JP2002350334A - エンジン燃焼検査装置 - Google Patents

エンジン燃焼検査装置

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JP2002350334A
JP2002350334A JP2001152952A JP2001152952A JP2002350334A JP 2002350334 A JP2002350334 A JP 2002350334A JP 2001152952 A JP2001152952 A JP 2001152952A JP 2001152952 A JP2001152952 A JP 2001152952A JP 2002350334 A JP2002350334 A JP 2002350334A
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engine
fuel mixture
lens
ultraviolet light
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Takashige Matsuura
孝成 松浦
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混合気が燃焼したときに出される紫外光(4
00nm以下)から得られる画像をチェックすることに
より、火種から広がっていく火炎の状態を検査できるよ
うにしたエンジン燃焼検査装置を提供する。 【解決手段】 エンジンの燃焼室7内の混合気に着火す
る点火プラグ10に、混合気の状態を観察する撮像素子
20を設けたエンジン燃焼検査装置において、撮像素子
20は、燃焼室7内の混合気が着火されることにより放
射される紫外光を透過するレンズ23a〜eを複数個有
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの燃焼室
内での混合気の燃焼状態を検査するエンジン燃焼検査装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの燃焼室内での混合気の状態を
検査する場合には、ピストンやシリンダの一部に可視化
窓を設け、燃焼状態を可視化している。
【0003】しかし、可視化窓を設けるということは、
エンジンを改造したり、エンジンの一部を破壊しなけれ
ばならないので、高価なものとなることから、最近で
は、非破壊により混合気の状態を検査できるように、シ
リンダの頂部に設けられた点火プラグを利用するものが
提案されている(特開平10−206286号公報参
照)。
【0004】この検査装置は、点火プラグに撮像素子と
光ファイバを組み込み、外部光源からの光を光ファイバ
によりシリンダ内に導き、シリンダ内の混合気の状態を
CCDカメラなどの撮像素子により撮影し、この画像を
マイコンなどの画像解析装置により画像解析するもの
で、主として、点火直前に混合気が点火位置に存在して
いるか否かを検査するものである。
【0005】また、細長い点火プラグに撮像素子を設け
ているので、撮像素子の視野は狭く、検査範囲も狭小な
範囲となるが、この点を改良するために、撮像素子の先
端にレンズを設けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
検査装置は、可視光(400〜700nm)による検査
であるために、点火直前の混合気の状態は検査できて
も、混合気が燃焼を開始すると実質的に検査できないも
のである。つまり、可視光による検査では、一旦混合気
に着火されると、その時点からの光が撮像素子に入り、
その後燃焼が終了するまで輝度の変化は少なく、着火時
点から火炎が伝播して行く状態の変化は実質的に分らな
い。
【0007】しかも、点火プラグの中心にある電極部に
隣接して撮像素子が設けなければならないので、実質的
に撮像素子は細径のものとならざるを得ず、しかも、撮
像素子は熱的影響を受けるので、視野角を大きくでき
ず、この点でも混合気の燃焼状態を十分な検査すること
ができない。
【0008】混合気における燃焼状態検査は、点火プラ
グが点火された瞬間、いわゆる火種が発生した状態(ま
だ火炎が広がっていない状態)から、次第に火炎が広が
っていく状態のチェックが重要であるが、この重要な点
が前記装置では検査できない。
【0009】本発明は、上述した課題に鑑みなされたも
ので、混合気が燃焼したときに放射される紫外光(40
0nm以下)の形態をチェックすることにより、火種か
ら次第に広がっていく火炎の状態を検査できるようにし
たエンジン燃焼検査装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0011】(1)エンジンの燃焼室内の混合気に着火
する点火プラグに、前記混合気の状態を観察する撮像素
