JP4910984B2 - データ伝送システム、伝送装置、およびデータ伝送制御方法 - Google Patents

データ伝送システム、伝送装置、およびデータ伝送制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、物理的に異なる複数の伝送路を介してデータの伝送を行なうデータ伝送システムに関する。
アクセス制御にCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)方式を用いるEthernet(登録商標)のパケットを、元来、音声信号の伝送に用いられているSDH(Synchronous Digital Hierarchy)/SONET(Synchronous Optical NETwork)を介して伝送するデータ伝送システムが開示されている(特許文献1,2参照)。
図11はデータ伝送システムの構成を示すブロック図である。図11のデータ伝送システムは、パケット装置1,2および伝送装置3,4を有している。パケット装置1はEthernet上の伝送路(以下、「Ethernet伝送路」という)50,51を介して伝送装置3と接続しており、また、パケット装置2はEthernet伝送路52,53を介して伝送装置4と接続している。伝送装置3と伝送装置4とはSDH/SONET網を構成する伝送路(以下、「SDH/SONET伝送路」という)54,55を介して接続している。
パケット装置1,2は、パケットの送信先を決定するなどのパケット処理を行なう通信装置であり、例えばルータあるいはレイヤ3スイッチなどである。パケット装置1,2は、CSMA/CD方式に対応したLAN(Local Area Network)インタフェースを備えており、このLANインタフェースを介して伝送装置3,4と、MAC(Media Access Control)フレームの送受信を行なう。
伝送装置3,4は、MACフレームのデータをSDH/SONETフレームにのせて伝送する装置である。伝送装置3,4は、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)で勧告されたG.7041に規定されたGFP(Generalized Framing Procedure)機能を有している。
GFP機能を有することによって、伝送装置3,4は、パケット装置1,2から送信されたMACフレームをSDH/SONETフレームにマッピングし、SDH/SONET伝送路54,55を介して対向する伝送装置3,4にSDH/SONETフレームを送信する。
対向する伝送装置3,4からSDH/SONETフレームを受信した伝送装置3,4は、SDH/SONETフレームからMACフレームを抽出し、Ethernet伝送路51,52を介してパケット装置1,2に送信する。
また、伝送装置3,4は、ITU−Tで勧告されたG.707に規定されたVCAT(Virtual Concatenation)機能と、ITU−Tで勧告されたG.7042に規定されたLCAS(Link Capacity Adjustment Scheme)機能とを有している(非特許文献1参照)。
VCAT機能とは、SDH/SONET内の複数のVCパスを仮想的に連結して1本のVCパスとして使用する機能である。VCAT機能では、VC−3(43.384Mbps)やVC−4(149.76Mbps)などのVC(Virtual Container)パスを複数本束ねて従来のハイアラーキに依存しないデータレートを提供することができる。
また、LCAS機能とは、VCパスを追加することによって、あるいはVCパスを削除することによって、VCAT機能にて提供されるデータレートを動的に増減させる機能である。
図12は伝送装置3の構成を示すブロック図である。伝送装置3は、SDH/SONET伝送路54を介して伝送装置4(不図示)にSDH/SONETフレームを送信する送信部30およびSDH/SONET伝送路54を介して伝送装置4からSDH/SONETフレームを受信する受信部31を有している。
まず、送信部30の動作について説明する。ここでは、SDH/SONET伝送路54を介して伝送装置3から伝送装置4へSDH/SONETフレームを送信するときの一例を示す。
送信部30は、Ethernet伝送路50を介してパケット装置1(不図示)からMACフレームを受信すると、受信したMACフレームをSDH/SONETのフレームにマッピングし、SDH/SONET伝送路54を介して伝送装置4に送信する。
ここで、図13を参照して、送信部30の構成について詳細に説明する。送信部30は、MAC受信部3000、バッファ部3001、GFP生成部3002、VCAT/LCAS生成部3003、およびSDH生成部3004を有している。
MAC受信部3000は、Ethernet伝送路50と接続しており、また、バッファ部3001およびGFP生成部3002と接続している。GFP生成部3002はVCAT/LCAS生成部3003と接続しており、また、VCAT/LCAS生成部3003はSDH生成部3004を介してSDH/SONET伝送路54と接続している。
MAC受信部3000は、Ethernet伝送路50を介してパケット装置1(不図示)からMACフレームを受信すると、MACフレームに付与されているSFD(Start of frame delimiter)とPreambleとを含むヘッダを除去し、除去されたMACフレームをMACヘッダ除去フレームとしてバッファ部3001に蓄積する。MAC受信部3000は、MACヘッダ除去フレームをバッファ部3001に蓄積しておき、SDH/SONET伝送路54のデータレートに合うようにMACヘッダ除去フレームを読み出すことによって、MACフレームとSDH/SONETフレームとのデータレートを調整する。そして、MAC受信部3000はMACヘッダ除去フレームをGFP生成部3002に出力する。
GFP生成部3002は、MAC受信部3000からMACヘッダ除去フレームを受信すると、MACヘッダ除去フレームにGFPヘッダを付加することにより、MACヘッダ除去フレームをGFPフレームにカプセル化する。そして、GFP生成部3002は、GFPフレームをVCAT/LCAS生成部3003に出力する。
VCAT/LCAS生成部3003は、GFP生成部3002からGFPフレームを受信すると、受信したGFPフレームを、複数のVCパスをグループ化したVCG(Virtual Concatenation Group)に分類し、VCパスフレームのペイロードにGFPフレームをマッピングする。VCAT/LCAS生成部3003は、GFPフレームをマッピングしたときに、VCパスフレームのペイロードの領域内に空き領域があれば、その空き領域にアイドルフレームをマッピングする。そして、VCAT/LCAS生成部3003はVCパスフレームをSDH生成部3004に出力する。
SDH生成部3004は、VCパスフレームをVCAT/LCAS生成部3003から受信すると、SDH/SONETフレームのペイロードにマッピングし、SDH/SONET伝送路54を介して対向する伝送装置4(不図示)に送信する。
次に、受信部31の動作について説明する。ここでは、SDH/SONET伝送路55を介して伝送装置4から送信されたSDH/SONETフレームを伝送装置3にて受信したときの一例を示す。
受信部31は、SDH/SONET伝送路55を介して伝送装置4からSDH/SONETフレームを受信すると、SDH/SONETフレームからMACフレームを抽出し、Ethernet伝送路51を介してパケット装置1に送信する。
ここで、図14を参照して、受信部31の構成について詳細に説明する。受信部31は、SDH受信部3105、VCAT/LCAS受信部3104、VCバッファ部3103、GFP受信部3102、MAC生成部3101、およびバッファ部3100を有している。
MAC生成部3101は、Ethernet伝送路51に接続しており、また、バッファ部3100およびGFP受信部3102と接続している。GFP受信部3102はVCAT/LCAS受信部3104と接続している。VCAT/LCAS受信部3104は、VCバッファ部3103と接続しており、また、SDH受信部3105を介してSDH/SONET伝送路55に接続している。
SDH受信部3105は、SDH/SONET伝送路55を介して伝送装置4(不図示)からSDH/SONETフレームを受信すると、SDH/SONETフレームを終端することにより、SDH/SONETフレームのペイロードからVCパスフレームを抽出する。そして、SDH受信部3105は抽出したVCパスフレームをVCAT/LCAS受信部3104へ出力する。
VCAT/LCAS受信部3104は、SDH受信部3105からVCパスフレームを受信すると、VCGごとにVCパスフレームを分類する。VCAT/LCAS受信部3104は、伝播遅延の小さいVCパスのVCパスフレームをVCバッファ部3103に蓄積することにより、同じVCGに含まれるそれぞれのVCパスの位相差を吸収する。
