JP5681072B2 - 空気流量測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気流量測定装置に関し、例えば内燃機関の吸入空気量の測定に用いられる空気流量測定装置に関する。
従来から内燃機関の制御装置では、内燃機関の吸入空気流量を検出するため、内燃機関の吸気管に空気流量検出センサを配置し、空気流量検出センサによって検出した吸入空気流量を用いて燃料噴射量を制御している。
近年では、内燃機関の排気エミッションを低減させることが重要な課題となっており、各センサの出力をディジタル値に変換し、ディジタル演算装置によって燃料噴射量の制御を行うことが一般的になっている。
特に、従来の吸気管圧力センサを用いて体積流量として間接的に空気流量を計測する手法では、エミッションに不利であることから、質量流量を計測できる空気流量検出センサの出力信号が幅広く用いられている。
そして、燃費の向上を目的に内燃機関そのもののダウンサイジングによる低排気量化やメカロス、ポンピングロスの低減、および内燃機関に装着されている補機類のフリクション低減等により、内燃機関に要求される最低空気流量は小さくなってきている。
その一方で、最大出力を従来並みに確保するべく、内燃機関には、過給機や可変吸気/排気弁が装着されて、吸入空気流量のダイナミックレンジが拡大される傾向にある。このような低空気流量化や空気流量範囲の拡大化が行われた場合であっても、ディジタル演算装置にて演算される吸入空気流量の精度を確保できることが重要な技術である。空気流量検出センサの出力信号としては、流量に応じて電圧値を変える電圧信号や、電圧信号をパルスの周期を変える周波数信号に変換して使われることが多い。
ところで、内燃機関では、ピストンの上下運動により発生する空気圧力振動と、吸気管の固有振動数による振動の共鳴により、脈動と呼ばれる気柱現象が発生する。通常はエアクリーナからシリンダ内に空気が流れ込む順流と呼ばれる現象に対して、内燃機関の吸気弁からエアクリーナの方に流れることがあり、この現象は逆流と呼ばれており、吸気管内に設置されたスロットルバルブの開度を大きくすると、脈動の振幅は大きくなる。逆流は、逆流検知機能を備えていない空気流量検出センサで検出すると、流れの方向に関係なく、順流として流量を検出し、空気流量に誤差が発生してしまう。
この問題を解決するために、逆流検知機能を持つ空気流量測定装置も存在する。一般的に逆流検知機能を持つ空気流量測定装置は、熱式のものが多く、順流側の出力が高く、逆流側の出力が低くなる特性を持つものが一般的であり、いずれの場合も発熱抵抗体からの信号を空気流量に変換する。
発熱抵抗体からの信号を空気流量に変換する際に、空気流量Qは、主としてキングの式と呼ばれる次の式(1)が採用されている。
(Ih)2・Rh =(α+β・√Q)・(Th−Ta)・・・(1)
なお、上記式(1)のIhは発熱抵抗体の電流値、Rhは発熱抵抗の抵抗値、Thは発熱抵抗の表面温度、Taは空気の温度、Qは空気流量、α、βは発熱抵抗の仕様で決まる定数である。
一般的には、(Th−Ta)が一定となるように発熱抵抗の電流値Ih を制御するので、抵抗器の電圧降下により、電圧値Vに変換して検出するが、結果として、電圧値Vは4次関数式になる。したがって、電圧値を空気流量に変換する場合に、所定の単位電圧の間でも空気量の変化割合が逐次変化する割合が異なり、4次曲線の曲率が極めて大きくなる領域、すなわち、空気流量測定装置の出力と空気流量との関係の非線形性度合いが厳しい領域(非線形性の度合いが大きい領域)が存在する。
空気流量の誤差を低減する方法として、特許文献1、2には、空気流量測定装置の出力信号から空気流量に変換する空気流量変換テーブルに対し、逆流を含む最低空気流量0以下の領域を補正する技術が提案されている。
特開2002−295292号公報 特開平9−15013号公報
上記した特許文献1、2に記載された技術では、センサの出力電圧を空気流量に変換する場合に、順流領域と逆流領域とに分けて空気流量の補正をしている。
しかしながら、順流と逆流とに分けて空気流量を補正する場合、空気流量測定装置の信号出力が持つ非線形性による空気流量の計測誤差を含んだ状態で補正されるおそれがある。また、実際のマイコン演算処理ではA/D変換器の精度とマイコンの分解能とによりディジタル値として変換された数値で扱うために、正確な空気流量を得ることができない可能性を含む。
一般的に順流のみの空気流量測定装置では、信号出力を電圧の場合には0V−5Vなどの範囲(ダイナミックレンジ)で空気流量に変換するのに対して、逆流検知機能を持つ空気流量測定装置では、ダイナミックレンジを変えずに逆流範囲まで検出する必要があることから、常用する順流側の範囲を広く、発生頻度が順流に対して低い逆流側の範囲を狭くするような特性を持たせている。
