JP4900266B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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本発明は、画像処理装置に関し、特に時系列に撮像された撮像画像における軌跡を表示する画像処理装置、および、その画像処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
時系列に撮像された複数の撮像画像(以下、フレーム画像という。)から動被写体の軌跡を示す画像を生成する方法として、例えば複数フレーム画像を単純に重ね合わせて合成する方法が考えられる。この単純な方法によると、フレーム数が多くなればなるほど、合成結果に対する一枚のフレームの寄与率が低くなり、動被写体の軌跡が薄くなってしまうという問題がある。例えば、図7のような5枚のフレーム画像を想定した場合、単純に合成を行うと、合成結果に対する各画素の寄与率は20%になり、動被写体が横切る画素位置においては、動被写体が20%、背景が80%という比率で合成されるため、図8(c)のように動被写体の軌跡が薄くなってしまう。
これに対し、単純な合成に改良を加えた手法として、映像データから複数のフレーム画像を抽出し、輝度値に応じた重みを付けて一枚の静止画像を合成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この従来技術では、各フレーム画像における同一位置の画素において、輝度値の平均値からの距離が輝度値の分散以上離れている画素には大きい重みを付けて、輝度値の平均値からの距離が輝度値の分散以下に収まっている画素には小さい重みを付けて合成が行われ、その結果が出力画像の同一位置の画素として出力される。これにより、合成画像において動被写体の重みが背景の重みより大きくなり、単純な合成方法に比べて動被写体の軌跡をはっきりさせるものである。
また、動被写体を抽出してその追跡を行うことによって動被写体の軌跡の合成を行う手法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この従来技術では、動被写体の追跡が失敗した場合に、追跡が成功した時刻の動被写体の特徴量や位置などから動被写体を補間することにより、動被写体の抽出および追跡の精度を高めている。
しかしながら、動被写体の重みを大きくして合成する方法によれば、単純な合成方法に比べて動被写体の軌跡をはっきりさせるという効果があるが、背景以外は等しい重みによる多重合成になるため、背景以外のフレーム画像の数が多ければ多いほど軌跡に対する一枚の寄与率が低くなり、原画像と同等にはっきりとした軌跡を作成することは困難であった。また、輝度値の分散により背景を判断する方法では、画像の状態によっては背景とそれ以外を明確に区別することが困難な場合があった。また、動被写体を追跡する従来技術によれば、動被写体を補間しながら、任意の態様により軌跡を表示させることができるが、この場合、特徴量として動被写体の存在領域、色、輝度、テクスチャ等が用いられるため、これらの変化や変形などに対応できないという問題があった。また、動被写体が多い場合には、演算等に要するコストの関係上、それら全ての動被写体を追跡することが困難になるという問題があった。
そこで、背景画像を事前に求めておいて、この背景画像の画素値と入力画像の画素値との間の相違度を生成し、この相違度に応じて入力画像の画素値を出力画像としての軌跡合成画像に反映させることにより、動被写体の軌跡静止画や軌跡動画を生成する画像処理装置が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平10−290450号公報(図1) 特開2005−123824号公報(図1) 特開2007−328755号公報(図2)
上述のように、背景画像との相違度に応じて入力画像の画素値を軌跡合成画像に反映させる従来技術によれば、背景と異なる領域ほど軌跡合成画像への寄与率が高くなり、よりはっきりとした動被写体の軌跡を得ることができる。しかしながら、この場合、背景画像を事前に計算するため、軌跡合成画像の表示を開始するまでに待ち時間が生じてしまうという問題がある。また、背景画像を生成するためには入力画像を全て必要とするため、撮像の終了点が決まるまで軌跡合成を行うことができないという問題がある。さらに、背景画像を予め生成した場合、背景の変動に対して追従することができなくなるため、ある程度長い期間の撮像において不具合を生じるおそれがある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、応答性および安定性の高い軌跡合成画像生成を行うことを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、時系列に並ぶ複数の入力画像の対応する画素位置のそれぞれにおいて処理対象となる入力画像を中心として複数の画素値を選択する画素選択手段と、上記画素位置における背景値を保持する背景値保持手段と、上記選択された複数の画素値に基づいて上記処理対象である入力画像の上記画素位置における背景値を推定する背景値推定手段と、上記推定された背景値に基づいて上記背景値保持手段に保持される背景値を更新して新たな背景値として上記背景値保持手段に保持させる背景更新手段と、上記処理対象である入力画像の画素値と上記更新された背景値との相違度を生成する相違度生成手段と、上記画素位置のそれぞれについて上記相違度に応じて上記処理対象である入力画像の画素値を反映させて出力画像の画素値を生成する出力画像生成手段とを具備することを特徴とする画像処理装置、その方法およびプログラムである。これにより、複数の入力画像の対応する画素位置のそれぞれにおいて背景値を更新して、その更新された背景値に基づいて出力画素を生成させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記推定された背景値の信頼度を上記選択された複数の画素値に基づいて生成する背景信頼度生成手段をさらに具備し、上記相違度生成手段は、上記信頼度に応じて上記相違度を生成してもよい。これにより、背景値の信頼度に応じて相違度を生成させるという作用をもたらす。この場合において、上記相違度生成手段は、上記信頼度が低いほど上記相違度が大きくなるよう上記相違度を生成することができる。
