JP4906815B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は空気流量検出装置を備えた内燃機関の制御装置に係り、特に、正確な空気流量を測定する空気流量検出技術に関する。
従来から、内燃機関の制御装置では、内燃機関の吸入空気流量を検出するため内燃機関の吸気管に空気流量検出装置を配置し、空気流量検出装置によって検出された吸入空気流量を用いて燃料噴射量を制御している。
近年では、内燃機関の排気エミッションを低減させることが重要な課題となっており、各センサの出力をディジタル値に変換し、ディジタル演算装置によって燃料噴射量の制御を行うことが一般的になっている。したがって、空気流量検出装置の出力信号を用いた、ディジタル演算装置にて演算される吸入空気流量の精度を上げることが内燃機関の排気を低減させるための重要な技術となっている。
ディジタル演算装置にて演算される吸入空気流量の精度を確保することは、内燃機関の吸入空気量の状態によって、困難な場合がある。
困難な場合のひとつには、吸気過渡状態がある。
吸気過渡状態とは、前記内燃機関において、吸入空気流量を調整するために設けられた絞り弁の開度が急変したときなどに、吸入空気流量が急変する状態である。
吸気過渡状態では、内燃機関の排気エミッションを低減させるためには、上記応答を正確に演算する必要がある。
しかしながら、吸気過渡状態では、吸入空気流量の変化速度が速いため、空気流量検出装置から、前記ディジタル演算装置に至る間に、信号を遅らせる要因があると、内燃機関の制御装置にて、正確な吸入空気流量の応答を演算することができない。
また、別の場合として、吸気脈動状態がある。
吸気脈動状態とは、内燃機関において、ピストンの上下運動により発生する空気圧力振動と、吸気管の固有振動数による振動の共鳴により、脈動と呼ばれる共振現象が発生する状態のことである。
吸気脈動状態では、内燃機関の排気エミッションを低減させるためには平均吸入空気量を精度良く演算する必要がある。
一方、一般に発熱抵抗体を用いた熱式空気流量検出装置では、出力値として電圧を用いている場合、空気流量検出装置にて検出する空気流量と、空気流量検出装置の出力電圧の関係が非線形な関係になる。また、ディジタル演算装置では、一般にノイズ除去を目的として、入力された信号に対し平滑化処理を行っている。
このため、吸気脈動状態では、空気流量検出装置が出力する電圧信号は、電圧の次元で平滑化され、その結果、ディジタル演算装置にて演算される吸入空気量の平均値は、実際の吸入空気流量の平均値に対し、計測誤差を持ってしまうという課題があり、内燃機関の制御装置にて、正確な平均吸入空気流量を演算することが困難である。
吸気脈動時の課題に対し、特許文献1では、空気流量検出装置から電圧値を出力する前に、一度電圧値を空気流量相当の値に変換した後に平滑化処理を行って信号の振幅を小さくし、その結果を再度電圧値に変換した後に出力している。これにより、制御装置にて、電圧信号に対する平滑化処理によるを行うことで発生する、計測誤差を低減し、上記課題を解決している。
特開平11−316145号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、平滑化処理により、信号を遅らせることになるため、吸気過渡状態において、ディジタル演算装置にて演算される吸入空気流量の応答が、実際の空気流量変化に対し遅れてしまうという課題がある。
そこで、本発明では、ディジタル演算装置にて、内燃機関の吸気脈動時の平均流量の計測誤差が小さく、かつ、吸入空気流量が急激に変化するような場合にも遅れのない、演算される吸入空気流量を演算することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の空気流量計測装置では、空気流量検出装置から、内燃機関の吸気脈動時の誤差を低減可能な、計測された信号を空気量と線形の関係にある信号に変換した上で平滑化処理を行う、流量平滑化処理を実施した信号と、吸入空気流量の変化に対し応答性の良い、前記流量平滑化程度が小さい信号、若しくは、流量平滑化処理を行わない信号のうち、複数の信号を出力することを特徴とする。
また、本発明の内燃機関の制御装置では、前記少なくとも2つの信号のうち、前記流量平滑化処理の程度が大きい出力信号1と前記流量平滑化処理を行っていない、若しくは、出力信号1よりも流量平滑化処理の程度が小さい出力信号2を用い、内燃機関の吸入空気量を演算することを特徴とする。
さらに、本発明の内燃機関の制御装置では、前記出力信号1の流量換算値と、前記出力信号2の流量換算値と出力信号2の流量換算値を平滑化処理した信号の差分と、を加算することで、内燃機関の吸入空気流量を演算することを特徴とする。
