JP2006078418A - 糖鎖アレイ及びその製造方法 - Google Patents

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孝志 高橋
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Abstract

【課題】 検出対象物質の非特異的な吸着、結合を少なくすることのできる糖鎖アレイを提供すること。
【解決手段】 糖鎖が結合した固相担体を含む糖鎖アレイであって、糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合している。 スペーサー基が、アルキル基、又は一般式(1)又は一般式(2)で示される基であり、糖鎖が、マンノース又はマンオース誘導体である。固相担体が、ガラス固相担体、シリコン固相担体、プラスチック固相担体、金固相担体、銀固相担体、銅固相担体、プラチナ固相担体、Fe固相担体、GaAs固相担体又はInP固相担体である。
【選択図】なし

Description

本発明は、糖鎖アレイに関するものであり、更に詳細には、検出対象物質の非特異的な吸着、結合を少なくすることのできる糖鎖アレイに関するものである。
また、本発明は、上記糖鎖アレイを製造する方法に関する。
本発明の糖鎖アレイは、糖鎖と相互作用する物質との相互作用を解析するために有用なものである。
近年、糖鎖が注目を浴びるようになってきている。特に、細胞分化、ガン化、免疫反応等との関わりが研究され、新しい事実が明らかにされつつある。例えば、細胞表層における糖鎖は、タンパク質や糖鎖と相互作用することによって、生体内における細胞分化、ガン化、免疫反応等の重要なプロセスに関与している。また、糖鎖は、細胞表層における細胞認識、接着、細胞間のシグナル伝達において重要な役割を担っていることが明らかになってきている。このようなことが明らかになったことから、近年においては、糖鎖の関与するプロセスのメカニズムを分子レベルで解析し、糖鎖の機能解明(グライコミクス)を目的とする研究が盛んに行われるようになってきた。
一方、ナノテクノロジーは、物質をナノサイズで制御して、新たな機能を発揮させることを目的とした技術である。このナノテクノロジーは、半導体の分野において知られるように、固体の微細加工を可能にする。この技術を集積して得られたDNAチップ(アレイ)は、膨大な遺伝情報を高速に解析することができるため、ゲノム解析を促進するツールとして利用されている。例えば、創薬研究や臨床検査のハイスループット化を達成するための手段として利用されている。
この技術を、今後、DNAのみならず、糖鎖、タンパク質や低分子化合物へと応用することができれば、生体内を模倣した機能性チップを作成することができる。上述したように、糖鎖はタンパク質や糖鎖と相互作用することにより、生体内における種々の重要なプロセスに関与しているので、糖鎖を固相担体等に固定化して得られる糖鎖アレイは、毒素やウイルス、タンパク質との相互認識を迅速に調べることを可能にし、医薬品の開発を高速化することが可能となると考えられる。さらに、実際の医療現場においても、ウイルスセンサーとして活用することができ、個々の患者の疾病の性質を捉えたオーダーメイド医療にも活用することができると考えられる。
糖鎖を作成する方法としては、糖鎖を非共有結合によって固相担体に固定化する方法が知られている。この方法によって糖鎖アレイを得ることができるが、反応中の洗浄操作によって、固定化された糖鎖が洗い流されてしまう可能性がある。また、共有結合によって糖鎖を固相担体に固定化する手法としては、ディールス・アルダー反応によって固定化する手法(非特許文献1)やマイケル付加反応によって固定化する手法(非特許文献2)等が知られている。
非特許文献1に開示された方法は緩和な反応条件下で固定化することが可能であり、化学選択性が高いという利点を有しているが、反応性が高くなく、反応後に生成する連結部位が脂溶性のシクロへキセン部位となるため、タンパク質との非特異的吸着が大きくなるという欠点がある。また、リガンド上に存在するジエン部位の反応性が高いため、リガンドの合成において問題が発生する可能性がある。
非特許文献2に開示された方法は、反応性が高く、化学選択性が高いという利点を有している。しかし、基板上に存在するチオールが容易に空気酸化を受けてしまうため、基板上の反応点が減少してしまうという欠点を有している。
また、非特許文献3には、ポリスチレンコートされた基板と末端にアセチレンを有しかつ長い炭素鎖を併せ持っているスペーサーとの疎水的相互作用を利用して固定化し、基板表面にアセチレン部位を出し、このアセチレン部位とリガンドとが有するアジド基との1,3双極子付加環化反応により固定化する方法が開示されている。非特許文献3に開示された方法は、緩和な反応条件下で固定化をすることが可能であり、化学選択性が高いという利点を有する。しかし、反応後に生成する連結部位がトリアゾール部位となるため、タンパク質との非特異的吸着が大きくなるという欠点を有している。
従って、非特許文献1、非特許文献2及び非特許文献3に開示された方法で得られた糖鎖アレイは、検出対象物質が非特異的に吸着、結合することが多い。
また、非特許文献4及び非特許文献5には、共有結合を利用せず、ニトロセルロースでコートされたガラス基板を用いて、疎水的相互作用のみを用いて基板上に糖鎖を固定化する方法が開示されている。該非特許文献4及び非特許文献5に開示された方法は、化学反応を行うことなく糖鎖を基板に結合することができるため、試薬の使用量が少なく、反応条件に不安定なリガンドを損なうことがないという利点を有している。しかし、該非特許文献4及び非特許文献5に開示された方法で得られる疎水的相互作用は比較的弱いものであり、リガンドが固定された後にはずれてしまい、損なわれる可能性がある。すなわち、作成したチップを繰り返し使用することができないと考えられる。
B.T. Houseman and M. Mrksich, Chemistry & Biology, Vol.9, 443-454 (2002) S. Pard and I. Shin, Angew. Chem. 41, 3180-3182 (2002) F. Fazio et. al. J.Am. Chem. Soc., Vol.124, 14397-14402 (2002) D. Wang et. al. Nature Biotechnology, Vol.20 275-281 (2002) S. Fukui et. al. Nature Biotechnology, Vol.20 1011-1017 (2002)
本発明の目的は、検出対象物質の非特異的な吸着、結合を少なくすることのできる糖鎖アレイを提供することにある。
また、本発明の目的は、検出対象物質の非特異的な吸着、結合の少ない糖鎖アレイを製造することのできる方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、糖鎖を、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体と結合して得られた糖鎖アレイが上記目的を達成し得るという知見を得、本発明を完成するに至った。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、糖鎖が結合した固相担体を含む糖鎖アレイであって、糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合していることを特徴とする、糖鎖アレイを提供するものである。
