JP2001505558A - 炭化水素ライブラリーのコンビナトリアル合成 - Google Patents

炭化水素ライブラリーのコンビナトリアル合成

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Abstract

(57)【要約】 必要に応じて固体支持体に結合する、異なるチオサッカライド誘導体の非常に大きな集合体の合成方法が開示される。異なるチオサッカライド誘導体のライブラリーもまた、開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 炭化水素ライブラリーのコンビナトリアル合成 発明の背景発明の分野 本発明は、必要に応じて、固体支持体に結合する異なったチオサッカライド誘 導体の非常に大きな集合体を合成するための方法に関する。本発明は、さらに異 なったチオサッカライド誘導体のライブラリーに関する。参考文献 以下の出版物、特許、および特許出願は、上付きの番号として本願に引用され る。 全ての上記出版物、特許および特許出願の内容は、個々の各出版物、特許また は特許出願がその全体を参考として援用するために具体的かつ個別的に示された かのように同じ程度まで、それらの全体が本明細書中で参考として援用されてい る。技術の背景 生物学的活性を有する化合物は、分子生物学的技術または合成化学技術のいず れかを介して産生される化合物の異なる集合体(すなわち、化合物のライブラリ ー)をスクリーニングすることにより同定され得る。このようなスクリーニング 方法は、ライブラリーの各メンバーが特有の識別タグでタグ化され、生物学的活 性を有する1化合物の同定を容易にするか、またはライブラリーが固体基質(こ こで、レセプターは適切に標識され、化合物への結合を同定する(例えば、蛍光 または放射活性標識))の表面の特異的な位置で合成される多数の化合物を含む 方法を含む。基質のその位置で基質に結合する標識レセプターの相関は、結合す る化合物を同定する2。 これらの方法の中心は、ライブラリー中の多数の化合物のスクリーニングおよ び必要な生物学的活性を有する化合物の構造を同定するための能力である。好ま しくは、合成および同定を容易にするために、ライブラリー中の化合物は固体支 持体上で代表的に形成される。ここで、化合物は、切断可能または切断可能でな い連結アームを介して支持体に共有結合する。このことに関して、異なる化合物 のライブラリーが調製され、次いでレセプターに対して良い結合親和性を有する 「リード化合物」を同定するためにスクリーニングされる。 医薬品薬物の発見は、構造活性関連(ここで、「リード化合物」の構造は、活 性変化の効果を決定するように代表的に変化される)の研究に非常に依存する。 リード化合物の構造の変化は、活性における構造変化の効果の評価を可能にする 。従って、リード化合物由来の化合物のライブラリーは、リード化合物の誘導体 を含み、そしてスクリーニング手順を繰り返すことにより作製され得る。 理想的には、化合物は固体支持体上でインサイチュで合成され、その結果、支 持体は使用される合成工程および/または支持体上に組み込まれる誘導体を同定 するためにタグ化され得る。しかし、支持体上のこのような誘導体の異なる集合 体を生成するための比較的単純な合成方法は、しばしば利用可能でない。 スクリーニングライブラリー中の含有物に有用である化合物の1つの特定のク ラスは、チオサッカライド誘導体である。特定の毒素および生物体が、種々の疾 患状態の病理学的発達において最初の段階で宿主細胞上のオリゴ糖レセプターに 結合することは周知である3。例えば、Escherichia coliの特定のエンテロトキ シンの株により分泌される熱的不安定なエンテロトキシン(「LT」)、およびVi brio choleraeにより産生されるコレラ毒素(「CT」)は、ガングリオシドGM1( 宿主細胞膜の外部小葉(leaflet)に位置するグリコスフィンゴ脂質、そして、 これはその表面に特徴的なペンタサッカライド構造(すなわち、Gal(β1→3)Gal NAc(β1→4){NeuAc(α2→3)}-Gal(β1→4)Glc)を有する)に結合することが公 知である3。LTは細菌誘導された旅行者の下痢の原因となる因子の1つとして同 定されており4、そしてCTは重篤な下痢疾患(コレラ)の原因因子であることが 公知である4。 加えて、エンテロ病原性生物体を含めた多くの病原性生物体(例えば、細菌、 ウイルス、真菌など)は、その疾患過程の一部として、細胞表面レセプターに結 合する。例えば、Vibrio choleraeおよびEscherichia coli腸毒素原性株のよう な細菌は、細胞表面レセプターに直接的に結合でき、結合点において、コロニー を形成する。このような結合は、発現した毒素を、直ちに、この細胞表面と相互 作用させるために、有害である。 従って、種々の疾患状態を処置するための新規の医薬品薬剤を開発するために 、異なるチオサッカライド誘導体の非常に大きなライブラリーを作製し得ること が非常に所望される。 発明の要旨 本発明は、固体支持体に必要に応じて結合する異なるチオサッカライド誘導体 の非常に大きなライブラリーを作製するための一般的な合成方法に関する。本発 明により提供されるチオサッカライド誘導体ライブラリーは、チオサッカライド とマイケルレセプターまたはα-ハロカルボニル化合物とを反応させ、チオサッ カライドカルボニル化合物を提供することにより合成される。チオサッカライド カルボニル化合物のカルボニル基は必要に応じて還元され、多数のアルコールお よび/またはアミンチオサッカライド誘導体を提供し得る。1つの実施態様にお いて、チオサッカライド誘導体のアルコールおよび/またはアミン基はさらに誘 導体化され、多数のチオサッカライド誘導体を提供する。 本発明の1つの実施態様において、チオサッカライド誘導体は、固体支持体に 共有結合される。このようなチオサッカライド誘導体を含む固体支持体は、好ま しくは、固体支持体をチオサッカライド誘導体に連結する連結アームを含む。連 結アームは、切断可能または切断可能でないのいずれかであり得、切断可能であ る場合、連結アームは、固体相または溶解性チオサッカライド誘導体のいずれか のライブラリーを調製するために使用され得る。チオサッカライド誘導体のライ ブラリーは、溶解性であろうと不溶性であろうと、特定の所望の生物学的活性を 有する個々の化合物を単離するためにスクリーニングされ得る。好ましい実施態 様において、ライブラリー中の個々の化合物は特有である。 従って、その方法の1つの局面において、本発明はチオサッカライド誘導体を 合成するための方法に関し、該方法は以下: (a)チオサッカライドを提供する工程; (b)マイケルレセプターおよびα-ハロカルボニル化合物をからなる群から 選択される、少なくとも化学量論的量のカップリング試薬を提供する工程;およ び (c)該チオサッカライドと該カップリング試薬とを、チオサッカライドカル ボニル化合物を提供する条件下で接触させる工程 を包含する方法である。 その方法の局面のもう1つにおいて、本発明は固体支持体上でチオサッカライ ド誘導体を合成するための方法に関し、該方法は以下: (a)チオサッカライドを提供する工程; (b)マイケルレセプターおよびα-カルボニル化合物から選択される、少な くとも化学論的量のカップリング試薬を提供する工程であって、ここで、該チオ サッカライドまたは該カップリング試薬のいずれかが固体支持体に共有結合する 、 工程;および (c)該チオサッカライドと該カップリング試薬とを、固体支持体に共有結合 するチオサッカライドカルボニル化合物を提供する条件下で接触させる工程 を包含する方法である。 本発明の好ましい実施態様において、チオサッカリド誘導体を合成するための 上記の各々の方法は、チオサッカライドカルボニル化合物のカルボニル基を還元 し、ヒドロキシおよびアミノ誘導体から選択される基を形成することをさらに含 む。必要に応じて、ヒドロキシまたはアミノ基は、さらに誘導体化され、エステ ル、置換アミン、アミド、カルバメート、ウレア、チオウレア、チオエステル、 およびチオカルバメートから選択される基を形成し得る。 さらにその方法の局面のもう1つにおいて、本発明は、多数の固体支持体の各 々の上で単一の化合物を合成することにより作製されるチオサッカライド誘導体 ライブラリーを調製するための方法に関し、ここで各化合物はチオサッカライド 誘導体を含み、該ライブラリーは以下: a)多数の反応容器の間で固体支持体を分配する工程であって、該支持体はそ れに共有結合する、反応性官能基を含み、該基は、チオ-ル基とは違った位置で チオサッカライドを共有結合し得る、工程; b)該チオサッカライドが該反応性官能基を介して該固体支持体に共有結合す る条件下で、各反応容器において該支持体を特有のチオサッカライドと接触させ る工程; c)該支持体をプールする工程; d)多数の反応容器の間で上記(c)からの該支持体を分配する工程;および e)上記(d)からの各反応容器内の該支持体をチオサッカライドカルボニル 化合物共有結合を該支持体に提供する条件下で、マイケルレセプターおよびα- ハロカルボニル化合物からなる群から選択される特有のカップリング試薬と接触 させる工程 を包含するプロセスにおいて合成される。 そして、その方法の局面のもう1つにおいて、本発明は、多数の各々の固体支 持体の上で、単一の化合物を合成することにより作製されるチオサッカライド誘 導体ライブラリーを調製するための方法に関し、ここで各化合物はチオサッカラ イド誘導体を含み、該ライブラリーは以下: a)多数の反応容器の間で固体支持体を分配する工程であって、該支持体はそ れに結合する、反応官能基を含み、該基は、カップリング試薬を共有結合し得る 、工程; b)各反応容器内の該支持体を、カップリング試薬が反応官能基を介して固体 支持体に共有結合される条件下で、マイケルレセプターおよびα-ハロカルボニ ル化合物からなる群から選択される特有のカップリング試薬と接触させる工程; c)該支持体をプールする工程; d)多数の反応容器の間で上記(c)からの該支持体を分配する工程;および e)上記(d)からの各反応容器内の、該支持体をチオサッカライドカルボニ ル化合物共有結合を該支持体に提供する条件下で、特有のチオサッカライドと接 触させる工程 を包含するプロセスにおいて合成される。 本発明の好ましい実施態様において、手順(a)から(e)において例示され るチオサッカライド誘導体ライブラリーを調製するための各々の上記の方法は、 さらに以下:(f)工程(e)からの該支持体をプールする工程;(g)多数の 反応容器の間で上記(f)からの該支持体を分配する工程;および(h)チオサ ッカライドカルボニル化合物のカルボニル基を還元して、ヒドロキシおよびアミ ノ誘導体から選択される基を形成する工程を包含する。なおさらに、このような 方法は必要に応じて以下のさらなる工程:(i)上記工程(h)からの該支持体 をプールする工程;(j)多数の反応容器の間で上記(i)からの該支持体を分 配する工程;および(k)ヒドロキシルまたはアミン基を誘導体化して、エステ ル、置換アミン、アミド、カルバメート、ウレア、チオウレア、チオエステル、 およびチオカルバメートから選択される官能基を形成する工程、を含む。 上記の方法は、異なるチオサッカライド誘導体のライブラリーを作製するため に使用され得る。従って、1つのその組成物局面において、本発明は、多数の共 有結合チオサッカライド誘導体を有する多数の固体支持体を含む異なるチオサッ カライド誘導体のライブラリーに関し、ここで、各該支持体に結合する該チオサ ッカライド誘導体が実質的に相同性であり、およびさらに1つの支持体上に結合 する該チオサッカライド誘導体が、他の支持体上に結合する該チオサッカライド 誘導結合と異なり、およびさらに該チオサッカライド誘導体が式(I): により示され、 ここで、 R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキル、および式I'の化合物を支持体に共有結合す る連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキル、および式I'の化合物を支持体に共有結合す る連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキル、および式I'の化合物を支持体に共有結合す る連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR2、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル環、シクロアルケニル環またはヘテロ環を形成し得る。 R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;またはR4 は、-XR5であり、そしてR5は、水素ではなく、Xはまた、-S(O)-および-SO2-から なる群から選択される; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキル、および式I'の化合物を支持体に共有結合する連結アームか らなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、アミ ノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3は 、このXR5基のXおよびR1および/またはR2および/またはR6が結合した炭素原子と 一緒になって、ヘテロ環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキル、および式I'の化合物を支持体に共有結合する連結アームからなる 群から選択され、またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は、 このXC(W)R6基の-XC(W)-部分およびR1および/またはR2および/またはR3が結合し た炭素原子と一緒になって、ヘテロ環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキル、および式I'の化合物を支持体に共有結合する連結アームからなる 群から選択され、またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3は、 この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分およびR1および/またはR2および/またはR3が 結合した炭素原子と一緒になって、ヘテロ環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキル、および式I'の化合物を支持体に共有結合する連結アームからなる 群から選択され、またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は、 この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分およびR1、R2および/またはR3が結合した炭素原子 と一緒になって、ヘテロ環を形成し得る; Yは、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; ここで、該サッカライドは、単糖、オリゴ糖、単糖-Z-、およびオリゴ糖-Z- からなる群から選択され、ここで、Zは式Iの化合物を該固体支持体に共有結合 する連結アームであり; 但し、R1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、およびZの1つのみが該支持体 に連結する。 図面の簡単な説明 図1は、α,β-不飽和カルボニル化合物(すなわち、シクロヘプト-2-エン-1- オン)を使用する異なるチオサッカライド誘導体のライブラリーを合成するため の好ましい反応スキームを示す。 図2は、α-ハロカルボニル化合物(すなわち、2-クロロシクロヘキサノン) を使用する異なるチオサッカライド誘導体のライブラリーを合成するための好ま しい反応スキームを示す。 発明の詳細な説明 本発明は、必要に応じて固体支持体に結合される異なるチオサッカライド誘導 体のライブラリー、およびこのようなライブラリーを作製するための方法に関す る。しかし、本発明をさらに詳細に記載するにあたって、以下の用語が最初に定 義される。定義 「アシル」とは、アルキル-C(O)-基、アリール-C(O)-基およびヘテロアリール -C(O)-基を意味し、ここで、アルキル、アリールおよびヘテロアリールは、本明 細書中で定義されている。 「アシルアミノ」とは、-C(O)NRRを意味し、ここで、各Rは、独立して、水素 またはアルキルである。 「アシルオキシ」とは、アルキル-C(O)O-基、アリール-C(O)O-基およびヘテロ アリール-C(O)O-基を意味し、ここで、アルキル、アリールおよびヘテロアリー ルおよびヘテロ環は、本明細書中で定義されている。 「アルカリール」とは、そのアルキレン部分に1個〜8個の炭素原子を有しそ のアリール部分に6個〜10個の炭素原子を有するアルキレン-アリール基を意味 する。このようなアルカリール基は、ベンジル、フェネチルなどにより、例示さ れる。 「アルコキシ」とは、アルキル-O-基を意味する。このようなアルコキシ基の 例には、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、te rt-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシ、n-ヘキソキシ、1,2-ジメチルブト キシなどが挙げられる。 「アルコキシアルキル」とは、アルキレン-O-アルキル基を意味し、その例に は、メトキシメチル(CH3OCH2-)、メトキシエチル(CH3-O-CH2CH2-)などが挙げら れる。 「アルケニル」とは、好ましくは、2個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは 、2個〜6個の炭素原子を有し、そして少なくとも1部位、好ましくは、1〜2 部位のアルケニル不飽和を有するアルケニル基を意味する。このようなアルケニ ル基には、エテニル(-CH=CH2)、n-プロペニル(すなわち、アリル)(-CH2CH=CH2) 、iso-プロペニル(-C(CH3)=CH2)などが挙げられる。 「アルキル」とは、好ましくは、1個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは、 1個〜6個の炭素原子を有する一価アルキル基を意味する。この用語は、メチル 、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、n-ヘキシルなど により、例示される。 「置換アルキル」とは、1個〜8個の炭素原子を有し1個〜3個の置換基を有 する分枝鎖または直鎖アルキル基を意味し、この置換基は、ヒドロキシ、アシル 、アシルアミノ、アシルオキシ、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ 、アミノアシル、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル 、シアノ、シクロアルキル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロ環、ニ トロ、チオ-ル、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシなどからなる 群から選択される。好ましい置換基には、ヒドロキシおよびアミノが挙げられる 。 「アルキレン」または「アルキルジイル」は、好ましくは、1個〜8個の炭素 原子、さらに好ましくは、1個〜6個の炭素原子を有する二価アルキレン基を意 味する。この用語は、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CH2-)、プロピレン異性 体(例えば、-CH2CH2CH2-および-CH(CH3)CH2-)などのような基により、例示され る。 「アルキニル」とは、好ましくは、2個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは 、2個〜6個の炭素原子を有し、少なくとも1部位、好ましくは、1〜2部位の アルキニル不飽和を有するアルキニル基を意味する。このようなアルキニル基に は、エチニル(-C≡CH)、プロパルギル(-CH2C≡CH)などが挙げられる。 「アミノ酸」とは、天然に生じるアミノ酸だけでなく、それらの合成類似物お よび誘導体のいずれかを意味する。α-アミノ酸は、アミノ基、カルボキシ基、 水素原子、および「側鎖」と呼ばれる別個の基が結合した炭素原子を含有する。 天然に生じるアミノ酸の側鎖は、当該技術分野で周知であり、例えば、水素(例 えば、グリシンにおける)、アルキル(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イ ソロイシン、プロリンにおける)、置換アルキル(例えば、スレオニン、セリン、 メチオニン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グル タミン、アルギニン、およびリシンにおける)、アルカリール(例えば、フェニル アラニンおよびトリプトファンにおける)、置換アリールアルキル(例えば、チロ シンにおける)、およびヘテロアリールアルキル(例えば、ヒスチジンにおける) が挙げられる。当業者は、「アミノ酸」との用語がまた、β-、γ-、δ-および ω-アミノ酸などを含み得ることを理解している。非天然アミノ酸もまた、例え ば、Williams3、Evansら4、Puら5、Williamsら6に示すように、当該技術分野で 公知であり、それらの全ての内容は、本明細書中で参考として援用されている。 20個の通常のアミノ酸、非天然アミノ酸(例えば、α,α'-二置換アミノ酸)およ び他の特殊アミノ酸の立体異性体(例えば、D-アミノ酸)もまた、本発明の化合物 に適切な成分であり得る。特殊アミノ酸の例には、以下が挙げられる:4-ヒドロ キシプロリン、3-メチルヒスチジン、5-ヒドロキシリシン、および他のアミノ酸 およびイミノ酸(例えば、4-ヒドロキシプロリン)。 「アミノアシル」とは、-NRC(O)R基であり、ここで、各Rは、独立して、水素 またはアルキルである。 用語「アミノ誘導体(単数または複数)」とは、アンモニアまたはアミンの存 在下で、チオサッカライドカルボニル化合物の還元性アミノ化により産生される 一級、二級、または三級アミン化合物をいい、アミノ酸およびその誘導体を含む 。 「アリール」とは、6個〜14個の炭素原子を有し単一環(例えば、フェニル)ま たは複数の縮合環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する不飽和芳香族炭 素環式基を意味する。好ましいアリールには、フェニル、ナフチルなどが挙げら れる。 このアリール置換基の定義により制約されない場合、このようなアリール基は 、必要に応じて、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキル、置換アルキル 、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、アミノアシル、アリール、ア リールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、ハロ、ニトロ、ヘテ ロアリール、トリハロメチルなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で 置換され得る。好ましい置換基には、アルキル、アルコキシ、ハロ、カルボキシ 、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、およびチオアルコキシが挙げられる。 「アリールオキシ」とは、アリール-O-基を意味し、ここで、このアリール基 は、本明細書中で定義されており、必要に応じて、置換アリール基(これもまた 、本明細書中で定義されている)を含む。 「カルボキシ」とは、-COOH基を意味する。 「カルボキシアルキル」とは、-C(O)O-アルキル基を意味し、ここで、このア ルキルは、本明細書中で定義されている。 用語「カップリング試薬」とは、マイケルレセプターおよびα-ハロカルボニ ル化合物をいう。「マイケルレセプター」とは、一般式(II)を有するα,β-不 飽和カルボニル化合物をいう: (ここで、R1、R2およびR3は、本明細書中で定義のものと同じである);またはR1 CH=CR2-C(O)XR8(ここで、R1、R2、R8およびXは、本明細書中で定義のものと 同じである)を有するα,β-不飽和カルボニル化合物を意味する。このようなマ イケルレセプターの例には、α,β-不飽和アルデヒド、α,β-不飽和ケトン、α ,β-不飽和エステル、α,β-不飽和チオエステル、α,β-不飽和アミドなどが挙 げられる。「α-ハロカルボニル化合物」とは、一般式:W-CHR1-C(O)R2を有する 化合物をいい、ここでR1およびR2は本明細書中で定義された通りであり、および Wはクロロ、ブロモ、またはヨードである。このようなα-ハロカルボニル化合 物には、例として、α-クロロアルデヒド、α-ブロモアルデヒド、α-ヨードア ルデヒド、α-クロロケトン、α-ブロモケトン、およびα-ヨードケトンなどが 挙げられる。 「シクロアルキル」とは、3個〜8個の炭素原子へを有し単一環状環または複 数の縮合環を有する環状アルキル基または環状アルキル環を意味し、これは、必 要に応じて、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキル、置換アルキル、ア ルキレン、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、アミノアシル、アリ ール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、ハロ、ニト ロ、ヘテロアリール、トリハロメチルなどからなる群から選択した1個〜3個の 置換基で置換され得る。好ましい置換基には、アルキル、アルコキシ、ハロ、カ ルボキシ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、およびチオアルコキシが挙げられ る。このようなシクロアルキル基の例には、単一環構造(例えば、シクロプロピ ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、1-メチルシクロプロピル 、2-メチルシクロペンチル、2-メチルシクロオクチルなど)、または複数環構造( 例えば、アダマンタニルなど)、およびスピロ化合物が挙げられる。適切なシク ロアルキル環の例には、単一環構造(例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン 、シクロヘプタン、シクロオクタンなど)、または複数環構造(例えば、ビシクロ [2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[3.2.1]オクタンなど)が包含される。好ましいシク ロアルキル環には、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンおよびビ シクロ[3.2.1]オクタンが挙げられる。 「シクロアルケニル」とは、4個〜8個の炭素原子の単一環状環および少なく とも1点の内部不飽和を有する環状アルケニル基または環状アルケニル環を意味 し、これは、必要に応じて、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキル、置 換アルキル、アルキレン、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、アミ ノアシル、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シア ノ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、トリハロメチルなどからなる群から選択し た1個〜3個の置換基で置換され得る。好ましい置換基には、アルキル、アルコ キシ、ハロ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、およびチオアルコ キシが挙げられる。適切なシクロアルケニル基の例には、例えば、シクロブト-2 -エニル、シクロペント-3-エニル、シクロオクト-3-エニルなどが包含される。 このようなシクロアルケニル環の例には、シクロペンテン、シクロヘキセンなど が挙げられる。 「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを 意味し、好ましくは、クロロまたはブロモのいずれかである。 「α-ハロカルボニル化合物」とは、以下の一般式を有する化合物を意味する :Q-CHR1-C(O)R2:ここで、R1およびR2は、本明細書中で定義したものと同じで あり、そしてQは、クロロ、ブロモまたはヨードである。このようなα-ハロカル ボニル化合物の例には、α-クロロアルデヒド、α-ブロモアルデヒド、α-ヨー ドアルデヒド、α-クロロケトン、α-ブロモケトン、α-ヨードケトンなどが挙 げられる。 「ヘテロアリール」とは、環内に、2個〜8個の炭素原子を有し、酸素、窒素 およびイオウから選択した1〜4個のヘテロ原子を有する一価芳香族炭素環式基 を意味する。 このヘテロアリール置換基の定義により制約されない場合、このようなヘテロ アリール基は、必要に応じて、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、アリール 、アリールオキシ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、チオアルコキシ、チオアリ ールオキシなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で置換され得る。こ のようなヘテロアリール基は、単一環(例えば、ピリジルまたはフリル)または複 数の縮合環(例えば、インドリジニルまたはベンゾチエニル)を有し得る。好まし いヘテロアリールには、ピリジル、ピロリルおよびフリルが挙げられる。 「ヘテロ環」または「ヘテロ環式」とは、単一環または複数の縮合環を有し、 環内に、1個〜8個の炭素原子を有し、窒素、イオウまたは酸素から選択した1 個〜4個のヘテロ原子を有する一価飽和または不飽和基を意味する。本願の目的 上、「ヘテロ環」または「ヘテロ環式」との用語は、炭水化物環(すなわち、モ ノ-またはオリゴ糖類)を含まない。 このヘテロ環置換基の定義により制約されない場合、このようなヘテロ環式基 は、必要に応じて、アルキル、置換アルキル、アルキレン、アルコキシ、アリー ル、アリールオキシ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、チオアルコキシ、チオア リールオキシなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で置換され得る。 このようなヘテロ環式基は、単一環(例えば、ピリジニル、ピペリジニル、モル ホリニルまたはテトラヒドロフラニル)または複数の縮合環(例えば、インドリニ ル)を有し得る。 