JP4912233B2 - ガラス成形体の製造方法、ガラス製品の製造方法、及びガラス成形装置 - Google Patents

ガラス成形体の製造方法、ガラス製品の製造方法、及びガラス成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス成形体の製造方法、ガラス製品の製造方法、及びガラス成形装置に関する。
例えば、特許文献1には、貫通孔を有する鋳型に熔融ガラスを連続して流し込むことによって棒状ガラスを成形する方法が開示されており、鋳型に流し込む熔融ガラス流の表面温度を、中心部の温度よりも低くなるようにしている。このような特許文献1の方法は、表面近傍の流速を内部の流速より小さくし、揮発等によって生じた熔融ガラス流表面近傍の異質なガラスを含んだ箇所が、ガラス内部に入り込むのを防止して、内部品質の優れたガラス成形体の製造を可能にするという非常に優れたものである。
特開2006−52109号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、鋳型に流し込まれる熔融ガラス流の表面近傍と内部の流速差を大きくするが、本発明者が鋭意検討を重ねたところ、ある種のガラスの場合、熔融ガラス流の表面近傍と内部の流速差が大きくなると、以下のような問題が生じることを見出した。
例えば、銅含有フツリン酸ガラスは、近赤外線吸収特性を示し、この特性を利用して、半導体撮像素子の色補正用フィルターに利用されている。そして、フィルターの厚みを十分の数mm程度まで薄板化する場合には、ガラス中の銅イオン濃度を増やして、板厚が薄くても十分な近赤外線吸収性能が得られるようにしている。
ところで、ガラス内部の冷却は、熱伝導、対流、熱幅射による放熱によって進むが、ガラスの場合、熱伝導度が小さいので熱伝導による放熱効果は小さい。また、特許文献1の方法では、ガラス表面と内部とが入り混じらないようにして、変質した表面近傍のガラスが内部に入らないようにしているから、対流による放熱効果も小さい。
したがって、鋳型に流し込まれた熔融ガラス流の内部の冷却速度を支配するのは、熱幅射による放熱と考えられる。
しかし、上記ガラスでは、熱幅射を吸収する銅イオンがガラス中に高濃度で存在するため、内部からの熱幅射がガラス自体に遮られてガラス表面や外部に届きにくい。そのため、普通のガラスよりも熱幅射による冷却効果が格段に低い。
このように、高濃度の銅イオンを含むガラスを熔融して成形する場合、ガラス内部の降温スピードは極めて小さい。
したがって、このようなガラスに特許文献1の方法を適用して径の太いガラス棒を成形しようとすると、ガラス表面と内部の間に必要以上の流速差が生じ、ガラスの外周面(型との接触面)が固化したにもかかわらず、内部が依然として融液状態のままとなってしまう。このような状態で鋳型からガラスを取り出すと、内部の融液が流れ出し、内部が空洞のガラス、すなわち、中抜けしたガラスができてしまうおそれがある。
こうした問題を解消するには、鋳型の長さを長くし、内部が固化するまで鋳型中で移動させながらガラスの冷却を続けなければならない。そうすると、成形装置が縦長になるだけでなく、成形体をアニールする炉を鋳型の下方に設けたときに、装置全体が極端に縦長になってしまい、建屋内に収納できなくなるなどの不都合が生じる。
さらに、冷却が進んでガラス全体が固化した状態では、内部と表面の温度分布が大きくなりすぎてガラス内部に大きな応力が生じる。特に、フツリン酸ガラスは熱膨張係数が大きいため、大きな内部応力が生じやすい。そのため、大きな内部応力によってガラスが自爆的に破壊してしまうことすらある。
したがって、鋳型を極端に長くする方法は、必ずしも好ましい解決策とは言えない。
ところで、流出時の粘性(流出粘性という)が極めて低いガラスを成形する場合にも、以下の改善が望まれる。
流出粘性が極めて低いガラスは、流出パイプ内において中心軸付近とパイプ内周面付近で大きな流速差が生じる。このため、パイプ中心軸に沿って流れるガラスのパイプ内滞在時間は、パイプ内周面に沿って流れるガラスの滞在時間より短くなる。このような状態で、時間とともにパイプに流入するガラスの組成が僅かに変動すると、パイプから同時に流出するガラスの内部と表面の間で僅かな屈折率分布が生じ、これが脈理の原因となる。パイプ内の流速分布を小さくするには、パイプ内径を小さくすることが望まれる。
こうした小径のパイプから流出する熔融ガラスを比較的大きな径のガラス柱に成形する場合も、鋳型に流し込まれたガラスの外周面(型との接触面)と内部で大きな流速差が生じる。そのため、ガラス成形体の表面を形成するガラスと、内部を形成するガラスとの間で僅かな屈折率差が生じ、屈折率が異なる部分の境界領域が内部脈理となってしまう。
