酸の調製および分析システムの一例は、DNA結合ポリマーでコートしたPCRプレートにおいて血液の溶解が起こる、ダイレクト・プレート・プレプ・システム(Direct Plate Prep system)である。血液から抽出されたDNAは、プレート上のポリマーに結合する。次にプレートを洗浄し、反応に必要な成分を加えることによってPCRを開始することができる。同様の製品がトリニティ・バイオテック(Trinity Biotech)PLCより市販されていた。いわゆる「エクストラ−アンプ・プレート(Xtra-Amp Plates)」はシリカでコートされており、生体試料の溶解、および試料から抽出した核酸の、コートしたプレートへの結合は、カオトロピック塩を使用することによって実施され得る。
上述の通り、現在市販されている核酸の調製および分析システムは、核酸の抽出および/または分析が起こる容器がDNA結合ポリマーでコートされていることが必要である。従って、より簡易な、および/または、より効率的なシステムの開発が必要とされている。
本発明は、核酸分析を容易にする共重合体、そのような共重合体を含む組成物、およびそのような共重合体の製造および使用方法を提供する。
1つの側面において、本発明は、第一の成分から得られる部分、第二の成分から得られる部分、およびアミノ基を含有する成分から得られる部分を含む共重合体であって、第一の成分は、疎水性モノマーまたはその誘導体を含み、第二の成分は、アミノ基を含有する成分が直接的または間接的に結合してもよい、少なくとも1つの官能基を提供するモノマーまたはその誘導体を含み、アミノ基を含有する成分は、直接的または間接的に、第二の成分に共有結合する、共重合体を提供する。
アミノ基を含有する成分が間接的に第二の成分に結合する場合、第二の成分はスペーサーの一端に共有結合し、スペーサーのもう一つの末端がアミノ基を含有する成分に結合することが好ましい。
同様に、第一の成分として2つ以上の異なるモノマーの混合物を使用し、かつ、第二の成分として2つ以上のモノマーの混合物を使用することも可能である。
さらなる態様において、第一の成分から得られる部分は第一の疎水性ポリマーまたはその誘導体を含み、第二の成分から得られる部分は第二のポリマーまたはその誘導体を含み、アミノ基を含有する成分から得られる部分は第二の成分に共有結合する。このような態様は、第一の成分のモノマーがポリマーを形成し、第二の成分のモノマーがポリマーを形成し、得られるポリマーが互いに結合する場合に、形成され得る。例えば、ブロック共重合体またはグラフト重合体において、このような場合になり得る。
疎水性モノマーより得られる部分または得られる疎水性ポリマー部分それぞれにより、共重合体が疎水性表面上にフィルムを形成することが可能になり、一方、第二のモノマーより得られる部分または第二のポリマー部分はそれぞれ、アミノ基を含有する成分が共重合体に直接的または間接的に結合するための官能基を提供する。アミノ基は順々に正電荷を提供して、共重合体の核酸分子への結合を可能にする。換言すれば、本発明の共重合体は、疎水性モノマーまたは疎水性ポリマー成分から得られる部分それぞれと、疎水性表面との間の疎水性相互作用によって、および、正に荷電したアミノ基と負に荷電した核酸分子との間の静電相互作用によって、核酸分子を疎水性表面上に固定化する能力がある。
本発明の共重合体の例は、制限されないが、アミノ-修飾ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)、アミノ-修飾ポリ(イソプレン-グラフト-無水マレイン酸)、アミノ-修飾ポリ(メチルビニルエーテル-alt-無水マレイン酸)、アミノ-修飾ステアリルアクリレート-グリシジルメタクリレート共重合体、およびアミノ-修飾ポリ(スチレン-グリシジルメタクリレート)共重合体を含む。
別の側面において、本発明は、共重合体含有溶解緩衝液等の、本書に記載した共重合体を含む組成物を提供する。
別の側面において、本発明は、本書に記載した共重合体と核酸分子との間の相互作用によって形成される複合体を提供する。
別の側面において、本発明は、本書に記載した共重合体を含む、生物学的アッセイを実施するためのキットを提供する。キットの例は、制限されないが、本発明の共重合体および溶解緩衝液を含む試料調製用キット、本発明の共重合体、溶解緩衝液、任意に洗浄緩衝液、DNAポリメラーゼ、およびdNTP類を含む核酸増幅用キットを含む。
別の側面において、本発明は、本書に記載した共重合体でコートされた、核酸アッセイを実施するための容器を提供する。
