JP4900291B2 - アンプ制御装置、アンプシステム及びプログラム - Google Patents
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Description
コンサート会場や劇場のように、多数のスピーカを用いる環境では、それに伴って、多数のアンプも用いることになるが、これをPCから集中制御することができると、アンプの場所まで行かなくても各アンプの動作を設定できるため、設定作業を効率的に行うことができる。
このようなアンプ制御システムについては、例えば非特許文献1に記載されている。
「NetworkAmpManager 取扱説明書」,ヤマハ株式会社,2003年(特にp.32〜34)
しかしながら、アンプ側でグループの設定を行えるようにしてしまうと、アンプ制御装置と接続していない状態でグループの設定が変更されてしまう場合がある。そしてこの場合、アンプ制御装置側のグループ設定のデータと、各アンプにおけるグループ設定のデータとが矛盾してしまい、アンプの制御に支障を来たすことになるという問題があった。
また、アンプ制御装置として利用するPCをいろいろな施設に持ち運んでその場所のアンプを制御しようとする場合に、PC側でグループの設定を一から行うのは面倒であるという問題もあった。
この発明は、これらのような問題を解決し、アンプ制御装置から多数のアンプを集中制御する場合でも、アンプのグループ化について、自由度の高い設定を少ない労力で行えるようにすることを目的とする。
このようなアンプシステムにおいて、上記アンプ制御装置の記憶手段が記憶する上記グループ管理データに、上記制御対象とする各アンプ装置が属するグループのID及び、各グループのIDと対応するグループの名称のデータを含め、上記各アンプ装置が記憶するグループデータに、そのアンプ装置が属するグループのIDを含め、上記グループの名称を、上記アンプ制御装置が一元管理するようにするとよい。
また、この発明のプログラムは、コンピュータを上記のアンプ制御装置として機能させるためのプログラムである。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータを上記のようなアンプ制御装置として機能させ、同様な効果を得ることができる。
まず、図1に、この発明のアンプ制御装置の実施形態であるPCを含む、アンプシステムの構成を示す。
図1に示すように、このアンプシステムは、PC10,アンプ20a,20b,アンプ管理装置25,アンプ26a,26b,SP(スピーカ)30a〜30h,ミキサ40,マイク50a〜50nを備えている。そして、これらのうちPC10とアンプ20a〜20bとアンプ管理装置25とミキサ40は、イーサネット(登録商標)方式のネットワーク60によって接続され、相互に通信可能である。
また、マイク50a〜50nと、ミキサ40と、アンプ20a,20b及び26a,26bと、SP30a〜30hとは、図に破線で示すオーディオケーブルで接続され、図で上から下の向きにオーディオデータを伝送可能である。
そして、図1に示したアンプシステムのうち、PC10、アンプ20a,20b,26a,26b及びアンプ管理装置25の部分が、この実施形態の特徴に関連する部分である。他の装置については、公知のものを用いてシステムを構成することができる。
PC10は、ハードウェアとしては公知のPCを用いて構成することができる。例えば、CPU101,ROM102,RAM103,表示制御回路104,操作検出回路105,通信インタフェース(I/F)106,HDD(ハードディスクドライブ)107を備え、これらがシステムバス108により接続された構成とすることができる。
また、表示制御回路104は、ディスプレイ等の表示器111における表示を制御する回路であり、操作検出回路105は、キーボードやマウス等の操作子112における操作を検出する回路である。
また、通信I/F106は、図1に示したネットワーク60に接続してアンプ20やミキサ40を始めとする外部装置との間の通信を行うためのインタフェースである。
図3に示すように、アンプ20は、CPU201,ROM202,RAM203,表示制御回路204,操作検出回路205,通信I/F206,オーディオ入力I/F207,DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)208,DA変換部209,状態監視回路211を備えこれらがシステムバス212により接続されている。また、オーディオ入力I/F207,オーディオ出力I/F208,信号処理部209は、これとは別にオーディオ信号線によっても接続され、さらに、増幅回路210もオーディオ信号線に接続して設けている。
オーディオ入力I/F207は、ケーブルを接続して音響信号の入力を行うためのインタフェースである。なお、入力する音響信号は、デジタルのオーディオ波形データであっても、アナログ信号であってもよいが、アナログ信号を入力する場合、これをAD変換してデジタル波形データとして入力する。
DA変換部209は、DSP208による処理後の波形データをアナログ音響信号に変換する。