このように、ガラス表面の冷却を促進することは重要であるが、他方で鋳型内のガラスの表面と内部で必要以上の流速差が生じないようにすることが大切である。
近年、デジタルカメラやデジタルビデオカメラの小型化や高精細化に伴い、高屈折率高分散ガラス、高屈折率低分散ガラスなどの高屈折率光学ガラスの需要が高まっている。こうした要請に応えるため、屈折率をより高めるために組成成分を配合すると、結晶化速度が速く、熔融後の冷却工程において結晶化しやすいガラスになってしまい、量産には不向きのガラスになってしまう。こうした不具合を解消するには、屈折率の増加をある程度抑えざるを得ず、その結果、光学特性を犠牲にせざるを得なかった。
本発明は、上記着眼点に基づきなされたものであり、熔融ガラスから高品質のガラス成形体を安定して量産するためのガラス成形体を製造する方法、このような方法により得られたガラス成形体から各種光学素子や、各種光学素子を作製するための光学素子ブランクなどのガラス製品を製造する方法、及びこれらの方法に用いるガラス成形装置を提供することを目的とする。
本発明に係るガラス成形体の製造方法は、相対的に上位に位置する流入口から、成形部を経て取出口へと貫通し、かつ、前記流入口近傍が絞り込まれて均熱急冷部とされ、拡径しながら前記成形部へと連続する貫通孔が設けられ、前記均熱急冷部における前記貫通孔の中心軸に直交する断面を同一径又はほぼ同一径とするとともに、前記流入口の開口部を起点とする前記貫通孔の中心軸に沿った前記均熱急冷部の長さを1〜70mmとした鋳型を用いて、前記貫通孔の内周面に接触しはじめる位置が前記均熱急冷部にあるように前記流入口から熔融ガラスを連続して流し込み、前記熔融ガラスが前記均熱急冷部を通過する間に、その流動性を保ちながら前記熔融ガラスを急冷するとともに、前記熔融ガラスの均熱化を図りつつ、前記貫通孔内を流動させて前記成形部に導くことによって所定形状に成形した後に、前記取出口から連続して取り出す方法としてある。
均熱急冷部において、熔融ガラスは側面全周にわたって鋳型内周面と接触し、鋳型によって熱が奪われ、急冷される。さらに、均熱急冷部は成形部よりも径間が絞り込まれた形状となっているため、熱伝導が比較的小さいガラスであっても熔融ガラスの中心側の冷却が促進され、これにより熔融ガラスの表面温度と中心温度との差を低減させて、貫通孔内を流動する熔融ガラスの流速分布を小さくすることが可能となり、光学的にきわめて均質な中実状のガラス成形体を安定して量産することができる。
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、熔融ガラスの中心側と表面側との径間を狭めて、熔融ガラスの中心側の冷却を促進するにあたり、前記均熱急冷部において、移動方向に対して垂直なガラス断面の面積(S1)を7〜2000mmとするのが好ましい。
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、成形しようとするガラス成形体の大きさに応じて、前記成形部において、移動方向に対して垂直なガラス断面の面積(S2)を19〜8400mmとし、かつ、均熱急冷部におけるガラス断面の面積と成形部におけるガラス断面の面積とのバランスを考慮して、前記面積(S1)に対する前記面積(S2)の比(S2/S1)を1.5〜60とすることができる。
前記比(S2/S1)が小さすぎると、ガラス成形体が大きくなるにつれて、すなわち、面積(S2)が大きくなるにつれて、ガラス中心部の冷却が不十分となり、ガラスが結晶化しやすくなったり、中心部が固化せずにガラス成形体の中心部に空洞が生じやすくなる。一方、前記比(S2/S1)が大きすぎると均熱急冷部を通過した熔融ガラスが成形部内に広がりにくくなり、ガラスを安定した形状に成形しにくくなる。
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、熔融ガラスを流し込むときに、熔融ガラスが雰囲気下に曝される時間を短くするために、前記流入口に熔融ガラスを流し込む熔融ガラス流出パイプの開口面積(S3)に対する前記面積(S1)の比(S1/S3)を2.5〜500とすることができ、前記流入口に熔融ガラスを流し込む熔融ガラス流出パイプの下端と、前記流入口の開口部との離間距離が0〜40mmとなるように、前記熔融ガラス流出パイプの下方に前記鋳型を配置するようにしてもよい。
