JP4906477B2 - ガス分析装置及びガス分析方法 - Google Patents
ガス分析装置及びガス分析方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4906477B2 JP4906477B2 JP2006300857A JP2006300857A JP4906477B2 JP 4906477 B2 JP4906477 B2 JP 4906477B2 JP 2006300857 A JP2006300857 A JP 2006300857A JP 2006300857 A JP2006300857 A JP 2006300857A JP 4906477 B2 JP4906477 B2 JP 4906477B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- unit
- measurement
- exhaust gas
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Description
このような構成のガス分析装置においては、光源からの赤外光が光学フィルタ等を用いて炭化水素類の吸収波長に調整された上で排気経路内の排ガスに向けて照射され、排ガス中を透過した透過光の光強度が受光センサにて検出され、排ガスの光吸収量及び光透過距離からHC濃度が検出される。
そして、このようなことから、従来のガス分析装置の多くは、排気経路から分枝されたサンプリング経路中に上述した測定部を設けるように構成されていた。すなわち、サンプリング経路を経てサンプリングされた排ガスに対して、水分除去等の前処理を行った後に、測定条件を一定に保った領域でHC濃度等が測定されるように構成されていた。
図1は本発明のガス分析装置を備えたエンジンベンチの全体的な構成を示した側面図、図2はガス分析装置の各構成を示した図、図3は各測定部に設けられたレンズを温調した状態を示した図、図4は本実施例のガス分析装置において炭化水素類が発生していない状態で測定された光強度変化を示した図、図5は本実施例のガス分析装置を用いた測定結果の一例を示した図である。
図1に示すように、本実施例のガス分析装置1は、エンジンベンチ2に配置されたエンジン20から排出される排ガス中のHC濃度を測定するものである。具体的には、ガス分析装置1は、エンジン20からの排ガスを排出する排気経路3の中途部に取り付けられた第一測定部4及び第二測定部5と、第一測定部4及び第二測定部5からの出力を演算処理して排ガス中のHC濃度を算出する演算処理部としてのコンピュータ装置6等とで構成されている。
本実施例のガス分析装置1は、排気経路3の中途部に測定部4・5等が配置されており、このように配置された各測定部4・5によって、配管3a内の排ガスに向けて赤外光を照射し、排ガスを透過した後の透過光を受光することで、排気経路3を流れる排ガスのHC濃度を連続的にリアルタイムで測定することができるように構成されている。
レンズ43は、赤外透過性であって分析成分(炭化水素類)の吸収波長域で減衰の小さい素材より形成され、レンズ表面が配管3aの内部空間及び外部空間に対面するようにして、配管3aの側壁に開口された取付孔に封止されている。赤外光源42から照射された赤外光は、レンズ43を介して配管3aの内部空間に導入される。
光学フィルタ44は、炭化水素類の吸収波長帯(3.0〜4.0μm程度)の赤外光を透過するものが用いられる。
レンズ46は、上述した投光部40のレンズ43と同様に、赤外透過性であって分析成分(炭化水素類)の吸収波長域で減衰の小さい素材より形成され、レンズ表面が配管3aの内部空間及び外部空間に対面するようにして、配管3aの側壁に開口された取付孔に封止されている。
また、光チョッパ47は、駆動源としてのモータ48が制御されてその回転周波数が調整されている。
レンズ56は、赤外透過性であって分析成分(炭化水素類)の吸収波長域で減衰の小さい素材より形成され、レンズ表面が配管3aの内部空間及び外部空間に対面するようにして、配管3aの側壁に開口された取付孔に封止されている。また、レンズ56は、上述したレンズ43・46に対して、配管3aの軸中心Cを中心とした同心円の円周上に配置されている。本実施例では、受光部51が、軸中心Cを中心として受光部41に対して約90°位相する位置に配置されている。
なお、光チョッパ57は、駆動源としてのモータ58が制御されてその回転周波数が調整されている。
具体的には、コンピュータ装置6は、演算処理装置として第一測定部4及び第二測定部5を制御したり、受光部41・51より出力された出力信号に基づいて演算を行って、エンジン20から排出されるHC濃度を算出したり、各種の測定結果を表示したり、演算・測定結果などを記憶したりするように構成されている。
特に、本実施例のコンピュータ装置6は、第二測定部5にて検出された光強度に基づく背景光信号を用いて、第一測定部4にて検出された赤外光の光強度に基づく受光信号を補正するように構成されている。この詳細は後述する(図4及び図5参照)。
図1及び図2に示したように、エンジンベンチ2に搭載されたエンジン20からの排ガスは、排気経路3の下流側に送られて、やがて排気経路3の中途部に設けられたガス分析装置1の第一測定部4及び第二測定部5に到達される。この時、ガス分析装置1では、第一測定部4及び第二測定部5が設けられた箇所にヒータ7が設けられていることから、配管3aにおけるレンズ43等の近傍が加熱されるとともに、第一測定部4及び第二測定部5のレンズ43等が同時に加熱されることで、排ガス中の成分や水分がレンズ43等の表面に凝結するのが防止されている(以上、温調工程)。
HC濃度=−log(I/I0 )/(A・L)・・・(1)
