以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。また実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図1は、本実施の形態の自動契約受付システム1の構成を示すブロック図である。図2は、自動契約受付システム1のブロック構成図である。図3は、自動契約受付機2の構成を示す斜視図である。自動契約受付システム1は、顧客に対してローンカードおよび仮カードを発行するシステムである。ローンカードは、消費者金融会社が、顧客に対して融資可能か否かについて審査し、融資可能と判断すると、顧客と融資を行う旨の契約をし、顧客に対して発行する金融取引カードである。ローンカードは、顧客に関する情報が記憶され、現金自動預け払い機(Automatic Teller Machine:略称ATM)などで融資を受けるとき、顧客に関連する情報をATMに読み取らせて、ローンカードの所有者に関する情報をATMに提供するためのカードである。また仮カードは、消費者金融会社が、顧客に対して融資可能か否かについて審査する前に、顧客と融資を行う旨の仮契約をし、顧客に対して発行するカードである。仮カードは、消費者金融が後日顧客に対して融資可能か否かを審査し、顧客に融資可能と判断すると、ローンカードへと機能が切換わる。ローンカードおよび仮カードは、たとえば磁気カードまたはICカードであり、情報を記憶可能なカードである。以下では、ローンカードおよび仮カードのうちいずれか一方を示す場合は、単に「カード」という場合がある。自動契約受付システム1は、ローンカードおよび仮カードのうちいずれのカードを発行させるかを選択可能に構成され、選択されたカードを発行することができる。自動契約受付システム1は、複数の自動契約受付機2と、情報管理装置3と、複数のオペレータ端末4と、簡易受付端末5と、管理者端末6とを有する。複数のオペレータ端末4、簡易受付端末5および管理者端末6とを含めて審査端末に相当する。
自動契約受付機2は、消費者金融会社の各店舗にそれぞれ設けられている。複数の自動契約受付機2は、通信回線網7、たとえば総合デジタル通信網(Integrated Services
Digital Network:略称ISDN)または光ファイバー網を介して、情報管理装置3に電気的に接続されている。本実施の形態では、ISDNを介して電気的に接続されている場合について説明する。図2には、自動契約受付機2が1つしか記載せず、他の複数の自動契約受付機2については、省略する。また複数の自動契約受付機2は、構成が同一であるので、説明の便宜上、一の自動契約受付機2についてだけ説明し、他の自動契約受付機2については、同一の符号を付してその説明を省略する。また以下では、複数の自動契約受付機2のうち一の自動契約受付機2を指す場合、単に自動契約受付機2という。自動契約受付機2は、ローンカードおよび仮カードを発行可能に構成され、また正規発行モードおよび仮発行モードを顧客が択一的に選択可能に構成されている。第1発行モードである正規発行モードは、ローンカードの発行を要求するモードであり、第2発行モードである仮発行モードは、仮カードの発行を要求するモードである。自動契約受付機2は、顧客の情報が記入されている申込書を読取り、さらに顧客に対して質問事項を表示して、その質問事項に対する回答を入力可能に構成されている。申込書には、申込者つまり顧客の名前、住所および勤め先、顧客の配偶者の名前、ならびに親族の名前および住所などの顧客の顧客情報を記入する記入欄が設けられている。自動契約受付機2は、基本的には、表示操作部21と、画像読取部22と、撮像部23と、契約書発行部24と、カード発行部25と、通話部26と、制御部27と、通信部28とを有する。各構成部21〜28は、商用電源に電気的に接続される電源部29から電力が供給されている。
選択手段である表示操作部21は、いわゆるタッチパネルであり、画像を表示するとともに、顧客の操作により情報を入力可能に構成されている。画像読取部22は、たとえばカメラであり、画像読取領域に配置される申込書、免許書および保険書などの身分証明書ならびに契約書を撮像して読取可能に構成されている。具体的には、画像読取部22には、証明書読取部22aと書類読取部22bとを含む。証明書読取部22aは、身分証明書が載置可能に構成され、さらに載置される身分証明書を読取可能に構成されている。書類読取部22bは、申込書および契約書などの書類が載置可能に構成され、さらに載置される書類を読取可能に構成されている。画像読取部22は、カメラに限定されず、スキャナなどの画像読取手段であってもよい。
撮像部23は、自動契約受付機2の前で立っている顧客、具体的には表示操作部21を視認および操作などしている顧客、または画像読取部22で書類を読み取らせている顧客を撮像可能に構成されている。撮像部23には、顧客の上半身を撮像可能な対人カメラ23aと、画像読取部22で書類を読み取らせるときの手元を撮像可能な手元カメラ23bとを有する。契約書発行部24は、契約書を発行可能に構成されている。契約書は、融資するときに、顧客と消費者金融会社との間で締結すべき契約事項について記載されている。発行手段であるカード発行部25は、ローンカードおよび仮カードをそれぞれ発行可能に構成されている。カード発行部25は、ローンカードおよび仮カードに、顧客に関する情報を書き込んで発行する。カード発行部25は、たとえばカードリーダ/ライタおよびカードホッパを組合わせた構成である。通話部26は、スピーカおよびハンドセットを含み、顧客と音声で連絡するために設けられている。
制御手段である制御部27は、表示操作部21と、画像読取部22と、撮像部23と、契約書発行部24と、カード発行部25と、通話部26と電気的に接続され、これら各構成部21〜26を制御する機能を有する。制御部27は、たとえばマイコンによって構成されている。制御部27は、通信部28に電気的に接続されている。通信手段である通信部28は、いわゆるI/Oインターフェイスであり、通信回線網7と通信可能に接続されている。これによって制御部27は、通信部28および通信回線網7を介して、情報管理装置3と通信可能に構成される。さらに制御部27は、時刻を取得可能に構成されている。
情報管理装置3は、複数のオペレータ端末4、簡易受付端末5および管理者端末6ともに、各消費者金融会社が有する情報管理センタ8に設けられている。情報管理装置3は、複数のオペレータ端末4、簡易受付端末5および管理者端末6とローカルエリアネットワーク(Local Area Network:省略LAN)ケーブル9によって電気的に接続され、これらの端末とともにLANを構築している。情報管理装置3は、たとえば高性能なパソコンによって実現される。情報管理装置3は、自動契約受付機2から伝送される情報を、区分けされたエリアにそれぞれ格納し記憶する機能を有する。情報管理装置3は、入力部31と、抽出部32と、表示部33と、記憶部34と、制御部35と、通信部36とを有する。各構成部31〜36は、商用電源に電気的に接続される電源部37から電力が供給されている。入力部31は、いわゆるキーボードであり、情報を入力可能に構成されている。抽出部32は、書類読取部22bで読み取られる書類の画像から必要な顧客の情報を抽出する機能を有する。具体的には、抽出部32は、書類読取部22bで読取った申込書から顧客情報を抽出する機能を有する。抽出部32は、たとえば光学式文字読取装置(Optical Character Reader:略称OCR)である。表示部33は、入力部32に入力される情報および抽出部32によって抽出される情報などを表示可能に構成されている。
記憶部34は、情報を記憶する機能を有する。記憶部34は、複数のエリアに区分けされ、正規発行取引エリア34a、仮発行取引エリア34bおよびオペレータ取引エリア34cとを含む。正規発行取引エリア34aおよび仮発行取引エリア34bには、顧客情報が格納され記憶されている。制御部35は、入力部31と、抽出部32と、表示部33と、記憶部34と電気的に接続され、これら各構成部31〜34を制御する機能を有する。制御部35は、たとえばマイコンによって構成されている。制御部35は、通信部36に電気的に接続されている。通信部36は、いわゆるI/Oインターフェイスであり、通信回線網7およびLANケーブル9と通信可能に接続されている。これによって制御部27は、通信部28および通信回線網7を介して、自動契約受付機2と通信可能に構成され、また通信部28およびLANケーブル9を介して、複数のオペレータ端末4、簡易受付端末5および管理者端末6に電気的に接続される。また制御部35は、情報管理制御手段、顧客情報取得手段、審査端末決定手段、審査報知手段および件数滞積報知手段に相当する。