別の側面において、本発明は、核酸含有生体試料を本書に記載した共重合体を含む溶解緩衝液と混合することを含む、生体試料からの核酸の抽出方法を提供する。
別の側面において、本発明は、本書に記載した共重合体および核酸を疎水性表面に同時にまたは連続的に適用することを含む、核酸の疎水性表面への固定化方法を提供する。
別の側面において、本発明は、(i)核酸含有生体試料を、共重合体含有溶解緩衝液と混ぜ合わせること、(ii)工程(i)において形成された混合物を疎水性表面に適用して、生体試料中の核酸を、溶解緩衝液中の共重合体によって疎水性表面上に固定化すること;および(iii)鋳型として疎水性表面上に固定化された核酸を用いて、核酸の増幅を実施することを含む、核酸の増幅方法を提供する。
本発明は、核酸分析を容易にする共重合体、そのような共重合体を含む組成物、およびそのような共重合体の製造および使用方法を提供する。
1つの側面において、本発明は疎水性表面および核酸分子の両者に結合する能力のある共重合体を提供する。さらに具体的には、本発明の共重合体は、第一の成分から得られる部分、第二の成分から得られる部分、およびアミノ基を含有する成分から得られる部分を含む。第一の成分は、疎水性モノマーまたはその誘導体を含み、ポリマー部分となり得、共重合体が疎水性相互作用によって疎水性表面に結合することを可能にする。第二の成分は、第二のモノマー部分またはその誘導体を含み、第二のポリマー部分となり得、アミノ基を含有する化合物が直接的または間接的に共重合体に結合することを可能にする反応性基を提供する。
第一の成分のモノマーは、あらゆる疎水性モノマーまたはその誘導体を含んでもよい。このような疎水性モノマーは、スチレンのような不飽和芳香族類、エチレンまたはプロピレンのようなアルケン類、またはブタジエンのようなアルカポリエン類(ポリエン類)を例示することができる。
第一の成分のモノマーがポリマーとなる場合、共重合体は、あらゆる疎水性ポリマーまたはその誘導体を含んでもよい第一の成分を含む。疎水性ポリマーの例は、制限されないが、ポリスチレン、ポリエチレンまたはポリプロピレンのようなポリアルケン類、およびブタジエンのようなポリアルカポリエン類を含む。
第二の成分は、あらゆるポリマーを含んでもよいか、または、アミノ基を含む化合物の直接的な結合(即ち、アミノ基含有化合物との直接反応による)または間接的な結合(即ち、第一にアミノ基を含有しない化合物との1以上の反応による。ここでそれらの化合物の少なくとも一部は最終的共重合体中に組み入れられ、そのような部分はアミノ基含有化合物をさらに結合させる)を可能にする反応性基を含有するあらゆるポリマーまたはその誘導体となってもよい。ある種の具体例において、第二の成分はアミン反応性基を含む。他のある種の具体例において、第二の成分はヒドロキシル反応性基を含む。反応性基の例は、制限されないが、カルボキシレート、無水物、アルデヒドおよびエポキシ基を含む。第二の成分のモノマーは、無水マレイン酸、アクリル酸、4-ヒドロキシスチレン、4-ビニル-ベンズアルデヒドおよびそれらの誘導体を例示することができる。第二の成分のモノマーが第二の成分のポリマーを形成する場合、第二の成分の例は、制限されないが、ポリ(無水マレイン酸)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(4-ヒドロキシ-スチレン)、ポリ(4-ビニル-ベンズアルデヒド)、および上記したポリマーの誘導体を含む。
ある種の具体例において、本発明の共重合体は、疎水性モノマーと、アミノ基を含有する成分が結合し得る少なくとも1つの官能基を提供するモノマーとの重合から得られる共重合体を修飾することによって、または、疎水性ポリマー、およびアミノ基を有する化合物(例えば、第1級、第2級、または第3級アミン)との別のポリマーを含む共重合体を修飾することによって、合成してもよい。アミノ基を有する化合物は、共重合体上の反応性基と相互作用する別のアミノ基またはヒドロキシル基等の、第二の官能基をさらに含んでもよい。アミノ基を有する化合物の例は、制限されないが、2-(ジイソプロピルアミノ)-エチルアミン、N,N-ジエチルジエチレントリアミン、1-(2-アミノエチル)ピロリジン、1-アミノ-4-メチルピペラジン、N,N,2,2,-テトラメチル-1,3,-プロパンジアミン、3-(ジブチルアミン)プロピルアミン、ジラール試薬T、塩化コリン、2-(2-ジエチルアミノエチルアミノ)-エタノール、2-[[2-(ジメチルアミノ)エチル]メチルアミノ]エタノール、1,3-ビス-(ジエチルアミノ)-2-プロパノール、a-(ジイソプロピルアミノ)エタノール、2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノール、4-ジイソブチルアミノ-I-ブタノール、6-ジプロピルアミノ-1-ヘキサノール、またはジエタノールアミンを含む。