したがって、逆流検知機能を有する空気流量測定装置において、順流のみの空気流量測定装置と格子軸の設定間隔が同一の変換テーブルを用いて空気流量に変換すると、順流のみの空気流量測定装置よりも変換テーブルの格子軸の間隔に対する空気流量変化が粗くなり、変換誤差が大きくなる問題を含んでいる。
一方、誤差を低減するために変換テーブルの格子軸の設定間隔を細かく(狭く)すると、大量の格子軸数が必要になり、記憶しておくのに必要なマイコンのメモリ容量が増大する問題が発生する。
そして、さらには空気流量の検出が燃料噴射量を演算するのに重要なパラメータであるため、比較的速いタイミング(例えば2ms間隔)で空気流量に変換する必要がある。しかし、格子軸の設定間隔を細かくすると、変換テーブルを検索して補間演算するのに時間を要し、マイコンの演算負荷が大きくなり、他の同一処理タイミングで他の演算ができなくなり、間引きされるなどの状態が発生し、内燃機関の制御演算全体に影響を及ぼすなどの問題が発生する可能性がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、メモリ容量及び演算負荷の増加を抑制しつつ、変換関数の非線形性の度合いが大きい空気流量領域におけるテーブル変換による誤差を低減することができる空気流量測定装置を得ることにある。
上記課題を解決する本発明の空気流量測定装置は、変換関数の非線形性の度合いによって空気流量領域別に設定された複数の変換テーブルから、発熱抵抗体の信号に基づいて選択した変換テーブルを用いて、発熱抵抗体の信号を空気流量に変換することを特徴としている。
本発明によれば、メモリ容量及び演算負荷の増加を抑制しつつ、非線形性度合いの大きい空気流量域におけるテーブル変換による誤差を低減することができ、高精度の空気流量測定を実現できる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
内燃機関のシステム構成図。 コントロールユニットの構成を説明する図。 コントロールユニット内部演算構成概要図。 熱式エアフローセンサの出力電圧と吸入空気流量との関係を示すグラフ。 従来の変換テーブルの一例を示す図。 変換関数の非線形性によって生じる誤差の関係を示す図。 非線形性度合いについて説明する図。 熱式エアフローセンサの信号の変化と空気流量の変化を説明する図。 中間空気流量領域用の変換テーブルを示す図。 中間空気流量領域における吸入空気流量と誤差との関係を説明する図。 逆流空気流量領域用の変換テーブルを示す図。 逆流空気流量領域における吸入空気流量と誤差との関係を説明する図。 順流空気流量領域用の変換テーブルを示す図。 順流空気流量領域における吸入空気流量と誤差との関係を説明する図。 空気流量の演算方法を説明するフローチャート。 コントロールユニットの内部演算処理の概要を説明する図。
まず、本実施の形態において前提となる、内燃機関の構成及びその動作の概要について説明する。
図1は、内燃機関のシステム構成図である。本実施の形態における内燃機関100は、例えば自動車の原動機に用いられるエンジンである。内燃機関100は、いわゆるMPI(多気筒燃料噴射)方式の内燃機関である。以下では、実施例として、MPI方式の内燃機関のシステムについて説明するが、本発明の内容は、必ずしもMPI方式の内燃機関のシステムに限定されるべきものではなく、出力値として電圧信号あるいは周波数信号を用いた空気流量計を備える全ての内燃機関のシステムを含むものである。
内燃機関100に吸入される空気流量は、エアクリーナ11の出口であるエアフロー部に設けられた熱式エアフローセンサ10によって計測される。内燃機関100の吸入空気は、エアクリーナ11に接続された吸気管12から、吸入空気流量を調節する絞り弁15aを有する電制スロットルボディ15を通り、コレクタ19に入る。そして、コレクタ19内から内燃機関100の吸気分岐管101に分配される。
内燃機関100に供給される燃料は、燃料タンク107から燃料ポンプ108で吸引、加圧され、プレッシャレギュレータ106により一定圧力に調圧され、インジェクタ110〜112から吸気分岐管101内に噴射される。そして、吸気分岐管101において空気と混合した気体とされ、内燃機関100のシリンダ103c内に流入される。
内燃機関100のシリンダ103c内では、点火プラグ112により、吸気分岐管101から供給される気体に点火されて、燃料を燃焼する。各気筒のシリンダ103c内で燃焼した後の排気ガスは、排気管104を通過し、三元触媒105によって浄化され、その後、内燃機関100の外に排出される。
図2は、本実施の形態におけるエンジンコントロールユニット200の全体構成を示したものである。エンジンコントロールユニット(ECU)200は、内燃機関100の制御装置であり、内燃機関100の制御に必要なセンサ類、例えばエンジン回転数と位相を検出するためのクランク角センサ18、カム角センサ16、内燃機関100の運転状態を検出するための手段として用いる吸気温度センサ14、内燃機関の冷却水(クーラント)温度を検出するためのエンジン水温センサ17、大気圧を検出するための大気圧センサ121、スロットル弁開度を検出するスロットルセンサ13、排気の空燃比を検出するための空燃比センサ114、熱式エアフローセンサ10などが入力されている。