複数のオペレータ端末4は、正規発行取引エリア34aに格納され記憶される顧客情報に基いて、顧客に融資可能か否かを審査するための装置である。各オペレータ端末4は、同一の構成であるので、一のオペレータ端末4についてだけ説明し、他のオペレータ端末4については、同一の符号を付してその説明を省略する。オペレータ端末4は、たとえばパーソナルコンピュータであり、前記顧客情報および撮像部23で撮像される動画などを表示するための表示部41と、情報を入力するための入力部42とを有する。オペレータ端末4には、顧客に融資可能か否かを審査するオペレータが配置されている。
情報管理装置3は、顧客情報を取得すると、この顧客情報に基いて審査させるオペレータ端末4を予め定められる条件に基いて決定し、その顧客情報を割り当てる。情報管理装置3は、各オペレータ端末4に対して複数の審査すべき顧客情報を割り当てることができ、各オペレータ端末4に割り当てられる顧客情報の件数に応じて、取得する顧客情報を割り当てるオペレータ端末4を決定する。情報管理装置3の記憶部34のオペレータ取引エリア34cには、各オペレータ端末4に割り当てられている審査すべき顧客情報の件数(以下、「処理待ち件数」という)が格納されている。オペレータ端末4において、顧客情報に基く審査が終了すると、オペレータ取引エリア34cに格納される処理待ち件数から1を減算する。つまりオペレータ取引エリア34cには、現在割り当てられている未審査の顧客情報の件数が格納されている。
簡易受付端末5は、仮発行取引エリア34bに格納され記憶される顧客情報に基いて、顧客に融資可能か否かを審査するための装置である。簡易受付端末5は、たとえばパーソナルコンピュータであり、前記顧客情報および撮像部23で撮像される動画などを表示するための表示部51と、情報を入力するための入力部52とを有する。簡易受付端末5には、顧客に融資可能か否かを審査するオペレータが配置されている。
管理者端末6は、オペレータ端末4または簡易受付端末で審査された審査結果が適当であるか否かを判断するための装置である。つまり管理者装置6は、顧客に融資可能か否かを最終決断するための装置である。管理者端末6には、たとえばパーソナルコンピュータであり、前記顧客情報および撮像部23で撮像される動画などを表示するための表示部61と、情報を入力するための入力部62とを有する。管理者端末6には、顧客に融資可能か否かを最終決断する管理者が配置されている。
図4は、自動契約受付システム1における契約処理の手順を示すフローチャートである。図5は、自動契約受付機2の表示操作部21に表示される初期画面100を示す図である。以下では、顧客が消費者金融会社と契約するとき、自動契約受付システム1において、各構成でどのような契約処理が行われるかを説明する。自動契約受付機2、情報管理装置3、オペレータ端末4、簡易受付端末5および管理者端末6は、個別のプログラムがそれぞれ記憶され、各プログラムに基いて動作している。顧客が自動契約受付機2の前に立つと、ステップa1へ移行する。初期画面表示工程であるステップa1では、自動契約受付機2の表示操作部21に初期画面100が表示される。初期画面100には、取引形態を選択すべき旨が記載され、新規ボタン101、簡易受付ボタン102、カード再発行ボタン103および再契約ボタン104が表示されている。表示操作部21に初期画面100を表示されると、ステップa2へ移行する。
モード選択工程であるステップa2では、新規ボタン101、簡易受付ボタン102、カード再発行ボタン103および再契約ボタン104のうち顧客が選択し操作するボタンに応じた電気信号を表示操作部21から制御部27に伝送する。顧客が新規ボタン101を操作する、具体的には、顧客が表示操作部21の新規ボタン101が表示されている部分に触れる、つまり正規発行モードが選択されると、表示操作部21から新規契約処理をすべき旨の電気信号が制御部27に伝送される。前記時間内であれば制御部27に前記電気信号が伝送されると、ステップa3へ移行する。新規契約処理工程であるステップa2では、新規契約処理が実行される。
ここで予め定められる終了時刻から予め定められる開始時刻、たとえば終了時刻である20時から開始時刻である9時までの間の正規発行モードの取り扱いについて説明する。終了時刻から開始時刻の間では、制御部27は、新規ボタン101が表示されている部分に顧客が触れても、前記電気信号を伝送せず、正規発行モードを選択できない旨を表示操作部21に表示する。制御部27は、その後、表示操作部21の表示画面を初期画面100に戻す。
図6は、自動契約受付システム1における新規契約処理の手順を示すフローチャートである。図7は、新規契約処理において、自動契約受付機2、オペレーション端末4および管理者端末6で行われる処理を示すフローチャートである。図7には、自動契約受付機2(略称:ACM)で行われる処理と、オペレーション端末4および管理者端末6で行われる処理と、与信作業とを分けて、各構成での処理が明確になるように記載している。また図7の各処理には、対応するフローチャートの工程の符号を付して示している。ステップa3へ移行すると、新規契約処理が実行され、ステップb1へ移行する。カメラ始動工程であるステップb1では、制御部27が対人カメラ23aおよび手元カメラ23bを始動させ、顧客の撮像を開始させる。顧客の撮像が開始すると、ステップb2へ移行する。
申込書発行読取工程であるステップb2では、制御部27が図示しない申込書発行部から申込書を発行させる。さらに制御部27は、申込書に必要事項を記入し、書類読取部22bに申込書を載置すべき旨を表示操作部21に表示させ、顧客に申込書の記入および申込書を載置することを促す。さらに表示操作部21には、読取ボタンが表示されている。顧客が申込書を記入して書類読取部22bに載置した後、読取ボタンに触れると、制御部27は、書類読取部22bに申込書の読取りを開始させる。制御部27は、申込書の読取りが終了すると、読取った申込書の画像情報、つまり顧客情報を、情報管理装置3に伝送する。顧客情報を情報管理装置3に伝送すると、ステップb3へ移行する。ステップb3では、審査端末決定処理が実行される。
図8は、情報管理装置3における審査端末決定処理の手順を示すフローチャートである。審査端末決定処理において、特に制御主体の記載がなければ、以下の説明において、その制御主体は情報管理装置3の制御部35である。審査端末決定処理が実行されると、ステップc1へ移行する。顧客情報取得工程であるステップc1では、情報管理装置3の制御部35が、申込書の画像情報を受信すると、申込書に記載される顧客情報を抽出部32に抽出させる。制御部35は、ステップa2で正規発行モードが選択されているので、この抽出された顧客情報を正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。正規発行取引エリア34aに顧客情報を格納し記憶させると、ステップc2へ移行する。処理待ち件数確認工程であるステップc2では、オペレータ取引エリア34cに格納されている各オペレータの処理待ち件数を確認する。処理待ち件数を確認すると、ステップc3へ移行する。
審査可否判断工程であるステップc3では、処理待ち件数に基いて、各オペレータ端末4の審査の可否を判断する。具体的には、たとえば処理待ち件数が予め定められる割当可能件数を超えているか否かで判断し、処理待ち件数が割当可能件数を越えると、オペレータ端末4で審査ができないと判断する。各オペレータ端末4について審査の可否が行われ、少なくとも1つのオペレータ端末4が審査可能であると判断されると、ステップc4へ移行する。空き端末通知工程であるステップc4では、審査可能なオペレータ端末4に電気信号を伝送し、審査すべき顧客情報が追加される旨を通知する。以下では、審査可能なオペレータ端末4を区別するために、空き端末4という。複数の空き端末4がある場合、複数の空き端末4のうち一の空き端末4にだけ通知する。ただし一の空き端末4にだけ通知するものに限らず、全部の空き端末4に通知してもよい。空き端末4に通知すると、ステップc5へ移行する。