また、本発明は、固相担体にハロゲン化アセチル基を導入する工程、糖鎖に、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基を有するスペーサー基を導入する工程、及びスペーサー基が導入された糖鎖と、ハロゲン化アセチル基が導入された固相担体とを結合する工程を有する、糖鎖アレイの製造方法を提供する。
また、本発明は、糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる糖鎖アレイと検体とを接触させ、検体に含まれる、糖鎖と相互作用し得る物質を糖鎖と結合させる工程、及び糖鎖と結合した、糖鎖と相互作用し得る物質を検出する工程を有することを特徴とする、糖鎖と相互作用し得る物質の検出方法を提供する。
また、本発明は、少なくとも下記成分からなる、糖鎖と相互作用し得る物質の検出用キットを提供する。
(1)糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる糖鎖アレイ、
(2)上記糖鎖と相互作用し得る物質に対する、標識物質により標識された抗体。
また、本発明は、少なくとも下記成分からなる、糖鎖と相互作用し得る物質の検出用キットを提供する。
(1)糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる糖鎖アレイ、
(2)上記糖鎖と相互作用し得る物質に対する抗体、及び
(3)上記抗体に対する、標識物質により標識された抗体。
本発明の糖鎖アレイは、検出対象物の非特異的な吸着、結合の少ないものである。
本発明の糖鎖アレイの製造方法によれば、検出対象物の非特異的な吸着、結合を少なくすることのできる糖鎖アレイが得られる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の糖鎖アレイは、糖鎖が結合した固相担体を含む糖鎖アレイであって、
糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合していることを特徴とする。
本発明の糖鎖アレイに用いられる固相担体としては、糖鎖を結合し、糖鎖アレイとして使用し得るものであれば特に制限なく用いることができる。本発明の糖鎖アレイに用いられる固相担体としては、例えば、ガラス固相担体、シリコン固相担体、プラスチック固相担体、金固相担体、銀固相担体、銅固相担体、プラチナ固相担体、Fe固相担体、GaAs固相担体又はInP固相担体等が挙げられる。
本発明の糖鎖アレイにおいては、糖鎖がスペーサー基を介して固相担体に結合しており、後述するように、糖鎖を固相担体に結合する際に、固相担体にハロゲン化アセチル基を導入すると容易に本発明の糖鎖アレイを得ることができる。このため、固相担体として、表面にアミノ基が導入されたガラス固相担体を用いると容易にハロゲン化アセチル基を導入できるので、固相担体としては、アミノ基が導入されたガラス固相担体を用いることが好ましい。このようなガラス固相担体としては特に制限はないが、例えば、市販のものを用いることもできる。市販のものとしては、例えば、MASコートスライドガラス(松浪ガラス工業(株)製)、APSコートスライドガラス(松浪ガラス工業(株)製)及びGAPSコートスライドガラス(CORNING社製)等を使用することができる。
糖鎖を固相担体と結合するスペーサー基としては、例えば、アルキル基、及び下記一般式(1)及び一般式(2)で示される基が挙げられる。
Figure 2006078418
一般式(1)において、nは0〜10の整数であり、好ましくは0〜6である。nが10より大きいと、得られた糖鎖アレイを用いて、糖鎖と相互作用し得る物質を検出する際、バックグラウンドが大きくなり、明瞭な結果が得られない場合がある。
アルキル基としては、炭素数が1〜100個の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられる。好ましくは炭素数が20〜40個のアルキル基であり、スペーサー基の原子数が約30個程度であることが好ましい。
本発明の糖鎖アレイは、糖鎖がスペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる。糖鎖がスペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体と結合しているため、本発明の糖鎖アレイは、連結部位に脂溶性の官能基が存在していない。このため、タンパク質との非特異的吸着を防止し得るものである。
糖鎖としては、周知の糖誘導体を用いることができる。糖鎖としては、例えば、マンノース、グルコース、ガラクトース等のヘキソース類、アラビノース及びキシロース等のペントース類、N−アセチルグルコサミン及びN−アセチルガラクトサミン等のアミノ糖類、グルクロン酸糖の酸性糖類、シアル酸に代表される高級糖類、フルクトース等のケトース類、2−デオキシグルコース等のデオキシ糖類等の周知の単糖からなるオリゴ糖や、糖鎖とハイブリッドした糖脂質、及びそれらの誘導体が挙げられる。また、天然糖類を用いることもでき、天然糖類としては、例えば、グロボトリオースを構成成分とするGb3等のスフィンゴ糖脂質、糖タンパク質糖鎖及び糖脂質糖鎖等の周知の糖鎖が挙げられる。
なお、糖鎖は、検出しようとする物質と相互作用する糖鎖を選択することが好ましい。
本発明の糖鎖アレイにおいては、糖鎖及びスペーサー基の結合は、どのような結合であってもよく、糖鎖をチオアルキル化によって固相担体と結合させることが可能な結合であればよく、例えばN−グリコシド結合、O−グリコシド結合、エステル結合、アミド結合、エーテル結合等が挙げられる。糖鎖の結合位置や結合様式は特に制限なく、糖鎖に複数有する水酸基のいずれと結合していてもよい。また、アミノ基やカルボキシル基等の他の官能基も利用できる。
本発明の糖鎖アレイは、糖鎖と相互作用し得る物質を検出するために用いることができる。これについては後述する。
次に、本発明の糖鎖アレイの製造方法について説明する。
本発明の糖鎖アレイの製造法は、固相担体にハロゲン化アセチル基を導入する工程、糖鎖に、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基を有するスペーサー基を導入する工程、及びスペーサー基が導入された糖鎖と、ハロゲン化アセチル基が導入された固相担体とを結合する工程を有する。
本発明の糖鎖アレイの製造方法においては、先ず、固相担体にハロゲン化アセチル基を導入する。固相担体としては、上述したものが用いられる。上述した固相担体の中でも、表面にアミノ基が導入されたガラス固相担体を用いると、容易にハロゲン化アセチル基を導入することができるので好ましい。このようなガラス固相担体としては特に制限はないが、例えば、市販のものを用いることもできる。市販のものとしては、例えば、MASコートスライドガラス(松浪ガラス工業(株)製)、APSコートスライドガラス(松浪ガラス工業(株)製)及びGAPSコートスライドガラス(CORNING社製)等を使用することができる。