また、この第1の側面において、上記背景更新手段は、上記信頼度に応じて上記背景値保持手段に保持される背景値を更新してもよい。これにより、背景値の信頼度に応じて背景値を更新させるという作用をもたらす。この場合において、上記背景更新手段は、上記信頼度が高いほど上記推定された背景値の比重が高くなるよう上記背景値保持手段に保持される背景値を更新することができる。
また、この第1の側面において、上記背景値推定手段は、上記選択された複数の画素値における最頻値を背景値として推定してもよい。これにより、画素値における最頻値により背景値を更新させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記出力画像生成手段は、上記出力画像の画素値を保持する出力画像保持手段と、上記画素位置のそれぞれについて上記相違度に応じて合成比率を生成する合成比率生成手段と、上記画素位置のそれぞれについて上記合成比率に応じて上記処理対象である入力画像の画素値を上記出力画像保持手段に保持された上記出力画像の画素値と合成して新たな出力画像の画素値として上記出力画像保持手段に保持させる合成値算出手段とを具備してもよい。これにより、相違度と背景合成比率とに基づいて生成された合成比率により、処理対象である入力画像の画素値と出力画像の画素値とを合成させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記画素選択手段は、上記複数の画素値を時間的に等間隔に選択してもよく、また、上記処理対象である入力画像との時間的距離が近いほど時間的に高い頻度で上記複数の画素値を選択してもよい。選択される画素値を間引くことにより、選択される時間範囲を変更することなく画素値の数を減らし、動被写体確率生成の精度の劣化を抑えるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記背景更新手段による上記背景値の更新と上記相違度生成手段による上記相違度の生成との頻度が互いに異なるようにしてもよい。これにより、相違度の生成に対する背景更新頻度を制御することで効果的にスループットを向上させるという作用をもたらす。
また、本発明の第2の側面は、時系列に並ぶ複数の入力画像の対応する画素位置のそれぞれにおいて複数の画素値を選択する画素選択手段と、上記選択された複数の画素値に基づいて上記画素位置における背景値を推定する背景値推定手段と、上記推定された背景値の信頼度を上記選択された複数の画素値に基づいて生成する背景信頼度生成手段と、処理対象である入力画像の画素値と上記推定された背景値との相違度を上記信頼度に応じて生成する相違度生成手段と、上記画素位置のそれぞれについて上記相違度に応じて上記処理対象である入力画像の画素値を反映させて出力画像の画素値を生成する出力画像生成手段とを具備することを特徴とする画像処理装置、その方法およびプログラムである。これにより、推定された背景値およびその信頼度に基づいて、出力画素を生成させるという作用をもたらす。
本発明によれば、応答性および安定性の高い軌跡合成画像の生成を実現することができるという優れた効果を奏し得る。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における撮像装置の一例を示す図である。この撮像装置は、大別して光学系、信号処理系、記録系、表示系、および、制御系から構成される。
光学系は、被写体の光画像を集光するレンズ11と、光画像の光量を調整する絞り12と、集光された光画像を光電変換して電気信号に変換する撮像素子13とから構成される。撮像素子13は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサなどにより実現される。
信号処理系は、撮像素子13からの電気信号をサンプリングするサンプリング回路21と、サンプリング回路21から供給されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路22と、A/D変換回路22から入力されるデジタル信号に所定の画像処理を施す画像処理回路23とから構成される。サンプリング回路21は、例えば、相関2重サンプリング回路(CDS:Correlated Double Sampling)によって実現される。これにより、撮像素子13で発生するノイズが軽減される。なお、画像処理回路23により実行される処理の詳細については後述する。
記録系は、画像信号を記憶するメモリ32と、画像処理回路23によって処理された画像信号を符号化してメモリ32に記録し、また、メモリ32から画像信号を読み出して復号し、画像処理回路23に供給する符号化/復号器31とから構成される。
表示系は、画像処理回路23によって処理された画像信号をアナログ化するD/A変換回路41と、アナログ化された画像信号を後段の表示部43に適合する形式のビデオ信号にエンコードするビデオエンコーダ42と、入力されるビデオ信号に対応する画像を表示する表示部43とから構成される。表示部43は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等により実現され、ファインダとしての機能も有する。
制御系は、撮像素子13、サンプリング回路21、A/D変換回路22、および、画像処理回路23の動作タイミングを制御するタイミング生成器51と、ユーザによるシャッタ操作やその他のコマンド入力を受け付けるための操作入力受付部52と、周辺機器を接続するためのドライバ53と、撮像装置全体を制御する制御部54とから構成される。ドライバ53には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または、半導体メモリ等が接続される。制御部54は、これらに記憶されている制御用プログラムをドライバ53を介して読み出し、読み出した制御用プログラムや操作入力受付部52から入力されるユーザからのコマンド等に基づいて制御を行う。
画像処理回路23、符号化/復号器31、メモリ32、タイミング生成器51、操作入力受付部52、および、制御部54は、バス59を介して相互に接続されている。
この撮像装置において、被写体の光学画像(入射光)は、レンズ11および絞り12を介して撮像素子13に入射され、撮像素子13によって光電変換されて電気信号となる。得られた電気信号は、サンプリング回路21によってノイズ成分が除去され、A/D変換回路22によってデジタル化された後、画像処理回路23が内蔵する(図示しない)画像メモリに一時格納される。