返信工程であるステップc5では、通知した空き端末4からの返信があるか否かを判断する。オペレータが空き端末4の入力部42を操作して情報管理装置3に返信し、情報管理装置3で受信すると、空き端末4からの返信が有ると判断し、ステップc6へ移行する。審査端末決定工程であるステップc6では、返信があった空き端末4を、取得した顧客情報に基いて審査すべきオペレータ端末4に決定し、このオペレータ端末4に取得した顧客情報を割り当てる。顧客情報が割り当てられると、オペレータ取引エリア34に格納されている前記オペレータ端末4に処理待ち件数に1を加算する。顧客情報の割当が終了すると、審査端末決定処理が終了する。審査端末決定処理が終了すると、ステップb4へ移行する。
ステップb3からステップb4へ移行するときに関して、さらに詳細に説明する。ステップb4より後の工程では、各オペレータ端末4で、割り当てられた顧客情報に基いて、融資可能か否かの審査が独立して行われる。各オペレータ端末4では、割り当てられた順序に従って、これらの顧客情報に基く審査を順番に行っている。したがってオペレータ端末4に複数の顧客情報が割り当てられている場合、審査端末決定処理が終了した後、審査が開始されるまでの間、審査待ちの状態になる。審査端末決定処理が終了する前に前記オペレータ端末4に割り当てられた顧客情報を全て審査した後、ステップb4へ移行する。
図9は、オペレータ端末4の表示部41に表示される画面を示す図である。申込書内容確認工程であるステップb4では、オペレータ端末4が情報管理装置3から顧客情報を取得し、表示部41に顧客情報を表示する。このときオペレータ端末4には、図9に示す新規契約画面105が表示されている。新規契約画面105は、撮像画像表示部105a、管理情報表示部105b、書画像表示部105cおよび顧客関連情報表示部105dを有する。以下において、上下方向は、各図の紙面に向かって上下方向と同義であり、左右方向は、各図の紙面に向かって上下方向と同義である。
撮像画像表示部105aは、新規契約画面105の左部分にあり、オペレータ端末4において審査中および審査待ち(図9においては、「着信待ち」と記載されている)の顧客情報が提示された自動契約受付機2の対人カメラ23bで撮像して得られる画像を表示している。この画像は、審査端末決定処理によって審査すべきオペレータ端末4として決定されると、オペレータ端末4から自動契約受付機2に送信すべき旨の信号を伝送し、自動契約受付機2から取得して表示される。管理情報表示部105bは、新規契約画面105の中央上部にあり、オペレータ端末4で審査中の顧客に関する管理情報を表示している。管理情報は、たとえば申込書を提示した日時、店舗および管理店が含まれる。さらに管理情報表示部105bには、顧客が申込してから経過した時間が表示されている。
書画像表示部105cは、新規契約画面105の右上部にあり、画像読取部22で読取った画像を表示している。書画像表示部105cは、具体的には、書類読取部22bで読取った書類および証明書読取部22aで読取った身分証明書を表示している。顧客関連情報表示部105dは、新規契約画面105の中央部にあり、顧客関連情報を表示している。顧客関連情報には、具体的には、本人の名前、生年月日、年齢、性別、結婚暦、配偶者および親族の名前および居所など配偶者および親族に関する情報、勤務先の住所および電話番号、金銭の貸付状況、ならびに身分証明書の画像などが含まれる。換言すると、顧客関連情報には、顧客情報、金銭の貸付状況、ならびに身分証明書の画像などが含まれる。障害警告情報表示部105eは、申込書発行部、契約書発行部24などの発行部での印刷機能の故障、カード発行部のカードつまりなどの自動契約受付機2の障害をオペレータに報知する。これらの自動契約受付機2の障害に関する情報は、情報管理装置3を介して取得する。オペレータは、顧客関連情報表示部105dに表示されている顧客情報の内容を確認する。オペレータが顧客情報を確認すると、ステップb5へ移行する。
申込書内容判断工程であるステップb5では、顧客関連情報表示部105dに表示されている顧客情報の内容に不備がないかを判断する。オペレータは、顧客情報の内容に不備がないことを顧客関連情報表示部105で確認した後、その旨を入力部42によって入力する、具体的には、確認キーを操作する。確認キーが操作されると、ステップb6へ移行する。
証明書読取工程であるステップb6では、オペレータが確認キーを操作すると、オペレータ端末4は、情報管理装置3の制御部35を介して、身分証明書を提示すべき旨の電気信号を自動契約受付機2に伝送する。自動契約受付機2の制御部27は、前記電気信号を受信すると、身分証明書を証明書読取部22aに載置すべき旨を表示操作部21に表示させ、証明書読取部22aに身分証明書を載置することを顧客に促す。さらに表示操作部21には、読取ボタンが表示されている。顧客が身分証明書を書類読取部22bに載置した後、読取ボタンに触れると、制御部27は、証明書読取部22aに身分証明書の読取りを開始させる。制御部27は、身分証明書の読取りが終了すると、読取った身分証明書の画像情報(以下、単に「証明書画像情報」という)を情報管理装置3に伝送する。情報管理装置3の制御部35は、この証明書画像情報を審査中の顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。証明書画像情報を格納し記憶させると、ステップb7へ移行する。
証明書内容確認工程であるステップb7では、オペレータ端末4が情報管理装置3から証明書画像情報を取得し、表示部41に表示される新規契約画面105の書画像表示部105cに身分証明書を表示する。オペレータは、書画像表示部105cに表示される身分証明書の内容を確認する。内容を確認すると、ステップb8へ移行する。本人確認工程であるステップb8では、オペレータが身分証明書および与信結果に基いて本人であるか否かの確認を行う。具体的には、顧客情報が身分証明書に記載されている情報と一致するかを照合し、身分証明書に掲載される写真と撮像画像表示部105aに表示される撮像部画像の顧客とを照合する。さらにオペレータは、顧客情報および身分証明書に基いて顧客の与信を行う。オペレータは、照合および与信結果によって本人であることを確認すると、本人であることを確認した旨を入力部42によって入力する、具体的には、確認キーを操作する。確認キーが操作されると、ステップb9へ移行する。
図10Aおよび図10Bは、顧客聴聞工程において顧客に質問するとき、表示操作部21に表示される画面を示す図面である。顧客聴聞工程であるステップb9では、顧客に対して質問を行う。具体的には、制御部27は、自動契約受付機2の表示操作部21に質問事項を表示させ、質問の回答を顧客に表示操作部21によって入力させる。質問事項は、たとえば購読している新聞、契約が承知している親族、住居の種類、住居年数、家賃の支払いおよびローンの残高の有無、同居人数、子供人数、家族人数、所持しているクレジットカードの枚数および発行するローンカードの暗証番号である。ただし質問事項は、このような内容に限定されない。以下では、質問の一例として、住居年数および家族人数について質問する場合について説明する。
表示操作部21には、たとえば図10A(a)に示す第1質問画面106および図10A(b)に示す第2質問画面107が表示されている。第1質問画面106には、画面の上部に入居年数を入力すべき旨の質問事項106aが表示され、画面の中央左部にテンキー106bが表示され、画面の中央右部に前記テンキー106bによって入力される数値を表示する表示部分106cが表示され、画面の下部に中断ボタン106dおよび戻るボタン106eが表示されている。第1質問画面106の上下左右は、図10A(a)の紙面に向かって上下左右と同義である。第2質問画面107には、画面の上部に同居人数を選択すべき旨の質問事項107aが表示され、画面の中央部に同居人数を入力するためのテンキー107bが表示され、画面の下部に中断ボタン107cおよび戻るボタン107dが表示されている。第2質問画面107の上下左右は、図10A(b)の紙面に向かって上下左右と同義である。全ての質問事項に対する回答事項を入力した後、表示操作部21に図10B(c)に示す確認画面108が表示される。