なお、VCパスフレームに含まれているPOH(Path OverHead)のH4バイトには、マルチフレーム情報が格納されている。マルチフレーム情報とは、VCパスを識別する情報である。VCAT方式では、VCAT/LCAS受信部3104は、マルチフレーム情報から、同じVCGに含まれるそれぞれのVCパスの位相差を検出し、伝播遅延の小さいVCパスのVCパスフレームをVCバッファ部3103に蓄積することにより、それぞれのVCパスの位相差を吸収する。これによれば、VCAT/LCAS受信部3104から出力されるそれぞれのVCパスの伝播遅延時間を均一にすることができる。
VCAT/LCAS受信部3104は、VCパスフレームを終端することにより、VCパスフレームのペイロードからGFPフレームとアイドルフレームを抽出し、GFP受信部3102に出力する。
GFP受信部3102は、VCAT/LCAS受信部3104からGFPフレームとアイドルフレームを受信すると、GFPフレームからGFPヘッダを除去することより、MACヘッダ除去フレームを抽出するともに、アイドルフレームを破棄する。そして、GFP受信部3102はMACヘッダ除去フレームをMAC生成部3101に出力する。
MAC生成部3101は、GFP受信部3102からMACヘッダ除去フレームを受信すると、SFDとPreambleとを含むヘッダを付加することにより、MACフレームを生成する。MAC生成部3101は、生成したMACフレームをバッファ部3100に蓄積しておき、Ethernet伝送路51のデータレートに合うようにMACフレームを読み出すことによって、Ethernet伝送路51とSDH/SONET伝送路55とのデータレートを調整する。そして、MAC生成部3101は、Ethernet伝送路51を介してパケット装置1(不図示)にMACフレームを送信する。
図15はVCバッファ部3103に蓄積されているGFPフレームとアイドルフレームとを含むVCパスフレームの蓄積状況を示す図である。
図15Aを参照すると、VCGのメンバには、VC#1からVC#7まで7個のVCパスが含まれている。図15Aでは、VC#1からVC#6のそれぞれの伝播遅延時間は同じような時間であるので、VCバッファ部3103に蓄積されているそれぞれのVCパスフレームのデータ量はおよそ同じデータ量である。また、VC#7の伝播遅延時間が最大であるので、VCバッファ部3103に蓄積されているVC#7のVCパスフレームのデータ量は最小である。VC#1からVC#6のそれぞれのVCパスフレームがVCバッファ部3103に蓄積されることによって、VC#1からVC#6までのVCパスと伝播遅延が最大のVC#7のVCパスとの位相が調整される。
ここでは、VCパスがVC−4のVCパスとする。また、VCGに含まれるVCパスのうち、VC#1からVC#6の伝播遅延時間が1msecとし、VC#7の伝播遅延時間が51msecとする。この場合、VCバッファ部3103に蓄積されるデータ量は、VC#1からVC#6のVCパスフレームが50msecの位相差の分だけ蓄積されることから、6個×149.76Mbps×50msec=44.928Mbitとなる。
図15Bは、VCGのメンバからVC#7の削除が行なわれ、VCGのメンバにVC#1からVC#6まで6つのVCパスが含まるようになったときの例を示す図である。伝播遅延時間の最大のVC#7がVCGのメンバから削除されると、VC#1からVC#6のVCパスの位相差が緩和されるので、VCAT/LCAS受信部3104は、VCバッファ部3103への入力データレートを維持しながらVCバッファ部3103の出力データレートを増加させてGFP受信部3102へバースト的にデータを出力する。
再び図14を用いて、MAC生成部3101、バッファ部3100、VCAT/LCAS受信部3104、およびVCバッファ部3103におけるそれぞれの入力データレートとそれぞれの出力データレートについて詳細に説明する。
SDH/SONET伝送路55のデータレートは、一例として伝送路を16本多重化したSTM(Synchronous Transport Module)−16の2.48832Gbpsであり、また、Ethernet伝送路51のデータレートはGBE(Giga Bit Ethernet)の1Gbpsである。
この場合、MAC生成部3101およびバッファ部3100における、それぞれの入力データレートはSDH/SONETのデータレートに一致する2.48832Gbpsとなり、それぞれの出力データレートはGBEに一致する1Gbpsとなる。
また、VCAT/LCAS受信部3104およびVCバッファ部3103における、それぞれの入力データレートおよびそれぞれの出力データレートはVCGに含まれるVCパスのデータレートの和となる。
したがって、例えば、VCGに7個のVC−4のVCパスが含まれているとき、VC−4で規定されているデータレートは149.76Mbpsなので、VCAT/LCAS受信部3104およびVCバッファ部3103のそれぞれの入力データレートは149.76Mbps×7=1.04832Gbpsとなる。
VCAT/LCAS受信部3104とVCバッファ部3103における、それぞれの出力データレートは、SDH/SONETのデータレートと同じ2.48832Gbpsであるが、通常入力データレートと同じデータレートになるので、1.04832Gbpsとなる。
一方、バースト的にデータを出力する際には、VCAT/LCAS受信部3104とVCバッファ部3103におけるそれぞれの出力データレートは、上述の1.04832Gbpsから最大出力データレートの2.48832Gbpsまで増加する。そのため、バッファ部3100は、VCAT/LCAS受信部3104にてVCパスが削除されると、VCバッファ部3103からVCAT/LCAS受信部3104を介して通常よりも高い入力データレートでデータを受信する。
次に、MACフレームを最大のデータレートで受信しているときにVCGのメンバからVCパスを削除したときのバッファ部3100に蓄積されるデータ量について詳細に説明する。
伝送装置3に対向する伝送装置4がパケット装置2から64byteのMACフレームを最大のデータレートで受信する場合、パケット装置2はIFG(Inter frame gap)が12byte以上になるような一定の間隔で64byteのMACフレームを伝送装置4に送信する。ここでは、IFGが20byteのときの例を示す。IFGが20byteの場合、パケット装置2から送信されるMACフレームのデータレートは、1Gbps×64byte÷(64byte+20byte)≒761.905Mbpsとなる。
伝送装置4は64byteのMACフレームに8byteのGFPヘッダを付与することによってGFPフレームにカプセル化するので、GFPフレームのデータレートは761.905Mbps×(8byte+64byte)÷64byte≒857.143Mbpsとなる。
そして、GFPフレームはVCGに含まれる7個のVCパスのVCパスフレームのペイロードにマッピングされる。ここでは、VCGに含まれるVCパスのVCパスフレームのデータレート=1048.32Mbpsのうち、857.143MbpsにGFPフレームがマッピングされ、残りの191.18Mbpsにアイドルフレームがマッピングされる。
伝送装置3と伝送装置4は同一の構成および同一の機能を有している。したがって、伝送装置3においても、伝送装置4からのVCパスフレームのデータレートは1048.32Mbpsであり、857.143MbpsにGFPフレームがマッピングされ、残りの191.18Mbpsにアイドルフレームがマッピングされる。
伝送装置3のVCバッファ部3103に44.928MbitのVCパスフレームが蓄積されている場合、伝播遅延時間が最大のVCパス#7をVCGのメンバから削除すると、VCバッファ部3103から出力されるGFPフレームのデータ量は、44.928Mbit×857.143Mbps÷1048.32Mbps≒36.734Mbitとなる。また、MACフレームのデータ量は、36.734Mbit×64byte÷72byte≒32.653Mbitとなる。つまり、SDH/SONETのデータレートが2.48832Gbpsの場合、バッファ部3100は32.653MbitのMACフレームを受信することになる。
一方、バッファ部3100の出力データレートはGBEの1Gbpsであるので、64byteのMACフレームを出力するときの出力データレートは761.905Mbpsとなる。この場合、最大で(2.48832Gbps−761.905Mbps)×32.653Mbit÷2.48832Gbps=22.655Mbitのデータがバッファ部3100に蓄積されることになる。
特開2005−155558号公報 特開2006−135754号公報 ITU−T G.7042、"Link capacity adjustment scheme (LCAS) for virtual concatenated signals"、November 2001
VCバッファ部3103にはSDH/SONET伝送路55の経路長の差分を考慮してその位相差を吸収するだけのVCパスフレームが蓄積されるので、一般的に大容量のメモリが搭載される。
一方、バッファ部3100は、SDH/SONET伝送路55からEthernet伝送路51へのMACフレームのデータレートを調整するためだけに用いられる。そのため、バッファ部3100に蓄積されるMACフレームのデータ量は小さいので、バッファ部3100には小容量のメモリが搭載される。
