JP4904134B2 - 懸濁物質採取方法及び懸濁物質採取装置 - Google Patents

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本発明は、懸濁物質採取方法及び懸濁物質採取装置に関し、特にダム湖、池、湖沼、貯水池、ダムの入り江、堀又は海域等で浮遊懸濁物質が滞留している閉鎖性水域若しくは微流動水域を浄化する懸濁物質採取方法及び懸濁物質採取装置に関する。
ダム湖、池、湖沼、貯水池、ダムの入り江、堀又は海域等で植物プランクトン等を含む浮遊懸濁物質が滞留している閉鎖性水域若しくは微流動水域を浄化する方法や装置の開発が活発化している。これは、環境の問題に加えて、水域に生息している動植物の生死の問題も関連しているからである。
特許文献1には、「水面下の一定幅を有する層に分布する水中浮遊物を効率的に採取する」ことを目的に、水中浮遊物採取装置が開示されている。この水中浮遊物採取装置は、「水面に浮いた状態に設置され、アオコ等の水中浮遊物を採取する採取フロートと、水中に沈んだ状態に設置され、水中浮遊物を捕捉し水中浮遊物と共に水面に向かって上昇する泡を発生させる泡発生器と、水面に浮いた状態に設置され、上昇する泡が衝突して水中浮遊物を採取フロートに向かわせる水流を発生させる水流形成板とを有する。採取フロートは、採取フロートの側面及び下面に吸引口が開口する溝状に形成され、水中浮遊物を水と共に吸引する、複数の流入水路を有する」構成になっている。
即ち、上記特許文献1はアオコ等の分布している範囲の水面下深部で泡発生器により泡を発生させ、この泡を水流形成板に衝突させ、採取フロートへ向かう水流を形成する。この水流にアオコ等の浮遊懸濁物質が捕捉されているので、採取フロートの吸引口より効率良く浮遊懸濁物質を水と共に吸収できるというものである。
特許文献2には、「アオコ等の水面浮遊物を広い範囲で回収することができる水質浄化装置および水質浄化方法を提供する」目的で、「周囲に複数の翼部を備えた回転翼で成る回流発生手段の中心部に吸水管の吸込口を配置し、回転翼の回転とともに吸込口から吸水作用を行わせて、吸込口を中心とした渦状の水流を直径の広い範囲の水域に発生させる。これにより、当該水域上に浮遊するアオコを水とともに吸引し、回収する」という手段が開示されている。ここで、吸込口は水面下に配置され、複数の翼部を備えた回転翼は水中においてこの吸込口を中心として回転する構成になっている。
即ち、特許文献2の採取方法は、水中に吸水管の吸込口を取り巻いて設けた回転翼で前記吸込口周囲に環状の水流を発生させると共に、吸込口から吸水作用を行わせて渦状の水流を発生させ、この渦状の水流に乗せてアオコを上前記吸込口へ導くというものである。
特開2004−8948号公報 特開2000−303438号公報
上記特許文献1に記載の水中浮遊物採取装置は、水中浮遊物を効率的に採取することが可能ではあるが、泡発生器、空気供給管、水流形成板及びそれらを係留する係留装置等が必要となり、装置全体が大掛かりとなる。それ故、採取装置の製造コストや設置経費が高くなることは否めない。また、泡発生器により発生した泡が水流形成板に衝突して採取フロートに向かわせる水流は水中で発生するため、水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を効率良く採取することは難しいと考えられる。
上記特許文献2に記載の浄化方法は、水面下に配置されている吸水管の吸込口の水深レベルと同レベルかそれより上の範囲に懸濁物質が集中するよう水流の形成が行われる。しかし、回転翼は単なる平板状であるが故に、逆に懸濁物質を吸込口から拡散させる作用を有することは否めない。その作用を打ち消すために、吸込口から水を吸い込んで渦を発生させる構成になっている。また、回転翼は水中にあり、懸濁物質を吸込口に誘導する回流は吸込口が設置されている水深レベルで特に強く発生する。従って、水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を効果的に吸込口に誘導することは難しいと考えられる。