また、本発明では、内燃機関の吸入空気量が、定常状態であるか過渡状態であるかを判別し、判別結果により、前記出力信号1と前記出力信号2を用いた、内燃機関の吸入空気流量の演算を切り替えることを特徴とする。
また、本発明では、内燃機関の吸入空気量が、定常状態であるか過渡状態であるかを判別し、定常状態と判別された際は、出力信号1を流量に換算した値を内燃機関の吸入空気流量として演算し、過渡状態と判別された際は、出力信号2を流量に換算した値を吸入空気流量として演算することを特徴とする。
また、本発明では、内燃機関の吸入空気量が、定常状態であるか過渡状態であるかを判別し、定常状態と判別された際は、出力信号1を流量に換算した値を内燃機関の吸入空気流量として演算し、過渡状態と判別された際は出力信号1の流量換算値と、出力信号2の流量換算値と出力信号2の流量換算値を平滑化処理した信号の差分と、を加算することで、内燃機関の吸入空気流量を演算することを特徴とする。
本発明によれば、空気流量検出装置から、内燃機関の吸気脈動時の誤差を低減可能な、計測された信号を空気量と線形の関係にある信号に変換した上で平滑化処理を行った信号と、吸入空気流量の変化に対し応答性の良い、前記平滑化を弱めた信号(若しくは平滑化処理を行わない信号)の複数の信号を出力することで、空気流量検出装置の出力を使用する演算装置において、状態に応じた最適な信号を選択することができる。
また、本発明の内燃機関の制御装置によれば、空気流量測定装置から出力される空気流量測定装置にて空気流量と線形な関係に変換した後平滑化した出力信号1と空気流量測定装置にて平滑化処理を行っていない、若しくは出力信号1よりも平滑化の度合いが小さい出力信号2を使用することで、内燃機関の状態に応じ、最適な空気流量計測装置の出力信号を用いた、精度の良い吸入空気流量の演算値を得ることができる。
さらに、本発明の内燃機関の制御装置によれば、正確な平均吸入空気流量値が得られる出力信号1の流量平均値と、応答の速い吸入空気流量が得られる出力信号2の応答成分から内燃機関の吸入空気流量を演算することで、各信号の利点を生かした、精度の良い吸入空気流量の演算値を得ることができる。
また、本発明の内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の吸入空気量が、定常状態であるか過渡状態であるかを判別し、定常状態と判別された際は、正確な平均吸入空気流量値が得られる出力信号1の流量平均値を吸入空気流量として演算し、過渡状態と判別された際は、応答の速い吸入空気流量が得られる出力信号2を吸入空気流量として演算することで、内燃機関の状態に応じた、精度の良い吸入空気流量の演算値を得ることができる。
また、本発明の内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の吸入空気量が、定常状態であるか過渡状態であるかを判別し、定常状態と判別された際は、正確な平均吸入空気流量値が得られる出力信号1の流量平均値を吸入空気流量として演算し過渡状態と判別された際は正確な平均吸入空気流量値が得られる出力信号1の流量平均値と、応答の速い吸入空気流量が得られる出力信号2の応答成分から内燃機関の吸入空気流量を演算することで、内燃機関の状態に応じ、各信号の利点を生かした、精度の良い吸入空気流量の演算値を得ることができる。
まず、本発明実施において前提となる、内燃機関の動作と、空気流量検出装置であるエアフローセンサ信号を用いた燃料噴射量制御の概要について説明する。
図1は、いわゆるMPI(多気筒燃料噴射)方式の4気筒内燃機関である。以下では本発明の実施例として、MPI方式の4気筒内燃機関にについて説明するが、本発明の実施形態は必ずしもMPI方式の4気筒内燃機関に限定されるべきものではなく、出力値として電圧を用いた空気流量計を備える全ての内燃機関を含むものである。
内燃機関の吸入空気流量は、エアクリーナ1の出口部に設けられた熱式エアフローセンサ2によって計測される。吸入空気は、エアクリーナ1に接続された吸気管3,吸入空気流量を調節する絞り弁4を有するスロットルボディ5を通り、コレクタ6に入る。その後、空気は吸気管3の一部をなす、吸気分岐管7に分配され、吸気弁8を通り、シリンダ9内に吸入される。
また、燃料は、燃料タンク10から燃料ポンプ11で吸引,加圧され、プレッシャレギュレータ12により一定圧力に調圧され、吸気管3に設けられたインジェクタ13から、前記吸気分岐管7内に噴射される。
シリンダ9内では、点火プラグ14により、前記吸気分岐管7において空気と燃料の混合した気体に点火し、燃料を燃焼する。各気筒15のシリンダ内で燃焼した後の排気ガスは、排気管16を通過し、触媒17によって浄化され、その後内燃機関外へ排出される。
