JP4907444B2 - 脱水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、洗濯後の衣類やリネン等の水分を含む洗濯物をバスケット内に投入し、その洗濯物を油圧シリンダの先端に取り付けた加圧体で、上方から圧搾して脱水する洗濯物の圧搾式脱水装置に関する。
従来の圧搾式脱水装置に適用された技術については、特許文献1に開示されているように、圧搾手段として水圧または油圧シリンダを有し、前記シリンダのピストン棒の端部には周上にガイドリングを嵌め込んだ円形プレス板を固着し、前記プレス板には液体を封入したメンブレンまたは弾性体等の加圧体を取り付け、下方には、搬送用メッシュベルトで上・下面を取り囲まれた多数の排水孔を備えた格子状デッキと、前記プレス板と同芯で昇降可能に吊り下げられ、その下限においては前記搬送用メッシュベルト上に載置されて洗濯物を収容し、上限においては脱水された洗濯物(ケーキ)を下流工程へ移動可能にする底のないバスケットを配設した構成が公知である。
圧搾式脱水装置において、バスケット内洗濯物の上部に搾り出された水を、外部に導出する構造に関しては、特許文献2が公知である。当該文献によれば、洗浄物(洗濯物)を収容し、水を通す下部底部を持つ円筒形容器中に投入することができ、並びに同容器中で上下に運動することができる下部押板を有し、上部には圧縮押型を有する円筒形容器で洗浄物を脱水する装置において、押板(前記円形プレス板に相当)は複数個の排水管を有し、当該押板の下側に多数の水の排出孔を有し弾性によって変形し得る圧縮ボルスタが付設されており、前記圧縮押型を押し下げて洗浄物に機械的圧力を及ぼすと、前記容器の上部帯域に存在する水は、前記圧縮ボルスタの排水孔並びに押板に設けられた排水管を経由して、上方に導出されるとしている。
なお、前記特許文献2の主要技術としては、洗浄物上部帯域に存在する水の、前記排水管からの排出を確実にするために、逆止弁や時間制御可能な閉塞弁を含む排出管路系、並びに圧縮押型の中央部穴を通り、脱水工程の末期に押板と圧縮ボルスタの間の空間に短時間圧縮空気を送入する搾出水パージシステム、弾性圧縮ボルスタの具体的仕様、等が開示されている。
特許文献3は、圧搾式脱水装置の高い圧搾圧力の下で、洗濯物の脱水を行なう時に発生し易い洗濯物の切れの問題を解決する発明であり、洗濯物上部に存在する水を脱水することを目的としていない。当該文献の骨子は、水を封入したゴム製のメンブレン(加圧体)を用いて洗濯物を圧搾する時に、洗濯物に切れが発生するに至る洗濯物上部の様子から、問題を解決する手段として、前記ゴム製メンブレンの下面(洗濯物を圧搾する面)に限定して、単層或いは複層の織物を取り付けることにより、織物の滑りにより洗濯物の表面がメンブレンに対して固定されず、当該洗濯物の表面に位置している布に過大な張力が掛からないので、切れの発生は防げるとしている。
実開昭62−189087号公報(第4図) 特公昭62−58760号公報(第1図) 特許第3203616号公報(図2)
前記特許文献1によれば、濯ぎを済ませて上流工程の連続式水洗機から前記バスケットに投入された洗濯物は、過剰な水分を前記メッシュベルト及び排水孔を通して下に排出する。次いで、残った水分の大部分は、円形プレス板及び加圧体の自重による降下及び液圧による圧搾を受けて、下部のものから順次、前記メッシュベルト及び排水孔を通って下に搾り出される。
この段階では、当該洗濯物は、圧搾圧力による織り目の潰れのため通水性が低下し、上部に残存する水分の排出は、浸透による相当距離の導水を要するため、限られた時間内には不可能となり、前記水分の大部分は残存する。結果として、前記洗濯物の下部は良く絞れ、上部が絞れていない、いわゆる脱水ムラ、ひいてはケーキ全体としての脱水率の悪化を招く問題がある。
前記特許文献2の技術は、脱水率を高い所で一定に保つために、部品の加工・成形、組立・調整等に複雑・微妙な面が多く、当然のことながら装置の製造コストは嵩み、運転・調整が難しい等の問題を包含する。