なお、水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を採取することの重要性は、次の実験結果に示されている。即ち、従来技術により浮遊懸濁物質を吸入採取したとしても水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質は十分に吸入採取できなかった。アオコの場合、水域でのアオコ除去率が80%以上の低アオコ濃度を達成しても、水面は緑色に染まった状態になっている場合が観察された。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を効率良く吸入採取することのできる懸濁物質採取方法及び懸濁物質採取装置を提供し、懸濁物質採取作業を行った後の水域に清澄な水面をもたらすことにある。
本発明の請求項1に記載の懸濁物質採取方法は、水域に回流を発生させ、前記水域に浮遊している懸濁物質を、水面下に配置された懸濁物質吸入取水口に誘導して、前記懸濁物質吸入取水口から吸引採取する懸濁物質採取方法において、前記回流は、水を掃くための面を有し、柔軟性のある部材で構成した掃水部材を、前記懸濁物質吸入取水口を略中心として回転移動させて、水面若しくは水面近傍の水を掃くことにより発生させることを特徴とする。
従って、水を掃くための面を有する掃水部材が、水面若しくは水面近傍の水を掃いて回流を発生させているため、水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を効率良く懸濁物質吸入取水口に誘導することが可能となる。揚水部材の全体が水面に没して回転移動している場合と異なり、水面若しくは水面近傍の水を掃いて回流を発生させているので、上記のような効果が期待できる。
請求項2に記載のように、回転移動の際における前記面の周速度の最も速い端部が、前記面の周速度の最も遅い端部を中心に回転方向前方向に角度付けされているので、水を掃くための面を有する掃水部材が、水面若しくは水面近傍の水を更に効率良く掃いて回流を発生させ、水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を更に効率良く懸濁物質吸入取水口に誘導することが可能となる。何故なら、角度付けされた掃水部材を回転移動させることで、回転の中心部に効率良く掃いた水を寄せ集めることができるからである。
本発明の請求項3に記載の懸濁物質採取装置は、水域に回流発生手段により回流を発生させ、前記水域に浮遊している懸濁物質を、水面下に配置された懸濁物質吸入取水口に誘導して、前記懸濁物質吸入取水口から吸引採取する懸濁物質採取装置において、前記回流発生手段は、水を掃くための面を有し、柔軟性のある部材で構成した掃水部材と、前記掃水部材を前記懸濁物質吸入取水口を略中心として回転移動させる回転機構部と、を有し、前記掃水部材は、回転移動の際における前記面の周速度の最も速い端部が、前記面の周速度の最も遅い端部を中心に回転方向前方向に角度付けされて成り、前記掃水部材が前記回転機構部によって回転移動して、水面若しくは水面近傍の水を掃くことで回流が発生するように構成したことを特徴とする。

従って、水面若しくは水面近傍の水を掃くことによって回流を発生させ、効率良く懸濁物質を懸濁物質吸入取水口に誘導することができ、かつ水を掃くための面を有する掃水部材が角度付けされていることから、回転の中心部に効率良く掃いた水が寄せ集められ、簡単な構成で水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を、更に効率良く吸入採取することができることとなる。その結果、懸濁物質採取作業を行った後の水域に清澄な水面をもたらすことが可能となる。
請求項4に記載のように、前記掃水部材を柔軟性のある網状体で構成することで、効果的に水面若しくは水面近傍の水を掃くことが可能である。即ち、網状体は柔軟性を有するので、回転移動する際に自由にたわみ、また前傾して水を掃くためである。網状体の形状、大きさは、適宜決定することができる。また、網状体の網の目の大きさは拘らないが、あまり細かいと風の影響を受けて掃水部材が振れるので、作業する環境等に応じて適宜決定することができる。