図2に示すように、コントロールユニット18には、電源IC40と、RESET信号41と、LSI42とから構成されており、LSI42のRESET端子には、電源IC40で制御されるRESET信号41が接続されている。
コントロールユニット18では、内燃機関に設置された各センサの出力値や、内燃機関が設置された車両の運転手の操作情報を検出するセンサの出力値をLSI42に内蔵されるA/D変換器により、ディジタル値に変換して演算を行い、演算した結果を制御信号として出力することにより、各アクチュエータを制御する。
このコントロールユニット18に入力する信号として、エアフローセンサ2,クランク角センサ19,空燃比センサ20(O2センサ),絞り弁4の開度センサ43,イグニッションスイッチ21、及びスタータスイッチ22を介したバッテリ23からの電力,アクセル開度センサ30からの信号、等がある。
また、コントロールユニット18から出力する制御信号は、インジェクタ13,燃料ポンプ11、及び、点火プラグ14の点火スイッチであるパワートランジスタ24に出力される。
次に、熱式エアフローセンサ2の動作原理について説明する。
吸気管に設置された熱式エアフローセンサ2は、バイパス通路を備え、その内部に発熱抵抗体50と感温抵抗体51を有している。図3に示すように、ブリッジ回路によりフィードバック回路53を構成し、発熱抵抗体50と感温抵抗体51の温度差が、常に一定になるように制御される。
吸入空気量が多い時には、放熱により前記発熱抵抗体50が冷却され、発熱抵抗体50と感温抵抗体51の温度差が、一定となるよう、発熱抵抗体50に流れる電流が増え、出力電圧52は大きくなる。
逆に、吸入空気量が少ない時には、放熱による前記発熱抵抗体50の冷却効果が小さくなり、発熱抵抗体50に流れる電流が減り、出力電圧52は小さくなる。
上記の作用により、熱式エアフローセンサ2から、吸入空気流量に応じた出力電圧52が出力される。
次に、LSI42内部における、熱式エアフローセンサ2の出力電圧52を用いた、燃料噴射量演算の例を、図4を用いて説明する。
前記フィードバック回路53から出力される出力電圧52は、コントロールユニット18に入力された後、ノイズ除去を目的とした、アナログフィルタ60による平滑化処理を経て、LSI42のA/D変換器61により、出力電圧52に対応するディジタル値AFMV64に変換される。
前記AFMV64は、LSI42内部の演算により、電圧/空気量変換演算62により、吸入空気量に対応するディジタル値AFMQ65(エアフロー出力電圧を流量換算した演算値)に変換される。さらにその後、シリンダ流入空気量演算63により、コレクタ6における圧力変化を推定し、シリンダ9に吸入される空気流量CYLQ66を演算する。
さらに、CYLQ66を入力として、燃料噴射パルス幅演算64にて、各気筒のインジェクタ13にて燃料を噴射する時間である、燃料噴射パルス幅67を演算する。尚、シリンダ吸入空気流量の演算、及び燃料噴射パルス幅演算は、明確に分かれていなくてもよい。
ところで、内燃機関において、排気エミッションを低減させるためには、シリンダ9内にて燃焼させる際の、空気と燃料の比率を所望の値にする必要がある為、上記のように、吸入空気流量から燃料噴射パルス幅を演算するシステムにおいて、吸入空気流量の計測精度を上げることは、排気エミッションを低減するために、非常に重要な技術である。
ただし、最終的に、排気エミッションを低減するために求められるのは、シリンダ9に吸入される空気流量CYLQ66であるため、エアフローセンサ2信号にて検出される吸入空気流量の計測精度において重要視される内容は、内燃機関の状態に応じて異なる。シリンダ内へ吸入される空気流量が一定値となる吸気状態を定常状態,シリンダ内へ吸入される空気流量が急激に変化する状態を吸気過渡状態と称し、各状態において、排気エミッションを低減するために求められる、吸入空気流量の計測精度の内容を以下説明する。
吸気過渡状態においては、シリンダ内へ吸入される空気流量の急激な変化を検出するため、エアフローセンサ2信号にて検出される吸入空気流量には、多少の平均的な流量の誤差よりも、実際の流量変化に対する追従性の早さが求められる。
一方、吸気定常状態においては、シリンダ9内へ吸入される空気流量は一定であるため、エアフローセンサ2信号にて検出される吸入空気流量には、実際の流量変化に対する追従性の良さよりも、平均流量の精度の高さが求められる。
