JP4911415B2 - 非特異性吸着抑制材料 - Google Patents

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Description

本発明は、生体内組織成分、細胞、タンパク質、脂質などが、基材上に非特異的に吸着することを完全に抑制し、目的のタンパク質、ペプチド、核酸などの生体分子を効率よく検出するための非特異性吸着抑制材料に関するものである。
抗体や抗原、酵素等の生体分子を基材表面に固定し、これら生体分子が有する機能や特異的反応を利用した応答検出システムは、免疫診断、特定生体分子検出法等に積極的に利用されてきた。DNAを基材に直接固定し、ターゲットDNAを検出するDNAチップ、プロテインチップなどの開発も盛んに行われてきている。
生体組織、細胞、タンパク質、脂質等、夾雑物が多量に含まれるサンプルから、測定したい生体分子やタンパク質、核酸のみを感度よく検出するためには、計測応答部分の高感度化を図るとともに、夾雑物の非特異性吸着によるノイズ応答をできるだけ下げる工夫が必要である。
生体分子の基材や流路内への非特異的な吸着を防ぐ方法として、カルボキシル基を導入したシクロデキストラン層を利用する方法あり(例えば非特許文献1参照)、実際に利用されている(CM5チップ他、ビアコアシステム(GEヘルスケアバイオサイエンス社))。
しかし、デキストラン層が厚く(約100nm)、検出物質が層中に入り込むなどして熱力学的・動力学的パラメータに問題を与えたり、あるいは実際に吸着しているかのような挙動も見受けられ、正確な測定には向かない場合がある。
L. Stigh らのグループ,"Methods for site controlled coupling to carboxymethyldextran surfaces in surface plasmon resonance sensors", Biosensors & Bioelectronics 10 (1995) 813-822.)
一方で、ポリエチレングリコール(PEG)基を有する材料を基材に塗布するなどの方法がとられてきた。PEG基は親水性が高く、非特異的な吸着を防ぐ効果があることが知られている。PEG含有高分子材料は、親水性部分がタンパク質などの非特異性吸着を防ぐ効果を発揮するので、基材表面に高分子材料を塗布することで非特異性吸着を抑制しようというものである。(特許文献1、非特許文献2参照)
特開平7-316285公報 K. L. Prime and G. M. Whitesides,"Adsorption of proteins onto surfaces containing end-attached oligo(ethylene oxide): A model system using self-assembled monolayers, J. Am. Chem. Soc., 115 (1993)10714-10721
また、PEG基を有する高分子を用いて非特異性吸着の抑制を狙った場合でも、高分子がかさ高いために完全に非特異性吸着を押さえられない場合があり、これを解決するために、より分子量の大きい分子種と小さい分子、2種類の高分子PEGを用いることにより問題解決を試みた例も提案されている。(特許文献2)
特開2006-177914公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は両末端に異なる官能基を有するポリオキシアルキレン誘導体を用いるものであり、このような誘導体を合成することが困難である。一方、特許文献2に記載された技術は、基材表面にはじめに該表面に固定可能な官能基を有するPEGを担持させ、ついでこのPEGの末端に両末端にメルカプト基のような官能基を有するPEGを担持させるものである。したがって、両末端の官能基が共に基材に結合してループ状のPEGが形成されることから、目的とする非特異性吸着が抑制された表面が得られる確率が低いという欠点がある。また、これらの従来技術では、分子量の小さい生体分子の非特異性吸着を抑制することはできなかった。
したがって、高分子PEGでも抑えられなかったような低分子の生体分子の吸着を抑えることができ、しかも2種類の高分子を段階を経て修飾するような手間をさけて簡便な手法で極小領域を修飾できるような分子層の開発が望まれている。