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、均熱急冷部を通過する熔融ガラスの均熱化を図る上で、前記均熱急冷部における前記貫通孔の中心軸に直交する断面を同一径又はほぼ同一径とするとともに、前記流入口の開口部を起点とする前記貫通孔の中心軸に沿った前記均熱急冷部の長さを1〜70mmとしている
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、前記均熱急冷部から拡径して前記成形部へと連続する面の傾斜角度を前記貫通孔の中心軸に対して5〜70°とするのが好ましい。
このようにすることで、熔融ガラスが貫通孔内を拡がりながら、均熱急冷部から成形部へと導かれていくときの熔融ガラスの流れを、より乱れ難くすることができる。
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、前記均熱急冷部が、前記貫通孔の中心軸に直交する断面が円形状とされ、同心円状に拡径して前記成形部へと連続するようにしてあるのが好ましい。
このようにすることで、流入口に流し込まれた熔融ガラスが、下流側にできるだけ均等に流動していくようにすることができる。
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、従来は大径のガラス成形体の均質な成形が困難とされていた、粘度10dPa・s以下の熔融ガラスを前記流入口に流し込む方法とすることができる。
本発明によれば、このような低粘度の熔融ガラスを用いた場合であっても、脈理の発生を抑制しつつ、大径のガラス成形体を均質に安定して成形することが可能となり、このような低粘度の熔融ガラスを用いたときに、本発明の効果が顕著となる。
また、本発明に係るガラス製品の製造方法は、上記したようなガラス成形体の製造方法により得られたガラス成形体から、光学素子、又は後加工を施して前記光学素子を作製するための光学素子ブランクを製造する方法とすることができる。
このような方法とすることにより、上記のようにして製造された高い均質性を備えたガラス成形体から、高品質の各種のガラス製品を製造することができる。
また、本発明に係るガラス成形装置は、相対的に上位に位置する流入口から、成形部を経て取出口へと貫通し、かつ、前記流入口近傍が絞り込まれて均熱急冷部とされ、拡径しながら前記成形部へと連続する貫通孔が設けられ、前記均熱急冷部における前記貫通孔の中心軸に直交する断面を同一径又はほぼ同一径とするとともに、前記流入口の開口部を起点とする前記貫通孔の中心軸に沿った前記均熱急冷部の長さを1〜70mmとした鋳型を備え、前記貫通孔の内周面に接触しはじめる位置が前記均熱急冷部にあるように前記流入口から連続して流し込まれた熔融ガラスが、前記均熱急冷部において流動性を保ちながら急冷されつつ、前記貫通孔内を流動して前記成形部に導かれて所定形状に成形された後に、前記取出口から連続して取り出されるようにした構成としてある。
このような構成とすることにより、光学的にきわめて均質な中実状のガラス成形体を安定して量産することができる。
本発明によれば、光学的にきわめて均質な中実状のガラス成形体を安定して量産することができる。そして、そのようなガラス成形体から、高品質の各種のガラス製品を製造することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態で用いる鋳型の概略を示す断面図であり、図2は、その要部拡大断面図である。
これらの図に示す鋳型10は、全体が筒状とされ、その中心には、相対的に上位に位置する流入口21から、成形部24を経て取出口25へと貫通し、かつ、流入口21の近傍が絞り込まれて均熱急冷部22とされ、拡径部23を介して拡径しながら成形部24へと連続する貫通孔20が設けられている。
貫通孔20の中心軸Cに直交する断面の形状、特に、成形部24における当該断面形状は、成形しようとするガラス成形体の形状に応じて設計される。例えば、円柱状のガラス成形体を成形する場合には、当該断面の形状を円形状とし、角柱状のガラス成形体を成形する場合には、当該断面の形状を正方形状、長方形状、又はその他の多角形状とすることができる。
このような鋳型10は、例えば、カーボン、鋳物、ニッケルなどの耐熱性材料から形成することができる。鋳型10は、柱状の単一の部材に貫通孔20を設けて形成したものでもよく、複数個の部材を組み合わせたものであってもよい。
なお、図示する例は、円柱状のガラス成形体Gmを成形する場合の一例であり、貫通孔20の中心軸Cに直交する断面の形状を円形状としている。また、図中、ガラス流出パイプ30の開口部側と、貫通孔20の流入口21側と取出口25側とにおける中心軸Cに直交する各断面を斜視して示す仮想線を鎖線にて描写した。