なお、通常の状態では、タイミング生成器51による信号処理系に対する制御により、画像処理回路23の内蔵する画像メモリには、一定のフレームレートで絶えず画像信号が上書きされるようになされている。画像処理回路23の内蔵する画像メモリの画像信号は、D/A変換回路41によってアナログ信号に変換され、ビデオエンコーダ42によってビデオ信号に変換されて対応する画像が表示部43に表示される。
表示部43は、撮像装置のファインダとしての役割も担っている。ユーザが操作入力受付部52に含まれるシャッターボタンを押下した場合、制御部54は、タイミング生成器51に対して、シャッターボタンが押下された直後の画像信号を保持するように、すなわち、画像処理回路23の画像メモリに画像信号が上書きされないように、信号処理系を制御する。画像処理回路23の画像メモリに保持された画像データは、符号化/復号器31によって符号化されてメモリ32に記録される。以上のような撮像装置の動作によって、1枚の画像データの取込みが完了する。
図2は、本発明の実施の形態における撮像装置の画像処理回路23の第1の実施例を示す図である。この一実施例による画像処理回路23は、入力画像保持部110と、軌跡画素選択部120と、背景画素選択部130と、背景推定部140と、背景信頼度生成部150と、背景更新部210と、背景更新値保持部221と、相違度生成部160と、軌跡合成部170と、軌跡合成結果保持部180と、軌跡合成画像表示部190とを備えている。
入力画像保持部110は、時系列に撮像されたn枚(nは2以上の整数)の入力画像(I〜I)を保持するメモリである。n枚の入力画像のうち、時系列に古いものから順に処理対象画像として扱われる。この入力画像保持部110は有限であるため、新しく入力画像が入力されると、保持されている入力画像の中で最も古いものから順に無効化され、上書きされていく。したがって、この入力画像保持部110には常に一定期間に相当する入力画像が保持されることになる。
軌跡画素選択部120は、入力画像保持部110に保持された入力画像(I〜I)の1枚を処理対象画像として、各画素位置の画素値を選択するものである。画素位置の選択順は、例えば左上からスキャンライン順などが考えられる。例えば、入力画像のそれぞれが座標(1,1)乃至(p,q)のp×q画素(pおよびqは1以上の整数)からなる場合において、時刻t(tは2以上の整数)の入力画像を処理対象画像Iとすると、軌跡画素選択部120は、処理対象画像Iの座標(1,1)の画素位置の画素値を選択し、次に、処理対象画像Iの座標(1,2)の画素位置の画素値を選択する。軌跡画素選択部120は、この要領で処理対象画像について全ての画素位置の画素値が選択されるまで処理を繰り返し、処理対象画像Iに対してp×q個分の画素値を選択する。この軌跡画素選択部120によって選択された画素値は、軌跡画素値として信号線129を介して相違度生成部160および軌跡合成部170に供給される。
背景画素選択部130は、入力画像保持部110に保持された入力画像(I〜I)の1枚を処理対象画像として、この処理対象画像を中心として時系列順に一定の範囲の入力画像において、対応する画素位置の中からm個(m≦n;mは2以上の整数)の画素値を選択するものである。画素位置の選択順は、例えば左上からスキャンライン順などが考えられる。例えば、入力画像のそれぞれが座標(1,1)乃至(p,q)のp×q画素(pおよびqは1以上の整数)からなる場合において、時刻t(tは2以上の整数)の入力画像を処理対象画像Iとすると、背景画素選択部130は、まず、n枚の入力画像の座標(1,1)の画素位置の画素値の中から処理対象画像Iを中心とするm個を選択する。背景画素選択部130は、次に、n枚の入力画像の座標(1,2)の画素位置の画素値の中から処理対象画像Iを中心とするm個を選択する。この要領で、最終的には入力画像(I〜I)に対してm個の画素値がp×q組分選択されることになる。これら選択された画素値は、背景推定部140に供給される。
背景推定部140は、背景画素選択部130において選択されたm個の画素値に基づいて、処理対象画像Iの各画素位置の背景値を推定するものである。m個の画素値は上述のようにp×q組分供給されるため、背景推定部140は、1枚の処理対象画像Iに対してp×q個の背景値を推定する。この推定された背景値Be(以下、背景推定値という)は、背景更新部210に供給される。この背景値推定の際には、後述するように、背景の時間的恒常性を利用した統計的な処理が行われる。この処理により、m個の画素値をそれぞれ基準値としてサンプリングした場合に、各基準値に近い画素値の数がカウントされ、そのカウント数が最も多くなるような基準値が背景値として推定され、その推定された際のカウント数が最大カウント数cとなる。この最大カウント数(c)およびサンプリング総数(m)は、背景信頼度生成部150に供給される。
背景信頼度生成部150は、背景推定部140から供給された最大カウント数(c)およびサンプリング総数(m)に基づいて、背景推定部140において推定された背景推定値の信頼度Tを生成するものである。具体的には、背景値の信頼度Tは、次式により求めることができる。なお、この背景信頼度生成部150により生成された背景値の信頼度Tは、処理対象画像Iにおける画素位置毎に求められ、信号線229を介して背景更新部210および相違度生成部160に供給される。
=c/m
背景更新部210は、背景推定部140により推定された背景値に基づいて背景更新値保持部221に保持される背景値(背景更新値)を更新するものである。この背景更新部210は、背景推定部140により推定された背景値Beと背景更新値保持部221に保持される背景更新値But−1とから、処理対象画像Iにおける背景更新値Buを生成して背景更新値保持部221に保持させる。このとき、背景信頼度生成部150から供給された背景値の信頼度Tに応じて、背景値Beと背景更新値But−1との比率を変えることができる。すなわち、背景値Beの信頼度Tが高ければ背景値Beの比率を高くし、背景値Beの信頼度Tが低ければ背景更新値But−1の比率を高くする。例えば、時刻tの座標(x,y)の背景値の信頼度をT(x,y,t)、時刻tの座標(x,y)の背景推定値をBe(x,y,t)、時刻t−1の座標(x,y)の背景更新値をBu(x,y,t−1)とすると、時刻tの座標(x,y)の背景更新値Bu(x,y,t)は次式により算出される。
Figure 0004900266