しかし、データを損失させずに動的にVCATのデータレートを変更するには、バッファ部3100に大量のMACフレームを蓄積することのできる大容量のメモリが必要となってしまう。
また、バッファ部3100に小容量のメモリが搭載されている場合に、伝播遅延時間が大きいVCパスをVCGのメンバから削除すると、伝送装置3の内部でバーストが発生し、バッファ部3100にてオーバフローを起こしてしまう可能性があった。この場合、データの損失が発生し、データの伝送を継続することができなかった。
本発明の目的は、大容量のメモリを搭載しなくとも、データを損失することなくデータの伝送を継続することのできる伝送システム、伝送装置、および伝送制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のデータ伝送システムは、
伝送装置間の複数のパスを仮想的に連結してパスグループを構成し、前記伝送装置間のデータを前記パスグループによって転送するデータ伝送システムであって、
入力されたデータを、前記パスグループに属する複数のパスに分けて送信する第1の伝送装置と、
前記第1の伝送装置へデータを出力する第1のデータ装置と、
前記第1の伝送装置から前記複数のパスを介して前記データを受信し、前記複数のパス間のデータの位相差に応じた分の前記データを第1のバッファに一時的に蓄積することで前記位相差を調整し、位相差の調整されたデータを前記第1のバッファよりも容量が小さい第2のバッファを介して出力する第2の伝送装置と、
前記第2の伝送装置から出力されたデータを受信する第2のデータ装置と、
を有し、
前記第1の伝送装置は、前記パスグループからパスを削除しようとするとき、前記第1のデータ装置から前記第1の伝送装置へ出力されるデータのデータレートを前記第1のデータ装置に低下させた後に前記パスグループから前記パスを削除する構成である。
また、本発明の伝送装置は、
伝送装置間の複数のパスを仮想的に連結してパスグループを構成し、前記伝送装置間のデータを前記パスグループによって転送する伝送装置であって、
データ装置から入力されたデータを、前記パスグループに属する複数のパスに分けて仮想的に連結されている異なる伝送装置に送信する送信部と、
前記複数のパスを介して前記異なる伝送装置からデータを受信し、前記複数のパス間のデータの位相差に応じた分の前記データを第1のバッファに一時的に蓄積することで前記位相差を調整し、位相差の調整されたデータを前記第1のバッファよりも容量が小さい第2のバッファを介して前記データ装置へ出力する受信部と、
を有し、
前記受信部は、前記パスグループからパスを削除しようとするとき、前記データ装置から前記伝送装置へ入力されるデータのデータレートを前記データ装置に低下させた後に前記パスグループから前記パスを削除する構成である。
また、本発明のデータ伝送制御方法は、
入力されたデータをパスグループに属する複数のパスに分けて送信する第1の伝送装置と、前記第1の伝送装置へデータを送信する第1のデータ装置と、前記第1の伝送装置から前記複数のパスを介して前記データを受信し、前記複数のパス間のデータの位相差に応じた分の前記データを第1のバッファに一時的に蓄積することで前記位相差を調整し、位相差の調整されたデータを前記第1のバッファよりも容量が小さい第2のバッファを介して出力する第2の伝送装置と、前記第2の伝送装置から出力されたデータを受信する第2のデータ装置と、を有するデータ伝送システムにおいて、
前記第1の伝送装置と前記第2の伝送装置との間の複数のパスを仮想的に連結してパスグループを構成し、前記第1の伝送装置と前記第2の伝送装置の間のデータを前記パスグループによって転送するためのデータ伝送制御方法であって、
前記第1の伝送装置が、前記パスグループからパスを削除しようとするとき、前記第1のデータ装置から前記第1の伝送装置へ送信されるデータのデータレートを前記第1のデータ装置に低下させた後に前記パスグループから前記パスを削除する方法である
パスグループに属する複数のパス間のデータの位相差に応じた分のデータが第1のバッファに蓄積されるので、パスグループからパスを削除したときに、第1のバッファに蓄積すべきデータ量が減少し、第1のバッファから第2のバッファにバースト的にデータが流入することになる。そのような場合でも、本発明によれば、第1の伝送装置から第2の伝送装置に送信するデータのデータレートを低下させることにより、第1のバッファに蓄積されているデータのデータ量を低減させた後にパスグループからパスを削除するので、第2のバッファに流入するデータ量を低減することができる。これにより、大容量のメモリを搭載しなくとも、データを損失することなくデータの伝送を継続することができる。
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本実施形態におけるデータ伝送システムの構成を示すブロック図である。データ伝送システムは伝送装置3,4を有している。
第1の伝送装置である伝送装置3はEthernet伝送路50,51を介してデータ装置の一例としてパケット装置1(不図示)に接続しており、第2の伝送装置である伝送装置4はEthernet伝送路52,53を介してパケット装置2(不図示)に接続している。伝送装置3と伝送装置4はSDH/SONET伝送路54,55を介して互いに接続している。
伝送装置3,4は、MACフレームのデータをSDH/SONETフレームにのせて伝送する装置である。伝送装置3,4は、ITU−Tで勧告されたG.7041に規定されたGFP機能を有している。GFP機能を有することによって、伝送装置3,4は、パケット装置1,2から送信されたMACフレームのデータをSDH/SONETフレームにマッピングし、SDH/SONET伝送路54,55を介して対向する伝送装置3,4に送信する。
対向する伝送装置3,4からSDH/SONETフレームを受信した伝送装置3,4は、SDH/SONETフレームからMACフレームのデータを抽出し、Ethernet伝送路51,52を介してパケット装置1,2に送信する。
また、伝送装置3,4は、ITU−Tで勧告されたG.707に規定されたVCAT機能と、ITU−Tで勧告されたG.7042に規定されたLCAS機能とを有している。
本実施形態の概要を説明すると、伝送装置3は、パケット装置1からのデータを、パスグループの一例であるVCGに属する複数のVCパスに分けて送信する。
伝送装置4は、伝送装置3から複数のVCパスを介してデータを受信すると、複数のVCパス間のデータの位相差に応じた分のデータを第1のバッファに一時的に蓄積することで位相差を調整する。そして、伝送装置4は位相差の調整されたデータを第2のバッファを介してパケット装置2に送信する。
伝送装置3は、VCGからVCパスを削除しようとするとき、伝送装置4に送信するデータのデータレートを低下させた後にVCGのメンバからVCパスを削除する。
VCGに属する複数のVCパス間のデータの位相差に応じた分のデータが第1のバッファに蓄積されるので、VCGから、遅延の大きなVCパスを削除したときに、第1のバッファに蓄積すべきデータ量が減少し、第1のバッファから第2のバッファにバースト的にデータが流入することになる。
そのような場合でも、本実施形態によれば、伝送装置3から伝送装置4に送信するデータのデータレートを低下させることにより、第1のバッファに蓄積されているデータのデータ量を低減させた後にVCGからVCパスを削除するので、第2のバッファに流入するデータ量を低減することができる。これにより、第2のバッファとして大容量のメモリを搭載しなくとも、データを損失することなくデータの伝送を継続することができる。
また、図2を参照すると、データ伝送システムは監視制御装置5を更に有している。監視制御装置5はインターネットなどの回線56を介して伝送装置3と接続しており、また回線57を介して伝送装置4と接続している。
監視制御装置5は、伝送装置3,4の動作を監視しており、オペレータからの要求に応じて監視中の伝送装置3,4を制御する。ある伝送装置を交換するために、その伝送装置を経由するVCパスを他の伝送装置を経由するVCパスに変更する場合に、オペレータはその伝送装置を経由するVCパスを削除するよう監視制御装置5に要求する。または、データ伝送システムを使用している使用者からの契約変更に伴ってデータレートを減少させる場合に、オペレータは複数のVCパスの中からいずれかのVCパスを削除するよう監視制御装置5に要求する。
監視制御装置5は、オペレータからVCパスを削除するように要求されると、伝送装置3にVCパスを削除することを指示するためのパス削除要求を送る。
図3は本実施形態における伝送装置3の構成を示すブロック図である。伝送装置3は送信部30および受信部31を有している。送信部30と受信部31とは制御線32,33,34を介して相互に接続している。
まず、送信部30の動作について説明する。送信部30は、Ethernet伝送路50を介してパケット装置1(不図示)からMACフレームを受信すると、MACフレームをSDH/SONETフレームにマッピングし、SDH/SONET伝送路54を介して伝送装置4(不図示)に送信する。