前記特許文献3では、圧搾により、洗濯物上部に生ずる高い圧力の搾出水については、全く触れていない。
本発明は、圧搾式脱水装置のバスケット内に収容された洗濯物が、液を封入された軟質加圧体の加圧作用によって、上面に搾出する水の排出経路を確保し、前記軟質加圧体の変形による影響を受けずに、バスケットの側壁に付設した排水孔を通して、外部に容易に排出する簡潔な構成の脱水装置を提供することを目的とする。
前記の課題に対し、本発明は以下の各手段により解決を図る。
(1)第1の手段の脱水装置は、底の無いバスケット内に投入された洗濯済みの洗濯物を、液体が封入されていて上下動する軟質加圧体で圧搾し、洗濯物の脱水をする圧搾式脱水装置において、平面方向に通水性を有し、且つ、圧搾圧力で通水部となる空間が潰れることがない程度の強度を持ち、尚且つ、加圧体の変形に追従する柔軟性を持ったメッシュシートを、前記加圧体の加圧面から、当該加圧体と前記バスケットの間、更に加圧体の上に組み付けられたプレスディスクへと連続的に配置したことを特徴とする。
(2)第2の手段の脱水装置は、前記第1の手段の脱水装置において、前記メッシュシートに、高分子・高強力モノフィラメントを編組して、前記脱水による圧力で潰れる事がない程度の強度を有する多数の開口を形成し、且つ引張強度、編組強度並びに耐摩耗性に優れたメッシュ材を採用することを特徴とする。
(3)第3の手段の脱水装置は、前記第2の手段の脱水装置において、前記メッシュシートを二重ないし三重に配置したことを特徴とする。
(4)第4の手段の脱水装置は、前記第3の手段の脱水装置において、洗濯物上部より搾出され、前記プレス板上に流入した水を、当該脱水装置の外に排出させるために、水の吸引装置を装備したことを特徴とする。
(5)第5の手段の脱水装置は、前記第2及び第3の手段の脱水装置において、前記加圧体並びにプレスディスクとバスケットとの間に介在する前記メッシュシートを保護するために、前記プレスディスクの外周に装着されたコードリングのメッシュシートと接触する部分に切り欠きを施したことを特徴とする。
(6)第6の手段の脱水装置は、前記第1の手段の脱水装置において、前記バスケットの側壁の周に複数の排水孔を形成したことを特徴とする。
(7)第7の手段の脱水装置は、排水性を有するバスケット内に洗濯済みの洗濯物を投入してなり、内部に液体が封入されていて上下動する軟質加圧体で圧搾し、前記洗濯物の脱水をする圧搾式脱水装置において、平面方向に通水性を有すると共に前記加圧体の変形に追従する柔軟性を有するメッシュシートを、前記加圧体の加圧面に配すると共に、メッシュシートの一部を当該加圧体と前記バスケットの間、更に加圧体の上に組み付けられたプレスディスクへと連続的に配してなることを特徴とする。
(8)第8の手段の脱水装置は、第7の手段の脱水装置において、前記メッシュシートが、高分子・高強力モノフィラメントを編組してなると共に、前記脱水による圧力で潰れる事がない程度の強度を有する多数の開口を形成してなるメッシュ材であることを特徴とする。
(9)第9の手段の脱水装置は、第8の手段の脱水装置において、前記メッシュシートを多層に配置してなることを特徴とする。
(10)第10の手段の脱水装置は、第7乃至9のいずれか一つに記載の脱水装置において、前記プレスディスク上に流入した滞留水を、当該脱水装置の外に排出させる水の吸引装置を具備することを特徴とする。
(11)第11の手段の脱水装置は、第7乃至10のいずれか一つに記載の脱水装置において、前記プレスディスクの外周に装着されたコードリングに、前記メッシュシートの加圧体に沿って伸展する複数のウイング部と接触する部分に対して切り欠きを形成してなることを特徴とする。
(12)第12の手段の脱水装置は、第7乃至11のいずれか一つに記載の脱水装置において、前記バスケットの側壁の周囲に複数の排水孔を複数形成してなることを特徴とする。