但し、kは更新パラメータである。kをフィルタ係数とすれば、上式はIIR(Infinite Impulse Response)フィルタの伝達関数の式と等価である。すなわち、時刻tの背景更新値Buを、時刻tの背景値Beと時刻t−1の背景更新値But−1とを用いて、IIRフィルタにより更新していることになる。これにより、背景が変動する場合においても対応することができ、また、背景信頼度が低い場合には、前の時刻の背景更新値の重みが大きくなるように背景更新値が更新されるため、背景信頼度を考慮した背景値の更新が可能になる。なお、この背景更新部210により更新された背景更新値Buは、信号線228を介して背景更新値保持部221および相違度生成部160に供給される。
背景更新値保持部221は、背景更新部210によって更新された背景更新値を保持するものである。この背景更新値保持部221により保持される背景更新値は、次の時刻(t)において前回の背景更新値But−1として背景更新部210に供給される。
相違度生成部160は、軌跡画素選択部120によって選択された処理対象画像Iの各画素位置の画素値と背景更新部210によって更新された背景更新値Buとの間の相違度dを生成するものである。例えば、処理対象画像の画素値と背景更新値との色空間上の距離に比例するように相違度を設定することができる。これにより、両者の距離が大きいほど相違度も大きくなる。
ここで、両者の距離は例えば以下のように定義される。すなわち、画素値をRGB値で表した場合、処理対象画像の画素値V1(R1、G1、B1)と背景更新値V2(R2、G2、B2)との間の距離は、ユークリッド空間における距離、各色空間における距離の総和、または、最大相違値を示す色空間における距離などにより表すことができる。なお、ここでは、RGB色空間の例を示しているが、例えば、YCbCr色空間やその他の色空間を用いるようにしても構わない。
Figure 0004900266
また、背景信頼度生成部150から供給された信頼度Tが低い場合には、相違度dを大きくすることも考えられる。つまり、相違度生成部160は、信頼度Tが高い場合には処理対象画像の画素値と背景推定値との距離を利用して相違度dを算出するが、信頼度Tが低い場合には相違度dを大きく設定する。もしくは、相違度生成部160は、信頼度Tが低いほど相違度dが大きくなるよう相違度を生成する。相違度dが大きいということは、動被写体であることを意味する。相違度生成の際にこのような信頼度Tに応じた処理を行うのは、背景を動体と誤判定するリスクよりも動体を背景と誤判定するリスクの方が大きいからである。例えば、動体を背景と誤判定した場合、動体は軌跡合成に反映されずに動体の軌跡が消えるが、背景を動体と誤判定した場合、軌跡合成において背景の上に背景を合成することになっても出力結果に与える影響は少ない。この相違度生成部160によって生成された相違度dは、信号線169を介して軌跡合成部170に供給される。
軌跡合成部170は、相違度生成部160によって生成された相違度dに基づいて合成比率を生成して、この合成比率により時刻tの処理対象画像Iと軌跡合成結果保持部180に保持されている時刻t−1の軌跡合成結果とを合成して、時刻tの軌跡合成結果を生成するものである。生成された時刻tの軌跡合成結果は、信号線179を介して軌跡合成結果保持部180および軌跡合成画像表示部190に供給される。
軌跡合成結果保持部180は、軌跡合成部170による軌跡合成結果を保持するものである。この軌跡合成結果保持部180に保持された軌跡合成結果は、次の時刻で信号線189を介して軌跡合成部170に供給される。すなわち、時刻tの入力画像を処理対象画像としている時には、時刻t−1の軌跡合成結果が軌跡合成部170に供給されることになる。
軌跡合成画像表示部190は、信号線179を介して軌跡合成部170から供給された軌跡合成結果に基づいて軌跡合成画像を表示するものである。この軌跡合成画像表示部190は、表示部43をそのまま用いてもよく、また、撮像装置に接続された他の表示装置により実現されてもよい。
図3は、本発明の実施の形態による背景画素選択部130における画素値選択の態様を示す図である。背景画素選択部130は、入力画像保持部110に保持された入力画像(I〜I)のうち、時刻tの入力画像Iを処理対象画像として、その入力画像Iのp×q画素の各画素位置について画素値の選択を行う。
入力画像Iにおける1つの画素位置の画素値Vについて背景値を推定するためには、入力画像Iを中心とする他の入力画像における対応する画素位置の画素値が用いられる。例えば、時刻t−iおよび時刻t+iの入力画像It−iおよびIt−iにおける対応する画素位置の画素値Vt−iおよびVt+iが用いられる。
背景画素選択部130により選択される画素値の数は多いほど背景値推定の精度を向上させるのに有利であるが、その一方で計算コストは増大する。そこで、以下のように背景値推定の精度を考慮して画素値の選択間隔を調整することが望ましい。
図4は、本発明の実施の形態における画素値の選択間隔の例を示す図である。ここでは、入力画像(I〜I)の時間方向を横軸に示している。同図(a)は、時刻tを中心とした一定の範囲内における画素値を全て選択した例である。同図(b)は、時刻tを中心とした一定の範囲内における画素値を等間隔に間引いて選択した例である。同図(c)は、時刻tを中心とした一定の範囲内において、時刻tに近いほど密に、遠いほど粗く画素値を選択した例である。すなわち、同図(c)では、入力画像との時間的距離が近いほど時間的に高い頻度で画素値が選択されている。
このように、同図(a)と比べて、同図(b)または(c)のように画素値を選択することにより、選択される時間範囲を変更することなく画素値の数を減らすことができ、背景値推定の精度の劣化を抑えることができる。
図5は、本発明の実施の形態による背景推定部140における背景値推定の態様を示す図である。背景画素選択部130により選択されたm個の画素値の1個をサンプリングして基準値とする。この基準値を中心として画素値の高低のそれぞれに背景閾値を加味した範囲内に収まる画素値の数をカウントする。同図の例では、カウント数は7個となる。その後、m個の画素値のうち他の1個を基準値として順次変えながら同様にカウントしていく。その結果、そのカウント数が最も多くなるような基準値が推定された背景値Beとなる。すなわち、画素値の最頻値が背景値として推定される。また、背景値として推定された際のカウント数が最大カウント数cとなる。なお、ここでは、カウント数が最も多くなるような基準値を背景値として推定したが、その際の背景閾値の範囲内に収まる画素値の平均値を背景値として推定してもよい。