これらの各センサ類の電気的情報は、エンジンコントロールユニット200内の入力処理回路201に入力され、アナログ入力としてA/D変換器300(図3を参照)により検出されるものと、High/Lowレベルで検出されるものとに分かれて処理される。
CPU203は、EEPROM202に格納されているプログラムによって、所定の演算処理を実行して、この演算結果からエンジン制御に必要な各種アクチュエータの制御信号を出力し、出力回路を介して各種アクチュエータを制御する。
例えば、各インジェクタ110〜112には、熱式エアフローセンサ10の入力から計測される質量流量と、クランク角センサ18から計測されるエンジン回転数、およびエンジン水温センサ17から検出される水温を含む各補正量、空燃比センサ114によって検出される空燃比状態に応じた補正量が付加されて燃料噴射量が演算されて、最終的にはインジェクタ110〜112に駆動パルス幅TOUTとして出力する。同様に、内燃機関100の燃焼に必要な点火コイル111への通電タイミングを制御する点火信号、スロットル弁開度を制御する電制スロットル15への信号なども出力される。そして、これらの演算結果をRAM204や不揮発性のRAMであるEEPROM202に保存する。
次に、熱式エアフローセンサ10の処理についての概要を図3で説明する。図3は、エンジンコントロールユニット200のCPU203の内部処理の概要を説明する図である。熱式エアフローセンサ10は、測定対象である空気流の中に配置された発熱抵抗体に流れる電流値が、吸入空気量の多いときに増え、吸入空気量の少ないときには減るように、ブリッジ回路が構成されており、流れる発熱抵抗電流より空気流量電圧信号として取り出される。
熱式エアフローセンサ10から出力される信号が、LSI201を通してディジタル処理された数値としてCPU203に入力される。CPU203に内蔵されるA/D変換器300では、熱式エアフローセンサ10から出力される信号の電圧を0V−5Vの範囲でA/D変換器の分解能によりディジタル値の電圧情報Vuに変換する。例えば、A/D変換器の分解能を10ビット、マイコンが認識する1ビット当たりの電圧を5mV相当とすると、1.0VがA/D変換されたディジタル値は200となる。空気流量変換テーブル302は、電圧情報Vuに対応して予め記憶されている。この空気流量変換テーブル302を用いて、検索補間演算することによって、電圧情報Vuを空気流量Qに変換する。
空気流量変換テーブル302で変換された空気流量Qは、ディジタルフィルタ303などに通されて、エアフロー部の通過流量に相当する流量Qcが演算される。燃料噴射パルス幅演算手段304は、別途クランク角センサ18の信号から演算した内燃機関100の回転数305で流量Qcを除算し、シリンダ103cに吸入される空気量相当にすると共に、各補正演算を行った後、燃料を噴射する時間である燃料噴射パルス幅TOUTを演算し、インジェクタ110〜112に出力する。
図4は、熱式エアフローセンサの出力電圧と吸入空気流量との関係を示すグラフである。図4に示すように、熱式エアフローセンサ10からは、吸入空気流量に応じて電圧が変化する信号が出力される。熱式エアフローセンサ10は、本実施の形態では、吸入空気流量が小さいと、出力される信号の電圧は低くなり、吸入空気流量が大きいと、出力される信号の電圧は大きくなる。そして、空気流量0に相当する電圧値が1.25V近傍にあり、この電圧値1.25Vよりも小さい電圧は逆流側の空気流量を示し、大きい電圧は順流側の空気流量を示す非線形関係にある特性カーブを有する。また、図には記載しないが、カーブの特性については、内燃機関100の要求空気量に合わせてセンサ出力を設定するため、電圧と空気量との関係が逆の特性の場合もあり、また、センサからの電圧信号をパルスの周期を変える周波数信号に変換して出力する場合もあるが、電圧軸と周波数軸に変換して扱えば良い。
図5は、従来の変換テーブルの構成を説明する図である。従来の変換テーブルは、図5に示すように、例えば電圧情報Vuが0.16V毎の等間隔で設定された複数の格子軸を有しており、合計で32点の格子点(0〜31)が設定されている。変換テーブルの格子軸の間は、補間演算により一次直線に補間演算された値が空気流量として変換される(図6を参照)。
ここで、電圧情報Vuを空気流量に変換する変換関数は、図4に示すような特性カーブを有するので、補間演算による誤差を低減するには、変換テーブルの格子軸は、電圧情報Vuを等間隔ではなく、変換関数の非線形性の度合いが厳しい程(大きいほど)細かく設定するのが理想的である。
