JP4900193B2 - 自動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車に搭載される自動変速機、特にその変速機構における摩擦要素のレイアウトに関し、自動車用変速機の技術分野に属する。
自動車に搭載される自動変速機は、トルクコンバータを介してエンジン出力回転が入力される変速機構の動力伝達経路を複数の摩擦要素の選択的締結によって切り換えることにより、減速比の異なる複数の変速段を達成するように構成されたものであるが、この種の自動変速機においては、コンパクト化や組み立て性向上等のため、変速機構の構成要素のレイアウトが課題となる。
例えば、特許文献1に記載された自動変速機の場合、2つの多板ブレーキを有し、各多板ブレーキは、変速機ケースのケース本体とその内側に配設された回転要素とを断接するために、固定側摩擦板の外周に形成されたスプラインがケース本体の内周面に形成された共通のスプライン嵌合部と係合されている。その2つの多板ブレーキの内側に、クラッチやプラネタリギヤセットなどの回転要素が配置されている。これにより、自動変速機のコンパクト化が図られている。
特開2003−287090公報
ところが、特許文献1に記載の自動変速機の場合、2つの多板ブレーキの固定側摩擦板は、自動変速機全体の構成上、径の設定が制約されるケース本体の内周面に形成されたスプライン嵌合部と係合するために、径の設定の自由度が少なく、これに伴い、摩擦板を締結するピストンの径も制約される。
特に、摩擦板やピストンを小径にすることが困難で、必要以上に大径化する。この場合、潤滑油による摩擦板の冷却性が低下すると共に、締結、解放動作の応答性が低下し、特に自動変速レンジで頻繁に締結、解放が繰り返される多板ブレーキの場合に、冷却不足による耐久性の低下や、変速時の制御性の低下等を招くことになる。
その対処として、ケース本体の中心軸から外周までの距離を小さくすることにより、スプライン嵌合部が形成されている内周面を小径化し、多板ブレーキの摩擦板やピストンも小径化することが考えられるが、そうすると、他の回転要素を収納するためにケース本体を軸方向に大きくしなければならず、コンパクトな変速機の実現が困難になる。
そこで、本発明は、コンパクトであって、多板ブレーキの径の設定の自由度が高く、また、組み立て性に優れた構成の自動変速機を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明は、隣接させて並設され、所定の2つの回転要素と変速機ケースとをそれぞれ断接する2つの多板ブレーキと、前記変速機ケースのケース本体に固定されて該ケース本体の一端の開口を閉塞するエンドカバーとを有する自動変速機であって、
前記エンドカバーは、前記ケース本体と該エンドカバーの合わせ面からケース本体の内部空間に向かって延びて内周面が前記2つの回転要素の外周面に対向する突出部を有し、
前記2つの回転要素の外周面に、前記2つの多板ブレーキの回転側摩擦板がそれぞれ係合するスプライン嵌合部が形成されていると共に、
前記エンドカバーにおける突出部の内周面に、前記2つの多板ブレーキの固定側摩擦板が係合するスプライン嵌合部が形成されており、かつ、
前記エンドカバーにおける突出部の先端にピストンシリンダが形成された部材が取り付けられ、該部材のシリンダピストンとエンドカバーに設けられたピストンシリンダとに2つの多板ブレーキのピストンがそれぞれ支持されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、多板ブレーキの回転側摩擦板は回転要素の外周面に形成されているスプライン嵌合部と係合し、固定側摩擦板は、変速機ケースのケース本体に固定されたエンドカバーの内周面に形成されているスプライン嵌合部と係合する。これにより、多板ブレーキは、回転要素とケース本体とをエンドカバーを介して断接する。
その場合に、エンドカバーの内周面は、ケース本体の内周面より径の設定の自由度が高いから、多板ブレーキの固定側摩擦板が係合されるスプライン嵌合部をエンドカバーの内周面に設けることにより、該多板ブレーキの摩擦板やピストンの径の設定の自由度も高くなる。特に、前記エンドカバーのスプライン嵌合部を、例えばケース本体の内部空間に開口側から挿入される突出部に設ければ、ケース本体の内周面に形成されたスプライン嵌合部と係合する摩擦板に比べて、該エンドカバーのスプライン嵌合部と係合する摩擦板を小径にすることが可能となり、該摩擦板を締結するピストンも小径にすることが可能となる。これにより、例えば当該多板ブレーキが自動変速レンジで締結されるものであって、頻繁に締結、解放が繰り返されるブレーキである場合に、潤滑油による冷却が効果的に行われ、締結、解放動作の緻密な制御が可能となる。また、エンドカバーが摩擦板を支持することになるので、摩擦板とエンドカバーとを含むサブアセンブリを構成することができ、その結果、メイン組立ラインを短縮することが可能となるなど、自動変速機全体の組み立て性が向上する。
