JP4898322B2 - 軟質ポリウレタン発泡体及びその製造方法 - Google Patents
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請求項2に記載の発明の軟質ポリウレタン発泡体は、請求項1に記載の軟質ポリウレタン発泡体の製造方法により製造された軟質ポリウレタン発泡体であって、JIS K 7222に準拠して測定される見掛け密度が12〜20kg/m3であると共に、微細孔の長径が0.2〜0.4mm及び粗細孔の長径が2〜3mmであるセルが混在してなる連続気泡構造を有することを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明の軟質ポリウレタン発泡体の製造方法では、破泡剤として、二酸化珪素を含有する物質である無機フィラーを所定量使用することから、係る無機フィラーはポリオール類などに対する相溶性が低く、破泡作用が有効に機能し、微細孔と粗細孔とが混在する海綿状のセル構造が形成される。さらに、軟質ポリウレタン発泡体の原料の反応及び発泡を0.05〜0.07MPaという減圧条件下に行うことから、発泡を助長することができ、軟質ポリウレタン発泡体の見掛け密度を下げることができる。従って、破泡作用を高め、海綿状のセル構造を形成しやすくすることができ、海綿のように柔らかい軟質ポリウレタン発泡体を容易に製造することができる。
請求項2に記載の発明の軟質ポリウレタン発泡体においては、微細孔の長径が0.2〜0.4mm及び粗細孔の長径が2〜3mmであるセルが混在してなる連続気泡構造が形成され、海綿状のセル構造を有している。しかも、軟質ポリウレタン発泡体は、見掛け密度が12〜20kg/m3という低密度のものである。従って、軟質ポリウレタン発泡体は、微細孔と粗細孔とが混在するセル構造と低い見掛け密度とに基づいて海綿のような柔らかさを発揮することができる。
本実施形態の軟質ポリウレタン発泡体(以下、単に発泡体ともいう)は、JIS K 7222に準拠して測定される見掛け密度が12〜20kg/m3であると共に、微細孔(微細セル)の長径が0.2〜0.4mm及び粗細孔(粗細セル)の長径が2〜3mmであるセルが混在してなる連続気泡構造を有するものである。係る微細孔と粗細孔とを有するセル構造をもつことにより、軟質ポリウレタン発泡体は天然の海綿に似た柔らかい触感を発揮することができる。ここで、軟質ポリウレタン発泡体とは、ポリウレタンの発泡体であって、連続気泡構造を有し、柔軟性があり、かつ復元性を有するものをいう。
軟質ポリウレタン発泡体は、ポリオール類、ポリイソシアネート類、触媒、発泡剤、整泡剤及び破泡剤を含む軟質ポリウレタン発泡体の原料を反応及び発泡させることにより製造される。その際、破泡剤である無機フィラーがポリオール類100質量部当たり0.01〜0.05質量部配合される。かつ、反応及び発泡が0.05〜0.07MPaの減圧条件下に行われ、その後常圧に戻される。
まず、ポリオール類としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどが用いられる。ポリエーテルポリオールとしては、多価アルコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等にプロピレンオキシドとエチレンオキシドとを付加重合させた重合体よりなるポリエーテルポリオール、それらの変性体等が用いられる。多価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールなどが挙げられる。3価アルコールを用いることにより、ポリウレタン発泡体の架橋密度を上げ、その強度を向上させることができる。
・ 本実施形態の軟質ポリウレタン発泡体においては、微細孔の長径が0.2〜0.4mm及び粗細孔の長径が2〜3mmであるセルが混在してなる連続気泡構造が形成され、海綿状のセル構造を有している。しかも、軟質ポリウレタン発泡体は、見掛け密度が12〜20kg/m3という低密度のものである。従って、軟質ポリウレタン発泡体は、二重のセル構造と低い見掛け密度とに基づいて海綿のような柔らかさを発揮することができる。
・ 軟質ポリウレタン発泡体の製造方法において、破泡剤である無機フィラーを所定量使用することにより、係る無機フィラーはポリオール類などに対する相溶性が低く、破泡作用が有効に機能し、微細孔と粗細孔とが混在する海綿状のセル構造を形成することができる。さらに、発泡体の原料の反応及び発泡を0.05〜0.07MPaという減圧条件下に行うことにより、発泡を助長することができ、軟質ポリウレタン発泡体の見掛け密度を下げることができる。従って、低密度で海綿のように柔らかい軟質ポリウレタン発泡体を容易に製造することができる。
(実施例1〜4及び比較例1〜4)
表1に示す各成分を同表中の配合割合に従って配合して原料を調製し、ワンショット法によって大気圧下に吐出し、実施例1〜3については、直ちに減圧発泡装置〔(株)大阪空気機械製作所製、品番PT−200〕内に配置し、表1に示す圧力でそのまま8分間減圧状態を維持し、原料の反応及び発泡を行った。なお、減圧状態を維持した時間の8分間は、原料又は発泡体中のガスが吸引されるに十分な時間であり、ゲルタイム以上の時間である。その後、常圧に戻すことにより軟質ポリウレタン発泡体を製造した。
見掛け密度(kg/m3):JIS K7222:1999に準拠して測定した。
硬さ(N/314cm2):JIS K 6400−2:2004に準拠し、25%圧縮時における硬さを測定した。
粗細孔の長径(mm):顕微鏡を用いて目視により測定した。
(表1中の略号)
ポリオール:ポリエーテルポリオール、分子量3000、水酸基価56.1mgKOH/g、ダウ・ポリウレタン日本(株)製、ボラノール3022。
金属触媒:オクチル酸第1スズ、城北化学(株)製、MRH110。
整泡剤:アルキル変性ポリシロキサン、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、SH192。
破泡剤入り整泡剤(S−729−15):ジメチルポリシロキサン50〜60質量%、珪酸ジルコニウム30〜40質量%及び珪藻土10〜20質量%の混合物。
・ 前記無機フィラーを複数種類用い、破泡作用を調整できるように構成することもできる。
・ 軟質ポリウレタン発泡体の特性として、圧縮残留歪、反発弾性、通気性などを測定し、それらの範囲を目的に応じて設定することもできる。
・ 前記二酸化珪素を含有する物質は、珪藻土であることを特徴とする請求項1に記載の軟質ポリウレタン発泡体の製造方法。このように構成した場合、請求項1に係る発明の効果に加えて、発泡時における破泡作用を向上させることができる。
Claims (3)
- ポリオール類、ポリイソシアネート類、触媒、発泡剤、整泡剤及び破泡剤を含む軟質ポリウレタン発泡体の原料を反応及び発泡させて軟質ポリウレタン発泡体を製造する方法において、
前記破泡剤として、二酸化珪素を含有する物質である無機フィラーを前記ポリオール類100質量部当たり0.01〜0.05質量部含有すると共に、反応及び発泡を0.05〜0.07MPaの減圧条件下に行った後、常圧に戻すことを特徴とする軟質ポリウレタン発泡体の製造方法。 - 請求項1に記載の軟質ポリウレタン発泡体の製造方法により製造された軟質ポリウレタン発泡体であって、
JIS K 7222に準拠して測定される見掛け密度が12〜20kg/m 3 であると共に、微細孔の長径が0.2〜0.4mm及び粗細孔の長径が2〜3mmであるセルが混在してなる連続気泡構造を有することを特徴とする軟質ポリウレタン発泡体。 - JIS K 6400に準拠して測定される硬さが1〜10N/314cm 2 であることを特徴とする請求項2に記載の軟質ポリウレタン発泡体。
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