ある種の具体例において、第二の成分は、第二の成分または第二のポリマーのモノマーをアミノ基を含有する成分に結合する、スペーサー部分をさらに含んでもよい。スペーサー部分により、アミノ基と疎水性ポリマー骨格との間の距離を最適化することが可能になり、従って、疎水性表面上への核酸の固定化を最適化することが可能になる。
スペーサー部分は、共重合体がアミノ基を含む化合物と反応する前か反応と同時に、第一および第二の成分を含む共重合体と反応する、スペーサー形成分子に由来してもよい。スペーサー形成分子は、第二のモノマーより得られた部分または第二の成分のポリマー部分のそれぞれの反応性基、およびアミノ基を含有する化合物の別の反応性基の両者と反応する能力のある、あらゆる分子であってもよい。スペーサー形成分子の例は、制限されないが、ラクトノラクトン、一般式HO-(C2H4O)n-Hを有し、式中nが1〜20,000である、非修飾および化学的修飾ポリ(エチレングリコール)、一般式HO-(C3H6O)m-Hを有し、式中mが1〜20,000である、非修飾および化学的修飾ポリ(プロピレングリコール)、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロール-プロポキシレートトリグリセロールエーテル、およびポリ(メタ)アクリル酸を含む。
本発明の共重合体は、ブロックポリマー、グラフトポリマー、統計(statistical)ポリマーまたは代替(alternative)ポリマーであってもよい。それらは線状または分子状であり得る。
本発明の共重合体の例は、制限されないが、アミノ-修飾ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)、アミノ-修飾ポリ(イソプレン-グラフト-無水マレイン酸)、アミノ-修飾ポリ(メチルビニルエーテル-alt-無水マレイン酸)、アミノ-修飾ステアリルアクリレート-グリシジルメタクリレート共重合体、およびアミノ-修飾ポリ(スチレン-グリシジルメタクリレート)共重合体を含む。
本発明の共重合体は、約5%〜約60%(重量百分率。この範囲内のあらゆる値を含む)の第二の成分のモノマーを含んでもよい。例えば、アミノ-修飾ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)、アミノ-修飾ポリ(イソプレン-グラフト-無水マレイン酸)、およびアミノ-修飾ポリ(メチルエーテル-alt-無水マレイン酸)は、それぞれ、約7%〜約50%(重量百分率。この範囲内のあらゆる値を含む)の無水マレイン酸を含んでもよい。
本出願の共重合体は、第一に、第一の疎水性モノマーおよび上記に規定した官能基を有する第二のモノマーより得られる共重合体を合成するかまたは得て、または第一に、疎水性ポリマーおよび第二のポリマーを含む共重合体を合成し、次に、得られた共重合体をアミノ基を含有する化合物で直接的または間接的に修飾することによって、合成してもよい。例えば、ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)共重合体は市販されており、アミノ溶解によって2-ジイソプロピルアミノ-エチルアミン(DIPAEA)と共有結合してもよい。以下の実施例1はそのような合成スキームの例を提供する。
上述したとおり、本発明の共重合体は、核酸の固定化および分析を容易にする。例えば、本発明の共重合体は、溶解緩衝液または別の核酸抽出または調製緩衝液中に含まれてもよい。得られる緩衝液は、生体試料と併せ、その後疎水性表面を有する反応器に添加してもよい。緩衝液中の共重合体は、1つの疎水性部分または疎水性ポリマー部分によって反応器の疎水性表面上にフィルムを形成し、一方、そのアミノ基は核酸分子に結合する。疎水性表面に固定化された核酸分子は、次に、増幅および/または分析してもよい。従って、本発明の共重合体を包含することによって、試料溶解と反応器コーティングの組み合わせが可能になり、その結果、核酸分析の簡易化が可能になる。
代わりに、上述した通りの共重合体を含有する緩衝液は、最初に添加され、このように反応器をコートしてもよい。次に生体試料をコートした反応器中の緩衝液に添加してもよい。