確認画面108には、画面の上部に入力内容を確認し、内容が適当であるか場合、確認ボタン108aを操作すべき旨の確認事項108bが表示されている。確認画面108の中央部には、入力した回答事項が表示され、下部には、中断ボタン108cと確認ボタン108aが表示されている。回答事項としては、たとえば購読している新聞の回答が「広告区分」、契約が承知している親族の回答が「守秘区分」、住居の種類の回答が「住居区分」、住居年数の回答が「住居年数」、家賃の支払いおよびローンの残高の有無の回答が「家賃/ローン」、同居人数の回答が「同居人数」、子供人数の回答が「子供人数」、家族人数の回答が「家族人数」および所持しているクレジットカードの枚数の回答が「クレジットカード」に表示されている。これら回答事項は、顧客関連情報に含まれる。顧客は、回答事項を確認し、確認ボタン108aを操作すると、制御部27は、全ての回答事項を情報管理装置3に伝送する。情報管理装置3の制御部35は、伝送される回答事項を審査中の顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。回答事項を格納し記憶させると、ステップb10へ移行する。
回答内容確認工程であるステップb10では、オペレータ端末4が情報管理装置3から回答事項を取得し、表示部41の新規契約画面105の顧客関連情報表示部105dに表示させる。オペレータは、この顧客関連情報表示部105dによって、回答事項を確認する。回答事項を確認すると、ステップb11へ移行する。回答内容判断工程であるステップb11では、回答事項が適当であるか否かを判断する。たとえば、回答事項にでたらめな回答事項などがないかおよびすべての質問事項が回答されているかなど回答事項の不備がないかを判断する。オペレータは、回答事項が適当であると判断すると、回答事項が妥当である旨を入力部42によって入力する、具体的には、確認キーを操作する。確認キーが操作されると、ステップb12へ移行する。
契約審査工程であるステップb12は、顧客に融資可能か否かの審査する。先ず、オペレータは、ステップb8における与信結果を、オペレータ端末4の入力部42によって入力する。オペレータ端末4は、入力される与信結果を情報管理装置3に伝送する。情報管理装置3の制御部35は、伝送される与信結果を審査中の顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。与信結果には、顧客の借入件数および借入金額などが含まれている。オペレータは、さらに顧客の勤務先の在籍確認を行う。具体的には、勤務先に連絡するなどして、顧客が勤務先について虚偽の記入をしていないかを確認する。確認後、オペレータは、顧客情報に基いて、具体的には、顧客関連情報および与信結果(以下、顧客関連情報および与信結果を含んで「審査基礎情報」という)に基いて、顧客に融資可能か否かの審査をする。オペレータは、審査後、入力部42によって審査結果を入力する。審査結果が入力されると、審査結果が情報管理装置3に伝送され、制御部35は、審査結果を審査中の顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。格納し記憶させると、ステップb13へ移行する。
審査結果判断工程であるステップb13では、管理者が、オペレータによる審査結果が適当であるか否かを審査し、決済する工程である。管理者は、管理者端末6の表示部61に審査基礎情報および審査結果を表示させる。管理者は、審査基礎情報に基いて、審査結果が適当であるか否かを審査する。管理者は、顧客に融資可能である審査結果が適当であると判断すると、決済し、貸付許諾する旨(以下、単に「貸付許諾」という)を入力部62によって入力する。貸付許諾が入力されると、貸付許諾が情報管理装置3に伝送され、制御部35は、「成約」の審査結果を審査中の顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。これによって「成約」の審査結果が関連付けて格納され記憶されると、ステップb14へ移行する。
契約書発行読取工程であるステップb14では、情報管理装置3の制御部35が自動契約受付機2に契約書を発行させるべき旨の電気信号を伝送する。自動契約受付機2の制御部27は、前記電気信号を受信すると、契約書発行部24に契約書を発行させる。さらに制御部27は、契約書の内容を確認した後、契約書にサインし、書類読取部22bに契約書を載置すべき旨を表示操作部21に表示させ、契約書の内容の確認、サインおよび載置することを促す。さらに制御部27は、読取ボタンを表示操作部21に表示させる。顧客が契約書の内容を確認してサインし、書類読取部22bに載置した後、読取ボタンに触れると、制御部27は、書類読取部22bに契約書の読み取りを開始させる。制御部27は、契約書の読取りが終了すると、読取った契約書の画像情報を情報管理装置3に伝送する。情報管理装置3の制御部35は、契約書の画像情報を審査していた顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。契約書の画像情報が関連付けて格納し記憶されると、ステップb15へ移行する。
契約書内容確認工程であるステップb15では、審査していたオペレータ端末4の表示部41に契約書の画像情報が表示される。オペレータは、表示部41によって、契約書の内容を確認する。オペレータは、確認後、入力部42によって確認済みを入力する、具体的には、確認キーを操作する。入力部42に確認済みが入力されると、ステップb16へ移行する。カードおよび契約書控え発行工程であるステップb16では、自動契約受付機でローンカードおよび契約書の控えを発行する。具体的には、入力部に確認済みが入力されると、情報管理装置3の制御部35を介して、自動契約受付機2の制御部27にローンカードおよび契約書の控えを発行すべき旨の電気信号が伝送される。制御部27は、この電気信号を受信すると、カード発行部25によって、ローンカードに顧客に関する情報を記憶させた後、ローンカードを発行し、さらに契約書発行部24によって、サインした契約書の控えを発行する。制御部27は、ローンカードおよび契約書の控えを発行した後、情報管理装置3に取引が終了した旨の電気信号を伝送する。情報管理装置3の制御部35は、この電気信号を受信すると、「完了」の取引結果を審査していた顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。なお取引が終了していない顧客情報には、「進行中」の取引結果が関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納され記憶されている。「完了」の取引結果が関連付けて格納し記憶されると、ステップb17へ移行する。
カメラ停止工程であるステップb17では、制御部27が対人カメラ23aおよび手元カメラ23bを停止させ、顧客の撮像を停止させる。撮像部23の顧客の撮像は、ステップb1〜ステップb17まで継続して行われ、オペレータ端末4および管理端末6などで表示されている。撮像画像は、オペレータおよび管理者が顧客の挙動などを確認するために用いられ、挙動不審などである場合、審査を途中で中断し、発行できない旨を顧客に通知する。顧客の撮像を停止させると、新規契約処理が終了し、契約処理が終了する。
図11は、表示操作部21に表示される混雑通知画面109を示す図である。審査端末決定処理のステップc3で、制御部35が審査可能なオペレータ端末4がないと判断された場合、またはステップc5で、空き端末4から返信がない場合、ステップc7へ移行する。契約処理不能通知工程であるステップc7では、情報管理装置3の制御部35が、新規契約処理が現在不能である旨の電気信号を自動契約受付機2に伝送する。前記電気信号を伝送すると、審査端末決定処理が終了し、新規契約処理のステップb18に移行する。混雑通知工程であるステップb18では、自動契約受付機2の制御部27が、前記電気信号を受信すると、図11に示すように表示操作部21に混雑通知画面109を表示させる。混雑通知画面109には、その上部109aにセンターが混み合っている旨が表示されている。混雑通知画面109が表示されると、新規契約処理が終了し、契約処理が終了する。