請求項5に記載のように、前記懸濁物質吸入取水口を、前記掃水部材の回転移動経路の内側に複数設置したので、前記懸濁物質吸入取水口が一の場合に比較して、複数で懸濁物質を吸引採取できるため、格別に効率良く、しかも短時間で懸濁物質採取作業を行うことが可能となる。
なお、上記掃水部材の角度付けは、動力源に連動して回動可能に構成された回転台に回転アームを設け、この回転アームに掃水部材を保持する掃水部材保持具を取り付け、前記掃水部材保持具の先端部を所定の角度曲げること等により、簡単に構成することができる。
また、前記掃水部材は、柔軟性のある網状体の他に、布材やビニールシートで構成することも可能である。更に、適切な材質によって熊手状又はほうき状に形成したものであっても良い。なお、風の影響等で掃水部材が掃水部材保持具に絡まないように、掃水部材の水面若しくは水面近傍の水を掃く部分の上端部を剛性のある板状部材にて構成し、この板状部材を前記掃水部材保持具に取り付けても良い。
更に、上記掃水部材は、前記懸濁物質吸入取水口を略中心として180°対向する位置に一対設けた構成としても良く、更に120°毎三方に3つ設けた構成としても良い。このように構成することで、回転機構部はバラスン良く掃水部材を回転移動することが可能となり、また効率良く懸濁物質を吸引採取することとなる。
更に、掃水部材の回転数は、懸濁物質含有水の濁度を測定する濁度計からの濁度信号に応じて変化するように構成しても良い。このような構成を採用することで、浮遊する懸濁物質の多少に応じて掃水部材の回転数を変化させ無駄の少ない懸濁物質採取作業を達成することが可能となる。
本発明によれば、水を掃くための面を有する掃水部材を、懸濁物質吸入取水口を略中心として回転移動させ、水面若しくは水面近傍の水を掃くことで回流を発生させるので、従来の回流発生手段では誘導できなかった水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を効果的に懸濁物質吸入取水口に誘導できることとなる。従って、簡単な構成で水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を効率良く吸入採取することが可能となり、懸濁物質採取作業を行った後の水域に清澄な水面をもたらすことが可能である。
[第一の実施の形態]
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の懸濁物質採取装置の第一の実施の形態に係る斜視図、図2は図1の懸濁物質採取装置の概略平面図、図3は図2中のA−A線に沿う概略断面図である。なお、本実施の形態では、懸濁物質としてアオコを想定している。
懸濁物質採取装置1は、筏部材10、吸水部材20、回転機構部30、回流発生手段40とから構成される。回流発生手段40は、回転機構部30と柔軟性のある網状体34とから構成される。柔軟性のある網状体34は請求項に記載した揚水部材である。
筏部材10は、懸濁物質採取装置1全体を水面上で支持するための部材であり、平面視正方形のフレーム11を有し、このフレーム11の四隅の下部にはそれぞれ浮体12が取り付けられ、これら浮体12はフレーム11を水面上の一定の高さ位置に水平に浮遊させている。
吸水部材20は、筏部材10の中央部に取り付けられた支持台13に、吊下部材14A、14Bによって吊り下げた状態に保持されている。吊下部材14A、14Bは長さ調節が可能なように構成されており、従って吸水部材20は支持台13からの距離、即ち水面からの深さ位置が調節可能である。
吸水部材20は、図1及び図3に示すように、漏斗状に形成されており、この漏斗状の吸水部材20の大径側の口部が懸濁物質吸入取水口21となっている。この懸濁物質吸入取水口21は水面下最適な深さ位置に設置され、水面Sの方向に開口している。なお、最適な深さ位置とは、誘導される懸濁物質を効率良く吸引採取できる深さ位置である。漏斗状に形成された吸水部材20の小径側の管状足部22は、サクションホース50へ接続されており、このサクションホース50は吸引ポンプ60を介して、懸濁物質を除去する予定水域周辺の地上、若しくは上記水域に浮かべた処理船に設置した懸濁物質回収処理装置70へ接続されている。