アミノ基が導入されたガラス固相担体にハロゲン化アセチル基を導入する方法としては、ハロゲン化酢酸、又はハロゲン化酢酸スクシニミジルを反応させる方法が挙げられる。反応は、ジメチルフォルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、塩化メチレン、水等の溶媒中で行うことができ、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)等の塩基の存在下で反応を行ってもよい。また、反応は、0〜40℃程度の温度で、30分〜24時間程度行なうことが好ましい。反応においては、溶媒中のハロゲン化酢酸、又はハロゲン化酢酸スクシニミジルの濃度を0.5〜10mmol/Lにしておくことが好ましい。また、ハロゲン化酢酸、又はハロゲン化酢酸スクシニミジルの使用量は、ガラス固相担体の表面に導入されたアミノ基に対し1.0×10〜1.0×10倍程度であることが好ましい。
本発明の糖鎖アレイの製造方法においては、ハロゲン化アセチル基としては、臭化アセチル基であることが好ましい。すなわち、上記説明におけるハロゲン化酢酸、及びハロゲン化酢酸スクシニミジルは、臭化酢酸、及び臭化酢酸スクシニミジルが好ましい。
また、本発明の糖鎖アレイの製造方法においては、糖鎖に、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基を有するスペーサー基を導入する工程を有する。糖鎖としては、上述したものが用いられる。また、スペーサー基としては、上述したものが挙げられるが、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基としては、例えばチオール基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基等が挙げられる。しかし、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基としてチオール基が存在する場合、穏和な反応条件下においては、その他の官能基(アミノ基、水酸基、カルボキシル基)が共存した場合においても、ハロゲン化アセチル基とチオール基とが反応してチオアルキル化反応が起こる。
スペーサー基は、上述したように、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基を有しており、一方で糖鎖と結合する基を有している。糖鎖としては、上述したものが用いられ、糖鎖とスペーサー基との結合はどのような結合であってもよく、例えば、N−グリコシド結合、O−グリコシド結合、エステル結合、アミド結合、エーテル結合等が挙げられる。糖鎖の結合位置や結合様式は特に制限なく、糖鎖に複数有する水酸基のいずれと結合していてもよい。また、糖鎖がアミノ基やカルボキシル基等を含んでいる場合、これらに結合していてもよい。
なお、上記スペーサー基としては、例えば、上述したようなアルキル基、及び上記一般式(1)及び一般式(2)で示される基が挙げられる。
糖鎖に、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基を有するスペーサー基を導入する方法としては、例えば、糖鎖のいずれかの水酸基にアミノ基を結合させ、次いでスペーサー基を結合させる方法が挙げられる。
アセチル化された糖鎖とスペーサー基とを結合させる反応は従来公知の方法で行うことができ、DMF、塩化メチレン、水、DMA、THF、1,4−ジオキサン等の溶媒中で行うことができる。また、反応は、0〜40℃程度の温度で、30分〜24時間程度行うことが好ましい。
糖鎖に、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基を有するスペーサーを導入することにより得られた反応生成物は、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の精製方法により精製することができる。
次いで、本発明の糖鎖アレイの製造方法においては、スペーサー基が導入された糖鎖と、ハロゲン化アセチル基が導入された固相担体とを結合する。スペーサー基が導入された糖鎖とを結合させる方法としては特に制限はなく、従来公知の方法で実施することができる。スペーサー基が有する、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基がチオール基である場合、通常のチオアルキル化反応によって実施することができる。
本発明の糖鎖アレイの製造方法においては、糖鎖と固相担体との結合は、水、DMF、DMA、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレン中で行うことができる。また、糖鎖と固相担体との結合は、用いられる糖鎖の構造にも依存するが、3〜12のpHで行うことが好ましく、6〜9のpHで行うことがさらに好ましい。pHが上記範囲外であると、糖鎖と固相担体との結合が不十分となり、得られた糖鎖アレイを用いて測定を行う場合、明瞭な測定結果を得られなくなる場合がある。すなわち、測定の際のバックグラウンドが高くなる場合がある。
また、糖鎖と固相担体との結合は、反応溶液中の糖鎖の濃度を1μM〜1Mとすることが好ましく、1mM〜10mMとすることがさらに好ましい。糖鎖の濃度が上記範囲より低いと、糖鎖と固相担体との結合が不十分となり、得られた糖鎖アレイを用いて測定を行う場合、明瞭な結果を得られなくなる場合があり、一方、糖鎖の濃度を上記範囲より高くしても、糖鎖が飽和してしまうため、効率はこれ以上向上しない。
なお、上記反応は、糖鎖を固相担体に結合する際には、糖鎖を含有する溶液を固相担体の表面にスポットすることによって行うことができる。このような操作は、市販されている装置を用いて行うことができる。
次に、本発明の、糖鎖と相互作用し得る物質の検出方法について説明する。
本発明の、糖鎖と相互作用し得る物質の検出方法は、糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる糖鎖アレイと検体とを接触させ、検体に含まれる、糖鎖と相互作用し得る物質を糖鎖と結合させる工程、及び糖鎖と結合した、糖鎖と相互作用し得る物質を検出する工程を有することを特徴とする。
上記スペーサー基は、好ましくは、アルキル基、又は上記一般式(1)及び一般式(2)で示される基である。その他、用いられる糖鎖アレイについては、上述した本発明の糖鎖アレイと同様である。
すなわち、本発明の糖鎖と相互作用し得る物質の検出方法は、上述した本発明の糖鎖アレイを使用することにより、糖鎖と相互作用し得る物質を検出する方法である。
本発明の検出方法によって検出し得る物質は、本発明の糖鎖アレイを構成する糖鎖と相互作用し得る物質であれば特に限定はされないが、例えば、糖鎖としてマンノース又はマンノース誘導体を用いた場合には、コンカナバリンA等が挙げられる。また、例えば糖鎖としてグロボトリオース(Gb3)を用いた場合、ウィルスO−157が産生するベロ毒素等が挙げられる。
本発明の検出方法においては、上述した糖鎖アレイと検体とを接触させ、検体に含まれる、糖鎖と相互作用し得る物質を糖鎖と結合させる。
用いられる検体としては、その検体中に、糖鎖と相互作用をし得る物質を含む可能性のある検体が用いられ、例えば、動物細胞破壊液、植物細胞破壊液、菌体破壊液、ウイルス破壊液、及び各分画成分、血液、血清、血漿、尿、便、唾液、組織液、髄液等の体液や、各種食品、飲料等が挙げられる。
糖鎖アレイと検体との接触は、検体中に含まれる、糖鎖と相互作用し得る物質が糖鎖と結合するのに十分な条件で行う必要がある。接触時間は、糖鎖と、相互作用し得る物質との親和性等を考慮して決定すればよい。また、検体の濃度も、同様にして決定することができる。
