JPH0532689A - 膜タンパク質の可溶化剤 - Google Patents

膜タンパク質の可溶化剤

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JPH0532689A
JPH0532689A JP19328791A JP19328791A JPH0532689A JP H0532689 A JPH0532689 A JP H0532689A JP 19328791 A JP19328791 A JP 19328791A JP 19328791 A JP19328791 A JP 19328791A JP H0532689 A JPH0532689 A JP H0532689A
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JP
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oligosaccharide
thioglycoside
group
bond
membrane protein
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JP19328791A
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Tomofusa Tsuchiya
友房 土屋
Sadaya Kitazawa
貞哉 北沢
Keisuke Kinomura
圭右 木野村
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Nippon Fine Chemical Co Ltd
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Nippon Fine Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式(I) G−SR (I) [式中、Gは2〜3個の糖残基からなるオリゴ糖を示
し、Rは、炭素数6〜10の中鎖アルキル基を示し、G
とSR基との結合は、β−グリコシド結合である。]で
表されるオリゴ糖のチオグリコシドを有効成分とする可
溶化剤およびその可溶化剤を用いた膜タンパク質の可溶
化、分離精製および人工膜の再構成方法。 【効果】可溶化能、取扱性に優れた可溶化剤およびその
可溶化剤を用いた膜タンパク質の可溶化、分離精製およ
び人工膜の再構成方法を提供できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、膜タンパク質等の可溶
化に用いられるチオグリコシドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、そのもの自身が安定で、タンパク
質の変性を伴うことの少ない膜タンパク質の可溶化剤と
して、オクチルチオグルコシド、ヘプチルチオグルコシ
ドなどが知られている(特開昭61−7288号公報参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記オクチル
チオグルコシドは水に対する溶解性が低く、低温で結晶
化する等の問題があり、タンパク質の変性を回避するた
め低温での処理が必要な膜タンパク質の可溶化剤として
使用し難い不具合があった。また、ヘプチルチオグルコ
シドは吸湿性が強く、秤量中に吸湿する等取扱いが不便
であった。
【0004】本発明は、そのもの自身安定でタンパク質
の変性を伴うことの少ないという優れた性質を持ち、さ
らに、上記不具合のない膜タンパク質の可溶化剤を安価
に、大量に提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意検討を重ねた結果、オリゴ糖のアルキ
ルチオグリコシドがその目的に適合し得ることを見出
し、本発明を完成した。即ち、本発明は、一般式(I) G−SR (I) [式中、Gは2〜3個の糖残基からなるオリゴ糖を示
し、Rは、炭素数6〜10の中鎖アルキル基を示し、G
とSR基との結合は、β−グリコシド結合である。]で
表されるチオグリコシドを有効成分とする可溶化剤を提
供するものである。
【0006】また、本発明は、一般式(I) G−SR (I) [式中、Gは2〜3個の糖残基からなるオリゴ糖を示
し、Rは、炭素数6〜10の中鎖アルキル基を示し、G
とSR基との結合は、β−グリコシド結合である。]で