状態監視回路211は、増幅回路210の動作を監視し、CPU201からその状態を把握できるようにするための回路である。
図4に示すように、アンプ管理装置25は、CPU251,フラッシュメモリ252,RAM253,表示制御回路254,操作検出回路255,ネットワークI/F256,HDD(ハードディスクドライブ)107を備え、これらがシステムバス108により接続された構成とすることができる。
また、表示制御回路254は、表示パネルやランプ等の表示器261における表示を制御する回路であり、操作検出回路255は、キーやノブ等の操作子262における操作を検出する回路である。
アンプI/F257は、管理するアンプ26を接続するためのインタフェースである。
まず、図5に、グループ分けの指示を受け付けるためのグループ設定画面の表示例を示す。
図5に示すグループ設定画面300は、PC10が表示器111に表示させるGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)であり、制御対象であるミキサ20のグループ分けに関する設定操作を受け付けるための画面である。また、この画面の表示内容は、後述するプロジェクトデータに従って規定され、この画面においてグループの設定が変更された場合、その内容は直ちにプロジェクトデータに反映される。
このうちカテゴリタブ301は、グループ設定画面300で設定するグループのカテゴリを選択するためのタブである。このアンプシステムについては、アンプ20のグループ分けを複数種類規定可能であり、ここでは、「ラック(Rack)」、「フィードストラクチャ(Feed)」、「ユーザ定義(UD1)」の3つの種類を用意し、カテゴリタブ301として、これらに対応するタブを設けている。
グループ構成表示部310は、PC10において階層的に定義されているグループ及びグループに属するアンプ(又はch)を、ツリー形式で表示する部分である。
グループ設定画面300においては、図6に矢印で示すように、デバイスリスト表示部320に表示されたデバイスのデバイスアイコン323をドラッグして、そのデバイスを追加したいグループのグループアイコン312の位置でドロップすることにより、そのデバイスをそのグループに追加する指示をすることができる。
なお、各デバイスは同時に複数のグループに属することはできず、あるデバイスがあるグループに追加された場合、そのデバイスは、以前属していたグループからは離脱する。
また、PC10とアンプ20とが接続された状態でグループ設定の変更がなされた場合、PC10は新たな所属グループの情報をアンプ20に転送し、アンプ20側のグループ設定情報を更新させる。
図8に、この指示を行うためのグループID設定画面の表示例を示す。
PC10は、上記のグループアイコン312を右クリックして表示されるメニューでグループIDの変更が選択されると、そのグループアイコン312と対応するグループについてのIDの設定指示を受け付けるための、図8に示すグループID設定画面400を表示器111に表示させる。
このうち対象グループ表示部401は、IDを設定しようするグループの名称を表示する。図で強調表示されている「Stage_L」が設定対象のグループであり、そのグループの位置づけをわかりやすくするため、その上下の階層のグループの名称も表示している。
その後、OKボタン403の押下によりIDの設定が確定し、キャンセルボタン4040が押下された場合、IDの設定は行わずにグループ設定画面300に戻る。
また、各グループのグループIDは、ユーザの選択により、グループ設定画面300に表示させることもできる。
ユーザがグループIDの表示を選択した場合、グループ構成表示部310において、各グループの名称の後ろに、カッコ付きの数字としてそのグループのIDを表示することが考えられる。
まず、図10に、アンプ20が備える操作パネルの構成を示す。
アンプ20が表示器213と操作子214を備えることは既に述べたが、操作パネルは、これらの表示器213と操作子214とを配置したパネルである。
より具体的には、操作パネル500には、電源スイッチ501,液晶ディスプレイによる表示パネル502,ch操作子群510,520と、その他いくつかの操作子を設けている。
アンプ20においては、以上のような操作パネルを操作することにより、自機の属するグループを設定することができる。
図11に示すのは、グループカテゴリ選択画面600である。この画面は、アンプ20において所定の操作子を操作してグループの設定を行うモードに移行すると最初に表示される画面であり、どの種類のグループについて設定を行うかの選択を受け付ける画面である。
グループ特定情報設定画面610は、グループカテゴリ選択画面600において選択された種類のグループにつき、アンプ20が属するグループを示すグループ特定情報の設定を受け付ける画面である。
また、アンプ20においては、自機のデバイスIDも設定可能である。