次いで、本発明の検出方法においては、糖鎖と結合した糖鎖と相互作用し得る物質を検出する。糖鎖と相互作用し得る物質を検出する方法に特に制限はないが、例えば、糖鎖と相互作用し得る物質に特異的に結合する物質を用いて行うことができる。
そのような物質としては、例えば上記物質に対する抗体が親和性の強さを考慮して好ましい。抗体としては、ポリクローナル抗体であっても、モノクローナル抗体であってよく、特に限定されない。上記検出において、糖鎖と相互作用し得る物質に対する抗体を用いる場合は、糖鎖に対する抗体を標識物質により標識して用いる。また、当該抗体又は当該抗体に対する二次抗体を標識物質により標識することが、より正確に糖鎖と相互作用し得る物質の測定をすることが可能となるため好ましい。当該標識物質としては、例えば特異的結合対(例えばビオチンとストレプトアビジン等のアビジン類)の一方の物質;FITC、フィコエリトリン、ユーロピウム、フィコシアニン、ローダミン、テキサスレッド、ウンベリフェロン、トリカラー、シアニン又は7−アミノ−4−メチルクマリン−3−酢酸(AMCA)等の蛍光物質類;ルミノール、アクリジニウム又はルシゲニン等の発光物質類、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ペルオキシダーゼ又はグルコースオキシダーゼ等の酵素類;ジニトロフルオロベンゼン、AMP(アデノシン一リン酸)又は2,4−ジニトロアニリン等のハプテン類;及び125I、131I、3H等のラジオアイソトープ類等を用いることが可能であり、特に限定されるものではない。標識物質の検出は、使用する標識物質に適した通常実施される方法により行うことが可能である。例えば、標識物質として上記酵素に分類されるペルオキシダーゼを用いた場合は、テトラメチルベンジジン(TMB)などの酸素受容体と過酸化水素(H2O2)などの酸素供与体を反応させることにより、溶液の着色により検出することが可能である。
なお、上記においては、糖鎖と相互作用し得る物質を検出するために、糖鎖と相互作用し得る物質に特異的に結合する物質、例えば抗体、又は該抗体に対する二次抗体を用いているが、本発明においては、糖鎖と相互作用し得る物質を標識し、それを用いて検出を行ってもよい。例えば、糖鎖としてマンノースを用い、マンノースに特異的に結合する物質としてコンカナバリンAを検出する場合、コンカナバリンAに標識物質を結合させ、これを用いることができる。標識物質としては、上述したものが用いられる。
本発明の検出方法は、上述した糖鎖アレイを用いているため、検出対象物質の非特異的な吸着、結合が少ないため、高感度な測定を可能とする方法である。
次に、本発明の検出用キットについて説明する。
本発明の検出用キットは、少なくとも下記成分からなる。
(1)糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる糖鎖アレイ、
(2)上記糖鎖と相互作用し得る物質に対する、標識物質により標識された抗体。
本発明の検出用キットは、上述した本発明の糖鎖アレイを含む。本発明の検出用キットは、糖鎖アレイの有する糖鎖と相互作用し得る物質を検出するためのキットであり、糖鎖と相互作用し得る物質に対する、標識物質により標識された抗体が、糖鎖と結合し、この結合を検出することによって、糖鎖と相互作用し得る物質を検出するものである。抗体は、上述した、本発明の検出方法において説明したものと同様である。また、標識物質についても同様である。
本発明の検出用キットは、上述したように、糖鎖アレイの有する糖鎖と相互作用し得る物質を検出するためのキットであり、標識物質によって、検出方法を適宜選択し、使用することができる。
また、本発明の第2の実施の形態にかかる検出用キットは、少なくとも下記成分からなる。
(1)糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる糖鎖アレイ、
(2)上記糖鎖と相互作用し得る物質に対する抗体、及び
(3)上記抗体に対する、標識物質により標識された抗体。
本発明の第2の実施の形態にかかる検出用キットは、上記糖鎖と相互作用し得る物質に対する抗体に対する抗体、すなわち二次抗体を用いることにより、糖鎖の検出を行うためのキットである。抗体については、上述したものと同様であり、標識物質についても上述したものと同様である。
本発明の第2に実施の形態にかかる検出用キットは、二次抗体を用いているため、より正確に糖鎖と相互作用し得る物質の測定をすることが可能なものとなる。
本発明の検出用キットは、上述した糖鎖アレイを用いているため、検出対象物質の非特異的な吸着、結合が少ないため、高感度な測定を可能とすることのできるものである。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。
実施例1
2-アミノエチル2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(31.6 mg, 0.0792 mmol) 及びブロモ酢酸 (16.5 mg, 0.119 mmol) のジメチルフォルムアミド(DMF、0.792 mL) 及びCH2Cl2 (0.792 mL) の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt (21.4 mg, 0.158 mmol) を室温にて加えた。次いで、反応混合物を1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI 、30.4 mg, 0.158 mmol) と室温で処理した。反応混合物を5時間撹拌した後、反応混合物を氷水に注いだ。水相を、酢酸エチルで2回抽出し、抽出物を混合した後、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフにかけ、90%酢酸エチル−ヘキサンで溶出し、アセトアミド 2−ブロモ−N−{2-[(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル)オキシ]エチル}を無色の油状物として得た。
得られた化合物の性状は下記の通りである。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 6.96 (m, 1H, H-a), 5.34 (dd, J =3.4, J =10.2 Hz, 1H), 5.24-5.30 (m, 2H), 4.84 (d, J =1.5 Hz, 1H), 4.27 (dd, J =5.8, J =12.1 Hz, 1H), 4.12 (dd, J =2.4, J =12.1 Hz, 1H), 4.09 (s, 2H), 3.98 (ddd, J =2.4, J =5.8, J =12.1 Hz, 1H), 3.78-3.84 (m, 1H), 3.55-3.63 (m, 3H), 2.17, 2.11, 2.05, 2.01 (4s, 12H, Ac); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) 170.6, 170.0, 169.9, 169.7, 166.1, 97.5, 69.3, 68.9, 68.8, 66.7, 66.1, 62.5, 42.6, 39.3, 20.8, 20.7x2; IR (neat) 3379, 2934, 1744, 1675, 1223, 1048 cm-1.