しかしながら、変換テーブルの格子軸の間隔を細かくすると、大量の格子軸が必要になるため、マイコンのメモリ容量を大量に使用することになる。また、格子軸の間隔を任意設定として、格子軸を変換関数の非線形性の度合いが大きい部分に集中して設定すると、補間演算する場合には、まず現在の電圧情報Vuが変換テーブルの何れの格子軸の間にあるか判断する必要がある。したがって、テーブル設定の最小値あるいは最大値側から順次格子点と大小比較していき、格子点の場所を特定することになり、検索時間を要し、演算負荷が増大するという問題が生じる。
そこで、格子軸は、電圧情報Vuを等間隔に配置した構成とすることにより、例えば32点分割の場合は、電圧情報Vuを0.16Vで割り算したときの商が、格子点の番号を示すため、演算負荷をかけずに格子点の場所を特定することができる。
尚、図5では、格子軸は、電圧情報Vuの最小値を0.64Vとしている。したがって、0.64Vのオフセット電圧分を考慮して、例えば電圧情報Vuが1.3Vの場合には、(1.3−0.64)/0.16=4.125となり、商は4となる。したがって、格子点の場所(格子点番号)を4とし、格子点番号4と格子点番号5の電圧情報Vuと空気流量Qの値から補間演算して求めることができる。
また、別の手段として、割り算をビットシフトの操作で行っても良い。例えば電圧情報のディジタル値を2バイトデータで扱い、1ビットの電圧相当値すなわち分解能を20/256mVとして与えている場合、上位バイトのLSBは20mV相当となる。160mVの分割格子を与える場合に、4ビット右シフトして扱えば上位のLSBは160mVとみなすことができるので、上位バイトの数値データがそのままテーブル格子の番号を示すことができる。
次に、前記検索補間演算された空気流量と、変換関数によって求められる空気流量測定装置の真の空気流量との間で、変換関数の非線形性の度合いに応じて生じる誤差の関係について図6を用いて説明する。
図6は、変換関数の非線形性によって生じる誤差の大きさについて説明する図である。図6の曲線61、62は、変換関数によって求められる空気流量測定装置の真の空気流量を示す線であり、曲線61は、非線形性の度合いが比較的大きく、曲線62は、非線形性の度合いが比較的小さい。そして、直線63は、格子軸間の補間計算によって求められる空気流量を示す線である。直線63は、曲線62との間の誤差(1)よりも、曲線61との間の誤差(2)の方が大きく、非線形性の度合いが大きいほど誤差が大きくなることがわかる。そして、非線形性の度合いが大きい場合には、格子軸の間隔が広くなると誤差が大きくなることがわかる。
次に、従来の方法による、空気流量測定装置の真の空気流量との非線形性度合いと、変換テーブルの格子軸の間隔と、A/D変換器の分解能によりディジタル値の電圧情報Vuに変換した補間検索する際に生じるディジタル値一ビット相当の分解能との関係を図7に示す。
図7は、順流側空気流量Qと、順流側空気流量Qに対する補間分解能との関係を表したグラフである。補間分解能は、格子軸間毎に補間演算する場合に、電圧情報Vuが一ビット変化するときに、その時の空気流量絶対値に対する割合を表したものである。結果的には、空気流量Qに対して、非線形性の度合いが何処で大きいかを意味していることになる。変換関数の非線形性の度合いは、変換関数を用いて演算される空気流量と、変換テーブルを用いて検索補間演算される空気流量との誤差の大きさに基づいて決定される。
従来の変換テーブルでは、各格子軸の電圧情報Vuが等間隔に設定されているため、非線形性の度合いが大きいと補間分解能で示す値は大きくなり、非線形性の度合いが小さいと補間分解能で示す値は小さくなる。また、図7には記載していないが、逆流側空気流量においても同様である。ここで、非線形性の度合いが悪化する(大きくなる)空気流量を所定値A(例えば20kg/h)と規定する。
図8は、従来例による熱式エアフローセンサ10からの信号と経過時間の例を示したものであり、図8(a)は、A/D変換器を通した後の電圧値(V)と時間との関係を示すグラフ、図8(b)は、図8(a)による電圧値(V)を、格子軸の電圧情報Vuが0.16V毎の等間隔に設定された従来の変換テーブルを用いて補間演算した空気流量と時間との関係を示すグラフである。
図8(a)に実線で示される信号81は、電圧情報Vuの変動が比較的小さい。したがって、信号81の電圧情報Vuに基づき従来の変換テーブルを用いて補間演算された空気流量83は、図8(b)に実線で示されるように、低空気流量側であっても空気流量が図7の所定値Aより少し大きめであり、変動により空気流量が所定値Aよりも低空気流量側に超過していない。
一方、図8(a)に破線で示される信号82は、電圧情報Vuの変動が比較的大きい。したがって、信号82の電圧情報Vuに基づき従来の変換テーブルを用いて補間演算された空気流量84は、図8(b)に破線で示されるように、空気流量が所定値Aよりも低空気流量側に超過している。
