JP4898028B2 - 摩擦低減地中沈設体及び周面摩擦力低減工法 - Google Patents

摩擦低減地中沈設体及び周面摩擦力低減工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、摩擦低減地中沈設体に関し、特に、沈設時に沈設体の外周面と周囲の地盤との間に発生する摩擦を低減するための周面摩擦低減技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中に沈設体を沈設して構造物を地中に構築する工法には、例えば沈設体の内部の地盤を掘削して主に自重により沈設を行うケーソン工法、又は、掘削のみならず、沈設体に対して下方向への力を加えて地中へ沈設を行う圧入工法などがある。また、加える力は、押込みだけではなく振動や回転により加えられることもある。
【0003】
また、これらの沈設、圧入において、従来から用いられる周面摩擦を減じる方法には、まず、(1)フリクションカッタを設ける方法がある。すなわち、図4に示すように、沈設体1の下端部には、沈設時に地盤2への貫入抵抗を小さくするため、刃口部3と呼ばれる先端が細く尖った形状の部分が設けられる。更に、この刃口部3の外側にはフリクションカッタ4が設けられ、沈設が進むに従って、沈設体1と周囲の地盤2との間に間隙5を形成し、地盤2との摩擦を低減している。なお、フリクションカッタを多段に設ける技術も出願人の一部は既に提案している(特願平8−327799)。
【0004】
その他にも周面摩擦を減じる方法には、(2)フリクションカッタによって沈設体と地盤との間に形成される間隙に、ベントナイト溶液などの滑材と呼ばれる周面摩擦低減材を注入する方法がある。この滑材は、通常使われるものはベントナイト−水系であり、単純にベントナイトと水の混合物や、ベントナイト、マッドオイル、ハイゲル及び水を、重量比で例えばそれぞれ160:40:3:1900などのように混合した混合物などとして使われる。更に「IMG滑材」(商品名、高吸水性高分子を主成分とする)、ベントナイト、増粘剤及び水を、重量比で例えば、13:250:1:1900などのように混合した混合物として使われる。
更に(3)沈設体の外周面を、より摩擦の少ない薄鋼板や高分子強化シート(例えばNFシート(商品名)と呼ばれるもの)で覆う方法などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記(1)の沈設体へのフリクションカッタの設置のみでは、周面摩擦を十分低減することはなかなか難しい。せっかくフリクションカッタが作った沈設体表面/地盤間の間隙に、地盤が侵入(地盤が締まる)し、間隙を小さくしてしまうため、フリクションカッタの効果が小さくなってしまうことも起こり得る。
【0006】
また、フリクションカッタを多用すると、たとえ地盤の締まりが小さく、効果的に沈設体を沈設できたとしても、その場合には、沈設後フリクションカッタによって形成された沈設体/地盤間の隙間が問題となり、沈設後、その隙間を埋め戻す作業が必要となるため、工事が非常に煩雑になるという問題点もあった。
【0007】
また、前記(2)の滑材の注入は、通常は地上から沈設体躯体の周辺地盤に行うので、沈設体の外周面を滑材でカバーできたかどうかの確認が困難である。また、地上から注入しない場合、沈設体に予め配管を行わなければならず、工事現場で注入設備の配置や配管連結作業などが必要となってしまう。更に、コンプレッサーなどの資材を置くための広い工事スペースが必要となってしまうこと、コンプレッサー運転音が騒音になってしまうこと、などが課題として挙げられている。
【0008】
また、前記(3)の薄鋼板や高分子強化シート(以下、シート等という)の使用時には、沈設体への取付作業が大変であり、この取付にエアジェットが併用されるので、周辺地盤を乱す可能性がある。また、沈設後に、沈設体と地盤の間にシート等が残留してしまう、などの課題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、コンプレッサー等を用いた滑材注入を必要とせず、シートも使用せず、沈設体表面に摩擦低減用表面処理剤(表面)層を施工することにより、沈設時の摩擦の大幅な低減を可能にする摩擦低減地中沈設体を提供することを目的とする。
【0010】
以上の課題を解決するために、第一の発明は、分割構造のリング体を増設しながら、地中に沈設し地下構造体を構築する工法に使用される摩擦低減地中沈設体であって、上記摩擦低減地中沈設体は、少なくとも下端部分に形成されたフリクションカッタを有し、更に沈設体表面に、吸水性樹脂(a)、酸価が40〜500mgKOH/gである親水性バインダー樹脂(b)及び溶剤(c)を必須成分とする表面処理剤から形成された表面層を有することを特徴とする摩擦低減地中沈設体である。
【0011】
これによって、摩擦低減地中沈設体表面に施工された吸水性樹脂(a)、酸価が40〜500mgKOH/gである親水性バインダー樹脂(b)及び溶剤(c)を必須成分とする表面処理剤から形成された表面層の表面が、地中の水分を吸収し、沈設体表面と地盤との間に大きな摩擦低減効果を発揮する膨潤ゲル層を、徐放的に供給することにより、沈設工事期間中を通じ、沈設体表面と地盤の間の摩擦力を大幅に低減することができる。
【0012】
すなわち上記摩擦低減地中沈設体が、少なくとも下端部分に形成されたフリクションカッタを有することにより、分割構造のリング体を増設しながら、地中に沈設し地下構造体を構築する工法を行うにあたり、沈設体の先端部が地盤中に入りやすくなり、また、沈設体の側面にかかる地盤の圧力(土圧)を低減することによって摩擦低減効果を発揮することになるが、摩擦低減地中沈設体表面に上記表面処理剤による表面層が形成されていることにより、膨潤ゲル層による上記した摩擦低減効果も発揮されることになり、その結果、フリクションカッタによる効果と膨潤ゲル層による効果が相乗的に発揮されて摩擦低減効果が著しく向上されることになり、上記課題をみごとに解決することができることとなる。
【0013】
第二の発明は、更に、前記表面処理剤からなる表面層が、前記摩擦低減地中沈設体の外周面を形成するコンクリート、鋼材、又は、コンクリート若しくは鋼材表面に塗布された塗膜の上に形成されていることを特徴とする摩擦低減地中沈設体である。