本発明は、このような事情のもとで、高分子から低分子まで種々の分子量を有する生体分子の非特異的な吸着をできるだけ抑え、目的の分子種を感度よく検出することができる非特異性吸着抑制材料を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、分子内に特定の炭素数のアルキレン基とエチレングリコール繰り返し単位を有するPEG誘導体からなる単分子膜を、基材表面に形成することによって上記課題が解決されることを発見し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明では次の1〜6の構成を採用する。
1.基材表面に、一般式(1)で表される化合物の単分子膜を形成してなる非特異性吸着抑制材料。
HO(CHCHO)−(CH−SH (1)
式中、mは1〜3の整数、nは2〜8の整数を表す。
2.前記基材が、導電性金属及び金属酸化物から選ばれた材料により構成されたものであることを特徴とする1に記載の非特異性吸着抑制材料。
3.前記単分子膜が、一般式(1)で表される化合物と、標的分子を認識しこれに結合する分子との混合単分子膜であることを特徴とする1又は2に記載の非特異性吸着抑制材料。
4.前記標的分子を認識しこれに結合する分子が、分子の末端にチオール基(−SH)を有する分子であることを特徴とする3に記載の非特異性吸着抑制材料。
5.前記標的分子を認識しこれに結合する分子が、糖、アプタマー、核酸から選択されたものであることを特徴とする3又は4に記載の非特異性吸着抑制材料。
6.前記混合単分子膜中の前記標的を認識しこれに結合する分子の割合が0.1〜60%であることを特徴とする3〜5のいずれかに記載の非特異性吸着抑制材料。
本発明は、一分子内に柔軟性が高くかつ親水性であるエチレングリコール繰り返し単位と、分子の密生度をあげるための疎水的な特定の長さのアルキル鎖部分を具備する非特異性吸着抑制分子による単分子修飾層を構築することができるので、密生度の高い分子層を簡単に作製することができる。その結果、これまで高分子 PEGによる修飾では抑えきれなかった低分子の生体分子の非特異性吸着も簡単に抑えることが可能となる。また、従来の高分子PEG誘導体では形成することが困難であった極微小の基材表面に、生体分子の非特異性吸着を抑制する修飾層を形成することが可能となる。
さらに、一般式(1)で表される化合物と、標的分子を認識しこれに結合する分子との混合単分子膜を形成することにより、目的タンパク質や核酸、ペプチドなどを検出する際に問題となっていた非特異性吸着によるノイズレベルを下げて目的分子・物質のみを高感度に検出することが可能となるので、プロティンチップやDNAチップなどの各種チップ化にも重要な技術となるものである。
本発明の非特異性吸着抑制材料を構成する基材としては、金、白金、銀、銅のほかの金属電極、シリコン等の半導体電極基材、酸化インジウムスズ(ITO) 等の透明導電性電極が好都合に利用されるが、特に導電性金属及び金属酸化物を用いることが好ましい。
これら金属や半導体等は硫黄を含む有機化合物が自己組織的に金属-Sの結合を作り安定に修飾膜を形成することが知られているものである。基材の形状やサイズは任意であり、各種サイズの板状の基材や粒子状の基材を使用することができる。
本発明では、これら基材表面に、次の一般式(1)で表される化合物からなる非特異性吸着抑制分子の単分子膜を形成する。
HO(CHCHO)−(CH−SH (1)
式中、mは1〜3の整数、nは2〜8の整数を表す。
上記一般式(1)で表される化合物としては、該化合物の−SH基が酸化されてジスルフィド基(−SS−)となり、二量体化した化合物を使用してもよい。これらの化合物は、例えば、後記の製造例にしたがって製造することができる。
固体基材表面に上記機能性分子による修飾単分子層を構築するには、予め非特異性吸着抑制分子を溶液(水溶液、あるいは水-エタノール混合溶液)に分散させ、これにより基材を修飾する。分子層は自発的に自己組織化的に基材表面に配列する。基材に固定した修飾層は、分子量数十万から数百のタンパク質からペプチドまで、各種の生体分子の非特異性吸着をほぼ完全に抑えることが可能である。
この非特異性吸着抑制分子を、(a)標的分子を認識しこれに結合する分子(糖鎖を有するアルカンチオールやアプタマー、一本鎖核酸など)と一緒に混合溶液としたものを用いて基材表面を修飾する、または、(b)標的認識分子をあらかじめ吸着させた後に、非特異性吸着抑制分子溶液と反応させる2段階の方法を用いる、ことにより基板表面に混合単分子膜を構築することができる。この混合単分子膜を用いた場合には、標的分子以外の生体分子の非特異性吸着によるノイズレベル応答を低くおさえ、標的分子(例えば、糖においてはレクチン、アプタマーに対してはタンパク質、一本鎖核酸においては相補塩基対配列を有する核酸)の応答を高感度に検出することができる。