本実施形態では、このような鋳型10を用いてガラス成形体Gmを製造するが、その作業工程は、鋳型10の劣化を防止するなどの観点から、不活性雰囲気中で行うことが好ましい。
ガラス成形体Gmを製造するにあたっては、図示しないガラス熔融装置に接続された、熔融ガラス流出パイプ30から熔融ガラスGを流出させて、鋳型10の上面に開口する流入口21に熔融ガラスGを連続して流し込む。
流入口21から流し込まれた熔融ガラスGは、均熱急冷部22における貫通孔20の内周面に接触することによって急冷される。そして、熔融ガラスGは、均熱急冷部22において急冷されつつ、拡径部23の周面を沿うようにして貫通孔20内を拡がりながら成形部24へと導かれる。成形部24に導かれた熔融ガラスGは、成形部24の周面形状に対応する所定の形状に成形され、ガラス成形体Gmとして取出口25から連続して取り出される。
均熱急冷部22で熔融ガラスGを急冷するにあたり、例えば、図2に示すように、均熱急冷部22に対応する鋳型上部の外周面には、冷却機構40を設けることができる。このような冷却機構40を設けることで、均熱急冷部22の温度を制御し、熔融ガラスGの冷却温度を調整することが可能となる。冷却機構40としては、例えば、水冷、空冷、液体窒素などの冷却媒体による熱交換、又はこれらの組み合わせを採用することができる。
ところで、熔融ガラスGを過度に冷却してしまうと、その流動性を失わせてしまい、成形部24に導いて所定の形状に成形する前に固化させてしまうことになる。このような不具合を避けるためには、冷却機構40による冷却温度を調整するなどして、均熱急冷部22の温度を制御するのが好ましい。これによって、熔融ガラスGの流動性を保ちながら急冷することができる。同様の理由から、冷却機構40を設ける位置は、鋳型10の上端から貫通孔20の中心軸Cに平行に測った長さL3が、120mm以内となる位置とするのが好ましい。
ここで、熔融ガラス流出パイプ30から流出させる熔融ガラスGの温度は、熔融ガラスGの失透温度域より高温とされる。例えば、フツリン酸ガラスの場合は、550〜900℃である。熔融ガラスGを急冷する際の温度制御は、特に、結晶核の成長を抑制し、結晶化による失透を防止する観点から行うことができる。
このようにすることで、流入口21から流し込まれた熔融ガラスGは、均熱急冷部22を通過する間に、流動性が損なわれない程度に急冷されるところ、均熱急冷部22は、貫通孔20の流入口近傍を絞り込むようにして形成されている。このため、均熱急冷部22を通過する熔融ガラスGは、その中心側と貫通孔20の周面に接する表面側との径間が狭くなっており、均熱急冷部22における熱伝導又は熱輻射による放熱効果によって、熔融ガラスGの中心側の冷却が促進される。
したがって、貫通孔20の周面との接触によって溶融ガラスGを急冷する際に、熔融ガラスGの表面温度と中心温度との差を低減させることによって、熔融ガラスGが均熱化されるようにする。これにより、貫通孔20内を流動する熔融ガラスG、特に、成形部24に導かれて所定形状に成形される熔融ガラスGの均熱化を図り、その流速分布を小さくすることができる。
以上のように、本実施形態によれば、均熱急冷部22を通過する間に、その流動性を保ちながら熔融ガラスGを急冷するとともに、熔融ガラスGの表面温度と中心温度との差を低減させて均熱化を図ることにより、貫通孔20内を流動する熔融ガラスGの流速分布を小さくすることができる。また、流速分布が小さくなることによって、熔融ガラスGの流れに乱れが生じ難くもなる。
その結果、冷却の程度や、変質の程度が異なる状態の熔融ガラスGが混ざり合わないようにして、部分的な屈折率差、すなわち、脈理が発生してしまうのを抑制しつつ、光学的にきわめて均質な中実状のガラス成形体を安定して量産することができる。
本実施形態では、均熱急冷部22において、移動方向に対して垂直なガラス断面の面積S1が、好ましくは7〜2000mm、より好ましくは50〜1000mm、さらに好ましくは50〜710mmとなるようにすることが好ましい。ここで、ガラスの移動方向とは、鋳型10の貫通孔20の中を流入口21から取出口25に向けて移動するガラス全体の移動方向を意味する。熔融ガラスGは均熱急冷部22の内周面全周にわたって鋳型10と接触するので、面積S1は、均熱急冷部22における貫通孔20の、ガラスの移動方向に対して垂直な断面積と等しい。
面積S1が上記範囲に満たないと、熔融ガラスGの均熱成形部通過が困難になってしまう傾向がある。一方、面積S1が上記範囲を超える場合は、熔融ガラスGの中心側と貫通孔20の周面に接する表面側との径間が拡がってしまうことから、熔融ガラスGの中心側が冷却され難くなる傾向がある。