第三の発明は、更に、上記摩擦低減地中沈設体を地中に沈設することを特徴とする周面摩擦力低減工法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明形態に係る沈設体を図1乃至図3において説明する。
(全体構成)
図1(A)に示すように、この沈設体1は、全体が筒状を成し、筒状の軸方向を上下方向にして配置される。この沈設体1は、合成セグメント、すなわち外面が鋼板で覆われたコンクリート製セグメントピース(以下、単にピースという)7をリング周方向に連結して、短いリング体8であるコンクリート製セグメントを組み立てる。このリング体8を上下に重ねて連結し、上記した沈設体1を構成する(図1(A)、(B))。リング体8同士の連結又はピース7同士の連結は、図示しないボルトによる締結によって行われる。ピース7の鋼板製の外表面には、後述する表面処理剤の表面層14が設けられる。
【0015】
沈設体1の最下端のリング8の下端部分には、リング状の刃口部3が据え付けられ、この刃口部3から地盤に対する沈設が行われる。
この実施形態における沈設は、コンクリート製セグメントの自重による重力のみならず、図示しない油圧ユニットにより下方へ加えられる力、すなわち押込力によって行われる。このような押込と並行して、沈設体1の内部はクレーン9のバケット10によって掘削される(図1(A))。
【0016】
初めのリング体8が沈設されると、次の段のリング体8は上から重ねられ連結され、再び押込及び掘削が成される。
この押込の際に、刃口部3の外側周囲に設けられたフリクションカッタ4によって、周辺地盤は外側へ押し退けられ、沈設体1の外側表面との間に所定の間隙5が形成される(図1(B)(C))。この間隙5の働きにより、地盤2との間に発生する摩擦は低減できる。
【0017】
アーバンリング工法(登録商標)の説明)
本発明の分割構造のリング体を増設しながら、地中に圧入し地下構造体を構築する工法に使用される沈設体を用いる代表的な工法であるアーバンリング工法について、以下にその一例を説明する。
本発明の分割構造のリング体を増設しながら、地中に圧入し地下構造体を構築する工法に使用される沈設体を用いる代表的な工法であるアーバンリング工法とは、リング状の沈設体セグメント(図1(8))を増設しながら地表面から順次地盤中に圧入し、同時に内部をバケット(図1(10))等により掘削することによる沈設工法である。
【0018】
土留め壁が不要、縦坑の壁となるリングを現地で、圧入に従い順次組み立てて圧入するため、先行削坑の手間がいらない、狭い敷地で比較的深い縦坑を構築できるなどの利点を有する。しかし、上記工法では、圧入のみでリングを沈設するため、リング/地盤間の摩擦力が大きく、最近ではリング/地盤間に配管を設置し、滑材を注入する方法が増加しているため、上記特徴が活かしきれていないという現状がある。
【0019】
(表面処理剤に関する説明)
工場では、製作したピース7の外周面である鋼材表面に、吸水性樹脂(a)、酸価が40〜500mgKOH/gである親水性バインダー樹脂(b)及び溶剤(c)を必須成分とする表面処理剤からなる表面層が施工される。
【0020】
以下に、本発明の表面処理剤について説明する。
まず、本発明における吸水性樹脂(a)について以下に説明する。
本発明に用いられる吸水性樹脂(a)は、水を吸水することによって膨潤し、かつ、自重に対するイオン交換水の吸水倍率が3倍以上(25゜C、1時間)の樹脂であれば特に限定されない。ただし、以下に例示する、水溶性又は親水性化合物(モノマー及び/又はポリマー)を架橋剤で架橋させた合成吸水性樹脂は、天然水膨潤性物(ゼラチン、寒天など)よりも膨潤倍率、水可溶分、吸水速度、強度などのバランスが良好であり、更にそのバランスの調整も容易であるので、これらの方が天然水膨潤性物(ゼラチン、寒天など)よりも好ましい。
【0021】
上記のような吸水性樹脂(a)としては、具体的には、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸架橋体、ポリ(メタ)アクリル酸塩架橋体、スルホン酸基を有するポリ(メタ)アクリル酸エステル架橋体、ポリオキシアルキレン基を有するポリ(メタ)アクリル酸エステル架橋体、ポリ(メタ)アクリルアミド架橋体、(メタ)アクリル酸塩と(メタ)アクリルアミドとの共重合架橋体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルと(メタ)アクリル酸塩との共重合架橋体、ポリジオキソラン架橋体、架橋ポリエチレンオキシド、架橋ポリビニルピロリドン、スルホン化ポリスチレン架橋体、架橋ポリビニルピリジン、デンプン−ポリ(メタ)アクリロニトリルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−ポリ(メタ)アクリル酸(塩)グラフト架橋共重合体、ポリビニルアルコールと無水マレイン酸(塩)との反応生成物、架橋ポリビニルアルコールスルホン酸塩、ポリビニルアルコール−アクリル酸グラフト共重合体、ポリイソブチレンマレイン酸(塩)架橋重合体等が挙げられる。これら吸水性樹脂は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0022】
本発明では、吸水性樹脂(a)として、耐塩性吸水性樹脂を用いることが好ましい。耐塩性吸水性樹脂が好ましい理由は、耐塩性吸水性樹脂は、多価金属を含む硬水の吸水倍率が比較的高く、表面処理剤に用いた場合、土中の水質にあまり影響を受けず、充分膨潤し、充分な摩擦低減性能を発揮できるからである。
【0023】
本発明での耐塩性吸水性樹脂は、人工海水での吸水倍率(25゜C、24時間)が10倍以上のものであれば、特に限定されないが、例えば、上記例示の吸水性樹脂(a)のうち、ノニオン性基及び/又はスルホン酸(塩)基を有するものがより好ましく、アミド基又はヒドロキシアルキル基を有するものは、更に好ましい。前記のような耐塩性吸水性樹脂(e)としては、例えば、(メタ)アクリル酸塩と(メタ)アクリルアミドとの共重合架橋体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルと(メタ)アクリル酸塩との共重合架橋体、ビニルピロリドン架橋体等が挙げられる。更に、ポリオキシアルキレン基を有するものもしくはビニルピロリドン環を有するものが特に好ましい。このような吸水性樹脂(a)としては、例えば、メトキシポリオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸塩との共重合架橋体及びポリビニルピロリドン架橋体等が挙げられる。
