JP2005152757A - ハニカム構造の通水遮光体及びこれを用いた水質改善法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 湖沼等の水面に浮上させて設置するのではなく、水中に配設し、かつ、循環又は移動する水を内部に通過させてその通過中に遮光して藻類の増殖を抑制することができる新たなハニカム構造の通水遮光体とこの通水遮光体を用いた水質改善法を提供すること。
【解決手段】 隔壁hによりハニカム形状に仕切られた多数の筒状セル1aを有するハニカム構造体を遮光体1として湖沼等の水中に配設し、前記筒状セル1aを縦向きにして水の通水路としたこと。
【選択図】 図1

Description

本発明は、公共的な池や湖沼、緩速濾過池、ダム貯水湖などに用いられるハニカム構造の通水遮光体とこの通水遮光体を用いた水質改善法に関する。
近時、公園やゴルフ場などに設けられている公共的な池や緩速濾過池,浄水場や農業用の溜池,湖沼,或は、ダム貯水湖等(以下、湖沼等という)においては、アオコなどの発生による水の汚染が問題となっている。それらの原因としては、湖沼等の富栄養化にあることが指摘されているが、これは湖沼等が富栄養化すると、藻類が激増して湖沼等の生態系が変化するからである。
富栄養化は、湖沼等の停滞水域中に含まれる窒素やリンなど栄養塩濃度が高まった結果、それらを取り込み成長する植物プランクトンやアオコなどの藻類の活動が活発化し、異常増殖を起こす現象であるといわれている。しかし、藻類などは湖沼等において適度に生育していれば、水生昆虫,ヒル,ミミズ,貝,ワムシ,ミジンコ,原生動物等が捕食者となって生育し、これらの捕食者は魚類の餌となって魚類を生育し、この魚類を鳥獣や人が捕らえて食用にする、という循環生態系が維持されるが、富栄養化が進行すると、藻類が捕食者である後生動物の増殖速度を遥かに上回る速度で増殖するため、生態系が崩れて水質が悪化することになるのである。
また、緩速濾過池においても濾過処理水に含まれる窒素やリンなどより藻類が増殖し、特に濾過部材の上層部の砂のところに付着性藻類が発生するため、定期的に付着した藻類を除去しないと、濾過作業に支障を来たすこととなる。
上記のような点に鑑み、湖沼等の水質を改善する方法やそのための装置が従来から種々提案されている。本発明の発明者も、先に、湖沼等の水面に光遮蔽部材を浮かべて光を遮蔽し、藻類の発生を抑制することによる水質の改善方法とそのための装置を開発し、特許文献1(特開平11−128963号公報),特許文献2(特開平10−165973号公報),特許文献3(特開2000−263034号公報)として提案している。
特許文献1〜3において提案した発明は、湖沼等の水面の一部を所要の遮光率で遮蔽するために、適宜平面形状に形成した浮力性の遮光部材(光遮蔽部材)の適宜数個を、個別に、或は、互いに緩く接続するなどして湖沼等の水面に浮上させて藻類の光合成を阻害し、藻類の増殖を抑制するようにしたものである。
上記の提案に係る発明は、藻類の増殖を十分抑制することができる優れた方法,装置であるが、そのためには湖面のかなりの面積を遮光部材で覆う必要があり、また、公園やゴルフ場などにある公共的な池や観光地の湖などに設置すると、遮光部材が水面に浮上しているため、景観を損なう面がある。
また、上記の提案に係る発明は、緩速濾過池にも適用されている。具体的には、上部側に濾過処理水の流入口を有すると共に下部側に濾過した水の取出口を有し、内部に底面から順に玉石層、砂利石層、砂層のように積層して成る濾過部材を設けた緩速濾過池に適用されており、遮光部材により濾過の過程で藻類の増殖が抑制され、より浄化された濾過水を得ることができると同時に、濾過部材が藻類で目詰まりすることがないという効果が得られている。しかし乍ら、緩速濾過池の水面の一部を覆うように遮光部材を設置したとき、その遮光部材で遮蔽されない濾過部材、特に砂層のところに付着性藻類が発生してしまうため、遮光部材を緩速濾過池の水面上、所定の時間間隔で移動させる必要があり、移動させるのに手間がかかるという問題があった。