上述のようにして得られた、アセトアミド 2−ブロモ−N−{2-[(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシル)オキシ]エチル} (14.4 mg, 0.0281 mmol)のDMF溶液 (0.562 mL)にチオ酢酸カリウム(KSAc) (9.63 mg, 0.0841 mmol)を室温で加えた。次いで、反応混合物を50℃の温度に加温した。反応混合物を10時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO3の飽和溶液に加えた。水相を、酢酸エチルで2回抽出し、抽出液を混合した後、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフにかけ、90%酢酸エチル−ヘキサンで溶出し、チオ酢酸 S-{[2-(O-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−α−D-マンノピラノシル)-エチルカルバモイル]-メチル}エステルを無色の油状物として得た。
得られた化合物の性状は下記の通りである。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 6.65 (m, 1H, H-a), 5.34 (dd, J =3.4, J =9.7 Hz, 1H), 5.24-5.30 (m, 2H), 4.81 (d, J =1.0 Hz, 1H), 4.28 (dd, J =5.8, J =12.1 Hz, 1H), 4.12 (dd, J =2.4, J =12.1 Hz, 1H), 3.99 (ddd, J =2.4, J =5.8, J =12.1 Hz, 1H), 3.77 (ddd, J =3.9, J =6.3, J =14.0 Hz, 1H), 3.56 (s, 2H), 3.42-3.58 (m, 3H), 2.43, 2.17, 2.11, 2.05, 2.01 (5s, 15H, Ac); 13C NMR (100 MHz,CDCl3) d 195.8, 170.7, 170.0, 169.9, 169.7, 168.3, 97.8, 69.4, 68.7, 67.2, 66.1, 62.5, 39.3, 32.9, 30.2, 20.9, 20.7x3; IR (neat) 3385, 2930, 1739, 1374, 1222, 1078 cm-1.
上述のようにして得られたチオ酢酸 S-{[2-(O-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−α−D-マンノピラノシル)-エチルカルバモイル]-メチル}エステルを63.4mgを、メタノール2.5 mlに溶解し、1.0M濃度のナトリウムメトキシド100μl加え、撹拌し、脱アセチル化を行い、アセトアミド 2-メルカプト-N-[2-(O−α−D-マンノピラノシル)エチル](チオール基を有する糖鎖、下記式(3)で示される化合物)を得た。
Figure 2006078418
一方、松浪ガラス(株)製、MASコートスライドガラスの表面にブロモアセチル基を導入した。ブロモアセチル基の導入は以下のように行った。
DMF中にブロモ酢酸(27.8mg、0.2mmol)、DIEA(34.8μL、0.2mmol)及びヘキサフルオロリン酸O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム(HATU、76mg、0.2mmol)を溶解させ、全体量を100mlとした反応溶液を調整した後、ガラススライド(7.5cm×2.5cm)を上記した溶液に浸した。14時間放置した後、ガラススライドを水(10分×2回)、アセトン(10分)で洗浄し、ブロモアセチル化されたガラススライドを得た(転化率72%)。転化率の算出は、ガラス上に残留した未反応のアミノ基の数を従来公知の方法(J. Am. Chem. Soc., Vol.121, 7967-7968(1999))に従い計算することにより行った。
上述のようにして得られた、アセトアミド 2−メルカプト−N−{2−〔(α−D−マンノピラノシル)オキシ〕エチル}(チオール基を有する糖鎖)を、pHが7.0、7.5、8.0、8.5及び9.0であるリン酸/トリス塩酸バッファー)に溶解した。また、濃度は、それぞれのpHで、10、1、0.1、0.01mMとなるように溶解した。
次いで、それぞれのチオール基を有する糖鎖の溶液を、上述のようにして得られたスライドグラスにスポットし、アレイヤー(Genetic Microsystem(株)製、商品名「GMS 417 Arrayer」)を用いて固定化反応を行い、反応時間を1、3、6、18時間として糖鎖アレイを得た。なお、スライドグラス表面の不均一性を考慮し、1枚のスライドグラス上で行った。
固定化反応終了後、スライドグラスをDMF(10分間×3回)、水(10分間×3回)、IPA(10分間×3回)で洗浄し、乾燥した後、PBSバッファー(3%BSA、Tween20(0.2%)を含む)で1時間ブロッキングを行い、PBSバッファーで洗浄した後(10分間)次いで、Alexa Fluor 647(登録商標)で標識したコンカナバリンAと接触させ、ハイブリダイゼーション試験による糖鎖アレイの評価を行った。コンカナバリンAとの接触は、PBSバッファー(pH6.8)中、37℃で1時間行った。コンカナバリンAの濃度は20μg/mlとした。反応終了後、PBSバッファーで洗浄(5分間×2回)し、次いで水で洗浄(2分間)し、励起および吸収波長(Ex:635nm, Em:665nm)を用いて蛍光を測定した。測定は、スキャナー(Genetic Microsystem 社製、商品名「GMS418 array scanner」)で読みとって行った。
結果を図1に示す。
実施例2
3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサエイコサン酸、20−アジド、1,1-ジメチルエチルエステル(50.8 mg, 0.121 mmol)のCH2Cl2(0.121 mL)溶液に、TFA (0.484 mL) を室温で加えた。反応混合物を30分撹拌した後、反応混合物を真空下で濃縮し、3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサエイコサン酸, 20-アジドを得た。.残留物を、更に精製せずに次の反応に用いた。
2-アミノエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-マンノピラノシド(9.40 mg, 0.0241 mmol) 及び上述のようにして得られた3,6,9,12,15,18-ヘキサオキサエイコサン酸, 20-アジド(13.2 mg, 0.0361mmol)のDMF 溶液(0.241mL) 及びCH2Cl2 (0.241 mL) を、HOBt (9.2 mg, 0.0482 mmol)に室温で加えた。次いで、反応混合物を、EDCI (6.5 mg, 0.0482 mmol) で同じ温度で処理した。6時間撹拌した後、反応混合物を氷水中に注いだ。水相を、酢酸エチルで2回抽出し、抽出液を混合し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフにかけ、90%酢酸エチル−ヘキサンで溶出し、アセトアミド, 2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-アジド-エトキシ)-エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)- エトキシ]-エトキシ-N-[2-(O-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−α−D-マンノピラノシル)-エチル] (17.8 mg, 0.0241 mmol,quantative yield)を無色の油状物として得た。
得られた化合物の性状は下記の通りである。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 7.44 (m, 1H, H-a), 5.24-5.33 (m, 3H), 4.84 (d, J =1.5 Hz, 1H), 4.27 (dd, J =6.8, J =12.1 Hz, 1H), 4.11 (dd, J =2.4, J =12.1 Hz, 1H), 4.02 (s, 2H), 3.97-4.02 (m, 1H), 3.49-3.84 (m, 26H), 3.39 (t, J =4.8, 2H), 2.16, 2.11, 2.05, 1.99 (4s, 12H, Ac); IR (neat) 3342, 3019, 2880, 2107, 1753, 1673, 1220, 770 cm-1.