図12は、表示操作部21に表示される受付拒否画面110を示す図である。新規契約処理のステップb5で、顧客情報の内容に不備があると判断した場合、ステップb8で、顧客が本人でないと判断した場合、ステップb11で回答事項に不備がある判断した場合、またはステップb13で、オペレータが融資不可能であると判断した場合、オペレータが入力部42によって契約不成立を入力する。これによって「不成立」の審査結果がオペレータ端末4から情報管理装置3に伝送される。情報管理装置3の制御部35は、「不成立」の審査結果を顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させ、ステップb19へ移行する。またステップb13で、管理者が融資不可能と判断した場合、管理者が入力部62によって契約不成立を入力する。これによって同様に「不成立」の審査結果および「完了」の取引結果が、管理者端末6から伝送され、顧客情報に関連付けて正規発行取引エリア34aに格納されて記憶されて、ステップb19へ移行する。
受付拒否通知工程であるステップb19では、情報管理装置3の制御部35が、自動契約受付機2に契約不成立の旨の電気信号を伝送する。自動契約受付機2の制御部27は、前記電気信号を受信すると、表示操作部21に受付拒否画面110を表示させる。受付拒否画面110は、その上部110aに融資ができない旨が表示されている。受付拒否画面109が表示されると、新規契約処理が終了し、契約処理が終了する。
次にモード選択工程であるステップa2において、顧客が簡易受付ボタン102を操作する、具体的には、顧客が表示操作部21の簡易受付ボタン101が表示されている部分に触れる、つまり簡易受付モードが選択され、表示操作部21から簡易受付処理をすべき旨の電気信号が制御部27に伝送される。制御部27に前記電気信号が伝送されると、ステップa4へ移行する。簡易受付処理工程であるステップa4では、簡易受付処理が実行される。
図13は、簡易受付処理の手順を示すフローチャートである。図14は、簡易受付処理において、自動契約受付機2、簡易受付端末5および管理者端末6で行われる処理を示すフローチャートである。図14には、自動契約受付機2(略称:ACM)で行われる処理と、オペレーション端末4および管理者端末6で行われる処理と、与信作業とを分けて、各構成での処理が明確になるように記載している。また図14の各処理には、対応するフローチャートの工程の符号を付して示している。簡易受付処理は、顧客に融資可能の審査をする前に、仮カードを発行し、後日審査をする処理である。簡易受付処理が実行されると、ステップd1へ移行する。カメラ始動工程であるステップd1では、制御部27が対人カメラ23aおよび手元カメラ23bを始動させ、顧客の撮像を開始させる。撮像して得られる画像は、自動契約受付機1に記憶される。顧客の撮像が開始すると、ステップb2へ移行する。
申込書発行読取工程であるステップd2では、制御部27が申込書発行部から申込書を発行させる。さらに制御部27は、申込書に必要事項を記入し、書類読取部22bに申込書を載置すべき旨を表示操作部21に表示させ、顧客に申込書の記入および申込書を載置することを促す。さらに表示操作部21には、読取ボタンが表示されている。顧客が申込書を記入して書類読取部22bに載置した後、読取ボタンに触れると、制御部27は、書類読取部22bに申込書の読取りを開始させる。制御部27は、顧客情報を情報管理装置3に伝送する。管理情報装置3の制御部35は、申込書の画像情報を受信すると、申込書に記載される顧客情報を抽出部32に抽出させる。制御部35は、ステップa2で仮発行モードが選択されているので、この抽出された顧客情報を仮発行取引エリア34bに格納し記憶させる。このとき撮像部23の撮像によって得られる画像も、前記顧客情報に関連付けて仮発行取引エリア34bに格納され記憶される。顧客情報が仮発行取引エリア34bに格納されると、ステップd3へ移行する。
証明書読取工程であるステップd3では、制御部27が、身分証明書を証明書読取部22aに載置すべき旨を表示操作部21に表示させ、証明書読取部22aに身分証明書を載置することを顧客に促す。さらに表示操作部21には、読取ボタンが表示されている。顧客が身分証明書を書類読取部22bに載置した後、読取ボタンに触れると、制御部27は、証明書読取部22aに身分証明書の読取りを開始させる。制御部27は、身分証明書の読取りが終了すると、証明書画像情報を情報管理装置3に伝送する。情報管理装置3の制御部35は、この証明書画像情報を申込中の顧客情報に関連付けて、仮発行取引エリア34bに格納し記憶させる。証明書画像情報を格納し記憶させると、ステップd4へ移行する。
顧客聴聞工程であるステップd4では、顧客に対して質問を行う。具体的には、制御部27は、自動契約受付機2の表示操作部21に質問事項を表示させ、質問の回答を顧客に表示操作部21によって入力させる。質問事項は、新規契約処理の場合と同様であり、たとえば購読している新聞、契約が承知している親族、住居の種類、住居年数、家賃の支払いおよびローンの残高の有無、同居人数、子供人数、家族人数、所持しているクレジットカードの枚数および発行するローンカードの暗証番号である。質問の方法については、新規契約処理のステップb9と同様であるので、具体的な説明については、省略する。顧客が回答事項を入力し、図10B(c)に示す確認ボタン108aを操作すると、制御部27は、全ての回答事項を情報管理装置3に伝送する。情報管理装置3の制御部35は、伝送される回答事項を申込中の顧客情報に関連付けて、仮発行取引エリア34bに格納し記憶させる。回答事項を格納し記憶させると、ステップd5へ移行する。
契約書発行読取工程であるステップd5では、制御部27が、契約書発行部24に契約書を発行させる。さらに制御部27は、契約書の内容を確認した後、契約書にサインし、書類読取部22bに契約書を載置すべき旨を表示操作部21に表示させ、契約書の内容の確認、サインおよび載置することを促す。さらに制御部27は、表示操作部21に読取ボタンを表示させる。顧客が契約書の内容を確認してサインし、書類読取部22bに載置した後、読取ボタンに触れると、制御部27は、書類読取部22bに契約書の読み取りを開始させる。制御部27は、契約書の読取りが終了すると、読取った契約書の画像情報を情報管理装置3に伝送する。情報管理装置3の制御部35は、契約書の画像情報を申込中の顧客情報に関連付けて、仮発行取引エリア34bに格納し記憶させる。契約書の画像情報が関連付けて格納し記憶されると、ステップd6へ移行する。
カードおよび契約書控え発行工程であるステップd6では、自動契約受付機2で仮カードおよび契約書の控えを発行する。具体的には、制御部27は、カード発行部25によって、仮カードに顧客に関する情報を記憶させた後、仮カードを発行し、さらに契約書発行部24によって、サインした契約書の控えを発行する。仮カードおよび契約書の控えを発行すると、ステップb17へ移行する。カメラ停止工程であるステップd7では、制御部27が対人カメラ23aおよび手元カメラ23bを停止させ、顧客の撮像を停止させる。顧客の撮像を停止させると、撮像して得られた画像は、自動契約受付機1から情報管理装置3に伝送され、申込中の顧客情報に関連付けて仮発行取引エリア34bに格納し記憶される。これによって顧客の作業が終了し、簡易受付端末5で審査が開始されるまで簡易受付処理が一度中断する。このとき顧客情報には、「進行中」の取引情報および「未審査」の審査結果が関連付けて、仮発行取引エリア34bに格納され記憶されている。
仮発行取引エリア34bに記憶される顧客情報は、簡易受付端末5で審査が開始されるまで、状態で仮発行取引エリア34bに残されたままの状態になる。したがって長時間審査せずに放置されると、仮発行取引エリア34bには、未審査の複数の顧客情報が蓄積される。制御部35は、仮発行取引エリア34bに予め定められる警告記憶件数以上の件数の顧客情報が蓄積されると、その旨の警告を表示部33に表示する。このようにして仮発行取引エリア34bに多数の顧客情報が未審査のままの状態で放置されていることに報知し、オペレータに審査すべきことを促している。警告記憶件数は、たとえば10件〜15件である。簡易受付端末5での審査を開始すると、ステップd8へ移行し、後日処理が開始される。図13に示すように、ステップd1〜ステップd7は、自動契約受付機2での処理であり、簡易受付端末5および管理者端末6での処理は、申込および取引の終了後に行われる。