特に、吸気定常状態においては、内燃機関において、ピストン35の上下運動の周期で発生する空気圧力の振動と、吸気管3の固有振動数による振動の共鳴により、吸気脈動が発生することがあり、平均流量は一定であるにもかかわらず、流量変化は早い場合がある。吸気脈動が発生した際の吸入空気流量は、図5に示すように、周期的な振動波形となる。このような場合、コントロールユニット18のA/D変換器61におけるサンプリング間隔が短いと、エイリアジングが発生し、精度の良い平均流量の計測ができないことがあるため、エアフローセンサ2の出力電圧の応答は、できるだけ遅い方が望ましい。
ただし、アナログフィルタ60の平滑化処理を強めたり、エアフローセンサ2内で電圧信号に対し、平滑化処理を行ったりすると、LSI42内の演算値AFMQ65による平均流量は、実際の平均流量に対し、誤差を持ってしまい、結果、演算される燃料噴射量が所望の値からずれてしまう。
上記誤差が発生する理由を以下に示す。
一般的に、発熱抵抗体を用いたエアフローセンサ2では、計測する空気流量と、エアフローセンサ2の出力電圧は、図6に示すように、非線形な関係になっている。
このため、同じ脈動波形であっても、流量信号81の平均をとった値82に対し、電圧波形83の平均をとった値84は小さくなってしまい、誤差が発生する。
したがって、図4に示すシステムでは、アナログフィルタ60にて、電圧信号に平滑化処理が入るため、計測誤差が発生してしまうのである。
このような脈動時の誤差に対し、アナログフィルタ60の前に、電圧信号を一度流量と線形の関係になる信号に変換した上で平滑化処理を行い、その後、再度電圧信号に戻す処理(以下、本処理を流量平滑化処理と称す)を入れる方法が公知である。
しかしながら、前記方法では、定常状態における平均流量の精度を上げるためには、前記流量平滑化処理を強める必要があり、過渡状態における、エアフローセンサ2の出力電圧の応答を確保するためには、前記流量平滑化処理を弱める必要があるため、両者のトレードオフをとる必要があった。
そこで、本発明では、以下のようにして、吸気過渡状態における、エアフローセンサ2の出力電圧の応答を悪化させずに、吸気過渡状態における、LSI42内の演算値AFMQ65の計測誤差を低減する。
図7に、本発明による、エアフローセンサ2、およびコントロールユニット18の実施例の一例を示す。
エアフローセンサ2から、前記フィードバック回路53の出力電圧であるVout52と、前記フィードバック回路53から出力される出力電圧に、流量平滑化処理をかけた後の信号であるVout2 92の2つの信号を出力する。
しがたって、Vout52は、応答性は良いが、電圧信号の状態で平滑化処理を行うと、平均の流量がずれやすい信号であり、一方、Vout2 92は、Vout52に比べ、応答性は悪化するが、電圧信号の状態で平滑化処理を行っても、平均流量がずれにくい信号になる。
コントロールユニットでは、前記2つの信号を入力し、アナログフィルタ60,100にて信号上のノイズを除去した後、A/D変換器61,101、にて、LSI42内にディジタル値AFMV64,AFM2 104として取り込む。さらに、電圧/空気量変換演算62,102により、電圧と流量の非線形な関係を変換し、吸入空気量に対応するディジタル値AFMQ65,AFMQ2 105(流量平滑化処理後のエアフロー出力電圧を流量換算した演算値)を演算する。その後、吸入空気量演算処理108では、前記AFMQ65,AFMQ2 105から、過渡状態時の応答性,定常状態時の平均流量の精度を確保した吸入空気流量AFMc109(吸入空気流量演算値)を演算する。
吸入空気量演算処理108の演算内容を図8にて説明する。
本演算では、定常・過渡判定判別処理113により、吸入空気流量の定常・過渡状態を判別し、状態に応じて、AFMc109の演算を切り替える。
ここで、定常・過渡判定判別処理113は、アクセル開度,スロットル開度,エンジン回転数等、内燃機関の吸入空気流量に影響を与えるパラメータの変化量が、あらかじめ定めた所定の値を超える場合、過渡状態と判定し、それ以外の場合、定常状態と判定する。
過渡判定判別処理113にて、定常状態と判定された場合は、平均流量の計測精度の高いAFMQc109を、AFMQ2 105として演算する。
一方、過渡状態と判定された場合は、AFMQ65から、AFMQ65に平滑化処理110をかけた結果を減算し、その結果と、AFMQ2 105を足すことで、AFMQc109を演算する。尚、平滑化処理110による平滑化の強さは、エアフローセンサ2内の流量平滑化処理と同じとする。
前記演算により、過渡状態と判定された際、基準の流量をAFMQ2 105とすることで、過渡応答とともに吸気脈動が発生している場合であっても、精度の良い値が演算でき、かつ、AFMQ65から、AFMQ65の平均流量を除いた、応答分を抽出していることから、応答性も確保できる。
図9に、本実施例実行時の過渡状態における演算結果例を示す。