請求項1、7及び6、12に係わる発明は、圧搾式脱水装置のバスケット内にあって、圧搾された洗濯物の上面に搾出される水について、前記第1及び第6の手段に明記した仕様と配置のメッシュシートにより排出経路を確保し、前記バスケットの側壁に接する前記メッシュシートからの流出水を外部に排出できるよう、当該バスケットの側壁に複数の排水孔を付設した構造とし、従来の構造の簡単な改修で脱水率を向上させることができ、且つ脱水ムラの少ない脱水洗濯物が得られるので、後工程の乾燥機に供給する熱エネルギーや、乾燥時間の縮減が可能となり、洗濯物の仕上がり品質並びに生産性に寄与し得る効果を有する。
請求項2、8に係わる発明は、高い圧搾圧力を加える加圧体と当該圧力を受けるバスケット内の洗濯物の間に介在して、通水部となる耐圧空間を有し、尚且つ、加圧体の変形に追従する柔軟性と充分な引っ張り強度、編組強度並びに耐摩耗強度を有する材料として、高分子・高強力モノフィラメントの編組メッシュを採用することによって、恒常的且つ安定的に使用可能な前記バスケット内の排水経路が得られ、洗濯物上部の搾出水の抜水を容易にすることが可能となり、脱水率を向上させる効果を有する。
請求項3、9に係わる発明は、前記排水経路の通水断面積の調整を可能にし、前記洗濯物上部の抜水を所定の脱水工程時間内に完了せしめる効果を有する。
前記脱水工程に割り当てられる時間は、前工程である洗濯のサイクル時間以内とする必要があるが、当該サイクル時間は、洗濯工場の生産計画から定められる支配的なものなので、脱水工程においては、前記サイクル時間の中で、バスケットへの洗濯物の受け入れと脱水、次いで脱水した洗濯物(ケーキ)の搬出まで、全工程を完了し、尚且つ、洗濯物(ケーキ)の脱水率を均一で一定にする必要があるので、前記抜水時間が調節できることは重要である。
請求項4、10に係わる発明は、洗濯物の上部からの排水が、前記メッシュシートの上端部からプレスディスクの上に流出して、当該場所に貯留することがあり、プレスディスク並びに加圧体の上昇に伴い前記貯留水が流れ出して、前記バスケット内の脱水洗濯物(ケーキ)を加水・湿潤させることを防止し、所期の脱水率を維持する効果を有する。
請求項5、11に係わる発明は、前記洗濯物上部からの排水経路を構成するメッシュシートが、プレスディスクに装着されているコードリングとの交差によって圧迫され、前記バスケットの内壁との間に挟圧されたまま、当該バスケットとの上下方向の相対運動により摩滅・損壊されることを防ぐとともに、前記洗濯物上部からの排水をプレスディスクの上まで導く経路を確保し、より効率の良い排水と、安定したメッシュシートの機能、並びに前記バスケットの円滑な上下方向移動を実現させる効果を有する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した圧搾式脱水装置の圧搾前の状態を示す側面断面図、図2は、本発明を適用した圧搾式脱水装置の圧搾開始直後の状態を示す側面断面図、図3は、メッシュシートの装着前の概略展開図、図4は、図3のメッシュシートを加圧体組立に取り付けたメッシュシート装着要領図、図5、6、7は、本発明を適用した場合に、洗濯物から水が流出する模様を、加圧体とメッシュシートの位置毎に模式的に示した断面図、図8は、プレスディスク上部に嵌め込まれたコードリング(図1のC部で場所を示した部品)のメッシュシートと干渉する部分を切り欠く要領を示した部分断面図である。
図1及び2において、図中符号35は下部架台で、床面に据え付けられている。また符号36は上部架台で、下部架台35と複数個配設されたピラー37で固着されている。また、符号38は下部架台35に固着された格子状部材としてのデッキ、符号39はデッキ38に固着された多孔板であるデッキプレート、符号40は通水可能な多孔状又は網目状の搬送用広幅のメッシュベルト、符号41はメッシュベルト40を駆動するロールを各々図示する。
また、符号42は下半分が多孔板で円筒状に形成されている排水性を有するバスケット、符号43はバスケット42の上部に形成された開口部である洗濯物の投入口、符号44はバスケット42に固着されてピラー37に係合するガイド、符号46は上部架台36に固着されてバスケット42とチェン等で係合するバスケット昇降用駆動装置、符号47は上部架台36に固着された油圧シリンダ、符号48は油圧シリンダ47用のオイルタンクと油圧回路よりなる油圧装置を各々図示する。