窒素ヘテロ環およびヘテロアリールの例には、以下が挙げられるが、これらに 限定されない:ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピ リミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾ ール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン(phthalazine )、ナフチルピリジン、キノキサリン(quinoxaline)、キナゾリン、シンノリン(c innoline)、プテリジン(pteridine)、カルバゾール、カルボリン、フェナントリ ジン(phenanthridine)、アクリジン、フェナントロリン(phenanthroline)、イソ チアゾール、フェナジン(phenazine)、イソオキサゾール、フェノキサジン、フ ェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、イン ドリンなど。 「マイケルレセプター」とは、一般式(II): (ここで、R1、R2およびR3は、本明細書中で定義のものと同じである);またはR1 CH=CR2-C(O)XR8(ここで、R1、R2、R8およびXは、本明細書中で定義のものと同 じである)を有するα,β-不飽和カルボニル化合物を意味する。このようなマ イケルレセプターの例には、α,β-不飽和アルデヒド、α,β-不飽和ケトン、α ,β-不飽和エステル、α,β-不飽和チオエステル、α,β-不飽和アミドなどが挙 げられる。 「チオアルコキシアルキル」とは、-アルキレン-S-アルキル基であって、その 例には、チオメトキシメチル(CH3SCH2-)、チオメトキシエチル(CH3-S-CH2CH2-) などが挙げられる。 「チオ-ル」とは、-SH基を意味する。 「チオアルコキシ」とは、-S-アルキル基を意味し、ここで、このアルキル基 は、本明細書中で定義のものと同じである。 「チオアリールオキシ」とは、アリール-S-基を意味し、ここで、このアリー ル基は、本明細書中で定義のものと同じであり、これには、必要に応じて、本明 細書中でも定義されている置換アリール基が含まれる。 「チオヘテロアリールオキシ」とは、ヘテロアリール-S-基を意味し、ここで 、このヘテロアリール基は、本明細書中で定義のものと同じであり、これには、 必要に応じて、本明細書中でも定義されている置換ヘテロアリール基が含まれる 。 用語「チオサッカライド」とは、サッカライドの水酸基の少なくとも1つ、お よび好ましくは1つまたは2つがチオ-ル基で置換されている2〜約8のサッカ ライド単位を有する単糖またはオリゴ糖をいう。好ましくは、チオサッカライド は動物サッカライドである。用語「動物サッカライド」とは、哺乳動物、鳥、ま たは魚のような1種以上の動物により天然に発現されるサッカライドをいう。好 ましくは、動物サッカライドは、哺乳動物サッカライドである。詳細には、好ま しい哺乳動物サッカライドには、D-ガラクトース、D-グルコース、D-マンノ ース、D-キシロース、D-グルクロン酸、N-アセチル-D-グルコサミン、N-アセチ ル-D-ガラクトサミン、シアル酸、イズロニン酸(iduronic acid)、L-フコース などが挙げられる。この用語の定義には、動物サッカライドのアシル化、リン酸 化、および硫酸化誘導体が含まれる。 用語「チオサッカライドカルボニル化合物」とは、式(III):を有する化合物をいい、ここで、R1、R2、R3、n、およびサッカライドは、本明 細書中に定義される通りである。 用語「基質」または「固体支持体」とは、化合物をその表面に共有結合する反 応基を有するかまたは有するように誘導体化され得る堅固または半堅固表面を有 する物質をいう。このような物質は当該分野で周知であり、そして、例として、 反応性Si-OH基を有するシリコンジオキシド支持体、ポリアクリルアミド支持体 、ポリスチレン支持体、ポリエチレングリコール支持体などが挙げられる。この ような支持体は、好ましくは小ビーズ、ペレット、ディスクの形態、または他の 通常の形態をとるが、他の形態も使用され得る。いくつかの実施態様において、 基質の少なくとも1つの表面は、実質的に平らである。 1つの実施態様において、活性化ケトン化合物は、固体支持体に直接共有結合 するか、または連結アームを介して支持体に結合する。連結アームは当該分野で 周知であり、そして、例のみとしてだが、エステル、アミド、カルバメート、エ ーテル、チオエーテル、尿素、アミン基などを含むもののような通常の連結アー ムが挙げられる。連結アームはまた、共有結合であり得る。連結アームは、切断 可能または切断可能でないものであり得る。 「切断可能な連結アーム」とは、連結アームの少なくとも1つの共有結合(こ れは化合物を固体支持体に結合する)が特定の化学反応により容易に切断され得 、それにより固体支持体から遊離した活性化ケトン基を有する化合物(「可溶性 化合物」)を提供する連結アームをいう。連結アームの共有結合を切断するため に使用される化学反応は、結合の切断に特有であり、それにより化合物の他の場 所でおこる意図されない反応を妨げるように選択される。切断可能な連結アーム は、固体支持体上に形成される化合物の合成に関連して、固体支持体からのこの 化合物の早熟切断を妨げ、ならびに支持体での化合物合成の間使用される任意の 手順を妨害しないように選択される。適切な切断連結アームが、当該分野で周知 である。 特に好ましい連結アームは、以下の式; (サッカライド)-NH-(CH2)n-NHC(O)NH-(支持体) で示され、ここで、mは2から約10までの整数である。好ましくはmは6である。 「切断可能でない連結アーム」とは、活性化ケトン化合物を固体支持体に結合 する共有結合(単数または複数)が、それに結合した化合物の構造の意図されな い部分を化学的に変化する条件下で切断され得るのみの連結アームをいう。 用語「実質的に同質」とは、少なくとも80%、好ましくは少なくとも約90%、 およびより好ましくは少なくとも約95%の分子が、単一な化合物またはその立体 異性体である分子の集合をいう。 用語「立体異性体」とは、別のものと同じ分子量、化学組成、および構成を有 するが、原子が異なって集まった化学化合物をいう。すなわち、特定の同一の化 学部分は、空間において異なる配向にあり、それゆえ、純粋である場合、偏光面 を回転させる能力を有する。しかし、いくつかの純粋な立体異性体は、非常に小 さいので現在の装置の測定で検出可能でない光回転を有し得る。本明細書中に記 載の化合物は、1つ以上の不斉炭素原子を有し、それゆえ、種々の立体異性体を 含み得る。すべての立体異性体は、本発明の範囲内に含まれる。 キラル中心が本発明のチオサッカライド誘導体に見られる場合、本発明がすべ ての可能な立体異性体を包含することが理解される。例えば、式Iにおいてnが 0である場合、R1およびR2が結合する炭素原子は、R、R、またはR、S、また はS、R、またはS、S配置を有し得る。同様に、nが1である場合、R1、R2お よびR3が結合する炭素原子は、R、R、R、またはS、R、R、またはR、S、 R、またはR、R、S、またはS、S、R、またはS、R、S、またはR、S、 S、またはS、S、S配置を有し得る。 用語「除去可能な保護基」または「保護基」とは、ヒドロキシル、アミノ、ま たはカルボニル基のような官能基に結合する場合、反応がこれらの官能基で起こ ることを妨げ、および保護基が通常の化学または酵素学的工程により除去され、 官能基を再構成し得る任意の基をいう。使用される特定の除去可能な保護基は、 重要ではない。 「毒素」の用語は、生物体により産生した化合物であって、この毒素が存在す る宿主において、有毒または有害な効果の発生を引き起こすか開始するものを意 味する。このような有害な状態には、発熱、嘔吐、下痢、体重減少、神経性疾患 、腎性疾患、出血などが挙げられる。本明細書中で使用する「毒素」との用語に は、細菌毒素(例えば、コレラトキシン、E.coliの非耐熱性および熱安定性毒素 、Clostridium difficileの毒素AおよびB、aerolysins、hemolysinsなど);原 生動物から生じる毒素(例えば、Giardia);真菌から生じる毒素などが挙げられ る。この用語には、エキソトキシン(すなわち、細胞外産物として、生物体から 分泌される毒素)、およびエンテロトキシン(すなわち、生物体の消化管に存在す る毒素)が含まれる。 「非耐熱性エンテロトキシン」または「LT」との用語は、旅行者下痢および関 連した病態を起こす毒素原性E.coliのエンテロトキシンを意味する。 「旅行者下痢」との用語は、通常、旅行の第1週に、旅行者に散発的に起こる 急性の下痢を意味し、これは、しばしば、腹腔痙攣、嘔吐および発熱を伴う。こ の下痢は、最も一般的には、毒素原性E.coliにより起こる。 「コレラ」との用語は、Vibrio choleraeにより起こる急性の流行性感染症を 意味し、ここで、このVibrioにより腸管で作られた可溶毒素は、その粘膜の浸透 性を変え、移しい水様の下痢、過剰に液体および電解質損失、および脱水および 虚脱状態を引き起こすが、この腸管粘膜においては、総体的な形態変化はない。 「コレラトキシン」または「CT」との用語は、コレラおよび関連した病態を起 こすV.choleraeのエンテロトキシンを意味する。この毒素は、レクチン様の活 性を有する。 「毒素のそのレセプターへの結合を阻害する」との語句は、ある化合物が、毒 素のそのレセプターへの結合を少なくとも20%阻害することを意味する。例えば 、有用な結合阻害アッセイは、ガングリオシドGDIbまたはガングリオシドGMIに 対する結合阻害、細胞毒性活性の中和などを測定し得る。このような結合は、本 明細書中では、本明細書中で開示のバイオアッセイ条件下にて約80%以下の毒性 活性を残している化合物が、毒性のそのレセプターへの結合を阻害すると考えら れ るように、残留している毒性活性の割合として、報告されている。 「非耐熱性エンテロトキシン(LT)および/またはコレラトキシン(CT)のLTおよ び/またはCTレセプターへの結合を阻害する」との語句は、LTおよび/またはCTの LTおよび/またはCTレセプターへの結合を少なくとも20%阻害する化合物を意味 する。 「生物体のその細胞表面レセプターへの結合を阻害する」との語句は、ある化 合物が、生物体(例えば、細菌、ウイルス、原生動物、真菌など)のその細胞表面 レセプターへの結合を阻害することを意味する。例えば、Vibro choleraまたはE .coli毒素原性株のような生物体については、ある化合物は、細菌表面の粘着性 抗原(例えば、CFA I pili)の結合を少なくとも10%低下させる場合、生物体が細 胞表面レセプターへの結合を阻害すると言われている。 「薬学的に受容可能な塩」との用語は、式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩 であって、この塩は、当該技術分野で周知の種々の有機および無機対イオンに由 来し、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウ ム、テトラアルキルアンモニウムなど;およびこの分子が塩基性官能性を含有す る場合、有機酸または無機酸の塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、 メシレート、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩など)が挙げられる。 本願の目的上、全ての糖は、通常の3文字の名称で表わされる。全ての糖は、 他に述べられていなければ、フルクトース(これは、L-型である)以外は、D-型で あると推測される。さらに、全ての糖は、ピラノース型である。一般的な合成手順 1.チオサッカライド誘導体を合成する方法 1つの局面において、本発明の方法は、マイケル試薬およびα-ハロカルボニ ル化合物からなる群から選択されるカップリング試薬への、チオサッカライドの 新規の付加を含む。 特に、本発明のチオサッカライド誘導体は、代表的には、適切に保護されたチ オサッカライド中間体とα、β-不飽和カルボニル化合物またはα-ハロカルボニ ル化合物との反応により調製され、チオサッカライドカルボニル化合物が提供さ れる。次いで、チオサッカライドカルボニル化合物のカルボニル基は必要に応じ て還元され、多数のアルコールおよび/またはアミンチオサッカライド誘導体を 提供する。1つの実施態様において、チオサッカライド誘導体のアルコールおよ び/またはアミン基はさらに誘導体化され、多数のチオサッカライド誘導体を提 供する。 本発明のチオサッカライド誘導体を調製する際に使用するα,β-不飽和カルボ ニル化合物は、好ましくは、一般式(II)を有する: ここで、R1、R2およびR3は、上で定義したものと同じであるか、またはR1CH=CR2 -C(O)XR8であり、ここで、R1、R2、R8およびXは、上で定義のものと同じである 。これらの化合物は、市販されているか、または当該技術分野で知られた方法を 用いて、市販の物質から調製され得るか、いずれかである。例えば、このような 化合物は、Wittig反応によって、アルデヒド(R1CHO)およびβ−カルボニルホス ホラン(例えば、(Ph)3PC(R3)C(O)R2)から調製され得る。 本発明での使用に好ましいα,β-不飽和カルボニル化合物には、例えば、シク ロペント-2-エン-1-オン、4,4-ジメチルシクロペント-2-エン-1-オン、シクロヘ クス-2-エン-1-オン、4,4-ジメチルシクロヘクス-2-エン-1-オン、6,6-ジメチル シクロヘクス-2-エン-1-オン、シクロヘプト-エン-1-オン、および3-メチレン-2 -ノルボルナノンが挙げられる。 本発明のチオサッカライド誘導体を調製する際に使用されるα-ハロカルボニ ル化合物は、好ましくは、一般式:W-CHR1-C(O)R2を有し、ここで、R1およびR2 は、上で定義のものと同じであり、そしてWは、クロロ、ブロモまたはヨードで ある。このような化合物は、市販されているか、または当該技術分野で知られた 方法を用いて、市販の物質から調製され得るか、いずれかである。本発明での使 用に好ましいα-ハロカルボニル化合物には、例えば、2-クロロシクロペンタノ ンおよび2-クロロシクロヘキサノンが挙げられる。他方、そのα-位置にハロゲ ン以外の脱離基を有するカルボニル化合物は、使用され得る。適切な脱離基には 、例えば、種々のスルホン酸エステル基(例えば、トシレート基、メシレート基 、ブロシレート基およびノシレート基など)、およびフッ化スルホン酸エステル 基(例えば、トリフレート基、ノナフレート基およびトレシレート基など)が挙げ られる。 本発明で使用される糖は、チオ-ル置換がチオサッカライドの任意の位置にお いてであるサッカライドまたはオリゴサッカライドを含む任意のチオ-ルである 。例えば、1、2、3、6、2'、3'、4'、または6'にチオ-ル(SH-)基を有する チオラクトースが使用され得る。適切な置換を導入するためにサッカライドを化 学的に改変する方法は、Ratcliffeら9およびそこに引用される参考文献、ならび にDefaye10により示されるように当該分野で周知である。例えば、1-チオサッ カライドは、サッカライドとアシル化試薬との反応により調製され、全ての水酸 基をアシル基へ変換し得る。次いで、1-アシルは、過剰なチオ-ル酢酸との反応 により、1-チオアセチル基に選択的に変換される。次いで、加水分解により、 1-チオサッカライドが提供される。 あるいは、サッカライドの水酸基の選択的な保護は、1つ以上の遊離水酸基を 提供する。これは当該分野で周知の通常の化学により適切な脱離基(例えば、メ シル、またはハロ基)に変換され得る。次いで、このような脱離基は置換され対 応するチオ-ル基を与え得る。例えば、国際特許出願番号PCT/CA92/00242号を参 照のこと。特に、メシル基は、水酸基の1つに選択的に導入され、次いでチオア セチル基(例えば、チオアセテートカリウム)と反応し、対応するチオアセテー ト誘導体を提供する。穏やかな塩基とのこの化合物の処置により、対応するチオ 基を提供する。 次いで、得られたチオサッカライドは、マイケルレセプターおよびα-ハロカ ルボニル化合物からなる群から選択されるカップリング試薬と反応する。代表的 には、この反応は、チオサッカライドを、少なくとも1当量、好ましくは1〜1. 2当量のカップリング試薬と、ジクロロメタンのような不活性希釈剤中で、約-40 ℃〜約50℃の温度で、約1〜約6時間接触させ、チオサッカライドカルボニル化 合物を得ることにより行われる。好ましい実施態様において、チオサッカライ ド試薬が固体支持体に結合される場合、得られるチオサッカライドカルボニル化 合物の収量を最大にするために、カップリング試薬は好ましくは過剰に使用され る。あるいは、カップリング試薬が固体支持体に結合する場合、好ましくはチオ サッカライドはカップリング試薬に比較し過剰量で使用される。 次いで、チオサッカライドカルボニル化合物のカルボニル基は、還元剤を用い て必要に応じて還元され、アルコール誘導体を提供する。好ましくは、この還元 は、チオサッカライドカルボニル化合物を水素化ホウ素ナトリウム(好ましくは カルボニル化合物ベースの約1.2〜約2.0当量の水素化ホウ素ナトリウム)と接触 させることにより行われる。一般には、この反応はテトラヒドロフラン、イソプ ロパノール、およびそれらの混合物のような不活性希釈剤中で、約25℃〜約30℃ の温度で、約0.5〜約3.0時間行われ、アルコール誘導体を得る。 あるいは、チオサッカライドカルボニル化合物のカルボニル基は、還元的にア ミン化され、アミン誘導体を提供し得る。この反応において、チオサッカライド カルボニル化合物は、過剰の酢酸アンモニウムおよびカルボニル化合物基準で少 なくとも1当量の水素化シアンホウ素ナトリウム(sodium cyanoborohydride) と接触させられる。この反応は、代表的には、メタノール、テトラヒドロフラン 、およびそれらの混合物のような不活性希釈剤中で、約25℃〜約30℃の温度で約 1〜約72時間行われる。 チオサッカライドカルボニル化合物はまた、第1級または第2級アミンの存在 下で還元的にアミン化され、アミン誘導体を提供し得る。好ましくは還元性アミ ン化において使用されるアミンは、アミノ酸またはその誘導体(例えば、アミノ 酸エステル)である。代表的には、この反応は、チオサッカライドカルボニル化 合物を、好ましくはカルボニル化合物に基づいて10当量で、1モル過剰のアミノ 酸エステル(例えば、メチルエステルまたはtert-ブチルエステル)と、少なく とも1モル当量、好ましくは約1.0〜約1.2当量の水素化シアンホウ素ナトリウム の存在下で接触させることにより行われる。代表的には、この反応は基本的には 無水の不活性希釈剤(例えば、アセトニトリル)中で、約25℃〜約30℃の温度で 、約1〜約72時間行われる。続いて、アミノ酸のエステル基は標準的な条件を使 用して切断され、対応するカルボキシル酸が提供され得る。 好ましい実施態様において、上記のように調製されるアルコールおよび/また はアミン誘導体はさらに誘導体化され、エステル、置換されたアミン、アミド、 カルバメート、ウレア、チオウレア、チオエステル、およびチオカルバメートか ら選択される基を形成する。このような官能基を提供するためのアルコールおよ び/またはアミンを誘導体化する方法は、当業者に周知である。例えば、アルコ ールおよびアミンはアシルハライドと反応し、それぞれエステルおよびアミンが 形成され得る。アミンはまた還元的にアルキル化され、置換されたアミンを形成 し得る。同様に、アルコールおよびアミンは、他の試薬の中でもとりわけイソシ アネートと反応し、それぞれカルバメートおよびウレアを与え得る。このような 反応の条件は、当該分野で十分に認識される。 本発明の好ましい実施態様は、図1および2に示される。図1は、シクロヘプ ト-2-エン-1-オンからの種々の1-チオガラクトース誘導体の合成を示す。図 2は、2-クロロシクロヘキサノンからの種々の1-チオガラクトースの合成を示 す。図1および2に示された合成手順、ならびに以下の反応条件は、多数の1- チオガラクトース誘導体の調製を可能にするために、適切な出発物質および試薬 を選択することにより改変され得ることが、当業者に容易に明らかである。 図1で示すように、D-ガラクトースは、D-ガラクトースを少なくとも5当量、 好ましくは、10当量の塩化ラウロイルと接触させることにより、過ラウロイル化 される。この反応は、一般に、不活性希釈剤(例えば、ペンタン、ヘキサン、ジ クロロメタンなど)中にて、この反応中に発生する塩酸を中和するために、第三 級アミン(例えば、ピリジンまたはテトラエチルアミン)を用いて行われる。好ま しくは、この反応混合物には、触媒量の4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジンが添加 され、この反応が促進される。典型的には、この反応は、約−78℃〜約30℃の温 度で、約0.5時間〜約96時間行われ、D-ガラクトースからのおよそ70%の収率で 、1,2,3,4,6-ペンタ-O-ラウロイル-α-D-ガラクトピラノース、1が得られる。 化合物1は、次いで、1と過剰のチオ-ル酢酸との反応により、1-S-アセチル- 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノース、2に転化され る。1つの実施態様において、この反応は、過剰の三フッ化ホウ素エーテラート の存在下にて、好ましくは、1を基準にして、約15〜20当量の三フッ化ホウ素 エーテラートを用いて、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタンなど)中にて、行 われる。典型的には、この反応は、まず最初に、約0℃で行われ、次いで、約20 ℃〜約30℃で約0.5時間〜約48時間行われる。 他の実施態様では、化合物2は、1と少なくとも1当量、好ましくは、1〜1. 2当量のベンジルアミンとを接触させて、その1-ラウロイル基を選択的に除去す ることにより、調製され得る。この反応は、典型的には、約25℃〜約30℃で約1 時間〜約96時間行われ、2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-(α,β)-ガラクトピラノ シドが得られる。この中間体は、次いで、このテトララウロイル化合物と過剰の トリクロロアセトニトリル(好ましくは、約10当量)および約0.8当量〜約1.0当量 の1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)とを、不活性希釈剤(例えば 、ジクロロメタン)中で接触させることにより、O-(2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイ ル-(α,β)-ガラクトピラノシル)トリクロロアセトイミデート中間体に転化され る。得られたO-トリクロロアセチデート中間体は、次いで、不活性希釈剤(例え ば、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜約96時間にわたっ て、過剰のチオ-ル酢酸と接触されて、1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロ イル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノース、2が得られる。 さらに他の実施態様では、化合物2は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタ ン)中にて、化合物1と、1を基準にして約1.5当量〜約2.0当量のチオ-ル酢酸お よび約0.5当量のトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルとを接触させ ることにより、調製され得る。典型的には、この反応は、まず最初に、約0℃で 、次いで、約20℃〜約30℃で約0.5時間〜約72時間にわたって行われる。この方 法は、高い収率の化合物2が得られると共に、検出可能な痕跡量の対応するα- 異性体を生じないので、特に好ましい。 しかしながら、望ましいなら、そのα-異性体(すなわち、1-S-アセチル-2,3,4 ,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラクトピラノース)は、約1.0〜1.1当量 の塩化スズ(IV)の存在下にて、不活性希釈剤(例えば、トルエン)中にて、室温で 、約0.5時間〜約2時間にわたって、化合物1と、過剰の、好ましくは、約20当量 のチオ酢酸とを接触させることにより、容易に調製され得る。他方、約2.0〜3.0 当量のトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルの存在下にて、不活性希 釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、室温で、約12時間〜約48時間にわたって 、化合物1を、過剰の、好ましくは、約3当量〜約6当量のチオ酢酸で処理する ことにより、1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラク トピラノースが得られる。 化合物2のシクロヘプト-2-エン-1-オンへのマイケル付加により、シクロヘプ タノン-3-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 3が得られる。この反応は、典型的には、モル過剰のジアルキルアミン(例えば 、ジエチルアミン)の存在下にて、2と、少なくとも1当量、好ましくは、1.0〜 1.2当量のシクロヘプ-2-エン-1-オンとを接触させることにより、行われる。い ずれの理論によっても制限されることなく、このジアルキルアミンは、まず、化 合物2のチオアセチルと反応し、それにより、その場で、化合物2のチオール誘 導体を形成し、これは、次いで、このジアルキルアミンにより発生した塩基性条 件下にて、マイケル付加物と反応すると考えられている。 典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約 −40℃〜約50℃の温度で、約1時間〜約6時間にわたって行われる。 化合物3のカルボニル基は、次いで、還元剤を用いて還元されて、3-ヒドロキ シシクロヘプチル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノ シド、4が得られる。好ましくは、この反応は、3と、水素化ホウ素ナトリウム 、好ましくは、3を基準にして約1.2当量〜約2.0当量の水素化ホウ素ナトリウム とを接触させることにより、行われる。一般に、この反応は、不活性希釈剤(例 えば、テトラヒドロフラン、イソプロパノールおよびそれらの混合物)中にて、 約25℃〜約30℃の温度で、約0.5時間〜約3.0時間にわたって、行われる。得られ たアルコール、4は、溶出液としてペンタンを用いたC18シリカゲル上での固相 抽出により、容易に精製される。 アルコール4からのラウロイル基の除去は、次いで、メタノールおよび不活性 希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜約24時 間にわたって、4を過剰のナトリウムメトキシドで処理することにより、達成さ れる。この反応混合物のAmberlite IR-50S(H+)樹脂による中和により、次いで、 3-ヒドロキシシクロヘプチル 1-チオ-β-ガラクトピラノシド、A5が得られる。 他方、化合物3は、還元的にアミノ化されて、3-アミノシクロヘプチル 2,3,4 ,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、5が得られる。こ の反応の1つの実施態様において、化合物3は、過剰の酢酸アンモニウムおよび 3を基準にして少なくとも1当量のナトリウムシアノボロヒドリド(sodium cyan oborohydride)と接触される。この反応は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、 メタノール、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物)中にて、約25℃〜約30 ℃の温度で、約1時間〜約72時間にわたって、行われる。 他の好ましい実施態様では、この還元アミノ化反応は、不活性希釈剤(例えば 、1,2-ジクロロエタン)中にて、約25℃〜約30℃の温度で、約12時間〜約72時間 にわたって、化合物3と、3を基準にして過剰の酢酸アンモニウムおよび過剰の トリメチルオルトホルメートとを接触させることにより、達成され、イミン中間 体が形成される。このイミン中間体は、一般に、単離されないが、その場で、過 剰の水素化ホウ素ナトリウム、好ましくは、3を基準にして、約1.2当量〜約1.5 当量の水素化ホウ素ナトリウムと接触される。得られたアミノ化合物5は、次い で、溶出液としてペンタンを用いたC18シリカゲル上での固相抽出により、容易 に精製される。 必要に応じて、還元アミノ化により形成したアミン基は、通常の条件下にて、 通常のアシル化剤でアシル化され得る。このアシル化剤は、一般に、式L-C(O)R6 を有し、ここで、Lは、脱離基(例えば、ハロゲン化物、活性化エステルなど)で ある。 それらのラウロイル基は、メタノールおよび不活性希釈剤(例えば、ジクロロ メタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜約24時間にわたって、5と、過 剰のナトリウムメトキシドとを接触させることにより、化合物5から除去される 。この反応混合物のAmberlite IR-50S(H+)樹脂による中和により、次いで、3-ア ミノシクロヘプチル 1-チオ-β-ガラクトピラノシド、B5が得られる。 一例では、化合物B5の第一級アミン基は、必要に応じて、痕跡量の水を含有す るメタノール中にて、B5を過剰の無水酢酸と接触させることにより、アシル化さ れ得る。一般に、この反応は、約25℃〜約30℃で、約2時間〜約24時間にわたっ て行われ、3-アセトアミドシクロヘプチル 1-チオ-β-ガラクトピラノシド、C5 が得られる。 他方、5の第一級アミン基は、これらのラウロイル基の除去前に、無水フタル 酸でアシル化でき、3-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘプチル 2,3,4,6-テ トラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、6が得られる。この反応 は、典型的には、化合物5を、少なくとも1モル当量、好ましくは、過剰の無水 フタル酸と接触させることにより、行われる。好ましくは、この反応は、触媒量 の4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジンを含有するピリジン中にて、行われる。この 反応は、典型的には、約25℃〜約30℃で、約12時間〜約48時間にわたって行われ 、化合物6が得られる。6からのラウロイル基の除去は、次いで、メタノールお よび不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時 間〜約24時間にわたって、6をナトリウムメトキシドで処理することにより、達 成される。この反応混合物のAmberlite IR-50S(H+)樹脂による中和により、次い で、3-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘプチル 1-チオ-β-ガラクトピラノ シド、D5が得られる。 