上述のようにして得られたアセトアミド, 2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-アジド-エトキシ)-エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)- エトキシ]-エトキシ-N-[2-(O-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−α−D-マンノピラノシル)-エチル](98.5 mg, 1.33 mmol) のテトラヒドロフラン(THF、0.70 mL)及び14.5 N NH4OAc (0.23 mL)の溶液に活性化Zn (100 mg)を室温で加えた。50分撹拌した後、反応混合物をろ過し、濾液を真空下、濃縮した。残留物を逆相カラムクロマトグラフ(Bond Elute-C18)にかけ、粗精製のマンノシドを精製した。残留物は、更に精製せずに、次の反応に用いた。この残留物及びブロモ酢酸 (27.7 mg, 0.20 mmol) のDMF (1.33 mL)及び CH2Cl2(1.33 mL) 溶液にHOBt (35.9 mg, 2.66 mmol) を室温で加えた。10分間撹拌した後、反応混合物を、EDCI (51.0 mg, 2.66 mmol)と室温で処理した。1時間撹拌した後、反応混合物を氷水中に注いだ。水相を、酢酸エチルで2回抽出し、抽出液を混合し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフにかけ、12%MeOH-CHCl3で溶出し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で更に精製し、アセトアミド 2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-ブロモ-アセチルアミノ) エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)-エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)-N-[2-(O-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−α−D-マンノピラノシル)-エチル] (62.9 mg, 0.0754 mmol, 57% yield in 2 steps)を無色の油状物として得た。
得られた化合物の性状は下記の通りである。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 7.46 (m, 1H, H-NH), 7.23 (m, 1H, H-NH), 5.24-5.34 (m, 3H), 4.84 (d, J =1.5 Hz, 1H), 4.27 (dd, J =5.3, J =12.1 Hz, 1H), 4.11 (dd, J =2.4, J =12.1 Hz, 1H), 4.06 (s, 2H), 4.02 (s, 2H), 3.97-4.02 (m, 1H), 3.48-3.84 (m, 28H), 2.16, 2.11, 2.05, 1.99 (4s, 12H, Ac); 13C NMR (100 MHz,CDCl3) d 170.7, 170.4, 170.0, 169.8, 169.7, 166.1, 97.5, 71.0, 70.5x8, 70.4, 70.3, 70.2, 69.4, 69.3, 69.0, 68.6, 66.8, 66.1, 62.4, 42.6, 39.6, 38.3, 20.9, 20.7x3; IR (neat) 3427, 3020, 2884, 2107, 1749, 1673, 1217, 769 cm-1.
上述のようにして得られたアセトアミド 2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-ブロモ-アセチルアミノ) エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)-エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)-N-[2-(O-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−α−D-マンノピラノシル)-エチル] (87.7 mg, 0.105 mmol) のDMF (1.05 mL)溶液に、KSAc (24.0 mg, 2.10 mmol) を室温で加えた。次いで、反応混合物を50℃に加温した。10時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO3の飽和溶液に注いだ。水相を、酢酸エチルで2回抽出し、抽出液を混合し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフにかけ、10%MeOH-CHCl3で溶出し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で更に精製し、チオ酢酸 S-({2-[2-(2-{2-[2-(2-{[2-(O-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−α−D-マンノピラノシル)-エチルカルバモイル]-メトキシ}-エトキシ)- エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)- エトキシ]-エトキシカルバモイル}-メチル)エステル] (75.8 mg, 0.0914 mmol, 87% yield)を無色の油状物として得た。
得られた化合物の性状は下記の通りである。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 7.45 (m, 1H, H-NH), 6.87 (m, 1H, H-NH), 5.24-5.34 (m, 3H), 4.84 (d, J =1.5 Hz, 1H), 4.27 (dd, J =5.8, J =12.1 Hz, 1H), 4.11 (dd, J =2.4, J =12.1 Hz, 1H), 4.02 (s, 2H), 3.97-4.02 (m, 1H), 3.78-3.82 (m, 1H), 3.48-3.84 (m, 29H), 2.39, 2.16, 2.11, 2.05, 1.99 (5s, 15H, Ac)
上述のようにして得られたチオ酢酸 S-({2-[2-(2-{2-[2-(2-{[2-(O-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−α−D-マンノピラノシル)-エチルカルバモイル]-メトキシ}-エトキシ)- エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)- エトキシ]-エトキシカルバモイル}-メチル)エステル]について、実施例1と同様に操作を行い、脱アセチル化し、アセトアミド 2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-メルカプト-アセチルアミノ) エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)-エトキシ]- エトキシ}-エトキシ)-N-[2-(O−α−D-マンノピラノシル)エチル](チオール基を有する糖鎖、下記式(4)で示される)を得、次いで、実施例1と同様に操作を行い、糖鎖アレイを作成した。得られた糖鎖アレイについて、実施例1と同様にして操作を行い、評価を行った。