本発明の方法によって分析され得る生体試料は、核酸分子を潜在的に含有するあらゆる試料を含む。このような試料は、生物から直接的に単離してもよく、または、その後に処理してもよい。生体試料の例は、制限されないが、血液、体液、および培養細胞を含む。
本発明の共重合体は、好ましくは、共重合体が結合する核酸分子について実施される分析を妨げない。このような分析は、核酸ハイブリダイゼーション、および種々のタイプのPCR等の核酸増幅を含む。
従って、1つの側面において、本発明は、共重合体を含有する溶解緩衝液等の、本書に記載した共重合体を含む組成物を提供する。別の関連する側面において、本発明は、本書に記載した共重合体と核酸分子との相互作用によって形成される複合体を提供する。
別の関連する側面において、本発明は、本書に記載した共重合体を含む生物学的アッセイを実施するためのキットを提供する。キットの例は、制限されないが、本発明の共重合体および溶解緩衝液を含む試料調製用キット、および、本発明の共重合体、溶解緩衝液、任意に洗浄緩衝液、DNAポリメラーゼ、およびdNTP類を含む核酸増幅用キットを含む。
別の側面において、本発明は、本書に記載した共重合体でコートした核酸分析を実施するための容器を提供する。コートされ得る容器の例は、制限されないが、PCRを実施するための多穴プレートまたはストリップ、およびPCRチューブを含む。関連する側面において、本発明は、核酸の結合および分析のための固体基質を提供する。このような基質は、制限されないが、核酸の結合およびハイブリダイゼーション分析の実施、または他の核酸分析に使用し得るスライドおよびチップを含む。
別の側面において、本発明は、核酸を含有する生体試料を本書に記載した共重合体を含む溶解緩衝液と混合することを含む、生体試料から核酸を抽出する方法を提供する。このような方法は、得られた混合物を疎水性表面を有する反応器に添加することをさらに含んでもよい。
別の側面において、本発明は、本書に記載した共重合体および核酸を疎水性表面に同時にまたは連続的に適用することを含む、核酸を疎水性表面に固定化する方法を提供する。核酸および共重合体を疎水性表面に同時に適用する態様において、核酸は適用の前に共重合体と混ぜ合わせてもよく、または核酸および共重合体を表面に別々に適用してもよい。
別の側面において、本発明は、(i)核酸を含有する生体試料を共重合体を含有する溶解緩衝液と併せること、(ii)工程(i)で形成された混合物を疎水性表面に適用して、生体試料中の核酸を、溶解緩衝液中の共重合体で疎水性表面に固定化すること、および(iii)鋳型として疎水性表面に固定化された核酸を用いて核酸の増幅を実施することを含む、核酸増幅方法を提供する。これらの方法は、工程(iii)の前に洗浄緩衝液で疎水性表面を洗浄することをさらに含んでもよい。
本発明の方法の例は:(i)血液試料を、DIPAEAと共有結合するポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)を含有する赤血球溶解緩衝液と混ぜ合わせて、混合物を形成すること;(ii)工程(i)の混合物を、疎水性表面を有する反応器(例えば、PCRプレートまたはストリップ)に加えること;(iii)反応器中の溶液を除くこと;(iv)任意に反応器を洗浄緩衝液で洗浄すること;(v)反応器においてPCRを実施すること;および(vi)任意に増幅された核酸分子を検出すること:を含む。
共重合体が第一および第二のポリマーで形成される場合、態様のさらなる群は、以下の通り要約することができる:
第一の成分、第二の成分、およびアミノ基を含む共重合体であって、
(i)第一の成分は、第一の疎水性モノマーまたはその誘導体を含み、
(ii)第二の成分は、第二のポリマーまたはその誘導体を含み、かつ
(iii)アミノ基は、第二の成分に共有結合する、
共重合体。
2.1の共重合体であって、第一の疎水性ポリマーがポリスチレンである、共重合体。
3.1の共重合体であって、第一の疎水性ポリマーが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリアルケン、またはポリアルカポリエンである、共重合体。
4.1の共重合体であって、第二のポリマーが、ポリ(無水マレイン酸)、ポリ(アクリル酸)、またはポリ(メタクリル酸)である、共重合体。
5.1の共重合体であって、第二のポリマーが、ポリ(4-ヒドロキシ-スチレン)、ポリ(4-ビニル-ベンズアルデヒド)、またはその誘導体である、共重合体。
6.1の共重合体であって、第二の成分がさらにアミン反応性基を含む、共重合体。
7.6の共重合体であって、アミン反応性基がカルボキシレート、アルデヒド、またはエポキシ基である、共重合体。