特開平11−128963号公報 特開平10−165973号公報 特開2000−263034号公報
本発明は、上記従来の技術を踏まえ、湖沼等の水面に浮上させて設置するのではなく、水中に配設し、かつ、循環又は移動する水を内部に通過させてその通過中に遮光して藻類の増殖を抑制することができる新たなハニカム構造の通水遮光体とこの通水遮光体を用いた水質改善法を提供することを、その課題とするものである。
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明の通水遮光体の構成は、隔壁によりハニカム形状に仕切られた多数の筒状セルを有するハニカム構造体を遮光体として湖沼等の水中に配設し、前記筒状セルを縦向きにして水の通水路としたことを特徴とするものである。
上記構成において、筒状セルは、その平面形状が、三角形以上の多角形、又は、円形,楕円形,波形の凹凸部で囲まれた異形円形のいずれかの形状、若しくは、星形,扇形などの異形形状のいずれか、又はこれらのいずれかの組合せにすることができる。また、筒状セルは、長さが当該セルの内径の8倍以上であるのが好ましく、また、その隔壁面に生物膜が形成され得る材質,形状であればより好ましい。更に、通水遮光体は、プラスチック,木,金属などにより形成し、湖沼等の水中に配設することができる。更には、通水遮光体は、適用場所に応じて、湖沼等の水中の全域又は一部に配設し得る平面形状に形成したものを使用することができる。
また、上記課題を解決することを目的としてなされた本発明の水質改善法の構成は、上記のいずれかの通水遮光体を用いた水質改善法であって、上部側に濾過処理前の水の流入口を有すると共に下部側に濾過処理後の水の取出口を有し、内側下部に濾過部材を設けた緩速濾過池の内部に、前記通水遮光体を、前記濾過部材の上部に直接載置するか又は前記濾過部材より上方で前記流入口より下方に配設し、前記通水遮光体の筒状セル内に濾過処理前の水を通すことを特徴とするものである。
更に、上記課題を解決することを目的としてなされた本発明の他の水質改善法の構成は、上記のいずれかの通水遮光体を用いた水質改善法であって、浮力性を有する前記通水遮光体に湖沼等の深さより短い長さの索を連結すると共に、当該索の下端に重錘を取付けて湖沼等の水中の適宜深さ位置に前記通水遮光体を配設し、かつ、湖沼等の水を循環させて前記通水遮光体の筒状セル内に水を通すことを特徴とするものである。
上記他の水質改善法において、通水遮光体は、その幅方向の一端側を湖沼等の護岸の適宜深さ位置に直接又は索を介して係止すると共に他端側に下端に重錘を取付けた索の上端を連結して配設することができる。また、湖沼等における水の循環は、湖沼等の水底に、下端部に重錘を装着した送気筒を立設し、該送気筒の下部に空気を送給することにより、湖沼等の水が通水遮光体の筒状セル内を通るように移動させて行うことができ、更に、湖沼等の水面に浮上させた筏部材に電動モータを設けると共に、前記筏部材の下面側に、前記電動モータに接続し、該モータの駆動により通水遮光体より下側に位置する開口部から湖沼等の水をすくい上げ当該通水遮光体の上部側に供給する揚水装置を設け、当該装置を駆動させて行うことができる。なお、電動モータは、筏部材の上面側に設けた太陽光発電パネルにより供給される電力、又は、外部から供給される電力により駆動することができる。
本発明は以上の通りであって、隔壁によりハニカム形状に仕切られた多数の筒状セルを有するハニカム構造体を遮光体として湖沼等の水中に配設し、前記筒状セルを縦向きにして水の通水路としたので、縦向きの筒状セルに対し斜めに当る太陽光線を防ぐことができ、筒状セルを通過する水を好適に遮光することができるという効果が得られる。