Figure 2006078418
比較例1
2-アミノエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−β−D-ガラクトピラノシド(401 mg, 1.02 mmol) のCH2Cl2 (10.2 mL) 水溶液に、トリエチルアミン(NEt3 、0.845 mL, 6.12 mmol)を−78℃で加えた。次いで、反応混合物に、ブロモアセチルブロミド(bromoacetyl bromide 、0.107 mL, 1.22 mmol)を同じ温度で加えた。1時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO3の飽和溶液に注いだ。水相を、酢酸エチルで2回抽出し、抽出液を混合し、1M塩酸、NaHCO3の飽和溶液及び食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフにかけ、95%酢酸エチル−ヘキサンで溶出し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で更に精製し、アセトアミド 2-ブロモ-N-[2-[(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−β−D-ガラクトピラノシル)オキシ]エチル] (370 mg, 0.721 mmol, 75% yield)を無色の油状物として得た。
得られた化合物の性状は下記の通りである。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 6.81 (m, 1H, H-a), 5.40 (br-d, J =3.4, Hz, 1H, H-4), 5.21 (dd, J =7.7, J =10.6 Hz, 1H, H-2), 5.02 (dd, J =3.4, J =10.6 Hz, 1H, H-3), 4.51 (d, J =7.7, Hz, 1H, H-1), 4.11-4.22 (m, 2H), 3.88-3.95 (m, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.71 (ddd, J =3.4, J =7.7, J =13.5 Hz, 1H), 3.54-3.62 (m, 1H), 3.42-3.49 (m, 1H), 2.17, 2.09, 2.06, 1.99 (4s, 12H, Ac); 13C NMR (100 MHz,CDCl3) d 170.4, 170.2, 170.1, 169.5, 165.6, 101.1, 70.9, 70.8, 68.8, 68.1, 67.0, 61.2, 39.9, 29.0, 20.9, 20.7x2, 20.6; IR (neat) 3323, 1749, 1673, 1371, 1225, 1055 cm-1.
上述のようにして得られたアセトアミド 2-ブロモ-N-{2-[(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−β−D-ガラクトピラノシル)オキシ]エチル}(370 mg, 0.721 mmol)の DMF溶液 (7.21 mL)に、KSAc (247 mg, 2.16 mmol)を室温で加えた。次いで、反応混合物を50℃に加温した。8時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO3 の飽和溶液に注いだ。水相を、酢酸エチルで2回抽出し、抽出液を混合し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフにかけ、90%酢酸エチル−ヘキサンで溶出し、チオ酢酸 S-[2-({2-[(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−β−D-ガラクトピラノシル)オキシ]エチル}アミノ]-2-オキシエチル]エステル (336 mg, 0.663 mmol, 92% yield)を無色の油状物として得た。
得られた化合物の性状は下記の通りである。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 6.49 (m, 1H, H-a), 5.40 (br-d, J =3.4, Hz, 1H, H-4), 5.20 (dd, J =7.7, J =10.6 Hz, 1H, H-2), 5.03 (dd, J =3.4, J =10.6 Hz, 1H, H-3), 4.49 (d, J =7.7, Hz, 1H, H-1), 4.11-4.22 (m, 2H, H-6), 3.94 (m, 1H, H-5), 3.86 (ddd, J =3.9, J =5.8, J =14.5 Hz, 1H), 3.68 (ddd, J =3.9, J =7.3, J =14.0 Hz, 1H), 3.58 (d, Jgem =15.0, 1H), 3.53 (d, Jgem =15.0, 1H), 3.54-3.62 (m, 1H), 3.36-3.53 (m, 2H), 2.42, 2.17, 2.10, 2.06, 1.99 (5s, 15H, Ac); 13C NMR (100 MHz,CDCl3) d 195.1, 170.4, 170.2, 170.1, 169.6, 168.0, 101.2, 70.8, 68.8, 68.5, 67.0, 61.4, 39.7, 33.0, 30.2, 20.8, 20.6x2, 20.5
上述のようにして得られたチオ酢酸 S-[2-({2-[(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル−β−D-ガラクトピラノシル)オキシ]エチル}アミノ]-2-オキシエチル]エステルについて、実施例1と同様に操作を行い、脱アセチル化を行い、アセトアミド 2−メルカプト−N−[2−(O−β−ガラクトピラノシル)エチル ]−カルバモイル]-メチル}エステル(チオール基を有する糖鎖、下記式(5)で示される、チオール基を有する糖鎖)を得、次いで、実施例1と同様に操作を行い、糖鎖アレイを作成した。得られた糖鎖アレイについて、実施例1と同様にして操作を行い、評価を行った。
Figure 2006078418
図面を参照しつつ、上記評価結果について説明する。図1は、本発明の糖鎖アレイを用いたハイブリダイゼーションによる評価結果を示す写真である。
図1において、左端及び右端のレーンはコントロールである。最上段及び最下段は実施例1及び実施例2において、最も蛍光強度の大きいサンプルを用いた結果を示す。左端及び右端のレーンの上から2番目及び3番目は比較例1のサンプルを用いた結果を示す。