この混合単分子膜を構成する標的認識分子としては、分子の少なくとも1つの末端に、チオール基(−SH)を有する分子、又は該チオール基が酸化されてジスルフィド基(−SS−)となり、二量体化した分子を使用することが好ましい。
このような標的認識分子としては、例えば12-メルカプトドデシル-β-マルトシド(マルトシド基はCon Aを特異的に認識する)のような、末端にメルカプト基又はジスルフィド基を有する糖、各種のタンパク質を認識する末端に上記官能基を有するアプタマー、一本鎖核酸を認識するこれと相補塩基対配列を有する末端に上記官能基を有する核酸等が挙げられる。
混合単分子膜を構成する非特異性吸着抑制分子としては、上記の一般式(1)において−(CH−のnが2〜8の整数である化合物だけではなく、nが2〜11の整数である化合物も使用することができる。
混合単分子膜では、分子認識可能な分子種を、膜を構成する分子種のうちの0.1〜60%程度とすることが好ましい。例えば、糖鎖-レクチンを標的分子とする場合には0.1〜60%、アプタマーの場合には0.1〜57%、一本鎖核酸の場合には0.1〜50%程度とすることにより、ノイズ応答を下げた効率のよい応答検出ができるようになる。応答検出は、例えば相互作用による結合(吸着)反応が起きた場合、表面プラズモン共鳴センサー(SPRセンサー)にて表面の屈折率の変化を追跡することにより行うことができる。認識部位を含まない膜(非特異性吸着抑制分子のみの膜)では非特異的な吸着が起こらないので、SPR応答がほとんど検出されないことになる。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
以下の例では、式(HO(CH2CH2O)3-(CH2) 2-SH)で表される化合物をPEGC2SH、(HO(CH2CH2O)3-(CH2)-SH)で表される化合物をPEGC4SHのように、式(HO(CH2CH2O)3-(CH2)-SH)で表される化合物を−(CH−の炭素数nによりPEGCnSHと略記する。
また、基材表面に形成した単分子膜の性状は、表面プラズモン共鳴センサー(ビアコアT100システム又はビアコア2000システム)にて表面の屈折率の変化を測定することによって評価した。
〔製造例1〕
(非特異性吸着抑制分子トリエチレングリコールアルキルチオールPEGCnSHの合成)
(1)テトラエチレングリコールモノチオール[トリエチレングリコールC2チオール(HO(CH2CH2O)3-(CH2) 2-SH, PEGC2SH)]の合成
(1−1)テトラエチレングリコールモノトシラートの合成
三口フラスコ(300mL)にテトラエチレングリコール9.70g(50mmol)、トリエチルアミン2.02g(20mmol)、テトラヒドロフラン(THF)150mLを入れ、0℃で撹拌した。p−トルエンスルホニルクロライド(TsCl)1.91g(10mmol)のTHF溶液20mLを滴下し、さらに室温で4日間撹拌した。反応液に5wt%塩酸300mLを注ぎ、クロロホルム200mLで抽出した。クロロホルム、THFを留去し、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて目的物を精製した。無色液体(C15247S、分子量M=348.37)が収率82%で得られた。
(1−2)モノチオアセチルテトラエチレングリコールの合成
三口フラスコ(300mL)に窒素雰囲気下、上記(1−1)で得られたテトラエチレングリコールモノトシラート3.48g(10mmol)とDMF100mLを入れ、室温で撹拌した。チオ酢酸カリウム3.43g(30mmol)を加え、さらに室温で12時間撹拌した。反応液に5wt%塩酸200mLを注ぎ、クロロホルム100mLで抽出した。クロロホルム、ジメチルホルムアミド(DMF)を留去し、減圧乾燥してそのまま次の反応に用いた。無色液体(C10205S、M=252.33)が粗収率98%で得られた。
(1−3)トリエチレングリコールC2チオール(HO(CH2CH2O)3-(CH2) 2-SH, PEGC2SH)の合成