子を設けたエンジン燃焼検査装置において、前記撮像素
子は、前記燃焼室内の混合気が着火されることにより放
射される紫外光を透過するレンズを複数個有することを
特徴とするエンジン燃焼検査装置。
【0012】(2)前記レンズは、波長が270〜34
0nmの範囲の紫外光が透過する溶融石英レンズのリレ
ーレンズである前記(1)のエンジン燃焼検査装置。
【0013】(3)前記撮像素子は、内部に冷却媒体が
流通するようにしたことを特徴とする前記(1)又は(2)の
エンジン燃焼検査装置。
【0014】(4)前記点火プラグは、前記エンジンの
シリンダヘッドに取り付けられる本体と、当該本体の中
心軸線に対し偏心した位置に設けられた電極部とを有
し、前記本体の余剰部に前記撮像素子を設けたことを特
徴とする前記(1)〜(3)のエンジン燃焼検査装置。
【0015】(5)前記撮像素子は、前記点火プラグに
対し着脱可能としたことを特徴とする前記(1)〜(4)のエ
ンジン燃焼検査装置。
【0016】(6)前記点火プラグは、前記撮像素子に
隣接して前記燃焼室内に紫外光を放射する光ファイバを
設けたことを特徴とする前記(1)〜(5)のエンジン燃焼検
査装置。
【0017】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、燃焼室内の
混合気が着火されることにより放射される紫外光を検知
するので、最も検査すべきポイントである混合気の火炎
の広がり状態を確実に検査できる。また、レンズを複数
枚のリレーレンズとしたので、大きな視野角での撮像が
可能となるのみでなく、撮影画像を長距離伝送すること
もできる。
【0018】請求項2に記載の発明では、所定波長の紫
外光が90%以上の透過率で透過する溶融石英レンズと
したので、点火直後のOHラジカル光(紫外光領域)の
観察が可能となり、混合気の火炎伝播状態を十分観察で
きる。
【0019】請求項3に記載の発明では、撮像素子内部
に冷却媒体が流通するようにしたので、耐熱性の低いレ
ンズでもレンズの溶解を防止することができ、確実な検
査が可能となる。
【0020】請求項4に記載の発明では、点火プラグ本
体の中心軸線に対し偏心した位置に電極部を設け、余剰
部に撮像素子を設けるようにしたので、比較的大径の撮
像素子により検査でき、撮像素子の視野角も大きくな
り、検査精度も向上する。
【0021】請求項5に記載の発明では、撮像素子を点
火プラグに対し着脱可能としたので、混合気の燃焼状態
検査以外の、例えばシリンダ内観察もでき、点火プラグ
を交換する場合も、安価な点火プラグのみの交換でよ
く、コスト的に有利となる。
【0022】請求項6に記載の発明では、撮像素子と隣
接して設けた光ファイバより紫外光を燃焼室に放射すれ
ば、燃焼時の混合気から放射されるOHラジカル光の輝
度が高められ、混合気の形態の可視化が一層容易とな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
本発明の実施の形態を説明する。
【0024】図1は本発明の実施形態全体を示す概略構
成図であり、エンジンのシリンダ頂部を示している。例
えば、エンジンに供給する混合気は、図1において、空
気供給部1からの空気流中に、インジェクタ2により燃
料を噴霧することにより作られ、インテークバルブ3の
吸気ポート4開放と、ピストン5の下降に伴い、シリン
ダ6の燃焼室7内に導入される。この混合気は、点火プ
ラグ10により着火され、燃焼爆発した後は、エグゾー
ストバルブ8の排気ポート9開放と、ピストン5の上昇
に伴い、燃焼室7内から外部に排出される。
【0025】ただし、燃料の供給方式は、これのみに限
定されるものではなく、シリンダ1内でインジェクタ4
からの燃料と空気流とを混合する、いわゆる直噴式であ
っても、また周知のスロットルバルブ式のものであって
もよい。
【0026】図2は図1の要部拡大断面図で、点火プラ
グ10と撮像素子20を示すもので、図3は図2の3−
3線に沿う断面図であるが、本実施形態に係るエンジン
燃焼検査装置は、図2,3において、シリンダヘッド6
aに設けられた点火プラグ10と、この点火プラグ10
に設けられた撮像部材20と、該撮像部材20を透過し
た紫外光を観察する高速度カメラ30と、該高速度カメ
ラ30が観察し取得した画像データを解析し、紫外光の
形態からシリンダ1内での燃焼状態を明らかにする画像
処理部40とから構成されている。
【0027】さらに詳述する。まず、点火プラグ10
は、シリンダヘッド6aに取り付けられる本体11と、
点火用の電極部12と、撮像部材20とを有している。
該電極部12は、本体11の中心軸線に対し所定長eだ
け偏心した位置に設けられているので、本体11には余
剰部が生じることになり、この余剰部に撮像素子20が
設けられている。
【0028】通常外径が約20mm程度の細長い点火プ