また、送信部30は、監視制御装置5(不図示)からパス削除要求を受け付けると、削除するVCパスの番号をCMF(Client Management Frame)に格納する。そして、送信部30は、VCパスの番号を格納したCMFを伝送装置4に送信し、VCパスを削除したときに伝送装置4の内部でバースト的に出力されるデータのデータ量(以下、「バーストデータ量」という)を算出するよう伝送装置4に要求する。伝送装置4ではVCパス間の位相差を緩和するためにバッファにデータが蓄積されるが、遅延の大きなVCパスを削除すると、緩和すべき位相差が小さくなるので、バッファに蓄積すべきデータ量が減る。そのため、VCパスの削除に伴って、減った分のデータがバッファからバースト的に出力されることとなる。このときにバースト的に出力されるデータのデータ量がバーストデータ量である。
ここで、図4を参照して、送信部30の構成について詳細に説明する。送信部30は、MAC受信部300、バッファ部301、GFP生成部302、VCAT/LCAS生成部303、およびSDH生成部304を有している。
MAC受信部300は、Ethernet伝送路50と接続しており、また、バッファ部301およびGFP生成部302と接続している。GFP生成部302はVCAT/LCAS生成部303と接続しており、また、VCAT/LCAS生成部303はSDH生成部304を介してSDH/SONET伝送路54と接続している。
MAC受信部300は、図13に示したMAC受信部3000と同様の動作を行なう。具体的には、MAC受信部300は、Ethernet伝送路50を介してパケット装置1(不図示)からMACフレームを受信すると、MACフレームに付与されているSFDとPreambleとを含むヘッダを除去し、ヘッダの除去されたMACフレームをMACヘッダ除去フレームとしてバッファ部301に蓄積する。MAC受信部300は、バッファ部301に蓄積しておいたMACヘッダ除去フレームを、SDH/SONET伝送路54のデータレートで読み出すことによって、MACヘッダ除去フレームのデータレートを、Ethernet伝送路50のデータレートから、SDH/SONET伝送路54上のSDH/SONETフレームのデータレートに変換する。そして、MAC受信部300はMACヘッダ除去フレームをGFP生成部302に出力する。
MAC受信部300の以上の動作は、図13に示したMAC受信部3000の動作と同様であるが、さらに、MAC受信部300は、パケット装置1から送信されるMACフレームのデータレートを制御するよう受信部31に要求する点でMAC受信部3000と異なっている。
MAC受信部300は、MACフレームをパケット装置1から受信すると、制御線32を介して、パケット装置1から送信されるMACフレームのデータレートを制御するための制御信号を受信部31のMAC生成部312(不図示)に出力する。
GFP生成部302は、図13に示したGFP生成部3002と同様の動作を行なう。具体的には、GFP生成部302は、MAC受信部300からMACヘッダ除去フレームを受信すると、MACヘッダ除去フレームにGFPヘッダを付加することにより、MACヘッダ除去フレームをGFPフレームにカプセル化する。そして、GFP生成部302は、GFPフレームをVCAT/LCAS生成部303に出力する。
GFP生成部302の以上の動作は、図13に示したGFP生成部3002の動作と同様であるが、さらに、GFP生成部302はバーストデータ量を算出するよう伝送装置4に要求する点でGFP生成部3002と異なっている。具体的には、GFP生成部302は、削除するVCパスの番号を、制御線35を介してVCAT/LCAS生成部303から受信すると、受信したVCパスの番号をCMFに格納する。そして、GFP生成部302は、CMFを伝送装置4に送信し、バーストデータ量を算出するよう伝送装置4に要求する。
VCAT/LCAS生成部303は、図13に示したVCAT/LCAS生成部3003と同様の動作を行なう。具体的には、VCAT/LCAS生成部303は、GFP生成部302からGFPフレームを受信すると、受信したGFPフレームを、複数のVCパスをグループ化したVCGに分類し、VCパスフレームのペイロードにGFPフレームをマッピングする。そして、VCAT/LCAS生成部303はVCパスフレームをSDH生成部304に出力する。
VCAT/LCAS生成部303の以上の動作は、図13に示したVCAT/LCAS生成部3003の動作と同様であるが、さらに、VCAT/LCAS生成部303はVCパスを削除する点でVCAT/LCAS生成部3003と異なっている。具体的には、VCAT/LCAS生成部303は、監視制御装置5からパス削除要求を受けると、制御線35を介して削除するVCパスの番号をGFP生成部302に出力する。また、VCAT/LCAS生成部303は、VCパスを削除することを指示するための制御信号を、制御線34を介してGFP受信部312から受信すると、VCパスの削除を開始する。
VCAT/LCAS生成部303がVCパスの削除を開始する時刻は、VCAT/LCAS生成部303が制御線34を介してGFP受信部312から制御信号を受信する時刻である。また、これらの時刻は、伝送装置3からSDH/SONET伝送路54を介して伝送装置4へデータレートの低減されたデータが送信される時刻と同じである。
SDH生成部304は、図13に示したSDH生成部3004と同様の動作を行なう。具体的には、SDH生成部304は、VCパスフレームをVCAT/LCAS生成部303から受信すると、SDH/SONETフレームのペイロードにマッピングし、SDH/SONET伝送路54を介して対向する伝送装置4に送信する。
次に、再び図3を参照し、受信部31の動作について説明する。受信部31は、伝送装置4からSDH/SONETフレームを受信すると、SDH/SONETフレームからMACフレームを抽出し、パケット装置1に送信する。
受信部31はバーストデータ量を算出する機能を有している。ここでは、伝送装置3の送信部30から送信されたCMFを伝送装置4の受信部(不図示)にて受信し、伝送装置4の受信部がバーストデータ量を算出する処理の一例を示す。伝送装置4の受信部は、伝送装置3からCMFを受信すると、CMFに格納されているVCパスの番号と自身のVCバッファ部(不図示)に蓄積されているデータのデータ量とからバーストデータ量を算出する。
例えば、VCGのメンバにはVC#1からVC#7まで7個のVCパスが含まれており、VC#7の遅延伝播時間が最大とし、VC#1の遅延伝播時間が2番目に大きいとする。VC#7を削除するとき、2番目に遅延伝播時間が大きいVC#1の位相にVC#2からVC#6の位相を合わせることになる。その際、VCパス間の位相差が小さくなるので、伝送装置4のVCバッファ部に蓄積すべきデータ量が減る。この場合、伝送装置4の受信部は、VCGのメンバからVC#7が削除されるとき、VCバッファ部に蓄積されているVC#1からVC#6のそれぞれの減る分のデータのデータ量を算出し、算出したそれぞれのデータ量を合算する。
そして、伝送装置4の受信部は、合算したデータ量をバーストデータ量としてCMFに格納し、CMFを伝送装置3に送信するよう伝送装置4の送信部(不図示)に指示する。
受信部31は、送信部30からの要求に対する回答である、伝送装置4の受信部で算出されたバーストデータ量が格納されているCMFを伝送装置4から受信すると、CMFに格納されているバーストデータ量に基づきパケット装置1から送信されるMACフレームのデータレートを低減させる。受信部31は、データレートを低減することにより、伝送装置4のVCバッファ部に一時的に蓄積される位相差分のデータを、位相差分のデータが伝送装置4のバッファ部(不図示)にバースト的に流入してもバッファ部をオーバフローさせないだけのデータ量に低下させる。これによれば、実際にバースト的に出力されるデータのデータ量に基づいてデータレートを低下させるので、伝送装置4のバッファ部におけるオーバフローを確実に防止できる。
また、受信部31は、伝送装置4のVCバッファに蓄積されている位相差に応じた分のデータの出力が完了した後に、もとのデータレートのデータを蓄積できるタイミングでパケット装置1からのデータのデータレートの制限を解除する。データレートの制限を解除することによって、もとのデータレートに戻すことができる。
ここで、図5を参照して、受信部31の構成について詳細に説明する。受信部31は、SDH受信部315、VCAT/LCAS受信部314、VCバッファ部313、GFP受信部312、MAC生成部311、およびバッファ部310を有している。
MAC生成部311は、Ethernet伝送路51に接続しており、また、バッファ部310およびGFP受信部312と接続している。GFP受信部312はVCAT/LCAS受信部314と接続している。VCAT/LCAS受信部314は、VCバッファ部313と接続しており、また、SDH受信部315を介してSDH/SONET伝送路55に接続している。
SDH受信部315は、図14示したSDH受信部3105と同様の動作を行なう。具体的には、SDH受信部315は、SDH/SONET伝送路55を介して伝送装置4(不図示)からSDH/SONETフレームを受信すると、SDH/SONETフレームを終端することにより、SDH/SONETフレームのペイロードからVCパスフレームを抽出する。そして、SDH受信部315は抽出したVCパスフレームをVCAT/LCAS受信部314へ出力する。