表されるチオグリコシドを用いることを特徴とする膜タ
ンパク質の可溶化方法を提供するものである。
【0007】さらにまた、本発明は一般式(I) G−SR (I) [式中、Gは2〜3個の糖残基からなるオリゴ糖を示
し、Rは、炭素数6〜10の中鎖アルキル基を示し、G
とSR基との結合は、β−グリコシド結合である。]で
表されるチオグリコシドを用いることを特徴とする膜タ
ンパク質の分離精製方法を提供するものである。
【0008】さらにまた、本発明は一般式(I) G−SR (I) [式中、Gは2〜3個の糖残基からなるオリゴ糖を示
し、Rは、炭素数6〜10の中鎖アルキル基を示し、G
とSR基との結合は、β−グリコシド結合である。]で
表されるチオグリコシドを用いて可溶化した膜タンパク
質の人工膜への再構成方法を提供するものである。
【0009】本発明において、炭素数6〜10の中鎖ア
ルキル基とは、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、
ノニル基およびデシル基等のアルキル基を例示できる
が、好ましくはn−オクチル基またはn−ノニル基が良
い。
【0010】本発明において、2〜3個の糖残基からな
るオリゴ糖としては、例えばマルトース、ラクトース、
トレハロース、セロビオース、イソマルトース、ゲンチ
ビオース、ラミナリビオース、キトビオース、キシロビ
オース、マンノビオース、マルトトリオース等が挙げら
れるが、好ましくはマルトース、キシロビオース等が良
い。
【0011】本発明の可溶化剤は、以下のようにして製
造できる。
【0012】すなわち、従来公知の方法により製造され
たアシル化オリゴ糖をヘテロポリ酸の存在下にチオール
類と反応させることにより得ることができる。ヘテロポ
リ酸としては、リンタングステン酸、リンモリブデン
酸、シリコタングステン酸等が用いられ、このヘテロポ
リ酸は、使用するアシル化オリゴ糖とチオール類の合計
量の0.1〜5重量%程度使用される。また、チオール
類は、アシル化オリゴ糖の1〜10倍モル量程度使用さ
れる。アシル化オリゴ糖とチオール類との反応は、1〜
12時間程度で終了し、反応溶媒としては、トルエン等
の芳香族炭化水素、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素、酢酸エチル等のエステル類などが挙げられる。
【0013】得られたアシル化オリゴ糖チオグリコシド
の脱アシル化反応は、常法に従い、例えばアシル化糖に
対し0.001〜0.5当量のナトリウムアルコキシド
を触媒とし、アルコール溶液中で行うことができる。
【0014】かくして得られたチオグリコシル化オリゴ
糖は、膜タンパク質の可溶化剤として有用である。
【0015】本発明のチオグリコシドで可溶化される膜
タンパク質としては、膜内在性のタンパク質についてよ
り効果が大きいが、膜表在性のタンパク質についても十
分な可溶化効果がある。本発明のオリゴ糖のチオグリコ
シドによればタンパク質の変性を伴うことなく種々の膜
タンパク質の可溶化を図ることができる。
【0016】可溶化に用いられるチオグリコシドの量
は、可溶化すべきタンパク質の種類によっても変化する
が、通常用いられる濃度としては、その可溶化剤の臨界
ミセル濃度(cmc)の1〜50倍量程度で使用され、
好ましくはcmcの3〜10倍量程度の濃度で使用され
る。また、可溶化を行う際には他の界面活性剤や塩類を
加えることも可能である。可溶化を行う溶液のpHは、
通常6〜9の範囲であり、目的の膜タンパク質が最も安
定化するpHを選べば良い。可溶化の条件としては、上
記濃度の可溶化剤の存在下0〜40℃の温度で5〜30
分間静置またはインキュベートすることが挙げられる。
【0017】可溶化されたタンパク質の分離精製手段と
しては、超遠心、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン
交換クロマトグラフィー等のクロマトグラフィー、各種
フィルターによる膜分離などが挙げられるが、中でもゲ
ル濾過クロマトグラフィーがよく用いられる。
【0018】可溶化した膜タンパク質を再構成するため
の人工膜としては、単分子膜、リポソーム、累積膜等が
挙げられる。好ましくは、リポソームが良いが、用途に
より他の物質上に再構成することも可能である。
【0019】膜タンパク質を再構成する方法としては公
知の各種の方法が使用できるが、好ましくは、可溶化し
た膜タンパク質および脂質の存在下透析による方法、あ
るいは、希釈による方法を用い可溶化剤の濃度を下げて