三口フラスコ(300mL)に窒素雰囲気下、上記(1−2)で得られたモノチオアセチルテトラエチレングリコール2.52g(10mmol)とエタノール200mLを入れ、室温で撹拌した。t−ブチルカリウム1.12g(10mmol)を加え、さらに室温で3時間撹拌した。反応液に5wt%塩酸400mLを注ぎ、クロロホルム200mLで二回抽出した。クロロホルム、エタノールを留去し、シリカゲルカラム(展開溶媒、クロロホルム:メタノール=100:1)にて目的物を精製した。無色液体(C8184S、M=210.29)が収率59%で得られた。
〔製造例2〕
(2)トリエチレングリコールC4チオール(HO(CH2CH2O)3-(CH2) 4-SH, PEGC4SH)の合成
(2−1)4−ブロモブチルトリエチレングリコールの合成
三口フラスコ(300mL)に1,4−ジブロモブタン2.16g(10mmol)、トリエチレングリコール15.0g(100mmol)、THF200mLを入れ、室温で撹拌した。t−ブチルカリウム1.12g(10mol)を加え、6時間加熱還流した。放冷後THFを留去し、5wt%塩酸200mLを注ぎ、クロロホルム100mLで抽出した。クロロホルム層を水200mLで洗浄した。クロロホルムを留去し、シリカゲルカラム(展開溶媒、クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製した。無色液体(C10214Br、M=285.18)が収率28%で得られた。
(2−2)4−ブロモブチルトリエチレングリコールベンゾイルエステルの合成
三口フラスコ(300mL)に、上記(2−1)で得られた4−ブロモブチルトリエチレングリコール2.85g(10mmol)、トリエチルアミン2.52g(25mmol)、THF100mLを入れ、0℃で撹拌した。塩化ベンゾイル2.81g(20mmol)のTHF溶液20mLを滴下し、さらに室温で24時間撹拌した。反応液に5wt%塩酸200mLを注ぎ、クロロホルム100mLで抽出した。クロロホルム、THFを留去し、GPCにて目的物を精製した。無色液体(C17255Br、M=389.29)が収率87%で得られた。
(2−3)4−チオアセチルブチルトリエチレングリコールベンゾイルエステルの合成
三口フラスコ(100mL)に窒素雰囲気下、上記(2−2)で得られた4−ブロモブチルトリエチレングリコールベンゾイルエステル779mg(2mmol)とDMF50mLを入れ、室温で撹拌した。チオ酢酸カリウム684mg(6mmol)を加え、さらに室温で4時間撹拌した。反応液に5wt%塩酸100mLを注ぎ、クロロホルム50mLで抽出した。クロロホルム、DMFを留去し、GPCにて目的物を精製した。無色液体(C19286S、M=384.49)が収率72%で得られた。
(2−4)トリエチレングリコールC4チオール(HO(CH2CH2O)3-(CH2) 4-SH, PEGC4SH)の合成
三口フラスコ(100mL)に窒素雰囲気下、上記(2−3)で得られた4−チオアセチルブチルトリエチレングリコール769mg(2mmol)とエタノール80mLを入れ、室温で撹拌した。t−ブチルカリウム224mg(2mmol)を加え、さらに室温で3時間撹拌した。反応液に5wt%塩酸200mLを注ぎ、クロロホルム100mLで抽出した。クロロホルム、エタノールを留去し、シリカゲルカラム(展開溶媒、クロロホルム:メタノール=100:0〜1)にて目的物を精製した。無色液体(C10224S、M=238.34)が収率72%で得られた。
〔製造例3〜5〕
(3)トリエチレングリコールC6〜C11チオール(HO(CH2CH2O)3-(CH2)-SH, PEGC8SH:n=6〜11)の合成
上記(2−1)〜(2−4)に記載した手順と同様にして、トリエチレングリコールC6チオール(HO(CH2CH2O)3-(CH2) 6-SH, PEGC6SH)、トリエチレングリコールC8チオール(HO(CH2CH2O)3-(CH2) 8-SH, PEGC8SH)及びトリエチレングリコールC11チオール(HO(CH2CH2O)3-(CH2) 11-SH, PEGC11SH)を合成した。
〔実施例1〕
(抑制分子内アルキル鎖の長さとタンパク質の吸着抑制能の関係)
上記各製造例で得られたアルキル鎖長の異なる非特異性吸着抑制分子(PEGCnSH: HO(CH2CH2O)3-(CH2)-SH, n=2, 4, 6, 8, 11)の1μM 水溶液または水-エタノール混合液(エタノール20%)を調製し、10μL/分の流速で2500秒流し、金基材上に固定化して単分子膜を形成した。非特異性吸着抑制分子に導入してあるチオール基が、金基材と接すると同時に金−SHの結合を作り、金基材表面に吸着する。非特異性吸着抑制分子の吸着量はビアコアT-100で測定した結果、613RU (n=2), 622RU (n=4), 866RU (n=6), 1392RU (n=8), 905RU (n=11) (RU:レゾナンスユニット、1000RU=1ng/mm2)となった。