なお、熔融ガラスGを円滑に流入口21に流し込む上から、流入口21の開口面積を上記面積S1と等しくするか、上記面積S1より流入口21の開口面積を大きくすることが好ましい。面積S1より流入口21の開口面積を大きくすることにより、鋳型10内の熔融ガラスGの液位が上昇しても、熔融ガラスGが鋳型から溢れにくくすることもできる。
これに対して、成形部24において、移動方向に対して垂直なガラス断面の面積S2は、成形しようとするガラス成形体Gmの断面積(ガラス成形体Gmの引き出し方向に対して垂直な断面の面積)とみなすことができるが、この面積S2は、ガラス成形体Gmの大きさに応じて、通常は、19〜8400mmとするのが好ましく、より好ましくは19〜2830、さらに好ましくは78〜2000mmとすることができる。上記面積S1とのバランスを考慮すると、面積S1に対する面積S2の比S2/S1は、1.5〜60となるようにするのが好ましく、より好ましくは1.56〜25、さらに好ましくは1.6〜16である。なお、成形部24は、ガラス成形体Gmの取出しを円滑に行えるように、取出口25に向けて徐々に、かつ、僅かに拡径することが好ましい。
本実施形態では、均熱急冷部22において、熔融ガラスGの均熱化を図りつつ急冷することができ、これによって流速分布を小さくすることができるため、比較的大径のガラス成形体であっても、均質に安定して成形することができる。特に、従来は大径のガラス成形体の均質な成形が困難とされていた、粘度10dPa・s以下の低粘度の熔融ガラスGを用いた場合であっても、脈理の発生を抑制しつつ、大径のガラス成形体を均質に安定して成形することが可能となり、このような低粘度の熔融ガラスを用いたときに、その効果が顕著となる。
このように、本実施形態は、低粘度の熔融ガラスGを用いたときに顕著な効果が得られるが、粘度5dPa・s以下の熔融ガラスGを用いると、その効果がより顕著となる。特に、粘度4dPa・s以下の熔融ガラスGを用いた場合に、その効果が一段と顕著になる。
なお、熔融ガラスGの粘度の下限は特に限定されない。0.1dPa・s以上、好ましくは0.5dPa・s以上を目安と考えればよい。
また、熔融ガラス流出パイプ30から流入口21に熔融ガラスGを流し込むときに、熔融ガラスGが雰囲気下に曝される時間を短くするのが好ましい。熔融ガラスGが雰囲気下に曝される時間が長くなると、熔融ガラスG中に含まれる揮発成分が揮発することにより、均一組成のガラス成形体Gmを安定して製造するのが困難となってしまうからである。このような不具合は、特に、フッ素、塩素などのハロゲン成分や、ホウ酸成分といった揮発性の高い成分を含むガラスであって、流出粘度が上記のように低いガラスにおいて顕著となる。
このような不具合を回避するためには、面積S1は、熔融ガラス流出パイプ30の開口面積S3を考慮して、当該開口面積S3に対する流入口21の開口面積S1の比S1/S3が、好ましくは2.5〜500、より好ましくは15〜300となるように設定することができる。また、熔融ガラス流出パイプ30の下方に鋳型10を配置するにあたり、熔融ガラス流出パイプ30の下端と、流入口21の開口部との離間距離L2が0〜40mmとなるようにしてもよく、より好ましくは1〜30mm、さらに好ましくは1〜20mm、特に好ましいのは1〜10mmである。
熔融ガラスGが雰囲気下に曝されるのを避けることは、熔融状態で揮発性の高いガラス(例えば、フッ素、塩素などのハロゲン成分を含むガラス、ホウ酸成分を含むガラス)や、液相温度における粘度が低く、結晶化速度の速いガラスの成形に有効である。特に、本実施形態では、流入口21近傍が絞り込まれて流入口21の開口面積S1が小さくなっており、熔融ガラスGが雰囲気に露出する面積を小さくすることができるので、揮発性の高いガラスでも揮発を抑えることが可能となる。
また、均熱急冷部22を通過する熔融ガラスGの均熱化を図る上で、均熱急冷部22における貫通孔20の中心軸Cに直交する断面を同一径又はほぼ同一径とする
これとともに、均熱急冷部22の長さL1は、均熱急冷部22を通過する熔融ガラスGの冷却に必要、かつ、十分な流路長が確保できる長さとするのが好ましい。このような観点から、流入口21の開口部を起点とする貫通孔20の中心軸Cに沿った均熱急冷部22の長さL1は1〜70mmとするより好ましくは3mm以上、さらに好ましくは5mm以上、一層好ましくは7mm以上、より一層好ましくは10mm以上である。また、L1のより好ましい上限は50mm、さらに好ましい上限は40mmである。
また、均熱急冷部22における貫通孔20の中心軸Cに直交する断面の形状は、成形部24の当該断面形状と相似形状とすることができる。