8.1の共重合体であって、第二の成分がさらにヒドロキシル反応性基を含む、共重合体。
9.1の共重合体であって、第一の親水性ポリマーおよび第二のポリマーを含む共重合体をアミノ基を有する化合物で修飾することによって、アミノ基が第二の成分に共有結合する、共重合体。
10.9の共重合体であって、アミノ基を有する化合物が、第1級、第2級、または第3級アミンである、共重合体。
11.9の共重合体であって、アミノ基を有する化合物がさらに第2級アミノ基を含む、共重合体。
12.9の共重合体であって、アミノ基を有する化合物がさらにヒドロキシル基を含む、共重合体。
13.9の共重合体であって、アミノ基を有する化合物が、2-(ジイソプロピルアミノ)-エチルアミン、N,N-ジエチルジエチレントリアミン、1-(2-アミノエチル)ピロリジン、1-アミノ-4-メチルピペラジン、N,N,2,2,-テトラメチル-1,3,-プロパンジアミン、3-(ジブチルアミン)プロピルアミン、ジラール試薬T、塩化コリン、2-(2-ジエチルアミノエチルアミノ)-エタノール、2-[[2-(ジメチルアミノ)エチル]メチルアミノ]エタノール、1,3-ビス-(ジエチルアミノ)-2-プロパノール、a-(ジイソプロピルアミノ)エタノール、2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノール、4-ジイソブチルアミノ-I-ブタノール、6-ジプロピルアミノ-1-ヘキサノール、またはジエタノールアミンである、共重合体。
14.1の共重合体であって、第二の成分が、さらに、第二のポリマーのモノマーをアミノ基に結合するスペーサー部分を含む、共重合体。
15.1の共重合体であって、スペーサー部分が、ラクトノラクトン、一般式 HO-(C2H4O)n-Hを有し、式中nが1〜20,000である、非修飾および化学的に修飾されたポリ(エチレングリコール) 、一般式 HO-(C3H6O)m-Hを有し、式中mが1〜20,000である、非修飾および化学的に修飾されたポリ(プロピレングリコール)、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロール-プロポキシレートトリグリセロールエーテル、およびポリ(メタ)アクリル酸よりなる群から選択される、スペーサー形成分子に由来する、共重合体。
16.約7%〜約50%(重量百分率)の無水マレイン酸を有する、アミノ-修飾ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)。
17.約7%〜50%の無水マレイン酸を有する、アミノ-修飾ポリ(イソプレン-グラフト-無水マレイン酸)。
18.約50%の無水マレイン酸を有する、アミノ-修飾ポリ(メチルビニルエーテル-alt-無水マレイン酸)。
19.アミノ-修飾ステアリルアクリレート-グリシジルメタクリレート共重合体。
20.アミノ-修飾ポリ(スチレン-グリシジルメタクリレート)共重合体。
21.アミンによって修飾された共重合体であって、共重合体が、ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)、ポリ(イソプレン-グラフト-無水マレイン酸)、ポリ(メチルビニルエーテル-alt-無水マレイン酸)、ステアリルアクリレート-グリシジルメタクリレート共重合体、またはポリスチレン-グリシジルメタクリレート共重合体であり、アミンが第1級、第2級または第3級アミンである、共重合体。
22.請求項1〜21のいずれか1項の共重合体を含む、溶解緩衝液。
23.請求項1〜21のいずれか1項の共重合体および核酸分子を含む、複合体。
24.請求項1〜21のいずれか1項の共重合体および溶解緩衝液を含む、生物学的アッセイを実施するためのキット。
25.請求項1〜21のいずれか1項の共重合体、溶解緩衝液、洗浄緩衝液、DNAポリメラーゼ、およびdNTP類を含む、核酸増幅を実施するためのキット。
26.請求項1〜21のいずれか1項の共重合体でコートされた、核酸アッセイを実施するための容器。
27.核酸含有生体試料を22の溶解緩衝液と混合することを含む、生体試料からの核酸の抽出方法。
28.請求項1〜21のいずれか1項の共重合体および核酸を疎水性表面に同時にまたは連続的に適用することを含む、核酸の疎水性表面への固定化方法。
29.(i)核酸含有生体試料を、22の溶解緩衝液と混ぜ合わせて、混合物を形成すること;
(ii)工程(i)の混合物を疎水性表面に適用して、生体試料中の核酸を、溶解緩衝液中の共重合体によって疎水性表面上に固定化すること;