各非特異性吸着抑制分子吸着後の表面に対し、レクチンであるコンカナバリンA(Con A)の溶液(1μM、HEPES緩衝液(pH 7.4))を10μL/分の流速で2000秒流し、Con Aの含まれない緩衝液に切り替え吸着量を測定し、その結果を図1に示した。また、比較のために、通常標準的に用いられるカルボキシメチルデキストランコーティング層のチップ(CM5)について測定した結果を、併せて図1に示した。
図1にみられるように、n=2の場合に29.1RUの変化(吸着)が確認され、カルボキシメチルデキストランコーティング層のチップ(CM5)の場合にみられる吸着(125.8RU)に比較すると、4分の1以下の吸着に抑えられていることがわかる。Con Aの非特異性吸着を抑える効果はアルキル鎖長が長いほど顕著になり、n=11の場合の非特異性吸着抑制分子層表面では、Con Aの吸着は1.7RUとなり、完全に吸着が抑えられていることが確認された。
〔実施例2〕
(各非特異性吸着抑制分子の密生度の電気化学的評価)
アルキル鎖長が長くなると、非特異性吸着抑制分子膜中の分子の密生度があがり、タンパク質の非特異性吸着の抑制効果が一段と高くなると考えられる。
そこで、各非特異性吸着抑制分子による分子層の密生度を、次のようにして電気化学的に評価した。
PEGCnSH (n=2, 4, 6, 8, 11)の各分子の溶液(1mM 水-エタノール混合溶液)に、市販の金単結晶電極を1時間浸漬し、電極表面に非特異性吸着抑制分子の単分子膜を作製した。この修飾層を、0.5 M 水酸化カリウム水溶液内で、電位を-0.5 Vから-1.2 V まで掃引し、金表面から還元的に分子を脱離させ、そのときの電気量より元の吸着分子数を求め、その結果を図2に示した。
この反応は次の式で表され、一分子の還元脱離に一電子が関与する。(参考文献:Y.Sato et.al, Electroanalysis,17, 965(2005); M.M. Walczak, et. al.,Langmuir, 7, 2687 (1991) 他)
RS-Au + e- → RS- + Au
図2にみられるように、アルキル鎖長が長くなるにつれて電気量が増大していくことがわかる。つまり、アルキル鎖長が長くなるにつれて、単位面積あたりの分子の密生度が高くなっており、この効果でタンパク質の抑制効果が一層高まったものといえる。
〔実施例3〕
(非特異性吸着抑制分子およびマルトシド基含有分子混合吸着層によるCon Aの認識、シグナルーノイズレベルの向上)
12-メルカプトドデシル-β-マルトシド(マルトシド基はCon Aを特異的に認識する)と各種アルキル鎖長の非特異性吸着抑制分子[PEGCnSH(n=2, 4, 6, 8, 11)]の混合溶液[12-メルカプトドデシル-β-マルトシド:PEGCnSH (n=2, 4, 6, 8, 11)=1:9(モル比),0.1 mM水-エタノール混合液(エタノール20%)]を用いて、実施例1と同様の手順で、金基材上に12-メルカプトドデシル-β- マルトシドと各種アルキル鎖長の非特異性吸着抑制分子を共吸着した単分子膜を形成した。この単分子膜における、Con Aの認識効果(吸着量)をビアコア2000システムにより測定した結果を図3に示す。
図3(a)はこの膜上におけるCon Aの認識効果(Con A吸着量)を調べた結果であり、各非特異性吸着抑制分子の左側の淡色のグラフはPEGCnSH分子のみの修飾膜(PEGCnSH(n=2, 4, 6, 8, 11)0.1 mM水-エタノール混合液(エタノール20%)にて修飾)でのCon Aの非特異性吸着量を示し、右側の濃色のグラフは混合単分子膜におけるCon Aの吸着量を表す。この図によれば、n=2から6まではほぼ吸着量が等しく、n=8でもCon Aはよく認識されていることがわかる。
図3(b)は、図3(a)の各非特異性吸着抑制分子の混合単分子膜におけるシグナル−ノイズ比(S/N比)を表す。
この図3(b)にみられるように、マルトシド分子と共吸着させる機能分子のアルキル鎖長が長くなるにつれて、非特異的な吸着が抑えられ、結果としてシグナルーノイズ比の著しい向上が実現できる。n=11の場合に関しては、非特異性吸着抑制分子の長さが分子認識部位であるマルトシド基の高さを大きく超えてしまうため[図4(C)参照]、ノイズ応答は下がってもシグナル応答の方も大きく減少することから、シグナルーノイズ比は小さくなる(図3(a)参照)。これに対して、本発明のn=2〜8の非特異性吸着抑制分子を用いた場合には、シグナル-ノイズ比も大きく、高感度で標的分子を検出することができる。