図1に示すように、化合物3はまた、アミノ酸エステルで還元アミノ化されて 、中間体7または8が得られる。具体的には、化合物3は、少なくとも1モル当 量、好ましくは、約1.0当量〜約1.2当量のナトリウムシアノボロヒドリドの存在 下にて、モル過剰の、好ましくは、3を基準にして10当量のβ-アラニンtert-ブ チルエステルが得られる。典型的には、この反応は、実質的に無水の不活性希釈 剤(例えば、アセトニトリル)中にて、約25℃〜約30℃の温度で、約1時間〜約72 時間にわたって、行われる。得られた中間体7は、溶出液としてペンタンを用い たC18シリカゲル上での固相抽出により、容易に精製される。 化合物7のtert-ブチルエステル基は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン )中にて、7を過剰のトリフルオロ酢酸で処理することにより、対応するカルボ ン酸に容易に加水分解される。この反応は、典型的には、約25℃〜約30℃で、約 1時間〜約10時間にわたって、行われる。得られたカルボン酸中間体のラウロイ ル基は、次いで、上記のように、メタノール中のナトリウムメトキシドを用いて 除去されて、Nβ-[1-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-3-イル]- β-アラニン、F5が得られる。 同様の方法で、化合物3は、他のアミノ酸エステル(例えば、グリシンtert-ブ チルエステル、L-ロイシンtert-ブチルエステル、L-ヒスチジンメチルエステル 、L-トリプトファンメチルエステル、およびL-アルギニンメチルエステル)を用 いて還元アミノ化でき、中間体8が得られる。使用したアミノ酸エステルがtert -ブチルエステルの場合には、このtert-ブチルエステルは、トリフルオロ酢酸を 用いて、上記のように切断されて、Nα-[1-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル) シクロヘプト-3-イル]-グリシン、E5およびNα-[1-(1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシル)シクロヘプト-3-イル]-L-ロイシン、G5が得られる。他方、アミノ酸メチ ルエステルを使用する場合には、中間体8のラウロイル基は、好ましくは、その メチルエステルを切断する前に、上記のように、8をメタノール中のナトリウム メトキシドで処理することにより、除去される。引き続いて、このアミノ酸部分 のメチルエステルは、約0.5時間〜約2時間にわたって、水酸化リチウム水溶液 で処理することにより、対応するカルボン酸に切断される。この反応混合物のAm berlite IR-50S(H+)樹脂による中和により、Nα-[1-(1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシル)シクロヘプト-3-イル]-L-ヒスチジン、H5、Nα-[1-(1-チオ-β-D-ガラク トピラノシル)シクロヘプト-3-イル]-L-トリプトファン、15、およびNα-[1-(1- チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-3-イル]-L-アルギニン、J5が得ら れる。 加えて、望ましいなら、アルコール誘導体(例えば、化合物4)の水酸基は、脱 離基(例えば、メシレート、トシレートなど)に転化され、そして種々の求核試薬 で置換され得る。例えば、ピリジンおよび不活性希釈剤(例えば、THF)中にて、 過剰な(好ましくは、約1.1当量〜約1.5当量の)メタンスルホニルクロライドでア ルコール誘導体を処理することにより、対応するメシレートが得られる。このメ シレート基は、次いで、例えば、ナトリウムアジドで置換でき、対応するアジド 誘導体が得られる。この反応は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、N,N-ジメ チルホルムアミド、THFおよびそれらの混合物)中にて、約50℃〜約100℃の温度 で、約1時間〜約6時間にわたって、このメシレート化合物を、過剰の(好まし くは、約5当量〜約50当量の)ナトリウムアジドと接触させることにより、行わ れる。好ましくは、この反応混合物には、クラウンエーテル(例えば、18-クラウ ン-6)が添加され、この置換反応が促進される。 このアジド誘導体は、次いで、還元剤で還元でき、対応する第一級アミン(す なわち、5のような化合物)が得られる。好ましくは、この反応は、不活性希釈 剤(例えば、エタノール、イソプロパノールまたはそれらの混合物)中にて、約0 ℃〜約50℃の温度で、約0.5時間〜約6時間にわたって、このアジド化合物を、 約1.0当量〜約1.1当量の水素化ホウ素ナトリウムおよび約2.0当量〜約2.2当量の 塩化ニッケル(NiCl2)と接触させることにより、行われる。このラウロイル保護 基の除去は、次いで、上記の手順を用いて、達成され得る。 加えて、5のようなアミノ化合物の第一級アミン基は、さらに、還元アルキル 化により誘導体化でき、第二級アミンが得られる。典型的には、この反応は、少 なくとも1当量(好ましくは、約1.0当量〜約10当量)の還元剤(例えば、ナトリウ ムトリアセトキシボロヒドリド(Sodium triacetoxyborohydride))の存在下にて 、この第一級アミンを、過剰の(好ましくは、約2当量〜約500当量の)アルデヒ ドまたはケトンと接触させることにより、行われる。この反応は、典型的には、 不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン、メタノールまたはそれらの混合物)中に て、約0℃〜約50℃の温度で、約10時間〜約48時間にわたって、行われる。好ま しい実施態様では、この反応で使用されるケトンは、環状ケトンであり、これに は、例えば、シクロブタノン(例えば、3,3-ジメチルシクロブタン-1-オン);シ クロペンタノン(例えば、3,3-ジメチルシクロペンタン-1-オン);シクロヘキサ ノンおよびシクロヘプタノンが挙げられる。 得られた第二級アミンのラウロイル基は、次いで、メタノールおよび不活性希 釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜約24時間 にわたって、このラウロイル保護化合物を過剰のナトリウムメトキシドと接触さ せることにより、除去される。この反応混合物のAmberlite IR-50S(H+)樹脂によ る中和により、所望の第二級アミン化合物が得られる。 上で述べたように、図2は、α-ハロカルボニルカルボニル化合物(すなわち、 2-クロロシクロヘキサノン)を用いた、種々の1-チオガラクトース誘導体の合成 を例示している。図2に示すように、上記のように調製した1-S-アセチル-2,3,4 ,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノース、2は、2-クロロシ ク ロヘキサノンと反応して、シクロヘキサノン-2-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロ イル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、9が得られる。この反応は、典型的に は、過剰のジアルキルアミン(例えば、ジエチルアミン)の存在下にて、2を、少 なくとも1当量(好ましくは、1.0〜1.2当量)の2-クロロシクロヘキサノンと接触 させることにより、行われる。典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば 、ジクロロメタン)中にて、約−40℃〜約50℃の温度で、約1時間〜約6時間に わたって行われ、化合物9が得られる。 化合物9は、次いで、化合物3について上で記述したものと同じ試薬および条 件を用いて反応でき、種々の1-チオガラクトース誘導体が得られる。具体的には 、化合物9は、水素化ホウ素ナトリウムで還元されて、10が得られ、そのラウロ イル基を除去した後、2-ヒドロキシシクロヘキシル 1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシド、A2が得られる。 他方、化合物9は、酢酸アンモニウムおよびナトリウムシアノボロヒドリドで 還元アミノ化されて、中間体11が得られ、これは、そのラウロイル基を除去する と、2-アミノシクロヘキシル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、B2が得られる 。化合物B2は、次いで、無水酢酸でアシル化でき、2-アセトアミドシクロヘキシ ル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、C2が得られる。他方、中間体11は、無水 フタル酸でアシル化でき、中間体12が得られ、これは、上記の条件を用いたラウ ロイル基の除去により、2-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘキシル 1-チオ- β-D-ガラクトピラノシド、D2を生じる。 加えて、化合物9は、β-アラニンtert-ブチルエステルを用いて還元アミノ化 でき、中間体13が無得られ、これは、次いで、脱保護により、Nβ-[1-(1-チオ- β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘキシ-2-イル]-β-アラニン、F2を生じる。他 方、化合物9は、他のアミノ酸エステル(例えば、グリシンtert-ブチルエステル 、L-ロイシンtert-ブチルエステル、L-ヒスチジンメチルエステル、L-トリプト ファンメチルエステル、およびL-アルギニンメチルエステル)を用いて還元アミ ノ化でき、中間体14が得られ、これは、脱保護すると、Nα-[1-(1-チオ-β-D-ガ ラクトピラノシル)シクロヘキシ-2-イル]-グリシン、E2、Nα-[1-(1-チオ-β-D- ガラクトピラノシル)シクロヘキシ-2-イル]-L-ロンシン、G2、Nα-[1-(1-チオ- β- D-ガラクトピラノシル)シクロヘキシ-2-イル]-L-ヒスチジン、H2、Nα-[1-(1-チ オ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘキシ-2-イル]-L-トリプトファン、I2、お よびNα-[1-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘキシ-2-イル]-L-アルギ ニン、J2を生じる。 必要に応じて、式Iのサッカライド誘導体(ここで、Yは、スルフィド連結基(- S-)である)は、通常の試薬および条件を用いて酸化でき、対応するスルホキシド (Y=-S(O)-)誘導体およびスルホン(Y=-SO2-)誘導体が得られる。スルフィド化 合物をスルホキシドに酸化するのに適切な試薬には、例えば、過酸化水素、過酸 (例えば、3-クロロパーオキシ安息香酸(MCPBA))、過ヨウ素酸ナトリウム、亜塩 素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸te rt-ブチルなどが挙げられる。キラルスルホキシドを得るために、キラル酸化剤( 光学活性試薬)もまた、使用され得る。このような光学活性試薬は、当該技術分 野で周知であり、例えば、Kagenら11およびその中で引用された参考文献に記述 の試薬が挙げられる。 この酸化反応は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて 、約0℃〜約50℃の温度で、約1時間〜約48時間にわたって、このサッカライド 誘導体を、約0.95当量〜約1.1当量の酸化剤と接触させることにより、行われる 。得られたスルホキシドは、次いで、このスルホキシドを、少なくとも1追加当 量の酸化剤(例えば、過酸化水素、MCPBA、過マンガン酸カリウムなど)と接触さ せることにより、対応するスルホンにさらに酸化され得る。他方、このスルホン は、このスルフィドを、少なくとも2当量(好ましくは、過剰)の酸化剤と接触さ せることにより、直接的に調製され得る。 類似の様式にて、式Iのサッカライド(ここで、R4は、-XR5であり、Xは、イオ ウであり、そしてR5は、水素以外の定義の置換基である)は、酸化でき、対応す るスルホキシド(X=-S(O)-)誘導体およびスルホン(X=-SO2-)誘導体が得られる 。 加えて、望ましいなら、このサッカライド部分の水酸基は、当該技術分野で知 られた手順および試薬を用いて、容易にアシル化、スルホニル化またはホスホリ ル化でき、式Iの化合物が得られ、ここで、サッカライドのヒドロキシル基の少 なくとも1個は、-O-SO2-OH、-C(O)R10、-P(O)(OR11)2またはそれらの薬学的に 受容可能な塩が得られ、ここで、R10およびR11は、上で定義したものと同じであ る。このようなアシル化反応は、この合成の最初の工程として(すなわち、上記 のように、ハロゲン化アシル(例えば、塩化ラウロイル)を用いて)、または式I の化合物の合成後変換として(例えば、ハロゲン化アシル、無水物、ハロホスフ ェート、三酸化イオウなどを用いて)、起こり得る。 例えば、非ブロック化水酸基は、不活性希釈剤(例えば、N,N-ジメチルホルム アミド)中にて、室温で、約1時間〜約24時間にわたって、このヒドロキシ含有 化合物を、過剰の(好ましくは、約1.1当量〜約1.2当量の)ピリジン:三酸化イオ ウ複合体で処理することにより、スルホニル化され得る。典型的には、得られた 硫酸塩(すなわち、-O-SO2-OH)は、不活性希釈剤(例えば、メタノール)中にて、 例えば、Na+樹脂で処理することにより、その塩として単離される。例えば、米 国特許第5,580,858号12では、硫酸塩およびリン酸塩を形成するのに適切なさら に別の反応条件が見られる。 図1および2に示される方法は、溶液相中で行われる。驚くべきことに、これ らの方法はまた、溶液相についての上記と同様の反応条件を使用して固体相で行 われ得る。固体相で行われる場合、使用される試薬の1つは、切断可能または切 断可能でない連結アームを介して固体支持体に結合させられる。このような連結 アームは、チオサッカライドまたはカップリング試薬のいずれかに対するそれら の結合と同様に当該分野で周知である。 いずれかの試薬が、決定的でないが、その結合が試薬の反応性を変化させない 場合、固体支持体に結合させられ得る。例えば、連結アームは、チオール基以外 のチオサッカライドの任意の位置に共有結合され得る。このような結合は、好ま しくは、例えば、チオサッカライドの水酸基の1つにエステルまたはエーテル結 合を介して作製される。好ましい連結アームは、コハク酸由来である。 例によれば、1-ジチオエチル-β-D-ガラクトピラノシドは、約0.80mmol/g〜 約1.00mmol/gの活性塩素を有するトリチル樹脂を、触媒量の4-(N,N-ジメチルア ミノ)ピリジンを含有するビリジン中にて、約25℃〜約100℃の範囲の温度で、約 12時間〜48時間にわたって、約0.75当量〜約2.0当量の1-ジチオエチル-β-D- ガラクトピラノシドと接触させることにより、この樹脂に容易に結合し得る。次 いで、不活性希釈剤(例えば、メタノール)中にて、室温で、約6〜24時間にわた って、この樹脂を、ジチオスレイトール(Cleland'd reagent)およびトリエチル アミンで処理することにより、この共有結合したガラクトースの1位に、遊離の チオ-ル基が発生する。得られた1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドは、次いで、 上記のように反応されて、この固体支持体樹脂に共有結合した式Iの1-チオガラ クトース誘導体が得られる。望ましいなら、この1-チオガラクトース誘導体は、 不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、室温で、この固体支持体樹脂を 、過剰のトリフルオロ酢酸と接触させることにより、この樹脂から切断され得る 。 同様に、結合の位置が、チオサッカライドのα,β-不飽和カルボニル基へのマ イケル付加、またはチオサッカリドによるα-ハロカルボニル化合物由来のハラ イドの置換を妨害しないという条件で、連結アームは提供されるカップリング試 薬の任意の位置に共有結合され得る。従って、連結アームは、好ましくは共有結 合により置換基R1〜R8のいずれか1つを介してカップリング試薬に結合させられ る。このような結合は、例えば、エステル、エーテル、アミン、アミド、または ウレア官能基などを介し得る。 例として、カルボン酸部分は、従来のカップリング手順および試薬を用いてア ミン化された固体支持体に共有結合され得る。代表的には、このようなカップリ ング反応は、周知のカップリング試薬(例えば、カルボジイミド、BOP試薬(ベ ンゾトリアゾール-1-イルオキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサ フルオロホスフェート)など)を使用して行われる。適切なカルボジイミドには 、例として、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボ ジイミド、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(EDC)な どが挙げられる。好ましくは、周知のカップリングプロモーター(例えば、N- ヒドロキシスクシンイミド、1-ヒドロキシベンゾトリアゾールなど)がまた反 応混合物中で使用され、カップリング反応を促進する。 カップリング反応は、代表的には、固体支持体を、過剰の、好ましくは約1.1 〜約10またはそれ以上の当量のカルボン酸含有化合物(固体支持体上に存在する アミノ基の当量数基準)、および少なくとも1当量、好ましくは約1.5〜約3.0当 量のカップリング試薬(カルボン酸基基準)と、不活性希釈剤(例えば、N,N- ジメチルホルムアミドなど)中で接触させることにより行われる。所望であれば 、少なくとも1当量、好ましくは約1.5〜約3.0当量(1-チオガラクトース誘導 体基準)のカップリングプロモーター(例えば、1-ヒドロキシベンゾロトリアゾ ール)もまた、反応において使用され得る。一般には、カップリング反応は、約 0℃〜約50℃の範囲の温度で、約24〜約100時間で行われる。反応の完了におい て、固体支持体は好ましくはメタノール中の過剰な無水酢酸と、約0℃〜約40℃ の範囲の温度で、約12〜約24時間で接触させられ、固体支持体上に存在する任意 の未反応のアミノ基をキャップする。固体支持体上へのチオサッカライドの組込 みの収量は、例えば、M.Duboisら13により記載されるような周知の手順を用いて 決定され得る。 2.チオサッカライド誘導体ライブラリーの調整方法 別の局面において、本発明の方法は、チオサッカライド誘導体ライブラリーを 提供する。このようなライブラリーは、多数の固体支持体の各々で、単一の化合 物を合成することにより作製される。ここで、各化合物はチオサッカライド誘導 体を含む。 本発明により提供されるチオサッカライド誘導体ライブラリーは、多数の反応 容器の間で、第一の分配された固体支持体により合成される。このような支持体 は、固体支持体に共有結合し得る反応官能基を含む。官能基は、チオ-ル基とは 違った位置でチオサッカライドに共有結合し得るものである。適切な官能基には 、例として、アルコール、アミン、イソシアネート、カルボン酸基、エステルな どが挙げられる。1つの実施態様において、これは、除去可能なブロッキング基 (これは、固体支持体へのチオサッカライドのカップリングの後に除去され、そ れによりチオ-ル基をさらに反応するために遊離型にする)でチオ-ル基を選択的 にブロッキングすることにより達成される。 次いで各反応容器内の支持体は、チオサッカライドが反応官能基を介して固体 支持体に共有結合する条件下で、特有のチオサッカライドと接触させられる。こ の反応は、代表的には、固体支持体を、固体支持体の官能基に基づく少なくとも 1当量、好ましくは1〜5当量のチオサッカライドと接触させることにより行わ れる。 チオサッカライドを固体支持体に結合させた後、次いで支持体はプールされ、 そして次いでプールされた支持体は多数の反応容器の間で分配される。 次いで、それに共有結合したチオサッカライドを有する支持体は、各反応容器 内で、マイケルレセプターおよびα-ハロカルボニル化合物からなる群から選択 される特有のカップリング試薬と接触させられ、支持体に共有結合するチオサッ カライドカルボニル化合物を提供する。この反応は、好ましくは上記のように行 われる。 次いで、チオサッカライドカルボニル化合物は、上記のように還元され、アル コールおよび/またはアミン誘導体を提供する。必要に応じて、これらの化合物 のヒドロキシまたはアミノ基は上記のようにさらに誘導体化され、エステル、置 換されたアミン、アミド、カルバメート、ウレア、チオエステル、およびチオカ ルバメートから選択される基を形成し得る。 別の実施態様において、本発明により提供されるチオサッカライド誘導体ライ ブラリーは、多数の反応容器の間の第一の分配される固体支持体により合成され る。ここで、このような支持体は、カップリング試薬に共有結合し得る官能基の ような固体支持体に共有結合する反応官能基を含む。このような官能基には、例 として、アルコール、アミン、イソシアネート、カルボン酸基、エステルなどが 挙げられる。次いで、各反応容器内の支持体は、マイケルレセプターおよびα− ハロカルボニル化合物からなる群から選択される特有のカップリング試薬と、カ ップリング試薬が反応官能基を介して固体支持体に共有結合させられる条件下で 、接触させられる。代表的には、この反応は、固体支持体を、固体支持体上の官 能基に基づいて、少なくとも1当量のカップリング試薬(好ましくは約1から約 5当量)と接触させることで行われる。 カップリング試薬を固体支持体に結合した後、次いで支持体はプールされ、次 いでプールされた支持体は多数の反応容器の間で分配される。 次いで、それに共有結合したカップリング試薬を有する支持体は、各反応容器 内で特有のチオサッカライドと接触させられ、支持体に共有結合するチオサッカ ライドカルボニル化合物を提供する。この反応は、好ましくは上記のように行わ れる。次いで、チオサッカライドカルボニル化合物は還元され、多数のアルコー ルおよび/またはアミン誘導体を提供し得る。上記のように、これらのアルコー ルおよび/またはアミン誘導体は、必要に応じてさらに誘導体化され、エステル 、置換されたアミン、アミド、カルバメート、ウレア、チオエステル、およびチ オカルバメートから選択される基を提供し得る。 好ましい実施態様において、本発明の方法において、識別タグが使用される。 識別タグは、認識可能な特徴(すなわち、例えば、形状、サイズ、質量、電荷、 または色において、顕微鏡学的に、または他に区別可能なもの)を有する。この 識別可能な特徴は、タグの光学的、化学的、電子的、または磁気的な性質から、 あるいは、このような性質のいくつかの組合せから生じ得る。本質的に、タグは 分子を標識すること、そして1個(または数個)の分子または固体支持体のレベ ルで解読可能な情報をコードすることを提供する。化学的ライブラリーの各メン バーがとる合成経路を追跡する識別タグを使用することにより、識別タグを読む ことにより、ライブラリーにおける任意の化学物質の構造をたどり得る。 識別タグは、個々のライブリーメンバーまたは固体支持体が使用される各試薬 または他の反応工程を同定し、そして各試薬が添加されたか、または他の化学反 応が行われあt合成シリーズにおける工程を記録する。タグは、試薬添加または 他の反応の直前、間、後で簡便に、かつ識別タグの型、結合態様、および活性化 ケトンまたは他の分子合成の化学に適合して、付加され得る。識別タグは、種々 のメカニズム(直接、連結分子を介してまたはその上でチオサッカライド誘導体 が合成される固体支持体を介してのいずれかで)を介してチオサッカライド誘導 体と結合させられ得る。後者の態様において、また、タグを別の固体支持体(こ れは、今度は、その上でチオサッカライド誘導体が合成される固体支持体に結合 する)に結合し得る。特定の試薬付加または他の化学反応工程が起こる固体支持 体が物理的に一緒にされ、そして従って基としてタグ化され得る場合、すなわち 、次のプール工程の前に識別タグが添加される。好ましい識別タグには、例とし て、ペプチド14,15、オリゴヌクレオチド16、およびハロ炭素誘導体17が挙げら れる。 3.チオサッカライド誘導体ライブラリーのスクリーニング チオサッカライド誘導体(例えば、式Iの化合物)のライブラリーは、生物学 的活性についてスクリーニングされ得る。一般には、スクリーニングされるライ ブラリーは、生物学的物質(通常はレセプター、酵素、膜結合タンパク質、また は抗体などのタンパク質)に曝され、そしてチオサッカライド誘導体と生物学的 物質との間の相互作用の存在または非存在が決定される。代表的には、これは、 生物学的物質がライブラリーの1つ以上のメンバーに結合するかどうかを決定す ることを含む。このような結合は、標識を生物学的物質に結合することにより決 定され得る。通常使用される標識には、蛍光標識が挙げられる。放射性標識など の他の標識の方法が使用され得る。結合親和性の程度は、結合標識の量または強 度を定量することにより決定され得る。従って、どの化合物が、特定の生物学的 物質を最も効果的に結合するかを同定することにより、種々のリード化合物が、 選択され得る。 好ましい実施態様において、ビーズベースのライブラリーは、ライブラリーの 各々の異なる分子が目的のレセプターに結合するその能力についてアッセイされ るアッセイによりスクリーニングされる。レセプターは、レセプターとライブラ リー中の任意のチオサッカライド誘導体(アッセイ条件下でレセプターに結合し 得る)との間の結合メンバーを形成するチオサッカライド誘導体のライブラリー と接触させられる。次いで、結合したチオサッカライド誘導体は、該チオサッカ ライド誘導体と結合したタグの試験により同定される。結合条件下でライブラリ ーが曝されるレセプターは、レセプターの混合物(この各々は、レセプター型を 特定する識別タグと結合させられる)であり得、従って2つのタグは、結合アッ セイの後に試験される。特定のビーズが、レセプタースクリーニングにおいて、 無限希釈、微小操作、または好ましくはフローサイトメトリー(例えば、蛍光活 性化セルソーター(FACS))を含む多数の手段により単離され得る。細胞サイズ 固体支持体またはビーズを採用することにより、高感度レセプター結合分析およ び容易なビーズ操作のためにフローサイトメトリーを使用し得る。 チオサッカライド誘導体がビーズ上で合成され得、そしてアッセイの前に切断 され得る。ビーズからのチオサッカライド誘導体の切断が、従来の方法を使用し て切断される切断可能な連結アームにより達成され得る。いずれかの事象におい て、目的のチオサッカライド誘導体はビーズから切断されるが、ビーズおよび識 別タグ(単数または複数)と一緒に区画内に含有されて残存する。 可溶性のタグ化されたチオサッカライド誘導体はまた、固定化されたレセプタ ーを使用してスクリーニングされ得る。タグ化されたチオサッカライド誘導体と 固定化されたレセプターとの接触、および非特異的結合分子の洗浄除去の後、結 合した、タグ化されたチオサッカライド誘導体は、任意の広範囲の方法によりレ セプターから解離される。タグは必要に応じて増幅され、次いで試験され、そし てレセプターに特異的に結合する分子の構造を同定するために解読される。溶液 中のタグ化されたチオサッカライド誘導体は、ビーズへの結合により固定化され たレセプターを使用して、例えば、蛍光標識リガンドでの競合アッセイにより、 アッセイされ得る。固定化レセプターを有するビーズを回収し得、そしてポジテ ィブ(標識リガンドと競合するライブラリー分子により引き起こされる減少した 蛍光)を同定するためにFACSを使用してビーズを選別し得る。次いで結合した識 別タグは増幅され、そして解読される。 好ましくは、本明細書中に記載されるライブラリーは、少なくとも約2の化合 物、より好ましくは少なくとも約102の化合物、さらにより好ましくは約102から 約1010の化合物、およびなおさらにより好ましくは約103から約106の化合物を含 む。 特に興味深いのは、毒素(例えば、非耐熱性エンテロトキシンまたはコレラ毒 素)、インビトロまたはインビボのいずれかでの毒素のレセプター、および生物 体(例えば、バクテリア、ウイルス、真菌など)(Vibrio choleraeおよびEsche richia coliの腸内毒素原性株のような腸内毒性の生物体を含む)の結合を阻害 する化合物など)の、それらの細胞表面レセプターへの結合をブロックするチオ サッカライド誘導体の同定である。 以下の合成的および生物学的実施例は、本発明を例示するために提供され、い ずれの様式でも、本発明の範囲を限定するものとは解釈されない。他に述べられ ていなければ、全ての温度は、摂氏である。 実施例 以下の実施例では、以下の略語は、以下の意味を有する。略語が定義されてい ない場合、それは、その一般に認められた意味を有する。 Å = オングストローム bd = 広い二重項 bs = 広い一重項 d = 二重項 dd = 二重項の二重項 DMAP = ジメチルアミノピリジン eq. = 当量 g = グラム L = リットル m = 多重項 meq = ミリ当量 mg = ミリグラム mL = ミリリットル mmol = ミリモル N = ノルマル(normal) q = 四重項 quint. = 五重項 s = 一重項 t = 三重項 TFA = トリフルオロ酢酸 THF = テトラヒドロフラン TLC = 薄層クロマトグラフィー μL = マイクロリットル 1H-NMRスペクトルは、Brueker AM-360分光光度計で記録し、そしてMALDI-TOF 質量スペクトルは、HP G2020A(LD-TOF)装置で記録した。旋光は、Perkin-Elmer 241旋光計で測定した。反応は、Silica Gel FG254(E.Merck、Darmstadt、Germa ny)上のTLCにより、モニターした。 実施例A ラウロイル化中間体の固相抽出 以下の実施例で示すように、ある種のラウロイル化反応中間体を、固相抽出に より精製した。この精製手順では、この反応混合物を濃縮し、メタノールに再溶 解し、そしてC18シリカ(Waters Prep C18、125Å、ラウロイル化炭水化物20mgあ たり1g)に適用する。このC18シリカを、次いで、メタノール(10mL/g C18シリ カ)で洗浄し、その生成物をペンタン(10mL/g C18シリカ)で溶出する。L-アルギ ニン含有化合物については、この反応混合物を濃縮し、70%メタノールに再溶解 し、そしてC18シリカに適用する。このC18シリカを、次いで、70%メタノールで 洗浄し、その生成物をメタノールで溶出する。得られた生成物は、TLC、1H-NMR またはMALDI-TOF質量分光法により決定されるように、残留試薬を含有していな い。 実施例B 1,2,3,4,6- ペンタ-O-ラウロイル-α-D-ガラクトピラノース1の合成 ガラクトース(3.78g、21.0mmol)、ピリジン(50mL)および4-ジメチルアミノピ リジン(触媒量)のペンタン(150mL)懸濁液に、アルゴン雰囲気下にて、−78℃で 、塩化ラウロイル(50mL、210mmol)を添加した。