膜タンパク質を組み込んだリポソームを作成する方法が
挙げられる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような優れた効
果が達せられる。
【0021】(1)本発明の可溶化剤(オリゴ糖のチオ
グリコシド類)は、高純度のものが容易に得られる。
【0022】(2)本発明の可溶化剤は、製造コストが
安く低価格で大量に使用することができる。
【0023】(3)本発明の可溶化剤は、水への溶解性
が高くしかも吸湿性がないため、取扱いが容易である。
【0024】(4)本発明の可溶化剤は、膜タンパク質
の可溶化効果が高く、従って、可溶化自体およびその後
の分離精製も容易に行うことができる。
【0025】(5)本発明の可溶化剤は、タンパク質を
ほとんど変性させず且つ透析等による除去が容易である
ため、膜タンパク質の分離精製および人工膜への再構成
も容易に行うことができる。
【0026】(6)本発明の可溶化剤は、280nm付
近のUV吸収がほとんどないため、タンパク質の定量に
影響を及ぼさない。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説
明する。
【0028】
【実施例1】オクタアセチル−D−マルトース20g
(0.029モル)、オクタンチオール20g(0.1
3モル)及びトルエン50mlに、シリコタングステン
酸0.5gをシリカゲル(メルク社、シリカゲル60)
7.5gに担持したものを加え、窒素気流下にて90℃
に加熱しながら3時間反応させた。反応液を濾過し、濾
液を4%炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで水で洗浄し
た後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン〜トルエン
/酢酸エチル(1/2)の勾配溶離法)にて精製しオイ
ル状のオクチル−β−D−チオマルトシド ヘプタアセ
テートを分離した。これを200mlのメタノールに溶
解し、室温で攪拌しながら、ナトリウムメチラートのメ
タノール溶液(28%)を5ml添加し、脱アセチル化
反応を3時間行った。反応液を酢酸で中和し、濃縮する
とキャラメル状の物質が得られた。これを、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル〜酢酸
エチル/メタノール(1/2)の勾配溶離法)にて精製
し、白色粉末状のオクチル−β−D−チオマルトシド1
0.6g(収率76%)を分離した。
【0029】
【実施例2,3:比較例1,2】実施例1と同様にし
て、それぞれノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル基
を持つメルカプタンをオクタアセチルマルトースと反応
させ、その後、脱アセチル化し、カラム精製することに
より表1に示す条件で各種のアルキル β−D−チオマ
ルトシドを得た(すべて、白色粉末状であった)。
【0030】これらの元素分析値並びにcmcの測定値
を表2に示す。
【0031】また、ノニル−β−D−チオマルトシドの
IRチャートを図1に示すが、他のチオマルトシドの場
合にもほとんど同様のチャートが得られる。それぞれの
化合物のNMR分析結果を表3に示す。
【0032】
【表1】 表 1 各 種 チ オ マ ル ト シ ド の 合 成 反応時の仕込量 チオマルトシド アルキル基 OAM/g メルカプタン/g 収量g(収率%) 実施例1 オクチル基 20 20 11(76) 実施例2 ノニル基 23 30 11(67) 実施例3 デシル基 23 30 12(72) 比較例1 ウンデシル基 23 30 12(70)比較例2 ドデシル基 68 100 38(72)
【0033】
【表2】 表 2 各 種 チ オ マ ル ト シ ド の 分 析 値 アルキル基 臨界ミセル濃度 元 素 分 析 値 (/mM) C H S オクチル基 3.1 50.8(51.05) 8.2(8.14) 6.7(6.81) ノニル基 1.4 51.1(52.05) 8.4(8.32) 6.5(6.62) デシル基 0.30 52.0(52.99) 8.5(8.49) 6.3(6.43) ウンデシル基 0.18 52.5(53.89) 8.8(8.65) 6.1(6.25) ドデシル基 0.06 53.7(54.73) 8.9(8.80) 5.9(6.09) なお、( )内は、計算値を示す。