ラグ10であっても、電極部12を中心に対し偏心させ
ると、余剰スペースが生じるので、撮像素子20をスペ
ース的に余裕をもって取り付けることができ、撮像素子
20自体も比較的大径のものにすることができる。した
がって、撮像素子20の視野角θ(図4参照)も大きく
なり、広い範囲の燃焼室7内を観察できる。なお、電極
部12自体の構成は周知であるため、ここでは省略する
が、図中の符号「13」は電線である。
【0029】図4は撮像素子20の拡大断面図である
が、図4において、撮像素子20は、点火プラグ本体1
1の下端から上方に向かって軸方向に伸延するように設
けられた直管の筒体21と、この筒体21内に複数個設
けられたレンズ23と、このレンズ23を高熱から保護
する冷却手段25とを有し、点火プラグ本体11に対し
て着脱自在に設けられている。
【0030】ここに、筒体21は、最内筒21a、中間
筒21b及び最外筒21cからなる三重管構造をしたも
のであり、該最内筒21a内には、中央通路22が形成
され、ここにレンズ23が設けられ、また、最内筒21
aと中間筒21bとの間、及び中間筒21bと最外筒2
1cとの間には、冷却通路24が形成され、この冷却通
路24に冷却手段25により冷却媒体を流すようにして
いる。
【0031】撮像素子20を点火プラグ本体11に対し
て着脱自在に設けたのは、混合気の燃焼状態検査以外
の、例えばシリンダ内が観察でき、点火プラグ10を交
換する場合も、安価な点火プラグ10のみの交換でよ
く、コスト的に有利となるからである。
【0032】なお、この脱着には種々の構成が考えられ
るが、ここに一例を挙げれば下記のようなものがある。
図2に示すように、筒体21の下部を点火プラグ本体1
1の通孔11aに挿入保持し、上部を耐熱性のゴムスリ
ーブ26により支持する。ゴムスリーブ26には、電極
部12が挿入される通孔26aと、撮像素子20が挿入
される通孔26bを形成し、この通孔26bの内周面
に、上端から下端近くまで伸延された軸方向溝(図示せ
ず)と、該軸方向溝の下端に形成された円弧溝26cを
形成する。そして、筒体21の外部に設けられた突起部
27を軸方向溝に嵌合した状態で、筒体21を通孔26
bに沿って挿入し、筒体21を回動することにより周溝
26cと嵌合させる。この状態で、点火プラグ10をシ
リンダヘッド9に螺合すると、シリンダヘッド9と突起
部27との間でゴムスリーブ26が挟圧保持される。
【0033】特に、本実施形態は、着火された混合気か
ら放射される紫外光を観察するものであるため、前記レ
ンズ23は、紫外光を透過するものでなければならな
い。
【0034】点火プラグ10に通電され、混合気に着火
された瞬間は、いわば火種が発生した状態であり、火炎
はまだ広がっていない。この時点から混合気から紫外光
領域(400nm以下の波長を有する光)のOHラジカ
ル光が放射される。ここに、OHラジカル光は、スワン
バンド306nmをピークとして±30nmの範囲(図
5の破線で示す領域)の光である。
【0035】したがって、このOHラジカル光の放射開
始位置や、その後のOHラジカル光の形態変化を観察す
ると、火種状態から火炎がどのように伝播していくかが
判明することになる。
【0036】一方、溶融石英レンズは、シリコンの結晶
状態を保ちながら体積を増大させることにより作られる
ので、結晶が整列している。このため、紫外光をよく通
し、また屈折率も通常のレンズに比し高いものである。
通常のレンズ屈折率は、1.2〜1.3であるが、溶融
石英レンズの屈折率は1.7〜1.8もある。
【0037】この溶融石英レンズの具体例としては、U
VGFS(ultraviolet grade synthetic grade fused
silica)や、OOSFS(optical quality synthetic
fused silica)があるが、これらは、図5に示すよう
に、306nm±30nmの範囲の紫外光が90%以上
の透過率で透過することから、紫外光の観察には好まし
い。
【0038】そこで、本実施形態では、このような溶融
石英レンズを用いて撮像素子20を構成することとして
いるが、この撮像素子20の構成に当っては、図4に示
すように、前記筒体21の中央通路22内にスペーサ2
8を介して複数個のレンズ23a,23b,23c,2
3d,23eを設けた、いわゆるリレーレンズとしてい
る。なお、リレーレンズは、レンズごとに焦点を結ぶ構
成となっている。
【0039】このようにすれば、前記筒体21を大径と
したこととも相俟って、レンズの集光力により大きな視
野角θ(約80°程度)とすることができ、燃焼室7内
の広い範囲で撮影でき、検査精度も向上する。しかも、
撮像素子20の軸方向長さの設定が容易となるのみでな
く、撮影した映像を長い距離伝送することもできるとい
う利点も生じることになる。
【0040】この筒体21の下端には、蓋体29が設け