回転機構部30は、回転台31と回転アーム32と掃水部材保持具33とを有する。回転台31は、動力源であるモータ35に連動して回動可能に構成されている。回転アーム32は、回転台31に固定され、懸濁物質吸入取水口21を略中心として回動可能に構成されている。掃水部材保持具33は、回転アーム32に固定され、先端部に柔軟性のある網状体34が取り付けられる。モータ35及び回転台31は、支持台13に設置される。
回転台31は、前述のようにモータ35に連動して回動可能であれば構成は拘らず、例えば、平歯車と平歯車の軸に取り付けられたターンテーブルであっても良い。この場合は、このターンテーブルに回転アーム32が固定され、平歯車とモータ35の軸に嵌め込まれたピニオンギアが噛み合い、モータ35の回転により回転アーム32が回転できるように構成される。なお、動力源としてモータ35を用いているが、モータに拘らずその他の動力源、例えばエンジンであっても良い。
回転アーム32は、回転台31に堅固に取り付けられ、回転することに支障がなければ材質、寸法、重量は問わず、例えば、本実施の形態では木材を用いている。回転アーム32の長さは、掃水部材保持具33が堅固に取り付けられれば任意で良い。しかし、必要以上に長くすると、回転アーム32の重量が増え、モータ35に掛かる負荷が大きくなる。本実施の形態では、回転アーム32の長さは、図1、2に示すように、掃水部材保持具33の一方の折れ曲がり部分から他方の折れ曲がり部分までの長さと同じにしている。
掃水部材保持具33は、回転アーム32にネジ止め、錨止め、ビス止め等任意の方法で固定される。本実施の形態では、掃水部材保持具33として直径50〜100mmの塩化ビニールのパイプを用い、両先端部に柔軟性のある網状体34を、角度を付して取り付けるため、先端部から計って柔軟性のある網状体34の横幅に一致する部分で折り曲げてある。折り曲げは、掃水部材保持具33を含む水平面内で、回転方向前方向に約30°としている。掃水部材保持具33の一方の折れ曲がり部分から他方の折れ曲がり部分までの長さは、筏部材10のフレーム11の対角線の長さ以上が必要である。これは、掃水部材保持具33の両端に取り付けられる柔軟性のある網状体34が、回転移動時にフレーム11に引っ掛からないようにするためである。しかし、必要以上に長くすると、モータ35に掛かる負荷が大となり、また柔軟性のある網状体34と懸濁物質吸入取水口21とが離れるため、水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を懸濁物質吸入取水口21に効果的に誘導し、吸引採取することが難しくなる。従って、一方の折れ曲がり部分から他方の折れ曲がり部分までの長さは、フレーム11の対角線の長さに数cm程度加えた長さが好ましい。
柔軟性のある網状体34は、例えば長さ(横幅)500〜600mm、高さ(縦幅)200〜300mmであり、柔軟性のある網状体34の下部100mm程度は水面に没するように構成されている。柔軟性のある網状体34の目の大きさは30mm×30mm程度が好適であるが、回収するアオコの状態によっては適宜に変更調整される。また、柔軟性のある網状体34の他にも、布材等を用いることも可能であるが、その場合は前述のように、掃水部材保持具33に風等の影響で絡まないように、剛性のある板状部材などを介して掃水部材保持具33に取り付けることが有効である。即ち、掃水部材保持具33に板状部材を取り付け、その板状部材に布材を取り付けるという方法である。