また、本発明の通水遮光体は、公園やゴルフ場などにある公共的な池や観光地の湖やダム貯水湖などに適用したとき、通水遮光体は水中に設置されるため、景観が損なわれることはないという効果がある。更に、本発明の通水遮光体は、緩速濾過池に適用すれば、濾過部材の砂に付着性藻類が発生するのを効果的に抑制することができるという効果が得られる。
次に、本発明の実施の形態例を図に拠り説明する。図1は本発明の一例のハニカム構造の通水遮光体の斜視図、図2は図1の通水遮光体におけるハニカム形状のパターンを示す斜視図、図3は本発明の通水遮光体による遮光原理を示す概略図、図4は図1の通水遮光体を緩速濾過池に適用した一例の水質改善法を示す側断面図、図5は図1の通水遮光体を湖沼に適用した別例の水質改善法を示す側断面図、図6は図1の通水遮光体をダムの貯水湖に適用した他の一例の水質改善法を示す側断面図である。
図1,2において、1は本発明の一例のハニカム構造の通水遮光体、1aは通水遮光体1を構成する多数の筒状セルで、隔壁hによりハニカム形状に仕切られて形成されている。筒状セル1aは、通水遮光体1が湖沼等の水中へ水平姿勢で配設されたとき、縦向きになり、通水遮光体1の内部において上下方向の通水路となるものである。なお、ハニカム形状は、通常は六角形であるが、本発明でハニカム形状とは、六角形の他、三角形,四角形,円形なども含まれる。この点は後に図2により詳述する。
上記の通水遮光体1は、プラスチック,木,金属などにより形成することができる。通水遮光体1が浮力性を有する場合は索などを介して重錘やアンカーにより水中に配設する必要があり、浮力性がない場合は浮力性を付与する部材を取付けて水中に配設する必要がある。また、通水遮光体1は、側面に枠部材を設ける必要はなく、ハニカム構造のコア部材のままでよいが、枠部材を設けてもよい。
図1は通水遮光体1を湖沼等の水中へ配設する態様の一例を示してあり、2は通水遮光体1の下部の四隅に連結したチェーンやワイヤなどの索、3はこの索2の下端に取付けた湖沼等の底に設置される重錘である。なお、重錘3の代わりにアンカーを取付けて底に係止するようにしてもよい。索2は湖沼等の深さによりその長さを調整し、通水遮光体1が水面に浮上しないように水中の適宜深さ位置に固定する。4は通水遮光体1の上部の四隅に取付けたブイで、通水遮光体1の浮力性を補助するためのものである。
上記の筒状セル1aは、その平面形状が、図2(a)に示した六角形、図2(b)に示した正方形、図2(c)に示した三角形、図2(d)に示した円形のようにすることができる。また、これら以外に長方形や菱形、六角形以上の多角形状、又は、楕円形,波形の凹凸部で囲まれた異形円形のいずれかの形状、若しくは、星形,扇形などの異形形状のいずれか又はこれらいずれかの組合せ形状にすることもできる。なお、通水遮光体1は合成樹脂材の押出し成形により製造することができ、また、複数枚の波板を重合せ、互いの対向する凸部同士を接着剤や融着等により接合した後、所定の厚みに切断して製造することもできる。更に、上記平面形状の筒状セル1aの管、例えば、円形の場合、円筒状の管やチューブを複数束ねてハニカム構造の通水遮光体1を製造することができる。
また、上記の筒状セル1aの長さは、セル1a内径の8倍以上であるのが好ましく、例えば、六角形状の筒状セル1aの場合、内径(外接する円の直径)が30mm〜50mmの場合、長さは300mm〜500mm程度にするのが望ましい。また、内径を例えば13mmのように30mm以下にし、長さを130mmのようにすることもでき、更に、内径を例えば60mmのように50mm以上にし、長さを600mmのようにすることもできる。なお、長さをセル1aの内径の8倍以上としているのは、湖沼等の水面に対する太陽光線の入射角度が設置地点の緯度によって異なるからであり、例えば、日本国内では10倍程度でよいが、赤道付近では太陽光線の入射角度が高いので12倍程度が好ましいからである。