この混合物を、室温まで到達さ せた。得られた白色のスラリーをゆっくりと溶解し、ピリジニウムヒドロクロリ ドの細かい沈殿物が形成した。40時間後、このピリジニウムヒドロクロリドを濾 過により取り除き、このペンタン溶液を濃縮した。カラムクロマトグラフィー(S iO2、ペンタン/EtOAc 9:1)により、1(16.0g、収率70%)を得た。[α]D 25+3 9°(c 0.9、CHCl3)。 実施例C1-S- アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノース( 2)の合成 方法1:乾燥ジクロロメタン(5mL)中の化合物1(実施例Bから、1g、0.91m mol)およびチオ-ル酢酸(0.4mL、9.1mmol)に、アルゴン下にて、0℃で、三フッ 化ホウ素エーテレート(1.7mL、13.6mmol)を添加した。10分後、冷浴を取り除き 、24時間後、この混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウムで洗 浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。カラムクロマトグラフィー(S iO2、ペンタン/Et2O/EtOAc 9:1:1)により、2(0.60g、収率70%)を得た。 方法2:乾燥テトラヒドロフラン(2.0mL)中の化合物1(実施例Bから、276.5m g、0.253mmol)に、アルゴン下にて、ベンジルアミン(27.9μL、0.255mmol)を添 加した。70時間後、この混合物を濃縮した。その残渣を、アルゴン下にて、乾燥 ジクロロメタン(4.0mL)に溶解し、次いで、トリクロロアセトニトリル(250μL、 2.5mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(30μL、0.2mmol)を 添加した。3時間後、この混合物を濃縮し、その残渣を、短カラム(SiO2、ペン タン/EtOAc 19:1)でフラッシュし、次いで、濃縮した。乾燥ジクロロメタン(3. 5mL)中の残渣に、アルゴン下にて、チオ-ル酢酸(1mL)を添加した。96時間後、 この反応混合物を濃縮し、その残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、ペンタ ン、EtOAc 19:1)により精製し、2(90mg、収率37%)を得た。[α]D 2521°(c 1 、CHCl3)。 方法3:乾燥ジクロロメタン(300mL)中の化合物1(20.0g、18.2mmol)およびチ オ酢酸(5.0mL、1.9当量)に、アルゴン下にて、0℃で、トリフルオロメタンスル ホン酸トリメチルシリル(5.0mL、0.5当量)を添加した。この冷浴を直ちに取り除 き、48時間後、この混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO2 、ペンタン/EtOAc 20:1)により、2(13.7g、77%)を得た、[α]D 25+21°(c 1、CHCl3)。 実施例C’1-S- アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラクトピラノース の合成 方法1:乾燥トルエン(80mL)中の化合物1(20.0g、18.2mmol)およびチオ酢酸( 27.0mL、20当量)に、アルゴン下にて、室温で、塩化スズ(IV)(21.3mL)を滴下し た。この反応は、TLCにより、注意深くモニターした。1時間後、この激しく撹 拌した混合物に、1M HCl水溶液600mLを添加し、得られた混合物をセリットで濾 過して、スズ塩のエマルジョンを除去した。この混合物をペンタン(800mL)で希 釈し、水(2×400mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(300mL)および水(300mL)で洗浄 し、Na2SO4で乾燥し、そして濃縮した。その残渣を、カラムクロマトグラフィー (SiO2、ペンタン/EtOAc 20:1、30:1、40:1)により3回精製して、1-S-ア セチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラクトピラノース(3.65g 、21%)を得た。 方法2:乾燥ジクロロメタン(100mL)中の化合物1(25.0g、22.9mmol)およびチ オ酢酸(8.5mL、114.5mmol)に、アルゴン下にて、室温で、トリフルオロメタンス ルホン酸トリメチルシリル(5.6mL、45.8mmol)を添加した。20時間後、この混合 物をジクロロメタン(600mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(250mL)および水 (2×200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして濃縮した。その残渣を、カラム クロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc 20:1、30:1、40:1)により3 回精製して、1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラク トピラノース(1.59g、7.2%)を得た。 実施例D マイケル付加およびα-ハロカルボニル置換の一般手順 乾燥ジクロロメタン(8mL)中の化合物2(1mmol)および求電子試薬(1.2mmol) に、アルゴン下にて、Et2NH(4mL)を添加した。1〜3時間後、この混合物を濃 縮し、その残渣を、ペンタン/EtOAcで溶出するSiO2上のカラムクロマトグラフィ ーにより精製した。これらの生成物を、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光 法により、特徴付けた。 実施例E アルコールへの還元の一般手順 乾燥テトラヒドロフラン(2.0mL)およびイソプロパノール(0.7mL)中の実施例D の生成物(100μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、NaBH4(150μmol)を添加した。 0.5〜3時間後、この混合物を濃縮し(ある場合には、濃縮前に、酢酸(約40μL) を添加した)、その残渣を、実施例Aの固相抽出法に従って、精製した。この生 成物アルコールを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付け た。 実施例F 第一級アミンへの還元アミノ化の一般手順 方法1:乾燥メタノール(2.3mL)およびテトラヒドロフラン(0.9mL)中の実施例 Dの生成物(100μmol)および酢酸アンモニウム(75mg、1mmol)に、アルゴン下に て、NaCNBH3(100μmol)を添加した。1〜72時間後、この混合物を濃縮し、その 残渣を、実施例Aの固相抽出法に従って、精製した。この生成物アミンを、1H-N MR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 方法2:実施例Dの生成物(200mg、0.198mmol)および乾燥NH4OAc(30mg、0.4mm ol)を、乾燥MeOH(6mL)、乾燥1,2-ジクロロエタン(6mL)およびトリメチルオル トホルメート(1mL)中で、アルゴン下にて、24時間(TLC分析により、出発物質の 殆どが消費されたことが明らかとなるまで)撹拌した。NaBH4(10mg、0.26mmol)を 添加し、1時間後、この混合物を濃縮した。その残渣を、実施例Aの固相抽出法 に従って精製して、第一級アミン(痕跡量の対応するアルコールを含有する)を得 た。この混合物をペンタン/EtOAc(1:1)に溶解し、そしてWatersSep-Pak Plus Longbody SiO2カートリッジに適用した。このカートリッジをペンタン/EtOAc( 1:1、20mL)で洗浄して(対応するアルコールを除去し)、続いて、トルエン/Et OH(9:1、30mL)で溶出して、この第一級アミンを得た。 実施例G 第一級アミンの無水フタル酸によるアシル化の一般手順 実施例FのO-ラウロイル化第一級アミン(100μmol)、無水フタル酸(2.7mmol) および4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン(触媒量)を、乾燥ピリジンに溶解した。 12〜48時間後、この混合物を濃縮し、その残渣を、実施例Aの固相抽出法に従っ て、精製した。この生成物である2-カルボキシベンズアミドを、1H-NMR分光法お よびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例H アミノ酸による還元アミノ化の一般手順 乾燥MeCN(2.25mL)およびTHF(0.75mL)中の実施例Dの生成物(100μmol)および アミノ酸tert-ブチルエステルヒドロクロリドまたはメチルエステルヒドロクロ リド(1mmol)に、NaCNBH3(100μmol)を添加した。1〜72時間後、この混合物を濃 縮し、その残渣を、実施例Aの固相抽出法に従って、精製した。この生成物であ るN-アルキル化アミノ酸を、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、 特徴付けた。 実施例I アルコールの脱ブロックの一般手順 乾燥メタノール(7.1mL)およびジクロロメタン(1.4mL)中の実施例Eのラウロイ ル化アルコール(100μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタノール性ナトリウム メトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、Amberlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、そ してC18シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18カ ラムを水(50mL)で洗浄し、その生成物を、次いで、70%メタノール(50mL)で溶出 した。得られたアルコールを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により 、特徴付けた。 実施例J 第一級アミンの脱ブロック化の一般手順 乾燥メタノール(7.1mL)およびジクロロメタン(1.4mL)中の実施例FのO-ラウロ イル化第一級アミン(100μmol)に、アルゴン下にて、メタノール性ナトリウムメ トキシド(1M、50ILL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、Amberlite IR -50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣をジクロロメタン/ メタノール(2:1)に溶解し、そしてWaters SepPak Plus Longbody SiO2カート リッジに適用した。このカートリッジをジクロロメタン/メタノール(2:1) で洗浄し、次いで、この生成物を、ジクロロメタン/メタノール/水(5:5:1) (20mL)で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、そしてC18シリカの カラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18シリカを水(50mL) で洗浄し、次いで、その生成物をメタノール(50mL)で溶出した。得られた第一級 アミンを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例K 第一級アミンのN-アシル化の一般手順 湿潤メタノール(4.4mL)中の実施例Jの第一級アミン(100μmol)に、無水酢酸( 0.4mL)を添加した。2〜24時間後、この混合物を濃縮し、水に再溶解し、そして C18シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18カラム を水(50mL)で洗浄し、次いで、その生成物をメタノール(50mL)で溶出した。得ら れたアセトアミドを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付 けた。 実施例L 2- カルボキシベンズアミドの脱ブロック化の一般手順 乾燥メタノール(7.1mL)およびジクロロメタン(1.4mL)中の実施例GのO-ラウロ イル化2-カルボキシベンズアミド(100μmol)に、アルゴン下にて、メタノール性 ナトリウムメトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、 Amberlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣をジク ロロメタン/メタノール(8:1)に溶解し、そしてWaters SepPak Plus Longbody SiO2カートリッジに適用した。このカートリッジをジクロロメタン/メタノール (8:1)で洗浄し、次いで、この生成物を、ジクロロメタン/メタノール/水(65 :35:5)(20mL)で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、そしてC18 シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このCl8シリカを 水(50mL)で洗浄し、次いで、その生成物をメタノール(50mL)で溶出した。得られ た2-カルボキシベンズアミドを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法によ り、特徴付けた。 実施例MN- アルキル化グリシン、β-アラニンおよびL-ロイシン化合物の脱ブロック化の 一般手順 実施例HのN-アルキル化アミノ酸tert-ブチルエステル(100μmol)を、乾燥ジ クロロメタン(3.5mL)中にて、1〜10時間にわたって、トリフルオロ酢酸(3.5mL) で処理した。酢酸n-プロピル(8mL)およびトルエン(16mL)を添加し、この混合物 を濃縮し、次いで、トルエンで2回再濃縮した。乾燥メタノール(7.1mL)および ジクロロメタン(1.1mL)中の残渣に、アルゴン雰囲気下にて、メタノール性ナト リウムメトキシド(1M、200μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、Ambe rlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣をジクロロ メタン/メタノール(9:1)に溶解し、そしてWaters SepPak PlusLong body SiO 。カートリッジに適用した。このカートリッジをジクロロメタン/メタノール( 9:1)で洗浄し、次いで、この生成物を、ジクロロメタン/メタノール/水(65: 35:5)(20mL)で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、そしてC18シ リカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18シリカを水( 50mL)で洗浄し、次いで、その生成物を70%メタノール(50mL)で溶出した。得ら れたN-アルキル化グリシン、β-アラニンおよびL-ロイシン化合物を、1H-NMR分 光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例NN- アルキル化L-ヒスチジンおよびL-トリプトファン化合物の脱ブロック化の一般 手順 乾燥メタノール(7.3mL)およびジクロロメタン(1.1mL)中の実施例HのN-アルキ ル化アミノ酸メチルエステル(100μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタノール 性ナトリウムメトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、 Amberlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣を70% メタノールに溶解し、そしてC18シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g )に適用し、次いで、この生成物を、70%メタノール(50mL)で溶出した。水 中の残渣(3.7mL)に、水酸化リチウム水溶液(1M、0.3mL)を添加した。0.5〜2時 間後、この混合物をAmberlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮し た。その残渣をジクロロメタン/メタノール(9:1)に溶解し、そしてWaters Se pPak Plus Longbody SiO2カートリッジに適用した。このカートリッジをジクロ ロメタン/メタノール(9:1)で洗浄し、次いで、この生成物を、ジクロロメタ ン/メタノール/水(65:35:5)(20mL)で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水 に溶解し、そしてC18シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用し た。このC18シリカを水(50mL)で洗浄し、次いで、その生成物を70%メタノール( 50mL)で溶出した。得られたN-アルキル化L-ヒスチジンおよびL-トリプトファン 化合物を、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例O N- アルキル化L-アルギニン化合物の脱ブロック化の一般手順 乾燥メタノール(7.3mL)およびジクロロメタン(1.1mL)中の実施例HのN-アルキ ル化アルギニンメチルエステル(100μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタノー ル性ナトリウムメトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を 、Amberlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣を70 %メタノールに溶解し、そしてC18シリカのカラムに適用し、次いで、この生成 物を、70%メタノール(50mL)で溶出した。次いで、水中の残渣(3.7mL)に、水酸 化リチウム水溶液(1M、0.3mL)を添加した。0.5〜2時間後、この混合物をAmberl ite IR-50s(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し 、C18シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18シリ カを水(50mL)で洗浄し、次いで、その生成物を50%メタノール(50mL)で溶出した 。得られたN-アルキル化L-アルギニン化合物を、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF 質量分光法により、特徴付けた。 実施例P メシレートの調製の一般手順 乾燥テトラヒドロフラン(2mL)および乾燥ピリジン(4mL)中の実施例Dのア ルコール(0.3mmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタンスルホニルクロライド(0. 5mL)を添加した。12〜24時間後、この混合物を0.5M HClで洗浄し、そしてペンタ ンで抽出した。このペンタン抽出物を濃縮し、その残渣を、C18シリカ上で精製 して、このメシレート誘導体を得た。 実施例Q アジド化合物の調製の一般手順 乾燥DMF(8mL)および乾燥THF(3mL)中の実施例Pのメシレート(0.2mmol)に、 アルゴン雰囲気下にて、60℃で、アジ化ナトリウム(5mmol)および18-クラウン- 6(180mg)を添加した。2時間後、この反応混合物を濃縮し、その残渣をC18シリ カ上で精製した。ある場合には、この生成物は、溶出液としてペンタン/EtOAc( 9:1)を用いたシリカゲルで再クロマトグラフィーにかけて、このアジド誘導 体を得た。 実施例R アジド基の第一級アミンへの還元の一般手順 乾燥イソプロパノール(1mL)および乾燥エタノール(1mL)中の実施例Sのアジ ド化合物(15μmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下にて、NaBH4(15μmol)およびNiC l2(30μmoL)を添加した。1時間後、この反応混合物を酢酸(1滴)で中和し、濃 縮し、そしてC18-シリカ上で精製して、この第一級アミンを得た。 実施例S第一級アミンの還元アルキル化の一般手順 乾燥メタノール(1mL)および乾燥ジクロロメタン(1mL)中の実施例FまたはS の第一級アミン(6.8μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、アルデヒドまたケトン(3 .4mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(47μmol)を添加した。24 〜48時間後、トルエン(1mL)を添加し、この混合物を濃縮し、その残渣を、C18シ リカゲル上で精製した。 実施例T 還元アミノ化の一般手順 乾燥ジクロロメタン(2mL)、メタノール(2mL)およびトリエチルオルトホルメ ート(1mL)中の実施例Dの生成物(0.1mmol)および第一級アミン(0.45mmol)に、 アルゴン下にて、NaCNBH3(1mmol)を添加した。24時間後、この混合物を濃縮し、 トルエン(1mL)に溶解し、そしてC18シリカゲル(5g)上で精製した。 実施例U 第二級アミンの脱ブロック化の一般手順 乾燥メタノール(7.1mL)およびジクロロメタン(1.4mL)中の実施例SまたはTの O-ラウロイル化第二級アミン(100μmol)に、アルゴン下にて、メタノール性ナト リウムメトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、Amber lite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣をジクロロ メタン/メタノール(2:1)に溶解し、そしてWaters SepPak Plus Longbody SiO2 カートリッジに適用した。このカートリッジをジクロロメタン/メタノール(2 :1)で洗浄し、次いで、この生成物を、ジクロロメタン/メタノール/水(5:5 :1)(20mL)で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、そしてC18シリ カのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18シリカを水(50 mL)で洗浄し、次いで、その生成物をメタノール(50mL)で溶出した。得られた第 二級アミンを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例A1 2-ヒドロキシシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペンタノ ンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよう であった:M(計算値):280.34;M(実測値):304.9(M+Na+)。選択したNMRデータ は、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.44(H-1)、4.42、4.38および4.35 。 実施例A2 2-ヒドロキシシクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキサノ ンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよう であった:M(計算値):294.34;M(実測値):318.8(M+Na+)。選択したNMRデータ は、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.55(H-1)、4.43、4.39および4.34 。 実施例A3 3-ヒドロキシ-1-フェニルブト-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬として4-フェニルブト-3-エン- 2-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下の ようであった:M(計算値):345.43;M(実測値):368.0(M+Na+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.45(H-1)、4.43、4.31および 4.25。 実施例A4 (3-ヒドロキシノルボルン-2-イル)メチル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合 成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬として3-メチレン-2-ノルボル ナノンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下の ようであった:M(計算値):320.41;M(実測値):344.6(M+Na+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.30(H-1)および4.29。 実施例A5 3-ヒドロキシシクロヘプト-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-エン-1-オ ンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよう であった:M(計算値):308.40;M(実測値):332.1(M+Na+)。選択したNMRデータ は、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.394(H-1)、4.389および4.381。 実施例A5’ 3-ヒドロキシシクロヘプト-1-イル 1-チオ-α-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬として1-S-アセチル-2,3,4,6- テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラクトピラノース(上記実施例C'から)お よびシクロヘプト-エン-1−オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量ス ペクトルデータは、以下のようであった:M(計算値):308.40;M(実測値):331. 3(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ5.4 4(d、J 5.8Hz、H-1)および5.45(d、J 5.8Hz、H-1)。 実施例A6 2,2-ジメチル-4-ヒドロキシシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノ シドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータ は、以下のようであった:M(計算値):308.40;M(実測値):332.1(M+Na+)。選 択したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.34(H-1)、4.315 、4.310および4.305。 実施例A7 3-ヒドロキシシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬としてシクロペント-2-エン-1- オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):280.34;M(実測値):304.9(M+Na+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.36(H-1)、4.355および4.34。 実施例A8 4-ヒドロキシペント-2-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オンを 用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであ った:M(計算値):282.35;M(実測値):305.3(M+Na+)。選択したNMRデータは、 以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.42(H-1)、4.41および4.39。 実施例A9 2,2-ジメチル-5-ヒドロキシシクロトヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータ は、以下のようであった:M(計算値):322.42;M(実測値):346.6(M+Na+)。選択 したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.34(H-1)、4.33お よび4.32。 実施例A10 3-ヒドロキシシクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1- オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):294.37;M(実測値):317.3(M+Na+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.422(H-1)、4.417および4.38。 実施例A11 4,4-ジメチル-3-ヒドロキシシクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノ シドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、求電子試薬として6,6-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。 実施例B1 2-アミノシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペンタノ ンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよう であった:M(計算値):279.36;M(実測値):276.3(M+H+)。選択したNMRデータ は、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.46(H-1)、4.45、4.37および4.27 。 実施例B2 2-アミノシクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキサノ ンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよう であった:M(計算値):293.38;M(実測値):295.8(M+H+)および319.7(M+Na+)。 