特に、この発明によれば、2つの多板ブレーキが並設され、エンドカバーのスプライン嵌合部は、この2つの多板ブレーキの固定側摩擦板のスプラインと係合する。すなわち、エンドカバーに各多板ブレーキ用のスプライン嵌合部を設ける必要がなくなる。これにより、他の変速機構の構成要素のレイアウトの自由度が向上するとともに、2つの多板ブレーキの摩擦板とエンドカバーとを含むサブアセンブリを構成することができ、その結果、変速機全体の組み立て性が向上する。
また、前記エンドカバーに上述の2つの多板ブレーキの一方のピストンシリンダが形成された部材が取り付けられ、このピストンシリンダとエンドカバーに設けられたシリンダピストンとに2つの多板ブレーキのピストンがそれぞれ支持される。これにより、2つのブレーキ(摩擦板、ピストン、およびシリンダ)とエンドカバーとを含むサブアセンブリを構成することができ、その結果、変速機全体の組み立て性がさらに向上する。
さらにまた、この発明よれば、エンドカバーのスプライン嵌合部は、ケース本体とエンドカバーの合わせ面よりケース本体側に延びた突出部に形成される。これにより、ケース本体のエンドカバーとの合せ面を構成する部分(例えば、フランジ部)が、自動変速機のエンドカバー側の端部に寄り、その結果、ケース本体の合わせ面を構成する部分の反エンドカバー側に配置されるバルブボディや該部分の外周に固定されるオイルパンを大型化することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る自動変速機の構成を示す骨子図であって、この自動変速機1は、フロントエンジンフロントドライブ車等のエンジン横置き式自動車に適用されるもので、主たる構成要素として、エンジン出力軸2に取り付けられたトルクコンバータ3と、該トルクコンバータ3の出力回転が入力軸4を介して入力される変速機構5とを有し、該変速機構5が入力軸4の軸心上に配置された状態で、変速機ケース6に収納されている。
そして、該変速機構5の出力回転が、同じく入力軸4の軸心上において該入力軸4の中間部に配置された出力ギヤ7からカウンタドライブ機構8を介して差動装置9に伝達され、左右の車軸9a、9bが駆動されるようになっている。
前記トルクコンバータ3は、エンジン出力軸2に連結されたケース3aと、該ケース3a内に固設されたポンプ3bと、該ポンプ3bに対向配置されて該ポンプ3bにより作動油を介して駆動されるタービン3cと、該ポンプ3bとタービン3cとの間に介設され、かつ、前記変速機ケース6にワンウェイクラッチ3dを介して支持されてトルク増大作用を行うステータ3eと、前記ケース3aとタービン3cとの間に設けられ、該ケース3aを介してエンジン出力軸2とタービン3cとを直結するロックアップクラッチ3fとで構成されている。そして、タービン3cの回転が前記入力軸4を介して変速機構5に伝達されるようになっている。
一方、変速機構5は、第1、第2、第3プラネタリギヤセット(以下、単に「第1、第2、第3ギヤセット」という)10、20、30を有し、これらが変速機ケース6内における前記出力ギヤ7の反トルクコンバータ側において、トルクコンバータ側から順に配置されている。
また、変速機構5を構成する摩擦要素として、前記出力ギヤ7のトルクコンバータ側に、第1クラッチ40及び第2クラッチ50が配置されていると共に、出力ギヤ7の反トルクコンバータ側には、第1ブレーキ60、第2ブレーキ70及び第3ブレーキ80がトルクコンバータ側から順に配置されており、さらに、第1ブレーキ60に並列にワンウェイクラッチ90が配置されている。
前記第1、第2、第3ギヤセット10、20、30は、いずれもシングルピニオン型のプラネタリギヤセットであって、サンギヤ11、21、31と、これらのサンギヤ11、21、31にそれぞれ噛み合った各複数のピニオン12、22、32と、これらのピニオン12、22、32をそれぞれ支持するキャリア13、23、33と、ピニオン12、22、32にそれぞれ噛み合ったリングギヤ14、24、34とで構成されている。