この場合、均熱急冷部22は、各断面の中心が貫通孔20の中心軸Cと一致し、かつ、等方向に拡径する拡径部23を介して成形部24に連続させるのが好ましい。例えば、均熱急冷部22と成形部24の当該断面形状をともに正方形状とする場合、中心軸Cに直交する全ての断面において、その中心が中心軸Cと一致するとともに、各断面の対角方向も一致するように、貫通孔20を設けるのが好ましい。このようにすることで、貫通孔20内を熔融ガラスGが流動していく際に、熔融ガラスGの流れに乱れが生じ難くすることができる。
ここで、均熱急冷部22から拡径して成形部24へと連続する面(拡径部23の周面)の傾斜角度θは、貫通孔20の中心軸Cに対して5〜70°とするのが好ましい。このようにすることで、熔融ガラスGが貫通孔20内を拡がりながら、均熱急冷部22から成形部24へと導かれていくときの熔融ガラスGの流れが、より乱れ難くすることができる。
また、流入口21に流し込まれた熔融ガラスGが、その下流側にできるだけ均等に流動していくようにするために、均熱急冷部22における貫通孔20の中心軸Cに直交する断面の形状は、円形状とすることも可能である。流入口21に流し込まれた熔融ガラスGを均等に流動させることを優先する場合には、均熱急冷部22と成形部24の当該断面形状は、相似形状とならなくてもよい。
ここで、流入口21に流し込まれた熔融ガラスGは、同心円状に拡がりながら貫通孔20の周面に接触し、その周面に沿って下流側に流動していく。このとき、例えば、均熱急冷部22の断面形状を四角形状とした場合のように、貫通孔20の中心軸Cに直交する同一平面において、熔融ガラスGの中心側と貫通孔20の周面に接する表面側との径間が異なる部分があると、流入口21に流し込まれた熔融ガラスGが、貫通孔20の周面に接するまでに要する時間に差が生じてしまう。すると、この時間差に起因して、貫通孔20の周面に先に到達した熔融ガラスGと、遅れてきた熔融ガラスGとが混ざり合うなどして、熔融ガラスGが均等に下流側へと流動していかなくなってしまう。均熱急冷部22の断面形状を四角形状とした場合、このような熔融ガラスGの混ざり合いは、その対角位置で顕著となる。
均熱急冷部22における貫通孔20の中心軸Cに直交する断面を円形状とすれば、均熱急冷部22を通過する熔融ガラスGの中心側と貫通孔20の周面に接する表面側との径間が、貫通孔20の全周にわたって等しくなる。これにより、上記の不具合を有効に回避して、流入口21に流し込まれた熔融ガラスGを、その下流側にできるだけ均等に流動させることが可能となる。
そして、このようにする場合、均熱急冷部22は、同心円状に拡径しながら成形部24へと連続するようにして、貫通孔20内を拡がりながら流動する熔融ガラスGの流れが、より乱れ難くなるようにするのが好ましい。
また、熔融ガラスGを流入口21に流し込むにあたっては、鋳型10の貫通孔20内に満たされた熔融ガラスGの液位が、ほぼ一定となるように、熔融ガラスGの流入量と、ガラス成形体Gmの取出速度とを制御することが好ましい。
ここで、所定の形状に成形されたガラス成形体Gmは、例えば、ガラス成形体Gmの下端部を図示しない支持部材に支持させ、支持部を移動させながらガラス成形体Gmの自重を利用して取り出すようにすることができる。そして、このときの支持部材の移動速度が、ガラス成形体Gmの取出速度となる。
取出口25から取り出されたガラス成形体Gmは、アニール処理などを経て、適当な長さに切断されてから次工程へと搬送され、研削加工や研磨加工などを経て、レンズ、プリズム、回折格子、フィルターなどの各種の光学素子に加工される。また、ガラス形成体Gmから光学素子を直接に製造する代わりに、上記光学素子を作製するための光学素子ブランクとした後に、プレス成形加工、研削加工、研磨加工などの後加工を適宜施してから最終製品とすることもできる。
本実施形態によれば、上記のようにして製造された高い均質性を備えたガラス成形体から、高品質の各種のガラス製品を製造することができる。
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
ガラス熔融装置に接続された熔融ガラス流出パイプ30の下方に、図1及び図2に示すような鋳型10を配置した。このとき、熔融ガラス流出パイプ30の下端と、流入口21の開口部との離間距離L2が2mmとなるようにした。
このとき、鋳型10の均熱急冷部22における貫通孔20の中心軸Cに直交する断面を円形状とするとともに、流入口21の開口部を起点とする貫通孔20の中心軸Cに沿った長さL1が15mmとなる範囲で、均熱急冷部22の上記断面の径が同一となるようにした。そして、拡径部23の周面の傾斜角度θを貫通孔20の中心軸Cに対して23°とした。