図6は、本発明の実施の形態における軌跡合成部170の一構成例を示す図である。この軌跡合成部170は、フェードアウト制御パラメータ保持部171と、合成比率生成部172と、軌跡合成値算出部173とを備えている。
フェードアウト制御パラメータ保持部171は、フェードアウト制御パラメータαbgを保持するものである。このフェードアウト制御パラメータαbgは、背景の合成比率を表すものであり、このフェードアウト制御パラメータαbgを大きく設定すると短期間で背景に埋もれてフェードアウトしていくことになる。
合成比率生成部172は、相違度生成部160から信号線169を介して供給された相違度dおよびフェードアウト制御パラメータ保持部171に保持されたフェードアウト制御パラメータαbgに基づいて、軌跡合成のための合成比率αを生成するものである。この合成比率αは、次式により算出される。
α=αbg+d・(1−αbg
相違度dが大きい場合、αも大きくなり、合成時の原画像(処理対象画像I)の画素値の寄与率が高くなるため、原画像の画素値が軌跡として合成結果に反映され易くなる。一方、相違度dが小さい場合、αも小さくなり、合成結果に対して過去の軌跡画像の寄与率が高くなるため、原画像の画素値が軌跡として合成結果に反映され難くなる。
上述のように、αbgは背景の合成比率を表すパラメータであり、背景領域であれば相違度dが0になるため、α=αbgにより原画像の画素値が軌跡合成結果に反映される。つまり、原画像の画素が背景であっても過去の軌跡に原画像の画素値を合成するため、古い軌跡ほど背景に埋もれていくフェードアウトの効果を生み出すことが可能となる。このように、フェードアウト制御パラメータαbgによって軌跡のフェードアウトの度合いを制御することが可能となる。
軌跡合成値算出部173は、軌跡画素選択部120から信号線129を介して供給された処理対象画像Iと軌跡合成結果保持部180から信号線189を介して供給された直前の軌跡合成結果St−1とを合成比率生成部172によって生成された合成比率αにより合成するものである。ここで、時刻tの座標(x,y)の入力画像をI(x,y,t)、時刻t−1の軌跡合成結果をS(x,y,t−1)とすると、時刻tの軌跡合成結果S(x,y,t)は次式により算出される。
S(x,y,t)=α・I(x,y,t)+(1−α)・S(x,y,t−1)
上式の処理を、座標(1,1)乃至(p,q)の全画素位置において繰り返すことにより、時刻tにおける軌跡画像が合成される。なお、上述のように、相違度dが大きいほど合成比率αも大きくなるため、動被写体である処理対象画像Iは軌跡として合成結果に反映され易くなる。
ここで、フェードアウト制御パラメータαbgによる効果を説明するために、図7(a)、同図(b)、同図(c)、同図(d)および同図(e)の順番で撮像された撮像画像を入力画像として想定する。フェードアウト制御パラメータαbgとして「0」を設定した場合、合成比率αは相違度dと一致する。動被写体領域では相違度dが「1」になり、背景領域では相違度dが「0」になるとすると、合成の際に背景と動被写体が混ざることがないため、最終的に得られる軌跡合成画像には図8(a)のように動被写体の軌跡が全て濃く表示される。
一方、フェードアウト制御パラメータαbgとして「0.3」程度を設定した場合、合成比率αは「0.3」から「1」の間の値となる。動被写体領域では相違度dが「1」になり、背景領域では相違度dが「0」になるとすると、合成されるたびに背景が動被写体に混ざっていくため、最終的に得られる軌跡合成画像には図8(b)のように動被写体の軌跡が古いものほど薄く表示される。
また、軌跡合成画像は、図8(a)および(b)のように1枚の軌跡合成画像として表示するだけでなく、図9や図10のように動被写体の移動する途中の状態を複数枚の軌跡合成画像として時系列に表示してもよい。この場合も、上述のフェードアウト制御パラメータαbgを利用してフェードアウトの度合いを制御することができる。例えば、軌跡をはっきり残したい場合には、フェードアウト制御パラメータαbgとして「0」を設定すれば、合成比率αは相違度dと一致する。動被写体領域では相違度dが「1」になり、背景領域では相違度dが「0」になるとすると、合成の際に背景と動被写体が混ざることがないため、途中の軌跡合成画像には図9のように動被写体の軌跡が全て濃く表示される。
一方、軌跡をフェードアウトさせたい場合には、フェードアウト制御パラメータαbgとして「0.3」程度を設定すれば、合成比率αは「0.3」から「1」の間の値となる。動被写体領域では相違度dが「1」になり、背景領域では相違度dが「0」になるとすると、合成されるたびに背景が動被写体に混ざっていくため、途中の軌跡合成画像には図10のように動被写体の軌跡が古いものほど薄く表示される。
図11は、本発明の実施の形態における撮像装置の画像処理回路23の第1の実施例の変形例を示す図である。この変形例では、背景更新値保持部221に代えて背景情報保持部220を備えている。この背景情報保持部220は、背景更新部210によって更新された背景更新値Buおよび背景信頼度生成部150によって生成された背景値の信頼度Tを背景情報として保持するものである。この背景情報保持部220を設けることにより、背景画素選択部130、背景推定部140、背景信頼度生成部150および背景更新部210による背景更新処理と、軌跡画素選択部120および相違度生成部160による動体検出処理または軌跡合成部170による軌跡合成処理とをタイミングをずらして実行することができるようになる。
図12は、本発明の実施の形態における撮像装置の処理タイミング例を示す図である。背景画素選択部130、背景推定部140、背景信頼度生成部150および背景更新部210による処理を背景更新処理、軌跡画素選択部120および相違度生成部160による処理を動体検出処理、軌跡合成部170による処理を軌跡合成処理とすると、それぞれを逐次的に処理する場合には、同図(a)のようなタイミングになる。すなわち、背景更新処理が行われた後に動体検出処理が行われ、動体検出処理が行われた後に軌跡合成処理が行われる。
図11のように背景情報保持部220を設けた場合、背景更新処理の結果は背景情報として背景情報保持部220に保持されるため、図12(b)のように動体検出処理および軌跡合成処理の終了を待つことなく次の背景更新処理を行うことができる。すなわち、背景更新処理と動体検出処理または軌跡合成処理とはオーバラップして実行することができる。