本実施例では、全域で、AFMQ2 105を使用することにより、脈動による、平均流量の検出誤差を回避し、かつ、過渡時には、AFMQ65から、誤差を持つ平均流量部分を除いた応答性のみを抽出することで、応答性を確保できる。
前記吸入空気量演算処理108にて演算されたAFMQc109を入力として、シリンダ流入空気量演算63により、コレクタ6における圧力変化を推定し、シリンダ9に吸入される空気流量CYLQ66を演算する。
さらに、CYLQ66を入力として、燃料噴射パルス幅演算64にて、各気筒のインジェクタ13にて燃料を噴射する時間である、燃料噴射パルス幅67を演算する。
出力信号として電圧を出力する熱式エアフローセンサを採用したエンジンにおいて、本発明は、非常に有効であり、利用される可能性が高い。
エンジン全体のシステム図。 コントロールユニット説明図。 エアフローセンサ内部構成概要図。 燃料噴射量演算の概要ブロック図。 吸気脈動発生時のエアフローセンサ出力波形説明図。 エアフローセンサにおける検出空気流量と出力電圧の関係図。 本発明を使用した場合の燃料噴射量演算の概要ブロック図。 本発明を使用した場合の吸入空気量演算の概要ブロック図。 本発明による吸気過渡状態における吸入空気量演算結果例。
符号の説明
1 エアクリーナ
2 熱式エアフローセンサ
3 吸気管
4 絞り弁(スロットル)
5 スロットルボディ
6 コレクタ
7 吸気分岐管
8 吸気弁
9 シリンダ
10 燃料タンク
11 燃料ポンプ
12 プレッシャレギュレータ
13 インジェクタ
14 点火プラグ
18 コントロールユニット(制御装置)
19 クランク角センサ
20 空燃比センサ
24 パワートランジスタ
27 スタータスイッチ
28 イグニッションスイッチ
29 バッテリ
33 触媒
42 LSI
50 発熱抵抗体
51 感温抵抗体
52 エアフローセンサ内フィードバック回路出力電圧
53 エアフローセンサ内フィードバック回路
60 コントロールユニット内アナログフィルタ
61 LSIのA/D変換器
65 AFMQ
105 AFMQ2
109 AFMc

Claims (4)

  1. 空気流量計測用の発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体により空気流量に応じた電圧信号を計測する計測手段と、前記電圧信号を用いて演算する演算手段1と、前記演算手段1にて、前記電圧信号を空気量と線形の関係にある流量信号に変換した上で平滑化処理を行う流量平滑化処理手段を備え、前記電圧信号と、前記平滑化処理の平滑化の程度が異なる流量信号のうち、少なくとも2つの信号を出力する空気流量測定装置から出力される前記少なくとも2つの信号を読み取り、演算を行う演算手段2を備え、
    前記少なくとも2つの信号のうち、前記平滑化処理の程度が大きい出力信号1と、前記流量平滑化処理を行っていない、若しくは、出力信号1よりも流量平滑化処理の程度が小さい出力信号2を用い、
    前記出力信号1の流量換算値と、前記出力信号2の流量換算値と前記出力信号2の流量換算値を前記平滑化処理と程度が同じ平滑化処理を行った信号の差分と、を加算することで、内燃機関の吸入空気流量を演算することを特徴とした、内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置において、
    内燃機関の吸入空気量が、定常状態であるか過渡状態であるかを判別する、判別手段を備え、
    前記演算手段2において、
    前記判別手段の判別結果により、前記出力信号1と前記出力信号2を用いた、
    内燃機関の吸入空気流量の演算を切り替えることを特徴とした、
    内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の制御装置において、
    前記判別手段により、定常状態と判別された際は、出力信号1を流量に換算した値を内燃機関の吸入空気流量として演算し、
    過渡状態と判別された際は、出力信号2を流量に換算した値を吸入空気流量として演算することを特徴とした、
    内燃機関の制御装置。
  4. 請求項2に記載の制御装置において、
    前記判別手段により、定常状態と判別された際は、出力信号1を流量に換算した値を内燃機関の吸入空気流量として演算し、
    過渡状態と判別された際は出力信号1の流量換算値と、
    出力信号2の流量換算値と出力信号2の流量換算値を平滑化処理した信号の差分と、を加算することで、
    内燃機関の吸入空気流量を演算することを特徴とした、
    内燃機関の制御装置
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