VCAT/LCAS受信部314は、図14に示したVCAT/LCAS受信部3104と同様の動作を行なう。具体的には、VCAT/LCAS受信部314は、SDH受信部315からVCパスフレームを受信すると、VCGごとにVCパスフレームを分類する。VCAT/LCAS受信部314は、伝播遅延の小さいVCパスのVCパスフレームをVCバッファ部313に蓄積することにより、同じVCGに含まれるそれぞれのVCパスの位相差を吸収する。VCAT/LCAS受信部314は、VCパスフレームを終端することにより、VCパスフレームのペイロードからGFPフレームとアイドルフレームを抽出し、GFP受信部312に出力する。
GFP受信部312は、図14で示したGFP受信部3102と同様の動作を行なう。具体的には、GFP受信部312は、VCAT/LCAS受信部314からGFPフレームとアイドルフレームを受信すると、GFPフレームからGFPヘッダを除去することより、MACヘッダ除去フレームを抽出するともに、アイドルフレームを破棄する。そして、GFP受信部312はMACヘッダ除去フレームをMAC生成部311に出力する。
GFP受信部312の以上の動作は、図14に示したGFP生成部3102の動作と同様であるが、さらに、GFP受信部312は、パケット装置1(不図示)から送信されるMACフレームのデータレートをもとに戻すための機能を有する点でGFP受信部3102と異なっている。
具体的には、GFP受信部312には、VCパスの削除を開始させるための時間(以下、「開始時間」という)およびデータレートの制限を解除するための時間(以下、「レート制限時間」という)が予め格納されている。
開始時間はパケット装置1と伝送装置3との間の往復伝播遅延時間と同じ時間あるいは往復伝播遅延時間より長い時間であればよい。開始時間と往復伝播遅延時間とを同じ時間にした場合、VCパスを削除する処理の開始と同時に伝送装置3から伝送装置4へデータレートを制限したデータの送信が開始され、伝送装置4のVCバッファにそのデータが蓄積されることになる。この開始時間はユーザによって任意に設定できるようにしてもよい。
レート制限時間は、もとのデータレートのデータを伝送装置4が受信するときに伝送装置4にてバースト的に出力されるデータの出力が完了していることを満たす時間であればよい。このレート制限時間はユーザによって任意に設定できるようにしてもよい。本実施形態では、伝送装置3と伝送装置4の間の往復伝播遅延時間とVCバッファ部313からバーストデータの出力に要する時間とを合算した時間からパケット装置1と伝送装置3の間の往復伝播遅延時間を減算した時間をレート制限時間とする。
ここで、伝送装置3と伝送装置4との間の往復伝播遅延時間は、伝送装置3から伝送装置4に信号を送信した時刻と伝送装置3にてその信号に対する応答信号を伝送装置4から受信した時刻との差から算出される。
また、バーストデータの出力に要する時間は伝送装置4から通知されたバーストデータ量とVCバッファ部313の最大出力データレートから算出される。
また、パケット装置1と伝送装置3との間の往復伝播遅延時間は、パケット装置1と伝送装置3との間のインタフェースの規格から算出される。例えば、パケット装置1と伝送装置3との間のインタフェースがIEEE規格802.3にて規定される1000BASE−SXであるとき、伝送できる最大距離は550mであり、伝送速度はおよそ5ns/mとなる。この場合、パケット装置1と伝送装置3との間の伝播遅延時間は2.75usecとなる。したがって、伝送が可能な最大の距離におけるパケット装置1と伝送装置3との間の往復伝播遅延時間は5.5usecとなる。
GFP受信部312は、伝送装置4から送信されたCMFを受信すると、CMFに格納されているバーストデータ量をCMFから抽出し、制御線36を介してバーストデータ量をMAC生成部311に送信すると共に、開始時間を測定するための削除タイマを起動する。
その後、GFP受信部312は、この削除タイマが開始時間に達すると、伝送装置3から伝送装置4へ、ペイロード上のデータレートが制限されているSDH/SONETフレームの送信が開始されるので、制御線34を介して制御信号をVCAT/LCAS生成部303に出力し、VCGのメンバからVCパスを削除するようVCAT/LCAS生成部303に促す。VCAT/LCAS生成部303への出力と同時に、GFP受信部312はレート制限時間を測定するレート制御タイマを起動する。
そして、GFP受信部312は、起動したレート制御タイマがレート制限時間に達すると、制御線36を介して、データレートの制限を解除することを指示するための制御信号をMAC生成部311に出力し、データレートの制限を解除するようMAC生成部311に指示する。これによれば、伝送装置4のVCバッファ部からバースト的に出力されるデータの出力が完了するのと同時に、データレートの制限を解除したデータをタイムロスなく伝送装置4のVCバッファ部に蓄積してパケット装置2に送信することができる。
MAC生成部311は、図14に示したMAC生成部3101と同様の動作を行なう。具体的には、MAC生成部311は、GFP受信部312からMACヘッダ除去フレームを受信すると、SFDとPreambleとを含むヘッダを付加することにより、MACフレームを生成する。MAC生成部311は、生成したMACフレームをバッファ部310に蓄積しておき、蓄積しているMACフレームをEthernet伝送路51のデータレートで読み出すことによって、MACヘッダ除去フレームのデータレートを、SDH/SONET伝送路55上のSDH/SONETフレームのデータレートから、Ethernet伝送路51のデータレートに変換する。そして、MAC生成部311は、Ethernet伝送路51を介してパケット装置1にMACフレームを送信する。
MAC生成部311の以上の動作は、図14に示したMAC生成部3101の動作と同様であるが、さらに、MAC生成部311はパケット装置1から送信されるMACフレームのデータレートを制御する点でMAC生成部3101と異なっている。
具体的には、MAC生成部311は、新たにデータレートを決定すると、決定したデータレートでデータを送るようパケット装置1に指示する。MAC生成部311は、制御線36を介してGFP受信部312からバーストデータ量を受信すると、バッファ部310のメモリ容量と、VCバッファ部313における最大出力データレートと、バーストデータ量とから、パケット装置1から送信されるMACフレームのデータレートを算出する。MAC生成部311は、算出したデータレートから、パケット装置1からのMACフレームの送信を停止させるための時間を示す送信停止時間を求め、PauseフレームのTimeフィールドに送信停止時間を格納し、パケット装置1に送信する。
Pauseフレームとは、パケット装置1にMACフレームの送信を中断させるためのフレームである。Timeフィールドとは、パケット装置1にMACフレームの送信を中断させる時間を示すフィールドであり、例えば0秒から65535秒までの時間を示す2オクテットの値がTimeフィールドに格納される。パケット装置1から送信されるMACフレームのデータレートはパケット装置1からMACフレームを送信している時間と中断している時間との比を調整することによって制御される。送信している時間に対する中断している時間の比が大きくなれば、このデータレートは下がる。
また、MAC生成部311は、制御線32を介してMAC受信部300から、Pauseフレームの送信を指示するための制御信号を受信すると、Timeフィールドに送信停止時間を格納したPauseフレームをパケット装置1に送信する。
MAC生成部311からPauseフレームを受信したパケット装置1は、Timeフィールドに格納されている送信停止時間に応じた分だけ、MACフレームを送信する時間に対する中断する時間の比を大きくし、データレートを制限する。送信停止時間の経過後、パケット装置1から伝送装置3にMACフレームが送信され、そのMACフレームを受信した伝送装置3はMACフレームをSDH/SONETフレームにのせて伝送装置4に送信すると共にPauseフレームをパケット装置1に送信する。
また、MAC生成部311は、制御線36を介してGFP受信部312から、データレートの制限を解除することを指示するための制御信号を受信すると、PauseフレームのTimeフィールドに送信停止時間として0秒を示す「0×0000」の値を格納し、Pause解除フレームとしてパケット装置1に送信する。以降、パケット装置1による通常のデータレートでのMACフレームの送信がなされる。
図6はVCバッファ部313に蓄積されているVCパスフレームの蓄積状況を示す図である。
VCパスの削除が開始されてからVCパスの削除が完了するまでに要する時間は、伝送装置3と伝送装置4の間の往復伝播遅延時間となる。また、データレートの制限されたVCパスフレームでVCバッファ部313が満たされる時刻は伝送装置3と伝送装置4の間の往復伝播遅延時間よりも短い。したがって、VCGのメンバからVCパスの削除が完了する時刻では、データレートの制限されたVCパスフレームでVCバッファ部313が満たされている。