また、背景更新処理が動体検出処理および軌跡合成処理に比べて重い処理であることから、全体のスループットをさらに向上させるために、背景更新処理と動体検出処理および軌跡合成処理との頻度を1対2の割合にしたものが図12(c)である。これによれば、背景更新を1回行った結果により動体検出および軌跡合成を2回行うことができる。背景が緩やかに変動している場合は、動体検出毎に背景更新を行う必要はなく、処理の重い背景更新の頻度を下げることにより、全体のスループットを向上させることができる。
図12(c)と同じ条件で背景情報保持部220を設けた場合、図12(d)のように動体検出処理および軌跡合成処理の終了を待つことなく次の背景更新処理を行うことができる。すなわち、1回の背景更新処理と2回の動体検出処理または軌跡合成処理とをオーバラップして実行することができ、スループットがさらに向上する。
次に本発明の実施の形態における撮像装置の第1の実施例の動作について図面を参照して説明する。
図13は、本発明の実施の形態における撮像装置による背景更新処理手順の一例を示す流れ図である。
まず、背景画素選択部130において、処理対象画像を中心として時系列順に前後の時刻の入力画像において、対応する画素位置の中からm個の画素値が選択される(ステップS911)。この画素値選択の際の入力画像間の関係については、図3および図4により説明したとおりである。
そして、この選択された画素値に基づいて、背景推定部140において背景値Beが推定される(ステップS912)。この背景値推定のための処理については、図5により説明したとおりである。
この背景値推定の際に得られた最大カウント数(c)およびサンプリング総数(m)に基づいて、背景信頼度生成部150において背景値の信頼度Tが生成される(ステップS913)。
そして、推定された背景値Beに基づいて、背景更新値But−1が背景更新部210によって更新される(ステップS914)。この背景値更新の際には、背景値の信頼度Tが考慮され、背景値Beの信頼度Tが高ければ背景値Beの比率が高くなり、背景値Beの信頼度Tが低ければ背景更新値But−1の比率が高くなる。
処理対象画像Iにおけるp×q画素の各画素位置について上述の処理が終了すると、その処理対象画像Iに関する処理は終了する(ステップS915)。これらステップS911乃至S914の処理は、各画素位置について独立に行うことが可能である。
時刻tの入力画像を処理対象画像としてステップS911乃至S915の処理が完了した後、引き続き時刻t+1以降の入力画像を処理対象画像としてステップS911乃至S915の処理を繰り返すことにより、軌跡合成画像を順次、時系列に生成していくことができる。これら処理対象画像の処理についても、各処理対象画像間において独立に行うことが可能である。
図14は、本発明の実施の形態における撮像装置による動体検出および軌跡合成処理手順の一例を示す流れ図である。
まず、軌跡画素選択部120において、入力画像の1枚を処理対象画像Iとして、各画素位置の画素値が選択される(ステップS921)。そして、この選択された入力画像の画素値と、背景更新処理により更新された背景値Buとの相違度dが相違度生成部160によって生成される(ステップS923)。
このようにして生成された相違度dに基づいて、軌跡合成部170において合成比率αが生成され、この合成比率αに応じて処理対象画像Iと直前の軌跡合成結果St−1とが合成されて、その結果が出力される(ステップS924)。
処理対象画像におけるp×q画素の各画素位置について上述の処理が終了すると、その処理対象画像に関する処理は終了する(ステップS925)。これらステップS921乃至S924の処理は、各画素位置について独立に行うことが可能である。
時刻tの入力画像を処理対象画像としてステップS921乃至S925の処理が完了した後、引き続き時刻t+1以降の入力画像を処理対象画像としてステップS921乃至S925の処理を繰り返すことにより、軌跡合成画像を順次、時系列に生成していくことができる。これら処理対象画像の処理についても、各処理対象画像間において独立に行うことが可能である。
また、図11の変形例のように、背景情報保持部220を設けることにより、図13の背景更新処理と、図14の動体検出および軌跡合成処理とをオーバラップして実行させることができる。
このように、本発明の実施の形態によれば、時系列の入力画像から背景推定部140により背景値を推定し、その推定された背景値に基づいて背景更新値保持部221に保持される背景値を逐次更新することにより、背景が変動するような状況においても、安定した動被写体検出を行うことができる。すなわち、撮像画像の背景の状態や、動被写体の数、大きさ、変形、色などに左右されずに、精度の高い動被写体の軌跡合成画像を生成することが可能な画像処理装置を実現することができる。
また、本発明の実施の形態によれば、動被写体の誤検出の問題に対し、背景信頼度の低い領域においては動被写体と判定することで、軌跡合成結果に与える影響および計算コストの双方を抑えることができる。
また、本発明の実施の形態によれば、動体検出に対する背景更新頻度を制御することで効果的にスループットを向上させることができる。
なお、本発明の実施の形態ではデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮像装置によって連続撮影された複数枚の画像を想定して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、再生機器において放送網やインターネットを介して取得された映像データ等も入力画像として適用することができる。
次に本発明の実施の形態における撮像装置の第2の実施例について図面を参照して説明する。
図15は、本発明の実施の形態における撮像装置の画像処理回路23の第2の実施例を示す図である。この第2の実施例による撮像装置は、第1の実施例の構成において背景更新部210および背景更新値保持部221に代えて背景情報保持部220を設けた構成になっている。この場合、背景画素選択部130は、入力画像(I〜I)の全体を射程範囲としてその中からm個の画素値を選択する。この選択された画素値に基づいて背景推定部140において背景値Bが推定され、その信頼度Tが背景信頼度生成部150において生成される。背景推定部140において推定された背景値Bおよび背景信頼度生成部150において生成された信頼度Tは、背景情報として背景情報保持部220に保持される。この背景情報は、第1の実施例の場合と異なり、更新されない。そして、相違度生成部160は、背景情報保持部220に保持された背景情報に基づいて入力画像の画素値と背景値Bとの相違度を生成する。その際、背景値Bの信頼度Tも考慮される。