このときの混合単分子膜の模式図を図4に示した。図4(A)はPEGC2SHと12-メルカプトドデシル-β- マルトシドを用いた混合単分子膜、図4(B)はPEGC6SHと12-メルカプトドデシル-β- マルトシドを用いた混合単分子膜、そして図4(C)はPEGC11SHと12-メルカプトドデシル-β- マルトシドを用いた混合単分子膜の模式図である。図4(C)にみられるように、PFGC11SHを用いた混合単分子膜では、非特異性吸着抑制分子の長さが分子認識部位であるマルトシド基の高さを大きく超えてしまうため、ノイズ応答は下がってもシグナル応答の方も大きく減少することから、シグナルーノイズ比は小さくなる。
〔実施例4〕
(様々な分子量の生体分子吸着抑制効果)
実施例1で得られた、本発明の非特異性吸着抑制材料(n=2,4,6,8,11)を用いて、各抑制材料における様々な分子量の生体分子の非特異的な吸着量をビアコアT−100システムを用いて測定し、その結果を表1に示した。
また、比較のために、市販の高分子ポリエチレングリコール(分子量2000)や市販品A(金属表面用ブロッキング剤 株式会社ナノビオテック)で修飾した金基材表面、及びカルボキシメチルデキストランコーティングのチップ(CM5)、並びに未修飾金表面について測定した結果を併せて記載した。
表1にみられるように、分子量104,000のCon A、分子量66,300のウシ血清アルブミン(BSA)、17mer〔塩基配列:ATT TCT TGC TTA AAG TC(配列番号1),分子量5150.43〕〕,36mer〔塩基配列:TGC CCT GGA CCT GCG AAA TCC AGA ACA AAG CAC(配列番号2), 分子量11032.29〕の核酸などの生体分子の非特異的な吸着が、大変低い数値に抑えられていることが確認できた。また、各種ペプチド類としてアンジオテンシン(分子量 1296.5)、ブラジキニン(分子量1060.2)、更なる低分子である、細胞接着性オリゴペプチド:アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-セリン(RGDS)(分子量433.42)、Ac-Asp-Glu(分子量304.25)までもこのようにほぼ完全に非特異的な吸着が抑えられることが確認でき、本非特異性吸着抑制材料の有効性が実証できた。
本効果は、市販の高分子ポリエチレングリコール(分子量2000)や市販品A(金属表面用ブロッキング剤 株式会社ナノビオテック)で修飾した表面と比較しても、高分子量のものから低分子量、特に分子量数百の低分子の生体分子の非特異的な吸着を抑えるのに有効であることが確認できた。
〔実施例6〕
(非特異性吸着抑制分子およびトロンビン認識核酸アプタマー分子混合吸着層によるトロンビンの認識、シグナル−ノイズレベルの向上)
トロンビンを認識する核酸アプタマー〔HS-C6-TTT TTT TTT TTT GGT TGG TGT GGT TGG(配列番号3),分子量8814.49〕と、実施例1と同様の非特異性吸着抑制分子(n=2〜11)を用いて、ビアコア社の金チップの表面に下記の手順でアプタマー混合単分子膜を形成した。核酸アプタマーのC6は、(CHを意味する。得られた共吸着層に対して、トロンビンの吸着量をビアコアシステムT-100により測定した結果を図5に示す。また、シグナルノイズレベルを比較した結果を図6に示す。
溶媒としてHBS-EP緩衝液(10mM HEPES、150mM NaCl、3.4mM EDTA、0.005% Tween 20)/50mM KCL溶液(pH7.4)を使用し、核酸アプタマーは250nMに調整したものを吸着量に応じて5分間ずつ流し、最初のアプタマー吸着量を制御した。この後、各PEGCnSH分子の0.1mM 溶液を流速5μl / 分で1時間流し、アプタマー混合単分子膜を構築した。比較のため、一般的に実験によく使用される水酸基末端チオールであるメルカプトエタノール(ME)を非特異性吸着抑制分子として用いた場合の例を同時に示す。
各修飾単分子膜においては、アプタマーの固定化量を2.1-2.7×1012分子/cm2 とほぼ一定となるようにし、非特異性吸着分子を1.0-1.5×1014分子/cm2 となるように混合単分子層を作製した。図5の左側には、各非特異性吸着分子のみの表面で起こる非特異性吸着量(ノイズ)を示した。