パケット装置1から送信されるMACフレームのデータレートを制限すると、VCパスフレームのペイロードにマッピングされるGFPフレームのデータ量は減少する。GFPフレームのデータ量が減少すると、VCパスフレームのペイロードの空き領域は増加するので、空き領域にマッピングされるアイドルフレームのデータ量が増加する(図6A参照)。
伝播遅延時間の最大のVC#7がVCGのメンバから削除されると、緩和すべき位相差が小さくなるので、VCバッファ部313に蓄積されているVCパスフレームのデータ量が減少し、減少した分のデータがVCバッファ313からバースト的にバーストデータとしてGFP受信部312へ出力される(図6B参照)。バーストデータを受信したGFP受信部312にてバーストデータに含まれているアイドルフレームが破棄され、バッファ部310にはMAC生成部311にて生成されたMACフレームが格納される。これによれば、VCGのメンバからVCパスを削除したときに、バッファ部310に格納されるMACフレームのデータ量は減少するので、バッファ部310が小容量のメモリでも、MACフレームを損失することなく、データの伝送を継続できる。
図7は本実施形態におけるデータ伝送システムの動作を示すシーケンスチャートである。
監視制御装置5は、オペレータからの要求を受けると、パス削除要求を伝送装置3に送る(ステップ700)。伝送装置3のVCAT/LCAS生成部303は、監視制御装置5からのパス削除要求を受け取ると、削除するVCパスの番号をGFP生成部302に出力する(ステップ701)。GFP生成部302は、VCAT/LCAS生成部303からVCパスの番号を受信すると、CMFにVCパスの番号を格納し、CMFを伝送装置4に送信する(ステップ702)。
伝送装置4のGFP受信部412は、伝送装置3からCMFを受信すると、CMFに格納されているVCパスの番号から削除するVCパスを認識し、VCAT/LCAS受信部414にバーストデータ量を算出するよう要求する(ステップ703)。VCAT/LCAS受信部414は、GFP受信部412からバーストデータ量を算出するよう要求されると、自身に接続されているVCバッファ部(不図示)に蓄積されているバーストデータとVCパスの番号とから、バーストデータ量を算出し、算出したバーストデータ量をGFP生成部402に出力する(ステップ704)。GFP生成部402は、VCAT/LCAS受信部414からバーストデータ量を受信すると、CMFにバーストデータ量を格納し、CMFを伝送装置3に送信する(ステップ705)。
伝送装置3のGFP受信部312は、伝送装置4からのCMFを受信すると、CMFに格納されている伝送装置4のバーストデータ量をMAC生成部311に出力すると共に(ステップ706)、削除タイマを起動する(ステップ707)。
MAC生成部311は、GFP受信部312からバーストデータ量を受信すると、パケット装置1から送信されるMACフレームのデータレートを算出し、算出したデータレートから送信停止時間を求める。MAC生成部311は、PauseフレームのTimeフィールドに送信停止時間を格納し、パケット装置1に送信する(ステップ708)。
パケット装置1は、MAC生成部311からPauseフレームを受信すると、Timeフィールドの送信停止時間に応じて送信時間に対する停止時間の比を大きくすることによって、クライアントデータのデータレートを制限し、伝送装置3に送信する(ステップ709)。
伝送装置3は、パケット装置1から、データレートが制限されたクライアントデータを受信すると、SDH/SONET伝送路54上のデータレートに変換し、SDH/SONET伝送路54を介して伝送装置4にクライアントデータを送信する(ステップ710)。
伝送装置4のVCAT/LCAS受信部414は、伝送装置3を介してパケット装置1から、データレートが制限されたクライアントデータを受信すると、VCバッファ部(不図示)に蓄積することにより(ステップ711)、各VCパスの位相差を吸収する。
GFP受信部312は、削除タイマが開始時間に達すると、VCパスを削除する旨を示す制御信号をVCAT/LCAS生成部303に出力すると共に(ステップ712)、レート制御タイマを起動する(ステップ713)。VCAT/LCAS生成部303は、GFP受信部312から制御信号を受信すると、VCGのメンバからVCパスの削除を開始するとともに、VCGのメンバからVCパスを削除する旨を示す削除信号を伝送装置4に出力する(ステップ714)。
伝送装置4のVCAT/LCAS受信部414は、伝送装置3から削除信号を受信すると、応答信号を伝送装置3に送信する(ステップ715)。
伝送装置3のVCAT/LCAS受信部314は、伝送装置4から応答信号を受信すると、VCAT/LCAS生成部303を経由して、VCGに含まれているVCパスの中から削除するVCパス以外のそれぞれのVCパスを用いてクライアントデータを伝送装置4のVCAT/LCAS受信部414に出力する(ステップ716)。
VCAT/LCAS受信部414は、VCAT/LCAS受信部314からクライアントデータを受信すると、VCバッファ部(不図示)に蓄積されているバーストデータを出力していく(ステップ717)。
GFP受信部412はバーストデータに含まれるアイドルフレームを破棄すると共にクライアントデータをMAC生成部411に出力し、出力されたクライアントデータがバッファ部(不図示)に格納されて、パケット装置2へ送信される(ステップ718)。
伝送装置3のGFP受信部312は、レート制御タイマがレート制限時間に達すると、MAC生成部311に制御信号を送信し、Pause解除フレームをパケット装置1に出力するように促す(ステップ719)。MAC生成部311は、GFP受信部312から制御信号を受信すると、Pause解除フレームをパケット装置1に送信する(ステップ720)。
パケット装置1は、伝送装置3からPause解除フレームを受信すると、もとのデータレートで、伝送装置3,4を介してMACフレームをパケット装置2に送信する(ステップ721)。
図8は本実施形態におけるCMFのデータ構造を示す図である。
PLI(Payload Length Indicator)800には、GFPフレームの長さを示すデータが格納される。
cHEC(Core Header Error Check)801には、PLI800に格納されるデータにCRC−16(Cyclic Redundancy Check-16)による演算を行なった値が格納される。cHEC801に格納されている値を用いて、PLI800とcHEC801とを含むCore headerのビット誤りの検出が行なわれる。
PTI(Payload Type Identifier)802には、クライアントデータを格納するCDF(client data frame)か、あるいは管理情報を格納するCMFかを識別する情報が格納される。
PFI(Payload FCS Identifier)803には、FCS(Frame Check Sequence)をフレームの最後尾に付与するか否かを示す情報が格納される。
EXI(Extension Header Identifier)804には、GFPフレームの種別情報が格納され、例えばNULL extensionフレームを示す情報が格納される。
UPI(User Payload Identifier)805には、CDFの場合にクライアントデータの種別情報が格納され、CMFの場合には管理情報の種別情報が格納される。
CMFの場合、GFP方式にて規定されている値は、クライアントデータの異常を示すLoss of client signal(値:0x01)およびLoss of character synchronization(値:0x02)の2つの値のみである。よって、本実施形態において用いられているCMFをGFP方式にて規定されている値と区別するために、UPIの値に0x01および0x02を用いなければよい。
tHEC(Type Header Error Check)806には、PTI802、PFI803、EXI804、UPI805に格納されているデータにCRC−16による演算を行なった値が格納される。tHEC806に格納されている値を用いて、PTI802、PFI803、EXI804、UPI805を含むType headerのビット誤りの検出が行なわれる。
CDFの場合、Payload information field807には、クライアントデータが格納される。CMFの場合、Payload information field807には、管理情報が格納される。例えば、削除するVCパスの番号やバーストデータ量は、Payload information field807に格納される。
Payload FCS808には、Type headerとPayload information field807に格納されているデータにCRC−32による演算を行なった値が格納される。Payload FCS808に格納されている値を用いてビット誤りの検出が行なわれる。
本実施形態によれば、伝送装置3はパケット装置1から送信されるクライアントデータのデータレートを制限することによって、伝送装置4に送信するクライアントデータのデータ量を減少させるので、VCパスを削除したときに発生する伝送装置4の内部バッファのオーバフローが防げる。これにより、大容量のメモリを搭載しなくても、クライアントデータが損失せずクライアントデータの伝送を継続して行うことができる。