図8(b)に示される信号83のように、変動により空気流量が所定値Aよりも低空気流量側に超過しない場合の平均空気流量はQaとなる。一方、図8(b)に示される信号84のように、変動により空気流量が所定値Aよりも低空気流量側に超過する場合は、非線形性の度合いが大きい領域を含んで演算されるので、平均空気流量はQbとなり、平均空気流量Qaより低下して演算されて誤差が生じる。
次に、本実施の形態における熱式エアフローセンサ10の出力電圧の信号を空気流量に変換する構成及び方法について、図9〜図16を用いて説明する。
本実施の形態において特徴的なことの一つは、変換関数の非線形性の度合いによって空気流量領域別に変換テーブルを分割して、複数の変換テーブルを設け、これら複数の変換テーブルの中から選択された変換テーブルを用いて熱式エアフローセンサ10の信号を空気流量に変換することである。
例えば、変換テーブルを予め設定された境界値Aで分割して、熱式エアフローセンサ10の信号が境界値A以下のときに用いられる低空気流量領域用の変換テーブルと、境界値Aよりも大きいときに用いられる高空気流量領域用の変換テーブルを設ける。境界値Aは、変換関数の非線形性の度合いに基づいて予め設定され、変換関数の非線形性の度合いが大きくなる値が規定されている。低空気流量領域用の変換テーブルと高空気流量領域用の変換テーブルの各変換テーブル内の格子軸分割単位は、低空気流量領域用の変換テーブルの格子軸分割単位を高空気流量領域用の変換テーブルの格子軸分割単位(例えば0.16V毎)よりも細かく(例えば0.04V毎)設定する。
これにより、変換関数の非線形性の度合いが大きい範囲については、格子軸の間隔がより細かく設定された変換テーブルを用いて空気流量を演算することができ、真の空気流量との誤差を小さくすることができる。
そして、空気流量領域が互いに隣り合う変換テーブルの一方の変換テーブルの分割格子軸の上限記憶値と、他方の変換テーブルの分割格子軸の下限記憶値とを等しい値に設定する。これにより、分割した複数の変換テーブルの何れを使用するかを選択する際において、マイコンの演算負荷を増加することなく隣り合うテーブル間の段差を無くして検索補間演算することが可能になる。
そして、本実施の形態においてさらに特徴的なことの一つは、不感帯を設けて、空気流量が0近傍の範囲については、変換テーブルを用いた空気流量の補間演算を行わないように制限を加えたことである。
空気流量が0のときは、変換関数によって求められる空気流量測定装置の真の空気流量と、変換テーブルを検索して補間演算される空気流量との誤差が無限大(∞)となり、空気流量が0に近づくほど誤差が大きくなる。したがって、空気流量が0近傍の領域で空気流量を補正しても、補正する前の空気流量の誤差が大きいことから、正確な空気流量を得ることができない。
したがって、本実施の形態では、不感帯を設けて、空気流量が0近傍の範囲については、変換テーブルを用いた空気流量の補間演算を行わないように制限を加える構成としている。これにより、誤差が拡大する範囲を縮小することができ、誤差が大きく拡大されてしまうのを効果的に防ぐことができる。したがって、空気流量が0近傍の領域におけるテーブル変換による誤差を低減することができ、高精度の空気流量測定を実現できる。
以下に、本実施の形態における具体例について説明する。
本実施の形態における空気流量測定装置は、空気流量として順流空気流量と逆流空気流量の両方を検出する。そして、複数の変換テーブルとして、熱式エアフローセンサ10の信号が第1境界値A1以下のときに用いられる逆流空気流量領域用の変換テーブルLと、熱式エアフローセンサ10の信号が第2境界値A2よりも大きいときに用いられる順流空気流量領域用の変換テーブルHと、熱式エアフローセンサ10の信号が第1境界値A1と第2境界値A2との間のときに用いられる中間空気流量領域用の変換テーブルMを有する。
図9は、中間空気流量領域用の変換テーブルの構成を説明する図、図10は、中間空気流量領域における空気流量と誤差との関係を説明する図である。図10では、空気流量に順空気流量と逆流空気流量を含む場合において、変換関数によって演算される空気流量測定装置の真の空気流量と、変換テーブルを用いて検索補間演算される空気流量との誤差の関係について、空気流量(Q)が−30Kg/hから30Kg/hまでの範囲を拡大して示している。
図10に示す破線91n、91pは、図5に示す従来例の変換テーブルを用いて演算した空気流量と真の空気流量との誤差を示し、図10に示す太い実線92n、92pは、図9に示す変換テーブルMを用いて演算した空気流量と真の空気流量との誤差を示す。
図5に示す従来の変換テーブルは、順流から逆流の範囲に亘って電圧情報Vuが0.16V毎の等間隔に設定された複数の分割格子軸を有しており、合計で32点の格子点(0〜31)が設定されているのに対して、図9に示す本実施の形態における変換テーブルMは、変換関数の非線形性の度合いが大きい範囲(境界値A1と境界値A2との間)において、電圧情報Vuが0.02V毎の等間隔の分割格子軸で格子点が32点設定されている。