本実施の形態では、柔軟性のある網状体34は、掃水部材保持具33に凧糸又はナイロン糸を用いて固定されている。即ち、柔軟性のある網状体34の上端部を、掃水部材保持具33である塩化ビニールのパイプに凧糸又はナイロン糸で縛り付けている。従って、柔軟性のある網状体34の水を掃くための面は、堅固な板状面ではなく、柔軟にたわむことができ、回転アーム32が回転するときは、柔軟性のある網状体34の下端部は水面に没し、水を掃くための面が前傾しながら回転移動して行くこととなる。なお、柔軟性のある網状体34の形状は、本実施の形態では長方形としたが、その他の形状であっても良い。
柔軟性のある網状体34は、前述のように下端部を水中に没しながら、水を掃くための面が柔軟にたわみ前傾しながら回転移動するので、柔軟性のある網状体34が水面若しくは水面近傍の水を効果的に掃いて回流を発生させ、懸濁物質を効率良く懸濁物吸入取水口21に誘導することが可能である。
更に、柔軟性のある網状体34は、回転移動の際における前記面の周速度の最も速い端部が、前記面の周速度の最も遅い端部を中心に回転方向前方向に約30°角度付けされており、回転の中心部に効率良く掃いた水を寄せ集めることができる。従って、水を掃くための面を有する掃水部材が、水面若しくは水面近傍の水を更に効率良く掃いて回流を発生させ、水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を更に効率良く懸濁物質吸入取水口に誘導することが可能となる。
なお、柔軟性のある網状体34に付される角度θは約30°に限定されることなく、懸濁物質吸引採取作業が効率良く行われように、適宜決定することができる。例えば、予備実験等を行うことにより事前に決定することが可能である。なお、柔軟性のある網状体34の回転数は、懸濁物質含有水の濁度を測定する濁度計からの濁度信号に応じて変化するように構成しても良い。そのように構成することで、更に効率の良い懸濁物質の吸引採取作業を行うことが可能である。
以下、本発明の懸濁物質採取装置1を用いて、水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を吸引採取する作業について説明する。まず、懸濁物質採取装置1の筏部材10を、懸濁物質吸引採取作業を行うべき場所に牽引ロープ等によって牽引して、懸濁物質採取装置1を所定の位置に配置する。懸濁物質採取装置1を所定の位置に配置した後、モータ35を作動させ、柔軟性のある網状体34を所定の回転数で回転移動させる。
柔軟性のある網状体34は、前述のように下端部を水中に没しながら、水を掃くための面が柔軟にたわみ前傾しながら回転移動するので、効果的に回流を発生させ、水面若しくは水面近傍の浮遊懸濁物質は効率良く懸濁物吸入取水口21に集められる。
更に、柔軟性のある網状体34は、回転移動の際における前記面の周速度の最も速い端部が、前記面の周速度の最も遅い端部を中心に回転方向前方向に約30°角度付けされているので、回転の中心部に効率良く掃いた水を寄せ集めることができ、更に換言すれば、集めた懸濁物質を中心に押し集めることができ、水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質は更に効率良く懸濁物質吸入取水口21に誘導されることとなる。
上述のように、水面若しくは水面近傍に浮遊している懸濁物質を、発生させた回流によって懸濁物質吸入取水口21に誘導し、一方で予め吸引ポンプ60を作動しておく。すると、水面若しくは水面近傍に浮遊している懸濁物質が、懸濁物質吸入取水口21に効果的に誘導されているので、効率良く懸濁物質を吸引採取することが可能である。水面若しくは水面近傍に浮遊している懸濁物質が除去されると、水域に清澄な水面をもたらすことができる。その後、次の懸濁物質を除去すべき別の水域に筏部材10を移動させ、同様の作業を引き続き行う。
[第二の実施の形態]