そして、前記入力軸4が第3ギヤセット30のサンギヤ31に連結されていると共に、第1ギヤセット10のサンギヤ11と第2ギヤセット20のサンギヤ21、第1ギヤセット10のリングギヤ14と第2ギヤセット20のキャリア23、第2ギヤセット20のリングギヤ24と第3ギヤセット30のキャリア33が、それぞれ連結されている。そして、第1ギヤセット10のキャリア13に前記出力ギヤ7が連結されている。
また、第1ギヤセット10のサンギヤ11及び第2ギヤセット20のサンギヤ21は、前記第1クラッチ40を介して入力軸4に断接可能に連結されており、第2ギヤセット20のキャリア23は、前記第2クラッチ50を介して入力軸4に断接可能に連結されている。
さらに、第1ギヤセット10のリングギヤ14及び第2ギヤセット20のキャリア23は、並列に配置された前記第1ブレーキ60及びワンウェイクラッチ90を介して変速機ケース6に断接可能に連結されており、第2ギヤセット20のリングギヤ24及び第3ギヤセット30のキャリア33は、前記第2ブレーキ70を介して変速機ケース6に断接可能に連結されており、さらに、第3ギヤセット30のリングギヤ34は、前記第3ブレーキ80を介して変速機ケース6に断接可能に連結されている。
以上の構成により、この変速機構5によれば、第1、第2クラッチ40、50及び第1、第2、第3ブレーキ60、70、80の締結状態の組み合わせにより、前進6速と後退速とが得られるようになっており、その組み合わせと変速段の関係を図2の締結表に示す。
即ち、1速では、第1クラッチ40と第1ブレーキ60とが締結され、入力軸4の回転は、第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力され、該第1ギヤセット10により大きな減速比で減速されて該第1ギヤセット10のキャリア13から出力ギヤ7に出力される。なお、第1ブレーキ60はエンジンブレーキを作動させる1速でのみ締結され、エンジンブレーキを作動させない1速では、ワンウェイクラッチ90がロックすることにより1速を形成する。
2速では、第1クラッチ40と第2ブレーキ70とが締結され、入力軸4の回転は、第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力されると同時に、第2ギヤセット20を介して該第1ギヤセット10のリングギヤ14にも入力され、入力軸4の回転は前記1速よりも小さな減速比で減速されて、第1ギヤセット10のキャリア13から出力ギヤ7に出力される。
3速では、第1クラッチ40と第3ブレーキ80とが締結され、入力軸4の回転は、第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力されると同時に、第3ギヤセット30及び第2ギヤセット20を介して該第1ギヤセット10のリングギヤ14にも入力され、入力軸4の回転は前記2速よりもさらに小さな減速比で減速されて、第1ギヤセット10のキャリア13から出力ギヤ7に出力される。
4速では、第1クラッチ40と第2クラッチ50とが締結され、入力軸4の回転は、第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力されると同時に、第2ギヤセット20を経由してそのまま第1ギヤセット10のリングギヤ14にも入力される。これにより、第1ギヤセット10の全体が入力軸4と一体的に回転し、キャリア13から減速比1の回転が出力ギヤ7に出力される。
5速では、第2クラッチ50と第3ブレーキ80とが締結され、入力軸4の回転は、第2ギヤセット20を経由してそのまま第1ギヤセット10のリングギヤ14に入力されると同時に、第3ギヤセット30及び第2ギヤセット20を介して該第1ギヤセット10のサンギヤ11にも入力され、入力軸4の回転は増速されて、第1ギヤセット10のキャリア13から出力ギヤ7に出力される。
6速では、第2クラッチ50と第2ブレーキ70とが締結され、入力軸4の回転は、第2ギヤセット20を経由してそのまま第1ギヤセット10のリングギヤ14に入力されると同時に、第2ギヤセット20を介して該第1ギヤセット10のサンギヤ11にも入力され、入力軸4の回転は、前記5速よりも大きな増速比で増速されて、第1ギヤセット10のキャリア13から出力ギヤ7に出力される。
そして、後退速では、第1ブレーキ60と第3ブレーキ80とが締結され、入力軸4の回転は、第3ギヤセット30及び第2ギヤセット20を介して第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力される。このとき、第2ギヤセット20において回転方向が逆転されることにより、第1ギヤセット10のキャリア13から出力ギヤ7に入力軸4の回転方向と反対方向の回転が出力される。