選択したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.48(H-1)、4.4 4、4.40および4.30。 実施例B3 3-アミノ-1-フェニルブト-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬として4-フェニルブト-3-エン- 2-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下の ようであった:M(計算値):344.45;M(実測値):345.1(M+H+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.41(H-1)、4.12および3.90。 実施例B4 (3-アミノノルボルン-2-イル)メチル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬として3-メチレン-2-ノルボル ナノンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下の ようであった:M(計算値):319.42;M(実測値):321.6(M+H+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.42(H-1)、4.41、4.38および 4.35。 実施例B5 3-アミノシクロヘプト-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-2-エン-1- オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):307.41;M(実測値):333.0(M+Na+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.41(H-1)、4.39および4.38。 実施例B6 2,2-ジメチル-4-アミノシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド の合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータ は、以下のようであった:M(計算値):307.41;M(実測値):307.2(M+H+)。選択 したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.35(H-1)、4.33、4 .32および4.30。 実施例B6A 2,2-ジメチル-4-(メチルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピ ラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてメチルアミンを用いて、この表題 化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算値) :321.43;M(実測値):322.7(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようであっ た:1H-NMR(CD3OD):δ4.325(H-1)、4.315、4.308、4.304。 実施例B6B 2,2-ジメチル-4-(イソプロピルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラ クトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてイソプロピルアミンを用いて、こ の表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計 算値):349.48;M(実測値):350.7(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようで あった:1H-NMR(CD3OD):δ4.460(H-1)、4.401、4.400、4.391。 実施例B6C 2,2-ジメチル-4-(n-プロピルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラク トピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてn-プロピルアミンを用いて、この 表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算 値):349.49;M(実測値):350.5(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようで あった:1H-NMR(CD3OD):δ4.324(H-1)、4.317、4.310、4.307。 実施例B6D 2,2-ジメチル-4-((R)-sec-ブチルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガ ラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして(R)-(-)-sec-ブチルアミンを用い て、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった :M(計算値):364.52;M(実測値):364.6(M+H+)。選択したNMRデータは、以下 のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.328(H-1)、4.319、4.313、4.311。 実施例B6E 2,2-ジメチル-4-((S)-sec-ブチルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガ ラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして(S)-(+)-sec-ブチルアミンを用い て、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった :M(計算値):364.52;M(実測値):364.6(M+H+)。選択したNMRデータは、以下 のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.333(H-1)、4.330、4.300、4.290。 実施例B6F 2,2-ジメチル-4-(ペント-3-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガ ラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして3-ペンチルアミンを用いて、この 表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算 値):377.53;M(実測値):376.7(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようで あった:1H-NMR(CD3OD):δ4.333(H-1)、4.329、4.300、4.290。 実施例B6G 2,2-ジメチル-4-(n-ヘキシルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラク トピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてn-ヘキシルアミンを用いて、この 表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算 値):391.57;M(実測値):394.3(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようで あった:1H-NMR(CD3OD):δ4.336(H-1)、4.332、4.303、4.291。 実施例B6H 2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D -ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてシクロブチルアミンを用いて、こ の表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計 算値):361.50;M(実測値):361.6(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよう であった:1H-NMR(CD3OD):δ4.315(H-1)、4.300、4.292、4.290。 実施例B6I 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロブト-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして3,3-ジメチルシクロブト-1-イル アミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下の ようであった:M(計算値):389.55;M(実測値):392.2(M+H+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.324(H-1)、4.311、4.305、4 .294。 実施例B6J 2,2-ジメチル-4-(シクロペント-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β -D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてシクロペンチルアミンを用いて、 この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M( 計算値):375.52;M(実測値):376.6(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよ うであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.322(H-1)、4.310、4.304、4.295。 実施例B6K 2,2-ジメチル-4-(シクロヘクス-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β -D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてシクロヘキシルアミンを用いて、 この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M (計算値):389.55;M(実測値):391.2(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよ うであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.319(H-1)、4.310、4.307、4.293。 実施例B6L 2,2-ジメチル-4-(4-メチルシクロヘクス-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして4-メチルシクロヘクス-1-イルア ミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):403.47;M(実測値):404.8(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.333(H-1)、4.312、4.300、4.2 95。 実施例B6Q 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロペント-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして3-メチルシクロペント-1-イルア ミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):389.55;M(実測値):390.7(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.383(H-1)、4.325、4.300、4.2 92。 実施例B6R 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロペント-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イ ル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして3,3-ジメチルシクロペント-1-イ ルアミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下 のようであった:M(計算値):4.295;M(実測値):404.3(M+H+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.322(H-1)、4.305、4.300、4 .295。 実施例B6T 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロヘクス-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、TおよびUに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして3-メチルシクロヘクス-1-イルア ミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):403.57;M(実測値):404.8(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.326(H-1)、4.313、4.303、4.2 94。 実施例B7 3-アミノシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬としてシクロペント-2-エン-1- オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):279.35;M(実測値):入手不可。選択したNMRデータは 、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.46、4.40、4.38および4.34(4d、J 10Hz)、3.88(br s)、2.61、2.27、2.15、1.82、および1.64(5 m)。 実施例B8 4-アミノペント-2-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オンを 用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであ った:M(計算値):281.37;M(実測値):283.4(M+H+)。選択したNMRデータは、 以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.41(H-1)、4.40および4.36。 実施例B10 3-アミノシクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1- オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):293.38;M(実測値):317.9(M+Na+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.54(H-1)、4.52、4.49および4. 47。 実施例B11 3-アミノ-4,4-ジメチルシクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド の合成 上記手順D、FおよびJに従って、求電子試薬として6,6-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。 実施例C1 2-アセトアミドシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、F、JおよびKに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペン ト-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以 下のようであった:M(計算値):321.39;M(実測値):345.8(M+Na+)。選択したN MRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.53(H-1)、4.44、4.32お よび4.24。 実施例C2 2-アセトアミドシクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、F、JおよびKに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキ サン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、 以下のようであった:M(計算値):335.42;M(実測値):359.4(M+Na+)。選択し たNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.43(H-1)、4.42、4.3 2および4.29。 実施例C3 3-アセトアミド-1-フェニルブト-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合 成 上記手順D、F、JおよびKに従って、求電子試薬として4-フェニルブト-3- エン-2-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、 以下のようであった:M(計算値):386.48;M(実測値):408.3(M+Na+)。選択し たNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.32(H-1)、4.25、3.8 3および3.79。 実施例C5 3-アセトアミドシクロヘプト-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、F、JおよびKに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-2-エ ン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以 下のようであった:M(計算値):349.42;M(実測値):372.5(M+Na+)。選択したN MRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.403(H-1)、4.397、4.34 および4.33。 実施例C7 3-アセトアミドシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、F、JおよびKに従って、求電子試薬としてシクロペント-2-エ ン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以 下のようであった:M(計算値):321.39;M(実測値):349.5(M+Na+)。 実施例C8 4-アセトアミドペント-2-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、F、JおよびKに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オ ンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよう であった:M(計算値):323.40;M(実測値):347.7(M+Na+)。選択したNMRデータ は、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.42(H-1)、4.38、4.37および4.35 。 実施例C10 3-アセトアミドシクロヘキシル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、F、JおよびKに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エ ン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以 下のようであった:M(計算値):335.42;M(実測値):373.7(M+Na+)。選択したN MRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.52(H-1)、4.464および4 .455。 実施例C11 3-アセトアミド-4,4-ジチメルシクロヘキシル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド の合成 上記手順D、F、JおよびKに従って、求電子試薬として6,6-ジメチルシクロ ヘキシ-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。 実施例D1 2-(2-カルボキシベンズアミド)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシドの合成 上記手順D、F、GおよびLに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペン タン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、 以下のようであった:M(計算値):427.47;M(実測値):450.5(M+H+)。選択した NMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.69(H-1)、4.58、4.27 および4.22。 実施例D2 2-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシドの合成 上記手順D、F、GおよびLに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキ サン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、 以下のようであった:M(計算値):441.50;M(実測値):465.9(M+Na+)。選択し たNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.54(H-1)、4.52、4.5 0および4.35。 実施例D3 3-(2-カルボキシベンズアミド)-1-フェニルブト-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクト ピラノシドの合成 上記手順D、F、GおよびLに従って、求電子試薬として4-フェニルブト-3- エン-2-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、 以下のようであった:M(計算値):492.56;M(実測値):513.0(M+Na+)。選択し たNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.41(H-1)、4.115、4. 110および3.90。 実施例D4 [3-(カルボキシベンズアミド)ノルボルン-2-イル]メチル 1-チオ-β-D-ガラクト ピラノシドの合成 上記手順D、F、GおよびLに従って、求電子試薬として3-メチレン-2-ノル ボルナノンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以 下のようであった:M(計算値):467.54;M(実測値):492.9(M+Na+)。選択したN MRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.39(H-1)、4.34、4.31お よび4.26。 実施例D5 3-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘプト-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシドの合成 上記手順D、F、GおよびLに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-2-エ ン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以 下のようであった:M(計算値):453.52;M(実測値):479.6(M+Na+)。選択したN MRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.53(H-1)、4.51、4.42お よび4.40。 実施例D8 3-(2-カルボキシベンズアミド)ペント-2-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド の合成 上記手順D、F、GおよびLに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オ ンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよう であった:M(計算値):429.48;M(実測値):452.7(M+Na+)。選択したNMRデータ は、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.42(H-1)、4.41、4.40および4.35 。 実施例D9 5-(2-カルボキシベンズアミド)-2,2-ジメチルシクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D -ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、F、GおよびLに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロ ヘクス-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデ ータは、以下のようであった:M(計算値):469.55;M(実測値):492.4(M+Na+) 。 実施例D10 3-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘクス-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシドの合成 上記手順D、F、GおよびLに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エ ン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以 下のようであった:M(計算値):441.50;M(実測値):なし。選択したNMRデータ は、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.37(H-1)、4.34および4.32。 実施例E1 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]グリシンの合 成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペンタン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):337.39;M(実測値):359.8(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.44(H-1)、4.41、4.40および4.34。 実施例E2 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]グリシンの合 成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキサン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):351.42M(実測値):353.5(M+H+)、376.5(M+Na+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.48(H-1)、4.47、4.36および4. 29。 実施例E3 Nα-[4-フェニル-4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ブト-2-イル]グリシンの 合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として4-フェニルブト-3-エン- 2-オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):401.48;M(実測値):403.1(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよ うであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.29(H-1)、4.18、3.92および3.91。 実施例E4 Nα-[3-((1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)メチル)ノルボルン-2-イル]グリシ ンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として3-メチレン-2-ノルボル ナノンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):377.46;M(実測値):401.4(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.42(H-1)、4.40、4.383、4.377および4.35。 実施例E5 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-1-イル]グリシンの合 成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステルを用いて、 この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M( 計算値):365.45;M(実測値):367.4(M+H+)、389.9(M+Na+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.46(H-1)、4.45、4.42および4. 38。 