【0024】
これらの耐塩性吸水性樹脂は該吸水性樹脂を用いる事により、土中の水の性質(軟水、硬水など)に関係なく一定倍率まで膨潤し、より確実に、充分な摩擦低減性能を発揮することができる。
更に、本発明にかかる吸水性樹脂(a)の製造方法は特に限定されないが、例えば、水溶性を有するエチレン性不飽和単量体と、必要に応じて架橋剤とを含む単量体成分を重合する方法が挙げられる。エチレン性不飽和単量体を(共)重合してなる吸水性樹脂(a)は、水に対する吸水性により優れており、かつ、一般的に安価である。尚、上記の架橋剤は、特に限定されるものではない。
【0025】
上記のエチレン性不飽和単量体としては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸、並びに、これら単量体のアルカリ金属塩やアンモニウム塩;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、並びに、その四級化物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類、並びに、これら単量体の誘導体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルスクシンイミド等のN−ビニル単量体;N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド等のN−ビニルアミド単量体;ビニルメチルエーテル;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらエチレン性不飽和単量体は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0026】
上記例示のエチレン性不飽和単量体のうち、ノニオン性基及び/又はスルホン酸(塩)基を有するエチレン性不飽和単量体からなるものは耐塩性が高いのでより好ましい。該単量体としては、例えば、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。更に、ポリオキシアルキレン基もしくはピロリドン環を有するエチレン性不飽和単量体が特に好ましい。
【0027】
単量体成分としてエチレン性不飽和単量体を二種類以上併用する場合における、より好ましい組み合わせとしては、例えば、アクリル酸ナトリウム等の(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩とアクリルアミドとの組み合わせ、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩とメトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートとの組み合わせ等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0028】
上記の単量体成分を重合することにより、吸水性樹脂(a)が得られる。
また、吸水性樹脂(a)の平均分子量や形状、平均粒子径等は、表面処理剤の組成やバインダーの種類、物性、作業環境等に応じて設定すればよく、特に限定されるものではないが、吸水性樹脂(a)の平均粒子径は30〜800μmのが好ましく、30〜600μmが更に好ましく、30〜400μmが最も好ましい。
【0029】
本発明に用いる吸水性樹脂(a)の平均粒子径が800μmを超えると、粒子径が大き過ぎ、親水性バインダー樹脂(b)の溶剤(c)溶液に吸水性樹脂(a)を混合した時に吸水性樹脂(a)の粒子が沈降し易くなるので好ましくない。
また一方、吸水性樹脂(a)の平均粒子径が30μm未満になると、取扱いが非常に困難になる(微粉として飛び散り易いなど)ので好ましくない。
【0030】
次に本発明の表面処理剤を構成する酸価が40〜500mgKOH/gである親水性バインダー樹脂(b)について説明する。
本発明に利用される親水性バインダー樹脂(b)は、▲1▼酸価が40〜500mgKOH/gであり、▲2▼バインダーとして、吸水性樹脂(a)を基材に定着させる機能を有し、かつ▲3▼溶剤(c)に溶解するものであれば、他には特に限定されない。
【0031】
親水性バインダー樹脂(b)の酸価が40mgKOH/g未満であると、親水性が低すぎると、吸水性樹脂(a)の膨潤を阻害してしまい、土中水分の吸収が低下し、充分に膨潤しないため、表面処理剤の摩擦低減性能が著しく低下してしまう。一方、親水性バインダー樹脂(b)の酸価が500mgKOH/gを超えると、親水性が高すぎ、土中水分の吸水時のバインダーの基材に対する密着力が低下しすぎ、塗膜(表面層)全体が剥がれやすくなり、表面処理剤としての耐久性に問題を生じる。以上のような理由より、親水性バインダー樹脂(b)の酸価は、40〜500mgKOH/gで、適度な親水性を有す必要がある。
【0032】
親水性バインダー樹脂(b)の酸価は、適度な親水性を有し、更に吸水時のバインダー機能を保持するためには、40〜500mgKOH/gである必要があり、50〜400mgKOH/gである事がより好ましく、70mg〜300mgKOH/gである事が更に好ましい。
【0033】
次に、親水性バインダー樹脂(b)のガラス転移温度としては特に限定はないが、基材(沈設体ピース)への密着性が高く、基材(沈設体ピース)の沈設時に大きな面積で剥がれにくいという点から、−20℃〜120℃にガラス転移温度を有する事が好ましい。ガラス転移温度が−20℃以下であると表面処理剤塗膜(表面層)がべたつきやすくなり、特に塗布後の沈設体ピースを積み重ねて放置した場合にはブロッキングを生じる恐れがある。また表面処理剤塗膜(表面層)の強度が不足するために、基材を土中へ沈設する際に剥離し易くなるため好ましくない。この事からガラス転移温度が0℃以上であると更に好ましい。
【0034】
また、親水性バインダー樹脂(b)のガラス転移温度が120℃以上であるとバインダー層が硬くなり過ぎ、沈設体ピースへの密着性、表面処理剤塗膜(表面層)の柔軟性が乏しくなり、やはり沈設体ピースを土中に沈設する際に剥離及び吸水性樹脂(a)の脱落が生じ易くなり好ましくない。この事からガラス転移温度が100℃以下であると更に好ましく、0℃〜20℃の間と、20℃〜100℃の間のそれぞれにガラス転移温度を有すると柔軟化成分と形状保持成分とのバランスが良く更に好ましい。