(iii)鋳型として疎水性表面上に固定化された核酸を用いて、核酸の増幅を実施すること
を含む、核酸の増幅方法。
30.29の方法であって、さらに、工程(iii)の前に疎水性表面を洗浄することを含む、方法。
以下の実施例は例示のために提供され、限定するものではない。
実施例1
アンモノリシスによりDIPAEAと共有結合したポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)の合成
ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)のDIPAEAとの共有結合を以下の通り合成した:
工程I.ラクトノラクトンの合成
試薬
以下の試薬を使用した:水酸化カリウム;メタノール;ミリポア水;ラクトース一水和物(360.3g/mol)(Fluka 61340);ヨウ素(126.9g/mol)(Fluka 57655); ジエチルエーテル;およびアンバーライトIR-120(Fluka 06428)。
Figure 0004913755
方法
32gの水酸化カリウムを400mlのメタノールに溶解した。加えて、24g(67mmol)のラクトース一水和物を、20mlのミリポア水および50mlのメタノールよりなる混合物に溶解した。KPGスターラー、滴下漏斗および還流冷却器を備えた三口フラスコ中で、34.2g(270mmol)のヨウ素を240mlのメタノールに溶解し、反応混合物を40℃に加熱した。ラクトース一水和物溶液を滴下漏斗からゆっくり添加した。次の工程において、滴下漏斗を新しい滴下漏斗に換え、反応温度をなお40℃に維持しながら、水酸化カリウム溶液を1時間掛けてゆっくり添加した。ヨウ素の色が消失した後、さらに1時間、温度を40℃に維持した。反応混合物を30分より長く、0℃に冷却し、懸濁液を、空隙率4のガラス吸引フィルター(スコット社(Schott AG)、ドイツ、マインツ)で吸引濾過した。残渣を両者とも0℃に冷却した50mlのメタノールおよび50mlのジエチルエーテルで洗浄し、乾燥状態まで吸引濾過した。
次に、物質を少量の水に溶解し、溶液をカチオン交換カラムに移した。カラムをミリポア水で洗浄し、溶出液をpHが中性になるまで回収した。その後、カラムを500mlのミリポア水で洗浄し、溶出液をプールした。次の工程で、溶液を250mlのジエチルエーテルで2回抽出し、残ったヨウ素を除去した。次に、ロータベーパー(Rotavapor)での真空蒸留により、容量50mlまで水を除去した。残った水を凍結乾燥により除去した。
工程II.アミノリシスによりDIPAEAを共有結合したポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)("KS19"コポリマー)の合成
試薬
以下の試薬を使用した:ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)、α-クミル-末端基、分子量1600、アルドリッチ(Aldrich)、Cat. No. 44,238-0; 1,6-ジアミノヘキサン、116.2g/mol、フルカ(Fluka)33000; ラクトノラクトン(上述の通り合成); 過ヨウ素酸ナトリウム; 2-(ジイソプロピルアミノ)-エチルアミン(DIPAEA)、フルカ(Fluka)、Cat. No. 38320; シアノホウ化水素ナトリウム; および、無水エタノール.
Figure 0004913755
方法
2.5gのポリスチレン-co-無水マレイン酸を50mlの一口フラスコに加え、予め融解した20mlの1,6-ジアミノヘキサンも加えた。フラスコをロータベーパー(Rotavapor)に取り付け、懸濁液を100℃で1時間加熱し、120℃でさらに2時間加熱した。その後、揮発性化合物を、1mbarの減圧で50℃で除去した。
このように得られた21.95gのアミノ官能基を有する共重合体および2.55gのラクトノラクトンを乳鉢に加え、すりつぶして混合した。次に、混合物を100mlの一口フラスコ中の50mlのミリポア水に加え、その後、75℃で6時間加熱した。次に、反応混合物をロータベーパーで減圧下、乾燥状態まで濃縮した。
1000mgのこの共重合体-ラクトノラクトン付加化合物を50mlの一口フラスコに加え、20mlのミリポア水も加え、混合物を室温で30分間攪拌した。直ちに1.2gの過ヨウ素酸ナトリウムを加え、混合物を遮光して2時間反応させた。その後、1mlのエチレングリコールを加え、反応混合物をさらに30分間攪拌した。次の工程で、2mlの2-(ジイソプロピルアミノ)-エチルアミンを加え、混合物を4時間攪拌した。結合完了後、400mgのシアノホウ化水素ナトリウムを隣接させ(adjoined)、攪拌しながら反応を一晩継続した。その後、反応混合物を減圧乾固し、乾燥した生成物を本書に記載した種々の適用に使用した。