また、符号49は油圧装置48用の油圧ポンプ、符号50は同ポンプ49用の駆動モータ、符号51は油圧シリンダ47のピストン棒を各々図示する。
また、符号52はプレスディスクであり、ピストン棒51に固着されている。符号53はプレスディスク52と開口部を密着して水を封入する弾性膜である加圧体、符号54はプレスディスク52に装着された給水口、符号55はプレスディスク52に装着された空気抜口、符号56はプレスディスク52と加圧体53の間に封入された水等の液体を各々図示する。
また、符号70は、高分子・高強力モノフィラメントを編組して形成した、厚さ1mm程度のメッシュシートである。そして、このメッシュシート70を平面に展開すると、図3に示したような形状を持ち、中央の円形部70cを加圧体53の下面に合わせ、四方に伸展するウイング部70dを加圧体53の側面に沿って4箇所で立ち上げ、図4の如くプレスディスク52の上面において、はとめ70aと4本のスプリング71で弾性的に装着するものである。
また、前記メッシュシート70は、高い圧搾圧力を加える加圧体と当該圧力を受けるバスケット内の洗濯物の間に介在して、通水部となる耐圧空間を有し、尚且つ、加圧体の変形に追従する柔軟性と充分な引っ張り強度、編組強度並びに耐摩耗強度を有する材料として、高分子・高強力モノフィラメントの編組メッシュを採用することによって、恒常的且つ安定的に使用可能な前記バスケット内の排水経路が得られ、洗濯物上部の搾出水の抜水を容易にすることが可能となり、脱水率を向上させる効果を有する。
また、図1中、符号58は脱水工程の前に配置された連続式水洗機、符号59は脱水工程の後に配置された乾燥機等へ洗濯物(ケーキ)60を搬送するコンベア、符号62は途中を上部架台36の一部に固定され、一端をプレスディスク52の上面に固定された吸水ノズル62aに接続された吸水用コイルチューブであり、他端には真空式吸水装置(図示せず)が接続されている。
符号57は、プレスディスク52の上部を一周する溝に嵌め込まれたコードリングであり、プレスディスク52が、洗濯物60を圧搾する時に横方向の反力を受けて、バスケット42の側壁と直接接触することを防ぐ働きをするが、前記メッシュシート70のウイング部70dが立ち上がった部分での干渉を避けるために、図8(図1のC部詳細)の57aに示したような切り欠きを、当該ウイング部70dの幅に相当する長さだけ設けてある。なお、前記ウイング部70dは、本実施形態では4本であるが、本発明はこれに限定されるものではない。
次に本実施形態に係る圧搾式脱水装置の作用を説明する。
先ず、脱水装置が図1に示す状態、即ちメッシュベルト40が停止、バスケット42が下降位置、ピストン棒51が上昇位置の状態において、連続式水洗機58からほぼ定量の洗濯物60がバスケット42内に投入される。この時、洗濯物60に含まれる過剰な濯ぎ水は重力によって搾り出され、メッシュベルト40、デッキプレート39、並びにデッキ38を通って排出水Dwとして流出する。
次いで油圧装置48が作動して、油圧シリンダ47のロックを解除するので、ピストン棒51は自重により定速で下降し、加圧体53が洗濯物60を緩やかに圧搾する。
前記の緩やかな圧搾により、前記排出水Dwは更に流量を増して底面のメッシュベルト40、デッキプレート39並びにデッキ38等の開口を通過し流出する。
次に、油圧装置48は油圧シリンダ47に高圧の作動油を送り込み、ピストン棒51の先端に固着されたプレスディスク52並びに当該プレスディスク52に取り付けられた加圧体53を介して、洗濯物60を圧搾し始めるので、図2に示すような状態になる。