【0035】
また、親水性バインダー樹脂(b)の重量平均分子量(Mw)は、特に限定はないが、30,000〜300,000の範囲が好ましく、50,000〜200,000の範囲がより好ましい。前述の重量平均分子量の樹脂を用いる事により、接着防止材の強靭性とアルカリ水溶解性のバランスを取ることが容易となる。
【0036】
本発明の酸価が40mgKOH/g〜500mgKOH/gの親水性バインダー樹脂(b)の製造方法は特に限定されないが、下記のα,β−不飽和カルボン酸単量体と、それと共重合できるα,β−不飽和カルボン酸単量体以外の単量体からなる不飽和単量体成分を用いて重合して得る事のできる共重合体が好ましい。
【0037】
例えば、本発明の酸価が40mgKOH/g〜500mgKOH/gの親水性バインダー樹脂(b)の製造に用いられる、α,β−不飽和カルボン酸単量体としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のα,β−不飽和カルボン酸;無水マレイン酸、無水イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸無水物;マレイン酸モノエステル、フマル酸モノエステル、イタコン酸モノエステル等のα,β−不飽和ジカルボン酸モノエステル等を挙げることができる。上記α,β−不飽和カルボン酸単量体は、1種類のみでもよく、2種類以上であってもよい。これらのうちアクリル系α,β−不飽和カルボン酸であるアクリル酸及び/又はメタクリル酸は、安価でかつ他の不飽和単量体との共重合性が良好であるため、好ましく用いられる。
【0038】
次に、α,β−不飽和カルボン酸単量体と共重合できる他の単量体としては、たとえば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ステアリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等の、炭素数1〜18の一価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系単量体;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等の水酸基含有ビニル系単量体;グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有ビニル系単量体;アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛等のα,β−不飽和カルボン酸の金属塩;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;酢酸ビニル等の脂肪族ビニル系単量体;塩化ビニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン含有ビニル系単量体;アリルエーテル類;マレイン酸のジアルキルエステル等のマレイン酸誘導体;フマル酸のジアルキルエステル等のフマル酸誘導体;マレイミド、N−メチルマレイミド、ステアリルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド誘導体;イタコン酸のモノ及びジアルキルエステル、イタコンアミド類、イタコンイミド類、イタコンアミドエステル類等のイタコン酸誘導体;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等のジエン類等;ビニルエーテル類;2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸(塩)、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(塩)等のスルホン酸(塩)基を有する不飽和単量体、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート類等を挙げることができ、この中の1種又は2種以上で使用することができる。
【0039】
またこれらの中では、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、種々の性質を有するエステルが容易に入手することができ、それを適宜組み合わせることによってバインダー樹脂のTg(硬さ、柔らかさ)、基材への密着性などが容易に調節でき、また、α,β−不飽和カルボン酸単量体との共重合性も比較的良好なので好ましい。
【0040】
上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、α,β−不飽和カルボン酸単量体と共重合できる他の単量体全量を100重量%として、30重量%〜100重量%用いられることが好ましく、50重量%以上〜100重量%用いられることが更に好ましい。より好ましくは60〜100重量%、更に好ましくは70〜100重量%である。すなわち、他の単量体としてアクリル系の単量体を使用する事は、本発明の酸価が40〜500mgKOH/gである親水性バインダー樹脂(b)として好ましい実施形態である。
【0041】
上記のα,β−不飽和カルボン酸単量体と、それと共重合できる他の単量体からなる不飽和単量体成分の割合は特に限定されないが、例えば、α,β−不飽和カルボン酸単量体と、それと共重合できる他の単量体からなる不飽和単量体成分を100重量%とした場合、全単量体成分中のα,β−不飽和カルボン酸の割合は、好ましくは不飽和単量体全成分中の7〜80重量%。より好ましくは7〜50重量%である。更に好ましくは、9〜30重量%である。
【0042】
本発明の、酸価が40mg〜500mgKOH/gの親水性バインダー樹脂(b)、つまり上記の不飽和単量量体成分を重合してなるバインダー樹脂を製造する場合の原料として使用するα,β−不飽和カルボン酸単量体以外の共重合可能な単量体の量は、上記のα,β−不飽和カルボン酸単量体と、それと共重合可能な他の単量体からなる不飽和単量体全成分を100重量%として、好ましくは不飽和単量体全成分中の93〜20重量%。より好ましくは93〜50重量%である。更に好ましくは、91〜70重量%である。