【0034】
【表3】 表 3 各 種 チ オ マ ル ト シ ド の N M R 分 析 値 アルキル基 ケミカルシフト値(δ/ppm) 1H−NMR(アノマー水素) 13C−NMR(アノマー炭素) オクチル基 5.15(d), 4.33(d) 102.9, 87.2 ノニル基 5.16(d), 4.32(d) 103.0, 87.3 デシル基 5.15(d), 4.33(d) 102.8, 87.0 ウンデシル基 5.15(d), 4.35(d) 102.9, 87.3 ドデシル基 5.16(d), 4.35(d) 103.1, 87.5
【0035】
【実施例4】ノニルチオマルトシドについて、膜タンパ
ク質の可溶化の能力を測定した。
【0036】まず、腸炎ビブリオ菌の膜小胞を従来公知
の方法であるフレンチプレス法を用いて作成した。これ
を、50mMモップス緩衝液中(pH7.5)1mgタ
ンパク質/mlに調製し、10mM硫酸マグネシウム、
1mMジチオスレイトール、7.5%グリセロールの存
在下、種々の濃度のノニルチオマルトシドと混和し、4
℃で15分間保温した。これを、超遠心分離機にかけ
(105000g、1時間)、可溶化された成分と不溶
性成分とに分離した。両者について、タンパク質の定量
を行い、全膜タンパク質中の可溶化されたタンパク質の
割合を求めた。また、上清中に可溶化されたATPアー
ゼならびに5´−ヌクレオチダーゼの活性をそれぞれ測
定した。図2により、ノニルチオマルトシドによる膜タ
ンパク質の可溶化には、約10mMの濃度が最適である
ことがわかった。
【0037】
【実施例5】前述の方法により得られたオクチルチオマ
ルトシド、デシルチオマルトシド、ウンデシルチオマル
トシドならびに従来既知の膜タンパク質可溶化剤である
ヘプチルチオグルコシドについて、実施例4と同じ方法
を用いて、膜タンパク質の可溶化能力を比較した。結果
を図3に示す。
【0038】なお、以下の図3〜図5中の略号は、以下
のものを表す。
【0039】OTM:オクチル β−D−チオマルトシ
ド NTM:ノニル β−D−チオマルトシド DTM:デシル β−D−チオマルトシド UTM:ウンデシル β−D−チオマルトシド HTG:ヘプチル β−D−チオグルコシド DoTM:ドデシル β−D−チオマルトシド 図3の結果から、デシルチオマルトシドとウンデシルチ
オマルトシドの場合には、どちらも10mM程度以上の
濃度において、約40%の膜タンパク質が可溶化される
ことがわかった(不要なタンパク質まで可溶化しないた
めには、40%程度の可溶化が最適であることが知られ
ている)。また、オクチルチオマルトシドの場合には、
約20mM以上で同程度の可溶化能を示したが、ヘプチ
ルチオグルコシドの場合には40mM以上の可溶化剤濃
度が必要であることもわかった。すなわち、新規可溶化
剤であるアルキルチオマルトシドの場合、従来より用い
られてきたヘプチルチオグルコシドに比べて1/4程度
の濃度でも十分な膜タンパク質の可溶化が行われること
がわかった。
【0040】
【実施例6】前述の方法により得られたオクチルチオマ
ルトシド、デシルチオマルトシド、ウンデシルチオマル
トシドならびに従来既知の膜タンパク質可溶化剤である
オクチルグルコシド、ヘプチルチオグルコシドについ
て、実施例4と同じ方法を用いて、腸炎ビブリオ菌の膜
に存在するATPアーゼの可溶化を行い、その変性/失
活の度合いを調べた。結果を図4に示す。なお、オクチ
ルグルコシドでは、この酵素が失活した。
【0041】図4の結果から、使用するアルキルチオマ
ルトシドによって、最適濃度に若干の差があるものの、
ノニルチオマルトシド、デシルチオマルトシドなどによ
り、高い活性を保持した形でATPアーゼが可溶化され
ること、すなわち、酵素活性の失活が起こっていないこ
とがわかった。また、可溶化されたATPアーゼの諸性
質は、膜に結合している状態のものと同じであることも
確認された。すなわち、酵素の変性も起こっていないも
のと考えられる。図4から明らかなように、従来公知の
可溶化剤であるヘプチルチオグルコシドでこの酵素を可
溶化した場合、ノニルチオマルトシドの場合に比べ活性
が1/2程度に減少する。これらの実験結果より、アル
キルチオマルトシドは、従来既知の膜タンパク質可溶化
剤であるオクチルグルコシド、ヘプチルチオグルコシド
よりも膜タンパク質の変性・失活を起こしにくく、優れ
た可溶化剤であることが分かった。
【0042】
【実施例7】可溶化した膜タンパク質を精製してその性