前記加圧体53内には水等の液体56が封入されているので、洗濯物60に接触、加圧する面は全体的にほぼ同じ圧力を加え得るが、その反面、加圧体53の下面は、前記洗濯物60の不均一な表面に沿って変形し、且つ封入液圧によって半径方向に膨らみ、バスケット42の上部を封止して栓をする形となるので、従来においては、圧搾によって洗濯物60の上面に分離された搾出水は、通水抵抗の大きくなった洗濯物60を逆流して、前記バスケット42の側壁の排水孔42a又は底面に向かう流出経路以外は無く、限られた時間内で考えれば密封に近い状態に置かれてしまう問題があった。
このため、本発明では、メッシュシート70を介在させることにより、当該メッシュシート70の平面方向の通水性を利用して、前記洗濯物60上面に分離した搾出水の上方向への流出経路を確保し、限られた時間内の有効な排水を可能にしている。
ここで、図3は前記メッシュシート70の展開図であり、輪郭には縁取り70bを施してメッシュ素材の「ほつれ」や「ばらけ」を防止する処置をしている。図4は、前記メッシュシート70をプレスディスク52と加圧体53の組立に取り付けた立体図である。
また、前記メッシュシート70は、中央の円形部70cを加圧体53の下面に当てがい、当該円形部70cから四方に伸展したウイング部70dをプレスディスク52の上部まで立ち上げて折り込み、はとめ70aと4本のスプリング71を利用して弾力的に取り付ける。
前記メッシュシート70の挙動と洗濯物上部の搾出水の排出状況を模式的に示したのが図5乃至7である。
図5は、プレスディスク52並びに加圧体53が自重により定速度で降下し、将に洗濯物60に接触しようとしているところを示す。メッシュシート70の円形部70cには張力がかかって張っている。洗濯物60の底面からは重力による排出水Dwが流出している。
図6は、プレスディスク52並びに加圧体53が更に下降して、ピストン棒51経由油圧による圧搾力が加えられた直後の状態を示す。メッシュシート70は、加圧体53の下面と洗濯物60の上面との間から、加圧体53の側面とバスケット42との間、及びプレスディスク52とバスケット42との間に常に介在し、洗濯物60の上面から搾出された圧力の高い水を、メッシュシート70の通水性によって導水し、当該バスケット42の排水孔42aから搾出水Swとして流出させる。
この時、前記メッシュシート70のウイング部70dは、スプリング71の引っ張り力に抗して加圧体53に若干引き込まれるが、加圧体53の圧搾が完了すれば現状に復帰する。
図7は、油圧による強い圧搾力が加圧体53から洗濯物60に加えられている状態を示す。加圧体53の下面は、洗濯物60の上面に沿って変形しほぼ均等な圧搾圧力を与えているが、側面は前記半径方向の膨張のためにバスケット42の内面に強く接触し、間に介在するメッシュシート70のウイング部70dを圧迫する。
前記メッシュシート70のウイング部70dの強い圧迫は、前記搾出水Swの流出に悪影響を与えるので、メッシュシート70の素材モノフィラメント及び編組方法の選定には特段の注意を払う。
本実施の形態では、前記メッシュシート70の素材に例えば線径0.75mmの強力ポリエステルを芯材とし、鞘材に低融点の例えば熱接着性ポリマーを使った二重構造のモノフィラメントを用いており、前記素材フィラメントを縦及び横フィラメントとして平編みした上、所定形状に裁断し、縁取り70bとはとめ70a等の養生をして完成する強固なメッシュシート70を用いている。
図7には図示してないが、バスケット42の側壁に設けられた排水孔42aで上部搾出水の充分な排出ができないときには、当該搾出水の一部はメッシュシート70のウイング部70dを駆け上り、プレスディスク52上部に流出しそこに溜まる(図2の滞留水Rwとなる)ことがある。
この滞留水Rwは、積極的に吸水し当該脱水装置の外部に排出しないと、いずれ溢れ出て脱水した洗濯物60に降りかかり、脱水機能を不全にする。
そこで、この不具合を防止するために、本脱水装置には、プレスディスク52の上面に固定された吸水ノズル62aに接続された吸水用コイルチューブ62(図1、2を参照)を備えており、外部に設置されている真空式吸水装置(図示せず)に接続し、滞留水Rwを脱水装置の外部に排除するように構成してある。