【0043】
酸価が40mgKOH/g〜500mgKOH/gである親水性バインダー樹脂(b)の製法は、特に限定されず、溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合など通常公知の重合方法が利用できるが、その中でも、有機溶媒中での溶液重合で製造することが好ましい。
【0044】
これは、溶液重合で得られた親水性バインダー樹脂(b)を含む溶液又は分散液にそのまま吸水性樹脂を混合することにより、本発明の表面処理剤を製造することが可能となるからである。
また、重合形態としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合などが挙げられるが、工業的な製法としてはラジカル重合が好ましい。
【0045】
原料重合体の製造に使用される反応容器としては、槽型反応器のほか、ニーダーや、スタティックミキサー等の管式反応器等を挙げることができる。これらの反応器を必要に応じ併用することもできる。滴下槽も必要に応じて用いる。反応容器内の圧力は減圧、常圧、加圧のいずれであってもよい。
【0046】
次に、ラジカル重合で使用されるラジカル重合開始剤については、特に限定されないが、その具体例として、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物系開始剤等を挙げることができる。これらのラジカル重合開始剤は2種類以上を併用してもよい。
【0047】
溶液重合で使用される溶媒としては、ラジカル重合反応を妨げない溶媒であれば特に制限はなく、たとえば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の脂肪族エステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエチレングリコール誘導品、プロピレグリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコール誘導品等を挙げることができる。これらの溶媒は2種類以上を併用してもよい。
【0048】
次に本発明に用いられる溶剤(c)に関して説明する。
溶剤(c)は、通常の塗料などに用いられる公知の溶剤であれば、特に限定なく用いることができ、例えば、前記アルカリ水可溶性樹脂の製造方法の説明で例示した溶媒などを、1種又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0049】
また、溶剤(c)の選定方法としては、基材へ塗布するのに適した沸点、安全性等を有する溶媒を選定する事が好ましい。低沸点の溶媒を選定すれば速乾性があり、短時間で塗膜(表面層)が形成できるために厚塗り等が容易となり、高沸点の溶媒を選定すれば作業時間を長くすることができる。媒体として有機溶剤を使用することにより、水を含む媒体を用いた場合に生じる吸水性樹脂の吸水による膨潤はなく、ゲル状にならないために塗布作業が容易になる。また、メチルエチルケトンやメタノール等の揮発性の大きな溶媒を用いると10分程度で乾燥し、水を媒体として用いる場合よりも非常に早く乾燥するために次の作業又は工程に迅速に移行する事ができ、工期、又は、基材への塗布に要する時間を著しく短縮することができる。
【0050】
本発明の表面処理剤は、これまでに説明した吸水性樹脂(a)、親水性バインダー樹脂(b)及び溶剤(c)を必須成分として含んでいれば、その特徴を阻害しない範囲で、その他の添加剤(h)として他の樹脂、顔料、各種安定剤、各種充填材などを含んでいてもかまわない。
【0051】
上記吸水性樹脂(a)、酸価が40〜500mgKOH/gである親水性バインダー(b)及び溶剤(c)とその他の添加剤(h)の比率は特に限定されないが、本発明の表面処理剤の特徴を遺憾なく発揮するためには、吸水性樹脂(a)、親水性バインダー(b)及び溶剤(c)を合わせたものの全体に対する重量比([(a)+(b)+(c)]/[(a)+(b)+(c)+(h)]×100(%))が、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、80%以上が最も好ましい。
【0052】
また、吸水性樹脂(a)、親水性バインダー(b)、溶剤(c)及びその他の添加剤(h)の比率も特に限定されないが、本発明の表面処理剤の特徴を遺憾なく発揮するためには、吸水性樹脂(a)は5〜60重量%、親水性バインダー(b)は10〜70重量%、溶剤(c)は5〜70重量%、その他の添加剤(h)は0〜50重量%が好ましく、吸水性樹脂(a)は10〜50重量%、親水性バインダー(b)は10〜60重量%、溶剤(c)は10〜60重量%、その他の添加剤(h)は0〜30重量%がより好ましい。
【0053】
本発明の表面処理剤の沈設体ピースへの施工方法には特に制限はなく、表面処理剤を基材へ直接塗布してもよいし、別途フィルム化したものを粘着剤などで基材に添付してもかまわない。ただ、施工のしやすさ、基材との密着力などの点から、基材へ直接塗布することが好ましい。
【0054】
表面処理剤の基材への塗布方法については、公知の塗布方法であれば、特に限定されないが、例えば、はけ、ローラー等を用いても良いし、リシンガン等のスプレー器具を用いて吹き付け塗装しても良い。
【0055】
(実施形態の作用)
前述したように、沈設体1を構成するピース7の外表面、すなわち、コンクリート、鋼板、又は、コンクリート若しくは鋼板の塗装表面に、予め工場で本願の表面処理剤の塗膜(表面層)14を施工する。
現場に搬送されたピース7は連結されて沈設体1を構成し、前述したように地中に沈設されていく(図1(A))。この沈設に伴い、地盤は沈設体1の下端部分のフリクションカッタ4によって押し退けられ間隙5が形成されると同時に、沈設体1の外周面の表面処理剤塗膜(表面層)14は、地盤中の地下水を吸収し、膨潤し、ピース7外表面/地盤間に著しい摩擦低減効果を有する膨潤ゲル層を形成、供給する。表面処理剤の地盤からの吸水速度は、もちろん、地盤中の地下水含有量などにより影響されるが、本願の表面処理剤は、吸水性樹脂(a)の種類、親水性バインダー樹脂(b)の酸価及び(a)/(b)比率などを自在に組み合わせることにより、あらゆる地盤中の地下水含有量などの条件に合わせることが可能である。また、仮に地盤に浸出する地下水がない場合などには、地上から沈設体の外周面に沿って(若しくは予め)、表面処理剤に水を供給することにより、膨潤ゲル層を形成させることも可能である。