図16は、本発明の実施の形態における撮像装置による処理手順の一例を示す流れ図である。
まず、背景画素選択部130において、入力画像(I〜I)の全体からm個の画素値が選択される(ステップS931)。そして、この選択された画素値に基づいて、背景推定部140において背景値Bが推定される(ステップS932)。また、この背景値推定の際に得られた最大カウント数(c)およびサンプリング総数(m)に基づいて、背景信頼度生成部150において背景値の信頼度Tが生成される(ステップS933)。これらステップS931乃至S933の処理は、各画素位置について独立に行うことが可能である。
また、軌跡画素選択部120において、入力画像の1枚を処理対象画像Iとして、各画素位置の画素値が選択される(ステップS941)。そして、この選択された入力画像の画素値と、背景更新処理により更新された背景値Bとの相違度dが相違度生成部160によって生成される(ステップS943)。
このようにして生成された相違度dに基づいて、軌跡合成部170において合成比率αが生成され、この合成比率αに応じて処理対象画像Iと直前の軌跡合成結果St−1とが合成されて、その結果が出力される(ステップS944)。
処理対象画像Iにおけるp×q画素の各画素位置について上述の処理が終了すると、その処理対象画像Iに関する処理は終了する(ステップS945)。これらステップS941乃至S944の処理は、各画素位置について独立に行うことが可能である。
時刻tの入力画像を処理対象画像としてステップS941乃至S945の処理が完了した後、引き続き時刻t+1以降の入力画像を処理対象画像としてステップS941乃至S945の処理を繰り返すことにより、軌跡合成画像を順次、時系列に生成していくことができる。これら処理対象画像の処理についても、各処理対象画像間において独立に行うことが可能である。
このように、この第2の実施例によれば、一度算出された背景値を以降、更新することなく利用し続けることにより、背景算出に要するコストを削減することができる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、以下に示すように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
なお、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。
本発明の実施の形態における撮像装置の一例を示す図である。 本発明の実施の形態における撮像装置の画像処理回路23の第1の実施例を示す図である。 本発明の実施の形態による背景画素選択部130における画素値選択の態様を示す図である。 本発明の実施の形態における画素値の選択間隔の例を示す図である。 本発明の実施の形態による背景推定部140における背景値推定の態様を示す図である。 本発明の実施の形態における軌跡合成部170の一構成例を示す図である。 入力画像の一例を示す図である。 軌跡合成画像の一例を示す図である。 軌跡合成動画における時系列の出力例を示す図である。 軌跡合成動画における時系列の他の出力例を示す図である。 本発明の実施の形態における撮像装置の画像処理回路23の第1の実施例の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態における撮像装置の処理タイミング例を示す図である。 本発明の実施の形態における撮像装置による背景更新処理手順の一例を示す流れ図である。 本発明の実施の形態における撮像装置による動体検出および軌跡合成処理手順の一例を示す流れ図である。 本発明の実施の形態における撮像装置の画像処理回路23の第2の実施例を示す図である。 本発明の実施の形態における撮像装置による処理手順の一例を示す流れ図である。
符号の説明
11 レンズ
13 撮像素子
21 サンプリング回路
22 A/D変換回路
23 画像処理回路
31 符号化/復号器
32 メモリ
41 D/A変換回路
42 ビデオエンコーダ
43 表示部
51 タイミング生成器
52 操作入力受付部
53 ドライバ
54 制御部
59 バス
110 入力画像保持部
120 軌跡画素選択部
130 背景画素選択部
140 背景推定部
150 背景信頼度生成部
160 相違度生成部
170 軌跡合成部
171 フェードアウト制御パラメータ保持部
172 合成比率生成部
173 軌跡合成値算出部
180 軌跡合成結果保持部
190 軌跡合成画像表示部
210 背景更新部
220 背景情報保持部
221 背景更新値保持部

Claims (11)

  1. 時系列に並ぶ複数の入力画像の対応する画素位置のそれぞれにおいて処理対象となる入力画像を中心として複数の画素値を選択する画素選択手段と、
    前記画素位置における背景値を保持する背景値保持手段と、
    前記選択された複数の画素値における最頻値を前記処理対象である入力画像の前記画素位置における背景値として推定する背景値推定手段と、
    前記選択された複数の画素値が前記背景値との間の距離において予め定められた判定閾値の範囲内に存在する確率を前記推定された背景値の信頼度として生成する背景信頼度生成手段と、
    前記信頼度が高いほど前記推定された背景値の比率が高くなるように前記推定された背景値と前記背景値保持手段に保持された背景値とを合成して新たな背景値として前記背景値保持手段に保持させることにより背景値を更新する背景更新手段と、
    前記処理対象である入力画像の画素値と前記更新された背景値との間の距離に比例するように相違度を生成する相違度生成手段と、
    前記画素位置のそれぞれについて前記相違度が大きいほど前記処理対象である入力画像の画素値の比率が高くなるように前記処理対象である入力画像の画素値と直前の出力画像の画素値とを合成して新たな出力画像の画素値を生成する出力画像生成手段と
    を具備する画像処理装置。
  2. 前記相違度生成手段は、前記信頼度が低いほど前記相違度が大きくなるよう前記相違度を生成する請求項記載の画像処理装置。
  3. 前記出力画像生成手段は、
    前記出力画像の画素値を保持する出力画像保持手段と、
    前記画素位置のそれぞれについて前記相違度が大きいほど合成比率が大きくなるように合成比率を生成する合成比率生成手段と、