質を調べたり、人工膜に組み込んで機能を解析したりす
る場合、可溶化剤を除く必要がある。可溶化剤の透析に
よる除去は、その中でも最も簡便・迅速でしかも経済的
な方法である。アルキルチオマルトシドについて透析に
よる除去が可能であるかどうか調べた。10mMの(膜
タンパク質の可溶化に最も適した濃度)の可溶化剤を透
析膜に入れ、1000倍量の50mMリン酸カリウム緩
衝液(pH7.5)に対し4℃で透析を行い、一定時間
毎に透析膜中の液の可溶化剤濃度を定量した。結果を図
5に示す。図5の結果から、オクチルチオマルトシドと
ノニルチオマルトシドが使いやすく、デシルチオマルト
シドも使用可能であることがわかった。ところが、ウン
デシルチオマルトシドおよびドデシルチオマルトシドの
場合には、他の方法で除去する必要があることがわかっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可溶化剤の一例であるノニル−β−D
−チオマルトシドのIRチャートを示す。
【図2】本発明の可溶化剤であるノニル−β−D−チオ
マルトシドを用いた膜タンパク質の可溶化と膜中に存在
する酵素(ATPアーゼならびに5´−ヌクレオチダー
ゼ)の可溶化能の測定結果を示す。
【図3】本発明の各種可溶化剤を用いた場合の腸炎ビブ
リオ菌の膜タンパク質の可溶化能の比較を示す。
【図4】本発明の各種可溶化剤を用いた場合の腸炎ビブ
リオ菌の膜中のATPアーゼの可溶化能の比較を示す。
【図5】本発明の各種可溶化剤の透析による除去速度の
比較を示す。
【符号の説明】
OTM:オクチル β−D−チオマルトシド NTM:ノニル β−D−チオマルトシド DTM:デシル β−D−チオマルトシド UTM:ウンデシル β−D−チオマルトシド HTG:ヘプチル β−D−チオグルコシド DoTM:ドデシル β−D−チオマルトシド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) G−SR (I) [式中、Gは2〜3個の糖残基からなるオリゴ糖を示
    し、Rは、炭素数6〜10の中鎖アルキル基を示し、G
    とSR基との結合は、β−グリコシド結合である。]で
    表されるチオグリコシドを有効成分とする可溶化剤。
  2. 【請求項2】一般式(I) G−SR (I) [式中、Gは2〜3個の糖残基からなるオリゴ糖を示
    し、Rは、炭素数6〜10の中鎖アルキル基を示し、G
    とSR基との結合は、β−グリコシド結合である。]で
    表されるチオグリコシドを用いることを特徴とする膜タ
    ンパク質の可溶化方法。
  3. 【請求項3】一般式(I) G−SR (I) [式中、Gは2〜3個の糖残基からなるオリゴ糖を示
    し、Rは、炭素数6〜10の中鎖アルキル基を示し、G
    とSR基との結合は、β−グリコシド結合である。]で
    表されるチオグリコシドを用いることを特徴とする膜タ
    ンパク質の分離精製方法。
  4. 【請求項4】一般式(I) G−SR (I) [式中、Gは2〜3個の糖残基からなるオリゴ糖を示
    し、Rは、炭素数6〜10の中鎖アルキル基を示し、G
    とSR基との結合は、β−グリコシド結合である。]で
    表されるチオグリコシドを用いて可溶化した膜タンパク
    質の人工膜への再構成方法。
JP19328791A 1991-08-01 1991-08-01 膜タンパク質の可溶化剤 Pending JPH0532689A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6461629A (en) * 1987-08-17 1989-03-08 Jr 3 Inc Power-moment sensor unit and manufacture thereof
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JP2011506354A (ja) * 2007-12-15 2011-03-03 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 膜タンパク質の抽出方法
WO2012133695A1 (ja) 2011-03-31 2012-10-04 クニミネ工業株式会社 タンパク質結晶化条件探索剤及びタンパク質結晶化条件探索方法

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