【0056】
吸水、膨潤し形成された膨潤ゲル層は、周辺地盤と接する部分が、沈設体沈設時にほとんど膨潤層内の力が生じることなく流動変形する。この結果、地盤の摩擦力をほとんど沈設体に伝えることなく、沈設体の沈設が可能となり、摩擦力低減効果を発揮できる。実際の使用に際しては、地盤条件、施工条件を考慮し、最適な表面処理剤の仕様、塗布範囲を決定する。
【0057】
このように本願の表面処理剤を使用することにより、滑材の注入、薄鋼板、高分子シートの使用の場合と同等以上の周面摩擦力低減効果が発揮できる。また、フリクションカッタについても、中間部フリクションカッタを省略したり、また、フリクションカッタ幅を、沈設体沈設後のコンタクトグラウトを不要にできる程度まで小さくすることも、表面処理剤の仕様、塗布範囲を検討することにより可能である。
【0058】
また、本願の表面処理剤塗膜(表面層)14の吸水膨潤により、沈設体1の外表面には、膨潤ゲル層15(図3)が形成され、フリクションカッタ4の働きとともに、摩擦低減効果を相乗的に発揮することができる。
【0059】
(実施形態の効果)
以上の実施形態によれば、従来のようにコンプレッサー等を用いた滑材の注入が不要となるため、▲1▼滑材注入設備(コンプレッサー、配管など)及びその設営の手間(配管設置、配管連結など)が省け、コストが低減できる、▲2▼滑材注入設備のスペースが不要になるため、より小スペースでの施工が可能となる、▲3▼コンプレッサーの騒音がない、▲4▼従来のように薄鋼板や高分子強化シートが不要になるため、エアジェットが不要になり、周辺地盤を乱すことがない、▲5▼沈設体/地盤間に前記シートが残留することがない、など、多くの点で多大な効果が得られる。
【0060】
(他の実施形態)
以上の実施形態においては、ピース7は合成セグメント、すなわち、外面が鋼板で覆われた鉄筋コンクリート(RC)製のセグメントであり、ピース7の鋼板製の外表面に表面処理剤塗膜(表面層)14が設けられるものであったが、他の実施形態においては、ピース7は鋼製セグメント、又は、コンクリートセグメントであっても良く、これらの場合に、本願の表面処理剤塗膜(表面層)は、予め鋼材、塗装鋼材表面、又は、プレキャストコンクリート、塗装されたプレキャストコンクリートの外表面に施工される。
【0061】
(好ましい実施形態)
本発明の摩擦低減地中沈設体の好ましい実施形態としては、上記表面処理剤から形成された表面層が、上記摩擦低減地中沈設体の外周面を形成するコンクリート、鋼材、又は、コンクリート若しくは鋼材に塗布された塗膜の上に形成されている形態が挙げられる。このような実施形態により、上述したように本発明の作用効果を充分に発揮することができることとなる。
【0062】
また上記摩擦低減地中沈設体を地中に沈設する周面摩擦力低減工法によれば、ケーソン工法、圧入工法等の地中に沈設体を沈設して構造物を地中に構築する工法において、沈設時の摩擦の大幅な低減を可能とし、従来よりも効率的かつ容易に、しかも周囲への影響を抑えて工事を行うことが可能となる。このような周面摩擦力低減工法もまた、本発明の一つである。
【0063】
【実施例】
以下、実施例により。本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。親水性バインダー樹脂(b)の酸価は、JIS K6901「液状不飽和ポリエステル樹脂試験方法」の適用箇条4.3に記載の試験方法に基づいて測定した。ただし、該試験方法に規定される溶媒に親水性バインダー樹脂(b)が溶解しない場合には、溶解する溶媒を適宜用いて、上記試験方法に準じて測定した。
【0064】
〔製造例1〕
吸水性樹脂を以下の方法で以て調製した。即ち、温度計とブレード(攪拌翼)とを備え、内面が三フッ化エチレンでライニング処理された容量1.5Lの卓上型ジャケット付きニーダーを反応器として用い、該反応器に、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(分子量512)58.38g、メタクリル酸(分子量86.09)3.56g、メタクリル酸ナトリウム(分子量108)212.69g、架橋剤であるポリエチレングリコールジアクリレート1.4g、及び、溶媒であるイオン交換水350.37gを仕込んだ。単量体成分における架橋剤の割合は0.14モル%である。
【0065】
ジャケットに50℃の温水を流すことにより、上記の水溶液を窒素ガス気流下、攪拌しながら50℃に加熱した。次いで、重合開始剤である2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(分子量271.27,和光純薬工業株式会社製化成品V−50)の10.0重量%水溶液10gを添加して10秒間攪拌した後、攪拌を停止して静置した。単量体成分に対する重合開始剤の割合は0.2モル%である。
【0066】
重合開始剤を添加した後、直ちに重合反応が開始され、90分経過後に内温が100℃(ピーク温度)に達した。その後、ジャケットに80℃の温水を流しながら、内容物を更に30分間熟成させた。これにより、含水ゲルを得た。反応終了後、ブレードを回転させて含水ゲルを微細な状態になるまで解砕した後、反応器を反転させて該含水ゲルを取り出した。
【0067】
得られた含水ゲルを熱風循環式乾燥機を用いて140℃で3時間乾燥した。乾燥後、乾燥物を卓上簡易型粉砕機(協立理工株式会社製)を用いて粉砕した。これにより、平均粒子径170μmの吸水性樹脂(1)を得た。
【0068】
〔製造例2〕
親水性バインダー樹脂(b)を以下の方法で以て調製した。
即ち、温度計と滴下装置とを備えた容量50Lの槽型反応器に、アクリル酸0.50kg、アクリル酸エチル2.40kg、メタクリル酸メチル0.20kg、重合開始剤である2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)12g、及び、溶媒であるメチルアルコール3kgを仕込んだ。また、滴下装置に、アクリル酸1.15kg、アクリル酸メチル1.9kg、メタクリル酸メチル3.95kg、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)25g、及び、メチルアルコール7kgからなる混合溶液を仕込んだ。