以上の各画面でグループやIDの設定がなされた場合、その時点でアンプ20がPC10の制御下にある場合には、新たに設定された内容をPC10に送信し、PC10側のプロジェクトデータの内容を、新たに設定された内容に更新させる。しかし、アンプ20が単独で動作中に設定がなされた場合には、PC10との通信はできないため、アンプ20は、次にPC10と接続されるまで、PC10側とは無関係に更新後のデータを保持する。
図14は、PC10が制御するアンプシステムの構成を示すプロジェクトデータの例を示す図である。
PC10は、アンプシステムを構成する各アンプ20を制御する際、この図に示すプロジェクトデータをRAM102に記憶させ、そのデータに従って制御を行う。また、このプロジェクトデータは、HDD107等の記憶手段に記憶させておき、ユーザの指示に応じて読み出してRAM102に記憶させ、アンプ20の制御に反映させることもできる。
このうち、プロジェクト名称は、プロジェクトデータの名称である。
ユーザ情報は、プロジェクトデータにアクセスを許可するユーザ等の権限情報を規定する情報である。
アンプデータは、PC10が直接通信して制御するアンプ20に関する情報を示すデータであり、アンプ1台につき、アンプデータを1セット設けている。
このうちシステム設定情報は、信号処理の内容とは直接関係しない、アンプ20の管理に用いるデータである。そして、システム管理情報には、ID,IPアドレス,出力ch数,グループ設定情報が含まれる。
また、アンプ管理装置データは、PCがアンプ管理装置25を介して通信して制御するアンプ26に関する情報及び、そのアンプ管理装置25そのものの情報を示すデータであり、アンプ管理装置1台につき、アンプ管理装置データを1セット設けている。
すなわち、図15に示すように、アンプ20は、自身のアンプデータを記憶している。
なお、図示は省略したが、アンプ管理装置25は、図14に示したアンプ管理装置データと同じ形式のデータを記憶し、必要に応じてアンプ26にそのアンプのアンプデータを設定する。
また、PC10が単独で動作している場合にもプロジェクトデータを編集することが可能であり、この場合にも、アンプデータをアンプ20側とは無関係に変更されることになる。
PC10のCPU101は、プロジェクトデータ(現在制御に使用中のものでも、HDD107等に記憶されているものでもよい)を指定され、そのプロジェクトデータを用いたアンプ20の制御を開始する指示を受けると、図16のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、その内容が全く同じであった場合には(S16)、PC10側とアンプ20側の整合性を取る必要がないため、そのままステップS14で取得したプロジェクトデータに基づいてアンプ20の制御を開始し(S22)、処理を終了する。
そして、この場合、ユーザからPC10側とアンプ20側のどちらの設定を優先させるかの指示を受け付け(S17)、その指示内容に応じた処理を行う。
この同期モード選択画面700においては、モード選択部701で、PC10側の設定を優先させるか、アンプ20側の設定を優先させるかの選択を受け付ける。そして、ユーザがどちらかを選択した上でOKボタン702を押下した場合、その選択がなされたものとする。また、キャンセルボタン703が押下された場合、制御の中止が選択されたものとする。
CPU101は、ステップS18でいずれの選択がなされたかを判断し、アンプが選択された場合には、図18に示すアンプ側設定内容反映処理を実行し(S19)、PCが選択された場合には、図19に示すPC側設定内容送信処理を実行する(S20)。そして、これらの場合には、これらの処理後のプロジェクトデータに基づいてアンプ20の制御を開始し(S21)、処理を終了する。
以上の図16の処理は、整合手段の機能と対応する処理であり、CPU11は、ステップS12,S13ではグループデータ取得手段として、ステップS15では比較手段として機能する。
この処理において、CPU101はまず、プロジェクトデータ中のアンプデータを全てクリアする(S41)。その後、ステップS13で取得したアンプデータの1つを処理対象とし(S42)、そのアンプデータをプロジェクトデータに追加する(S43)。そして、処理対象のアンプデータ中のグループ設定情報が示すグループが、プロジェクトデータにおいてまだ定義されていない場合、すなわちグループIDと対応するグループ名がグループ名データ内にない場合(S44のNO)、未定義のグループに関するデータをグループ名データに追加する(S45)。この際、グループの名称は自動生成する。ステップS44でYESの場合、この処理は必要ない。
このモードは、既にアンプ装置20においてある程度適切な設定がなされている環境に新たにPC10を接続するような場合に有効である。例えば、機器のセットをレンタルして、その機器を自分のPCを用いて制御するような場合である。
また、アンプ管理装置25がある場合、ステップS13でアンプ管理装置のIDやIPアドレスを取得しておき、ステップS43において、アンプ管理装置データを作成して、その中に、アンプ26のアンプデータを追加するようにするとよい。