図1において、実施例1は左から2番目〜6番目のレーン、実施例2は左から7番目〜11番目のレーンであり、それぞれ左から、固定化反応を行った際の緩衝液のpHが9.0、8.5、8.0、7.5及び7.0のサンプルである。また、最上段は、固定化反応を行った際のチオール基を有する糖鎖の濃度が、10mMであり、2段目〜最下段の濃度は、それぞれ、1、0.1、0.01mMである。図1に示すように、比較例1においては、蛍光は全く認められなかった。実施例1及び実施例2においては、チオール基を有する糖鎖の濃度が高いほど蛍光強度が大きくなることが認められた。また、固定化反応の際の緩衝液のpHが高い方が蛍光強度が大きくなることが確認された。
上記評価結果により、本発明の糖鎖アレイを用いることによって、上記評価結果で用いたpH、濃度の範囲において、マンノースとコンカナバリンAとの相互作用を検出できることが示された。
実施例4
ハイブリダイゼーション試験の際のコンカナバリンAとの接触時間を18時間とした以外は、実施例1〜3と同様にして評価を行った。結果を図2に示す。
図2における、サンプルの位置については、図1と同様である。図2において実施例1とあるのは、実施例1で得られたチオール基を有する糖鎖を用いたことを意味し、実施例2とあるのは、実施例2で得られたチオール基を有する糖鎖を用いたことを意味する。以下の図において、全て同様である。
図2に示すように、コンカナバリンAとの接触時間を長くした場合、図1に比較すると、蛍光強度は全体的に大きくなることが観察された。この結果は、本発明の糖鎖アレイを用いて、糖鎖と相互作用する物質との相互作用の測定を経時的に測定することが可能であることを示す。
実施例5
ハイブリダイゼーション試験の際のコンカナバリンAの濃度を2μg/mlとし、接触時間を18時間とした以外は、実施例1〜3と同様にして評価を行った。結果を図3に示す。図3における、サンプルの位置については、図1と同様である。
図3に示すように、コンカナバリンAの濃度が低い場合でもあっても、本発明の糖鎖アレイを用いて、糖鎖と相互作用する物質の検出をすることが可能であることがわかった。
実施例6
松浪ガラス(株)製、MASコートスライドガラスに代え、松浪ガラス(株)製、APSコートスライドガラスを用い、ハイブリダイゼーションの際のコンカナバリンAとの接触時間を18時間とした以外は実施例1〜3と同様に操作を行い、評価を行った。結果を図4に示す。図4における、サンプルの位置については、図1と同様である。
図4に示すように、図1と比較すると、全体的に蛍光強度が小さいという結果が得られた。しかし、図1と比較すると、バックグラウンドの蛍光強度が小さくなるとの結果が得られた。
実施例7
松浪ガラス(株)製、MASコートスライドガラスに代え、CORNING社製、GAPSコートスライドガラスを用い、ハイブリダイゼーションの際のコンカナバリンAとの接触時間を3時間とした以外は実施例1〜3と同様に操作を行い、評価を行った。結果を図5に示す。図5における、サンプルの位置については、図1と同様である。
図5に示すように、スライドガラス全体にムラが発生しており、各スポットの蛍光強度を比較することはできなかった。各スポットの蛍光強度は大きく、図1と比較すると、全体的にバックグランドの蛍光強度も小さいとの結果が得られた。
図1は、本発明の糖鎖アレイを用いたハイブリダイゼーションによる評価結果を示す写真である。 図2は、本発明の糖鎖アレイを用いたハイブリダイゼーションによる評価結果を示す写真である。 図3は、本発明の糖鎖アレイを用いたハイブリダイゼーションによる評価結果を示す写真である。 図4は、本発明の糖鎖アレイを用いたハイブリダイゼーションによる評価結果を示す写真である。 図5は、本発明の糖鎖アレイを用いたハイブリダイゼーションによる評価結果を示す写真である。

Claims (14)

  1. 糖鎖が結合した固相担体を含む糖鎖アレイであって、
    糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合していることを特徴とする、糖鎖アレイ。
  2. スペーサー基が、アルキル基、又は下記一般式(1)又は一般式(2)で示される基である、請求項1に記載の糖鎖アレイ。
    Figure 2006078418
    (一般式(1)において、nは0〜10の整数である)
  3. 糖鎖が、マンノース又はマンノース誘導体である、請求項1又は2に記載の糖鎖アレイ。
  4. 固相担体が、ガラス固相担体、シリコン固相担体、プラスチック固相担体、金固相担体、銀固相担体、銅固相担体、プラチナ固相担体、Fe固相担体、GaAs固相担体又はInP固相担体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の糖鎖アレイ。
  5. 固相担体にハロゲン化アセチル基を導入する工程、
    糖鎖に、ハロゲン化アセチル基と反応する反応基を有するスペーサー基を導入する工程、及び
    スペーサー基が導入された糖鎖と、ハロゲン化アセチル基が導入された固相担体とを結合する工程を有する、糖鎖アレイの製造方法。
  6. スペーサー基が、アルキル基、又は下記一般式(1)又は一般式(2)で示される基である、請求項5に記載の糖鎖アレイの製造方法。
    Figure 2006078418
    (一般式(1)において、nは0〜10の整数である)
  7. 糖鎖が、マンノース又はマンノース誘導体である、請求項5又は6に記載の糖鎖アレイの製造方法。
  8. 固相担体が、ガラス固相担体、シリコン固相担体、プラスチック固相担体、金固相担体、銀固相担体、銅固相担体、プラチナ固相担体、Fe固相担体、GaAs固相担体又はInP固相担体である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の糖鎖アレイの製造方法。
  9. ハロゲン化アセチル基が臭化アセチル基である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の糖鎖アレイの製造方法。
  10. 糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる糖鎖アレイと検体とを接触させ、検体に含まれる、糖鎖と相互作用し得る物質を糖鎖と結合させる工程、及び
    糖鎖と結合した、糖鎖と相互作用し得る物質を検出する工程を有することを特徴とする、糖鎖と相互作用し得る物質の検出方法。
  11. スペーサー基が、アルキル基、又は下記一般式(1)及び一般式(2)で示される基である、請求項10に記載の検出方法。
    Figure 2006078418
    (一般式(1)において、nは0〜10の整数である)
  12. 物質の検出を、該物質に対する、標識物質により標識された抗体を用いて行う、請求項10又は11に記載の検出方法。
  13. 少なくとも下記成分からなる、糖鎖と相互作用し得る物質の検出用キット。
    (1)糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる糖鎖アレイ、
    (2)上記糖鎖と相互作用し得る物質に対する、標識物質により標識された抗体。
  14. 少なくとも下記成分からなる、糖鎖と相互作用し得る物質の検出用キット。
    (1)糖鎖が、スペーサー基を介してチオアルキル化によって固相担体に結合してなる糖鎖アレイ、
    (2)上記糖鎖と相互作用し得る物質に対する抗体、及び
    (3)上記抗体に対する、標識物質により標識された抗体。
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