以上のように、この実施の形態によれば、変速機構5が、3つのシングルピニオン型プラネタリギヤセット10、20、30と、5つの摩擦要素40、50、60、70、80とを用いて構成され、これにより、前進6速及び後退速が可能な自動変速機が実現される。
次に、図3と図4により、本発明の特徴部である変速機構5のリア側に配置された第2ブレーキ70、第3ブレーキ80、およびその周辺の具体的構成について説明する。なお、図3、図4は、変速機構5の軸方向の同一部位を周方向の異なる断面で切断した状態を示すものである。
図3に示すように、変速機ケース6は、変速機構5を収納した本体ケース6a(請求項におけるケース本体)と、該本体ケース6aのリア側端面の開口を閉塞するエンドカバー6bとで構成される。
エンドカバー6bは外周にフランジ部6cを備えており、フランジ部6cは本体ケース6aのエンドカバー側端の外周に形成されたフランジ部6dにボルト100を介して固定されている。2つのフランジ部6c、6dの接触し合う面が、合わせ面Xである。
エンドカバー6bの近傍には、第2ギヤセット20と第3ギヤセット30が内周側に軸方向に並んで配置されているとともに、その外周側に第2ブレーキ70と第3ブレーキ80とが軸方向に並んで配置されている。
第2ブレーキ70と第3ブレーキ80は複数の摩擦板を有する多板ブレーキである。
第2ブレーキ70は、エンドカバー6bの合わせ面Xから本体ケース6aの内部空間に向かって延びる筒形状の突出部6eの内周面に形成されたスプライン嵌合部101に対して外周に形成されたスプラインが係合する固定側摩擦板71aと、第3ギヤセット30の反エンドカバー側のキャリア33の外周面に形成されたスプライン嵌合部102に対して内周に形成されたスプラインが係合する回転側摩擦板71bとを有する。
第3ブレーキ80は、スプライン嵌合部101に対して外周に形成されたスプラインが係合する固定側摩擦板81aと、第3ギヤセット30のリングギヤ34と一体に接続された筒体103の外周面に形成されたスプライン嵌合部104に対して内周に形成されたスプイラインが係合する回転側摩擦板81bとを有する。
また、第2のブレーキ70は、図4に示すように、エンドカバー6bの突出部6eの先端にボルト105を介して固定された肉厚リング形状の部材106のエンドカバー6b側に形成されたピストンシリンダ72と、ピストンシリンダ72に摺動して複数の摩擦板(71a、71b)を押圧するピストン73とを有する。
一方、第3のブレーキ80は、エンドカバー6bに形成されたピストンシリンダ82と、ピストンシリンダ82に摺動して複数の摩擦板(81a、81b)を押圧するピストン83とを有する。
したがって、図4に示すように、エンドカバー6bをベースとする、エンドカバー6bに第2ブレーキ70の複数の摩擦板(71a、71b)、ピストンシリンダ72、およびピストン73と第3のブレーキ80の複数の摩擦板(81a、81b)、ピストンシリンダ82、およびピストン83とが構成された、さらに第2ギヤセット20のリングギヤ24と第3ギヤセット30のピニオン32、キャリア33、およびリングギヤ34とが組み付けられてなるサブアセンブリが構成可能になる。すなわち、ピストンシリンダ72が形成された部材106が2つのブレーキ70、80の複数の摩擦板71a、71b、81a、81bをスプライン係合部101から脱落しないように支持するため、サブアセンブリが実現可能になる。これにより、メイン組立ラインを短縮することが可能となるなど、自動変速機全体の組み立て性が向上する。
本実施形態によれば、2つの多板ブレーキ70、80の固定側摩擦板71a、81aは、エンドカバー6bの突出部6eの内周面に形成された共通のスプライン嵌合部101と係合する。これにより、2つのブレーキ70、80bの固定側摩擦板71a、81aそれぞれと係合する専用のスプライン嵌合部をエンドカバー6bに設ける必要がなくなる。これにより、変速機内部の空間スペースが大きくなり、変速機構5の他の構成要素のレイアウトの自由度が向上する。