前記メッシュシート70のウイング部70dについては、コードリング57(図1、2を参照)との干渉の問題もある。本来は、プレスディスク52とバスケット42の金属同士が、直接接触する不具合を避けるために付設したコードリング57であるが、本発明においては部分的にメッシュシート70のウイング部70dがコードリング57に深く干渉する。よって、本発明では、図8に示したように、当該部分のコードリング57に対して、メッシュシート70の円形部70cから伸展するウイング部70dの幅分だけ切り取った切り欠き57aを形成し、基底部は全て残してプレスディスク52に装着可能とする。
(第2の実施の形態)
次に、本発明を適用した圧搾式脱水装置の第2の実施の形態について図9を参照しつつ説明する。
ここで、第2の実施の形態が第1の実施の形態と構成の異なる点は、第1の実施の形態のメッシュシート70がプレスディスク52と加圧体53に一重で取り付けられているのに対して、第2の実施の形態ではメッシュシート70が加圧体53の下面に二重に、加圧体53の側面並びにプレスディスク52の側面には一重であるが、二倍の面積になるようにウイング部70dが取り付けられることである。
図9は、2枚の第1メッシュシート70A及び第2メッシュシート70Bが加圧体53の側面並びにプレスディスク52の側面に取り付けられた例を示したものである。
この第1メッシュシート70A及び第2メッシュシート70Bは、中央の円形部70cの部分を加圧体53の下面円形部分に重ねて取り付け、四方に伸びるウイング部70dを45度の角度ずらせて加圧体53の側面に立ち上げ、当該ウイング部70dを更に上部に伸ばしてプレスディスク52の上面においてピストン棒51に向かって折り曲げ、それぞれのウイング部70dの端部に設けてあるはとめ70aを利用して、スプリング71で中心向きの弾性力を生じるようにウイング部70dを組み付ける。
図9のメッシュシート(70A、70B)二枚を組み付けた加圧体53を、図2の洗濯物を圧搾し始めた脱水装置側面断面図や、図7の洗濯物を圧搾中の模様を示した模式断面図に当てはめて考えれば明らかなように、洗濯物上部の排水経路の数と通水断面積は、メッシュシート一枚の場合に比べて2倍になっている。したがって、搾出水Sw及び滞留水Rwともに2倍になると考えられ、環境条件が同一であれば洗濯物上部の排水に要する時間は略半分になる。
以下同様にして、メッシュシート三枚を組み付けた加圧体の場合は、洗濯物上部の排水に要する時間は略三分の一で済むと考えられ、前記排水時間の調節はほぼ可能になる。
なお、本発明はメッシュシートを二層又は三層に積層することに限定されるものではなく、四層以上の多層とするようにして、排水効率の向上を図るようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る脱水装置は、脱水率を向上させることができ、且つ脱水ムラの少ない脱水洗濯を行うことに用いて適している。
本発明の第1の実施の形態に係る圧搾式脱水装置の圧搾前の状態を示す側面断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る圧搾式脱水装置の圧搾開始直後の状態を示す側面断面図である。 メッシュシートの装着前の概略展開図である。 図3のメッシュシートを加圧体組立に取り付けたメッシュシート装着要領図である。 本発明の圧搾式脱水装置において、加圧体が自重により降下中で、洗濯物に接触する前のバスケット内外の様子を示す模式図である。 本発明の圧搾式脱水装置において、加圧体に油圧による圧搾力が加えられた直後のバスケット内外の様子を示す模式図である。 本発明の圧搾式脱水装置において、加圧体に強い圧搾力が加えられている時のバスケット内外の様子を示す模式図である。 プレスディスクの外周に装着されているコードリングがメッシュシートに深く干渉することを防止するために、コードリング凸部に施す切り欠きを示す部分断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る図3のメッシュシートを二枚加圧体組立に取り付けたメッシュシート装着要領図である。