実施例2
共重合体でコートしたプレートで実施するリアルタイムPCR
試料の調製(一般的プロトコル)
1.100μlの溶解緩衝液をコートしていないストリップのそれぞれのウェルに分注する。
2.10μlの血液試料をそれぞれのウェルに加え、15回上下にピペッティングして混合する。
3.室温で15分間ストリップをインキュベートする。
4.真空に接続したピペットチップを使用して可能な限りの液体を吸引する。
5.適宜のウェルに120μlの洗浄溶液を分注する。
6.可能な限りの液体を吸引する。
7.25μlのPCRマスターミックス(Mastermix)を加え、定量的PCR(qPCR)を実施する。
溶解緩衝液
KS19-EL: DIPAEAと共有結合したポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)(共重合体"KS19"[10 mg/ml])およびキアゲン・バッファー(QIAGEN Buffer) EL (155mM NH4Clおよび10mM KHCO3を含有する赤血球溶解物)の混合物。KS19のバッファーELに対する容量比は、1:1〜1:2.5の間であってもよい。
KS19-RBCL: ポリマー"KS19"(10mg/ml)およびジェントラの赤血球溶解緩衝液RBCL(ジェントラ(Gentra)、米国ミネソタ州、ミネアポリス)の1:1(容量:容量)混合物。
洗浄液
TE(10mM Tris/Cl pH 8.0; 1mM EDTA)、0.05%ノニデット(Nonidet)P40(NP40)を含むTE、または脱イオン水。
実験結果
第一の実験
この実験において、血液試料の溶解および試料中の核酸分子のPCRプレートへの結合を、上述の通り実施した。図1は、β-アクチンをコードする染色体性遺伝子を増幅した、定量的リアルタイムPCRの結果を表す。y軸は、検出された増幅DNAの"ng"(ナノグラム)を示し、X軸は、種々の溶解緩衝液を用いた種々の調製設定を示す。一番左のカラムは、洗浄に蒸留水を用いた以外は上述のプロトコルに従って、溶解緩衝液としてKS19-ELを用い、かつ非コートプレートを用いた核酸増幅を表し、一方、他の全てのカラムは、KS19で予めコートしたプレートおよび共重合体を含まない種々の溶解緩衝液を用いた核酸増幅を表す。
要約すれば、溶解緩衝液としてKS19-ELを用い、かつ予めコートしていないプレートを用いた核酸増幅の収率は、共重合体で予めコートしたプレートおよび共重合体を含まない種々の溶解緩衝液を用いた場合の収率と、同等か、またはわずかであってもより良好であった。
確認のための再現
この実験において、前の結果を確認した。加えて、溶解緩衝液を修飾し、核酸の特異性を示す対照を講じた。対照として、溶解緩衝液ELを蒸留水で1:2に希釈し、従って、図2において第一のカラムと最後のカラムの違いは、KS19ポリマーの存在だけであった。図2のY軸は、リアルタイムPCRの平均"Ct"値を示し、一方、X軸は、KS19ポリマーをバッファーELまたはバッファーPBCLで希釈した種々の溶解緩衝液-共重合体の組み合わせを示す。KS19-EL、KS19-EL2、KS19-EL3、およびKS19-EL4は、KS19をバッファーELで、それぞれ1:2、1:2.5、1:3、および1:3.5に希釈したものを示し;一方、KS19-RBCLおよびKS19-RBCL2は、KS19をバッファーRBCLで、それぞれ1:2および1:3に希釈したものを示す。第一のカラムと最後のカラムとのCt値の差は、3.3より大きい。このことは、溶解緩衝液中のKS19の存在によって、qPCRにおけるゲノムDNAの検出が10倍に向上することを意味する(PCRにより、増幅された断片数の指数関数的乗算;23.3 = 10が導かれる)。
また、この結果は、KS19と組み合わせた古典的な赤血球溶解緩衝液(EL)が最も感受性の高い核酸検出を可能にすることを示す。従って、殆どのKS19ポリマー分子は、赤血球溶解緩衝液によって放出された核酸含有細胞器官(即ち、核およびミトコンドリア)と結合し、これらの器官は、ポリマーで容器壁に固定化されたことが推定され得る。
最適化に際する実験の集束
洗浄緩衝液をミリQ(MilliQ)水からTE緩衝液に変えることによって、プロトコルの性能がさらに向上した。このことにより、KS19-ELおよびELを用いたPCRの間のCtの差が4.5より大きくなる(図3)。この実験は、KS19-ELの使用により、qPCRで2.1ngのゲノムDNAを検出できることを示したが、これは性能が5倍より大きく向上したことを意味する。