    前記画素位置のそれぞれについて前記合成比率が大きいほど前記処理対象である入力画像の画素値の比率が高くなるように前記処理対象である入力画像の画素値前記出力画像保持手段に保持された前記出力画像の画素値と合成して新たな出力画像の画素値として前記出力画像保持手段に保持させる合成値算出手段とを具備する
    求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記画素選択手段は、前記複数の画素値を時間的に等間隔に選択する請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記画素選択手段は、前記処理対象である入力画像との時間的距離が近いほど時間的に高い頻度で前記複数の画素値を選択する請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記背景更新手段による前記背景値の更新と前記相違度生成手段による前記相違度の生成との頻度が互いに異なる請求項1記載の画像処理装置。
  7. 時系列に並ぶ複数の入力画像の対応する画素位置のそれぞれにおいて処理対象となる入力画像を中心として複数の画素値を選択する画素選択手順と、
    前記選択された複数の画素値における最頻値を前記処理対象である入力画像の前記画素位置における背景値として推定する背景値推定手順と、
    前記選択された複数の画素値が前記背景値との間の距離において予め定められた判定閾値の範囲内に存在する確率を前記推定された背景値の信頼度として生成する背景信頼度生成手順と、
    前記信頼度が高いほど前記推定された背景値の比率が高くなるように前記推定された背景値と背景値保持手段に保持された背景値とを合成して新たな背景値として前記背景値保持手段に保持させることにより背景値を更新する背景更新手順と、
    前記処理対象である入力画像の画素値と前記更新された背景値との間の距離に比例するように相違度を生成する相違度生成手順と、
    前記画素位置のそれぞれについて前記相違度が大きいほど前記処理対象である入力画像の画素値の比率が高くなるように前記処理対象である入力画像の画素値と直前の出力画像の画素値とを合成して新たな出力画像の画素値を生成する出力画像生成手順と
    を具備する画像処理方法。
  8. 時系列に並ぶ複数の入力画像の対応する画素位置のそれぞれにおいて処理対象となる入力画像を中心として複数の画素値を選択する画素選択手順と、
    前記選択された複数の画素値における最頻値を前記処理対象である入力画像の前記画素位置における背景値として推定する背景値推定手順と、
    前記選択された複数の画素値が前記背景値との間の距離において予め定められた判定閾値の範囲内に存在する確率を前記推定された背景値の信頼度として生成する背景信頼度生成手順と、
    前記信頼度が高いほど前記推定された背景値の比率が高くなるように前記推定された背景値と背景値保持手段に保持された背景値とを合成して新たな背景値として前記背景値保持手段に保持させることにより背景値を更新する背景更新手順と、
    前記処理対象である入力画像の画素値と前記更新された背景値との間の距離に比例するように相違度を生成する相違度生成手順と、
    前記画素位置のそれぞれについて前記相違度が大きいほど前記処理対象である入力画像の画素値の比率が高くなるように前記処理対象である入力画像の画素値と直前の出力画像の画素値とを合成して新たな出力画像の画素値を生成する出力画像生成手順と
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  9. 時系列に並ぶ複数の入力画像の対応する画素位置のそれぞれにおいて複数の画素値を選択する画素選択手段と、
    前記選択された複数の画素値における最頻値を前記画素位置における背景値として推定する背景値推定手段と、
    前記選択された複数の画素値が前記背景値との間の距離において予め定められた判定閾値の範囲内に存在する確率を前記推定された背景値の信頼度として生成する背景信頼度生成手段と、
    前記信頼度が低いほど前記相違度が大きくなるように処理対象である入力画像の画素値と前記推定された背景値との相違度を生成する相違度生成手段と、
    前記画素位置のそれぞれについて前記相違度が大きいほど前記処理対象である入力画像の画素値の比率が高くなるように前記処理対象である入力画像の画素値と直前の出力画像の画素値とを合成して新たな出力画像の画素値を生成する出力画像生成手段と
    を具備する画像処理装置。
  10. 時系列に並ぶ複数の入力画像の対応する画素位置のそれぞれにおいて複数の画素値を選択する画素選択手順と、
    前記選択された複数の画素値における最頻値を前記画素位置における背景値として推定する背景値推定手順と、
    前記選択された複数の画素値が前記背景値との間の距離において予め定められた判定閾値の範囲内に存在する確率を前記推定された背景値の信頼度として生成する背景信頼度生成手順と、
    前記信頼度が低いほど前記相違度が大きくなるように処理対象である入力画像の画素値と前記推定された背景値との相違度を生成する相違度生成手順と、
    前記画素位置のそれぞれについて前記相違度が大きいほど前記処理対象である入力画像の画素値の比率が高くなるように前記処理対象である入力画像の画素値と直前の出力画像の画素値とを合成して新たな出力画像の画素値を生成する出力画像生成手順と
    を具備する画像処理方法。
  11. 時系列に並ぶ複数の入力画像の対応する画素位置のそれぞれにおいて複数の画素値を選択する画素選択手順と、
    前記選択された複数の画素値における最頻値を前記画素位置における背景値として推定する背景値推定手順と、
    前記選択された複数の画素値が前記背景値との間の距離において予め定められた判定閾値の範囲内に存在する確率を前記推定された背景値の信頼度として生成する背景信頼度生成手順と、
    前記信頼度が低いほど前記相違度が大きくなるように処理対象である入力画像の画素値と前記推定された背景値との相違度を生成する相違度生成手順と、
    前記画素位置のそれぞれについて前記相違度が大きいほど前記処理対象である入力画像の画素値の比率が高くなるように前記処理対象である入力画像の画素値と直前の出力画像の画素値とを合成して新たな出力画像の画素値を生成する出力画像生成手順と
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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