符号の説明
42 バスケット
42a 排水孔
46 バスケット昇降用駆動装置
47 油圧シリンダ
52 プレスディスク
53 加圧体(弾性材)
56 封入液
57 コードリング
57a コードリングの切り欠部
58 連続式水洗機
60 洗濯物
62 吸水用コイルチューブ
62a 吸水ノズル
70 メッシュシート
70a はとめ
71 スプリング
Dw 排出水
Sw 搾出水
Rw 滞留水

Claims (12)

  1. 底の無いバスケット内に投入された洗濯済みの洗濯物を、液体が封入されていて上下動する軟質加圧体で圧搾し、洗濯物の脱水をする圧搾式脱水装置において、
    平面方向に通水性を有し、且つ、圧搾圧力で通水部となる空間が潰れることがない程度の強度を持ち、尚且つ、加圧体の変形に追従する柔軟性を持ったメッシュシートを、前記加圧体の加圧面から、当該加圧体と前記バスケットの間、更に加圧体の上に組み付けられたプレスディスクへと連続的に配置したことを特徴とする脱水装置。
  2. 請求項1に記載の脱水装置において、
    前記メッシュシートに、高分子・高強力モノフィラメントを編組して、前記脱水による圧力で潰れる事がない程度の強度を有する多数の開口を形成し、且つ引張強度、編組強度並びに耐摩耗性に優れたメッシュ材を採用することを特徴とする脱水装置。
  3. 請求項2に記載の脱水装置において、
    前記メッシュシートを二重ないし三重に配置したことを特徴とする脱水装置。
  4. 請求項3に記載の脱水装置において、
    洗濯物上部より搾出され、前記プレス板上に流入した水を、当該脱水装置の外に排出させるために、水の吸引装置を装備したことを特徴とする脱水装置。
  5. 請求項2及び3に記載の脱水装置において、
    前記加圧体並びにプレスディスクとバスケットとの間に介在する前記メッシュシートを保護するために、前記プレスディスクの外周に装着されたコードリングのメッシュシートと接触する部分に切り欠きを施したことを特徴とする脱水装置。
  6. 請求項1に記載の脱水装置において、
    前記バスケットの側壁の周に複数の排水孔を形成したことを特徴とする脱水装置。
  7. 排水性を有するバスケット内に洗濯済みの洗濯物を投入してなり、内部に液体が封入されていて上下動する軟質加圧体で圧搾し、前記洗濯物の脱水をする圧搾式脱水装置において、
    平面方向に通水性を有すると共に前記加圧体の変形に追従する柔軟性を有するメッシュシートを、前記加圧体の加圧面に配すると共に、メッシュシートの一部を当該加圧体と前記バスケットの間、更に加圧体の上に組み付けられたプレスディスクへと連続的に配してなることを特徴とする脱水装置。
  8. 請求項7に記載の脱水装置において、
    前記メッシュシートが、高分子・高強力モノフィラメントを編組してなると共に、前記脱水による圧力で潰れる事がない程度の強度を有する多数の開口を形成してなるメッシュ材であることを特徴とする脱水装置。
  9. 請求項8に記載の脱水装置において、
    前記メッシュシートを多層に配置してなることを特徴とする脱水装置。
  10. 請求項7乃至9のいずれか一つに記載の脱水装置において、
    前記プレスディスク上に流入した滞留水を、当該脱水装置の外に排出させる水の吸引装置を具備することを特徴とする脱水装置。
  11. 請求項7乃至10のいずれか一つに記載の脱水装置において、
    前記プレスディスクの外周に装着されたコードリングに、前記メッシュシートの加圧体に沿って伸展するウイング部と接触する部分に対して切り欠きを形成してなることを特徴とする脱水装置。
  12. 請求項7乃至11のいずれか一つに記載の脱水装置において、
    前記バスケットの側壁の周囲に複数の排水孔を複数形成してなることを特徴とする脱水装置。
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