られている。蓋体29は、燃焼による爆発衝撃、高圧
力、高熱に耐えうるものでなければならないので、サフ
ァイアにより構成することが好ましい。なお、サファイ
アは、紫外光を透過するので、前述の燃焼状態の検査に
は問題ない。ただし、筒体21の下端を点火プラグ10
よりさらに突出することは好ましくないので、前記サフ
ァイア製の蓋体29をプリズムとし、光の屈折を利用し
て集光すれば、さらに広い視野角θとすることができ
る。
【0041】また、撮像素子20は、混合気が圧縮され
た状態での燃焼であるため、高熱に曝され、この熱がレ
ンズに伝わることになる。この熱によりレンズが溶融す
ることは好ましくないので、本実施形態では、筒体21
が受ける熱的影響を極力防止するために、前記冷却手段
25が設けられている。
【0042】冷却手段25は、冷却媒体として空気を使
用しており、ポンプPから給送された空気を冷却通路2
4の上部から導入し、中間筒21bの下端に開設された
通孔O1あるいは下端の隙間SでUターンさせ、最外筒
21cの上部に開設された通孔O2より外部に排出する
ようにしている。
【0043】このように筒体21を三重構造として空気
流を蛇行させることにより筒体21を冷却しレンズを保
護しているが、場合によっては二重管構造あるいはさら
に多重の管構造としてもよい。
【0044】また、冷却媒体に関しても独立したポンプ
Pから圧送する空気のみでなく、工場内に配管されてい
る空気配管からの、いわゆる工場用空気や、水などの流
体であってもよい。ただし、いずれにしてもレンズが汚
染されないようにクリーンなものが好ましい。
【0045】この撮像部材20を透過した紫外光は、光
ファイバなどを介して高速度カメラ30により撮影され
る。該高速度カメラ30の特性で必要な条件としては、
7000コマ(1/7000sec)あればよいが、こ
れ以上であればより好ましい。
【0046】高速度カメラ30は、混合気に着火された
後、つまり点火プラグ10に電流が流れ火種が生じた
後、火炎として広がり始めるまでの時間、約5msec
経過した以降に撮影を開始する。撮影時間は、特に特定
されるものではないが、数msec程度である。なお、
場合によっては紫外光の輝度が弱いこともあるので、高
速度カメラ30に輝度増幅器31を設け、紫外光の輝度
を高めてもよい。
【0047】該高速度カメラ30が撮影した紫外光の画
像データは、パーソナルコンピュータ等からなる画像処
理部40に送られて解析される。ただし、この画像処理
部40は、パーソナルコンピュータのみでなく、単なる
モニターとし、目視により混合気の燃焼状態を観察して
もよい。
【0048】また、前記高速度カメラ30による撮影あ
るいは目視による観察をさらに容易とするために、いわ
ゆる紫外蛍光法を利用してもよい。OHラジカル光は、
混合気が燃焼するときに放射される紫外光であるため、
さらにこれに紫外光を当てると、蛍光状態が高められ、
撮像部材20及び高速度カメラ30による撮影や目視観
察が容易となる。
【0049】つまり、図3に破線で示すように、点火プ
ラグ10に前記撮像部材20とは別に紫外光を放射する
光ファイバ41(例えば、溶融珪素のファイバ)を少な
くとも1本点火プラグ10に設け、光源からの紫外光を
燃焼室6内に照射すれば、混合気が燃焼するときに放射
されるOHラジカル光の輝度が高められ、前記撮像部材
20及び高速度カメラ30による撮影やモニターに表示
して目視観察ができる。
【0050】なお、光ファイバ41として、溶融珪素の
ファイバを使用すると、耐熱性が高く、実用的である。
また、光源としては、キセノン光(波長が200〜30
0nm)やレーザ光を発する光源を用いる。
【0051】次に、エンジン燃焼検査装置の作用を説明
する。
【0052】まず、エンジンの吸気工程において、ピス
トン5がシリンダ6内で下降し、インテークバルブ3の
吸気ポート4開放すると、空気供給部1からの空気流中
にインジェクタ2により燃料が噴霧されて作られた混合
気が燃焼室7内に導入される。
【0053】圧縮工程に入ると、この混合気が圧縮さ
れ、ピストン5が上死点に至ると、点火プラグ10に通
電され、混合気に着火される。
【0054】着火された瞬間は、いわば火種が発生した
状態であり、火炎はまだ広がっていないので、点火プラ
グ10に通電後、約5msec経過し、火炎が広がり始
めると、高速度カメラ30の観察が開始される。
【0055】一方、混合気に火炎が広がり始めると、混
合気からOHラジカル光が放射される。OHラジカル光
は、紫外光であるため、筒体21下端の蓋体27を透過
する。この場合、筒体21が比較的大径であるため、O
Hラジカル光は、例えば80°という大きな視野角θで
筒体21に入り、複数個のレンズ23a〜23eを通り
筒体21から出る。
【0056】筒体21を出たOHラジカル光は、ケーブ