図15は、後日処理の手順を示すフローチャートである。図16は、簡易受付端末5の表示部51に表示される取引検索画面111を示す図である。図17は、簡易受付端末5の表示部51に表示される取引一覧照会画面112を示す図である。図18は、簡易受付端末5の表示部51に表示される個別取引照会画面113を示す図である。後日処理は、仮発行取引エリア34bに格納され記憶されている顧客情報に基いて、審査する処理である。オペレータが簡易受付端末5で後日処理を実行すると、ステップe1へ移行する。
取引照会工程であるステップe1では、仮発行取引エリア34bに格納されている複数の顧客情報の中から審査を行う顧客情報を検索し、決定する。具体的には、まず簡易受付端末5の表示部51に取引検索画面111が表示される。取引検索画面111には、上部に取引一覧照会ボタン111aが表示され、中央部に検索条件が表示されている。検索条件には、取引形態、取引結果および受付日時などが有り、簡易受付端末5の入力部52によって検索条件を入力することができる。検索条件を入力後、取引一覧照会ボタン111aを操作すると、仮発行取引エリア34b格納されている複数の顧客情報の中から入力された検索条件に基いて、顧客情報を検索する。顧客情報が検出されると、表示部51に取引照会画面112が表示される。取引照会画面112には、前記検索条件に適合する顧客情報に関連する関連情報が表示される。本実施の形態では、取引番号2の顧客情報が適合し、その関連情報が表示されている。関連情報には、たとえば受付時間、受付店舗の番号および名称などが含まれる。さらに入力部52を操作し、取引番号2の顧客情報を選択することによって、個別取引照会画面113が表示される。個別取引照会画面113は、入力レポート表示部113aを有し、この入力レポート表示部113aに選択された顧客情報、契約書および身分証明書などが表示される。入力部52を操作し表示される顧客情報に決定すると、ステップe2へ移行する。以下では、決定された顧客情報について審査を行い、決定された顧客情報を単に顧客情報という。顧客情報を決定すると、ステップe2へ移行する。
申込書内容確認工程であるステップe2では、簡易受付端末4が情報管理装置3から顧客情報および顧客情報に関連付けられている撮像して得られた画像を取得し、表示部51に顧客情報および前記画像を表示する。オペレータは、顧客情報の内容を確認する。オペレータが顧客情報を確認すると、ステップe3へ移行する。申込書内容判断工程であるステップe3では、表示部51に表示される顧客情報の内容に不備がないかを判断する。オペレータは、顧客情報の内容に不備がないことを表示部52で確認した後、その旨を入力部52によって入力する、具体的には、確認キーを操作する。確認キーが操作されると、ステップe4へ移行する。
証明書内容確認工程であるステップe4では、簡易受付端末5が情報管理装置3から証明書画像情報を取得し、表示部51に身分証明書を表示する。オペレータは、表示部51に表示される身分証明書の内容を確認する。内容を確認すると、ステップe5へ移行する。本人確認工程であるステップe5では、オペレータが身分証明書および与信結果に基いて本人であるか否かの確認を行う。具体的には、顧客情報が身分証明書に記載されている情報と一致するかを照合し、さらに身分証明書に掲載される写真と撮像部23によって撮像された撮像画像の顧客とを照合する。前記撮像画像は、表示部51に表示され、顧客が申込しているときに撮像部23によって撮像された画像である。さらにオペレータは、顧客情報および身分証明書に基いて、顧客の与信を行う。オペレータは、称号および与信結果によって本人であることを確認すると、本人であることを確認した旨を入力部52によって入力する、具体的には、確認キーを操作する。確認キーが操作されると、ステップe6へ移行する。
回答内容確認工程であるステップe6では、簡易受付端末5が情報管理装置3から回答事項を取得し、表示部51に回答事項を表示する。オペレータは、表示部51によって、回答事項を確認する。回答事項を確認すると、ステップe7へ移行する。回答内容判断工程であるステップe7では、回答事項に不備がないかを判断する。オペレータは、回答事項に不備がないと判断すると、回答事項が妥当である旨を入力部52によって入力する、具体的には、確認キーを操作する。確認キーが操作されると、ステップe8へ移行する。
契約審査工程であるステップe8は、顧客に融資可能か否かの審査する。審査では、ステップb8における与信結果を簡易受付端末5の入力部52によって入力する。簡易受付端末5は、入力される与信結果を情報管理装置3に伝送し、情報管理装置3の制御部35は、この与信結果を審査中の顧客情報に関連付けて、仮発行取引エリア34bに格納し記憶させる。オペレータは、さらに顧客の勤務先の在籍確認を行う。具体的には、勤務先に連絡するなどして、顧客が勤務先について虚偽の記入をしていないかを確認する。確認後、オペレータは、顧客情報に基いて、具体的には、審査基礎情報に基いて、顧客に融資可能か否かの審査をする。オペレータは、審査後、入力部52によって審査結果を入力する。審査結果が入力されると、審査結果が情報管理装置3に伝送され、制御部35は、審査結果を審査中の顧客情報に関連付けて、仮発行取引エリア34bに格納し記憶させる。格納し記憶させると、ステップe9へ移行する。
審査結果判断工程であるステップe9では、管理者が、審査結果が適当であるか否かを審査し、決済する工程である。管理者は、管理者端末6の表示部61に審査基礎情報および審査結果を表示させる。管理者は、審査基礎情報に基いて、審査結果が適当であるか否かを審査する。管理者は、顧客に融資可能である審査結果が適当であると判断して、決済すると、貸付許諾を入力部62によって入力する。貸付許諾が入力されると、貸付許諾が情報管理装置3に伝送される。貸付許諾が伝送されると、ステップe10へ移行する。
顧客情報移動工程であるステップe10は、制御部35が、伝送される貸付許諾を受信すると、審査中の顧客情報を仮発行取引エリア34bから正規発行エリア34aに移動させる。さらに制御部35は、「成約」の審査結果を前記顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。このとき簡易受付端末5は、顧客情報に関連付けられている契約書の画像を表示部51に表示させる。オペレータは、表示されている契約書に基いて、記入に不備がないかを確認する。確認すると、契約書に不備がない旨を入力部52によって入力する、具体的には確認キーを操作する。確認キーが操作されると、契約書に不備がない旨の電気信号が情報管理装置3に伝送される。情報管理装置3の制御部35は、前記電気信号を受信すると、「完了」の取引結果を審査していた顧客情報に関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。このように「成立」の審査結果および「完了」の取引結果が関連付けて記憶されると、顧客に発行した仮カードがローンカードに切替わる。仮カードからローンカードの切替は、情報管理装置3において、融資不可能から融資可能なカードに情報を変更することによってなされる。したがって顧客は、仮カードを保持したままでも、仮カードをローンカードに切換えることができる。「完了」の取引結果が関連付けて格納し記憶されると、ステップe11へ移行する。融資可能報告工程であるステップe11では、顧客に融資可能である旨を、電話、ファクシミリまたはメールなどで通知する。顧客に通知すると、後日処理が終了する。後日処理が終了すると、簡易受付処理および契約処理が終了する。