本発明のハニカム構造の通水遮光体によれば、図3に示したように、太陽光線は湖沼Kの水面Sに対し斜めに入射するので、水が筒状セル1aに上方から入り下方から出る間に隔壁hにより遮られ、この間に遮光されることとなる。なお、水が筒状セル1aの下方から上方に流れる場合も同様に遮光することができる。
更に、上記の筒状セル1aはその隔壁面に生物膜が形成され得る材質,形状であるのが望ましい。生物膜とは、隔壁h面に形成される微生物やバクテリヤ、カビなどの生物による膜のことをいい、また、水生昆虫,ヒル,ミミズ,貝,ワムシ,ミジンコ,原生動物等が生育することも含む。筒状セル1aの隔壁面に生物膜が形成された通水遮光体1には、これらを捕食するメダカやドジョウなどが棲息する場合もある。このような生物膜の形成はこの膜を形成する微生物などが捕食者となって藻類の増殖を抑制することができるので好ましい。なお、通常、ハニカム構造の通水遮光体を水中に配設すれば、隔壁hの面に自然に生物膜が形成される。
次に、図4により、上記構成の通水遮光体を緩速濾過池に適用して水質改善する方法について説明する。図4において、5は通水遮光体を適用する一例の緩速濾過池、5aは緩速濾過池5の上部に設けた濾過処理前の水の流入口、5bは緩速濾過池5の下部に設けた濾過処理後の水の取出口である。この緩速濾過池5の内部には、底面から玉石層6、砂利石層7、砂層8の順に積層されて成る濾過部材Rが設けられている。なお、濾過部材は合成樹脂製のフィルターなどでもよい。
図4に示した緩速濾過池5では、ハニカム構造の通水遮光体1は濾過部材Rの砂層8の上方で、濾過処理前の水の流入口5aの下方の水中の全域に亘り位置固定に配設している。図示しないが通水遮光体1を濾過部材Rの砂層8の上部に直に載置するように配設してもよい。また、通水遮光体1は緩速濾過池5の水中においてその側部を池の側壁などに係止しているが、図1に示したように、下端に重錘3を取付けた索2の上端を通水遮光体1の下部に取付けて水中に配設することもできる。なお、通水遮光体1を濾過部材Rの砂層8の上部に直に載置する場合は、通水遮光体1の上部に重錘を置くか、通水遮光体1自体を浮力性のない比重が水より大きな部材で形成する。
上記の緩速濾過池5では、流入口5aから入った濾過処理前の水は図中、矢印で示したように通水遮光体1の上方から筒状セル1a内を通り下方に遅い速度で流れ、筒状セル1a内において遮光されるので、藻類が増殖することはない。また、濾過部材R全体も遮光されるので砂層8に付着性藻類が発生することはない。更に、通水遮光体1は緩速濾過池5の水中に配設されているので、緩速濾過池5の内部を外から観察することができ、鳥や小動物の死骸などがあったときなどにも、迅速に取除くなどして対応することができる。なお、図4に示した水質改善法は、緩速濾過池のほか、浄水場の溜池などにも適用できる。
次に、図5により、本発明のハニカム構造の通水遮光体1を湖沼Kに適用して水質改善する方法について説明する。なお、図1〜図3に示したものと同一の符号は同一の部材を示している。図5に示した水質改善法は、通水遮光体1の幅方向の一端側を湖沼Kの護岸GKの適宜深さ位置に索2′により係止し、他端側に下端に重錘を取付けた索2の上端を連結して水中に配設している。なお、通水遮光体1は、湖沼Kの両側の護岸GKにそれぞれ設けてある。