ルなどを介して輝度増幅器31に導入され、ここで輝度
が高められ、高速度カメラ30により撮影される。な
お、図4に破線で示すように、筒体21を出たOHラジ
カル光を、一旦凹レンズ32,33により拡散した後、
前記ケーブルを介して輝度増幅器31に導いてもよい。
【0057】このようにして撮影された画像は、高速度
カメラ30から画像処理部40に送られて解析される。
例えば、点火直後の火炎形態、点火から所定の単位時間
毎の火炎形態等というように、時間経過と共に火炎の形
態変化を観測すれば、シリンダ1内での混合気の火炎が
どのように伝播していくかが判明する。
【0058】この場合、ポンプPから空気が筒体21の
冷却通路24を流通しているので、燃焼室7から筒体2
1への伝熱は、抑制され、筒体21内のレンズ23は保
護される。
【0059】なお、OHラジカル光の輝度が不十分な場
合には、キセノン光やレーザ光を発する光源から、点火
プラグ10に設けられた光ファイバ41を介して紫外光
を燃焼室6内に放射すれば、OHラジカル光の輝度が高
められ、撮像部材20及び高速度カメラ30による撮影
やモニターによる目視観察が容易になる。
【0060】本発明は、上述した実施形態のみに限定さ
れるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変使用す
ることができる。例えば、上記した実施形態は、OHラ
ジカル光を高速度カメラ30により撮影したり、モニタ
ーにより目視しているが、場合によっては、画像データ
蓄積部材を用いて蓄積し、後にこれに基づいて解析して
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態全体を示す概略構成図であ
る。
【図2】 図1の要部拡大断面図である。
【図3】 図2の3−3線に沿う断面図である。
【図4】 撮像素子の拡大断面図である。
【図5】 UVGFS,OOSFSの紫外光透過率を示
すグラフである。
【符号の説明】
6…シリンダ、 6a…シリンダヘッド、 7…燃焼室、 20…撮像素子、 10…点火プラグ、 11…本体、 23a〜23e…レンズ、 12…電極部、 41…光ファイバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/33 G02B 1/00 G02B 1/00 G03B 15/00 T G03B 15/00 F02P 17/00 H Fターム(参考) 2G059 AA05 BB02 BB04 CC20 DD18 GG01 GG10 HH03 HH06 JJ11 JJ17 KK04 LL04 MM10 PP04 2G087 AA13 AA27 BB13 CC17 3G019 CD09 GA15 GA16 KA01 KA25 KD18 LA06 3G084 BA33 DA27 FA23 FA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの燃焼室内の混合気に着火する
    点火プラグに、前記混合気の状態を観察する撮像素子を
    設けたエンジン燃焼検査装置において、 前記撮像素子は、前記燃焼室内の混合気が着火されるこ
    とにより放射される紫外光を透過するレンズを複数個有
    することを特徴とするエンジン燃焼検査装置。
  2. 【請求項2】 前記レンズは、波長が270〜340n
    mの範囲の紫外光が透過する溶融石英レンズのリレーレ
    ンズである請求項1に記載のエンジン燃焼検査装置。
  3. 【請求項3】 前記撮像素子は、内部に冷却媒体が流通
    するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載
    のエンジン燃焼検査装置。
  4. 【請求項4】 前記点火プラグは、前記エンジンのシリ
    ンダヘッドに取り付けられる本体と、当該本体の中心軸
    線に対し偏心した位置に設けられた電極部とを有し、前
    記本体の余剰部に前記撮像素子を設けたことを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載のエンジン燃焼検査装
    置。
  5. 【請求項5】 前記撮像素子は、前記点火プラグに対し
    着脱可能としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載のエンジン燃焼検査装置。
  6. 【請求項6】 前記点火プラグは、前記撮像素子に隣接
    して前記燃焼室内に紫外光を放射する光ファイバを設け
    たことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエ
    ンジン燃焼検査装置。
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