【0069】
上記のメチルアルコール溶液を窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら65℃に加熱し、20分間反応させた。これにより、内容物の重合率を70%に調節した。続いて、内温を65℃に保ちながら、滴下装置から上記の混合溶液を2時間かけて均等に滴下した。滴下終了後、内容物を65℃で更に3時間熟成させた。反応終了後、内容物にメチルアルコール10kgを混合することにより、親水性バインダー樹脂(1)の33重量%メチルアルコール溶液を得た。
【0070】
得られた親水性バインダー樹脂(1)の重量平均分子量は14万であり、酸価は129mgKOH/gであった。また、親水性バインダー樹脂(1)の示差走査熱量測定を行った結果、親水性バインダー樹脂(1)は、ガラス転移温度を−80℃〜120℃の範囲内に2つ有していた。更に得られた親水性バインダー樹脂(1)のメチルアルコール溶液を二軸押出機を用いて脱溶剤して直径3mm長さ3mmの円筒形のペレットを得た。該ペレット10gをビーカーに入れた0.4重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液500gに室温状態で投入し、マグネティックスターラーで撹拌した所、4時間後に完全に溶解した。
【0071】
〔製造例3〕
親水性バインダー樹脂(b)を以下の方法で以て調製した。即ち、温度計と滴下装置とを備えた容量50Lの槽型反応器に、アクリル酸0.58kg、アクリル酸メチル1.925kg、アクリル酸エチル2.15kg、メタクリル酸メチル2.95kg、重合開始剤である2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)33g、及び、溶媒であるメチルアルコール15kgを仕込んだ。
【0072】
上記のメチルアルコール溶液を窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら65℃に加熱し、5時間反応させた。これにより、親水性バインダー樹脂(2)の33重量%メチルアルコール溶液を得た。得られたバインダー樹脂の重量平均分子量は11万であり酸価は55mgKOH/gであった。
【0073】
〔製造例4〕
親水性バインダー樹脂(b)を以下の方法で以て調製した。即ち、温度計と滴下装置とを備えた容量50Lの槽型反応器に、アクリル酸4.40kg、アクリル酸メチル1.005kg、アクリル酸エチル2.15kg、重合開始剤である2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)33g、及び、溶媒であるメチルアルコール15kgを仕込んだ。
【0074】
上記のメチルアルコール溶液を窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら65℃に加熱し、5時間反応させた。これにより、親水性バインダー樹脂(3)の33重量%メチルアルコール溶液を得た。得られた親水性バインダー樹脂(3)の重量平均分子量は12万であり酸価は450mgKOH/gであった。
【0075】
〔比較製造例1〕
比較用バインダー樹脂を以下の方法で以て調製した。即ち、温度計と滴下装置とを備えた容量50Lの槽型反応器に、アクリル酸0.20kg、アクリル酸メチル1.925kg、アクリル酸エチル2.15kg、メタクリル酸メチル3.33kg、重合開始剤である2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)33g、及び、溶媒であるメチルアルコール15kgを仕込んだ。
【0076】
上記のメチルアルコール溶液を窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら65℃に加熱し、5時間反応させた。これにより、比較用バインダー樹脂(1)の33重量%メチルアルコール溶液を得た。得られた比較用バインダー樹脂(1)の重量平均分子量は10万であり酸価は20mgKOH/gであった。
【0077】
〔比較製造例2〕
比較用バインダー樹脂を以下の方法で以て調製した。即ち、温度計と滴下装置とを備えた容量50Lの槽型反応器に、アクリル酸5.867kg、アクリル酸エチル1.738kg、重合開始剤である2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)33g、及び、溶媒であるメチルアルコール15kgを仕込んだ。
【0078】
上記のメチルアルコール溶液を窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら65℃に加熱し、5時間反応させた。これにより、比較用バインダー樹脂(2)の33重量%メチルアルコール溶液を得た。得られたバインダー樹脂の重量平均分子量は11万であり酸価は605mgKOH/gであった。
【0079】
〔実施例1〕
製造例1で製造した吸水性樹脂(1)50重量部と、製造例2で製造した親水性バインダー樹脂(1)の33重量%メチルアルコール溶液150重量部、溶剤として2−ブタノン50部とを混合・分散することにより、本発明にかかる表面処理剤(1)を得た。
【0080】
次に、上記表面処理剤(1)を、厚さ1mm、直径50mm、長さ600mmの鋼管表面(内側、外側両方)に1.2kg/mの塗布量になるよう、均一に刷毛塗りし、一夜放置、乾燥し、表面処理剤施工済み鋼管(1)を得た。
次に、上記表面処理剤施工済み鋼管(1)を、株式会社日本触媒敷地内(大阪府吹田市)の地面に垂直に立て、回転させながら、地面に圧入して行き、その際の圧入力を計りにて測定した。圧入は、20cm/日で3日間行い、その際の圧入力を表2にまとめた。
【0081】
圧入力は、1回の圧入を約10cmとし、ほぼちょうど中間の5cm程度圧入した時点の圧入力(kg)を、圧入力(kg)の値とした。
また、表面処理剤施工済み鋼管(1)は圧入10分前に表面(管内外両面)に予め水を掛けて、表面を膨潤させたものを用いた。
【0082】
その結果、表2を見てわかるように、圧入力はほぼ圧入深さによらず一定であり、圧入力が圧入深さにより段々大きくなっている比較例1(無塗布鋼管)と比較しても、鋼管側面/地盤管の摩擦力がほぼ0であることがわかる。