この処理において、CPU101はまず、プロジェクトデータ中の最初のアンプデータを処理対象とする(S51)。そして、自機から制御可能な範囲(S11の検索結果を利用してよい)に処理対象のアンプデータのID及びIPアドレスと一致するアンプ20があるか否か判断する(S52)。
そして、全てのアンプデータを処理対象として処理が完了すると(S57のNO)、図16の処理に戻る。
制御対象となり得るアンプ20があってもPC10側にアンプデータがないため制御できない、という事態は発生する。しかし、この場合には、図16の処理を終了した後で、アンプの新規追加の場合と同様に、まだアンプデータのないアンプ20から個別にアンプデータを取得してプロジェクトデータに組み入れ、制御対象とすればよい。
例えば、グループ設定画面300におけるグループ設定の操作方法が、上述の実施形態と異なるものであってもよい。
また、アンプ20の1台当たりのch数が2に限られないことも、もちろんである。
また、グループの階層数は3に限られないし、グループの種類に応じて階層数が異なっていてもよい。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
従って、この発明を適用することにより、操作性のよいアンプシステムを提供することができる。
Claims (4)
- それぞれ自機が属するグループを示すグループデータを記憶する複数のアンプ装置と通信し、該複数のアンプ装置を制御するアンプ制御装置であって、
制御対象とする各アンプ装置の属するグループを規定するグループ管理データを記憶する記憶手段と、
ユーザの操作に従って前記グループ管理データを編集する編集手段と、
ユーザの操作に従って、前記各アンプ装置が記憶するグループデータと前記記憶手段に記憶しているグループ管理データとの整合を取る整合手段とを備え、
前記整合手段が、
前記整合を行う場合に、自機から通信可能なアンプ装置から該アンプ装置が記憶するグループデータを取得するグループデータ取得手段と、
該グループ情報取得手段が取得したグループデータと、前記記憶手段に記憶しているグループ管理データとを比較する比較手段とを備え、
該比較手段による比較結果が一部でも不一致であった場合に、ユーザの指示に応じた整合方式により前記整合を取る手段であって、
該整合方式には少なくとも、
(a)前記グループデータ取得手段がグループデータを取得した各アンプ装置に対し、前記記憶手段に記憶しているグループ管理データのうち、該アンプ装置と対応する部分のデータを送信して、該アンプ装置のグループデータとして設定させる制御装置優先方式と、
(b)前記グループデータ取得手段が取得した各アンプ装置のグループデータの内容に従って前記グループ管理データを更新するアンプ装置優先方式と
を含むことを特徴とするアンプ制御装置。 - 請求項1に記載のアンプ制御装置と、該アンプ制御装置と通信可能であってそれぞれ自機が属するグループを示すグループデータを記憶する複数のアンプ装置とを備えたアンプシステム。
- 請求項2に記載のアンプシステムであって、
前記アンプ制御装置の記憶手段が記憶する前記グループ管理データは、前記制御対象とする各アンプ装置が属するグループのID及び、各グループのIDと対応するグループの名称のデータを含み、
前記各アンプ装置が記憶するグループデータは、該アンプ装置が属するグループのIDを含み、
前記グループの名称は、前記アンプ制御装置が一元管理することを特徴とするアンプシステム。 - コンピュータを、それぞれ自機が属するグループを示すグループデータを記憶する複数のアンプ装置と通信し、該複数のアンプ装置を制御するアンプ制御装置として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
制御対象とする各アンプ装置の属するグループを規定するグループ管理データを記憶する記憶手段と、
ユーザの操作に従って前記グループ管理データを編集する編集手段と、
ユーザの操作に従って、前記各アンプ装置が記憶するグループデータと前記記憶手段に記憶しているグループ管理データとの整合を取る整合手段として機能させ、
前記整合手段が、
前記整合を行う場合に、自機から通信可能なアンプ装置から該アンプ装置が記憶するグループデータを取得するグループデータ取得手段と、
該グループ情報取得手段が取得したグループデータと、前記記憶手段に記憶しているグループ管理データとを比較する比較手段とを備え、
該比較手段による比較結果が一部でも不一致であった場合に、ユーザの指示に応じた整合方式により前記整合を取る手段であって、
該整合方式には少なくとも、
(a)前記グループデータ取得手段がグループデータを取得した各アンプ装置に対し、前記記憶手段に記憶しているグループ管理データのうち、該アンプ装置と対応する部分のデータを送信して、該アンプ装置のグループデータとして設定させる制御装置優先方式と、
(b)前記グループデータ取得手段が取得した各アンプ装置のグループデータの内容に従って前記グループ管理データを更新するアンプ装置優先方式と
を含むことを特徴とするプログラム。
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