実施例E5’ Nα-[3-(1-チオ-'-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-1-イル]グリシンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてl-S-アセチル-2,3,4,6- テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラクトピラノース(上記実施例C’から得 た)、シクロヘプト-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンter t-ブチルエステルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータ は、以下のようであった:M(計算値):365.45;M(実測値):366.6(M+H+)。選択 したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ5.51(d、J 5.5Hz、H -1(メジャー))、5.46(d、J 5.5Hz、H-1)、5.47(d、J 5.5Hz、H-1(マイナー))、5 .48(d、J 5.5Hz、H-1)。 実施例E6 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル] グリシンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステ ルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよう であった:M(計算値):365.44;M(実測値):368.0(M+H+)。選択したNMRデータ は、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.330(H-1)、4.325、4.320および4 .30。 実施例E7 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]グリシンの合 成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてシクロペント-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステルを用いて、 この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M( 計算値):337.39;M(実測値):360.9(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下のよ うであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.38(H-1)、4.375、4.36および4.35。 実施例E8 Nα-[4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ペント-2-イル]グリシンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オンを 用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステルを用いて、この表 題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算値 ):338.39;M(実測値):363.9(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下のようで あった:1H-NMR(CD3OD):δ4.43、4.42、4.37(H-1)および4.36。 実施例E9 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-2-イル] -グリシンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステ ルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよう であった:M(計算値):379.47;M(実測値):380.6(M+H+)、403.5(M+Na+)。選 択したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.38(H-1)、4.36 、4.34および4.31。 実施例E10 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]グリシンの合 成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステルを用いて、 この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M( 計算値):351.42;M(実測値):377.1(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下のよ うであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.46(H-1)、4.44、4.40および4.36。 実施例E11 Nα-[5-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)-2,2-ジメチルシクロヘクス-1-イル] グリシンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として6,6-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてグリシンtert-ブチルエステ ルを用いて、この表題化合物を調製した。 実施例F1 Nβ-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-β-アラニン の合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペンタン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエステルを用 いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであっ た:M(計算値):351.42;M(実測値):372.9(M+Na+)。選択したNMRデータは、以 下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.54(H-1)、4.52、4.36および4.35。 実施例F2 Nβ-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-β-アラニン の合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキサン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエステルを用 いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであっ た:M(計算値):365.45;M(実測値):367.4(M+H+)、389.9(M+Na+)、412.0(M+ K+)。選択したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.47(H-1) 、4.42、4.41および4.33。 実施例F3 Nβ-[4-フェニル-4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ブト-2-イル]-β-アラニ ンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として4-フェニルブト-3-エン- 2-オンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエステルを用い て、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった :M(計算値):415.50;M(実測値):417.0(M+H+)。選択したNMRデータは、以下 のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.28(H-1)、4.17、3.97および3.96。 実施例F4 Nβ-[3-((1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)メチル)ノルボルン-2-イル]-β- アラニンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として3-メチレン-2-ノルボル ナノンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエステルを用い て、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった :M(計算値):391.48;M(実測値):393.6(M+H+)。選択したNMRデータは、以下 のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.40(H-1)、4.37、4.34および4.33。 実施例F5 Nβ-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-1-イル]-β-アラニン の合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):379.45;M(実測値):381.7(M+H+)、403.5(M+Na+)、426.0(M+K+) 。選択したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.46(H-1)お よび4.38。 実施例F6 Nβ-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル] -β-アラニンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエス テルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):379.44;M(実測値):383.2(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.34(H-1)、4.33、4.315および4 .310。 実施例F7 Nβ-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-β-アラニ ンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてシクロペント-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):351.42;M(実測値):375.1(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.41(H-1)および4.40。 実施例F8 Nβ-[4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ペント-2-イル]-β-アラニンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オンを 用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエステルを用いて、この 表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算 値):352.42;M(実測値):356.0(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようで あった:1H-NMR(CD3OD):δ4.49(H-1)、4.440および4.435。 実施例F9 Nβ-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル] -β-アラニンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエス テルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):393.50;M(実測値):399.3(M+H+)、419.5(M+Na+)、4 42.4(M+K+)。選択したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4 .35(H-1)、4.34および4.32。 実施例F10 Nβ-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-β-アラニン の合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):365.45;M(実測値):367.0(M+H+)、389.9(M+Na+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.46(H-1)、4.44、4.43および 4.36。 実施例F11 Nβ-[5-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)-2,2-ジメチルシクロヘクス-1-イル] -β-アラニンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として6,6-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエス テルを用いて、この表題化合物を調製した。 実施例G1 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-L-ロイシンの 合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペンタン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエステルを用い て、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった :M(計算値):393.50;M(実測値):396.4(M+H+)。選択したNMRデータは、以下 のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.47(H-1)、4.43、4.36および4.34。 実施例G2 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-ロイシンの 合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキサン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエステルを用い て、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであっ た:M(計算値):407.53;M(実測値):410.9(M+H+)、435.5(M+Na+)。選択したN MRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.49(H-1)、4.44、4.41お よび4.37。 実施例G3 Nα-[4-フェニル-4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ブト-2-イル]-L-ロイシ ンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として4-フェニルブト-3-エン- 2-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエステルを用い て、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった :M(計算値):458.59;M(実測値):480.5(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下 のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.39(H-1)、4.36、4.29および4.21。 実施例G5 Nα-[1-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-3-イル]-L-ロイシンの 合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):421.55;M(実測値):421.7(M+H+)、448.0(M+Na+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.44(H-1)、4.43および4.36。 実施例G6 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル] -L-ロイシンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエス テルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):421.55;M(実測値):422.3(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.320(H-1)および4.315。 実施例G7 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-L-ロイシンの 合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてシクロペント-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):393.50;M(実測値):393.6(M+H+)、417.0(M+Na+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.380(H-1)、4.375、4.370お よび4.367。 実施例G8 Nα-[4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ペント-2-イル]-L-ロイシンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オンを 用い、アミノ酸エステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエステルを用いて、この 表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算 値):395.51;M(実測値):396.8(M+H+)、419.1(M+Na+)および440.9(M+K+)。 選択したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.42(H-1)、4.4 1、4.405および4.40。 実施例G9 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル] -L-ロイシンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエス テルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):436.58;M(実測値):438.0(M+H+)、461.4(M+Na+)。 選択したNMRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.38(H-1)およ び4.34。 実施例G10 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-ロイシンの 合成 上記手順D、HおよびMに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):407.53;M(実測値):408.4(M+H+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.46(H-1)、4.42、4.40および4.33。 実施例H1 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-L-ヒスチジン の合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペンタン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ヒスチジンメチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):417.48;M(実測値):418.7(M+H+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.45(H-1)、4.41、4.40および4.29。 実施例H2 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-ヒスチジン の合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキサン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ヒスチジンメチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):431.50;M(実測値):433.6(M+H+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.52(H-1)、4.45、4.40および4.28。 実施例H3 Nα-[4-フェニル-4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ブト-2-イル]-L-ヒスチ ジンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として4-フェニルブト-3-エン- 2-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ヒスチジンメチルエステルを用いて、 この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M( 計算値):481.56;M(実測値):482.8(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよ うであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.38(H-1)、4.36、4.23および4.16。 実施例H5 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-1-イル]-L-ヒスチジン の合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ヒスチジンメチルエステルを用いて、こ の表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計 算値):445.54;M(実測値):448.0(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよう であった:1H-NMR(CD3OD):δ4.50(H-1)、4.44、4.41および4.32。 実施例H6 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル] -L-ヒスチジンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ヒスチジンメチルエステル を用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようで あった:M(計算値):445.54;M(実測値):447.6(M+H+)。選択したNMRデータは 、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.33(H-1)、4.32、4.305および4.30 。 実施例H7 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-L-ヒスチジン の合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬としてシクロペント-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ヒスチジンメチルエステルを用いて、こ の表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計 算値):418.48;M(実測値):418.0(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよう であった:1H-NMR(CD3OD):δ4.39(H-1)、4.38、4.36および4.32。 実施例H8 Nα-[4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ペント-2-イル]-L-ヒスチジンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オンを 用い、アミノ酸エステルとしてL-ヒスチジンメチルエステルを用いて、この表題 化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算値) :419.49;M(実測値):420.2(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようであっ た:1H-NMR(CD3OD):δ4.44(H-1)、4.41、4.40および4.36。 実施例H9 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル] -L-ヒスチジンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ヒスチジンエチルエステル を用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようで あった:M(計算値):459.56;M(実測値):462.2(M+H+)。選択したNMRデータは 、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.364(H-1)、4.357および4.34。 実施例H10 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-ヒスチジン の合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-ヒスチジンメチルエステルを用いて、こ の表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計 算値):431.51;M(実測値):433.2(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよう であった:1H-NMR(CD3OD):δ4.43(H-1)、4.425、4.39および4.35。 実施例I1 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-L-トリプトフ ァンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペンタン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-トリプトファンメチルエステルを用 いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであっ た:M(計算値):466.55;M(実測値):467.5(M+H+)。選択したNMRデータは、以 下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.51(H-1)、4.39、4.28および4.27。 実施例I2 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-トリプトフ ァンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキサン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-トリプトファンメチルエステルを用 いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであっ た:M(計算値):480.59;M(実測値):481.9(M+H+)、505.3(M+Na+)。選択したN MRデータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.46(H-1)、4.40、4.24お よび4.09。 実施例I3 Nα-[4-フェニル-4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ブト-2-イル]-L-トリプ トファンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として4-フェニルブト-3-エン- 2-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-トリプトファンメチルエステルを用い て、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった :M(計算値):531.64;M(実測値):531.3(M+H+)。選択したNMRデータは、以下 のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.24(H-1)、4.23、4.14および4.09。 実施例I5 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-3-イル]-L-トリプトフ ァンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-トリプトファンメチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):494.60;M(実測値):495.9(M+H+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.50(H-1)、4.44、4.41および4.32。 実施例I6 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル] -L-トリプトファンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-トリプトファンメチルエス テルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):494.60;M(実測値):495.6(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.26(H-1)、4.22、4.20および4. 