後日処理のステップe3で、顧客情報の内容に不備があると判断した場合、ステップe5で、顧客が本人でないと判断した場合、ステップe7で回答事項が妥当でないと判断した場合、またはステップe9で、オペレータが融資不可能であると判断した場合、オペレータが入力部42によって契約不成立を入力する。これによって「不成立」の審査結果がオペレータ端末4から情報管理装置3に伝送される。情報管理装置3の制御部35は、「不成立」の審査結果を顧客情報に関連付けて、仮発行取引エリア34bに格納し記憶させ、ステップe12へ移行する。またステップe9で、管理者が融資不可能と判断した場合、管理者が入力部62によって契約不成立を入力する。これによって同様に「不成立」の審査結果および「完了」の取引結果が、管理者端末6から伝送され、顧客情報に関連付けて仮発行取引エリア34bに格納されて記憶されて、ステップe9へ移行する。融資不可報告工程であるステップe12では、オペレータなどが顧客に融資不可である旨を、電話、ファクシミリまたはメールなどで通知する。顧客に通知すると、後日処理が終了する。後日処理が終了すると、簡易受付処理および契約処理が終了する。
次にモード選択工程であるステップa2において、顧客がカード再発行ボタン103を操作する、具体的には、顧客が表示操作部21の再発行ボタン103が表示されている部分に触れると、表示操作部21から再発行処理をすべき旨の電気信号が制御部27に伝送される。制御部27に前記電気信号が伝送されると、ステップa5へ移行する。再発行処理工程であるステップa4では、再発行処理が実行される。
図19は、再発行処理において、自動契約受付機2、オペレータ端末5および管理者端末6で行われる処理を示すフローチャートである。再発行処理は、新規契約処理と処理内容が類似している。具体的には、図19に示すように、新規契約処理に対し、貸付許諾を入力後の契約書発行、読取りおよび内容確認、ならびに契約書の控え発行が省略されている。換言すると、新規契約処理に対し、ステップb14、ステップb15、およびステップb16の一部の処理が省略されている。したがって再発行処理については、新規契約処理と同様の工程については、図19に前記工程と同一の符号を付してその説明を省略する。ローンカードを再発行すると、再発行処理および契約処理が終了する。
次にモード選択工程であるステップa2において、顧客が再契約ボタン104を操作する、具体的には、顧客が表示操作部21の再契約ボタン104が表示されている部分に触れると、表示操作部21から再契約処理をすべき旨の電気信号が制御部27に伝送される。制御部27に前記電気信号が伝送されると、ステップa6へ移行する。再契約処理工程であるステップa4では、再契約処理が実行される。
図20は、再契約処理において、自動契約受付機2、オペレータ端末5および管理者端末6で行われる処理を示すフローチャートである。再契約処理は、以前契約時に取得した情報と照合などすることを除き、新規契約処理と処理内容が同一である。したがって再契約処理については、新規契約処理と同様の工程については、図20に前記工程と同一の符号を付してその説明を省略する。再契約し、ローンカードを再発行すると、再契約処理および契約処理が終了する。
以下では、このようにして構成される自動契約受付機2、自動契約受付システム1が達成する効果を説明する。本実施の形態の自動契約受付機2によれば、制御部27は、表示操作部21によって正規発行モード(新規契約処理)が選択されると、オペレータ端末4の審査結果が融資可能であれば、カード発行部25にローンカードを発行させる。また制御部27は、表示操作部21によって仮発行モード(簡易受付処理)が選択されると、金融取引可能か否かの審査をすることなく、仮カードをカード発行部27に発行させる。表示操作部21によって正規発行モードおよび仮発行モードを選択することによって、正規発行モードを選択するとローンカードがカード発行部27によって発行され、仮発行モードを選択すると、仮カードがカード発行部27によって発行される。したがって顧客は、ローンカードを発行させたい場合、表示操作部21によって正規発行モードを選択して、ローンカードを発行させ、仮カードを発行させたい場合、表示操作部21によって仮発行モードを選択して、仮カードを発行させる。このようにして顧客は、表示操作部21を操作するだけで、ローンカードおよび仮カードのうち顧客の望むカードを発行させることができ、発行操作が容易である。またローンカードを発行する機能と仮カードを発行する機能とを有するので、ローンカードの発行を望む顧客および仮カードの発行を望む顧客のどちらの顧客も処理することができる。これによってローンカードの発行を望む顧客に対してローンカードが発行されない、および仮カードの発行を望む顧客に対して仮カードが発行されない事態を防ぐことができる。
本実施の形態の自動契約受付機2によれば、終了時刻から開始時刻までの間、制御部27は、ローンカードの発行を停止する。制御部27がローンカードの発行を停止することによって、オペレータ端末4での審査を停止することができる。したがって終了時刻から開始時刻までの間、オペレータ端末4での審査を停止することができる。また自動的に終了時刻から開始時刻までの間、制御部27がローンカードの発行を停止するので、オペレータ端末4に審査が終了しているか否かに問い合わせる必要がなく、顧客は、ローンカードの発行業務が不能か否かをすぐに知ることができる。
本実施の形態の自動契約受付システム1によれば、情報管理装置3は、自動契約受付機2で取得した顧客情報を取得し、この顧客情報を記憶する。オペレータ端末4は、情報管理装置3に記憶される顧客情報に基いて、融資が可能か否かを審査する。オペレータ端末4での審査結果が融資可能である場合、自動契約受付機2は、カード発行部25によってローンカードを発行する。このように自動契約受付機2は、仮カードを発行するだけでなく、ローンカードを発行させることができる。したがって仮カードを発行する機能を有する自動契約受付機2において、審査結果に基いてローンカードを発行させることを実現できる。
本実施の形態の自動契約受付システム1によれば、制御部35は、正規発行モードが選択されていると、取得する顧客情報を正規発行取引エリア34aに格納し記憶させ、仮発行モードが選択されていると、取得する顧客情報を仮発行取引エリア34bに格納し記憶させる。これによって仮カードが発行されている顧客情報を容易に判別することができる。このように仮カードが発行されている顧客情報が容易に判別できるので、前記顧客情報の検索が容易であり、顧客情報をエリア毎に分けて格納して記憶していない場合に比べて、短時間で行うことができる。
本実施の形態の自動契約受付システム1によれば、正規発行取引エリア34aまたは仮発行取引エリア34bに格納され記憶されている一の顧客情報に基いて、審査した審査結果が融資可能である場合、制御部35は、この審査結果と一の顧客情報とを関連付けて正規発行エリアに格納して記憶する。これによって審査結果が融資可能である顧客情報がすべて正規発行取引エリア34aに格納されて記憶されるので、融資可能な顧客情報を容易に判別することができる。また仮発行取引エリア34bに格納され記憶される顧客情報が未審査であることが容易にわかる。したがって仮発行取引エリア34bを検索するだけで、仮カードを発行しかつ未審査の顧客情報を検索することができ、短時間で検索することができる。特に仮発行モードで取得した顧客情報は、長時間審査されずに蓄積されることがある。これによって多数の顧客情報が仮発行取引エリア34bに蓄積される。したがって審査結果が融資可能である顧客情報がすべて正規発行取引エリア34aに移動することによって、検索するときの制御部35の負担を軽減することができる。
また自動契約受付システム1では、仮発行取引エリア34bに格納され記憶されて一の顧客情報の審査結果が融資可能である場合、発行した仮カードをローンカードに切換えて、一の顧客情報に審査結果を関連付けて正規発行取引エリア34aに移動させて記憶させる。また正規発行取引エリア34aに格納され記憶されている未審査の一の顧客情報の審査結果が融資可能である場合、ローンカードを発行し、その審査結果を前記顧客情報に関連付けて正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。したがってローンカードが発行されている顧客情報は、審査結果と関連付けて、正規発行取引エリア34aに格納され記憶される。これによってローンカードが発行されている顧客情報か否かを容易に判断することができる。