上記で示した全ての結果は、MJオプティコン(Opticon)2リアルタイムサイクラー(Real Time Cycler)および好適なPCR消耗品(8穴ストリップ)を使用することにより得た。また、同様の実験を、アプライド・バイオシステムズ・タックマン・システム(Applied Biosystems TaqMan System)7700およびABIオプティカル・チューブ(Optical Tubes)を用いて実施し、得られた結果は、MJオプティコン2リアルタイムサイクラーを用いた場合の結果と同等であった(図4)。加えて、洗浄緩衝液として0.05%のNP40を含むTEを使用することにより、性能がさらに向上し、1.6ngのゲノムDNAを検出することが可能であった。
本明細書中に引用の、および/または、出願データシートに示された、上記の米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許公開の全ては、参照することによりそれら全体が本書に組み込まれる。
上記より、本発明の特異的態様は例示のために本書に記載されたが、種々の変更が本発明の精神および範囲を逸脱することなくなされることが理解されるであろう。従って、本発明は添付の特許請求の範囲によるものを除き、制限されない。
図1は、β−アクチンを増幅した、定量的リアルタイムPCRの結果を示す棒グラフである。y軸は、検出されたDNAの量をナノグラムで示す。x軸は、種々の溶解緩衝液を用いた種々の調製設定を示す。 図2は、共重合体KS19を含む種々の溶解緩衝液を用いた結合特異性を示す棒グラフである。一番右のカラムは、溶解緩衝液として、KS19を含まないELのみを用いた結果を示し、これは対照となる。y軸は、リアルタイムPCRの平均Ct値を示す。x軸は種々の溶解緩衝液を示す。 図3は、2つの洗浄緩衝液(ミリQ洗浄液およびTE洗浄液)と組み合わせた、共重合体KS19を含む種々の溶解緩衝液を用いた、リアルタイムPCRを示す棒グラフである。一番右のカラムは、溶解緩衝液として、KS19を含まないELのみを用いた結果を示し、これは対照となる。y軸は、リアルタイムPCRの平均Ct値を示す。x軸は種々の溶解緩衝液を示す。 図4は、2つの洗浄緩衝液(TE洗浄液およびTE+0.05%NP40洗浄液)と組み合わせた、共重合体KS19を含む種々の溶解緩衝液を用いた、リアルタイムPCRを示す棒グラフである。一番右のカラムは、溶解緩衝液として、KS19を含まないELのみを用いた結果を示し、これは対照となる。y軸は、リアルタイムPCRの平均Ct値を示す。x軸は種々の溶解緩衝液を示す。

Claims (10)

  1. ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)の無水マレイン酸部分に以下の化学式で表されるスペーサ部分を介して2-(ジイソプロピルアミノ)-エチルアミンを共有結合させた構造を有する共重合体。

    −NH−(CH−NH−CH
  2. 請求項1の共重合体を含む、溶解緩衝液。
  3. 請求項1の共重合体および核酸分子を含む、複合体。
  4. 請求項1の共重合体および溶解緩衝液を含む、生物学的アッセイを実施するためのキット。
  5. 請求項1の共重合体、溶解緩衝液、洗浄緩衝液、DNAポリメラーゼ、およびdNTPを含む、核酸増幅を実施するためのキット。
  6. 請求項1の共重合体でコートされた、核酸アッセイを実施するための容器。
  7. 核酸含有生体試料を請求項2の溶解緩衝液と混合することを含む、生体試料からの核酸の抽出方法。
  8. 請求項1の共重合体および核酸を疎水性表面を有する反応器に同時または連続的に添加することを含む、核酸の固定化方法。
  9. (i)核酸含有生体試料を、請求項2の溶解緩衝液と混ぜ合わせて、混合物を形成すること;
    (ii)工程(i)の混合物を疎水性表面を有する反応器に添加して、生体試料中の核酸を、溶解緩衝液中の共重合体によって前記疎水性表面上に固定化すること;
    (iii)鋳型として前記疎水性表面上に固定化された核酸を用いて、核酸の増幅を実施すること
    を含む、核酸の増幅方法。
  10. 請求項9の方法であって、さらに、工程(iii)の前に前記疎水性表面を洗浄することを含む、方法。
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