13。 実施例I7 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-L-トリプトフ ァンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬としてシクロペント-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-トリプトファンメチルエステルを用いて 、 この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M( 計算値):466.55;M(実測値):467.9(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよ うであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.33(H-1)、4.32、4.30および4.23。 実施例I8 Nα-[4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ペント-2-イル]-L-トリプトファンの 合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オンを 用い、アミノ酸エステルとしてL-トリプトファンメチルエステルを用いて、この 表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算 値):468.57;M(実測値):490.9(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下のようで あった:1H-NMR(CD3OD):δ4.30(H-1)、4.27、4.22および4.09。 実施例I9 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル] -L-トリプトファンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-トリプトファンメチルエス テルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):508.63;M(実測値):512.1(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.30(H-1)、4.26および4.21。 実施例I10 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-トリプトフ ァンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-トリプトファンメチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):480.59:M(実測値):483.9(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよ うであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.36(H-1)、4.35、4.33および4.24。 実施例J1 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-L-アルギニン の合成 上記手順D、HおよびOに従って、求電子試薬として2-クロロシクロペンタン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-アルギニンメチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):436.52;M(実測値):436.2(M+H+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.54(H-1)、4.43、4.41および4.28。 実施例J2 Nα-[2-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-アルギニン の合成 上記手順D、HおよびOに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキサン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-アルギニンメチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):450.56;M(実測値):453.5(M+H+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.47(H-1)、4.45、4.44および4.38。 実施例J3 Nα-[4-フェニル-4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ブト-2-イル]-L-アルギ ニンの合成 上記手順D、HおよびOに従って、求電子試薬として2-クロロシクロヘキサン -1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-アルギニンメチルエステルを用いて 、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった: M(計算値):501.62;M(実測値):503.8(M+H+)。選択したNMRデータは、以下の ようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.32(H-1)、4.31および4.30。 実施例J5 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-3-イル]-L-アルギニン の合成 上記手順D、HおよびOに従って、求電子試薬としてシクロヘプト-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-アルギニンメチルエステルを用いて、こ の表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計 算値):464.58;M(実測値):467.1(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよう であった:1H-NMR(CD3OD):δ4.48(H-1)、4.46および4.43。 実施例J6 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル] -L-アルギニンの合成 上記手順D、HおよびOに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-アルギニンメチルエステル を用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようで あった:M(計算値):464.58;M(実測値):465.6(M+H+)。選択したNMRデータは 、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.37(H-1)、4.35、4.34および4.30。 実施例J7 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロペント-1-イル]-L-アルギニン の合成 上記手順D、HおよびOに従って、求電子試薬としてシクロペント-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-アルギニンメチルエステルを用いて、こ の表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計 算値):436.53;M(実測値):437.6(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよう であった:1H-NMR(CD3OD):δ4.37(H-1)、4.35および4.34。 実施例J8 Nα-[4-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)ペント-2-イル]-L-アルギニンの 合成 上記手順D、HおよびOに従って、求電子試薬としてペント-3-エン-2-オンを 用い、アミノ酸エステルとしてL-アルギニンメチルエステルを用いて、この表題 化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算値) :438.54;M(実測値):437.3(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようであっ た:1H-NMR(CD3OD):δ4.46(H-1)、4.41、4.39および4.38。 実施例J9 Nα-[4,4-ジメチル-3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル] -L-アルギニンの合成 上記手順D、HおよびOに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロヘク ス-2-エン-1-オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-アルギニンメチルエステル を用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようで あった:M(計算値):478.60;M(実測値):479.0(M+H+)。選択したNMRデータは 、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.43(H-1)、4.41、4.38および4.32。 実施例J10 Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-アルギニン の合成 上記手順D、HおよびOに従って、求電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1- オンを用い、アミノ酸エステルとしてL-アルギニンメチルエステルを用いて、こ の表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計 算値):450.55;M(実測値):451.8(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよう であった:1H-NMR(CD3OD):δ4.34(H-1)、4.33、4.32および4.29。 実施例1 2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D -ガラクトピラノシドの個々のジアステレオマーの合成 本実施例は、式Iの化合物の個々のジアステレオマーの調製を例示する。 工程A−(1R,S)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル 2,3,4,6-テ トラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成:乾燥CH2Cl2(10mL) 中の1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノ ース(5g、5mmol)(上記実施例Cから得た)および4,4-ジメチル-2-シクロペン テン-1-オン(500mg、4.45mmol)に、アルゴン下にて、Et2NH(6mL)を添加した。 3時間後、この混合物を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(SiO2、ペン タン/EtOAc、9:1)により精製して、ジアステレオマーの混合物(3.54g、66% )として、表題化合物を得た。 工程B−(1R,S)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル 2,3,4,6-テト ラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドのジアステレオマーの分離: 工程Aからの2個のジアステレオマー(5g、4.8mmol)を、カラムクロマトグラ フィー(SiO3、ペンタン/EtOAc、9:1)により分離して、未分割化合物の混合物 (2.74g、52%)と共に、(1S)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン−1-イル 2, 3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(428.8mg、8%) および(1R)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラ ウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(373.8mg、6%)を得た。 工程C−(1S,4RS)-および(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-ヒドロキシシクロペン ト-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合 成:乾燥テトラヒドロフラン(3mL)、メタノール(0.5mL)およびイソプロパノー ル(2mL)中の工程Bからの精製ジアステレオマー(別個の反応フラスコ)のそれぞ れ(320mg、0.3mmol)に、アルゴン雰囲気下にて、NaBH4(0.12mmol)を添加した。3 0分後、AcOH(1滴)を添加し、これらの混合物を濃縮し、その残渣をMeOH(2mL) に溶解し、そしてC-18シリカ(5g)のカラムに添加した。これらのカラムをMeOH (50mL)で洗浄し、生成物をペンタン(50mL)で溶出して、(1S,4RS)-2,2-ジメチル -4-ヒドロキシ-シクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β- D-ガラクトピラノシド(281mg、88%)および(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-ヒドロキ シ-シクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクト ピラノシド(297mg、93%)を得た。 工程D−(1S,4RS)-および(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-O-メタンスルホニルオ キシシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガ ラクトピラノシドの合成:乾燥テトラヒドロフラン(2mL)および乾燥ピリジン( 4mL)中の工程Cの(1S,4RS)および(1R,4RS)混合物(別個の反応フラスコ)のそ れぞれ(280mg、0.3mmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタンスルホニルクロライ ド(0.5mL)を添加した。12時間後、これらの混合物を0.5M HClで洗浄し、そして ペンタンで抽出した。濃縮後、それらの残渣を、工程Cで記述のようなC18-シリ カ(5g)上で精製して、ペンタンをエバポレートした後、白色の固形物として、 (1S,4RS)-2,2-ジメチル-4-O-メタンスルホニルオキシシクロペント-1-イル 2,3 ,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(281mg、88%)およ び(5)(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-O-メタンスルホニルオキシシクロペント-1-イ ル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(297mg、93 %)を得た。 工程E−(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)-および(1R,4R)-2,2-ジメチル-4- アジドシクロペント-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラク トピラノシドの合成:乾燥DMF(8mL)および乾燥THF(3mL)中の工程Dからの(1S ,4RS)および(1R,4RS)混合物(別個の反応フラスコ)(250mg、0.2mmol)に、アル ゴン雰囲気下にて、60℃で、NaN3(340mg、5mmol)および18-クラウン-6(180mg) を添加した。2時間後、これらの混合物を濃縮し、そして工程Cで記述のような C18-シリカ(5g)上で精製した。再クロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc 、9:1)により、ジアステレオマーの分離が可能となり、純粋な(1S,4R)-2,2- ジメチル-4-アジドシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ- β-D-ガラクトピラノシド(163mg、65%);(1S,4S)-2,2-ジメチル-4-アジドシク ロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシ ド(29mg、9%);(1R,4S)-2,2-ジメチル-4-アジドシクロペント-1-イル 2,3,4, 6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(68mg、28%);および (1R,4R)-2,2-ジメチル-4-アジドシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウ ロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(21mg、9%)を得た。 工程F−(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)-および(1R,4R)-2,2-ジメチル-4- アミノシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D- ガラクトピラノシドの合成:乾燥イソプロパノール(1mL)および乾燥エタノール (1mL)中の工程Eからの2,2-ジメチル-4-アジド-シクロペント-1-イル 1-チオ- β-D-ガラクトピラノシドの4個のジアステレオマーのそれぞれ(5mg、15μmol) に、アルゴン雰囲気下にて、NaBH4(15μmol)およびNiCl2(30μmol)を添加した。 1時間後、これらの混合物をAcOH(1滴)で中和し、濃縮し、そして工程Cで記 述のようなC18-シリカ(2g)上で精製して、(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)お よび(1R,4R)-2,2-ジメチル-4-アミノシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラク トピラノシド(それぞれ5mg;定量)を得た。 工程G−(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)-および(1R,4R)-2,2-ジメチル-4-( シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 2,3,4,6−テトラ-O-ラウロイ ル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成:乾燥メタノール(1mL)および乾燥 ジクロロメタン(1mL)中の工程Fからの2,2-ジメチル-4-アミノシクロペント-1- イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの4個のジアステレオマー(別個の反応フ ラスコ)のそれぞれ(2mg、6.8μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、シクロブタノ ン(250μL、3.4mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(10mg、47μ mol)を添加した。24〜48時間後、トルエン(1mL)を添加し、この混合物を濃縮し 、その残渣を、工程Cで記述のようなC18-シリカ上で精製して、以下のそれぞれ を2.1〜2.4mg(定量的)で得た: (1S,4R)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド(B6HA);M(計算値):361.50;M(実測値):361.6 (M+H+);1H-NMR(CD3OD):δ4.292(H-1); (1S,4S)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド(B6HB);M(計算値):361.50;M(実測値):361.6 (M+H+);1H-NMR(CD3OD):δ4.315(H-1); (1R,4S)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド(B6HC);M(計算値):361.50;M(実測値):361.6 (M+H+);1H-NMR(CD3OD):δ4.300(H-1); (1R,4R)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド(B6HD);M(計算値):361.50;M(実測値):361.6 (M+H+);1H-NMR(CD3OD):δ4.290(H-1)。 実施例2 3-ヒドロキシシクロヘキシ-1-イル1-チオ-α-L-フコピラノシド の合成 表題化合物は、上記の手順D、E、およびIに従って、チオサッカライドとし て1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2 ')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オンを用いて調製した。 質量スペクトルデータは以下のようであった:M(計算値):278.37:M(実測値) :302.5(M+Na+)。選択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3OD) :δ5.43および5.38(H-1)。 実施例3 3-アミノシクロヘキシ-1-イル1-チオ-α-L-フコピラノシドの合成 表題化合物は、上記の手順D、F、およびJに従って、チオサッカライドとし て1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2 ')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オンを用いて調製した。 質量スペクトルデータは以下のようであった:M(計算値):277.38;M(実測値): 278.3(M+H+)。選択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3OD):δ 5.43、5.42、5.36、および5.34(H-1)。 実施例4 3-アセトアミドシクロヘキシル1-チオ-α-L-フコピラノシドの合成 表題化合物は、上記の手順D、F、J、およびKに従って、チオサッカライド として1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノー ス(2')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オンを用いて調製し た。質量スペクトルデータは以下のようであった:M(計算値):319.42;M(実測 値):342.2(M+Na+)。選択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3O D):δ5.43、5.42、5.38、および5.37(H-1)。 実施例5 3-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘキシ-1-イル1-チオ-α-L-フコピラノ シドの合成 表題化合物は、上記の手順D、F、G、およびLに従って、チオサッカライド として1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノー ス(2')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オンを用いて調製し た。質量スペクトルデータは以下のようであった:M(計算値):425.50;M(実測 値):448.7(M+Na+)。選択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3O D):δ5.48、5.47、5.45、および5.40(H-1)。 実施例6 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘキシ-1-イル]グリシンの合成 表題化合物は、上記の手順D、H、およびMに従って、チオサッカライドとし て1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2 ')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エ ステルとしてグリシンtert-ブチルエステルを用いて調製した。質量スペクトル データは以下のようであった:M(計算値):335.42;M(実測値):336.4(M+H+)。 選択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3OD):δ5.48、5.47、5. 39、および5.36(H-1)。 実施例7 Nβ-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘキシ-1-イル]-β-アラニン の合成 表題化合物は、上記の手順D、H、およびMに従って、チオサッカライドとし て1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2 ')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エ ステルとしてβ-アラニンtert-ブチルエステルを用いて調製した。質量スペクト ルデータは以下のようであった:M(計算値):349.45;M(実測値):350.0(M+H+) 。 選択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3OD):δ5.48、5.47、5. 39、および5.38(H-1)。 実施例8 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘキシ-1-イル]-L-ロイシン の合成 表題化合物は、上記の手順D、H、およびMに従って、チオサッカライドとし て1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2 ')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エ ステルとしてL-ロイシンtert-ブチルエステルを用いて調製した。質量スペクト ルデータは以下のようであった:M(計算値):391.53;M(実測値):392.6(M+H+) 。選択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3OD):δ5.46、5.40、 および5.35(H-1)。 実施例9 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘキシ-1-イル]-L-ヒスチジン の合成 表題化合物は、上記の手順D、H、およびNに従って、チオサッカライドとし て1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2 ')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エ ステルとしてL-ヒスチジンメチルエステルを用いて調製した。質量スペクトルデ ータは以下のようであった:M(計算値):415.51;M(実測値):418.0(M+H+)。選 択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3OD):δ5.44、5.38、およ び5.35(H-1)。 実施例10 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘキシ-1-イル]-L -トリプトファンの合成 表題化合物は、上記の手順D、H、およびNに従って、チオサッカライドとし て1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2 ')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エ ステルとしてL-トリプトファンメチルエステルを用いて調製した。質量スペクト ルデータは以下のようであった:M(計算値):464.58;M(実測値):466.7(M+Na+ )。選択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3OD):δ5.35、5.32 、5.27、および5.22(H-1)。 実施例11 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘキシ-1-イル]-L -アルギニンの合成 表題化合物は、上記の手順D、H、およびOに従って、チオサッカライドとし て1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2 ')、および求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エ ステルとしてL-アルギニンメチルエステルを用いて調製した。質量スペクトルデ ータは以下のようであった:M(計算値):434.56;M(実測値):435.4(M+H+)。選 択したnmrデータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3OD):δ5.433、5.427、5. 38、および5.32(H-1)。 実施例12 Nα-[3-(5-アセトアミド-3,5-ジデオキシ-2-チオ-D-グリセロ-α-D-ガラクト -2-ノヌロピロノシル)シクロヘキシ-1-イル]-L-ヒスチジンの合成 表題化合物は、上記の手順D、H、およびNに従って、チオサッカライドとし てメチル-5-アセトアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-S-アセチル-3,5-ジデ オキシ-2-チオ-D-グリセロ-α-D-グラクト-2-ノヌロピラノソネート12、および 求電子試薬としてシクロヘキシ-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エステルとして L-ヒスチジンメチルエステルを用いて調製した。質量スペクトルデータは以下の ようであった:M(計算値):415.51;M(実測値):418.0(M+H+)。