9は湖沼Kの底、ここでは略中央部の底に、下端部に重錘10を装着して立設した送気筒で、図示しないがこの送気筒1の下部に空気を送給することにより、湖沼Kの水を循環させ、水面S側の水を通水遮光体1の上方に移動させて、筒状セル1a内に水を上方から下方に移動させることができる。11は送気筒1の上方の水面Sに浮かせてある人工の浮島で、ここでは送気筒1から吐き出された空気を湖沼Kの両側の護岸GKに向けて略均等に振り分け、水が湖沼Kの内部において図5に矢印で示したように左右で対流するように移動させる役割をしている。なお、通水遮光体1は、その一つを湖沼Kの中央部に設けることもあり、また、湖沼Kの両側ではなく、いずれか一方の護岸GKにのみ設けることもあり、更に、湖沼Kの水中の全域に配設することもある。その場合は、通水遮光体1の筒状セル1a内に水が流れるように湖沼Kの水を循環させるために送気筒1の湖沼Kの底への配設位置も変更する(共に図示せず)。また、本発明の通水遮光体1は、従来の湖沼Kの水面に浮かべる扁平な遮光板と併用して使用することもできる。
次に、図6により、本発明のハニカム構造の通水遮光体1をダムの貯水湖Dに適用して水質改善する方法について説明する。なお、図1〜図3に示したものと同一の符号は同一の部材を示している。
図6では、通水遮光体1をダムの貯水湖Dにおけるコンクリート壁L側の水中に配設してある。12は通水遮光体1の上方の水面Sに浮かせてある筏部材で、筏部材12の上面側に電動モータ13を設けると共に、下面側にこの電動モータ13に接続し、この電動モータ13の駆動により通水遮光体1より下側から湖沼等の水をすくい上げ通水遮光体1の上部側に水を供給する揚水装置14が設けられている。
15は上記揚水装置14における筏部材12の下面に垂下させて設けた筒状体で、下端開口部が通水遮光体1の下方に位置すると共に、上部に開口16が形成されている。17は筒状体15の内部の下端開口部近くに設けられたスクリューで、通水遮光体1の下側から水をすくい上げるためのものである。このスクリュー17は、軸19により電動モータ13の回転軸に接続されている。18は筒状体15の内部に設けられているすくい上げた水を上記開口16から通水遮光体1の上部側に供給するための回転筒で、スクリュー17と同様に軸19により電動モータ13の回転軸に接続されている。なお、この回転筒18は、電動モータ13の回転軸の回転を適宜歯車により減速して回転させることもある(図示せず)。また、上記の揚水装置14は一例で、同様の機能を有するものであれば別の構成の揚水装置であってもよい。
Tは筏部材12の上面側に設置した太陽光線による発電パネルで、電動モータ13の駆動電力を供給するためのものである。太陽光発電パネルTはここでは筏部材12の上面側に太陽に向けて斜めに設置してあるが、筏部材12の上面に沿って水平に、即ち、受光面を上向きにして設置してもよい。なお、太陽光発電パネルTを設けないで、外部から電線により電動モータ13に電力を供給する構成にしてもよく、両者を併有する構成にしてもよい。
図6に示した水質改善法では、通水遮光体1の下側からすくい上げた水を通水遮光体1の上部側に供給することにより水が対流し通水遮光体1の筒状セル1a内を通り下側に流れるので好適に遮光することができる。なお、貯水湖D内において水を循環させる方法として、図5に示した下端部に重錘10を装着して湖沼Kの底に立設した送気筒9を貯水湖Dの底に設ける構成にすることもできる。
本発明は、以上の通りであり、本発明のハニカム構造の通水遮光体は、湖沼等の水中に配設されるので、公共的な公園,ゴルフ場の池、観光地の湖などに設置しても景観を損ねることはなく、また、太陽光線が湖沼等の水面に対し斜めに入射することから縦向きの筒状セル内を流れるときに遮光できるので、通水遮光体の平面の総面積を従来の水面に浮かべる扁平な遮光板と比較して小さくすることができる。
また、本発明のハニカム構造の通水遮光体は、上記の公共的な公園やゴルフ場の池、観光地の湖などのほか、緩速濾過地やダムの貯水湖、プール、農業用溜池など適用範囲が広く、藻類の増殖を好適に抑制することができる。