従来例では、先に述べたように、ダイナミックレンジを変えずに逆流範囲まで検出する必要があるため、常用する順流側の範囲を広く、発生頻度が順流に対して低い逆流側の範囲を狭くするような特性を持たせている。したがって、図10に示すように、順流側の変換誤差91pよりも逆流側の変換誤差91nの方が誤差が大きい。また、空気流量が0では誤差が無限大(∞)となることから、空気流量が0に近づくほど誤差が大きくなっている。
一方、図9に示す本実施の形態の変換テーブルMでは、電圧情報Vuが0.02V毎の等間隔に設定されており、図5に示す従来の変換テーブルと比較して、単純に8倍の細かさを持って記憶されている。したがって、図10に変換誤差91nと92nで示されるように、特に、逆流側の範囲での変換誤差を改善できる。
また、図示しないが、変換テーブルL、M、Hとして、空気流量領域別に変換テーブルを設定することにより、一つの変換テーブルとして演算処理能力を見た場合には、分割格子軸の数が極端に増加する訳ではないので、格子点を任意設定として非線形性度合いの大きい部分に集中して設定しても、補間演算する場合の演算負荷は極端に増加しないで済むという効果も得られる。だだし等間隔テーブル分割の場合と、任意分割の場合とのテーブル検索方法の相違も合わせて切り替える手段が必要であり、プログラム処理が複雑になることを考慮する必要が生じる。
変換テーブルMは、図7で示した非線形性の度合いによって中間空気流量領域用として設定されたものであり、下限記憶値には、電圧情報Vu=1.14V(第1境界値A1)、空気流量Q=−20.2kg/hが設定され、上限記憶値には、電圧情報Vu=1.76V(第2境界値A2)、空気流量Q=21.2kg/hが設定されている。
そして、図9に示すように、逆流側の空気流量領域に、第1境界値A1の空気流量Q=−20.2kg/hよりも逆流空気流量が少ない不感帯下限値B3=−11kg/hが設定され、順流側の空気流量領域に、第2境界値A2の空気流量Q=21.2kg/hよりも順流空気流量が少ない不感帯上限値B4=4kg/hが設定されており、変換テーブルMを用いて電圧情報Vuを空気流量に変換する際に、不感帯下限値B3と不感帯上限値B4との間を不感帯とし、範囲を越えて0流量近傍にならないように制限する処理が行われる。不感帯上限値B4は、内燃機関100の最低回転数時である始動クランキング時に必要な空気流量から予め決定しておくことができる。
図10に示す太い点線93n、93pは、上記した不感帯の制限をかけた場合の誤差を示す。不感帯の制限をかけない場合、太い実線92n、92pで示されるように、不感帯制限値B3、B4よりも手前側、例えば逆流側であれば−12kg/h、および順流側であれば5kg/h付近で誤差が-1%より下に大きく拡大されてしまう。これに対して、不感帯下限値B3と不感帯上限値B4との間を不感帯として制限し、変換テーブルに基づく空気流量の補間演算を禁止することによって、誤差が+1%付近に保たれ、誤差が拡大する領域をさらに縮小することができる。
図11は、逆流空気流量領域用の変換テーブルの構成を説明する図、図12は、逆流空気流量領域における空気流量と誤差との関係を説明する図、図13は、順流空気流量領域用の変換テーブルの構成を説明する図、図14は、順流空気流量領域における空気流量と誤差との関係を説明する図である。
逆流空気流量領域用の変換テーブルLは、図11に示すように、境界値A1よりも逆流空気流量が多い側において、電圧情報Vuが0.02V毎の等間隔に設定された複数の分割格子軸を有しており、32点の格子点(0〜31)が設定されている。そして、順流空気流量領域用の変換テーブルHは、図13に示すように、境界値A2よりも順流空気流量が多い側において、電圧情報Vuが0.16V毎の等間隔に設定された複数の分割格子軸を有しており、16点の格子点(0〜15)が設定されている。
図12及び図14において、それぞれの誤差を見てみると、逆流側の範囲は、図12に示すように、誤差が1%を超える状態から、±0.2%以下に大きく改善されている。一方、順流側の範囲は、図14に示すように、従来と同様の格子軸間隔としても誤差はもともと±0.2%以下に収まっており、非線形性度合いが小さいため、格子軸の数及び間隔等の設定を変更しなくても性能を確保できることがわかる。
また、三つに分割された変換テーブルL、M、Hを記憶しておく場合に、例えば変換テーブルLの上限記憶値と変換テーブルMの下限記憶値を互いに等しい値(Vu=1.14V、Q=−20.2kg/h)に設定し、変換テーブルMの上限記憶値と変換テーブルHの下限記憶値を互いに等しい値(Vu=1.76V、Q=21.2kg/h)に設定する。
このように、各変換テーブルの分割格子軸の上限記憶値を、隣り合うテーブル内分割格子軸の下限記憶値に一致させ、また、分割したテーブル内格子軸の下限記憶値を、隣り合うテーブル内分割格子軸の上限記憶値に一致させる。これにより、複数の変換テーブルの何れを使用するかを選択する際において、マイコンの演算負荷を増加することなく隣り合うテーブル間の段差を無くして検索補間演算することが可能になる。