なお、本実施形態では、VCパスを削除する際にVCパスの番号を用いる例を示したが本発明はこれに限定されない。VCパスの番号を用いると、同一のVCパスに対して、伝送装置3で割り当てられるVCパスの番号と伝送装置4で割り当てられるVCパスの番号とが異なることがある。この場合、伝送装置4は、伝送装置3からVCパスの番号を通知されても、削除するVCパスを誤認し、誤ったバーストデータ量を算出してしまう。
そのため、削除するVCパスの誤認を伝送装置4にて防止するようにVCAT方式やLCAS方式で規定されているSequence番号を用いてもよい。Sequence番号を用いることにより、同一のVCパスに対して、伝送装置3で割り当てられるVCパスの番号と伝送装置4で割り当てられるVCパスの番号とを確実に一致させることができる。これによれば、伝送装置3は削除するVCパスを確実に伝送装置4に知らせることができる。
Sequence番号を用いる一例を説明すると、伝送装置3,4にはVCパスに関連付けられたSequence番号が予め格納されている。伝送装置3,4は、対向する伝送装置3,4からSequence番号を通知されると、格納しているそれぞれのSequence番号と通知されたSequence番号とを照合することにより、VCパスを認識する。そして、伝送装置3,4は認識したVCパスと自身のVCバッファに蓄積されているデータのデータ量とからバーストデータ量を算出する。
また、本実施形態では、伝送装置3は送信停止時間をパケット装置1に通知し、送信停止時間の経過後に、パケット装置1は伝送装置3へデータを送信する例を示したが本発明はこれに限定されない。他の例として、伝送装置3は、送信の停止と送信の開始とをパケット装置1に指示するようにしてもよい。この場合、パケット装置1は、送信の停止を指示されると、伝送装置3へのデータの送信を停止し、伝送装置3から送信の開始を指示されると、伝送装置3へのデータの送信を開始する。
例えば、Timeフィールドには予め定められた時間(以下、「固定時間」という)が格納され、この固定時間は送信停止時間より十分に長いものとする。伝送装置3は、パケット装置1から送信されるMACフレームのデータレートから送信停止時間を求めると、Pauseフレームをパケット装置1に送信すると共に時間の計測を開始し、データレートを低減するようパケット装置1に指示する。パケット装置1は、伝送装置3からPauseフレームを受信すると、Timeフィールドに格納されている固定時間に従って、MACフレームを送信している時間に対する停止している時間の比を大きくし、伝送装置3へのMACフレームの送信を停止する。伝送装置3は、計測している時間が送信停止時間に達すると、Pause解除フレームをパケット装置1に送信する。パケット装置1は、伝送装置3からPause解除フレームを受信すると、MACフレームを送信する。
また、本実施形態では、オペレータからの要求により監視制御装置5はパス削除要求を送信する例を示したが本発明はこれに限定されない。他の例として、監視制御装置5は自律的に伝送装置3にパス削除要求を送るようにしてもよい。この場合、監視制御装置5は、伝送装置4に蓄積されている各VCパスのデータ量を検出し、VCパス間のデータ量の差を算出する。そして、監視制御装置5は、VCパス間のデータ量の差が予め定められた値を超えていれば、伝送装置3にVCパス削除要求を送る。
(第2の実施形態)
図9は、本実施形態におけるデータ伝送ネットワークシステムの動作を示すシーケンスチャートである。
本実施形態は、レート制御タイマによるレート制限時間の測定が不要な点で、第1の実施形態と異なっている。本実施形態は、監視制御装置5からパス削除要求を送る動作からバーストデータの出力が完了する動作までは同じ動作となるので、バーストデータの出力が完了した後の動作について説明する。
VCAT/LCAS受信部414は、VCバッファ部(不図示)からのバーストデータの出力が完了すると、制御線43(不図示)を介して、GFP生成部402にバーストデータの出力が完了した旨を通知する(ステップ900)。
GFP生成部402は、制御線43を介してVCAT/LCAS受信部414からバーストデータの出力が完了した旨を通知されると、完了した旨を示す出力完了情報をCMFに格納し、CMFを伝送装置3に送信する(ステップ901)。
伝送装置3のGFP受信部312は、伝送装置4からCMFを受信すると、CMFに格納されている出力完了情報から、VCバッファ部からのバーストデータの出力が完了したことを認識し、MAC生成部311にデータレートの制限を解除するよう要求する(ステップ902)。MAC生成部311は、GFP受信部312からデータデートの制限を解除するよう要求されると、Pause解除フレームをパケット装置1に送信する(ステップ903)。
パケット装置1は、伝送装置3からPause解除フレームを受信すると、レート制限を解除し、伝送装置3,4を介してMACフレームをパケット装置2に送信する(ステップ904)。
以上説明したように、本実施形態によれば、伝送装置4のVCバッファ部からバーストデータの出力が完了すると、伝送装置4が伝送装置3にその旨を示す通知を行なう。そして、伝送装置3は、その通知を受けると、データレートの制限を解除するようパケット装置1に要求する。これによれば、データレートの制限を解除するためのレート制御タイマが不要となるので、伝送装置3,4の構成をより単純にできる。
(第3の実施形態)
図10は、本実施形態における伝送ネットワークシステムの動作を示すシーケンスチャートである。本実施形態は、伝送装置3と伝送装置4との間で、削除するVCパスの番号とバーストデータ量を交換しない点で、第2の実施形態と異なっている。削除タイマを起動してからは第1の実施形態と同じ動作となるので、本実施形態では削除タイマを起動する前の動作を詳細に説明する。
SDH/SONET伝送路は管理の容易性および警報転送の仕組みなどを理由として双方向で同じ経路になる。したがって、伝送装置3と伝送装置4の間の伝播遅延時間は、双方向で同じ時間となる。この場合に、伝送装置3と伝送装置4のデータレートが双方向で同じデータレートであるとき、伝送装置3のVCバッファ部313のバーストデータ量と伝送装置4のVCバッファ(不図示)のバーストデータ量は一致する。
監視制御装置5はパス削除要求を伝送装置3に送る(ステップ950)。伝送装置3のVCAT/LCAS生成部303は、監視制御装置5からのパス削除要求を受け取ると、制御線35を介して、VCGのメンバから削除するVCパスの番号をGFP生成部302に通知する(ステップ951)。
GFP生成部302は、VCAT/LCAS生成部303から削除するVCパスの番号を通知されると、制御線33を介して、VCパスの番号をVCAT/LCAS受信部314に通知する(ステップ952)。
VCAT/LCAS受信部314は、GFP生成部302からVCパスの番号を通知されると、自身に接続されているVCバッファ部313に蓄積されているバーストデータとVCパスの番号とから、バーストデータ量を算出し、制御線36を介してGFP受信部312に出力する(ステップ953)。
GFP受信部312は、VCAT/LCAS受信部314からバーストデータ量を受信すると、削除タイマを起動するとともに(ステップ954)、バーストデータ量をMAC生成部311に出力する(ステップ955)。
以上説明したように、本実施形態によれば、パケット装置1から送信されるデータのデータレートを制限する際に、伝送装置3に蓄積されているバーストデータ量を伝送装置4に蓄積されているバーストデータ量として推定し、推定したバーストデータ量から低下させるデータレートを求めるので、伝送装置4からのバーストデータ量の受信が不要となる。これによれば、伝送装置3と伝送装置4との間で削除するVCパスの情報とバーストデータ量の交換が不要となるため、伝送装置3と伝送装置4との間の伝送路の負荷を軽減することができる。
本実施形態におけるデータ伝送システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態におけるデータ伝送システムの構成を詳細に示すブロック図である。 本実施形態における伝送装置3の構成を示すブロック図である。 本実施形態における送信部30の構成を示すブロック図である。 本実施形態における受信部31の構成を示すブロック図である。 VCパスを削除する前のVCバッファ部313に蓄積されているVCパスフレームの蓄積状況を示す図である。 VCパスを削除したときのVCバッファ部313に蓄積されているVCパスフレームの蓄積状況を示す図である。 本実施形態におけるデータ伝送システムの動作を示すシーケンスチャートである。 本実施形態における伝送装置3と伝送装置4との間で交換されるCMFを示す図である。 第2の実施形態におけるデータ伝送ネットワークシステムの動作を示すシーケンスチャートである。 第3の実施形態における伝送ネットワークシステムの動作を示すシーケンスチャートである。 データ伝送システムの構成を示すブロック図である。 伝送装置3の構成を示すブロック図である。 送信部30の構成を示すブロック図である。 受信部31の構成を示すブロック図である。 VCパスを削除する前のVCバッファ部313に蓄積されているVCパスフレームの蓄積状況を示す図である。 VCパスを削除したときのVCバッファ部313に蓄積されているVCパスフレームの蓄積状況を示す図である。