図4は、本発明の懸濁物質採取装置の第二の実施の形態を示す斜視図である。第一の実施の形態では、懸濁物質吸入取水口21を筏部材10の略中央部に1つ設置した場合について示したが、第二の実施の形態では、懸濁物質吸入取水口21を、柔軟性のある網状体34の回転移動経路の内側に4つ設置している場合について示す。これは、4台の吸水部材20を、筏部材10を構成するフレーム11の4つの辺の下部に、それぞれ吊り下げる構成を採用することにより実現している。但し、図4では、給水部材20に具備される管状足部22、サクションホース50、吸引ポンプ60、懸濁物質回収処理装置70等は省略し、懸濁物質吸入取水口21のみを示している。このような構成、即ち懸濁物質吸入取水口21を柔軟性のある網状体34の回転移動経路の内側に複数設置するという構成を採用することで、それぞれの懸濁物質吸入取水口21から懸濁物質が吸引採取することができるので、更に高効率で且つ短時間で水域の水面若しくは水面近傍に浮遊する懸濁物質を吸引採取することが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、柔軟性のある網状体34は一対でなく二対であっても良いし、対象にしている水域が比較的小さな水域の場合は、柔軟性のある網状体34は1つでも良い。更に、各部材の寸法も、実施の形態に限定されることなく、懸濁物質を除去すべき水域に応じて適宜変更することができる。
本発明は、ダム湖、池、湖沼、貯水池、ダムの入り江、堀又は海域等で植物プランクトン等を含む懸濁物質が滞留している閉鎖性水域若しくは微流動水域において利用することが可能である。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更すれば、例えば、プール、温泉等において浮遊懸濁物質を採取除去することにも適用することが可能である。
本発明による懸濁物質採取装置の第一の実施の形態を示す斜視図である。 図1に示す懸濁物質採取装置の平面図である。 図2中のA−A線に沿う断面図であり、懸濁物質吸入取水口を有する吸水部材については部分的中央縦断面図である。 本発明による懸濁物質採取装置の第二の実施の形態を示す斜視図である。
符号の説明
1 懸濁物質採取装置
10 筏部材
11 フレーム
12 浮体
13 支持台
14A、14B 吊下部材
20 吸水部材
21 懸濁物質吸入取水口
22 管状足部
30 回転機構部
31 回転台
32 回転アーム
33 掃水部材保持具
34 柔軟性のある網状体
35 モータ
40 回流発生手段
50 サクションホース
60 吸引ポンプ
70 懸濁物質回収処理装置

Claims (5)

  1. 水域に回流を発生させ、前記水域に浮遊している懸濁物質を、水面下に配置された懸濁物質吸入取水口に誘導して、前記懸濁物質吸入取水口から吸引採取する懸濁物質採取方法において、
    前記回流は、水を掃くための面を有し、柔軟性のある部材で構成した掃水部材を、前記懸濁物質吸入取水口を略中心として回転移動させて、水面若しくは水面近傍の水を掃くことにより発生させることを特徴とする懸濁物質採取方法。
  2. 前記掃水部材は、回転移動の際における前記面の周速度の最も速い端部が、前記面の周速度の最も遅い端部を中心に回転方向前方向に角度付けされていることを特徴とする請求項1に記載の懸濁物質採取方法。
  3. 水域に回流発生手段により回流を発生させ、前記水域に浮遊している懸濁物質を、水面下に配置された懸濁物質吸入取水口に誘導して、前記懸濁物質吸入取水口から吸引採取する懸濁物質採取装置において、
    前記回流発生手段は、
    水を掃くための面を有し、柔軟性のある部材で構成した掃水部材と、
    前記掃水部材を前記懸濁物質吸入取水口を略中心として回転移動させる回転機構部と、を有し、
    前記掃水部材は、回転移動の際における前記面の周速度の最も速い端部が、前記面の周速度の最も遅い端部を中心に回転方向前方向に角度付けされて成り、
    前記掃水部材が前記回転機構部によって回転移動して、水面若しくは水面近傍の水を掃くことで回流が発生するように構成したことを特徴とする懸濁物質採取装置。
  4. 前記掃水部材は、柔軟性のある網状体により構成したことを特徴とする請求項3に記載の懸濁物質採取装置。
  5. 前記懸濁物質吸入取水口は、前記掃水部材の回転移動経路の内側に複数設置したことを特徴とする請求項3又は4の何れか一に記載の懸濁物質採取装置。
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