例えば変換テーブルを分割することなく、単一の変換テーブルで同様な結果を得ようとすると、変換テーブルの分割格子軸の間隔を、最も細かい0.02V毎とする必要があり、従来例の0.16V毎の分割に対して単純に8倍(=256点)であり、バイト数では1024バイト(バイトに換算すると1格子点4バイト必要であるため)必要になる。これに対し、本実施の形態では、変換テーブルLが32点、変換テーブルMが32点、変換テーブルHが16点の合計80点であり、バイト数では320バイトとなり、1/3以下のメモリ容量で実現することができる。
一方、図示しないが、空気流量測定装置が順流側空気流量のみを計測する場合には、空気流量0kg/h以上の値をテーブル設定した低空気流量領域用の変換テーブルLと、境界値Aよりも空気流量が多い順流側の値をテーブル設定した高空気流量領域用の変換テーブルHを用意し、不感帯上限値B4と空気流量0kg/hとの間を不感帯として、この不感帯の範囲を越えて0流量近傍にならないように制限するようにすればよい。また、同様に図示しないが、電圧信号をパルスの周期を変える周波数信号に変換して出力する場合もあるが、電圧軸と周波数軸に変換して扱えば良い。
次に、熱式エアフローセンサ10の出力である信号を空気流量に変換する空気流量変換手段の構成について、図15および図16を基に説明する。
図15は、空気流量の演算方法を説明するフローチャート、図16は、エンジンコントロールユニットの内部演算処理の概要を説明する図である。
エンジンコントロールユニット200は、一般的には所定の演算周期(例えば2ms)で起動するほか、内燃機関100の機関回転数に同期して、所定クランク角度毎(例えば30deg)に割込み演算を起動して処理するものもある。
まず、処理タイミングが起動されると、ステップ2000でA/D変換器にて計測している電圧情報Vuをラッチする。次に、ステップ2010では、ラッチした電圧情報Vuと第1の所定値V1(第1境界値A1)と比較する。ステップ2010で“YES”すなわち電圧情報Vuが第1の所定値V1以下のときはステップ2100に進み、逆流が大きい領域の低空気流量領域用の変換テーブルLを選択し、ステップ2110にて変換テーブルLを用いて電圧情報Vuから空気流量Qを補間演算する。そして、ステップ2050にて、今回演算結果であるQを前回結果の記憶値Q(z)に更新して処理を終了する。
ステップ2010で“No”すなわち電圧情報Vuが第1の所定値V1(第1境界値A1)よりも大きいときは、ステップ2020に進み、第2の所定値V2(第2境界値A2)と比較する。ステップ2020で“NO”すなわち電圧情報Vuが第2の所定値V2以上のときはステップ2030に進み、順流が大きい領域の高空気流量領域用の変換テーブルHを選択し、ステップ2040にて変換テーブルHを用いて電圧情報Vuから空気流量Qを補間演算する。
また、ステップ2020で“YES”すなわち電圧情報Vuが第1の所定値V1より大きく第2の所定値V2以下のときはステップ2200に進み、逆流から順流領域の0kg/hを含む中間空気流量領域用の変換テーブルMを選択し、ステップ2210にて、変換テーブルMを用いて電圧情報Vuから空気流量Qを補間演算する。
前記のステップ2010と、2020とで行われる比較処理が図16の所定値比較処理320に相当する。また、図16の符号330が変換テーブルL、符号340が変換テーブルH、符号350が変換テーブルHに相当する。
次に、図16の不感帯制限処理345の処理について、図15のフローチャートで説明する。
ステップ2210で変換テーブルMを用いて電圧情報Vuを空気流量Qに変換した後、ステップ2220では、その空気流量Qが不感帯下限値Q3(B3)と不感帯上限値Q4(B4)との間の領域にあるかを判定する。そして、領域外であればステップ2230に進み、不感帯にいることを示すフラグをクリア(Flag=0)する。一方、ステップ2220で空気流量Qが不感帯下限値Q3(B3)と不感帯上限値Q4(B4)との間の領域内である場合には、ステップ2300に進み、不感帯にいることを示すフラグをセット(Flag=1)する。
ステップ2310では、フラグがセット(Flag=1)されている場合に、前回結果の記憶値Q(z)と不感帯下限値Q3とを比較する。そして、前回結果Q(z)が不感帯下限値Q3より小さかった場合、ステップ2315で、今回演算結果に不感帯下限値Q3を代入して空気流量Qとする。これにより、前回、不感帯下限値Q3よりも逆流側空気流量が多い状態から、今回の演算で不感帯下限値Q3を越えて、不感帯下限値Q3と不感帯上限値Q4との間の0kg/h近傍領域に突入した場合に、空気流量Qを不感帯下限値Q3で制限するようにする。そして、ステップ2050にて、今回演算結果であるQを前回結果の記憶値Q(z)に更新して処理を終了する。