符号の説明
1,2 パケット装置
3,4 伝送装置
5 監視制御装置
30 送信部
31 受信部
300 MAC受信部
301,310 バッファ部
302 GFP生成部
303 VCAT/LCAS生成部
304 SDH生成部
311 MAC生成部
312 GFP受信部
313 VCバッファ部
314 VCAT/LCAS受信部
315 SDH受信部
402 GFP生成部
403 VCAT/LCAS生成部
404 SDH生成部
411 MAC生成部
412 GFP受信部
414 VCAT/LCAS受信部
415 SDH受信部
800 PLI
801 cHEC
802 PTI
803 PFI
804 EXI
805 UPI
806 tHEC
807 Payload information field
700〜721,900〜904,950〜955 ステップ

Claims (13)

  1. 伝送装置間の複数のパスを仮想的に連結してパスグループを構成し、前記伝送装置間のデータを前記パスグループによって転送するデータ伝送システムであって、
    入力されたデータを、前記パスグループに属する複数のパスに分けて送信する第1の伝送装置と、
    前記第1の伝送装置へデータを出力する第1のデータ装置と、
    前記第1の伝送装置から前記複数のパスを介して前記データを受信し、前記複数のパス間のデータの位相差に応じた分の前記データを第1のバッファに一時的に蓄積することで前記位相差を調整し、位相差の調整されたデータを前記第1のバッファよりも容量が小さい第2のバッファを介して出力する第2の伝送装置と、
    前記第2の伝送装置から出力されたデータを受信する第2のデータ装置と、
    を有し、
    前記第1の伝送装置は、前記パスグループからパスを削除しようとするとき、前記第1のデータ装置から前記第1の伝送装置へ出力されるデータのデータレートを前記第1のデータ装置に低下させた後に前記パスグループから前記パスを削除する、データ伝送システム。
  2. 前記第1の伝送装置は、前記第2の伝送装置が前記第1のバッファに一時的に蓄積しているデータ量に基づいて、前記第1のデータ装置から出力させるデータのデータレートをどれくらい低下させるかを決定する、請求項1に記載のデータ伝送システム。
  3. 前記第1の伝送装置は、前記第1のデータ装置から出力させるデータのデータレートを、前記第2の伝送装置の前記第1のバッファに一時的に蓄積される前記位相差分のデータを、該位相差分のデータが前記第2のバッファにバースト的に流入しても前記第2のバッファをオーバフローさせないだけのデータ量に低下させる、請求項2に記載のデータ伝送システム。
  4. 前記第1の伝送装置と前記第2の伝送装置の伝播遅延時間が双方向で同じ時間であるとき、
    前記第1の伝送装置は、前記第2の伝送装置から前記パスグループの各パスのデータの受信状況に基づいて、前記第2の伝送装置の前記第1のバッファに一時的に蓄積されているデータ量を推定し、推定した前記データ量を、前記第1のデータ装置から出力させるデータのデータレートをどれだけ低下させるかを決定するのに用いる、請求項1に記載のデータ伝送システム。
  5. 前記第1の伝送装置と前記第2の伝送装置のデータレートが双方向で同じデータレートであるとき、
    前記第1の伝送装置は、前記第2の伝送装置から受信した前記パスグループのデータを前記複数のパス間のデータの位相差に応じた分だけ一時的に蓄積する第3のバッファを備え、前記第3のバッファに一時的に蓄積されているデータ量に基づいて、前記第2の伝送装置の前記第1のバッファに一時的に蓄積されているデータ量を推定する、請求項4に記載のデータ伝送システム。
  6. 前記第1の伝送装置は、前記第1のバッファに蓄積されている位相差に応じた分のデータの出力が完了した後に、前記第1のバッファにもとのデータレートのデータを蓄積できるタイミングでデータレートの制限を解除する、請求項1から5のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。
  7. 前記第1の伝送装置は、データレートの制限を解除するためのレート制限タイマを有しており、また、前記第2の伝送装置の前記第1のバッファから前記第2のバッファにバースト的に出力されるデータの出力が完了するまでに要する時間を示すレート制限時間を内部に設定しており、前記第2の伝送装置に送信するデータのデータレートを低下させる際に、レート制御タイマを起動し、前記レート制限タイマが前記レート制限時間を経過すると、データレートの制限を解除する、請求項6に記載のデータ伝送システム。
  8. 前記第2の伝送装置は、前記第1の伝送装置から自装置に送信されるデータのデータレートが低下した後に前記第1のバッファ部に蓄積されている位相差に応じた分のデータの出力を完了すると、前記第1の伝送装置にその旨を示す出力完了情報を送信し、
    前記第1の伝送装置は、前記第2の伝送装置から前記出力完了情報を受信すると、バースト的に出力されるデータの出力が完了したことを認識し、データレートの制限を解除する、請求項6に記載のデータ伝送システム。
  9. 前記第1の伝送装置は、新たにデータレートを決定すると、決定したデータレートを示すデータレート情報を前記第1のデータ装置に送信し、
    前記第1のデータ装置は、前記第1の伝送装置からデータレート情報を受信すると、データレート情報に基づいたデータレートで前記第1の伝送装置にデータを送信する、請求項1から8のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。
  10. 前記第1の伝送装置は、入力したデータにアイドルフレームを付与して前記第2の伝送装置に送信し、前記パスを削除する処理を開始し、
    前記第2の伝送装置は、前記第1の伝送装置から前記データを受信すると、前記第1のバッファに一時的に蓄積し、前記第1の伝送装置にて前記パスの削除する処理が完了すると、前記第1のバッファに蓄積されている位相差に応じた分のデータから前記アイドルフレームを破棄し、第2のバッファを介して前記データを出力する、請求項1から9のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。
  11. 前記データ伝送システムは、前記第1の伝送装置の動作を監視する監視制御装置を更に有しており、
    前記監視制御装置は、パスを削除する旨を示すパス削除要求を前記第1の伝送装置に送信し、
    前記第1の伝送装置は、前記監視制御装置から前記パス削除要求を受けると、前記第1の伝送装置から前記第2の伝送装置に送信するデータのデータレートを低下させた後に前記パスグループから前記パスを削除する、請求項1から10のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。
  12. 伝送装置間の複数のパスを仮想的に連結してパスグループを構成し、前記伝送装置間のデータを前記パスグループによって転送する伝送装置であって、
    データ装置から入力されたデータを、前記パスグループに属する複数のパスに分けて仮想的に連結されている異なる伝送装置に送信する送信部と、
    前記複数のパスを介して前記異なる伝送装置からデータを受信し、前記複数のパス間のデータの位相差に応じた分の前記データを第1のバッファに一時的に蓄積することで前記位相差を調整し、位相差の調整されたデータを前記第1のバッファよりも容量が小さい第2のバッファを介して前記データ装置へ出力する受信部と、
    を有し、
    前記受信部は、前記パスグループからパスを削除しようとするとき、前記データ装置から前記伝送装置へ入力されるデータのデータレートを前記データ装置に低下させた後に前記パスグループから前記パスを削除する伝送装置。
  13. 入力されたデータをパスグループに属する複数のパスに分けて送信する第1の伝送装置と、前記第1の伝送装置へデータを送信する第1のデータ装置と、前記第1の伝送装置から前記複数のパスを介して前記データを受信し、前記複数のパス間のデータの位相差に応じた分の前記データを第1のバッファに一時的に蓄積することで前記位相差を調整し、位相差の調整されたデータを前記第1のバッファよりも容量が小さい第2のバッファを介して出力する第2の伝送装置と、前記第2の伝送装置から出力されたデータを受信する第2のデータ装置と、を有するデータ伝送システムにおいて、
    前記第1の伝送装置と前記第2の伝送装置との間の複数のパスを仮想的に連結してパスグループを構成し、前記第1の伝送装置と前記第2の伝送装置の間のデータを前記パスグループによって転送するためのデータ伝送制御方法であって、
    前記第1の伝送装置が、前記パスグループからパスを削除しようとするとき、前記第1のデータ装置から前記第1の伝送装置へ送信されるデータのデータレートを前記第1のデータ装置に低下させた後に前記パスグループから前記パスを削除する、データ伝送制御方法。
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