本発明の一例のハニカム構造の通水遮光体の斜視図である。 図1の通水遮光体におけるハニカム形状のパターンを示す斜視図であり、(a)は六角形パターン、(b)は正方形パターン、(c)は三角形パターン、(d)は円形パターンをそれぞれ示す斜視図である。 本発明の通水遮光体による遮光原理を示す概略図である。 図1の通水遮光体を緩速濾過池に適用した一例の水質改善法を示す側断面図である。 図1の通水遮光体を湖沼に適用した別例の水質改善法を示す側断面図である。 図1の通水遮光体をダムの貯水湖に適用した他の一例の水質改善法を示す側断面図である。
符号の説明
1 通水遮光体
1a 筒状セル
2 索
3 重錘
5 緩速濾過池
6 玉石層
7 砂利石層
8 砂層
9 送気筒
10 重錘
11 人工浮島
12 筏部材
13 電動モータ
14 揚水装置
17 スクリュー
18 回転筒
19 軸
K 湖沼
S 水面
GK 護岸
R 濾過部材
D ダム貯水湖
L コンクリート壁
T 太陽光パネル

Claims (12)

  1. 隔壁によりハニカム形状に仕切られた多数の筒状セルを有するハニカム構造体を遮光体として湖沼等の水中に配設し、前記筒状セルを縦向きにして水の通水路としたことを特徴とするハニカム構造の通水遮光体。
  2. 筒状セルは、その平面形状が、三角形以上の多角形、又は、円形,楕円形,波形の凹凸部で囲まれた異形円形のいずれか、若しくは、星形,扇形などの異形形状のいずれか、又はこれらのいずれかの組合せである請求項1のハニカム構造の通水遮光体。
  3. 筒状セルは、長さが当該セルの内径の8倍以上である請求項1又は2のハニカム構造の通水遮光体。
  4. 筒状セルは、その隔壁面に生物膜が形成され得る請求項1〜3のいずれかのハニカム構造の通水遮光体。
  5. 通水遮光体は、プラスチック,木,金属などにより形成し、湖沼等の水中に配設した請求項1〜4のいずれかのハニカム構造の通水遮光体。
  6. 通水遮光体は、湖沼等の水中の全域又は一部に配設し得る平面形状に形成した請求項1〜5のいずれかのハニカム構造の通水遮光体。
  7. 請求項1〜5のいずれかの通水遮光体を用いた水質改善法であって、上部側に濾過処理前の水の流入口を有すると共に下部側に濾過処理後の水の取出口を有し、内側下部に濾過部材を設けた緩速濾過池の内部に、前記通水遮光体を、前記濾過部材の上部に直接載置するか又は前記濾過部材より上方で前記流入口より下方に配設し、前記通水遮光体の筒状セル内に濾過処理前の水を通すことを特徴とする通水遮光体を用いた水質改善法。
  8. 請求項1〜5のいずれかの通水遮光体を用いた水質改善法であって、浮力性を有する前記通水遮光体に湖沼等の深さより短い長さの索を連結すると共に、当該索の下端に重錘を取付けて湖沼等の水中の適宜深さ位置に前記通水遮光体を配設し、かつ、湖沼等の水を循環させて前記通水遮光体の筒状セル内に水を通すことを特徴とする通水遮光体を用いた水質改善法。
  9. 通水遮光体は、その幅方向の一端側を湖沼等の護岸の適宜深さ位置に直接又は索を介して係止すると共に他端側に下端に重錘を取付けた索の上端を連結した請求項7の通水遮光体を用いた水質改善法。
  10. 湖沼等における水の循環は、湖沼等の水底に、下端部に重錘を装着した送気筒を立設し、該送気筒の下部に空気を送給することにより、湖沼等の水が通水遮光体の筒状セル内を通るように移動させて行う請求項8又は9の通水遮光体を用いた水質改善法。
  11. 湖沼等における水の循環は、湖沼等の水面に浮上させた筏部材に電動モータを設けると共に、前記筏部材の下面側に、前記電動モータに接続し、該モータの駆動により通水遮光体より下側に位置する開口部から湖沼等の水をすくい上げ当該通水遮光体の上部側に供給する揚水装置を設け、当該装置を駆動させて行う請求項8又は9の通水遮光体を用いた水質改善法。
  12. 電動モータは、筏部材の上面側に設けた太陽光発電パネルにより供給される電力、又は、外部から供給される電力により駆動される請求11の通水遮光体を用いた水質改善法。
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