そして、次の処理タイミングで、空気流量Qが同じ0kg/h近傍領域(すなわち、不感帯下限値Q3と不感帯上限値Q4との間)にある場合は、ステップ2300でFlag=1をセットしてもQ(z)=Q3となっており、ステップ2310および2320は成立しないため、ステップ2330で前回値が保持され、Q(z)=Q3のまま演算される。したがって、ステップ2230でFlag=0(クリア)とならない限りは、Q3の値から更新されないことにより、不感帯として設定される。
同様にステップ2320では、前回、不感帯上限値Q4よりも順流側空気流量が多い状態から、今回の演算で不感帯上限値Q4を越えて、0kg/h近傍領域に突入した場合に、空気流量Qを不感帯上限値Q4で制限するようにする。そして、ステップ2050にて、今回演算結果であるQを前回結果の記憶値Q(z)に更新して処理を終了する。以上は不感帯としての制限処理の一例を示したものであり、同様の効果を得られれば、これに限らず他の処理方法でも実現しても良い。
上記した空気流量測定装置によれば、順流のみ、または、順流と逆流を含む空気流量測定装置において、マイコンのメモリ容量の増加と、演算負荷の増加を抑制しつつ、非線形性度合いの厳しい空気流量域と、空気流量0付近におけるテーブル変換による誤差を低減することが可能となり、高精度の空気流量検出を実現できる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
空気流量測定装置を備えた内燃機関の空気流量測定装置に係り、電圧信号あるいは周波数信号を出力する空気流量測定装置を採用した内燃機関の空気流量測定装置に適用できる。
10・・・ 熱式エアフローセンサ
11・・・ エアクリーナ
12・・・ 吸気管
15・・・ スロットルボディ
17・・・ 水温センサ
19・・・ コレクタ
101・・・吸気分岐管
103c・・ シリンダ
104・・・排気管
105・・・触媒
106・・・プレッシャレギュレータ
107・・・燃料タンク
108・・・燃料ポンプ
110・・・インジェクタ
111・・・点火コイル
112・・・点火プラグ
114・・・空燃比センサ
200・・・コントロールユニット
201・・・I/O LSI
203・・・CPU

Claims (5)

  1. 発熱抵抗体の信号に基づいて吸気通路を流れる空気流の空気流量を測定する空気流量測定装置であって、
    前記発熱抵抗体の信号を空気流量に変換する変換関数の非線形性の度合いによって空気流量領域別に設定された複数の変換テーブルを有し、該複数の変換テーブルから前記発熱抵抗体の信号に基づいて選択された変換テーブルを用いて前記発熱抵抗体の信号を空気流量に変換する空気流量変換手段を有し、
    前記空気流量には、順流空気流量と逆流空気流量が含まれており、
    前記空気流量変換手段は、
    前記信号が前記変換関数の非線形性の度合いに基づいて予め設定された第1境界値以下のときに用いられる逆流空気流量領域用の変換テーブルと、
    前記信号が前記変換関数の非線形性の度合いに基づいて予め設定された第2境界値よりも大きいときに用いられる順流空気流量領域用の変換テーブルと、
    前記信号が前記第1境界値と前記第2境界値との間のときに用いられる中間空気流量領域用の変換テーブルと、を有し、
    前記中間空気流量領域用の変換テーブルを用いて変換した逆流空気流量が予め設定された不感帯下限値よりも少ないときは、前記不感帯下限値を前記逆流空気流量とし、
    前記中間空気流量領域用の変換テーブルを用いて変換した順流空気流量が予め設定された不感帯上限値よりも少ないときは、前記不感帯上限値を前記順流空気流量とする
    ことを特徴とする空気流量測定装置。
  2. 前記変換関数の非線形性の度合いは、前記変換関数を用いて演算される空気流量と、前記変換テーブルを用いて検索補間演算される空気流量との誤差の大きさに基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の空気流量測定装置。
  3. 前記複数の変換テーブルは、前記空気流量領域が互いに隣り合う変換テーブルの一方の変換テーブルの分割格子軸の上限記憶値と、他方の変換テーブルの分割格子軸の下限記憶値とが等しい値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の空気流量測定装置。
  4. 前記複数の変換テーブルは、前記各変換テーブルの分割格子軸の格子点が変換テーブル毎に予め設定された間隔で等間隔に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の空気流量測定装置。
  5. 前記中間空気流量領域用の変換テーブルは、前記順流空気流量領域用の変換テーブルよりも、分割格子軸の格子点の設定間隔が狭いことを特徴とする請求項1に記載の空気流量測定装置。
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