また、鋳型10の均熱急冷部22における貫通孔20の中心軸C(ガラスの移動方向)に直交する断面の面積S1(鋳型10の流入口21の開口面積と等しくしてある。)を132.7mm、鋳型10の成形部24における貫通孔20の中心軸C(ガラスの移動方向)に直交する断面積S2を754.7mm(S2/S1=5.69)とし、熔融ガラス流出パイプ30の開口面積S3を9.08mm(S1/S3=14.6)とした。
なお、上記鋳型10は、直径30mmの円柱状のガラス成形体Gmを製造するためのものであり、拡径部23及び成形部24の断面形状を均熱急冷部22の断面形状と同心円状の円形状とした。また、上記面積S2は、ガラス成形体Gmの円柱軸に垂直な断面の面積として算出した。
次いで、カーボン製の鋳型10の流入口21に、粘度0.9dPa・s、温度820℃に調整された熔融ガラスを、ガラス流出パイプ30から流入速度40cc/minで流し込んだ。このとき、鋳型10の上端から貫通孔20の中心軸Cに平行に測った長さL3が25mmとなる範囲に、35℃の冷却媒体を吹き付けて均熱急冷部22の温度を制御した。
熔融ガラスGは、以下の組成を有するガラス(銅イオン含有フツリン酸ガラス)が得られるように調製した。
<カチオン成分>
5+:35カチオン%,Al3+:4.5カチオン%,Li:16.4カチオン%,Na:5カチオン%,Mg2+:10.1カチオン%,Ca2+:13カチオン%,Sr2+:3.9カチオン%,Ba2+:6.5カチオン%,Cu2+:5.6カチオン%
<アニオン成分>
:45アニオン%,O2−:55アニオン%
均熱急冷部22を通過した熔融ガラスGは、拡径部23において貫通孔20内を拡がりながら成形部24へと導かれていく。成形部24に導かれた熔融ガラスGは、成形部24の周面に沿って流動しながら、成形部24の周面形状に対応する所定の形状に成形される。
このようにして成形されたガラス成形体Gmを取出口25から取り出す際には、ガラス成形体Gmの下端部を支持部材に支持し、支持部材を53mm/minの速度で下降させることにより、ガラス成形体Gmの自重を利用して鉛直下方に取り出した。
なお、支持部材の下降速度は、レーザ液位計を用いて、熔鋳型10の貫通孔20内に満たされた熔融ガラスGの液位をモニタし、液位計から出力されたモニタ信号に基づいて支持台の下降速度を必要に応じて増減させることにより、熔融ガラスGの液位が一定となるように制御した。
次いで、取出口25から取り出されたガラス成形体Gmの長さが150mmに達したときに、取出方向に対して垂直に切断し、アニールして歪みを除去した。
アニール後のガラス成形体を目視にて観察したところ、脈理や、失透などの欠陥は認められず、光学的にきわめて均質な中実状のガラス成形体が成形されたことが確認できた。
[実施例2]
均熱急冷部22、拡径部23及び成形部24のそれぞれの断面が同心円状の円形状とされ、直径51mmの円柱状のガラス成形体Gmを製造するための鋳型10を用いて、実施例1と同様に成形を行った。
但し、鋳型10の寸法は、均熱急冷部22の長さL1は20mm、傾斜角度θは33.4°、面積S1は254.5mm(流入口21の開口面積と等しくしてある。)、面積S2は2042.8mm(S2/S1=8.03)とした。
また、熔融ガラス流出パイプ30の開口面積S3は2.54mm(S1/S3=100)、離間距離L2は2mmとした。
一方、熔融ガラスの粘度は0.5dPa・s、温度は1300℃に調整し、流入速度24cc/minで流し込んだ。このとき、均熱急冷部22の温度制御は、冷却範囲の長さL3を30mmとして、30℃の冷却媒体を型の全周に接触させることにより行った。
また、熔融ガラスGは、以下の組成を有するガラスが得られるように調製した。
SiO:4重量%,B:3重量%,La:31重量%,TiO:33重量%,Nb:11重量%,ZrO:6重量%,BaO:13重量%,Sb:0.01重量%(但し、Sbの量は外割り添加量)
このガラスの屈折率(nd)は2.158、アッベ数(νd)は22.2である。
アニール後のガラス成形体を目視にて観察したところ、脈理や、失透などの欠陥は認められず、光学的にきわめて均質な中実状のガラス成形体が成形されたことが確認できた。
[比較例1]
鋳型の流入口の直径を50mm(開口面積:1963.5mm)、取出口の直径を52mm(開口面積:2123.7mm)とし、流入口の開口面積に対する取出口の開口面積の比を1.08とした以外は、実施例2と同様にして成形を行った。