この数式(1)において、Iは透過光強度、I0 は初期透過光強度、Aは比例係数、Lは光透過距離である。したがって、初期透過光強度I0 に対する透過光強度Iの比、すなわち、シグナル強度I/I0 に基づいてHC濃度が演算される。本実施例では、各透過光強度I、I0 から背景光信号の透過光強度が引算されて、第一測定部4で検出された光強度の背景光干渉が補正される。
ここで、直線(a)を参照すると、時間経過とともに第一測定部4の赤外線センサ45で検出される光強度が増加していることが分かる。これは、時間経過とともに、配管3a内の温度が上昇して、内壁面からの熱輻射が増加して赤外線センサ45で検出される赤外光に重畳していることが原因であり(直線(b)参照)、第一測定部4のみでは、この熱輻射に基づく赤外光がガス分析装置1において排ガス中のHC濃度を測定する際の障害となっていることが分かる。
本実施例のガス分析装置1では、第二測定部4の赤外線センサ55で熱輻射に基づく赤外光を別途測定し、コンピュータ装置6にて第一測定部4からの受光信号から第二測定部5からの背景光信号を引き算して背景光干渉を補正することで、真の光強度を検出することができる(直線(c)参照)。
このように、排ガス中に高濃度の炭化水素類が発生した状態では、排ガス自体が光源となって排ガスから赤外光が照射されるが、本実施例のガス分析装置1では、排ガスからの赤外光も背景光として第二測定部5で検出することができ、これを第一測定部4にて検出された受光信号から背景光干渉として補正することで、排ガス中のHC濃度を高精度でかつ定量的に測定することが可能となっている。
また、第一測定部4及び第二測定部5は、赤外光の光路中に、該赤外光を断続する光チョッパ47・57を備えてなるため、各測定部4・5の赤外線センサ45・55での赤外光の検出感度を向上でき、ひいては測定精度を向上できる。
3 排気経路
3a 配管
4 第一測定部
5 第二測定部
6 コンピュータ装置(演算処理部)
7 ヒータ(温調部)
20 エンジン(内燃機関)
40 投光部
41 受光部
51 受光部
Claims (7)
- 内燃機関からの排ガスを排出する排気経路に取り付けられ、該排ガスの成分濃度や温度を測定するガス分析装置であって、
排気経路内の排ガスに向けて赤外光を照射する投光部と、該投光部から照射されて排ガス中を透過した赤外光を受光する受光部とを有する第一測定部と、
前記排気経路内の熱輻射に基づく赤外光を受光する受光部を有する第二測定部と、
前記第一測定部及び第二測定部からの出力を演算処理して排ガス中のHC濃度を算出する演算処理部とを備えてなり、
前記第二測定部の受光部は、前記排気経路の軸中心を中心として、前記第一測定部の受光部に対して90°位相する位置に配置されている、
ことを特徴とするガス分析装置。 - 前記演算処理部は、第二測定部にて検出された光強度に基づく出力信号を用いて、前記第一測定部にて検出された赤外光の光強度に基づく出力信号を補正することを特徴とする請求項1に記載のガス分析装置。
- 前記第一測定部及び第二測定部に設けられた赤外光透過性のレンズを温調する温調部を備えてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガス分析装置。
- 前記第一測定部及び第二測定部は、赤外光の光路中に、該赤外光を断続する光チョッパを備えてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のガス分析装置。
- 内燃機関からの排ガスを排出する排気経路中の排ガスの成分濃度や温度を測定するガス分析方法であって、
排気経路内の排ガスに向けて第一測定部の投光部により赤外光を照射し、排ガス中を透過した赤外光を第一測定部の受光部により受光する第一測定工程と、
前記排気経路内の熱輻射に基づく赤外光を第二測定部の受光部により受光する第二測定工程と、
前記第一測定工程及び第二測定工程からの出力を演算処理して排ガス中のHC濃度を算出する演算処理工程とを有し、
前記第二測定部の受光部は、前記排気経路の軸中心を中心として、前記第一測定部の受光部に対して90°位相する位置に配置されている、
ことを特徴とするガス分析方法。 - 前記演算処理工程は、第二測定工程にて検出された光強度に基づく出力信号を用いて、前記第一測定工程にて検出された赤外光の光強度に基づく出力信号を補正することを特徴とする請求項5に記載のガス分析方法。
- 前記排気経路の内部空間に対向するようにして配置された赤外光透過性のレンズを温調する温調工程を有することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のガス分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006300857A JP4906477B2 (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | ガス分析装置及びガス分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006300857A JP4906477B2 (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | ガス分析装置及びガス分析方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008116368A JP2008116368A (ja) | 2008-05-22 |
JP4906477B2 true JP4906477B2 (ja) | 2012-03-28 |
Family