選択したnmrデ ータは、以下のようであった:1H-nmr(CD3OD):δ5.44、5.38、および5.35(H-1) 。 実施例13 [3-(カルボキシベンズアミド)ノルボルン-2-イル]メチル 1-チオ-β-D- ガラクトピラノシドの固体支持体への結合 DMF(1mL、4Åのモレキュラーシーブで乾燥した)中の[3-(カルボキシベンズ アミド)ノルボルン-2-イル]メチル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(2.1mg、4. 5μmol、上記実施例D4から得た)、シリルアミノ化Chromosorb P(449mg、米国特 許第4,137,401号18およびWestalら19に記述のように調製した)、およびヒドロキ シベンゾトリアゾール(1.3mg、9.4μmol)に、ジイソプロピルカルボジイミド(1. 4μL、9.0μmol)を添加した。75時間後、これらのビーズを濾過により取り除き 、水、DMF、MeOHおよびCH2Cl2で洗浄した。MeOH(1.5mL)中の得られたビーズに、 無水酢酸(0.5mL)を添加し、16.5時間後、これらのビーズを濾過し、そして水、D MF、MeOH、CH2Cl2およびペンタンで洗浄した。これらのビーズをMeOHに懸濁させ 、その上澄み液を繰り返しデカントすることにより、微粒子を取り除いた。高真 空下で乾燥すると、以下の式IIIで示すように、このChromasorb Pのアミン基と この1-チオガラクトース誘導体のカルボキシ基との間でのアミド結合の形成によ り、[3-(カルボキシベンズアミド)ノルボルン-2-イル]メチル 1-チオ-β-D-ガラ クトピラノシドがこのChromasorb Pに共有結合した生成物433mgを得た。M.Duboi sら13に記述の手順を用いたフェノール/H2SO4アッセイにより、4.0μmol/gの取 り込み収量が明らかとなった。 実施例14 チオサッカライドの固体支持体への結合 ピリジン中の1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-D-ガラクトピラノース(1当量 )の溶液に、室温で無水コハク酸(1.2当量)を添加する。反応を一晩撹拌し、 次いで真空で濃縮し、1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-O-(3-カルボキシ)プロ パノイル-D-ガラクトピラノースを得る。残渣に80%酢酸水を添加し、イソプロ ピリデン基を除去する。この反応が完了した後、反応混合物を真空で濃縮し、そ して残渣に過剰の無水酢酸/ピリジン(1:1)を添加し、1,2,3,4-O-アセチル -6-O-(3-カルボキシ)プロパノイル-D-ガラクトピラノースを得る。次いで、アル ゴン下で0℃にて、この化合物に過剰の乾燥ジクロロメタン中のチオ-ル酢酸お よび三フッ化ホウ素エーテルを添加する。氷浴を10分後に除去し、そして24時間 後に混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナ トリウムで乾燥し、そして濃縮して1-S-アセチル-2,3,4-トリ-O-アセチル-6-O-( 3-カルボキシ)プロパノイル-1-チオ-α-D-ガラクトピラノースを得る。この化合 物に、アミン化されたMerrifield樹脂およびカルボジイミドカップリング試薬を 添加し、6-O-(3-カルボキシ)プロパノイル基を介して樹脂に結合されたO,S-保護 ガラクトピラノースを得る。 実施例15 1-チオガラクトース誘導体の固相合成 本実施例は、式Iの1-チオガラクトース誘導体の固相合成を例示する。 工程A−1-ジチオエチル-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-ガラクトピラノシドの 合成:1-チオ-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-ガラクトピラノシド(500mg、1.37mmo l)およびジエチル-N-エチルースルフェニルヒドラゾジカルボキシレート(360mg 、2.0mmol)(T.Mukaiyama20に記述のように調製した)をジクロロメタン(14mL)に 溶解し、そして室温で撹拌する。10分後、この溶液を濃縮し、そしてカラムクロ マトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル(2:1))にかけて、白色の固形物( ヘキサン/酢酸エチル(2:1)中のRf0.27)として、1-ジチオエチル-2,3,4,6-テ トラ-O-アセチル-ガラクトピラノシド(580mg、定量)を得る。 工程B−1-ジチオエチル-β-D-ガラクトピラノシドの合成:工程Aからの1-ジ チオエチル-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-ガラクトピラノシド(500mg、1.18mmol) を乾燥メタノール(10mL)に溶解し、そしてメタノール性ナトリウムメトキシド(1 M、150μL)で処理した。2時間後、この溶液をAmberlite IR−120(H+)樹脂で中 和し、濾過し、そして濃縮して、白色の固形物(300mg、定量)として、1-ジチオ エチル-6-β-D-ガラクトピラノシドを得た。 工程C−1-ジチオエチル-β-D-ガラクトピラノシドの樹脂へのカップリング: 1-ジチオエチル-6-β-D-ガラクトピラノシド(200mg、780μmol)を、乾燥ピリジ ン(8mL)に溶解した。トリチルクロライド樹脂(1g、トリチルクロライド樹脂95 0μmol、活性塩素0.95mmol/gを充填、重合体マトリックス:コポリスチレン-1 %DVB、200〜400メッシュ、Novabiochem)およびDMAP(5mg)を添加し、そしてこ の混合物を、60℃で24時間加熱した。この樹脂を濾過により取り除き、そしてメ タノール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびジエチルエーテル(各10m L)で連続的に洗浄して、その6位の水酸基によりこのトリチル樹脂に共有結合し た1-ジチオエチル-β-D-ガラクトピラノシドを得た。 工程D−樹脂上での遊離のチオ-ルの発生:工程Cからの樹脂(50mg)を、乾燥 テトラヒドロフラン(1.5mL)中で膨潤させる。乾燥メタノール(300μL)、ジチオ スレイトール(74mg)およびトリエチルアミン(180μL)を添加し、そしてこの混合 物を、室温で10時間振とうさせる。この樹脂を濾過により取り除き、そしてメタ ノール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびジエチルエーテル(各10mL) で連続的に洗浄する。IR(インタクトのビーズの):2565cm-1(SHストレッチ(stre tch))。 工程E−マイケル付加反応:工程Dからの樹脂(50mg)を、乾燥N,N-ジメチル ホルムアミド(1mL)中で膨潤させ、次いで、シクロヘプト-2-エン-1-オン(70μl 、63μmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で振とうさせた。2時間後、この 樹脂を濾過により取り除き、そしてメタノール、テトラヒドロフラン、ジクロロ メタンおよびジエチルエーテル(各10mL)で連続的に洗浄した。 工程F−アミノ酸を用いた還元アミノ化:工程Eからの樹脂(50mg)を、ジクロ ロメタン(1mL)中で膨潤させた。グリシンtert-ブチルエステルヒドロクロリド( 75mg、447μmol)、硫酸ナトリウム(100mg)、ナトリウムトリアセトキシボロヒド リド(63mg、297μmol)および酢酸(10μL)を、アルゴン雰囲気下にて、室温で添 加し、そしてこの混合物を24時間振とうさせた。次いで、この樹脂を濾過により 取り除き、そして水、メタノール、テトラヒドロフランおよびジクロロメタンで 連続的に洗浄した。 工程G−この樹脂からの1-チオガラクトース誘導体の切断およびそのアミノ酸 エステルの脱ブロック化:工程Fからの樹脂(50mg)を、ジクロロメタン(2mL)中 にて、室温で、トリフルオロ酢酸(1mL)およびトリイソプロピルシラン(20μL) と共に振とうした。3時間後、この樹脂を濾過により取り除き、そしてジクロロ メタン(10mL)で洗浄した。トルエン(10mL)を添加した後、この溶液を濃縮し、次 いで、トルエンと共に2回共エバポレート(co-evaporate)した。その残渣を水( 1mL)に溶解し、そして2個のC18-Sep-Pak-カートリッジ(Waters Sep-Pak Plus) に適用した。このC18シリカを水(4mL)で洗浄し、そしてその最終生成物を20% メタノールで溶出し、そして濃縮した。水5mLから凍結乾燥した後、白色の粉末 (4.8mg)として、Nα-[3-(1-チオ-β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-1-イ ル]グリシンを得た。これらのジアステレオマーの比は、1H-NMRにより、10:10 :8:6であった。 実施例16 GD1bへの非耐熱性エンテロトキシン結合の阻害 本実施例では、上記式Iの1-チオガラクトース誘導体を、それらが、E.coli に由来の非耐熱性エンテロトキシンのガングリオシドGD1bへの結合を阻害する能 力について、試験した。このバイオアッセイは、ガングリオシドGM1に代えてガ ングリオシドGD1bを使用したこと以外は、A.-M.Svennerholm21に記述の手順を 用いて、行った。このバイオアッセイでは、実施例A1、A2、A4〜A7、A10、A11、 B1、B2、B4〜B7、B10、B11、C2、C5、C7、C10、C11、D2、D4、D5、E1、E2、E4、 E10、E11、F1、F2、F5、F7、F10、F11、G2、G5、I2、I5およびJ7の化合物を試験 した。試験した全ての化合物は、実施例A2、A5、A7、C10、D2およびG2の化合物 が、このアッセイで使用した濃度では、結合を少なくとも20%阻害しなかったこ と以外は、非耐熱性エンテロトキシンのガングリオシドGD1bへの結合を少なくと も20%で阻害した。 実施例17 コレラトキシンのGD1bへの結合の阻害 本実施例では、上記Iの1-チオガラクトース誘導体を、それらが、コレラトキ シンのガングリオシドGD1bへの結合を阻害する能力について、試験した。このバ イオアッセイは、A.-M.Svennerholm21に記述の手順の以下の改良法を用いて、 行った。 1日目では、マイクロタイタープレート(C96 Maxisorp)を、1ウェルあたり、 PBS中の100μLの1mg/mL GD1b(ジシアロガングリオシドGD1b、MW=2127、Fluka) で被覆し、そして37℃で一晩インキュベートした。 2日目では、試験した試料を、BSA-Tween-PBS(PBS中の0.1%BSAおよび0.05%T ween-20;Sigma)で希釈した。全体で500μLの各溶液を調製し、各点を4回測定 できるようにした。CTB5-HRP(HRPに共役したCT-B5、Sigma、凍結乾燥Tween-PBS で希釈)の10、20および30ng/mLの濃度曲線を作成した。阻害実験のためには、20 ng/mLのCTB5-HRPを使用した。次いで、これらの試料を、室温で2時間インキュ ベートした。インキュベーション後、これらのプレートを空にし、そしてこれら のプレートを、1ウェルあたり、200μLのPBSで2回洗浄することにより、未 結合ガングリオシドを取り除いた。次いで、これらのプレートを、37℃で30分間 にわたり、1ウェルあたりPBS中の1%BSA(200μL)でインキュベートすることに より、このプラスチック表面上の迫加の結合部位をブロックした。次いで、これ らのプレートを空にし、そしてこれらのプレートを、1ウェルあたり、0.05%Tw een 20-PBS(200μL)で3回洗浄することにより、未結合BSAを取り除いた。4個 の異なるウェルに、試料(100μL)を添加し、そして室温で30分間インキュベート した。これらのプレートを空にし、そしてこれらのプレートを、1ウェルあたり 、0.05%Tween 20-PBS(200μL)で3回洗浄することにより、未結合BSAを取り除 いた。 各ELISAに対して、基質溶液を新たに調製した。各溶液は、10mgのo-フェニレ ンジアミン(Sigma)、5mLの0.1Mクエン酸ナトリウム(フィルター滅菌またはオー トクレーブ)、5mLの0.1Mクエン酸(フィルター滅菌またはオートクレーブ)およ び4mLの30%H2O2を含有していた。(o-フェニレンジアミンが発癌性なので、手 袋を着用すべきである)。次いで、この基質溶液(100μL)を、各ウェルに添加し 、そして室温で30分間インキュベートした。インキュベーション後、そのOD450 を記録した。このアッセイの条件下では、D-ガラクトースは、30mMのIC50を有し ていた。 このバイオアッセイでは、実施例A1〜A10、B1〜B6、B6A〜B6L、B6Q、B6T、B7 〜B8、B10、C1〜C3、C5、C7、C8、C10、D1〜D5、D8、E1〜E9、F1〜F10、G2、G3 、G5〜G10、H2、H3、H5〜H10、I1〜I3、I5〜I10、Jl〜J3およびJ5〜J10の化合物 を試験した。試験した全ての化合物は、実施例A1、A3、A4、A6〜A8、A10、B1、B 3、B4、B10、C1、C3、C8、D3、E5、E8、E9、F1、F5〜F7、F9、F10、G3、G7〜G10 、H2、H5、H8〜H10、I2、I8〜I10、J5〜J10の化合物が、このアッセイで使用し た濃度(すなわち、1mg/mL)では、結合を少なくとも20%阻害しなかったこと以 外は、コレラトキシンのガングリオシドGD1bへの結合を少なくとも20%で阻害し た。 実施例18 CTおよびLTの細胞毒性活性の中和 本実施例では、実施例13の固体支持体物質を、そのCTおよびLTの細胞毒性活性 を中和するの能力について、試験した。CTおよびLTの細胞毒性活性は、37℃で、 5%CO2の雰囲気下にて、10%胎児ウシ血清(FBS)で補足したHams F12培地に維持 したチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)の使用により、測定した。毒素試料 は、Hams培地で1:5に希釈し、そして0.22ミクロンシリンジフィルターにより フィルター滅菌した。次いで、試料を、培地中にて、連続的に5倍希釈し、そし て各希釈液100μLを、CHO細胞の融合単一層を有するウェルに添加し、そして(5 %CO2下にて)37℃で24時間インキュベートした。各試料は、2回分析した。細胞 変性効果は、毒素を含まないコントロールウェルと比較することにより、24時間 のインキュベーション後に、容易に見られた。24時間後、この細胞を95%メタノ ールで固定し、そしてGeimsa色素で着色する。中和実験に由来の毒素含有試料は 、試料の終点希釈を、実施例13の固体支持体物質と比較するかしないかにより、 中和率を決定したこと以外は、類似の様式で処理した。 精製CTまたはLTを含有する溶液(PBS 1mL中で2、10または20μg)を、1.5mL 微小遠心管にて、実施例13の固体支持体物質(20mg)に添加し、そしてエンドオー バー回転子にて、室温で1時間インキュベートした。インキュベーション後、こ の固体支持体物質を、この管の底部まで沈降させ、そしてその上澄み液を、注意 深く取り除いた。これらの上澄み液を、CHO細胞に添加し、そしてその細胞変性 効果を、上記のようにして、24時間のインキュベーション後に決定した。この固 体支持体物質の存在下での、その終点の低下範囲は、固体支持体物質を添加して いないコントロールと比較することにより、決定した。 結果から、実施例13の固体支持体物質は、毒素濃度にかかわらず、CTおよびLT 活性の90%以上を中和し、すなわち、10%未満の毒性活性が残っていることを示 した。 実施例19 グリコフォリンへの定着因子抗原(CFA pili)の結合の阻害 本実施例では、上記式Iの1-チオガラクトース誘導体を、それらがグリコフォ リンへのCFA pili結合を阻害する能力について、試験した。細菌の表面付着抗原 (例えば、CFA pili)は、特定の腸病原体(E.coli毒素原性株を含めて)により発 現される病原性因子である。これらのpiliは、細胞表面レセプターへの細菌付着 における重要な因子である。従って、CFA pili結合の阻害は、ある化合物が、病 原性微生物の細胞表面レセプターへの結合を阻害するかどうかを決定する有用な 試験である。 結合アッセイは、マイクロタイターウェルを、37℃で2時間にわたって、PBS 中のグリコフォリン(10μg/mL)50μLで被覆することにより、行った。この溶液 を、吸引により取り除き、そして0.05%のTween 20を含有するPBS中の1%BSA(1 00μL)(PBST)で置き換え、そして37℃でさらに1時間インキュベートした。これ らのマイクロタイターウェルを、PBST(200μL)で3回洗浄し、次いで、0.05%の BSAを含有するPBS(50μL)中のビオチニル化CFA I(5μg/mL)で置き換えた。37 ℃で2時間インキュベートした後、この結合反応は、これらの溶液を吸引するこ とにより停止し、そしてそのプレートは、PBST(3×200μL)で洗浄した。アビジ ンーパーオキシダーゼ(0.05%のBSAを含有するPBST中の1mg/mL溶液の1/3000希 釈物50μL)を添加し、そしてこれらのプレートを、さらに1時間インキュベート した。これらのウェルを上記のように洗浄した後、この基質溶液(0.5μMの尿素 パーオキシドを含有する0.1Mクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)中の0.42mMテト ラメチルベンジジン(TMB))を添加し、そしてそれらのプレートを、室温で10分間 インキュベートし、そしてその酵素反応を、2N H2SO4(50μL)を添加することに より、停止した。結合アッセイは、3回行い、そしてバックグラウンド結合は、 BSAだけを被覆したウェルにおいて、測定した。 結合阻害アッセイは、PBS中の1mg/mL濃度にて、オリゴ糖類似物を用いて行っ た。インヒビターは、上で概説したように、グリコフォリン被覆マイクロタイタ ーウェルに添加する前に、37℃で1時間にわたり、ビオチニル化CFA I pili(5 μ/mL)であらかじめインキュベートした。これらの実験には、コントロールイン ヒビターとして、o-ニトロフェニル-β-D-ガラクトースを使用した。 実施例A1〜A10、B1〜B8、B10、C1〜C3、C5、C7、C8、C10、D1〜D5、D8、D10、 E1〜E10、F1〜F10、G1〜G3、G5〜G10、H1〜H3、H5〜H10、I1〜I3、I5〜I10、J1 〜J3およびJ5〜J10の1-チオガラクトース誘導体を試験した。これらの化合物の うち、その結果から、実施例B2、B5、H2、H3、H5、H6、H7、H8、H9、H10、I1、I 2およびJ9の化合物は、13〜71%の範囲の阻害量で、グリコフォリンへのCFA I p ili結合を阻害することを示した。ヒスチジン部分またはトリプトファン部分を 有する化合物(グループHおよびI)は、この実験において、特に良好なインヒビタ ーであった。 上述の記述から、この組成物および方法の種々の改良および変更が、当業者に 想起される。添付の請求の範囲の範囲内に入るこのような改良の全ては、本明細 書中に含めることを意図している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.チオサッカライド誘導体を合成するための方法であって、以下: (a)チオサッカライドを提供する工程; (b)マイケルレセプターおよびα-ハロカルボニル化合物からなる群から選 択される、少なくとも化学量論的量のカップリング試薬を提供する工程;および (c)該チオサッカライドと該カップリング試薬とを、チオサッカライドカル ボニル化合物を提供する条件下で接触させる工程 を包含する方法。 2.さらに以下の工程: (d)前記チオサッカライドカルボニル化合物のカルボニル基を還元してヒド ロキシおよびアミノ誘導体から選択される基を形成する工程 を包含する、請求項1に記載の方法。 3.固体支持体上でチオサッカライド誘導体を合成するための方法であって、以 下: (a)チオサッカライドを提供する工程; (b)マイケルレセプターおよびα-カルボニル化合物から選択される、少な くとも化学論的量のカップリング試薬を提供する工程であって、ここで、該チオ サッカライドまたは該カップリング試薬のいずれかが固体支持体に共有結合する 、工程;および (c)該チオサッカライドと該カップリング試薬とを、固体支持体に共有結合 するチオサッカライドカルボニル化合物を提供する条件下で接触させる工程 を包含する方法。 4.さらに以下の工程: (d)前記チオサッカライドカルボニル化合物のカルボニル基を還元してヒド ロキシおよびアミノ誘導体から選択される基を形成する工程 を包含する、請求項1に記載の方法。 5.多数の各々の固体支持体の上で単一の化合物を合成することにより作製され るチオサッカライド誘導体ライブラリーを調製するための方法であって、ここで 各化合物がチオサッカライド誘導体を含み、該ライブラリーが以下: a)多数の反応容器の間で固体支持体を分配する工程であって、該支持体は、 それに共有結合する反応性官能基を含み、該基は、チオ-ル基とは違った位置で チオサッカライドを共有結合し得る、工程; b)該チオサッカライドが該反応性官能基を介して該固体支持体に共有結合す る条件下で、各反応容器において該支持体を特有のチオサッカライドと接触させ る工程; c)該支持体をプールする工程; d)多数の反応容器の間で上記(c)からの該支持体を分配する工程;および e)上記(d)からの各反応容器内の該支持体を、チオサッカライドカルボニ ル化合物共有結合を該支持体に提供する条件下で、マイケルレセプターおよびα -ハロカルボニル化合物からなる群から選択される特有のカップリング試薬と接 触させる工程 を包含するプロセスにおいて合成される、方法。 6.さらに以下の工程: (f)工程(e)からの前記支持体をプールする工程; (g)多数の反応容器内で上記(f)からの支持体を分配する工程;および (h)前記チオサッカライドカルボニル化合物のカルボニル基を還元し、ヒド ロキシおよびアミノ誘導体から選択される基を形成する、工程 を包含する方法であって、請求項5に記載の方法。 7.さらに以下の工程: (i)上記工程(h)からの前記支持体をプールする工程; (j)多数の反応容器の間で上記(i)からの該支持体を分配する工程;およ び (k)水酸基またはアミン基を誘導体化して、エステル、置換されたアミン、 アミド、カルバメート、ウレア、チオウレア、チオエステル、およびチオカルバ メートから選択される官能基を形成する、工程 を包含する方法であって、請求項6に記載の方法。 8.多数の各々の固体支持体の上で単一の化合物を合成することにより作製され るチオサッカライド誘導体ライブラリーを調製するための方法であって、ここで 各化合物がチオサッカライド誘導体を含み、該ライブラリーが以下: a)多数の反応容器の間で固体支持体を分配する工程であって、該支持体は、 それに共有結合する反応官能基を含み、該基は、カップリング試薬を共有結合し 得る、工程; b)各反応容器内の該支持体を、カップリング試薬が反応官能基を介して固体 支持体に共有結合される条件下で、マイケルレセプターおよびα-ハロカルボニ ル化合物からなる群から選択される特有のカップリング試薬と接触させる工程; c)該支持体をプールする工程; d)多数の反応容器の間で上記(c)からの該支持体を分配する工程;および e)上記(d)からの各反応容器内の該支持体を、チオサッカライドカルボニ ル化合物共有結合を該支持体に提供する条件下で、特有のチオサッカライドと接 触させる工程 を包含するプロセスにおいて合成される、方法。 9.さらに以下の工程: (f)工程(e)からの前記支持体をプールする工程; (g)多数の反応容器の間で上記(f)からの該支持体を分配する工程;およ び (h)チオサッカライドカルボニル化合物のカルボニル基を還元して、ヒドロ キシおよびアミノ誘導体から選択される基を形成する工程 を包含する方法であって、請求項8に記載の方法。 10.さらに以下の工程: (i)上記工程(h)からの前記支持体をプールする工程; (j)多数の反応容器の間で上記(i)からの該支持体を分配する工程;およ び (k)ヒドロキシルまたはアミン基を誘導体化して、エステル、アミド、カル バメート、ウレア、チオウレア、チオエステル、およびチオカルバメートから選 択される官能基を形成する、工程 を包含する方法であって、請求項9に記載の方法。 11.多数の共有結合チオサッカライド誘導体を有する多数の固体支持体を含む 異なるチオサッカライド誘導体のライブラリーであって、ここで、各該支持体に 結合する該チオサッカライド誘導体が実質的に相同性であり、およびさらに1つ の支持体上に結合する該チオサッカライド誘導体が、他の支持体上に結合する該 チオサッカライド誘導体と異なり、およびさらに該チオサッカライド誘導体が式 (I)およびその薬学的に受容可能な塩: により示され、 ここで、 R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキル、および式Iの化合物を支持体に共有結合す る連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキル、および式Iの化合物を支持体に共有結合す る連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキル、および式Iの化合物を支持体に共有結合す る連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル環、シクロアルケニル環またはヘテロ環を形成し得る。 R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;またはR4は、 -XR5であり、そしてR5は、水素ではなく、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる 群から選択される; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキル、および式Iの化合物を支持体に共有結合する連結アームか らなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、アミ ノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3は 、このXR5基のXおよびR1および/またはR2および/またはR6が結合した炭素原子と 一緒になって、ヘテロ環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキル、および式Iの化合物を支持体に共有結合する連結アームからなる 群から選択され、またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は、 このXC(W)R6基の-XC(W)-部分およびR1および/またはR2および/またはR3が結合し た炭素原子と一緒になって、ヘテロ環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、 シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコキ シアルキル、および式Iの化合物を支持体に共有結合する連結アームからなる群 から選択され、またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3は、こ の-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分およびR1および/またはR2および/またはR3が結 合した炭素原子と一緒になって、ヘテロ環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキル、および式Iの化合物を支持体に共有結合する連結アームからなる 群から選択され、またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は、 この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分およびR1、R2および/またはR3が結合した炭素原子 と一緒になって、ヘテロ環を形成し得る; Yは、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; ここで、該サッカライドは、単糖、オリゴ糖、単糖-Z-、およびオリゴ糖-Z-か らなる群から選択され、ここで、Zは式Iの化合物を該固体支持体に共有結合す る連結アームであり; 但し、R1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、およびZの1つのみが該支持体 に連結する。 12.式Iの該化合物がα-アノマーである、請求項11に記載のライブラリー 。 13.式Iの該化合物がβ-アノマーである、請求項11に記載のライブラリー 。 14.請求項11に記載のライブラリーであって、ここで、nは0であり、R1 およびR2は一緒になって、それらが結合される炭素と結合され、必要に応じて 1〜3のアルキル基で置換される5〜7の炭素原子を有するシクロアルキル環を 形成する、ライブラリー。 15.請求項14に記載のライブラリーであって、ここで、R1およびR2は一緒 になってそれらが結合される炭素と結合され、シクロペンタンまたはシクロヘキ サン環を形成する、ライブラリー。 16.請求項11に記載のライブラリーであって、ここで、nが1である場合、 R1およびR2が一緒になってR1、R2、およびR3が結合される炭素原子と結合 され、必要に応じて1〜3のアルキル基で置換される5〜7の炭素原子を有する シクロアルキル環を形成する、ライブラリー。 17.請求項16に記載のライブラリーであって、ここで、R1およびR2は一緒 になってR1、R2、およびR3が結合される炭素原子と結合され、シクロペンタ ン、ジメチルシクロペンタン、シクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、また はシクロヘプタン環を形成する、ライブラリー。 18.請求項16に記載のライブラリーであって、ここでR4は-XR5であり、X は-NH-であり、およびR5はシクロアルキルである、ライブラリー。 19.請求項11に記載のライブラリーであって、ここで、nが1である場合、 R2およびR3は一緒になってそれらが結合される炭素原子と結合され、ノルボル ネン環を形成する、ライブラリー。 20.請求項11に記載のライブラリーであって、ここでR4は-XR5であり、X およびR5はアミノ基、水酸基、またはグリシン、β-アラニン、ロイシン、ヒス チジン、トリプトファン、およびアルギニンからなる群から選択されるアミノ酸 を形成する、ライブラリー。 21.請求項11に記載のライブラリーであって、ここでR4は-XC(O)R6であり 、Xは-NH-であり、およびR6はメチルまたは2-カルポキシフェニルである、ラ イブラリー。
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