アニール後のガラス成形体を目視にて観察したところ、中央部が失透化し、ガラス成形体は不透明となってしまい、安定な製品を得ることができなかった。これは、成形体の径が大きくなると、その中心部の冷却が不十分となり、また、失透粘性が高く、粘性が低いため、十分な冷却が出来ないために失透したものと考えられる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
本発明は、光学的にきわめて均質な中実状のガラス成形体を安定して量産し、そのようなガラス成形体から、高品質の各種のガラス製品を製造することができる。
本発明に用いる鋳型の一例を示す断面図である。 図1の要部拡大断面図である。
符号の説明
10 鋳型
20 貫通孔
21 流入口
22 均熱急冷部
23 拡径部
24 成形部
25 取出口
30 熔融ガラス流出パイプ
G 熔融ガラス
Gm ガラス成形体

Claims (10)

  1. 相対的に上位に位置する流入口から、成形部を経て取出口へと貫通し、かつ、前記流入口近傍が絞り込まれて均熱急冷部とされ、拡径しながら前記成形部へと連続する貫通孔が設けられ、前記均熱急冷部における前記貫通孔の中心軸に直交する断面を同一径又はほぼ同一径とするとともに、前記流入口の開口部を起点とする前記貫通孔の中心軸に沿った前記均熱急冷部の長さを1〜70mmとした鋳型を用いて
    前記貫通孔の内周面に接触しはじめる位置が前記均熱急冷部にあるように前記流入口から熔融ガラスを連続して流し込み、前記熔融ガラスが前記均熱急冷部を通過する間に、その流動性を保ちながら前記熔融ガラスを急冷するとともに、前記熔融ガラスの均熱化を図りつつ、前記貫通孔内を流動させて前記成形部に導くことによって所定形状に成形した後に、前記取出口から連続して取り出すことを特徴とするガラス成形体の製造方法。
  2. 前記均熱急冷部において、移動方向に対して垂直なガラス断面の面積(S1)を7〜2000mmとする請求項1に記載のガラス成形体の製造方法。
  3. 前記成形部において、移動方向に対して垂直なガラス断面の面積(S2)を19〜8400mmとし、かつ、前記面積(S1)に対する前記面積(S2)の比(S2/S1)を1.5〜60とする請求項1または2に記載のガラス成形体の製造方法。
  4. 前記流入口に熔融ガラスを流し込む熔融ガラス流出パイプの開口面積(S3)に対する前記面積(S1)の比(S1/S3)を2.5〜500とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス成形体の製造方法。
  5. 前記流入口に熔融ガラスを流し込む熔融ガラス流出パイプの下端と、前記流入口の開口部との離間距離が0〜40mmとなるように、前記熔融ガラス流出パイプの下方に前記鋳型を配置する請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス成形体の製造方法。
  6. 前記均熱急冷部から拡径して前記成形部へと連続する面の傾斜角度を前記貫通孔の中心軸に対して5〜70°とした請求項1〜のいずれか1項に記載のガラス成形体の製造方法。
  7. 前記均熱急冷部が、前記貫通孔の中心軸に直交する断面が円形状とされ、同心円状に拡径して前記成形部へと連続するようにした請求項1〜のいずれか1項に記載のガラス成形体の製造方法。
  8. 粘度10dPa・s以下の熔融ガラスを前記流入口に流し込む請求項1〜のいずれか1項に記載のガラス成形体の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載のガラス成形体の製造方法によりガラス成形体を製造し、得られたガラス成形体から、光学素子、又は後加工を施して前記光学素子を作製するための光学素子ブランクを製造することを特徴とするガラス製品の製造方法。
  10. 相対的に上位に位置する流入口から、成形部を経て取出口へと貫通し、かつ、前記流入口近傍が絞り込まれて均熱急冷部とされ、拡径しながら前記成形部へと連続する貫通孔が設けられ、前記均熱急冷部における前記貫通孔の中心軸に直交する断面を同一径又はほぼ同一径とするとともに、前記流入口の開口部を起点とする前記貫通孔の中心軸に沿った前記均熱急冷部の長さを1〜70mmとした鋳型を備え、
    前記貫通孔の内周面に接触しはじめる位置が前記均熱急冷部にあるように前記流入口から連続して流し込まれた熔融ガラスが、前記均熱急冷部において流動性を保ちながら急冷されつつ、前記貫通孔内を流動して前記成形部に導かれて所定形状に成形された後に、前記取出口から連続して取り出されるようにしたことを特徴とするガラス成形装置。
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