本実施の形態の自動契約受付システム1によれば、オペレータ端末4では、正規発行取引エリア34aに格納され記憶される顧客情報に基いて、審査する。簡易受付端末5では、仮発行取引エリア34bに格納され記憶される顧客情報に基いて、審査する。したがって正規発行モードが選択されると、オペレータ端末4によって審査され、仮発行モードが選択されると、仮カード発行後、簡易受付端末5によって審査される。正規発行モードでは、審査を完了してローンカードを発行する必要があり、仮発行モードでは、即時仮カードを発行した後、後日審査する。したがって正規発行モードでは、顧客の待ち時間を削減することが必要であり、仮発行モードでは、後日審査であるので、正規発行モードに対して比較的時間に猶予がある。このように各発行モードでの審査の猶予時間が異なる。オペレータ端末4および簡易受付端末5を別個に設けることによって、審査の猶予時間が少ない審査と、審査の猶予時間が比較的に長い審査とを、端末によって分けることができる。これによってオペレータ端末4端末で、審査の猶予時間が少ない審査と、審査の猶予時間が比較的に長い審査とを判断する必要がなく、審査時間を短くすることができる。
本実施の形態の自動契約受付システム1によれば、制御部35は、顧客情報を取得すると、処理待ち件数が割当可能件数を越えているか否かに基いて、取得する顧客情報に基いて審査させるオペレータ端末4を決定し、この空き端末4に、審査すべき顧客情報があることを報知する。このように空き端末4に報知するので、空き端末4からのアクセスを促すことができ、取得する顧客情報が正規発行取引エリア34aで未審査のまま放置されることを抑制できる。これによって審査に着手するまでの時間を短くすることができ、正規発行モードを選択し審査待ちしている顧客が、長時間待たされることを抑制できる。
本実施の形態の自動契約受付システム1によれば、予め定められる警告記憶件数以上の顧客情報が仮発行取引エリア34bに格納され記憶されると、警告記憶件数以上の顧客情報が記憶されていることを表示部33によって報知する。このように報知するので、簡易受付端末5で審査すべきことを促すことができ、複数の顧客情報が仮発行取引エリア34bで未審査のまま放置されることを抑制できる。これによって審査に着手に至るまでの時間を短くすることができ、仮カードを有する顧客が、融資不可能な状態が長時間継続することを抑制できる。
本実施の形態の自動契約受付システム1によれば、各コンピュータに自動契約受付機2、情報管理装置3、オペレータ端末4および簡易受付端末5の機能を実行させることができる。
図21は、他の形態の審査端末決定処理の手順を示すフローチャートの図である。他の形態の審査端末決定処理は、前述の審査端末決定処理(ステップc1〜c7)に代えて用いられる処理である。審査端末決定処理は、取得する顧客情報に基いて審査すべきオペレーション端末4を決定する処理である。審査端末決定処理において、特に制御主体の記載がなければ、以下の説明において、その制御主体は、顧客情報送信手段である制御部35である。新規契約処理のステップb3に移行すると、他の形態の審査端末決定処理が実行され、ステップf1へ移行する。顧客情報取得工程であるステップf1では、情報管理装置3の制御部35が、申込書の画像情報を受信すると、申込書に記載される顧客情報を抽出部32に抽出させる。ステップa2で正規発行モードが選択されているので、この抽出された顧客情報を正規発行取引エリア34aに格納し記憶させる。正規発行取引エリア34aに顧客情報を格納し記憶させると、ステップf2へ移行する。処理待ち件数確認工程であるステップf2では、オペレータ取引エリア34cに格納されている各オペレータの処理待ち件数を確認する。処理待ち件数を確認すると、ステップf3へ移行する。
審査可否判断工程であるステップf3では、処理待ち件数が割当可能件数を超えているか否かに基いて、各オペレータ端末4の審査の可否を判断する。少なくとも1つのオペレータ端末4が審査可能であると判断されると、ステップc4へ移行する。審査端末決定工程であるステップf4では、複数の空き端末4がある場合、一の空き端末4を決定し、この空き端末4に顧客情報を送信する。顧客情報を送信した空き端末4の処理待ち件数に1を加算する。審査すべきオペレータ端末4を決定し、処理待ち件数を追加すると、審査端末決定処理が終了する。
審査端末決定処理のステップf3で、制御部35が審査可能なオペレータ端末4がないと判断された場合、ステップf5へ移行する。契約処理不能通知工程であるステップf5では、情報管理装置3の制御部35が、新規契約処理が現在不能である旨の電気信号を自動契約受付機2に伝送する。前記電気信号を伝送すると、審査端末決定処理が終了し、新規契約処理のステップb18に移行する。
本実施の形態の新規契約受付システム1によれば、制御部35が顧客情報を取得すると、処理待ち件数が割当可能件数を超えているか否かに基いて、取得する顧客情報に基いて審査させるオペレータ端末4を決定し、このオペレータ端末4に、審査すべき顧客情報を送信する。このようにオペレータ端末4に送信するので、前記オペレータ端末4に審査すべき顧客情報があることを放置でき、さらに取得する顧客情報が未審査のまま、情報管理装置3に放置されることを抑制できる。これによって審査に着手するまでの時間を短くすることができ、正規発行モードを選択し審査待ちしている顧客が、長時間待たされることを抑制できる。
本実施の形態では、情報管理装置3の制御部35は、仮発行取引エリア34bに格納され記憶される顧客情報の件数が警告記憶件数以上になると、表示部33によって報知しているけれども、顧客情報が仮発行取引エリア34bで記憶され保持されている時間に基いて、表示部33によって報知する形態であってもよい。具体的には、制御部35は、仮発行取引エリア34bに格納されている時間が、予め定める警告保持時間以上経過していると判断すると、顧客情報を保持している時間が警告保持時間以上経過している旨を表示部33によって報知する。警告保持時間は、たとえば2時間である。
本実施の形態によれば、予め定められる警告記憶時間以上の顧客情報が仮発行取引エリア34bに記憶されると、警告記憶時間以上の顧客情報が記憶されていることを表示部33によって報知する。このように簡易受付端末5に報知するので、簡易受付端末5で審査すべきことを促すことができ、取得する顧客情報が仮発行取引エリア34bで未審査のまま長時間、放置されることを抑制できる。これによって審査に着手に至るまでの時間を短くすることができ、仮カードを有する顧客が、融資不可能な状態が長時間継続することを抑制できる。このとき制御部35は、時間滞積報知手段に相当する。
本実施の形態では、警告記憶件数以上または警告記憶時間以上の顧客情報が仮発行取引エリア34bに記憶されていると、表示部33によって報知しているけれども、必ずしもこのような構成に限定されない。たとえば簡易受付端末5の表示部51によって報知してもよい。また各オペレータの処理能力に応じて、警告記憶件数および警告記憶時間を変更可能な構成であってもよい。
本実施の形態では、抽出部32によって、顧客情報を抽出しているけれども、必ずしもこのような構成に限定されない。たとえば、申込書の画像情報を自動契約受付機2から情報管理装置3に伝送し、記憶部34に前記画像情報を記憶させ、オペレータ端末4または簡易受付端末5で抽出させてもよい。抽出する具体的な方法としては、端末4,5の表示部41,51に申込書を表示させる。オペレータは、表示部41,51に表示される申込書の画像を視認しながら、入力部42,52によって顧客情報を入力する。これによって顧客情報を抽出することができる。このようにオペレータによって顧客情報を入力する場合、情報管理装置3は、自動契約受付機2から顧客情報が記入される申込書の画像情報を取得することになる。このような情報管理装置3が自動契約受付機2から顧客情報が記入される申込書の画像情報を取得することが、情報管理装置3が自動契約受付機2から顧客情報を取得することに相当する。
また本実施の形態では、申込書の画像情報、証明書画像情報および契約書の画像情報は、画像読取部22が読取った後、すぐに情報管理装置3に伝送しているけれども必ずしもこのようにする必要はない。たとえば画像読取部22が読取った後、一度自動契約受付機1に記憶させて、これらの画像情報を全て得た後、一括して情報管理装置3に伝送してもよい。