また、圧入力は1〜3日目を通じてほぼ変わっていないことから、1日目から地盤中に埋まった鋼管の先端に近い部分も、2日目、3日目にも摩擦低減効果をほぼ初期と同様に維持していることがわかる。
これは、鋼管に塗布している表面処理剤が徐放性を有し、地中の水分を吸水することにより、2日目、3日目も鋼管表面(表面処理剤表面)/地盤間に摩擦低減効果の大きい膨潤ゲル層を供給しているためと考えられる。
【0083】
〔実施例2、3〕
実施例1において、表面処理剤(1)を塗布した表面処理済み鋼管(1)を使用する代わりに表1に記載した組成の表面処理剤(2)又は(3)を塗布した表面処理済み鋼管(2)又は(3)を使用する以外は実施例1と同様の操作を行い、その圧入の際の圧入力を表2にまとめた。
【0084】
表2を見てわかるように、表面処理剤(2)、(3)を用いた実施例(2)、(3)でも上記実施例(1)とほぼ同様に(やや圧入力は増加するものの)、比較例1と比較し、圧入深さによる圧入力の増加はほぼなく、鋼管/地盤間の摩擦力はほぼ0になっていることがわかる。
【0085】
〔比較例1〕
実施例1において、表面処理剤(1)を塗布した表面処理済み鋼管(1)を使用する代わりに何も塗布しない未塗布鋼管を使用する以外は実施例1と同様の操作を行い、その圧入の際の圧入力を表2にまとめた。
【0086】
表2を見てわかるように、未塗布鋼管の圧入力は、圧入深さとともに明らかに増大しており、その増大もほぼ圧入深さに比例したものとなっている。これは、圧入時に、鋼管/地盤間に大きな摩擦力が働くため、地盤中に圧入している鋼管表面積に比例して圧入力が増大しているものと考えられる。
【0087】
〔比較例2、3〕
実施例1において、表面処理剤(1)を塗布した表面処理済み鋼管(1)を使用する代わりに表1に記載した組成の比較用表面処理剤(1)又は(2)を使用する以外は実施例1と同様の操作を行い、その圧入の際の圧入力を表2にまとめた。
【0088】
表2を見てわかるように比較例2、3とも未塗布鋼管を用いた比較例1よりは圧入力及びその増加は小さいものの、あきらかに圧入力の増大が見られる。
これは、比較例2と3で原因が異なるものと予想されるが、いずれも鋼管/地盤間で、ある程度の摩擦力が働いているためと考えられる。
【0089】
比較例2では、表面処理剤のバインダー樹脂の酸価が低すぎる(20mgKOH/g)ため、表面処理剤が充分吸水膨潤できず、表面の摩擦低減効果が小さいものと考えられる。一方、比較例3では逆に、表面処理剤のバインダー樹脂の酸価が高すぎる(605mgKOH/g)ため、1回の吸水により簡単に塗膜(表面層)全体が吸水膨潤してしまい、1回の圧入で塗膜(表面層)の大半が剥離し、なくなってしまうため、鋼管の先端に近い部分から徐々に摩擦低減効果がない部分が生成するためと考えられる。
いずれも、本願の特徴である摩擦低減効果が大きく、また、徐放性があり、圧入時間(今回は3日間)を通じて高い摩擦低減効果を維持するということを発揮できていないことは明らかである。
【0090】
実施例及び比較例で用いた表面処理剤の組成を表1に示し、鋼管を地面に圧入して行き、その際の圧入力を測定した結果を表2に示す。
【0091】
【表1】
Figure 0004898028
【0092】
【表2】
Figure 0004898028
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の沈設体を分割構造のリング体を増設しながら他中に沈設し地下構造体を構築する工法に用いることにより、沈設体沈設時に、従来のようにコンプレッサー等を用いた滑材の注入を行わなくても、沈設体外表面に予め施工した吸水性樹脂(a)、酸価が40〜500mgKOH/gである親水性バインダー樹脂(b)及び溶剤(c)を必須成分とする表面処理剤が地盤中もしくは新たに供給した水分を吸収することにより、沈設体/地盤間に高い潤滑性能を有する膨潤ゲル層が形成されるため、著しく沈設体の周面摩擦力が低減され、容易に沈設することができる。このことにより、沈設体に配管を行う必要がなく、工事現場での注入設備の配置や配管連結作業なども不要である。更にコンプレッサーなどの資材を置くための広いスペースも不要である。また、コンプレッサーなどの騒音もない。
また、従来のように薄鋼板や高分子強化シートを使用する必要がなく、沈設後に、沈設体と地盤の間に固体のシートが残留してしまうことも避けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概念図であり、(A)は、全体概略の一部を縦断面にした側面図、(B)は、(A)の一部拡大図、(C)は、(B)の一部拡大図である。
【図2】図1(B)の要部拡大斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態の作用を示す概念図であり、図1(C)に対応する図である。
【図4】従来の刃口部に設けられたフリクションカッタを有する沈設体の縦断面図である。
【符号の説明】
1 沈設体
2 地盤
3 刃口部
4 フリクションカッタ
6 隙間
7 分割リング(ピース)
8 リング体
9 クレーン
10 バケット(掘削機)
11 中間部のフリクションカッタ
12 板材
13 ボルト
14 表面処理剤塗膜(表面層)
15 膨潤ゲル層

Claims (3)

  1. 分割構造のリング体を増設しながら、地中に沈設し地下構造体を構築するアーバンリング工法(登録商標)に使用される摩擦低減地中沈設体であって、
    該摩擦低減地中沈設体は、下端部分のみに形成されたフリクションカッタを有し、更に沈設体表面に、吸水性樹脂(a)、酸価が40〜500mgKOH/gである親水性バインダー樹脂(b)及び溶剤(c)を必須成分とする表面処理剤から形成された表面層を有する
    ことを特徴とするアーバンリング工法用摩擦低減地中沈設体。
  2. 前記表面層が、前記摩擦低減地中沈設体の外周面を形成するコンクリート表面、鋼材表面、又は、コンクリート若しくは鋼材の塗装表面に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアーバンリング工法用摩擦低減地中沈設体。
  3. 請求項1又は2に記載のアーバンリング工法用摩擦低減地中沈設体を地中に沈設する
    ことを特徴とする周面摩擦力低減工法。
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