MEを用いた場合も、図中に示すようにトロンビンの非特異性吸着は比較的低く抑えられるが、本発明の非特異性吸着抑制分子(n=2-8)においては、非特異性吸着の抑制効果がさらに抑えられていることが確認できた。PEGC2SHを非特異性吸着分子として用いた場合、トロンビンの吸着が格段によいことが確認できた。水酸基末端(ME)の場合はSN比が5程度であるのに対し、各PEGCnSHを用いた場合は50倍以上、となり、PEGC6SHを用いた場合は147となった。水酸基末端のアルカンチオール分子に対して、PEGC6SHでは26倍向上していることがわかる。(図6参照)
非特異性吸着抑制分子PEGCnSH (n=2, 4, 6, 8, 11)修飾層および市販のCM5チップ(ビアコアシステム、GEヘルスケアサイエンス社)へのコンカナバリンAの吸着量を示す図である。縦軸は吸着量を示す、RU値(RU:レゾナンスユニット、1000RU=1ng/mm2)である。ビアコアT-100システムにて測定。 非特異性吸着抑制分子PEGCnSH (n=2, 4, 6, 8, 11)修飾層の金表面からの還元的脱離にともなう電気量データから求めた、各分子の吸着量と、当該分子のアルキル鎖長(n)の関係を示す図である。 (a)12-メルカプトドデシル-β-マルトシド(マルトシド基はCon Aを特異的に認識する)と各種アルキル鎖長のPEGCnSH分子を共吸着した分子膜におけるCon Aの吸着量を示す図である。ビアコア2000システムにて測定。白抜きのグラフは、PEGCnSH機能性分子のみの修飾膜でのCon Aの非特異性吸着結果を示す。 (b)マルトシド共存分子認識膜上でのCon Aの吸着応答(シグナル)と各PEGCn分子層での非特異的な吸着応答(ノイズ)の比を示す図である。 12-メルカプトドデシルβ- マルトシドと各種アルキル鎖長のPEGCnSH機能性分子を共吸着した分子膜の模式図である。(A)は12-メルカプトドデシル β- マルトシドとPEGC2SHの混合単分子層、(B)は12-メルカプトドデシル β- マルトシドとPEGC6SHの混合単分子層、(C)は12-メルカプトドデシルβ- マルトシドとPEGC11SHの混合単分子層の模式図を示す。 トロンビンを認識する核酸アプタマーと当該非特異性吸着抑制分子(PEGCnSH)とで修飾した共吸着層および、メルカプトエタノール(ME)と核酸アプタマーとの共吸着層へのトロンビンの吸着量を示した図である。測定はビアコアT-100システム。縦軸はトロンビンの吸着量(RU値)を示す。グラフ中左(黒)データは非特異性吸着抑制分子のみの表面でのトロンビンの吸着量。右(灰)はアプタマーと各非特異性吸着抑制分子混合単分子層でのトロンビンの吸着応答を示す。 図5で示したアプタマー膜での、トロンビンの吸着量(シグナル)とアプタマーを含まない膜(PEGCnSH、ME)でのトロンビンの非特異的な吸着応答(ノイズ)の比を示す図である。

Claims (5)

  1. 基材表面に、一般式(1)で表される化合物と、標的分子を認識しこれに結合する分子との混合単分子膜を形成してなる、SPR応答による標的分子検出用材料。
    HO(CH2CH2O)m−(CH2)n−SH (1)
    式中、mは1〜3の整数、nは2〜8の整数を表す。
  2. 前記基材が、導電性金属及び金属酸化物から選ばれた材料により構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の標的分子検出用材料。
  3. 前記標的分子を認識しこれに結合する分子が、分子の末端にチオール基(−SH)を有する分子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の標的分子検出用材料。
  4. 前記標的分子を認識しこれに結合する分子が、糖、アプタマー、核酸から選択されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の標的分子検出用材料。
  5. 前記混合単分子膜中の前記標的を認識しこれに結合する分子の割合が0.1〜60%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の標的分子検出用材料。
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