また、エンドカバー6bの内周面は、本体ケース6aの内周面より径の設定の自由度が高いから、2つの多板ブレーキ70、80の固定側摩擦板71a、81aが係合されるスプライン嵌合部101をエンドカバー6bの内周面に設けることにより、2つのブレーキ70、80の摩擦板71a、71b、81a、81bやピストン73、83の径の設定の自由度も高くなる。また、スプライン係合部101が形成される内周面が本体ケース6aの内部空間に開口側から挿入される突出部6eに設けられているので、本体ケース6aの内周面に形成されたスプライン嵌合部と係合する摩擦板に比べて、エンドカバー6bのスプライン嵌合部101と係合する摩擦板71a、81aを小径にすることが可能となり、摩擦板71a、81aを締結するピストン73、83も小径にすることが可能となる。これにより、例えば2つの多板ブレーキ70、80が自動変速レンジで締結されるものであって、頻繁に締結、解放が繰り返されるブレーキである場合に、潤滑油による冷却が効果的に行われ、また、締結、解放動作の緻密な制御が可能となる。
なお、2つのブレーキ70、80以外に、第1ブレーキ60が存在する。第1ブレーキ60は、他のブレーキ70、80に比べて本体ケース6aの奥に配置されているため、図示してはいないが、その固定側摩擦板は本体ケース6aの内周面に形成されたスプライン係合部に係合している。そのため、ブレーキ70、80に比べて固定側摩擦板は大径化する。しかしながら、第1ブレーキ60は、1速固定と後退速でのみ締結され、また自動変速時には締結されないので、ブレーキ70、80に比べて締結解放を繰り返すことによる発熱の問題(冷却の問題)があまりなく、緻密な締結、解放制御が要求されない。したがって、第1ブレーキ60の固定側摩擦板は、ブレーキ70、80のように小径化する必要がない(第1ブレーキ60の固定側摩擦板が、小径化するためにエンドカバーのスプライン嵌合部と係合する必要がない。)。
さらに、突出部6eはエンドカバー6bの合わせ面Xより本体ケース6a側に延びるようにエンドカバー6bに形成されている。すなわち、合わせ面Xが自動変速機1のエンドカバー6b側の端部に寄る。これにより、図5に示すように、合わせ面Xを構成する本体ケース6aのフランジ部6dの反エンドカバー側に軸方向に大きい、大型のバルブボディVBを配置するための領域Zが得られる。また、フランジ部6dに固定される、大型のオイルパンOPを配置するための領域Yが得られる。
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されない。
以上のように、本発明に係る自動変速機は、多板ブレーキを有する自動変速機において、多板ブレーキの径の設定の自由度を高くすることができる。また、組み立て性に優れてコンパクトな自動変速機を得ることができる。したがって、自動車産業もしくは自動車用変速機の製造産業の分野において好適に利用される可能性がある。
本発明の実施の形態に係る自動変速機の骨子図である。 摩擦要素の締結の組み合わせと変速段との関係を示す表である。 2つの多板ブレーキ、およびその周辺の断面図である。 別の2つの多板ブレーキ、およびその周辺の断面図である。 本発明の1つの効果を説明するための図である。
符号の説明
6 変速機ケース
6a ケース本体
6b エンドカバー
24 回転要素(リングギヤ)
33 回転要素(キャリア)
34 回転要素(リングギヤ)
70 多板ブレーキ(第2ブレーキ)
71a 固定側摩擦板
71b 回転側摩擦板
80 多板ブレーキ(第3ブレーキ)
81a 固定側摩擦板
81b 回転側摩擦板
101 スプライン嵌合部
102 スプライン嵌合部
104 スプライン嵌合部

Claims (1)

  1. 隣接させて並設され、所定の2つの回転要素と変速機ケースとをそれぞれ断接する2つの多板ブレーキと、前記変速機ケースのケース本体に固定されて該ケース本体の一端の開口を閉塞するエンドカバーとを有する自動変速機であって、
    前記エンドカバーは、前記ケース本体と該エンドカバーの合わせ面からケース本体の内部空間に向かって延びて内周面が前記2つの回転要素の外周面に対向する突出部を有し、
    前記2つの回転要素の外周面に、前記2つの多板ブレーキの回転側摩擦板がそれぞれ係合するスプライン嵌合部が形成されていると共に、
    前記エンドカバーにおける突出部の内周面に、前記2つの多板ブレーキの固定側摩擦板が係合するスプライン嵌合部が形成されており、かつ、
    前記エンドカバーにおける突出部の先端にピストンシリンダが形成された部材が取り付けられ、該部材のシリンダピストンとエンドカバーに設けられたピストンシリンダとに2つの多板ブレーキのピストンがそれぞれ支持されていることを特徴とする自動変速機。
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