ID=39502410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006300857A Expired - Fee Related JP4906477B2 (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | ガス分析装置及びガス分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4906477B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101753873B1 (ko) * | 2016-06-08 | 2017-07-04 | 주식회사 미들테크 | 적외선광 산란보정 비분산형 연기감지장치 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6046375B2 (ja) * | 1980-06-13 | 1985-10-15 | 株式会社島津製作所 | 光学計測器 |
JPS60137279A (ja) * | 1983-12-26 | 1985-07-20 | Olympus Optical Co Ltd | 培養装置における観察装置 |
JP2001083086A (ja) * | 1999-09-16 | 2001-03-30 | Nippon Soken Inc | ガス濃度計測方法およびガス濃度計測装置 |
JP2002350334A (ja) * | 2001-05-22 | 2002-12-04 | Nissan Motor Co Ltd | エンジン燃焼検査装置 |
JP2003004633A (ja) * | 2001-06-22 | 2003-01-08 | Nissan Motor Co Ltd | エンジンの燃料濃度測定装置 |
JP3899004B2 (ja) * | 2002-09-27 | 2007-03-28 | 株式会社堀場製作所 | 車載型hc測定装置 |
JP4485345B2 (ja) * | 2004-12-28 | 2010-06-23 | トヨタ自動車株式会社 | 排気ガス分析装置 |
-
2006
- 2006-11-06 JP JP2006300857A patent/JP4906477B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008116368A (ja) | 2008-05-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4615129B2 (ja) | 赤外線ガスアナライザ及び当該アナライザの作動方法 | |
WO2012161067A1 (ja) | 測定ユニットおよびガス分析装置 | |
ATE317115T1 (de) | Gasdetektionsverfahren und gasdetektoreinrichtung | |
JP5155913B2 (ja) | 排ガス分析装置 | |
KR101460874B1 (ko) | 암모니아 화합물 농도 계측 장치 및 암모니아 화합물 농도 계측 방법 | |
JP5729285B2 (ja) | 燃焼排ガス分析装置 | |
JP2013096889A (ja) | 赤外線ガス分析計 | |
JP2005292009A (ja) | 赤外線式ガス検出器及び検出方法 | |
JP5811942B2 (ja) | ガス濃度測定装置 | |
KR100910871B1 (ko) | Co₂간섭을 배제한 굴뚝용 실시간 수분측정방법 및 장치 | |
KR102114557B1 (ko) | 두개의 기능적 채널을 이용한 ndir 분석기 | |
US20120272717A1 (en) | Photoacoustic Detector with Background Signal Correction | |
JP4906477B2 (ja) | ガス分析装置及びガス分析方法 | |
JPH06249779A (ja) | ガス分析計 | |
JP2009139135A (ja) | 赤外吸収式ガス分析装置 | |
JP2014142299A (ja) | ガス濃度測定装置 | |
US20120272718A1 (en) | Photoacoustic Sensor with Baseline and Span Correction | |
JP4790330B2 (ja) | ガス濃度測定装置 | |
JP4490333B2 (ja) | 排ガス分析装置 | |
JP2000187786A (ja) | 火災検出装置及び火災検出装置における汚れ補償方法 | |
WO2016042925A1 (ja) | 濃度検出装置 | |
JP4176535B2 (ja) | 赤外線分析装置 | |
JPH1183734A (ja) | ガス検知装置及びガス検知方法 | |
JP2512423B2 (ja) | 気体の濃度および分圧測定方法およびその装置 | |
US20170115264A1 (en) | Analysis apparatus for analyzing a gas sample |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090304 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110928 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111004 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111116 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111220 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120110 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4906477 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |